再生エネルギー   
  再エネ電力価格社説 
20120307
      
自然エネルギー―普及のための工夫を
朝日新聞社説 2012年3月7日(水)付
 風力などの自然エネルギーを電力会社が発電会社から固定価格で買い取ることを義務づける制度が、7月から始まる。
 買い取り価格や期間を実質的に決める委員会が6日、ようやく動き出した。委員の人事案を昨年末に国会に提出したが、与野党から「制度に反対だった人がいる」と再考を求められ、メンバーを一部入れ替えて承認された。時間はない。作業を急がなければならない。
 買い取り制度は自然エネルギー普及のカギを握る。長期間、適正な利潤が出るような固定価格が保証されれば、自然エネルギーへの投資が増える。
 ただし、買い取り費用は電気料金に上乗せされる。負担するのは消費者だ。
 買い取り価格が低すぎたり、期間が短すぎたりすれば普及が進まない。かといって、高すぎたり長すぎたりすれば、家庭や企業の負担が増える。投資バブルも引き起こしかねない。
 どうバランスをとるか。委員会の役割は、きわめて重い。
 一口に自然エネルギーといっても、太陽光、風力、地熱、バイオマスなど電源によって特性は異なる。発電所の規模によっても費用は違ってくる。
 委員会は、こうした細かい区分ごとに1キロワット時当たりの価格と期間を決める。技術の進歩や量産効果による発電コストの低下、金利動向などに目を配り、毎年、新規の設備に対する買い取り価格を改定する。
 議事は公開され、算定の基準や計算式も国会に報告する。
 早く参入したほうが有利になる設計も求められるだろう。電気だけでなく熱も利用できるような効率のいい設備の導入を促す仕組みも考えたい。
 既存の風力発電の中には、建設時に補助金は得たものの、買い取り価格が低すぎて経営難に陥っているところもある。
 今のところ新制度の対象外だが、発電量を増やす意欲のある事業者は、枠組みに入れることを工夫すべきだ。
 何より、電力大手の都合で送電網への接続が不当に阻まれることがないようにしなければ、新規事業者は安心して投資ができない。
 政府は厳しく監視するとともに、送電網の中立化へ電力システム改革を急ぐべきだ。電気料金も、消費者が自由に電源を選んで必要なコストを負担する体系にする。
 自然エネルギーの担い手を増やし、産業として自立できるよう、上手に育てる。法律の目的がそこにあることを忘れてはならない。

持続可能で透明な再生エネ買い取りに
日本経済新聞社説 2012/3/7付
 太陽光や風力など再生可能エネルギーで起こした電気を、原則的に全量、電力会社が買い取る制度が7月に始まる。その買い取り価格や期間を決める経済産業省の算定委員会が発足し、4月末までに価格などの案を示す。
 原子力発電への依存が下がるなか、再生エネルギーを目いっぱい導入し、太陽電池や風力発電機などの新産業を育てるためには、制度の上手な設計と運用が不可欠だ。客観的なデータに基づき、透明な手続きで制度の中身を詰め、再生エネルギーの普及と定着を後押しする仕組みにしてほしい。
 買い取り価格をどうするかが制度のカギだ。価格が高いほど、発電事業に参入する企業や発電装置を取り付ける家庭の利益が増え、導入の動機づけになる。その半面で電気料金の上昇につながり、一般の企業や家庭の負担が増す。逆に価格が低すぎると、事業参入や装置購入の意欲をそぐ。
 同種の制度を先に始めたドイツやスペインは、運用で試行錯誤を重ねてきた。太陽光発電の買い取り価格を高めにしたため、事業見通しが甘い企業や自治体が多数参入し、電気料金が跳ね上がった。この反省から価格を下げ、買い取り量も制限した経緯がある。
 日本は制度導入で遅れたが、先行例に学べる利はある。途中で価格を大幅に変えることになれば、参入した企業や導入した家庭の混乱を招く。導入加速に力点を置きつつ、持続可能な制度になるように、価格や期間を決めるべきだ。
 再生エネルギーを最大限導入するには、太陽光だけでなく、風力や地熱、バイオマス(生物資源)、小規模な水力発電への支援も欠かせない。買い取り価格が未定のため事業見通しを立てられず、参入に二の足を踏んでいる企業は多い。発電の種類ごとに価格をきめ細かく決め、これらの企業の参入を促すことが重要だ。
 買い取り制度は電気料金の上昇による利用者の負担を伴うだけに、価格設定では、その根拠と、どの程度の普及が見込めるのかの予測を併せて示し、国民の理解を得ることが不可欠になる。
 有識者5人からなる算定委は、委員人選の過程で「候補者に利害関係企業の出身者がいる」と与野党内の一部から異論が出たため、政府は別の委員に差し替えて国会の同意を得た。審議の透明性を高め、国民が納得できる制度にするのは委員会の責務だ。

[社説]電力買い取り 価格決定に透明性不可欠
山陽新聞(2012/3/9 9:06)
 クリーンエネルギーの普及を促す鍵となるかどうか注目される。太陽光など再生可能エネルギーで起こした電気を電力会社が買い取る「固定価格買い取り制度」の7月からの導入に向け、有識者の「調達価格等算定委員会」で買い取り価格などに関する審議が始まった。
 買い取り制度は昨年成立した「再生エネルギー特別措置法」の柱だ。太陽光、風力、小規模水力、地熱、バイオマスの5分野を中心に発電した電力の全てを発電側に有利な価格で買い取るよう電力会社に義務付ける。
 価格は発電の種類や発電施設の規模などに応じて細かく定める。委員会が原案をまとめ、5月ごろに枝野幸男経済産業相が価格や期間を決める。
 価格決定に当たっては、再生可能エネルギーの普及促進と、電気を利用する家庭や企業の負担増との兼ね合いが課題となろう。価格が安ければ発電事業への参入は進みにくい。高ければ発電事業者に有利だが発電費用は電気料金に転嫁される。経産省は2020年度に標準家庭で月150円程度の値上がりと試算しているが、価格や期間次第で値上げ幅は変わる。
 特措法は電力の大口需要家の負担軽減措置も定めているが、一般家庭などとの公平性に目配りが求められる。負担増となる国民の理解を得るには透明性、中立性をしっかり保つことが必要だ。ドイツなど先行する海外の事例も踏まえ、有効な運用の仕組みを整えてもらいたい。
 岡山県をはじめ自治体や企業がメガソーラー(大規模太陽光発電所)などに乗り出す動きが活発だ。国内の総発電量のうち再生可能エネルギーが占める割合は水力を含めても約1割にとどまり、欧米諸国に遅れをとっている。着実な普及に向けて制度を有効に生かしたい。

【再生エネ制度】普及につながる仕組みを
高知新聞社説2012年03月08日08時24分
 風力など再生可能エネルギーによる発電の普及を促す固定価格買い取り制度の7月導入に向け、買い取り価格や期間を決める経済産業省の有識者委員会の議論が始まった。
 委員の国会同意をめぐる混乱から、導入まで4カ月足らずしかない。買い取り価格や期間は再生可能エネルギーを普及させる上で鍵を握るだけに、しっかりとした仕組みづくりを急いでもらいたい。
 制度は太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスの5種類のエネルギーで発電した電力の全てを、発電側に有利な固定価格で一定期間買い取るよう電力会社に義務付ける。ドイツやスペインではこの制度で太陽光や風力による発電が急拡大した。
 買い取り価格が高く、期間が長ければ、企業の投資意欲は高まる。太陽光発電装置を取り付ける家庭も増えるだろう。ただし、電力会社が買い取る費用は電気料金に上乗せするため、家庭や企業の負担は重くなる。
 逆に価格が低く、期間も短いと、採算面から企業などは投資をためらうだろう。制度が効果を発揮せず、世界に後れを取っている風力発電などが足踏みしかねない。
 しかも、エネルギーの種類や規模によって発電コストは異なる。大規模な事業だけでなく、「小規模分散」につながる地域の特性を生かした事業も育っていくよう、きめ細かで柔軟な区分けが必要となる。
 ドイツやスペインでは同じ太陽光でも設置場所が屋根か地上かで価格に差を設けたり、出力が大きいほど価格が安くなるようにしたりしている。参考になるはずだ。
 また両国では、国民や企業から負担増大への批判が高まったために価格を引き下げたり、高めの価格設定が過剰ともいえる投資を招いたりした。こうした先行国の経緯も仕組みづくりに生かしたい。
 有識者委員会は、電力を大量に使う企業の負担軽減策や、対象外となっている既存発電施設の取り扱いなどについても検討する。公平性の観点などから、慎重な議論が欠かせない。
 脱原発依存の大きな流れの中で、再生可能エネルギーへの期待は一段と高まっている。地球温暖化対策の上でも普及は急務だろう。普及の成否は新たな制度が着実に船出できるかどうかにかかっている。

