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公害・地球懇ニュース 2009年10月号 No.169の内容

■ 鳩山首相の「25%削減」演説
■ 恥ずかしい目標は白紙に
■ 八ッ場ダム中止へ
■ 川辺川ダム問題と新政権
■ 諫早湾 潮受堤防開門へ
■ 高尾山は正念場
■ 水俣病大検診
■ JNEP情報





◆ 気候変動対策、ようやくスタートライン ◆
◆ 鳩山首相の「25%削減」国連演説 ◆



 9月22日、国連・気候変動サミットのオープニングで潘国連事務総長、パチャウリIPCC議長に続き、8人の首脳が演説した。  鳩山首相は日本の温室効果ガス排出削減中期目標として2020年に1990年比25%削減を表明し、政策総動員で削減するとし、

○ 大口排出源の「排出量取引制度」、 ○ 再生可能エネルギー電力の「固定価格買取制度」、○「炭素税」(税だけは検討)、

をあげた。その上で「産業革命以来続いてきた社会構造を転換し、持続可能な社会をつくることこそが、次の世代に対する責務」と結んだ。これまで、削減できない言い訳に終始して来た日本政府が、科学者が求める削減目標(1990年比25〜40%削減)を自ら掲げたのは意義がある。科学の前提を共有しない国が一つ減ったことで、国際交渉は科学の前提を共有し、各国が具体的に削減するための実質的交渉にまた一歩近づいた(注)。

 今後、25%ないしそれ以上の削減を国内で確実に達成するための制度導入が重要である。日本の排出量の3分の2を占める発電所と工場の排出削減を義務化する「排出量取引」などの制度をどれだけ厳しく定められるかが鍵になる。  また、これまで進められた道路建設や各種の大規模公共事業など、温暖化対策に逆行する政策の見直しも必要である。民主党の掲げた高速道路無料化やガソリンや自動車の税率引き下げ政策は排出を増やす可能性が懸念される。  日本の一部では温暖化対策は「産業界が反対」「経済に悪影響」などと解説されている。一方、欧米では温暖化対策を政府に求める大企業も多い。彼らは科学の前提を共有する他、先手を打てば市場で有利になると判断している。温暖化対策が多くの需要と雇用をうみ、対策した工場はエネルギーコスト負担も減らすことができる。日本では、自動車排ガス規制後に国際競争力を得たことや自然エネルギー政策が遅れたため日本の自然エネルギー製造産業が衰退したことをあわせて見る必要がある。断固反対を唱えるごく少数の業界
団体に産業界全体がおつきあいして反対していると、環境対策で先手を打った海外企業との競争に負けてしまうであろう。

 政策強化には、国民の運動が不可欠である。「国連で25%削減を明言した鳩山首相が何とかしてくれる」では国内政策は進まない。25%削減のどの部分を国内で削減するかは未定であり、消極派と目される経済産業大臣は「国内削減が8%より多いかどうかもわからない」などと発言している。国内排出の3分の2を占める大口排出源の削減義務化が鍵であり、2020年目標のためにも2012年までの6%削減目標を守るためにもこの政策は1日も早く実現する必要がある。対策反対派の核である業界の反対もここが焦点である。意思決定が密室中心から変わりつつある今、国民の運動が重要である。

 公害・地球懇作成のパンフレット「地球の温暖化をとめて」の普及をはかるとともに、ストップ温暖化の国民署名をさらに進める必要がある。

【注】ただし、25%削減では「リーダーシップ」はとれない。日本より高い目標を掲げている国は沢山あり、また途上国は先進国全体で40%ないし45%削減を求めている。





◆ 「恥ずかしい目標は白紙に戻す」 ◆

○ 公害・地救懇 運営委員 橋本 良仁 ○

 「麻生さんの下で出てきた恥ずかしい数字をすべて白紙に戻します」。普段はロボコップと呼ばれるほど堅物の岡田克也民主党幹事長(当時、現在は外務大臣)は、絶滅が危惧されているホッキョクグマの着ぐるみ君から贈られた30本の赤いバラを手にピースサインで応えました。9月9日、衆議院第1議員会館は詰めかけた報道陣で一杯、カメラのフラッシュが次々と光ります。
 民主党鳩山代表が表明した温室効果ガス削減目標「20年までに90年比25%削減」の実現を後押ししようとMake The Ruleキャンペーン実行委員会が呼びかけた市民団体の会合でした。岡田さんとともに民主党の福山哲郎政調会長代理と岡崎トミ子参議院議員、社民党党首の福島瑞穂さんも笑顔で応えました。
 「高い目標は、企業の体力を超える負担増」と早くも経済界からはブレーキがかかります。しかし、25%削減は、どうしても実現しなければならない最低の目標です。
 「私たちは最善を尽くします。国民のみなさん、とりわけ、ここにお集まりの環境市民団体のみなさん応援をよろしくお願いします」との岡田さんの挨拶に、私たちも政権交代の実感が湧いてきました。この会合には公害・地球懇も参加しました。
 





