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公害・地球懇ニュース 2009年8月号 No.167の内容
■ 水俣病特措法
■ 全労連青年部の合宿 水俣で開催
■ 都アセス「技術指針」改定へ
■ 総選挙 積極的な温暖化政策への転換を
■ デンマークCOP15へ代表団募集
■ JNEP情報
◆ 悔し涙と怒りが湧き出る ◆
◆ ——水俣病特措法案阻止行動 ◆
公害・地球懇事務局長代行 清水 瀞
加害企業チッソを救済し、被害者を切り捨てる「チッソ分社化(水俣病救済特別措置)法案」は、何が何でも通常国会で成立させるという与党・民主党の合意により、7月8日の参院本会議で成立させられた。傍聴席からは、「患者の声を聞かずに裁決するな」「民主党はこれでいいのか」「加害者救済の法案だ」など必死の訴え、怒りの声が飛び交う中での強行採決だった。
被害者の怒りの声
◆患者は暑い中、雨の日も不自由な体で痛みに苦しみながら座り込みに頑張っています。鳩山代表は私たちに会ってくれませんでした。どうして…なんで…私たちの言い分を聞こうとしない民主党さん…。国を治めていくことができるんですか。チッソのたれ流しのために大事な主人を亡くし、自分も水俣病になり、耳鳴りやからす曲がりに苦しんでいます。被害者切り捨ての分社化などもってのほかです。きょうは、涙が湧き出るような腹の底からの怒りがこみ上げ残念でなりませんでした。政治家の皆さん方は国民一人一人のために良心的な政治をして下さると思っていましたが、本当に裏切られた思いです。
◆鳩山さん、今日はどうして会ってもらえなかったのですか。とても悔しかったです。あなたは水俣病を知っているのですか。寝ているとからす曲がりになるんですよ。歩くとよく転びます。わかりますか。この苦しみを分かって下さい。分かって下さい。お願いします。あなた達は日本を背負って行く人でしょう。
政治の暴挙に断固抗議
不知火患者会の大石会長は、「今回の与党と民主党の合意—法案成立ではっきりしたのは、チッソの責任逃れと大量の被害者切り捨てだ。公害の原点と言われる水俣病の解決に、被害者と話し合わない政党。交渉拒否の加害企業チッソ。被害者の全員救済までチッソは責任を果たすのは当然だ。被害者を一人残らず救済することなしに全面解決はない。」と怒りと決意をあらわした。山口副会長は、「悔しくて生まれて初めて泣いた。今度は勝利の喜びの涙を流したい。」と固い決意を述べた。
次のたたかいは始まった
民主党が態度を急変させ、与党と合意したのが6月23日。緊急事態に患者会は25日から法案阻止の国会前座り込み行動を開始。7月8日まで2週間(土日除く9日間)必死で頑張り続けた。被害者・弁護団・支援者が心をひとつに行動したことで、国会議員の中に理解が広がり、マスコミも報道するようになり、事態は大きく動いた。何よりの大きな成果は、今後の全員救済のたたかいに勇気と元気が出たことだ。法案成立直後、有楽町マリオン前、患者全員がマイクを握り胸をはって堂々と市民に訴えた。
法案をテコにした環境省の幕引きを許すか、裁判勝利を力に真の全面解決を勝ち取ることができるか、まさに厳しい第2ラウンドのたたかいが始まった。
● 水俣病不知火患者会 吉海 ヤエ子
私は原告の吉海ヤエ子です。現在66歳です。
私は、昭和18年に水俣市湯出の農家に7人兄妹の4女として生まれました。湯出は水俣市の山間部にあり、中学校を卒業するまで、そこで生活しました。
中学生の頃から、両手足にシビレや、足裏の感覚が判らなくなるようになり、足をうまく前に運ぶことができず、よく転ぶようになりました。また、激しいめまいに度々悩まされるようになり、学校を休むようになり、その事がきっかけで同級生から「弱たれ」と罵声を浴びせられ、頭を叩かれたり、水を掛けられたりと執拗ないじめを受けるようになりました。その度に、父が学校に相談に行っていました。
中学校卒業後に、水俣市内のパン屋さんや木材店、住み込みで働くようになりました。パン屋さんではパン生地を、手先を使って成型したりするのが、主な仕事でしたが、手指のからすまがりやシビレで、作業がうまくいかず、職人さんからパン生地を投げつけられることも度々あり、人気の無い所で泣く毎日でした。また、この頃には口元もシビレるようになり、度々唇を噛んで、いつも唇から血を流していました。