【風力発電低迷】再生エネ全体の底上げを
高知新聞社説2012年02月26日09時02分
 福島第1原発事故を受け、風力発電など再生可能エネルギーへの期待が世界的に高まる中、当の日本の状況はまだ十分とは言えない。
 世界風力エネルギー協会の調査で、2011年に新設された日本の風力発電の容量は、約17万?と世界全体の0・4%ほどにとどまったという。
 風力大国・中国の100分の1以下で、差は年々拡大している。欧米を中心に各国が風力発電を増やし、昨年末の世界の総設備容量は前年の2割増と初めて2億?を突破した。
 一方、日本は足踏みが続いている。新設の発電容量は一昨年の18位から昨年は21位へと後退した。
 原発事故を教訓に風力など再生可能エネルギーを拡大し、脱原発依存を
目指す国としてはあまりにも情けない状況ではないか。
 この低迷をどう打破していくのか。昨年夏に成立し、ことし7月に施行される再生エネルギー特別措置法が鍵となるのは間違いないだろう。
 特措法の柱は、10年ほど前に議員立法の動きがあったものの、電力会社などの反対で頓挫した電力の固定価格買い取り制度だ。
 制度は、企業などが風力や太陽光などで発電した電力を、発電側に有利な固定価格で一定期間買い取るよう電力会社に義務付けた。
 風力などへの投資を考える企業も採算性が不透明では、事業化に踏み切れないだろう。買い取り期間や価格のめどが立てば、投資もしやすいはずだ。
 同様の制度は約80の国や地方政府が設けており、ドイツやスペインでは導入を契機に発電量が急速に伸びたという。日本でも制度をうまく生かせば、風力発電などの呼び水になるだろう。
 本県では制度導入を見越して、県外企業が大月町に大規模な風力設備を新設する計画だ。既存施設と合わせると発電容量は西日本有数になるという。新たな雇用の場創出など地元では期待が高まっている。
 国民負担の中身見えず
 そこで企業などの最大の関心事は、買い取り価格とその期間だ。太陽光や風力、小規模水力、地熱、バイオマスの対象5分野ごとに、資源エネルギー庁が設けた第三者機関が中立的な立場で現在検討している。
 しかし法の施行が約4カ月後に迫る中、具体的な議論や価格はまだ見えてこない。風力などの発電コストは通常の電気料金に「賦課金」として上乗せされる。つまり最終的には電気を利用する私たちが負担することになる。
 企業も注目しているだろうが、国民負担が伴うだけに買い取り価格や期間は早く提示してもらいたい。
 そもそも電力会社の通常の電気料金自体が、どう積算されているのか国民には分かりづらい面がある。そうした不透明さを取り除いた上で、買い取り価格や期間は果たして妥当か、否か。制度スタート前に国民が十分納得する必要がある。
 日本の発電量に占める再生可能エネルギーは水力を含めると約9%。政府はこの制度の導入で、20年までに13%ほどになると予想している。ただ総発電量の約30%を担ってきた原発に取って代わるには十分な供給量ではない。
 天候に左右されやすい風力発電などの普及には、スマートグリッド(賢い送電網)など新たな社会的投資が必要との指摘もある。特措法の施行と並行し、再生可能エネルギーの底上げへ向けて国民全体で共有すべき課題だ。 
   東京・豊島区立小中学校でも「脱東電」 再生エネ活用へ
20120307
       
東京・豊島区立小中学校でも「脱東電」 再生エネ活用へ
朝日新聞2012年3月7日15時5分
 東京都豊島区は、区立小中学校で使用する電気について、風力、水力、バイオマス発電といった再生可能エネルギーを活用する方針を決めた。取り組みが進んでいる特定規模電気事業者(PPS)の出光グリーンパワー(本社・同千代田区)と随意契約を結び、4月から供給を受ける。
 原子力発電所は各地で運転が停止し、火力発電の比重が高まっている。豊島区の関係者は「コストがかさむとともに、二酸化炭素排出量が増えることへの心配がある」と言い、「脱東京電力」にとどまらず、環境問題への取り組みも審査してPPSを選ぶことにしたという。
 豊島区によると、電力供給を東電から出光グリーンパワー社に切り替えるのは、区立小中学校31校のうち21校。他の学校は建設中をのぞき、ごみ焼却場の熱を利用した発電などですでに東電の電力供給は受けていないという。
世田谷区「脱東電」へ 庁舎や学校の電気、競争入札に
朝日新聞2012年1月25日6時16分
 東京都世田谷区は、区役所本庁舎や小中学校、区民会館など111カ所の電気について、東京電力からの供給に限らず、各電力事業者による競争入札を実施する方針を決めた。
 昨春、「脱原発」を掲げて当選した保坂展人区長の指示を受けた見直しで、東京23区ではこれまでにない「脱東電」の取り組みになる。
 落札業者の電力供給は4月1日から受ける。区によると、東電が発表した料金値上げにより、今回対象となる施設だけで年間約9千万円の経費増になるという。担当者の一人は「競争入札は経費の節減につながる。複数の業者が入れば全体の安定供給にもつながる」としている。
東京・武蔵村山市も「脱東電」 大規模施設の大半で
朝日新聞2012年2月3日7時1分
 東京都武蔵村山市は2日、市庁舎や市立小中学校、公民館など電力小売り事業自由化の対象となる27の大規模施設のうち26について、4月以降、東京電力以外の事業者から購入すると発表した。
 東京電力福島第一原発の事故を踏まえ「より安定的に、より安く電力供給を受けたかった」という。同市は都内北西部にあり、人口約7万人。この措置で、出張所などの小規模施設を除いた大半について電気を東電以外から購入することになる。電気にかかる年間予想支出は1億円で、東電からの購入に比べて約1400万円削減できるという。
 同市は、市民会館と総合体育館の2カ所については一昨年から特定規模電気事業者(PPS)の供給を受けていた。原発事故を踏まえてさらに「脱東電」を拡大することとし、自由化対象の残り25施設のうち、東電から購入した方が安い学校給食センターを除いた24カ所について1月下旬、PPSに参加を呼びかけた。
都庁、東京ガスから電力購入へ 停電回避へ東電と併用
朝日新聞2011年9月30日3時3分
 東京都庁舎(新宿区)で使用する電力について、都は29日、すべて東京電力から調達している態勢を見直し、来年度から一部を東京ガスから購入する方針を固めた。都庁舎の最大需要電力1万1千キロワットのうち3千キロワットの提供を受ける。災害時に拠点施設となる都庁舎の停電のリスクを減らす狙いがある。
 現在、都庁舎の電力は100%を東電からの供給に頼っている。都庁舎に近い新宿副都心地区の東京ガス地域冷暖房センターには、利用されていない発電機があることから、これを稼働させ、独自の送電設備をつくって都庁舎に送る。料金については今後、東京ガス側と交渉を進めるという。
 都は都心部のエネルギー政策として、危機管理やエネルギー効率の面で優れた地域分散型の供給システムの普及を目指している。今回の都庁舎の取り組みを、そのシンボルにしたい考えもある。
 東京ガスの設備増設などによって、2015年度をめどに6千キロワットまで供給量を増やすことで、東電からの供給がストップしても通常業務に支障が出ないようにしたい考えだ。都幹部は「都庁舎で象徴的に取り組むことで、東電の独占的な電力供給体制に風穴をあけることにもなる」としている。(山本桐栄)

東電やめたら電気代3割節約 立川競輪場、契約先変更で
朝日新聞2011年6月4日
 東京都立川市が運営する立川競輪場(同市曙町3丁目)が2010年度、電気の購入先を東京電力から特定規模電気事業者(PPS)に替えたところ、電気料金を前年度の3割近く節約できたことがわかった。予想以上の「効果」に、市は見直しの対象を拡大。今年度は、小・中学校など53施設が東電以外と契約した。
 PPSは「電力の自由化」を生かし、自前の発電所などから調達した電気を売る新規事業者。市行政経営課によると、PPSから競輪場に提案があり、経費節減の一環として電気の購入先を見直すことになった。入札の結果、住友商事系のサミットエナジー(本社・中央区)が東電に競り勝った。
 競輪場の電気料金は、東電と契約していた09年度は約6200万円。だが、10年度は約4500万円に下がり、電気代を約27%節約できたことになる。市によると、気候の変動もあって単純比較はできないが、単価が安くなった点が効果として表れているという。
 市は見直しの範囲を拡大。今年度は市立の小・中学校や地域学習館、福祉施設など53施設を3グループに分け、グループごとに契約先を検討。それぞれ異なるPPSから電気を買うことにした。
 今年度は契約先を選ぶ際、価格だけでなく、発電に伴う二酸化炭素の排出量など環境にどれだけ優しいかも基準にした。それでも今のところ、電気代2割弱の節約が見込めるという。
 節約の成功例として、立川市には他の自治体から問い合わせが来ている。同課の田中準也課長は「これほど節約できるとは当初考えていなかった。最大限の見直しを進めているが、今のところ不便はない」と話す。昨年5月に開庁した市役所新庁舎についても、今後見直しを検討していくという。(大西史晃)
 
  再エネ買取価格解説記事 
20120307
      
再生エネ 電力買い取り
(2012年3月7日 読売新聞)
 太陽光や風力などで発電した電力の買い取り価格を検討する経済産業省の調達価格等算定委員会が6日、初会合を開いた。(浅子崇)
 買い取り価格は利用者が払う電気料金に上乗せされる。7月の再生可能エネルギー特別措置法の施行に向けて、太陽光発電などの普及と企業や家庭の負担増のバランスをどう取るかが課題となる。
 同委員会は4月下旬にも検討結果をまとめ、枝野経産相に報告する。枝野氏は初会合のあいさつで「慎重かつ公平な審議をお願いしたいが、買い取り価格は可能な限り早く決める必要がある」と述べ、結論を急ぐよう促した。
 特措法は、電力会社に再生可能エネルギーによる電力の買い取りを義務づけ、費用を電気料金に上乗せする仕組みだ。
 委員会は今後、買い取りの対象や価格の計算方法、期間について検討する。
 買い取り価格を高く設定すれば、発電事業への新規参入の拡大が見込まれる一方、電気料金への上乗せ額は高くなる。逆に、買い取り価格が低ければ再生可能エネルギーの普及は進みにくくなる。「複雑な連立方程式」(経産省幹部)を解く必要があり、委員会は今後、関係者からの聞き取りなどを行って慎重に検討する方針だ。
 一方、企業などは既に発電所の建設を進めている。ソフトバンクグループのSBエナジーは、京都市伏見区や群馬県榛東村など4か所で、大規模太陽光発電所(メガソーラー)を7月に運転開始する予定だ。
 ただ、電気料金を巡っては、東京電力が7月からの家庭向け料金の値上げを検討している。特措法の施行でさらに上乗せされることは避けられない。初会合でも「家庭の負担感が大きくなるのは望ましくない」(辰巳菊子委員)との声が上がるなど、調整は難航する可能性もある。
 また、政府は特措法に、電力を大量に消費する企業向けの負担軽減策も盛り込んだ。売上高に対する電力使用量が全製造業平均の8倍以上の製造業には、料金への上乗せを8割以上割り引くとしている。上乗せ料金の減免分をどのように負担するかも課題となる。