◆ 八ッ場ダム中止へ、そしてその先へ ◆

○ 八ッ場ダムをストップさせる東京の会 深澤 洋子 ○

 2009年8月30日、54年間居座った自民党政権が、ついに国民の投票権によって倒された。そして今、その自民党結成より以前(1952年)に計画の立ち上がった八ッ場ダム事業が終焉を迎えようとしている。民主党政権になって、これほど矢継ぎ早に大きな政策転換が起きるとは、「政治の停滞」に慣れていた国民のほとんどが予想していなかったのではないだろうか。その変革の波頭に、「八ッ場」が立っている。

 ストップ八ッ場の運動を担ってきた私たちにとっても、前原国交大臣の明確な意思表示は期待以上であった。それだけに、覚悟していたとは言え、水没予定地住民の反発も強烈だ。連日、住民が「今さら中止なんてとんでもない」と怒り、涙ながらに訴える映像がテレビで流され、前原大臣が現地を訪問し、頭を下げたにも関わらず、長野原町の有力者たちは意見交換会をボイコットした。半世紀以上もダムに振り回されてきたのだから、地元の怒りは無理もないと思う。しかし、身をもって地滑りの危険性を知り、冷静に判断する人たち、どうしても美しい自然と故郷を沈めたくないと願う少数の人たちは、ダム事業への協力を拒んできた。地縁、血縁の強い土地柄で、表立って声を上げることはできなかったが、「なんとしてもダムつくれ」の有力者だけが現地住民ではないのである。
 さらに前原大臣は、ダム中止後の生活再建を補償する法案を、年明けの通常国会に提出すると表明した。これまで、住民がダム事業を一旦受け入れた後で事業中止に転換し、疲弊した地域の生活再建を実現した例は、鳥取県の県営中部ダムなどわずかしかない。その中部ダムを止めた片山善博前知事が、政府の国家戦略室に入ることになった。片山さんは何度も現地に足を運んで謝罪し、住民の意見を聞き、個人補償にも踏み込んだ。再出発を果たした住民も今ではダム中止を納得しているようだ。つまり、八ッ場ダムを中止して生活再建を始めるための条件は着々と整いつつある。

 一方で、これまで全く報道されてこなかったダム事業そのものの問題点、あるいは報道の間違いを、広く知ってもらう必要がある。私たちは「中止した方が継続するより高くつくのか?」といった疑問5点に答え、地域の再生について提案する冊子「みんなの八ッ場パーフェクトガイド」を作成、配布し、また10月18日(日)午後には緊急集会を開催する予定だ(場所未定)。住民訴訟では行政裁量の壁、つまり行政の勝手放題を容認する東京地裁の姿勢の前に破れたが(控訴中)、市民感覚では一目瞭然の無用なダム、危険なダムであることを、科学的な検証、新証拠を積み上げて明らかにしてきた。国民的な納得も重要だが、現地の住民も、このままダム事業が続けばどんな事態が起こるか理解した上で、地域再生のビジョンが示されれば、おのずとより良い選択の道が見えてくると思う。中空の橋脚は確かに異様だが、必要なら橋も道路も鉄道も完成させればよい。名勝吾妻渓谷と名湯川原湯温泉、それに上野から2、3時間の地の利があれば、いかようにも、まちおこしは可能だと信じる。

 私たちが裁判、集会、会報などで訴え、民主党を始めとするかつての野党に働きかけ、中止後を見据えて生活再建支援法の制定を求めてきたことが、このように実を結びつつあることは本当に感慨深い。だがそれは、他の多くの無駄で有害な公共事業を止めるための出発点にならなくてはいけないと思う。「八ッ場」が、理不尽な事業で痛めつけられた地域の再生モデルとなるまで、責任を持って見守り、支援していきたい。そして、タコが自分の足を食べるように美しい日本の自然、国土を破壊することで金儲けをする時代は、もう終わりにしたいと切に願う。

 