木材店では、足元に散らばる木材の皮などにつまづいて転倒し、身体のあちこちに青あざを作っていました。その度に、社長から「ボサーッとするな」と怒られました。また、自転車で木炭を配達したりしていましたが、足裏の感覚がないため、ペダルをうまく踏むことができず、転倒して木炭を割ってしまい、社長から怒られたうえに、ダメにした分は給料から差し引かれていました。
昭和39年に21歳で出水市の切通の農家に嫁ぎました。結婚してから、更に身体は悪くなる一方で、ひどい耳鳴りや不眠にも悩まされるようになり、睡眠薬無しでは眠れない生活が続くようになりました。嫁ぎ先は、畑や田んぼの他に、みかんや豚の飼育など手広くやっていました。その為、嫁の私は大事な労働力の一つでした。
しかし、体調が悪く農作業を休むことが多く、最初は、いたわっていた夫も、そのうち「働けないこと」を「働かない」として罵るようになりました。
それで、夫に申し訳なく思い、兄妹や友だちに頼んで、夫にわからないように手伝ってもらうなどして、少しでも夫に迷惑をかけないようにと努力しました。そのうち、夫婦生活もうまく行かなくなり、夫が浮気をするようになりました。私は悩んだ末に安定剤を大量に飲んだり、線路に座ったりと自殺を図ったことが数回あります。その度に、兄妹の説得を受け、子どもたちの将来を考え、思い止まってきました。高校生の長女は、私の体調を気遣って学校を休んで付き添ってくれました。そのせいで、成績を下げることになり、随分迷惑をかけました。
夫との関係は、遂に元に戻すことができず、結果的に離婚をしました。この病気に苦しむことがなかったら、普通の子どもとして、妻として、母親として生活することができたと思います。今は、耳鳴りや度々起こるこむらがえりにも悩まされています。車を運転中に足にこむらがえりが起き、危うく事故を起こしそうになったこともあります。
水俣病は外見からは判断がしづらい病気です。ですから、身体が悪くても理解してもらえず、つらい思いをしてきました。
水銀を流したチッソはもとより、廃水規制をしなかった国・熊本県には、人の痛みを判ってもらいたいです。私の人生を狂わせた責任を取って欲しいです。
○ 全労連青年部の合宿、水俣市で開催 ○
全労連青年部 書記長 野村 昌弘
7月11日〜12日の両日、熊本県水俣市で全労連青年部の合宿を開催しました。全国から青年部役員13名、九州ブロックの青年組合員13名(福岡、佐賀、熊本)、合計26名が参加しました。国会ではつい先日水俣病特措法が通過したばかり、被害者の救済より加害企業の(株)チッソの分社化が先行した内容に、地元の怒りと運動が巻き起こっているタイミングでの開催でした。
水俣への道のり
なにも知らない青年部の仲間は、「このタイミングを狙ったの?」「今、水俣に行っていいものなの?」など戸惑いとためらいが目立ちました。しかし、実は1年前から計画を練っていたものであり、現地の不知火患者会の皆さんが暖かく迎える準備も整えてくれていましたので、安心して合宿に出発させてもらいました。
ちょうど1年前の夏、小田川事務局長と青年部の私で水俣を視察に訪れました。お恥ずかしいことですが、水俣病はすっかり終わったものという認識でいたのですが、不知火患者会のみなさんから「生」の話を聞き、あまりの現実にかなりの衝撃を受けたことを覚えています。大企業とたたかう全労連としてなにかできないのか? と深く心を突き動かされました。それから1年。稚拙ですが、私なりに全国の若い仲間に語り広げて、やっとの思いで26名を水俣に終結させることができました。
正直なところ、熊本県水俣市の移動には、時間でも金銭面でも青年部には厳しい課題でした。ちょっとずつ財政をやりくりし、激安航空券と患者会のご好意で滞在先等も格安のところを紹介していただき、やっとの実現でした。当日、患者会のみなさんに渡した、お土産やカンパはそんな低賃金の青年労働者がコツコツと貯めた汗と涙の結晶だったことも報告しておきます。年配の幹部と違って、小さなお土産ですみませんでしたが、全国のお土産は格別だったはずです。
上司に頭をさげて休暇をとる青年労働者からすると時間面でもぎりぎりの日程でした。ほとんどが午前5時には家を出、帰るころは日を跨ぐ…、ハードスケジュールでしたが、それ以上に学ぶことが多かったのも事実です。
不知火患者会のみなさんに感謝