再生可能エネルギー特別措置法
 太陽光や風力、地熱などの再生可能エネルギーによる電力を、電力会社が全量買い取ることを義務付けた法律。7月1日に施行される。現状では、全発電電力量に占める再生可能エネルギーは、大型水力発電を除くと約1%(2009年度)にすぎない。特措法で、発電事業者の新規参入の拡大が見込まれている。 
  再生エネ価格、連休前に結論 調達価格等算定委が初会合 
20120306
      
再生エネ価格、連休前に結論=算定委が初会合−枝野経産相
時事通信
 再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が購入する際の価格や期間を決める経済産業省の「調達価格等算定委員会」(委員長・植田和弘京大院教授)は6日、初会合を開催した。枝野幸男経済産業相は冒頭、「再生可能エネルギーは原発事故を受けて重要性が高まっている」と強調、4月下旬の連休前には結論を出すよう要望した。
 7月から施行される再生エネルギー特別措置法により、電力会社は太陽光や風力、地熱などによる電気の全量買い取りを義務付けられる。算定委は事業者が必要な利潤を得られるように、発電方法別の購入価格を算出する。(2012/03/06-16:04)

再生可能エネの買い取り価格、5月上旬には決定 経産省
2012年3月2日19時9分朝日新聞
 7月から始まる風力などの再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度で、電力会社が発電会社から電力を買う際の価格を、経済産業省は5月上旬ごろまでに決める。大学教授ら5人でつくる「調達価格等算定委員会」の初会合を6日に開き、適切な価格をはじく作業を始める。風力、地熱、水力、太陽光、バイオマスの五つのエネルギーの種類ごとに、発電所の建設や運営の費用を加味して決める。

再生エネルギー価格 来月下旬に結論
NHK3月6日 17時43分
電力会社に再生可能エネルギーで発電した電力の買い取りを義務づける新たな制度の実施に向けて、買い取り価格などを検討する経済産業省の委員会の初会合が開かれ、来月下旬までに結論をまとめることが確認されました。
政府は、再生可能エネルギーの活用を促すため、ことし7月から、電力会社に再生可能エネルギーで発電した電力の買い取りを義務づける新たな制度を始めることにしています。
実施に向け経済産業省は、太陽光や風力、地熱発電など、エネルギーごとの電力の買い取り価格や、買い取りを義務づける期間を検討するため、有識者で作る委員会を設置し、6日、初会合を開きました。
この中で枝野経済産業大臣は、「原発事故以降、再生可能エネルギーの重要性は高まっている。買い取り価格は慎重かつ公平な審議のうえで、可能なかぎり早く決めたい」と述べ、委員会では、来月下旬までに結論をまとめることが確認されました。
買い取り価格が高く設定されれば、再生可能エネルギー関連事業に参入する企業の増加も見込まれる反面、電力会社は買い取り費用を料金に上乗せできるため、多くの利用者には電気料金の上昇にもつながることから、委員会には難しい調整が求められることになります。

再生エネの価格算定委、6日に初会合 経産相方針
2012/3/2 11:24日本経済新聞
 枝野幸男経済産業相は2日の閣議後記者会見で電力会社が太陽光や風力発電などの再生可能エネルギーを買い取る際の価格を決める調達価格等算定委員会の初会合を6日に開催する方針を明らかにした。枝野経産相は「審議では最低でも2カ月程度を必要とみるが、一日でも早く結論が得られる必要がある」と述べ、5月ごろまでに価格と買い取り期間を決める意向を示した。
 同委を巡っては一部委員の人事に野党側が反対し、国会で同意が得られない状態が続いていたが、政府は一部委員の人事を差し替え、1日に国会で同意されていた。
 
  中環審、再エネ電力の比率、2020年に20%(最大でも)  
20120302
      
再生エネの比率、30年に最大34% 中環審
2012/3/2 19:57日本経済新聞
 中央環境審議会(環境相の諮問機関)のエネルギー供給ワーキンググループは2日、太陽光や風力など再生可能エネルギーの導入見通しを報告した。国内の総発電量に占める比率は2020年に最大20.1%、30年には最大34.8%に達すると試算した。中環審は総合資源エネルギー調査会の議論などもふまえ、新たな温暖化対策をまとめる方針だ。
 見通しでは、再生エネルギーの発電電力量は20年に1402億〜1983億キロワット時、30年に2259億〜3441億キロワット時。総発電量(10年度実績)に対する比率はそれぞれ14.2〜20.1%、22.9〜34.8%となる。20年時点の温暖化ガスの排出削減量は最大8000万トンを見込んだ。1990年の排出量の6%分にあたる。

再生可能エネルギー、20年に倍増も…中環審委
(2012年3月2日12時19分 読売新聞)
 東京電力福島第一原発事故を受け、太陽光や風力など再生可能エネルギーの普及について検討している中央環境審議会の小委員会は2日、政府が最大限の普及策を取った場合、2020年に再生可能エネルギーによる発電量を現状の約2倍にまで拡大できるとする報告書を公表した。
 再生可能エネルギーの導入量に応じて3案を提示。最大のケースでは現状と比べて太陽光が15・6倍、風力は4・8倍になると予測し、発電量は現状の1009億キロ・ワット時から1983億キロ・ワット時に拡大するとした。最小のケースでは太陽光7・9倍、風力3・1倍、発電量1402億キロ・ワット時になるとし、最大と最小の中間のケースも示した。
 また、最大のケースでは化石燃料購入により海外に流出する資金を年間9100億円分抑制でき、温室効果ガスを8000万トン削減できると試算。これは10年度の日本の排出量の約6%にあたる。
 
  福島県、2040年再エネ100%目標
20120229
      
福島のニュース

再生エネ100%に引き上げへ 福島県ビジョン案
2012/02/29 14:18 【共同通信】
 福島県は29日、有識者らによる「再生可能エネルギー導入推進連絡会」を開き、2040年ごろまでに県内で使われるエネルギー量に対する再生可能エネルギーの割合を100%まで引き上げるとの目標を盛り込んだビジョン案をまとめた。
 県は3月5日から市民の意見を聞くパブリックコメントを行い、3月末までにビジョンを正式決定する。
 県はこれまで再生可能エネルギーについて、主に環境負荷の少ない社会づくりを目指すためのものとの考えだったが、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故を受け、雇用創出など復興策の柱としても位置付けることにした。

再生エネ「2040年度に100%」
県が推進ビジョン見直し案
(2012年3月5日 読売新聞)
 県は、「県再生可能エネルギー推進ビジョン」の見直し案をまとめた。太陽光などの再生可能エネルギーが全体に占める割合を、県内で2040年度に100%まで引き上げるとする導入目標を盛り込んだ。県民の意見を募集するパブリックコメントを経て、今月中に決定する。
 導入目標は、2月29日に開かれた「県再生可能エネルギー導入推進連絡会」(会長・東之弘いわき明星大教授)で示された。委員から「火力発電所が稼働を終えるといった誤解を受ける」との指摘も出たが、高い導入目標を掲げることが重要として了承された。
 同ビジョンは昨年3月にいったん策定され、「再生可能エネルギーの割合を20年までに30%にする」としたが、東日本大震災と原発事故を受けて見直しを進め、より長期的で高い目標を掲げることにした。
 再生可能エネルギーの割合は、09年度の20%から、20年度に40%、30年度に63%へと段階的に引き上げる。30年度の段階での発電量は、最大で太陽光が200万キロ・ワット、風力が400万キロ・ワットになるとしている。

福島県、再生エネ率100%目標 40年度までに引き上げ
河北新報2012年03月01日木曜日
 福島県は29日、再生可能エネルギー導入推進連絡会を開き、福島第1原発事故を受けた「県再生可能エネルギー推進ビジョン」の見直し案をまとめた。太陽光や風力発電などの導入を進め、2040年度までに、県内の1次エネルギー需要に対する再生可能エネルギー供給の割合を100%に引き上げることを目指す。
 ビジョンは原発事故後、日本のエネルギー問題として原発への信頼崩壊が加わったと指摘。原発に依存しない社会づくりを打ち出した県は、地形や気候条件を最大限に生かし、日本と世界をリードする再生可能エネルギーの先駆地になるべきだと提言した。
 福島県の再生可能エネルギーの供給割合は、2009年度実績で21.2%。目標では20年度に40.2%、30年度に63.7%に引き上げる。
 30年度までに太陽光の発電設備を現状の約4万キロワットから200万キロワット、風力を約7万キロワットから400万キロワットに拡大。バイオマス燃料の製造量は原油換算で約600キロリットルから3万キロリットルに増やす。
 ヒートポンプなどを使った温度差熱利用や小規模水力、地熱発電も活用し、省エネルギーも訴える。
 導入推進の基盤づくりとして、市民参加型の支援ファンドや産学民官協働の推進機構を新年度中にも設立する。
 ビジョンをまとめた連絡会会長の東之弘いわき明星大教授は「先進的な内容になったが、県も協力的だった。試算には根拠があり、無理な目標ではない」と話した。
 福島県は原発事故前の昨年3月に推進ビジョンをまとめたが、事故後の情勢変化で見直しを進めていた。見直し案は今月、県民のパブリックコメント(意見公募)を実施した上で年度内に決定する。 
  自然エネ電力調達価格等算定委員会人事  
20120301
     
