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公害・地球懇ニュース 2009年12月号 No.171の内容

■ COP15の成功をめざす「千葉県民のつどい」
■ COP15代表団結団式
■ 地球の温暖化をとめるCOP15にむけて
  熊本と千葉でフォーラム・つどいを開く
■ コペンハーゲンでノーモア・ミナマタを叫ぶ!!
■ よみがえれ!有明 農水省座込み行動
■ ノーモア・ミナマタ フォーラム in 横浜
■ JNEP情報





◆ COP15の成功を目指す「千葉県民の集い」 ◆

○ 千葉県実行委員会 伊藤 章夫 ○


 COP15を目指す地方の運動として水俣病に取り組む熊本県と千葉県の取り組みが連続して企画された。
 千葉での取り組みは、
1)市民の啓発になる学習会等の行事を開催すること、
2)COP15が開催されるコペンハーゲンにNGOの代表を派遣すること、
3)以上を実行するために、千葉県実行委員会を組織することである。
 千葉県は、二酸化炭素排出量が最も多い県で、東京電力の大きな火力発電所が東京湾沿いに5ヵ所、製鉄所が2ヵ所、石油コンビナート、その他国際港湾、国際空港、高速自動車道路網がある。

 賛同団体は、労働団体、婦人団体、農民団体、ぜん息患者の救済をめざす会、市民団体、科学者団体等である。
 集い成功のため、千葉県内、市内の団体を訪問。訪問した自治体は、千葉県庁環境政策課、千葉市地球温暖化対策室、習志野市環境政策課、千葉県環境財団である。自治体以外では生協と同労組、農協と同労組、保険医団体、民医連、医師、法律事務所、キリスト教会、中小商工業団体、土建組合、障害者団体、教員組合、自治体議会各政党、婦人団体、年金者組合、平和委員会、千葉大学、市民環境団体、青年団体、etc. 。
 私達がこれまで経験した枠を超えて、環境運動では初訪問のところもあり、運動の幅が広くなったと思う。私達は訪問先で、ストップ温暖化の地球環境問題は政府、産業界、自治体、大学、市民が協力して取り組まなければ解決できないことを訴えた。

 11月28日千葉県民の集いには、60人が参加した。
 司会は千葉商科大学講師の高木史人さんで、開会は千葉大学教育学部教授の東崎健一さんが大学を代表して歓迎のあいさつをされた。次いで公害・地球懇運営委員の大嶋茂男さんが、「温室効果ガス25%削減のための国内対策—私達の要求、公害地球懇」の資料を配布して、COP15の意義と千葉で取り組む意義と経過を述べた。国立環境研究所甲斐沼美紀子温暖化評価研究室長は「温暖化に関する科学的知見、日本における温暖化影響、『25%削減』に必要な国内対策」と題する講演で25%削減が可能という立場で話され、私達も確信を持つことが出来た。パワーポイントを使いながら、地球の大気温度が産業革命以来急激に上昇していることを示して、これはIPCC報告により、温室効果ガスの影響であると断言できると述べられた。また、将来の安定化シナリオを示して、2020年の中期目標と2050年の長期目標は気温上昇を2℃以内に抑制するために必要であると強調された。最後に低炭素社会へ向かう事例を示された。
 環境省総合環境政策局総務課総括係長の飯野暁さんは「新たな中期目標の達成に向けて」と題して、気さくな語り調で話され、温室効果ガスの抑制は国民の“意識改革”の上にあるのでなく、エネルギーの構成を変えることや生産、流通や社会生活の制度の改革で成し遂げられるのだと述べられた。「みなさんと一緒に考えたい論点」は整理されていて、わかりやすかった。
 千葉県環境政策課の温暖化対策推進室長の名川哲哉さんは、これまでの取り組みを詳しく報告されたうえで、今後は25%削減の達成に向けて国の方策を期待すると述べられた。