◆ 川辺川ダム問題と新政権 ◆

○ 弁護士 板井 優 ○

 
《ダム計画から43年目の残された課題》
 川辺川ダムで今残された課題は、1) 水没予定地で換地への移転をほとんど終えた五木村とダムサイト予定地のある相良村の振興と、2) ダムによらない治水をどのようにして実現するかである。
 1番目の問題は、ダム作りの飴政策ともいえる水源地対策特別措置法で振興を約束された五木村にダムによらない振興策をどう提供するかである。水特法はダム建設が前提であり、五木村はまさに従来の国交省から人質同然の扱いを受けてきた。
 2番目の問題は、ダムによらない治水をいかに実現するかである。熊本では、今年から流域市町村と熊本県、国交省との間で、ダムによらない治水協議を行ってきた。しかし、国交省は事実上ダム建設を前提にした河川整備基本方針を策定し、この協議の場をダムについて賛否を問う場にしようと画策してきた。国交省などダム推進派は、流域市町村で作られている「川辺川ダム建設促進協議会」の名称変更を、五木村の存在を前提に拒んできた。


《住民決定の大型公共事業への転換
 しかしながら、2003年5月16日の利水訴訟福岡高裁の勝訴判決を受けて、利水訴訟原告団・弁護団は流域農家と手を携えて、「ダムの水は要らない」という闘いを推し進め、農水省さえダム利水を公然と言えなくなってきている。
 さらに、流域住民は、国交省が熊本県下51ヵ所で開いた説明会の場で、ダムによらない治水の声を圧倒的多数で訴えた。これには、「県民の会」「手渡す会」など多くに市民団体が多大な援助を与えた。
 流域住民は、ダム反対ではなく、ダムによらない利水・治水の最大の推進者である。
 こうした中で、相良村、人吉市では首長がダム反対を公然と宣言し、昨年9月11日には、熊本県知事がダム反対を宣言した。そして、今年8月には流域最大の人口を持つ八代市長もダム反対派が当選した。こうした中で、ダムによらない治水協議が開催され、人吉市長から「ダム建設促進協議会」の名称変更が提案されている。


《民主党政権の歴史的な使命
 去る9月26日、前原誠司国交大臣は五木村や流域を訪ね、川辺川ダム中止を明言し、具体的には、1) 五木村を焦点にした公共事業撤退の補償法の制定、2) ダムによらない治水協議を受け省内で学識経験者による専門家チームを設け、提案するとの立場を表明した。
 前原大臣「表明したのは本体工事の中止であり、生活関連事業は(ダム事業として)継続する」としている。したがって、川辺川ダム中止が法律的に最終的に決まったのではない。しかし、住民の意見を無視して推し進めて来た大型公共事業を中止する歴史的な責任が民主党政権にあることは明らかである。そして、川辺川ダム問題はその歴史的な道案内者となるであろう。




◆ 諫早湾干拓潮受堤防の開門へ ◆


○ よみがえれ!有明海訴訟弁護団 弁護士 後藤 富和 ○ 

 8月4日、農水省は諫早湾干拓潮受堤防開門アセス方法書を発表しました。これによると、
1) 潮受堤防の開門までに6年以上かかること、
しかも、
2) 長崎県知事に実質的な拒否権を与えていること、

1) 2) より開門を拒否するためのアセスとなっているのは明らかです。
 開門を待ち望む漁民が次々に自殺している中、漁業者は、「6年以上待てるわけがない」「漁民に対する死刑宣告だ」と悲痛な叫びをあげています。
 方法書では、開門(調整池への海水導入)による農業生産への影響、背後地防災への影響の可能性を指摘しアセスの対象としています。
 しかし、農業用水確保は、水門を開放し調整池に海水を導入する以上必ず検討しなければならない課題で、これをもって開門の可否を論じるのは本末転倒です。農地や背後地への浸水被害は、今年6月、農水省自身が潮受け堤防が諫早大水害の大部分を防ぐ効果がないことを認めて諫早市長に報告していますし、現に、潮受堤防締め切り以降、背後地の湛水被害の回数は以前の約3倍に激増していることからも分かる通り、水門開放に関わりなく早急の対策を必要とするものです。
 したがって、開門による被害を理由にした事前アセスは不要なのです。