気候ネットのメールマガジンからです。NHKなどが、人事案は衆参で賛成多数で可決したと報道しました。

再エネ法調達価格等算定委員会、国会で採択
 再生可能エネルギー促進法の調達価格等算定委員会の同意人事案について29日に参議院で、3月1日に衆議院で採決が行われた。その結果、植田和弘氏、辰巳菊子氏、和田武氏については全会派賛成、山地憲治氏は共産党と社民党が反対、山内隆弘氏は社民党が反対を表明したが、賛成多数で可決した。 
 
  ドイツ、再エネ熱供給に対する今後5年間の助成策を合意 
20120210
  
    
発表日 | 2012.02.10
ドイツ、再生可能エネルギーによる熱供給に対する今後5年間の助成策を合意
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=26656&oversea=1
 ドイツ連邦環境省とドイツ復興金融公庫は、再生可能エネルギーによる熱供給への投資に対する今後5年間の共同助成策について合意した。対象となる設備は、大規模な太陽光温水器、熱貯蓄設備、熱供給網、バイオガス処理設備、バイオマス設備、そして地熱設備であり、ドイツ復興金融公庫のプログラム「再生可能エネルギー・プレミアム」を通じて助成される。このプログラムは、より大規模で商業的要素を持つ設備を助成する連邦環境省の市場促進プログラムの一部でもある。「再生可能エネルギー・プレミアム」への申請は、2011年、大幅に上昇し、融資額は約5億ユーロ(前年は3億4000万ユーロ)となった。
 低利融資と償還助成を組み合わせることが可能であり、これは、複数の熱需要者や複数の都市や農村地域に同時に供給可能な設備に対する理想的な財政調達条件を創出している。企業にとっては、再生可能エネルギーを用いて熱需要を供給することにより光熱費の削減に、エネルギーサービス事業者にとっては、新たな顧客への提供商品の拡大につながる。10年前に開始したこのプログラムは、既に1万件以上のプロジェクトに対し、20億ユーロ以上の融資を提供している。【ドイツ連邦環境省】 
  中環審、基本計画の素案大筋了承 再生エネ活用し復興を 
20120221
  
    
中環審、基本計画の素案大筋了承 再生エネ活用し復興を
2012/02/21 21:14 【共同通信】
 環境省の中央環境審議会は21日、今後の環境政策の基本方針を示す第4次環境基本計画の素案を大筋で了承した。東日本大震災の被災地で再生可能エネルギーの利用を促進し、持続可能な地域として復興することや、東京電力福島第1原発事故を受け、放射線による住民の健康への影響を調査研究する必要性などを打ち出した。
 中環審は、一般から募集する意見も踏まえ環境相に答申、政府は今春の閣議決定を目指す。
 素案は、被災地が地熱資源やバイオマス資源に恵まれ、風力や太陽光発電に適した地域も多いと指摘。これらの資源を有効活用し、低炭素型、循環型社会として復興を進めることが重要とした。 
  風力発電、5年で原発を逆転? 海外で増加、国内は低迷 
20120221
  
    
GWECの発表は以下にあります。
風力発電、5年で原発を逆転? 海外で増加、国内は低迷
朝日新聞 2012年2月21日5時51分
 世界の風力発電の総出力は昨年末で約2億3800万キロワットに上り、10年間で10倍になったことが分かった。横ばい状態の原発とは対照的で、今の伸びが続けば、5年以内に逆転しそうな勢いだ。
 世界風力エネルギー協会によると、世界全体でこの1年間に約21%、4100万キロワット増えた。10年に米独を抜いてトップに立った中国がさらに大幅に増やして約6300万キロワットに達した。深刻な経済危機に見舞われた欧州も独英で各100万キロワット以上導入されるなど、欧州全体で前年より約12%伸びた。
 世界の風力発電は2001年末時点では2390万キロワットに過ぎなかったが、08年には約5倍に増え、それから3年でさらに倍増した。
 一方、11年末の日本の総出力は、中国がこの1年に導入した量の約7分の1の約250万キロワット。前年比7%の伸びにとどまった。
風力新設伸びず 日本は中国の100分の1
2012年2月20日 東京新聞夕刊
 昨年一年間に日本で新たに建設された風力発電の容量は十七万キロワット弱で、世界全体の0・4%にすぎなかったことが、業界団体でつくる「世界風力エネルギー協会(GWEC)」の調査で二十日、分かった。トップの中国は日本の百倍超の千八百万キロワットと大きく伸びた。
 東京電力福島第一原発事故を受けて世界的に再生可能エネルギーへの期待が高まっているが、日本では風力発電事業者からの固定価格買い取り制度の詳細が決まっていないのが低迷の背景。脱原発依存に向けて大幅導入への環境整備が課題だ。
 GWECによると、各国で二〇一一年に新設された風力発電の総容量は四千百二十三万キロワット。うち日本は十六万八千キロワットで、一〇年の二十二万一千キロワットから減少。世界ランキングでは昨年の十八位から二十一位に後退した。最も多かったのは中国で千八百万キロワット。次いで多い米国の六百八十一万キロワットを大きく引き離した。
 風力発電は地球温暖化対策や石油代替エネルギー源として注目され、各国は経済刺激策の一つとも位置付けて再生可能エネルギー拡大の一環として力を入れている。
 こうした状況もあって、既存設備を合わせた一一年末の世界の総設備容量は、前年比21%増の二億三千八百三十五万キロワットと初めて二億キロワットの大台に乗った。うち、中国は六千二百七十三万キロワットで、発電能力ベースで見ると世界全体の四分の一を占める状況となっている。
 日本の風力発電関係者は「再生可能エネルギーの拡大に重要な固定価格買い取り制度の導入は決まったが、買い取り価格などの詳細が未定のまま。電力会社の姿勢も不透明で大規模な投資ができる状況ではない」としている。
  道内11自治体とソフトバンク:風力発電拡大に国支援を 
20120219
  
   
道内11自治体とソフトバンク:風力発電拡大に国支援を 
毎日新聞 2012年2月19日 23時38分
 北海道北部での大規模風力発電施設の建設を目指す大手情報通信会社「ソフトバンク」(東京都)と地元11市町村の研究会は19日、風力発電拡大の妨げとなっているとして、送電線の整備や規制緩和などの要望書をまとめ、政府に提出した。
 同会によると、道北地方には現在、約17万キロワットの風力発電施設があり、道内の5割近くを占める。潜在力は国内の約17%に上る約2600万キロワットとされるが、道北地方の送電線の容量が小さいことなどから拡大が困難となっている。
 要望書では「自治体や電力事業者だけでは解決ができない」として、(1)道北地方を重要電源開発地区と位置づけ、積極的に送電線を整備する(2)農地や国有林に立地する際に支障となる農地法や森林法などの規制緩和(3)事業が継続できる買い取り価格と買い取り期間の設定−−などを政府に求めている。
 19日に北海道稚内市で開かれた会合で、研究会代表の森利男・苫前町長らが要望書を本多平直首相補佐官に手渡した。本田補佐官は「官邸で要望書に目を通すより、現地に来ることは意義深かった。要望は持ち帰ってしっかり総理に伝えたい」と語った。森苫前町長は「国の対応に期待したい」と述べた。
 同会は昨年12月に発足。会合は2回目で、11市町村とソフトバンク、道などの関係者約40人が出席した。参加者からは「イラン危機など原油価格の高騰なども危惧される。エネルギー危機として迅速に対応してほしい」などとの声が上がった。【金子栄次】 
  20年代早期、電力の20%を再生エネに 民主PT提言  
20120219
  
   
民主 自然エネルギー20%提言へ
2月19日 5時31分 NHK
民主党は、西暦2020年代の早い時期に、電力量に占める自然エネルギーの割合を20%まで高めることを目標に、東日本大震災の被災地を風力発電や地熱発電のモデル地域に指定して、財政的な支援や規制緩和を集中的に行うよう求める提言をまとめました。
それによりますと、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて原発への依存度を下げるため、西暦2020年代の早い時期に、電力量に占める自然エネルギーの割合を、現在よりもほぼ倍増させ、20%まで高めることを目標として掲げています。
そのための具体策として、東日本大震災の被災地を、風力発電や地熱発電のモデル地域に指定して、財政的な支援や税制の優遇措置、それに規制緩和を集中的に行い、復興にもつなげるべきだとしています。
また、自然エネルギーを活用した発電に取り組む事業者などの負担を軽減するため、現在、原子力発電所の立地対策などに使われている「エネルギー対策特別会計」の資金を送電設備の整備などに活用するよう求めています。
政府は原発事故を受けて、エネルギー政策の抜本的な見直しを進めていて、ことしの夏をめどに、新しいエネルギー政策を打ち出すことにしており、民主党では、提言の内容を反映させるよう求めていくことにしています。

20年代早期、電力の20%を再生エネに 民主PT提言
2012/2/18 18:57日本経済新聞
 民主党のエネルギー政策に関するプロジェクトチーム(PT)は再生可能エネルギー普及促進のための提言をまとめた。「2020年代の早い時期に電力の20%を再生可能エネルギーとする」目標を掲げるよう政府に求めることが柱。小規模の水力発電への参入の手続き見直しや、風力発電の建築基準の緩和を明記した。
 東北地方を再生可能エネルギー導入のモデル地域とし、税制優遇や研究開発拠点の誘致など集中的に支援。「数万人規模の雇用を創設すべきだ」として復興を後押しするよう求める。
 国内の発電量に占める再生可能エネルギーの比率は約1割。10年のエネルギー基本計画では、30年に約20%とする見通しを掲げている。政府は夏までに新しい計画を策定する方針だ。
  福井県 市町ごとに再生エネルギー普及へ 
20120211
  