 環境省からの講演・報告後、会場から質問が出された。
1)船舶、軍艦の排出するCO2はどうか?
回答:船舶のCO2は約5%である。
2)京都プロトコルで約束した日本の森林吸収分は森林がうまく保全されていないと達成できないのではないか?
回答:保全されているという前提である。
3)自動車の燃費を下げるだけでなく寿命を延長することも大事ではないか?
回答:LCAライフサイクルアセスメントでは、自動車のCO2排出は使用中の過程であるから、燃費がいい車に買い替えることが効果的。家も同様なところがあるが、200年も保つような家屋が必要である。

 市民からの報告は6人。
 MAKE the RULEキャンペーン実行委員会の吉田明子さんは、温暖化防止の上で法律を制定しなければならないと報告され、12月12日のグローバルアクション東京パレードの成功を訴えた。
 新日本婦人の会の葛原朋子さんは、女性団体がスーパーやコンビニ店を対象に深夜の営業・地産地消チェック・ごみのリサイクル・マイバッグ取り組み実態をヒアリングする“エコ訪問”活動を県下で実施し、自動販売機設置状況を調査結果に基づき千葉県環境政策課と懇談した具体的な報告をされた。
 農民組合の小倉毅さんは、温暖化によりカメムシが越冬し、米粒に黒色の斑点を残す被害が現れ、農民が困っていると報告。
 中小工業会社社長の小川惣兵さんは、新しい交通システムとしての安全・安定の高齢者にやさしく、環境にやさしい前2輪自転車を開発したと報告。
 自然エネルギー機器の普及に取り組む事業者の外谷富士夫さんは、雨水利用、太陽熱利用、太陽光発電、風力発電の機器を設置してきた実績を報告された。
 千葉あおぞら連絡会の清水和作さんは、ぜん息児童救済の制度を目指しているが、公害と地球温暖化を結び付けて報告。このような報告は県内の水準の高さを示すとともに、共同する足がかりを作ることが出来たと思う。

 最後に私は地元主催者として、またコペンハーゲンに派遣される代表として次の挨拶と決意表明をした。
 「デンマークの国土面積は九州の1.1倍、人口は千葉県の91%の小国である。小国は大国に比較すると、国民一人当たりの影響力、貢献度の割合が大きいメリットがある。私は、千葉県が農業、水産業、工業が盛んで日本全体に貢献している県だと思う。この豊かな県の産業や生活を、再生可能エネルギーを採用して地産地消を全ての分野で推進する持続可能な社会にしたい。『千葉県持続社会を作る会構想』を提起したい。この会の特徴は、環境分野の専門的活動に特化せず、あらゆる分野の持続的発展をめざし、同時に女性と若い人が自然の割合で存在することを目指す。そして、デンマークの社会発展の教訓を学び、2010年からこの活動を皆さんと進めたいと考えている。私はコペンハーゲンで国際活動に参加しただけの実績にとどまらず、50年単位の長丁場の温暖化防止の活動を帰国後もじっくり、続ける覚悟である」

 私達は県民の集いに、1) 国の研究者、国・県・市の行政担当者の方々が参加したこと、2) 婦人団体、農民、環境団体、農協、教員、医師、事業者、個人等幅広い分野の参加が得られたことで集いは成功したと総括している。
 閉会後、千葉大学の名誉教授隈部智雄さんがこの構想に賛意を示してくださった。2010年1月23日に千葉大学で報告集会も計画している。

 




◆ STOP! 温暖化 新しい枠組みをめざして ◆
◆ COP15代表団結団式に参加 ◆


○ 生協労連 清岡 弘一 ○


 気候変動枠組条約第15回締結国会議(COP15)が、デンマークの首都コペンハーゲンでこの12月7日から18日までの日程でおこなわれます。今回のCOP15は、1997年のCOP3で採択された、2013年までの先進国の温室効果ガス排出量削減目標を定めた「京都議定書」の次の目標を決める、大変重要な会議となっています。現時点では、世界各国から70〜80人の首脳がこの会議に参加する予定となっており、アメリカを含めた先進国だけでなく、中国やインドなども含めた世界全体の温暖化ストップに向けた新たな枠組みがつくれるかどうかが注目されています。

