日本学術会議会員の任命拒否に抗議する声明

2020.11.13


 
 

日本学術会議会員の任命拒否に抗議する声明

2020年11月13日

全国公害弁護団連絡会議

公害・地球環境問題懇談会

 

私たちは、公害被害者の救済と公害の根絶、さらに地球環境を守るため、日頃より共同の活動を行っています。これらの活動を行っている観点から、日本学術会議会員の改選において推薦された候補者105名のうち6名を内閣総理大臣が任命拒否したことに強く抗議し、6名の任命拒否を撤回することを求めます。

日本学術会議は、政府の各種行政機関の審議会や専門家会議と異なり、政府から真に独立した機関として設立されています。今回の会員任命拒否は、違憲・違法であり、学問の自由や民主主義を破壊する行為と言わざるをえません。

私たちが取り組んでいるイタイイタイ病、水俣病、大気汚染公害、薬害、基地騒音公害、アスベスト被害、さらに原発事故などその時々の課題を解決するうえで、日本学術会議がこれまで発してきた科学的提言は、大きな指針となっています。今回の会員任命拒否は、研究者の権利のみならず、国民の権利の重大な侵害といわねばなりません。

科学を軽視する国に未来はありません。日本学術会議の組織や財政基盤の強化をはかることこそ、政府に求められる課題です。

私たちは、内閣総理大臣に対し、任命拒否を撤回し、6名の会員をただちに任命することを強く求めます。