  
市町ごとに再生エネルギー普及へ 福井県、電源多角化目指す
福井新聞(2012年2月11日午前9時23分)
 東京電力福島第1原発事故を受けエネルギー源の多角化を掲げている福井県は2012年度から、県内17市町がそれぞれの地域特性に合った再生可能エネルギーを1種類選んで普及させる“1市町1エネルギー”を目指した取り組みに着手する。市町などを交えた連携組織を設立し、未利用のエネルギー源の掘り起こしや有効活用を支援。エネルギーの地産地消を促す。
 再生可能エネルギーは、発電した電力を地域内で消費する小規模分散型の利用形態が適しているとの観点から、県は市町単位の取り組みを重視。太陽光、小水力、地熱、風力、バイオマスなどの中から、普及が見込めるエネルギー源を各市町に選んでもらい、地域の主体的な導入につなげたい考えだ。
 連携組織は市町と学識経験者、市民団体、発電設備の製造業者らによる構成を念頭に置いている。昨年11月に市町との連絡会を設置しており、発展的に移行させる形となる。
 同組織では、小水力発電に適したダムなど利用可能な地域資源について具体的な情報を持ち寄るほか、国の支援制度や技術的なノウハウを共有して普及に結び付ける。
 エネルギー利用の事業主体としては、市町のほか市民団体など民間が担うケースも想定している。再生可能エネルギーに加え、ヒートポンプや海洋温度差などの新エネルギーも対象に含め、事業化の検討を促す。
 県としてもエネルギー源の多角化に向け12年度に、県有施設への発電設備導入などの関連施策を部局横断で検討している。同年度に見直しに着手する県環境基本計画では、今夏に施行される再生エネルギー特別措置法も見据えた普及策を盛り込む方針。(細川善弘) 
  行革会議、再生可能エネ普及へ規制改革案 3月末に決定 
20120213
  
 
行革会議、再生可能エネ普及へ規制改革案 3月末に決定
2012/2/13 19:37日本経済新聞
 政府の行政刷新会議は13日、「規制・制度改革に関する分科会」を開き、再生可能エネルギーの普及に向けた規制改革の検討項目を決めた。太陽光や風力など自然エネルギーによる電力を優先的に既存の送電網に接続するルール整備や、周辺環境に影響の少ない小規模水力発電の許可の手続きを迅速化する河川法改正などを盛り込む。3月末の閣議決定を目指す。
 自然エネルギーによる電力を既存の電力会社が持つ送電線に接続するために必要な申請、審査手続きの簡素化を検討する。電力会社に接続費用や接続可能地点の開示を義務付けるほか、電力会社ごとに異なる申請書類の様式の統一や審査期間の短縮などをルールとして定めることを促す。
 小規模水力発電の普及に向け、水利権に基づく審査などの手続きを省略できるよう河川法の改正を検討する。地熱発電では国立・国定公園内でも発電事業が可能となるよう自然公園法の規制緩和を目指す。
 同日の分科会では、東日本大震災の復旧・復興や日本再生に向け、32項目の規制改革を検討することも決めた。関係省庁と調整しながら絞り込み、6月の閣議決定を目指す。過去に閣議決定した規制改革項目のうち、医薬品のインターネット販売など11項目について進捗状況を関係省庁に聞き取り調査することも決定した。 
  風力発電:経産相が送電網の整備、強化支援方針を表明 
20120206
  
風力発電:経産相が送電網の整備、強化支援方針を表明
毎日新聞 2012年2月6日 20時18分
 枝野幸男経済産業相は6日の参院予算委員会で、再生可能エネルギーとして期待される風力発電に関し「秋田県など良好な立地では送電網が脆弱(ぜいじゃく)だ。地域限定的に充実策を進めていく」と述べ、送電網の整備、強化を支援する方針を明らかにした。東北や北海道の一部を念頭に2013年度予算で補助金などを検討するとみられる。
 風力発電は山林や過疎地が適地なため、電力会社の送電網から遠く、送電線があっても設備の容量が小さいことが多い。整備費は原則、風力発電事業者が負担しなければならず、参入の制約となっていた。
 経産相は「送電線がつながらなければ実際に風車は増えない。早い段階で具体的な方針を示したい」と述べた。
 民主党の松浦大悟氏への答弁。風力発電の送電網整備への財政支援は民主党の小委員会も提言していた。 
  自治体が推進したい再エネ、1位は太陽光発電 
20120209
  
推進したい新エネルギー、1位は太陽光発電 本社、自治体調査
2012/2/9 5:00日本経済新聞
 推進したい新エネルギーは太陽光発電――。日本経済新聞社が全国の自治体に新エネルギーの重点施策について調査したところ、太陽光発電を1位に挙げる自治体が最も多かった。2位は電気自動車とプラグインハイブリッド車、3位は太陽熱利用となった。太陽光発電を設置した個人住宅に補助金制度を設けている自治体が7割超に達することも分かった。
 調査は日経リサーチを通じて昨年11〜12月に、都道府県と市・東京23区の計856自治体にアンケートを実施した。638自治体が回答し、回答率は74.5%だった。
 太陽光発電は市・23区の84%、都道府県の98%がすでに利用していることが調査で分かった。公園や休耕田などの広い場所に設ける大型の装置から、住宅などに設置する小型のものまで種類が豊富であり、自治体のニーズにあわせて活用できることが人気の理由とみられる。
 推進したい新エネルギーについて、自治体に各エネルギーの優先度を高い順に1〜5位まで選んでもらい、1位5点、2位4点、3位3点、4位2点、5位1点として集計した。結果は1位の太陽光発電が累計2492点となり、2位の電気自動車とプラグインハイブリッド車の818点を引き離した。
 個人住宅の新エネルギー補助金制度は、太陽光発電向けを設けている市・23区が72%に達し、次いで高効率給湯器が19%、太陽熱利用設備が17%だった。
 新エネルギーを利用したまちづくり政策の課題は、市・23区、都道府県ともに「予算・資金の確保」と回答する比率が70%超と最も高かった。
 市・23区は「企業の協力」の回答が2位、「エネルギー種別の補助金交付促進」が3位だった。都道府県は「企業の協力」が2位、「住民意識の高まり」が3位だった。 
  2011年末の風力発電設備容量 
20120206
 
GWEC(世界風力エネルギー会議)が、2011年末の風力発電設備容量を発表しました  
  太陽熱温水器の世界事情 
20120206
 
       
 <エネルギー再考>太陽熱温水器の世界事情 中国 国家戦略で促進
2012年2月6日 東京新聞
 福島原発の事故後、太陽光、風力など自然エネルギーへの関心が高まる中、太陽熱で湯を沸かす太陽熱温水器は、海外では導入が進む国も少なくないのに、国内での普及は一向に進んでいない。日本と海外の違いはどこにあるのだろうか。太陽熱温水器の世界事情を調べた。 (白井康彦)
 「想像以上に多くの屋根に太陽熱温水器が載っていました」。NPO法人「気候ネットワーク」東京事務所のスタッフ、桃井貴子さんは昨年十月に中国の長春市、大連市などを訪問。新築ビルの屋根のほとんどに太陽熱温水器が付いているのを見て、目を見張った。
 百貨店でも、家電製品売り場の目立つ場所にさまざまな種類の太陽熱温水器が並べてあった。
 太陽熱温水器は、集熱パネルで集めた太陽熱を利用して水を湯にする装置。太陽エネルギーの変換効率が太陽光発電の三〜四倍と高いのが特長だ。ガスや石油などの燃料の使用を減らせるので、環境にやさしく、燃料代の節約にもなる。
 経済成長でエネルギー需要が急激に伸びている中国は、風力をはじめとする自然エネルギーの利用拡大に懸命。太陽熱温水器も国家戦略で普及を促進している。今では四千万世帯以上が使っているとみられる。
 仕事で中国を訪ね、現地の業界関係者らと交流した太陽熱温水器メーカー「チリウヒーター」(愛知県知立市)の岡本康男社長によると、価格は、標準的なタイプだと日本円で数万円程度と安い。日本なら、この四〜八倍ぐらいが普通だ。「メーカーが何千もあり、トップレベルの企業の技術水準は世界的に見ても高い」と岡本さん。
 自然エネルギーに関わる世界各国の機関などが参加する「二十一世紀のための自然エネルギー政策ネットワーク」がまとめた「自然エネルギー世界白書2011」によると、太陽熱温水器の設備容量は、中国が世界全体の六割強を占めて際立っている=グラフ。
 次いで、ドイツ、オーストリアなどの西欧諸国やトルコ、ギリシャ、イスラエルなどの地中海周辺の国々が続く。人口一人当たりの設備容量では、一位が地中海の島国であるキプロスで、二位がイスラエルだ。
 こうした国々で普及が進んだのは、推進政策によるところが大きい。同白書は「新築建築物への太陽熱温水器の設置義務づけが国レベル、地域レベルで大幅に増えている」と指摘している。この政策はイスラエルがいち早く実施。スペインやインド、韓国、米国ハワイ州などが同様の制度を導入したという。
 ブラジルでも近年、普及が急に進み始めた。公営住宅に三十万〜四十万個の太陽熱温水器を導入するプログラムを開始したのが原因だ。
 日本では、第二次石油ショックの翌年の一九八〇年にブームがあり、年間設置台数が約八十三万台に上った。その後はほぼ右肩下がりで、近年の設置台数はピーク時の二十分の一ほどの水準まで落ち込んでいる。家庭用の給湯器具の売り込みに電力、ガス業界が力を入れ、弱小な太陽熱温水器メーカーが販売競争に敗れた。政府の支援策も弱いままだ。
 業界や環境団体の関係者らは「福島原発の事故後も、太陽光や風力など自然エネルギーを使った発電ばかりが注目され、太陽熱などの熱利用には日が当たらない」と話している。
余剰電力買取価格について意見募集開始 
20120125
 