 このCOP15に対応して、公害・地球問題懇談会は、22人を行動代表団として現地に派遣することになり、11月26日に代表団の結団式が、22人中16人の参加でスモン公害センターでおこなわれました。
 今回の代表団派遣の目的は、
1.先進国としての日本の責任(自国の削減と途上国への支援)を積極的に果たさせること、
2.エネルギー、特に電力については、石炭と原子力発電所への依存をやめさせること、
3.山・川・海・空を汚し続け、公害を発生を放置してきた日本政府や大企業を告発すること、にあります。
 今回の代表団の構成は、公害関係(患者会・原告団・弁護団)、婦人団体、農民団体、労働組合と多彩ですが、特に日本において自然と人々の健康を破壊し続け、今なお苦しめられている人たちがいることを世界に対して発信すること、とりわけ今回は水俣病患者会から鶴川さんが参加されることは、大変重要な意味を持ちます。この地球や大地、人類だけでなくすべての生態系を視野に入れた取り組みを日本は考える必要があります。

 結団式では、JNEPの大嶋さんや歌川さんによる環境に関する事前学習をおこない、また高尾山の自然をまもる市民の会の奥田さんからはデンマーク事情についてレクチャーをしていただきました。また、代表団のスローガンと、代表団として統一のグッズなどをもっていくことを決めました。日本語(向こうは漢字が人気とのことなので)で書かれた“日本手ぬぐい”をオリジナルで作成します。この手ぬぐいを手にCOP15のメイン会場であるベラセンター内の日本代表団ブース(JNEPを含む3団体合同のブース)で各国代表や世界のNGOに配布するとともに、12月12日の「グローバルアクションデー」でNGOが集結しておこなわれるパレードで、日本からの参加をアピールしてきたいと思っています。「グローバルアクションデー」は全世界で同時におこなわれ、日本でも東京・名古屋・京都など各地でパレードがおこなわれる予定ですので、みなさんも参加してみてはいかがでしょうか?ちなみに私たちの代表団として「MAKE the RULEキャンペーン」のイメージである白くま、高尾山の森の守護神である天狗もコペンハーゲンに出張してパレードに参加します。

 世界が団結してこの会議を成功させ、新しい枠組みがつくられるよう、私たち代表団も微力ながら、全世界の同じ願いを持つNGOの人たちと手をつないで、現地で頑張ってきたいと思っています。
 





◆ 地球の温暖化をとめるCOP15にむけて ◆
◆ 熊本と千葉でフォーラム・つどいを開く ◆



 公害・地球懇は人類の未来をきめるCOP15の成功をめざし、地球環境基金助成事業として10月31日に熊本で「九州環境フォーラム」を、11月28日には千葉で「ストップ温暖化を考える千葉県民のつどい」を開催した。熊本では、ノーモア・ミナマタ訴訟をたたかう患者会・原告団、弁護団、支援(県労連・民医連等)を中心に実行委員会を組織し取り組まれた。当日は、不知火患者会が水俣からバス2台で参加。内容は前号で紹介したが、COP15に患者会(鶴川さん)と弁護団(中村弁護士)代表を派遣し、コペンハーゲンで「ノーモア・ミナマタ」を多いにアピールすることを確認した。

