緊急JNEP幹事会(オンライン会議) 
 2020.05.10
 
 

5・10「緊急幹事会」に31名が参加

「コロナ・気候危機」に立ち向かう熱い討議

   3時間余のオンライン会議で開催 

 
  コロナ危機による「緊急事態宣言」が延長されるなか公害・地球懇は5月10日(日)午後、「2020年総会」に代わる「緊急幹事会」を急遽オンライン会議で開催しました。

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 牛山代表幹事・常任幹事・幹事・事務局が24名。川崎哲(ICAN/ピースボート)明日香壽川(東北大学教授)藤井浩之(病体生理研究所長)鴨下美和・全生(原発被害者東京訴訟原告)吉田明子(Fojapan)しろたにまもる(腹話術師)さん7名がゲストとして参加。熊本・愛知・東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城・長野・福島・宮城10都県の代表31名の仲間がZOOMでつながり、遠方の久し振りの懐かしい顔も揃いました。

「顔がアップとなり表情を見ながら話を聞ける」「お互いの活動を伝え合うことができる」などの感想が多く寄せられ、“3時間余のちょっと疲れたオンライン会議”は好評でした。

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冒頭、橋本事務局長は新型コロナウイルス禍について、山中伸弥教授の「徹底したPCR検査が鍵」との見解を紹介。続いて、ゲストとしてお呼びした川崎哲さんと明日香壽川さんのお二人のプレゼンテーションから学習タイムに入りました。

続いて「ニューヨーク行動」に参加を予定していた鴨下さん親子が発言、コロナと原発の被害の共通性を訴え、腹話術の仲間11名とニューヨークに行けなかった無念をゴローちゃん(しろたに)が語りました。さらにコロナ感染拡大の最前線で格闘する各団体の仲間が次々と発言、コロナ危機で見えてきた問題、コロナ後の社会のあり方を大きく変える方向が焦点となりました。前半の最後に第30回をむかえた環境公害セミナーの主催者として病態生理研究所の藤井さん、講師(佐川さん)報告者(吉田さん)が企画内容について発言しました。

会議の後半は長谷川常任幹事が進行を担当、原発では吉川常任幹事が、公害総行動では中山幹事(総行動実行委員会事務局長)が問題提起し、討議をすすめました。

  学習タイムの「ゲスト発言の紹介」

核兵器廃絶と被ばく75周年 川崎 哲さん

 3年前に核兵器禁止条約ができた。人権条約を発効させるための道筋ができICANのノーベル賞受賞につながった。ところが最近、多国間主義による解決が揺らいでいる。

これに対するのがトランプなどの自国中心主義。コロナなどが安全保障にもたらす影響を考えるとき多国間主義にするか、自国中心主義にするのか、限られたおカネをどうするのか。ほんとうに目の前の人々の命を救うのは核兵器か。フランス・イギリス・アメリカの核兵器費用を他に使えばどれだけの人々が救えるのか。多国間の協力による解決しかない中で、アメリカと中国の対立や経済格差にどう立ち向かうのか。また軍事システム+ITまたはAIなどの進歩により一層拡大する監視社会、プライバシー問題にどう対処するのか。

民主主義が問われ問題がある。コロナがあっても今年は被ばく75周年の年。何としても8月の原水禁世界大会をしっかり取り組みたい。

 

気候危機とエネルギー転換 明日香壽川さん

 コロナ禍と気候変動の関係はまだ自分の言葉で言える段階ではない。原発・石炭・石油ゼロ、再生エネルギー100%という話しをすると、必ずそんなことできるはずないという意見が出る。それに対する分かり易い反論(説明)を今つくっている。これをどう政治に使っていくか、グリーンニューディールにどのようにつなげていくのか、どう雇用につなげていくのか。環境か経済かではなく、環境も経済もという両面の戦略が必要である。

 
 具体的にどうすればよいのか、電力供給も十分可能な方向であることを国民全体にもっと分かり易く示していきたい。コロナ後の経済はエネルギー政策の転換のチャンスとして考えたい。