      
EICネットホームページに以下が掲載されました。

発表日 | 2012.01.25
「太陽光発電の余剰電力買取制度」 余剰電力買取価格について意見募集開始
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=26504&oversea=0
 経済産業省資源エネルギー庁は、平成21年11月から開始した「太陽光発電の余剰電力買取制度」において、平成24年4月〜6月に適用する買取価格について2月23日まで意見の募集を開始した。
 今回の買取価格は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度が施行される7月1日までの3か月間(4〜6月)に適用するもので、現行から引き続き、住宅用(10kW未満)は42円/kWh、非住宅用は40円/kWh(自家発電などを利用するダブル発電の場合 32円/kWh)非住宅用で平成22年度以前に設置した設備では24円/kWh(自家発電などを利用するダブル発電の場合 20円/kWh)となっている。
 意見の提出方法等詳細に関しては、プレスリリースを参照のこと。【資源エネルギー庁】 
  太陽光発電買い取り費 
20120124
 
     
両記事とも負担を強調しています。

太陽光発電買い取り費、電気代に月7〜45円上乗せ
電力10社、普及進み増額

2012/1/24 19:31日本経済新聞
 東京電力など電力10社は24日、家庭の太陽光発電から余った電力を買い取る費用を電気料金に転嫁する制度に基づく、4月からの上乗せ額を発表した。標準家庭の上乗せ額は最も低い北海道電力で月7円、最も高い九州電力で月45円。月2〜21円だった今年度に比べ、普及拡大による負担増に伴って各社とも上乗せ額が膨らむ。
太陽光発電の余剰買い取りで転嫁される電力会社の上乗せ料金
電力会社 2012年4月〜13年3月分の上乗せ料金
(円、カッコ内は前年) 11年1〜12月の余剰電力買い取り費用
(億円、カッコ内は前年比伸び率%)
北海道 7 ( 2) 13 (62)
東北 11 ( 8) 56 (43)
東京 17 ( 8) 257 (60)
中部 33 (18) 182 (61)
北陸 12 ( 3) 13 (44)
関西 15 ( 9) 120 (48)
中国 32 (18) 91 (49)
四国 38 (18) 46 (48)
九州 45 (21) 170 (45)
沖縄 32 (18) 11 (57)
(注)上乗せ料金は標準家庭への影響額で月額
 今年4月分から来年3月分までの電気料金に上乗せし、家庭や事業所など利用者が幅広く負担する。太陽光発電の余剰電力買い取り制度に基づいて各社が上乗せ額を算定し、同日、政府に申請した。
 太陽光パネルメーカーが販売競争を繰り広げているうえ、設備価格の下落も相まって太陽光発電の普及が進み、昨年1〜12月の各社の買い取り費用は1年前に比べ4〜6割ほど増えた。電力10社が昨年買い取った余剰電力の買い取り費用は959億円と前の年に比べ53%増え、電力量は約21億キロワット時と54%増えた。
 今年7月からは、風力発電や地熱発電、売電事業を目的にした太陽光発電などの再生可能エネルギーでつくった電気にも買い取り対象を広げた制度が始まる予定。電源ごとの買い取り価格や期間などは、有識者などで構成する「調達価格等算定委員会」で議論し、経済産業相が告示する。
 制度の詳細は、国会の同意を得て夏までに発足する委員会で詰める。経産省では制度設計時に導入10年後の負担増が年間4600億〜6300億円程度になると試算していた。再生可能エネルギーの普及促進を狙って買い取り対象を拡大するだけに、家庭や企業の負担がさらに重くなる可能性もある。

電力10社、「太陽光サーチャージ」申請 電気料、月7〜45円上乗せ
2012.1.25 05:00サンケイビズ
 電力10社は24日、太陽光発電の余剰電力買い取り制度に基づく2012年度分の「太陽光発電促進付加金」(太陽光サーチャージ)の単価を経済産業相に申請した。買い取り費用を翌年度の一般電気料金に転嫁する制度で、太陽光発電の普及を受けて標準家庭への上乗せ額は月7〜45円と、11年度分(2〜21円)を大幅に上回った。7月からは、買い取り費用をその年の毎月の料金に上乗せする「再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度」に一本化されるため、両制度の料金付加期間の重複が生じる13年度は、上乗せ負担が一段と重くなる。
 太陽光サーチャージは09年11月から開始。12年度の付加金は、昨年1〜12月の買い取り費用が自動転嫁される。買い取り価格は住宅用が1キロワット時当たり42円、ビルや工場用が同40円だった。
 付加金は各電力管内の太陽光発電の普及状況に基づき算出する。日当たりが良く最も付加金が高い九州電力は、標準家庭で月額45円と前年度比24円増。最も低い北海道電力は5円増の月額7円となった。
 太陽光や風力などの再生可能エネルギーをめぐっては、全量買い取りを電力会社に義務付け、費用を電気料金に上乗せする「固定価格買い取り制度」が7月に始まる。価格や期間は今通常国会での承認を経て発足する第三者委員会が決める予定。
 買い取り制度の転嫁は額が全国一律となる一方、制度導入の7月から直ちに一般料金への上乗せが始まる。このため、買い取り制度の一本化後も、13年度は今年1〜6月分の太陽光サーチャージの加算が残り、「電気料金への転嫁は二重になる」(資源エネルギー庁)。
 このほか電気料金には、火力発電燃料の市場価格を自動転嫁する「燃料費調整制度」もあり、液化天然ガス(LNG)の価格上昇を受けて中部電力は、2月の電気料金を標準家庭で前月比12円値上げする。
 また、経産省は原発が長期停止した場合、代替火力燃料費の料金転嫁手続きを簡素化する検討も進めており、値上げ要因がめじろ押しの電気料金が今後、家計を圧迫しそうだ。 
  再生エネルギーの研究拠点に=3月11日に県民集会−福島 
20120203
 
      
再生エネルギーの研究拠点に=3月11日に県民集会−福島
時事通信
 福島県を再生可能エネルギーの研究・開発拠点に−。福島大の清水修二副学長(63)らは29日、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で打撃を受けた同県の安全・安心を取り戻すことなどを訴える県民集会を3月11日に同県郡山市で開くと発表した。呼び掛け人代表でもある清水副学長は「福島から原発をなくしたいという思いの人を2万人集めたい」と語った。
 集会では、歌手の加藤登紀子さんのコンサートなどに続き、農林業、漁業関係者や原発事故の避難者らが、それぞれの思いを語る予定。大地震が起きた午後2時46分には黙とうをささげる。
 清水副学長によると、事故による被害の完全賠償や雇用の保障なども訴えるという。(2012/01/29-17:59) 
  太陽光発電 購入後押し 世田谷 再生エネ普及 アイデア募る 
20120203
 
     
太陽光発電 購入後押し 世田谷 再生エネ普及 アイデア募る
2012年2月4日 朝刊 東京新聞
 東京都世田谷区は、太陽光発電システムを区民が購入しやすい仕組みづくりをめざし、さまざまな分野の関係者からアイデアを出し合ってもらう「自然エネルギー活用促進地域フォーラム」を設立することを決めた。初会合を準備会として今月八日に開く。二〇一二年度予算案に運営費として百十五万円を盛り込んだ。
 フォーラムには、区内の商工業者や金融機関、農協や生協、大学など広く異業種・異分野の関係者に参加してもらう。座長を保坂展人区長が務める。
 たとえば「団体・企業が太陽光発電システムを大量に一括購入して価格を下げ、個人の希望者に売る」といった方法などを話し合い、実際に取り組む場合は区がその仕組みにお墨付きを与え、広く区民に情報提供する。
 一一年度までは区民に太陽光発電の導入資金を補助する事業を行ったが、一二年度はこれを廃止して、各地の事例収集やフォーラムのPRといった側面支援にとどめる。
 保坂区長は「ダイナミックに自然エネルギーの活用を広げたい。補助金よりもはるかに効果的だろう。太陽光パネルの値段も下がっており、普及は大きく加速する流れだ」と話している。
 世田谷区は一戸建て住宅が多く、所得層も比較的高いことから、太陽光発電システムへの潜在的な需要は高いとみられている。 
  ポーランド、太陽光発電などへの助成拡大へ 
20120203
 
      
ポーランド、太陽光発電などへの助成拡大へ
時事通信
 【ワルシャワ31日ロイター時事】石炭火力発電に大きく依存しているポーランドは今後、陸上風力発電などへの支援を削減する一方で、バイオガス、太陽光を利用した発電への助成を拡大する方針だ。このため政府は、2010年に10%に満たなかった再生可能エネルギーの利用率を20年までに15.5%に増やす法案を準備した。
 経済省のカスプルザク次官はこのほど、ロイター通信とのインタビューで、「われわれの目標は再生可能エネルギーの支援メカニズムを簡素化、最適化し改善することにある」と述べた。同国は現在、電力の90%以上を石炭火力で得ている。同国はまた、初の原子力発電所の建設も計画している。
 同次官によると、現在の予定では、再生可能エネルギーへの政府の年間支出は20年には約80億ズロチ(1900億円)にまで増加することになっている。今年は30億ズロチの予算が組まれている。
 政府は今後、バイオマス火力発電所、老朽化した水力発電所、それに陸上風力発電所への助成を削減し、その分、太陽光発電、バイオガス火力発電、海上風力発電、小規模水力発電に投資することになる。この計画については、陸上風力発電への支援削減で風力発電の成長が止まり、潜在的投資家に逃げられるのではないかとの懸念が生じているが、同次官はこれを否定し、「風力発電所建設コストは着実に低下しているため、この分野への投資意欲は非常に強い」と語った。
 同次官によれば、現在のポーランドの風力発電能力は陸上を中心に合計2000メガワット(MW)で、今後数年でさらに500MWが追加される可能性があるという。ドイツ最大の電力会社RWEは1月30日、15年までに5億ユーロを投じてポーランドに合計出力300MWの風力発電所を建設すると発表した。[時事通信社](2012/02/01-10:43)
  英国、再エネ投資額が25億ポンドに 
20120203
 