 また千葉では、全国初の大気汚染公害裁判に立ち上がり、いま東京大気裁判の勝利和解の成果を千葉に広げようと活動している千葉あおぞら連絡会を軸につどいが準備された。COP15には千葉県民の代表として伊藤章夫さんを送り、1月23日には報告集会を開く。この熊本のフォーラム、千葉のつどいとあわせて、東京では東京公害患者と家族の会の温暖化学習会(11月14日)、横浜ではノーモア・ミナマタ写真展の関連イベントとして「ストップ温暖化シンポジウム」(11月23日)を開き、さらに和歌山で開催された日弁連人権大会温暖化シンポジウム(11月5日)では参加者にパンフレット「地球の温暖化をとめて」を配布するなど、「なくせ公害・守ろう地球環境」の立場からストップ温暖化! を訴えた。

[公害・地球懇 清水 瀞]
   





◆ コペンハーゲンでノーモア・ミナマタを叫ぶ!! ◆

○ ノーモア・ミナマタ訴訟弁護団 弁護士 中村 輝久 ○


「36年間、日本は何を大切にしてきたのか。
 海よりも、森よりも、命よりも優先されたものは何だったのか。
 36年たった今でも水俣病は終わっていない。」

 2009年のスカンジナビア政府の刊行物「HYGGE(ヒューゲ)」は訴える。

 1972年、スウェーデンの首都ストックホルムで開かれた国連環境会議において、水俣病患者とその母親によるスピーチが世界に衝撃を与えて36年たった今年、水俣病はまだ終わっていない。
 水俣病不知火患者会はノーモア・ミナマタ訴訟原告団を結成し、「すべての被害者の救済」すなわちノーモア・ミナマタを合い言葉として掲げ、国、熊本県、チッソを相手に訴訟をたたかっている。
 水俣病が公式発見されてから半世紀以上もたった今、なぜ被害者が訴訟までして救済を求めなければならないのか。
 それは、この国の行政が長期間被害の実態を明らかにしようともせず、それゆえ被害者がいわば意図的に放置されてきた結果である。

 この国は何をしてきたのか?
 今こそ、ノーモア・ミナマタを実現するために、世界に訴えなければならない。
 私たちノーモア・ミナマタ原告団と弁護団は、12月にデンマークのコペンハーゲンで開かれるCOP15に出向き、ノーモア・ミナマタ(すべての被害者救済)とこの国の現状を世界に向けて力強く訴えてきたい。




◆ よみがえれ! 有明 ◆
◆ 農水省座込み行動 ◆


○ よみがえれ!有明海訴訟弁護団 弁護士 後藤 富和 ○


 1997年の潮受堤防締め切りから12年が経過し死の海に化した有明海では漁民の自殺が相次いでいます。

 昨年6月、佐賀地裁は国に対し潮受堤防排水門を開放するよう命じました。国は控訴しましたが、当時の若林農相(自民)は開門アセスを発表しました。この開門アセスは、長崎県知事の同意を要し、しかも県知事が同意しても開門まで最短で6年以上の年月を要するもので漁民たちの希望を奪うものでした。
 開門アセスに対しては、民主党の原口一博衆議院議員、大串博志衆議院議員らが中心となって国会で質問が集中し、アセス発表時に鳩山邦夫法相(当時)と若林農相(当時)との間で開門する腹を決めていた事が明らかになりました。

 民主党は、政策集INDEX2009で「諫早湾干拓事業については、干拓事業と有明海の環境変化との因果関係について科学的知見を得た上で、地域の意見によって有明海の再生に向けた取り組みを推進します。潮受堤防開門によって入植農業者の営農に塩害等の影響が生じないよう万全の対策を講じ、入植農業者の理解を得ます」と謳い、諫早湾干拓潮受堤防の開門を政策の柱としました。
 しかし、総選挙後、農水大臣に就任した赤松広隆氏(民主)は、開門について、まずは地元で協議しなさいと指示しました。国営事業なのになぜ国が判断しないのか地元漁業者の間には不信感が起こりましたが、弁護団は、長崎県知事や諫早市長に対して協議の申入れをしました。佐賀県知事も、長崎県知事に対し協議を申入れました。
 それでも、長崎県知事は協議に応じず、その裏で、赤松農相と面会し、諫早湾干拓事業は「民主党のさる大物参議院議員のお父様が県知事時代にはじめられたことなので見直しできない」と西岡武夫参議院議員(全国会議員の中で勤続年数が最長)の名前を出して開門しないように求めました。これには赤松農相も激怒し記者会見で密談の内容を暴露してしまいした。