 まずもって来春、国が2002年に実施した短期開門レベルの開門を実施し、その後に効果・影響をモニタリングしながら順応的管理の手法で徐々に開門の幅や時間を広げていくことで、有明海の農業と漁業の両立発展が可能となるのです。
 今年7月、長崎県は水門を一気に開放し、調整池の汚濁水を大量排出しました。北部排水門沖の小長井の養殖アサリは壊滅し、後背地の森山地区の農地は湛水しました。本来、干潮時には低平地の水は海に自然排水されるのに、その機会を奪って農地を水浸しにしたのは潮受堤防で海と区切られた調整池を設けたことに原因があります。水門を開放し調整池に海水を導入すれば、調整池水位は基本的に海の潮位に連動し、干潮時には自然排水で、満潮時にはポンプ排水によって低地に下ってきた水を海に排水することが可能となり、背後地の湛水被害を避けることが可能となります。
 開門によって漁業に好影響をもたらすだけでなく、森山地区など背後農地の湛水被害も防ぐことができ、農業と漁業とが両立し発展することが可能となります。

 政権交代したからといって即座に問題が解決するわけではありません。私たちは、今まで勝ち取った成果をステップに、民主党を中心とした政権与党に対し、来春の開門に向けた一つ一つの課題を提起し地道に実現していく決意です。

 





◆ 高尾山は運動と裁判で重要な局面 ◆

○ 高尾山天狗裁判弁護団 団長 鈴木 堯博 ○


《はじめに》 
 圏央道建設から国定公園高尾山を守る運動は、新政権の誕生や高尾山天狗裁判の新たな展開で、重要な局面を迎えています。
 東京地裁の行政訴訟は、圏央道建設の公益性に関して、「費用便益分析」問題が最大の争点になっています。国交省は、「費用便益分析マニュアル」に基づき道路事業の費用(Cost)と便益(Benefit)を計算し、費用便益比「B/C」が1.0以下の事業は工事を行わないとしています。

《圏央道の費用便益分析
 本件訴訟の一部区間であり国交省がホームページで公開している八王子ジャンクションと愛川(相模原インターチェンジ)間のB/Cは、2.9です。この数値の計算根拠は、費用便益マニュアルに基づく計算方法と計算結果のみが示されているだけで、費用便益分析や交通需要予測の合理性を検証することができません。
 原告側は、この数値の根拠となるデータを開示させるために、求釈明を何度も繰り返してきました。ところが、国交省は、原告側の求釈明をはぐらかして真面目に答えようとせず、データはもはや存在していないとしてその開示を拒否してきました。

《国交省官僚の証人尋問採用
 私たちは、費用便益分析を行った国交省担当課長を証人に引っ張り出すため、証人尋問の申請を行いました。これに対して、国交省は証人尋問を何とか回避しようと画策しましたが、本年4月に交代した八木裁判長は、原告側の主張に理解を示し、7月に進行協議期日を2回も入れて、国交省側を強力に説得し、ついに本件費用便益分析の担当責任者の証人採用が決まりました。証人尋問は10月28日午後1時半から103号法廷で行なわれます。裁判所が国交省の反対を押し切り、原告の申請を認めて、国交省官僚の証人尋問を行うことは大変異例のことです。
 国交省官僚は原告側から見れば「敵性証人」ですが、データの開示を拒否している国交省の隠蔽体質を暴くには極めて重要な証人です。是非ともこの証人尋問を成功させなければなりません
 また、この証人尋問に引き続いて、原告側の証人である安田八十五氏(関東学院大教授)の尋問を行うことも決まりました。教授は、国民経済的立場から国交省の費用便益分析を鋭く批判し、東京湾アクアラインがムダな道路であることを分析した経済政策学者です。
 さらに、原告団は㈱アプレイザルに依頼して「ミープラン」というコンピュータのモデルシステムを使って圏央道の費用便益分析を行ないました。B/Cは1.0以下の0.38という低い数値でした。先の通常国会で国交大臣は、B/Cが1.0以下の事業は中止すると明言しています。
 高尾山の自然を守る運動は、裁判と運動の両面で新たな局面を迎え、まさに正念場となりました。

 





◆ 水俣病は終わっていない ----大検診行われる ◆

○ 不知火海沿岸住民健康調査実行委員会 林田 直樹 ○


《はじめに》
 水俣病の全容解明にむけた“平成の大検診”が9月20日〜21日にかけておこなわれました。実に22年ぶりとなる大検診には、立場の違いを乗り越えた水俣病被害者7団体が結束し、民間の医師らと力をあわせて、1,051人の検診を成功させることができました。
 “水俣病は終わってない”、このことをどう証明するのか、今回の大検診の意義はそこにありました。多くの潜在被害者の存在を明らかにすることで、環境行政が意図的に水俣病を終わらせようとする線引きの無意味さを明確にするためでした。