      
EICネット発表日 | 2011.12.29  
イギリス、再生可能エネルギーの経済効果で投資額が25億ポンドに
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&word=&category=&oversea=1&serial=26430
 イギリスのエネルギー気候変動省のクリス・ヒューン大臣は、2011年度に企業が発表したイギリスの再生可能エネルギープロジェクトへ投資予定額は25億ポンドに相当するとの同省の最新調査結果を公表した。再生可能エネルギーはエネルギー安全保障と排出削減に貢献するだけでなく、経済効果も大きいことを示すものとしている。
 欧州委員会への報告によると、イギリスでは、
・再生可能エネルギー消費量が、2008年の42.6TWhから、2010年には54TWhへと、27%の伸びを示した。これは全消費エネルギーの3.3%にあたる。
・風力発電は、2008年の7TWhから2010年には10.2TWhへと46%増加した。2010年には、洋上・陸上の風力発電能力が5GWとなった。
・輸送用のバイオ燃料の使用量(道路輸送の全使用量)は、2007/2008年の1%から、2010年には3.33%となり、3倍に増加した。
 イギリスは、2020年までに全エネルギーの15%を再生可能エネルギーでまかなうことを目標としており、EU全体の目標20%よりは緩やか。それでも、効果は確実に雇用と投資を生み出しているとして、ヒューンエネルギー大臣は、「グリーン経済への道を逆行して世界に取り残されてはならない」と述べた。【イギリス エネルギー・気候変動省】
 
  再エネ電力買取、既存施設にも適用要望 
20120203
 
      
再生可能エネルギー特別措置法、既存施設にも適用要望
毎日新聞 2012年1月19日 東京朝刊
 再生可能エネルギーの固定価格買い取りを義務づける再生可能エネルギー特別措置法(7月施行)を既存発電施設にも適用するよう求め、風力発電やバイオガスを使った発電に取り組む自治体などで作る団体が18日、東京都内で声明を発表した。要望したのは、風力発電推進市町村全国協議会など4団体。資源エネルギー庁によると、同法に基づく固定価格買い取り制度は、7月以降に新たに発電を開始する施設が対象となる。既存施設は建設時に国からの補助金を受けており、電力会社に一定量の新エネルギー利用を義務付けるRPS法による優遇が続くことから、特措法の対象に含めていない。
  屋根貸し太陽光発電 パネル設置の家庭に賃料 
20120203
 
     
屋根貸し太陽光発電 パネル設置の家庭に賃料
朝日新聞2012年1月28日3時3分
 枝野幸男経済産業相は、発電会社が家庭の屋根を借りて太陽光発電事業をできるようにする「屋根貸し」制度を、今夏までに新設する方針を朝日新聞の取材に明らかにした。7月から自然エネルギーの固定価格買い取り制度が始まるのに合わせ、太陽光発電の参入企業を増やすねらいだ。
 家庭の屋根への太陽光パネルの設置費用は、標準的な3〜4キロワット規模で200万〜300万円程度。発電した電気は電力会社に売れるが、費用を回収するのに10〜20年程度かかる。
 そこで、家庭が発電会社に屋根を貸し、発電会社がパネルを置けるしくみを整える。家庭は屋根の賃料を、企業は売電収入を得て、太陽光発電も広がる「一石三鳥」のしくみだ。 
  太陽光、風力発電で規制緩和=再生エネ普及へ―刷新会議 
20120203
 
    
太陽光、風力発電で規制緩和=再生エネ普及へ―刷新会議
2012年2月3日12時6分朝日新聞←時事通信
 政府の行政刷新会議の規制改革分科会は3日、エネルギー分野の183項目の規制改革案をまとめた。一般事業者が太陽光や風力、地熱による発電に参入する際の費用の軽減や手続きの簡略化など、再生可能エネルギー普及のための規制緩和が柱。項目を絞り込んで3月中に閣議決定し、関連法案を順次提出する方針だ。
 送電手段を持たない一般事業者が太陽光発電などに参入するには、既存の電力会社から送電網の利用許可を得る必要がある。一般事業者側には「利用料の負担が重い」との不満があり、料金算定基準の見直しなど一般事業者の負担軽減策を検討する。
 また、風力発電所の建設には建築基準法と電気事業法の両方の基準を満たす必要があり、手続きが煩雑との指摘が出ていた。このため、2法を所管する国土交通省と経済産業省に対し、申請手続きの一本化を求める。
 このほか、検討項目として(1)バイオマス発電による電力を電力会社が買い取る際の価格算定方法を一般事業者側に有利になるように見直す(2)地熱発電機器の性能基準を緩和する(3)水力発電設備の保安規制を見直す―ことなどを盛り込んだ。

再生エネルギー促進に規制改革…地熱・風力も
(2012年2月3日03時10分 読売新聞)
 政府の行政刷新会議(議長=野田首相)の「規制・制度改革に関する分科会」(会長=岡素之・住友商事会長)作業部会が検討しているエネルギー分野の183項目の規制改革案が判明した。
 太陽光発電所について、面積規制を設けた工場立地法の届け出対象から外すことを打ち出した。大規模発電所(メガソーラー)の建設をしやすくし、普及を促すのが狙いだ。
 政府は改革方針を3月中に閣議決定し、必要な法改正を順次行う。
 分科会は東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う電力不足が長期化することに備え、太陽光発電など再生可能エネルギーの普及促進に向けた規制改革を昨年9月から検討してきた。
 規制改革案には、太陽光のほか、地熱、風力といった再生可能エネルギーを中心に盛り込んだ。政府は、エネルギー分野への企業の新規参入を促し、経済成長につなげたい考えだ。
  再生エネ委―こんな人事に誰がした 
20111117
 
     
再生エネ委―こんな人事に誰がした
朝日新聞社説2011年12月2日(金)
 太陽光など再生可能エネルギーを大きく増やす電力買い取り制度が来年7月に始まる。その要となる「調達価格等算定委員会」の人事案に、環境団体や自然エネルギー推進派の議員から疑問の声があがっている。
 提示された委員候補5人のうち3人が、法案の成立や制度のあり方に否定的だったり、消極的だったりした人物で占められている、との指摘だ。
 この委員会は、電力会社が再生可能エネルギー電力を買い取る際の固定価格を審議する。経済産業相が、その意見を尊重して価格を決める仕組みだ。
 価格を高くすれば自然エネルギーへの投資を促す。半面、電気料金に上乗せされるため、家庭や企業の負担は増える。
 委員会の設置は政府提出の法案にはなく、民主、自民、公明3党による修正協議で決まった。中立的で透明な手続きで価格を決める必要があるとの判断からだ。国会同意が必要な委員の人選についても「3党が誠意をもって対応する」との政調会長合意が交わされている。
 このため、委員人事は表向きは経産相が国会にはかった形だが、3党から前もって推薦してもらったという。民主党が野党時代に日銀総裁案などに反対を続け、国会が紛糾したような事態を避けたいという思惑があったことは想像に難くない。
 人事案でとりわけ問題視されているのが、新日鉄の進藤孝生副社長だ。
 買い取り価格が過大にならないよう、需要側の意見を反映することは大切だ。しかし、進藤氏は国会に参考人として呼ばれた際、「電力多消費産業」と自らの立場を述べ、負担が重くなる法案成立に難色を示した。
 その後、電力を大量に使う事業所は電気料金への上乗せ分が8割免除されることになったものの、「制度反対」の先頭に立っていた業界代表だ。
 委員会を推進派で固めろとは言わないが、立法の趣旨とは異なる人選ではないか。進藤氏は委員長含みとされているので、なおさらだ。
 震災後、買い取り制度の重要性は大きく増した。原発依存度を下げるうえで自然エネルギーの普及は喫緊の課題だ。震災前の法案を、そうした変化を踏まえて充実した中身に仕上げたのが与野党協議だった。それだけに、この人事案は残念だ。
 自然エネルギーの新規参入や業務拡大を促すためにも、委員会人事で停滞している余裕はない。経産相は人事案を取り下げて、あらためて3党と協議してはどうか。 
  世界のエネルギー、60年までに3分の1がソーラーとなる公算 
20111117
 
     
 世界のエネルギー、60年までに3分の1がソーラーとなる公算−IEA
12月1日(ブルームバーグ):国際エネルギー機関(IEA)は1日、気候変動抑制の政治的な取り組みがなされれば2060年までに世界のエネルギーの3分の1がソーラー技術により提供されることになるとの見通しを示した。
 IEAの報告書によれば、太陽エネルギーは世界経済の脱炭素化で鍵となる役割を担う可能性がある。経済活動は50年までに赤道を中心とする日光の強い地域に向かってシフトし、太陽エネルギーが世界経済の大半にとって現実的な電力源になるという。
 報告書は、今世紀半ばまでにはこうした地域に人類のほぼ80%が住むようになり、現在の約70%からその割合が高まると指摘。ブラジルやインドといった国々の生活水準が欧米並みに近づくため、エネルギー需要が高まるとしている。
  再エネ電力価格委員長に新日鉄副社長 
20111111 
     
 同意人事、14機関31人提示=政府
時事通信(2011/11/17-16:40)
 政府は17日の議院運営委員会両院合同代表者会議で、14機関31人の人事案を提示した。日本放送協会(NHK)経営委員会委員の漫画家・倉田真由美氏が任期満了で退任し、新委員に松下雋日本ガイシ会長を充てる。
 松下氏以外の人事案は次の通り(敬称略)。
【以下抜粋】
▽調達価格等算定委員会委員 新日本製鉄副社長・進藤孝生、日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会理事・辰巳菊子、一橋大院教授・山内弘隆、地球環境産業技術研究機構理事・山地憲治、日本環境学会会長・和田武(以上新)
▽公害健康被害補償不服審査会委員 医師・加藤抱一(再)
  報道:再生エネ法が成立 
20110826
 