 長崎県知事が農相の提案に従わないのならば、まず、赤松農相自身が範を示し開門に向けた協議のテーブルにつき、長崎県知事をその場につかせるべきです。それこそ開門を政策として掲げ漁民の信頼を得た民主党政権が歩む道です。
 そこで、私たち有明海沿岸の漁業者と弁護団は赤松農相に漁民との面談を求めました。しかし、官僚の厚い壁が立ちはだかり農相には漁民の声は届きません。

 私たちは、大臣面談実現のため、11月26日、有明海漁民と弁護団そして支援者ら約100名で農水省前座り込み行動を行いました。この行動で漁業者らは窮状を訴え、大臣面談を要求しました。

 長崎県の漁船漁業者は、
「有明海異変の要因を作った農水省が話し合いの場を設定すべきだ。漁業者は瀬戸際まで来ておりアセスが始まる前に死んでしまう。開門した上でのアセスで良いではないか。有明海の再生のために一緒に考えよう」と訴え、

 佐賀県の潜水漁業者は、
「調整池からの汚水で漁民は被害を受けている。開門して漁業者が首を吊らんでいいようにして欲しい」と訴え、

 福岡の漁船漁業者は、
「大牟田沖では漁獲はゼロに近い。漁業じゃ食えないので陸でアルバイトをしている。生活ができない」と訴えました。

 同日の農水省交渉では、官僚が漁民たちの意見を大臣他政務三役に間接的にしか伝えていないことが発覚しました。民主党が批判する官僚制の弊害です。
 私たちは、この官僚の厚い壁を突破し民主党政権に開門を決断させるべく必ず大臣面談を実現します。
 この漁民たちの運動に呼応するように、首都圏で憲法ミュージカル「ムツゴロウ・ラプソディ」が上演され6ヵ所で約7,000人の観客を集め大成功を収めました。ミュージカルを観た有明海漁民たちは目に涙を浮かべていました。

以 上

 





◆ ノーモア・ミナマタ フォーラム in 横浜 ◆

○ 公害・地球懇 事務局長 清水 瀞 ○


 悲惨な公害体験を伝え、被害者救済を訴える

 公害・地球懇が主催し、横浜市・横浜市教育委員会・神奈川新聞・朝日新聞横浜総局の後援を得て開催された「ノーモア・ミナマタ フォーラム in 横浜 —水俣を見た7人の写真家たち」は11月3日〜29日までJICA(国際協力機構)横浜でおこなわれた。
 遠くは熊本や京都から、首都圏を中心に1,000名を超える人々が写真展を訪れ、その悲惨な被害と公式発見から50年を過ぎたいまなお、解決していない事実に驚きの声をあげた。
 1,000人の「大検診」の結果、90%以上の受診者に水俣病の症状があったことが報道され、この写真展開催中にノーモア・ミナマタ訴訟の原告団が2,000人を突破したなかで、最終日の29日に会場で「ノーモア・ミナマタ訴訟被害者・弁護団全国連絡会議」が開催された。
 政府が「裁判上の和解にむけた事前協議」に応じ、全面解決のたたかいの道筋が少し見えてきた。こうした動きに写真展はそれなりの貢献ができたのではないかと考えている。まずは多くの団体・個人のみなさんから寄せられた協賛に心から感謝し(協賛金は50万円を超えた)、写真展のまとめは次号でご報告する予定。

  