《有機水銀の被害は突然、止まるものではない》
 国は、水銀排水停止後の昭和44(1969)年以降に生まれた世代には、「新たな水俣病の発生はない」との立場をとり続けています。今回の大検診では特にこうした若年層世代、対象地域から取り残された人たちを中心に、全体の9割が初めて受診したといいます。
 その結果、あらためて昭和44年以降も低濃度汚染による被害が継続している事実、対象地域から除外されてきた山間部の人たちの中にも、沿岸部の被害者と同じ有機水銀による中毒疾患が存在することが明らかとなったわけです。現行の補償や救済の枠組みが被害を時間的にも地域的にも限定的にとらえ過ぎている国の公式見解に一石を投じる結果となりました。

《水俣病の闘い、第二ラウンドはじまる》
 被害者の実態調査を前提にしない水俣病被害者救済特措法では水俣病を終わらせることはできないことが、検診を通じて証明されたことはいうまでもありません。そして多くの潜在被害者の存在を認めない限り、水俣病の真の解決はありえないのです。
 今秋からは第二の闘いの火ぶたがきっておとされます。病の身体をおして上京する水俣病被害者をご支援下さい。

 





◆ JNEP情報2009年9月 ◆

◇ 八ッ場ダム反対のNGOが要望書
 無駄な公共事業の代表格とされ、前原国交相が中止を宣言した八ッ場ダムについて、その建設に反対する「八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会」は、民主党本部に建設中止を求める要望書を提出した。
 中止した方が支出が多いとの主張があるが、同会によると、中止をすれば残りの事業費は生活関連など770億円だが、継続の場合には今後の支出は未執行分の1,390億円にとどまらず、東京電力への水力発電補償金や、地滑対策費など1,000億円以上の増額が必至、残りは少なく見ても2,390億円になるとしている。
 また、国が自治体に返還する総額は先の770億円と利水分1,460億円とされているが、利水分1,460億円の中には国庫負担金570億円が含まれ、これを引くと返還総額は1,660億円ですむという。このため、仮に全部返したとしても建設継続の際の今後の支出2,390億円よりはるかに安くなる、しかも国と自治体の会計のやりとりであって国民負担を表すものではないので先の事業費・公金支出額が重要としている。
 報道によると、9月15日に記者会見した嶋津代表は、これらの試算をもとに、「建設中止の方が高くつく」というのは間違いだと強調した。


◇ 暫定税率廃止や高速道路無料化による排出増試算
 国土交通省は、高速道路料金の休日1,000円政策により年間20万トンのCO2排出が増加したとの試算を発表した。また、地方の高速道路交通量が昨年より4割増加する一方、本州—四国間フェリーの輸送量は休日分についてほぼ昨年の半分に、東京湾でも休日は24%減、JRの輸送量も約1割減ったことを示した。公共交通の輸送量減の因果関係は述べていない。
 環境自治体会議環境政策研究所はモデル計算により、都市間の効果に限っても、高速1,000円政策継続でCO2排出量が年間245万トン、無料化されると835万トン、無料化と暫定税率廃止が加わると1,000万トン近い排出増が見込まれると発表した。加えて、これらの政策が公共交通網に致命的な打撃を与える可能性を指摘している。

 




◆ 公害・地球懇 活動日誌

9月 2日(水)◇JNEP運営委員・事務局会議
   4日(金)◇高尾山天狗裁判最高裁要請行動
   5日(土)◇東京公害患者会幹事会
   7日(月)◇JNEP温暖化対策推進委員会
        ★民主党鳩山代表「25%削減」発言
   8日(火)◇鳩山代表発言歓迎のJNEP「声明」発表
   9日(水)◇東京あおぞら連絡会代表委員・
             〃    常任理事会議
        ★PM2.5(微小粒子)環境基準「環境大臣告示」
  10日(木)◇鳩山代表発言歓迎・民主党激励行動(国会内)
        ◇ストップ温暖化「熊本フォーラム」実行委員会
  12日(土)◇公害総行動実行委員会
  13-14日(日-月) ◇東京あおぞら連絡会「三浦海岸合宿」
  16日(水)◇ストップ温暖化「千葉フォーラム」相談会
  16-17日(水-木)◇水俣病東京行動
  17日(木)◇「風の会」運営委員会
  22日(祝)◇COP15代表団打合せ(澤渡さん)
  24日(木)◇ノーモア・ミナマタ写真展企画委員会
  24-25日(木-金)◇有明海東京行動
  25日(金)◇JNEP幹事会
  27日(日)◇東京地評定期大会
  28日(月)◇東京大気公害裁判和解条項—道路連絡会
  29日(火)◇高尾山天狗裁判最高裁要請行動
  30日(水)◇「千葉フォーラム」実行委員会
    



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