大雨により水俣への公共交通機関が一時ストップ、大幅に遅れての到着であせりました。水俣協立病院に隣接する「不知火患者会」会議室で一同がそろい、ほっと一安心。野中水俣市議と弁護士の方からガイダンスがあり、患者会のみなさんにはお土産を渡し慰問しました。その後、(株)チッソにより汚染された地域をフィールドワーク、不知火海を漁船で移動し御所浦島で患者会のみなさんと夕食交流。夜は、水俣見学の感想交流と、九州ブロック青年部の活性化、全労連青年部の未来について語り明かしました。
前日の疲れを若さで吹き飛ばして、二日目。また漁船で水俣市に戻り水俣病資料館を見学。患者会会長の大石さんから水俣病の実相を聞き、参加者が涙する場面も…。
全体を通して、参加者の感想で多かったのは「新聞で知るより、現地の声に耳を傾けることで多くのことが学べた」「青年らしく外に飛び出てよかった」「移動が大変だったけど、不知火患者会のみなさんのあたたかさに触れて、来てよかったと思った」など、苦労した甲斐がありました。今後、全国に戻った青年がどう語り広げていくのか、期待でわくわくしています。
○ 道労連 坂本 雅美 ○
水俣の現状、不知火患者会のみなさんの話
小学校の教科書で軽く触れたことしか記憶になく、また恥ずかしいことですが医療従事者として働いていながら知識が全くなかったので、このたび患者会のみなさんのお話を聞かせていただいて色々と衝撃を受けました。
水俣病そもそもの背景が、企業の利益だけを追求して人間や環境を大事にしなかったことが発端であり、未だに「チッソ」は利益を上げている。そして患者さんたちの救済はおろか加害者「チッソ」を救済するような「分社化」法案が国会を通過する、水俣病に対する「差別」の誤解を解くような対応もないまま半世紀も経過しているという現状に強い怒りを感じました。今の医療制度には常に疑問や不満がありますが、水俣病患者は痛みを感じない、味を感じない、四肢の脱力感や感覚異常などが「軽症」というのも納得がいきません。
普通にくらしてきただけで知らないうちに不可逆的な脳へのダメージを受け、完治という展望もなく、症状に関する情報なども知らされず、ひたすら健康への不安を抱えてくらすこと。差別を恐れる方、差別をして自責の念に苦しめ続けられている方、打ち明けられずに亡くなった方や今も孤独に症状を我慢する方…、患者さんたちの立場になって想像すると私には耐え難い深い傷を負っているのだと、また、今まで全然知らずにいたことに切ない気持ちでいっぱいになりました。
今回お会いできた患者会の大石さんや山口さんは、ご自身が相当辛い状況であるにも関わらず、すべての患者さんのために今後発症して困る人がいないようにと、それも家族や周りの方に迷惑がかからないように気遣い、明るく活動されていて、こちらが励まされました。青年部のために色々と準備してくださり温かく迎えてくださったこと、沢山勉強になり、元気ももらえて本当に感謝です。
すべての患者さんが救済されるまで問題はまだ終わっていないんだということ、この問題が起きた背景、患者さんたちの現状を多くの人に伝えていくことが、今自分にできる支援の仕方だろうと思います。
オールナイト交流会について
普段あまりお話できないので、交流会があると色々話し合えて助かります。始めはどんな人かがわからずきっかけもないと話しにくいなーと感じますが、お酒の力とくだけた雰囲気のおかげで人柄が見えたり、次にやってみたいことのアイデアとかも浮かびやすく、交流会は本当に団結を深めるために大事ですね。
○ 熊本県労連 重松 淳平 ○
水俣の現状について
水俣〜御所浦間の海上タクシー片道30分間、これまでは会話をしながら乗っていましたが、今回の帰りは黙って海を眺めていました。すると30分が長いこと長いこと! 不知火海ってこんなに広いんだと感じるとともに、この広い不知火海を越えて汚染したチッソはどんだけの汚染物質をたれ流し続けたのかと、あらためて怒りがこみあげてきました。特措法が強行され、ずっとやめていたタバコを吸わずにはいられなかったという山口さんの悔しい思いや、自分の体が痛みを感じないという病状を伝えるために、腕に安全ピンを刺した大石さんの訴えは衝撃的でした。見ただけでは病状がわからないゆえに「金目当ての偽患者」などという差別・偏見も生じてしまう現代の水俣病。これまで、どれだけの人が泣き寝入りをし、現在もどれだけの人が苦難を強いられているのでしょう。このような病気だけではない被害の苦しさや根深さに、国・県・企業は正面から向き合うべきです。
オールナイト交流会について