◆ JNEP情報2009年11月 ◆

◇ 世界各国が温室効果ガス削減中期目標を発表
 京都議定書の次の削減義務や途上国支援などを決めるCOP15(気候変動枠組条約第15回締約国会議)を前に、各国が目標を表明した。アメリカは温室効果ガス排出量を2020年に1990年に比べて3%削減(05年比17%削減)、ロシアも1990年に比べて22〜25%削減と目標を引き上げた。
 途上国も、韓国が温室効果ガス排出量を2020年に2005年比4%削減(韓国は議定書で途上国扱い)、中国がGDPあたりCO2排出量を2020年に2005年に比べて40〜45%削減、ブラジルは温室効果ガス排出量を2020年に対策なしの場合に比べて36.1〜38.9%削減すると発表した。インドもGDPあたりCO2排出量を2020年に2005年に比べて25%削減する方針だと伝えられている。

◇ 東京都、NGOが相次いで大口排出源削減義務化政策を提案
 東京都は、全国の排出量取引制度(大口排出源削減義務化政策)を提案、全国で、直接排出つまり発電時の排出を発電所の排出とし、削減義務を課す制度として、10万トン以上を排出する約500事業所を対象とする制度を国が制定すべきと提案した。東京都によると500程度の事業所の排出が日本全体の排出の60%を占めるという。それ以下の事業所は自治体の政策で行うべきだとした。
 NGOも、WWFジャパンが排出量取引制度を中心として民生運輸に及ぶ25%削減実現の政策提案を発表した。また、気候ネットワークは25%削減を確実に実現する排出量取引と環境税の制度提案、30%削減対策提案を発表した。
 いずれも、大口排出源削減義務化政策が中心の提案で、総量削減義務、発電所については「直接排出」で足並みをそろえている。
(日本のこれまでの政策は「間接排出」つまり電気を使う工場やオフィス、家庭の排出とみなして組み立てられた。このため、電力会社の事情で原発が止まったり石炭火発が増えると、消費側で排出が増加する)

◇ 日本鉄鋼連盟、2020年2.5%削減目標を発表
 日本の温室効果ガスの約15%を排出する日本鉄鋼連盟は、2020年までに500万トン削減(対策なしの場合との比較)との目標を発表した。これは90年比2.5%削減に相当すると見られる。また、国の野心的な削減目標や、国内制度導入には引き続き反対した。
 




◆ 公害・地球懇 活動日誌

11月
    1日(日)◇公害総行動運営委員会
    2日(月)◇JNEP温暖化対策推進委員会
    3日(祝)◇ノーモア・ミナマタフォーラム in 横浜【写真展】オープン
    5日(木)◇薬害イレッサ定例宣伝
         ◇日弁連人権大会「温暖化シンポジウム」(和歌山)
    7日(土)◇【写真展】藤原医師の講演/浅見洋子の詩朗読
    8日(日)◇国民大集会(代々木公園)
         ◇環境・交通・まちづくり市民フォーラム2009(プラザエフ)
    9日(月)◇市民フォーラム2009パネル展示(12月まで)
   11日(水)◇東京あおぞら連絡会代表委員・常任理事会
   12日(木)◇薬害イレッサ院内集会
   14日(土) ◇東京公害患者と家族の会「温暖化学習会」
   15日(日)◇【写真展】写真家の見た水俣—過去と今
         ◇東京公害患者と家族の会幹事会
   16日(月)◇有明海農水省前宣伝/座込行動支援要請オルグ
         ◇JNEP運営委員・事務局会議
   19日(木)◇全国消費者大会環境分科会
   20日(金)◇全労連結成20周年記念レセプション
   21日(土)◇【写真展】水俣病患者を囲む支援のつどい
   23日(祝)◇【写真展】ストップ温暖化—COP15の成功をめざすシンポジウム
   25日(水)◇東京都医療費助成制度に関する連絡会(東京都交渉)
   26日(木)◇有明海農水省前座込行動
         ◇COP15代表団事前学習会・結団式
   28日(土)◇川崎公害国和解10周年記念集会
         ◇ストップ温暖化を考える千葉県民のつどい
    



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