午前2:00まで全国の人といろいろな話ができて良かったのですが、話し足らなかったです。「足りない分は次の機会に」それくらいが丁度いいのでしょう。
○ アセスメント「技術指針」改定へ ○
○ 東京都環境局、「委託調査費」計上を表明 ○
環境アセスメント問題都民連絡会 事務局長 渡辺 章
「環境影響評価条例技術指針」改定運動に光
環境アセスメント問題都民連絡会や公害・地球懇が中心になって進めてきた「環境影響評価条例技術指針改定運動(代表・藤田敏夫アセス都民連代表幹事)」が、東京都の行政を動かし始めたことが、7月15日の環境局都市づくり課との交渉の席で明らかになりました。
「環境影響評価条例技術指針改定運動」とは、現在の環境アセスメントは、実施方法を示した技術指針に大きな欠陥があるため、環境アセスメントの科学的で公正な実施の障害になっているとして、アセス都民連が早期改定を呼びかけて始めた運動です。
この問題が広範な都民に知られるキッカケとなったのが、築地市場の豊洲移転にあたって行われた環境影響予測評価でした。
現在の環境影響予測評価制度における、現況調査の進め方は、「既存資料の整理解析」が基本になっています。そのため、東京都が行った土壌汚染の調査データは、東京ガスが豊洲工場を撤収するさいに実施した調査データをそのまま使用しました。しかし、このデータは、土壌汚染対策法が施行される以前の大変緩やかな調査によるもので、築地市場の移転に反対する関係者が知ることとなって社会的に大問題となりました。
こうした社会的背景のもとで、技術指針の早期改定の必要性が広範な人々に認識されるようになり、技術指針改定運動推進員会と公害・地球懇が呼びかけた石原都知事宛の要請署名は、396団体と5,618人の個人から署名が寄せられました。
7月15日には、この署名の第二次集約分を提出し、環境局都市づくり課の石原肇課長、小沢係長とアセス都民連代表の懇談が行われました。委託調査費の計上については、この懇談の中で明らかにされたものです。
また、技術指針の欠陥については、環境局のアセスメント担当職員の中からも声が上がっており、環境省のアセス法の見直しもあるこの時期に決断することになったとの説明を受けました。今回の委託調査費計上は、技術指針改定への入り口が出来たものと理解しつつも、なお今後の動向を注意深く見守ることが大切です。
技術指針改定の内容については、すでに3年前に私たちの改定案を20ページの冊子にまとめて東京都に提出しているので、その視点が尊重されると思っていますが、全て安心という訳ではありません。慎重に今後の動向を見守る必要があります。
さらに、今回の「委託費計上」は、本体のアセス条例の改定につながる可能性をもっており、アセス法の見直しとともに、いっそう都民運動の広がりを実現していきたいと、決意を新たにしています。
◆ いよいよ国会解散——8月30日総選挙 ◆
◆ 政府の温暖化対策を変える絶好のチャンス ◆
公害・地球懇 事務局長代行 清水 瀞
□ 7月20日に幹事会開催
公害・地球懇は、国会解散前日の7月20日に2009年度第1回幹事会を開き、総会後の情勢の変化と特徴について討議し、年内の取り組みを中心に総会方針の具体化をはかりました。
□ 情勢の変化と特徴について
1.去る6月10日に麻生首相がきめた「中期削減目標」は、11団体の「共同アピール」で撤回・再提出を求めたとおり、世界からもまったく相手にされていない。その後のG8では、「産業革命前からの気温上昇を2℃以下に抑えるために2050年までに80%以上の削減と速やかな削減対策が必要」と合意され、日本の低い中期目標の再検討が求められている。
2.7月12日の都議選の結果を見ても、自公政権に対する「ノー」の厳しい審判が下され、政治の変化を求める国民の多くの期待が民主党に集中している。
3.国会解散・総選挙(8月30日投票)がきまり、国民の怒りと要求を一票に託し、政治の変化をつくる「絶好のチャンス」が目の前にある。都議選の流れから自公政権に変わる民主党中心の政権が誕生することは確実と見られる。日本の新しい政治のスタートにふさわしい政権交代の中身・政策が問われるなかで、温暖化対策については麻生首相のきめた低い中期目標を「25%以上」に変える可能性が大きく広がる。COP15にむけて公害・地球懇がかかげてきた「私たちが変える温暖化対策」を実現するチャンスといえる。
□ COP15までの取り組みの具体化
1.総選挙までの取り組み
i. 衆院議員候補者に対する「5つのアンケート」(メイク・ザ・ルール実行委員会)
ii. 各政党に対する「公開質問状」(公害・地球懇独自)をおこなう。質問事項は、「家庭の努力」を求めるキャンペーンのなかで、◇中期削減目標、◇大口排出源に対する削減義務、◇石炭火力発電、◇原子力発電、◇自然エネルギー、◇エネルギーに関る特別会計(年間7,034億円)など。
2.総選挙後からCOP15までの取り組み
i. (拡大)幹事会を開催し、新政権のもとでの運動について討議する。9月25日(金)14:00-17:00(会場未定)
ii. 大口排出源である電事連(電力9社)に対する申し入れ行動をおこなう。
iii. 温暖化パンフレットの普及・学習に取り組みながら、署名運動を強化し、国会闘争に取り組む。
iv. 全国2ヵ所の「フォーラム」開催(九州・熊本と首都圏・千葉を予定)の企画と「地方議会・自治体を動かす運動」の政策をどう考え提言していくのか、先進事例に学びながら本格的に検討する。
v. 温暖化の影響の調査活動を日本科学者会議・農民連等と共同で取り組む。
3.COP15代表派遣とその後の運動
i. 人類の未来をきめるCOP15を成功させるため、代表団(20名目標)を派遣する。
ii. COP15は日本の経済・社会システムを変える息の長い運動のスタートである。◇「人が大切にされるデンマーク社会」から大いに学ぶ、◇2010年1月中〜下旬に「報告集会」を開く。
◆ デンマークへ代表団派遣 ◆
◆ 12月のCOP15に参加しませんか! ◆
公害・地球懇から20名の代表団を派遣
人類の未来をきめるCOP15(国連気候変動枠組条約第15回締約国会議)が12月7日からデンマークのコペンハーゲンで開催されます。去る6月10日に麻生首相は、温室効果ガス削減中期目標「2020年までに1990年比8%削減(2005年比15%削減)」の政府案を決定しました。公害・地球懇を含む11団体は直ちに政府案に抗議し、その撤回・再提出を求める「共同アピール」を発表。「25%以上の削減」「大口排出源に対する削減義務化」「再生可能エネルギーの重視」などを要求し、大量生産・大量消費・大量廃棄の社会から低炭素社会への根本的な転換を求めました。
すでに世界の先進国は、積極的な温暖化対策と経済危機打開・雇用創出の政策(グリーン・ニューディール)を同時に追求しています。先進国として恥ずかしい低い中期目標を変えさせる国民的な運動に取り組みながら、COP15に代表団(20名目標)を派遣することになりました。
各団体に代表派遣の検討を要請
20日の幹事会の討議をうけて、大嶋運営委員、奥田幹事と清水の3名で全国保団連・全日本民医連・全教・日高教・自治労連・農民連の6団体を訪問し、代表派遣を要請しました。教育・福祉の進んだデンマークを何回も訪れ、学んでいる奥田さんからは「幸福度世界一」のデンマークの人々の「自分らしく生きる」(ライフクオリティ)という考え方を紹介。大嶋さんは「経済が良くなれば人々の生活が豊かになるという日本と、個人の生活が良くなればいい仕事につながり経済が良くなるというデンマークとの違い」を紹介しながら、低炭素社会への転換のためにデンマークから大いに学ぼうと、代表派遣の積極的な意義を強調しました。澤渡夏代さんの著書「デンマークの高齢者が世界一幸せなわけ」の中で「原発vs代替エネルギー」にふれ、「原発はいらない。太陽と風がほしい」という強い原発反対運動の成果として、風力発電を積極的に導入し、現在消費電力の20%を、2025年には50%にするという方向が紹介されています。【公害・地球懇
事務局長代行 清水 瀞】
□目 的
1.京都議定書議長国の日本が先進国として責任をはたすよう政府に求め、活動する。独自のブースを確保し、世界の政府・NGOにアピールする。
2.COP15の国際合意に基づき2013年以降の活動をスタートさせる。
3.COP15開催国・デンマークの人々と交流し、学ぶ機会とする。
□日 程 12月10日(木)出発 — 19日(土)帰国
□行 動
1.COP15の会議・行事の参加
2.NGOイベントの参加
3.オプションツアーの企画(デンマークに住み、環境問題にも詳しい澤渡夏代さんのコーディネイトで、デンマークの人々の生活や働いている生の姿にふれる)
□費用の概算 基本料金 約30万円(+オプション費用)
■申 込 先着20名
◆ JNEP情報2009年7月 ◆
◇ ラクイラサミットで「気温上昇2℃」を確認
7月8〜9日にイタリアの地震被災地の街ラクイラ行われたG8首脳会議、および「エネルギーと気候に関する主要経済国フォーラム(MEF, G8に中国・インド・ブラジル・南アフリカなどの途上国を含む16カ国+欧州連合)で、気候変動・地球温暖化に関し、「産業革命前からの気温上昇が2℃を超えないようにすべきとの科学的見解を認識」との表現を合意文に盛り込んだ。また、G8は、「気温上昇2℃」と、「先進国の温室効果ガス排出量を2050年までに80%以上削減するとの目標を支持すること」を新たに確認した。
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)第四次報告は産業革命前からの気温上昇を2.0-2.4℃に抑える場合、先進国は2020年に1990年比温室効果ガス排出量を25-40%削減する必要があると指摘している。日本の8%削減目標はこれを大きく下回り、今後再検討を迫られる。また、日本の産業界が反対する排出量取引制度の有効性や、日本では一部に「経済にマイナス」との意見のあるグリーン投資による雇用の拡大などもG8の文書に盛り込んだ。
◇ アメリカが排出量取引法案を下院で可決
アメリカ下院は、温暖化対策法案(提案者の名前をとって「ワックスマン・マーキー法案」)をたびかさなる修正の上、可決した。この法案は大口排出源むけの排出量取引だけでなく、省エネ、再生可能エネルギー普及などを含む包括法で、日本の法律では政省令委任で官僚にまかされる毎年の削減率なども法律にかかれ、全文は1,000ページを超える。
NGOのWRI(世界資源研究所)によれば、法案が成立すればアメリカの温室効果ガス排出量は大口排出源削減義務だけで2020年に1990年比−1%、他の政策をいれると2020年に1990年比17-23%削減に、2050年には71-77%削減になるとしている。
排出量取引の排出枠は全量ではないもののオークション(せり)にかけられる。排出枠は消費者・低所得者支援、労働者育成支援、建築物省エネ化支援、自然エネ支援、地域の被害防止対策支援、農業支援などにも配分され、大口排出源に排出枠を売って(つまり大口排出事業者に金を出させて)財源を得て、各種政策が実行されるしくみになっている。
◇ 日本が2020年に自然エネルギー20%?
政府が6月23日に閣議決定した「経済財政改革の基本方針2009(骨太の方針)」に、「2020年頃に再生可能エネルギーの対最終エネルギー消費比率を世界最高水準の20%程度へ」との方針が盛り込まれた。
この内容を検討している経済産業省の「総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会」は、「再生可能エネルギー」に新たに「ヒートポンプ」(エアコン、ヒートポンプ式給湯器など)を加え、主としてヒートポンプを増やして「再生可能エネルギー20%目標」を実現するとしている。
公害・地球懇 活動日誌
7月1日(水) ◇水俣病国会前座込行動継続(6月25日〜)
2日(木) ◇イレッサ定例宣伝行動
◇PM2.5環境基準「答申案」承認(中環審大気環境部会)
3日(金) ◇東京都議会議員選挙告示日
7日(火) ◇高尾山天狗裁判最高裁前定例宣伝
◇水俣病「特措法案」参院環境委員会可決
8日(水) ◇水俣病「特措法案」参院本会議成立/国会前抗議行動/有楽町マリオン前宣伝行動/激励交流会
9日(木) ◇水俣病環境省申入行動
12日(日) ◇東京都議会議員選挙投票日
◇公害総行動運営委員会
13日(月) ◇東京あおぞら連絡会第2回理事会
14日(火) ◇高尾山天狗裁判控訴審「現場協議」
16日(木) ◇有明海農水省前宣伝行動/農水省交渉
17日(金) ◇公害・地球懇温暖化対策推進委員会
◇ 同 運営委員・事務局会
18日(土) ◇公害対策・環境再生川崎・大田現地調査
20日(月) ◇公害・地球懇幹事会
◇青空の会総会
21日(火) ◇高尾山天狗裁判最高裁宣伝・要請/弁論
22-24日(火-金) ◇PM2.5パブコメ要請オルグ
23日(木) ◇嘉手納基地公害訴訟(最高裁)署名要請オルグ
25-26日(土-日) ◇日本母親大会(京都)
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