    
 再生エネ買い取り法が成立
8月26日 12時9分 NHK
菅総理大臣が、成立を退陣の条件としてきた「再生可能エネルギー買い取り法」は、26日の参議院本会議で、全会一致で可決され、成立しました。
この法律は、電力会社に対し、太陽光や風力などの自然エネルギーによる電力を全量国が決めた価格で一定の期間、買い取ることを義務づけるもので、26日の参議院本会議で採決が行われた結果、全会一致で可決され、成立しました。法律では、自然エネルギーの電力について、電力会社が供給する側から買い取り契約を結ぶよう求められた際は、「正当な理由」がある場合を除いて、拒んではならないとしています。一方で、電力会社に対しては、買い取りにかかった費用を電気料金に上乗せすることを認めており、企業や一般家庭が電力を利用する際の負担は一定程度、増えることになります。この法律は、菅総理大臣の退陣条件の1つとなっていて、与野党で修正協議が行われた結果、産業界における平均的な電力使用量の8倍を超える多くの電力を使う産業などに対しては負担を軽減したり、電力会社による電力の買い取り価格は第三者機関が算定することなどが盛り込まれました。

再生エネ法が成立=電力会社に買い取り義務化
2011年8月26日12時6分朝日新聞←時事通信
 再生エネルギー特別措置法案が26日の参院本会議で全会一致によって可決、同法は成立した。太陽光、風力などでつくった電気の全量買い取りを電力会社に義務付け、発電設備の設置資金を回収しやすくして再生エネルギーの導入拡大を促す内容で、2012年7月に施行される。
 電力会社は買い取り費用を家庭や企業の電気料金に転嫁する。このため、電力コストの上昇を懸念する産業界に配慮。民主、自民、公明の3党合意に基づく法案修正が衆院で行われ、製造業で売上高1000円当たりの電気使用量が業界平均の8倍を超す企業には、転嫁分を8割以上減額する特例が導入された。

再生エネルギー法成立 技術革新促進、CO2削減も
2011/08/26 12:00   【共同通信】
 太陽光発電などによる電力の買い取りを電力会社に義務付ける再生エネルギー特別措置法が26日、参院本会議で可決、成立した。新エネルギー産業に技術革新を促し、原発への依存度を下げる方向を模索。地域活性化や二酸化炭素(CO2)排出量の削減も狙う。来年7月の施行。
 電力の買い取り対象は太陽光、風力、小規模水力、地熱、バイオマスなどによる発電。電力会社は全量を発電側に有利な固定価格で買い取る代わりに、費用を「賦課金」として家庭や企業の電気料金に上乗せする。
 与野党の修正協議で電力消費量が多い産業への負担軽減措置を決定。東日本大震災の被災地では賦課金を当面猶予する。
  再生エネルギー法案衆院通過  
 20110823
 
   
 再生エネルギー法案可決 衆院本会議、26日成立へ
2011/08/23 14:12   【共同通信】
 菅直人首相が退陣条件の一つとした再生エネルギー特別措置法案は23日午後の衆院本会議で、民主、自民、公明3党などの賛成多数により可決された。直ちに参院に送付され、委員会審議を経て26日に成立する見通しだ。3党は子ども手当を10月から半年間支給するための特別措置法案も可決を目指す方向だが、自民党には先送り論もある。
 残る退陣条件の公債発行特例法案は24日の参院本会議で成立する運び。首相は退陣条件が26日にすべて整った後、退陣を正式表明する予定。
 再生エネルギー法案は、太陽光などの再生可能エネルギーで発電した電力買い取りを電力会社に義務付ける制度の導入が柱。

再生エネルギー法案 衆院通過
8月23日 14時56分NHK
菅総理大臣がその成立を退陣の条件としている「再生可能エネルギー買い取り法案」は、23日の衆議院本会議で全会一致で可決され、参議院に送られました。
「再生可能エネルギー買い取り法案」は、電力会社に対し太陽光や風力などの自然エネルギーによる電力を、全量、国が決めた価格で一定の期間買い取ることを義務づけるもので、菅総理大臣がその成立を退陣の条件の一つとしています。法案は、23日の衆議院経済産業委員会で、電力の買い取り価格などを公正に決めるための第三者機関を設置することや、電力を多く使う産業などに負担軽減措置を導入することなどの修正を行ったうえで、可決されました。そして、法案はこのあと開かれた衆議院本会議に緊急上程され、採決が行われた結果、全会一致で可決され参議院に送られました。24日からは参議院で審議が行われる見通しで、民主・自民・公明の3党は、今月26日の法案の成立に向けて調整を進めています。

再生エネ法案、26日成立へ 子ども手当法案も衆院通過
朝日新聞
 菅直人首相の辞任条件の一つである再生可能エネルギー特別措置法案の修正案が23日午前、衆院経済産業委員会で全会一致で可決された。同日の衆院本会議で可決、26日に参院で成立する見通しだ。
 同法案は、太陽光や風力などのエネルギー普及のために、電力会社に固定価格で買い取るように義務づける。買い取り費用は電気料金に上乗せされる。
 民主、自民、公明3党は修正協議で、鉄鋼や化学など電力消費の多い企業に対して、電気料金の上乗せ分を8割以上、割り引く内容を追加。電気の買い取り価格は、エネルギーの種類や発電の規模によって価格に差をつけ、新規参入を促進するようにした。
 一方、子ども手当の支給に関する特別措置法案も23日の衆院厚生労働委員会で与野党の賛成多数で可決、同日に衆院を通過した。子ども手当の支給額(月額)は10月から来年3月までの間、3歳未満と第3子以降(小学生まで)が1万5千円。3歳から小学生までの第1、2子と中学生が1万円になる。

再生エネ法案:衆院を通過
毎日新聞 2011年8月24日 東京朝刊
 太陽光や風力などで発電した電力の全量買い取りを電力大手に義務づける再生可能エネルギー固定価格買い取り法案は23日、衆院本会議で可決された。26日までに参院本会議で可決、成立する見通し。
 施行は来年7月。経済産業省は電気料金の転嫁額を1キロワット時当たり0・5円以下としたい考えで、一般家庭なら月150円程度の負担となる。
 同法案は菅直人首相が掲げた退陣の3条件の一つ。既に成立した第2次補正予算に加え特例公債法案も近く成立の見通しで、退陣条件が整うことになる。
 買い取り法案では、再生エネ事業者が発電した電力を、長期間にわたって固定価格で電力会社に買い取らせ、電気代に転嫁する。
 与野党の法案修正協議で、製造業平均の8倍以上の電気を消費する事業者は、転嫁分の8割以上を軽減するなど産業界に配慮。化学や鉄鋼などのメーカーが軽減措置の対象になる見通しだ。また、東日本大震災で被災した企業や家庭は13年3月末まで転嫁を免除する。
 買い取り価格は当初案では、経産相が決めるとしていたが、有識者で構成する調達価格等算定委員会の意見を基に、経産相が電源の種類や規模ごとに決めることに修正された。【和田憲二】

再生エネ法案:衆院通過 買い取り価格、普及のカギ 出力安定化も課題
毎日新聞 2011年8月24日 東京朝刊
 23日に衆院を通過した再生可能エネルギー固定価格買い取り法案は、太陽光や風力発電の事業者には追い風となる。ただ、電力料金の上昇を懸念する産業界などへの配慮から買い取り価格は抑制されそうだ。再生可能エネルギーを原発にかわる基幹電源にするには、出力が不安定で高コストという課題を乗り越える必要があるが、法案がどこまで普及の弾みになるのかは、まだ見通せない。【宮島寛、和田憲二、寺田剛】
 買い取り法案は、風力発電など再生エネ事業者が発電した電力の買い取りを電力大手に義務付ける。事業者が安心して設備投資を行い、再生エネの普及に弾みをつけることが狙いだ。
 買い取り費用は電気料金に転嫁されるため、買い取り価格が高いほど電気料金ははね上がり、家庭や企業の負担は増す。海江田万里経済産業相は「(転嫁額が)1キロワット時当たり0・5円を超えないように制度を運用する」と、買い取り価格に事実上の上限を設定する考えを示唆。標準家庭の場合、10年後の負担額は月150円程度に収まる計算だ。
 しかし、買い取り価格を抑えれば、再生エネ事業者の採算が悪化し、普及は進まない。資源エネルギー庁などは、太陽光は1キロワット時当たり30円台後半、それ以外は同15〜20円を想定している。これに対し、メガソーラー(大規模太陽光発電所)の整備を計画している孫正義・ソフトバンク社長は「買い取り価格が1キロワット時あたり40円を下回れば、事業者は笛吹けど踊らずになる」と、再生エネの普及が進まないと批判する。
 政府試算によると、転嫁額が1キロワット時当たり0・5円の場合、再生エネの発電比率は現行10%(大型水力を含む)から10年後に4〜5%増える程度だ。菅直人首相がぶち上げた「(再生エネの発電比率を)20年代の早期に少なくとも20%超」まで高めるとした目標の実現は難しそうだ。
 また、風力や太陽光を利用する再生エネは出力が不安定なのも普及のネックになっている。法案では、電力の安定供給に支障が生じる場合は全量買い取りを免除する例外規定が設けられた。実際に、風力発電の適地が多い北海道電力は、風力の新たな買い取りをすぐには行わない方針を示している。
 安定供給を理由に買い取り拒否が続出すれば、再生エネの普及の足かせとなる。不安定さを補うには、IT(情報技術)を活用して電力需給を調整する次世代送電網(スマートグリッド)の技術開発や、送電網の整備も必要だ。ただ、実現するには開発やインフラ整備のコストは小さくなく、官民の役割分担などの議論を加速させる必要がある。
 ◇産業界負担なお不透明
 産業界は、電力を多く使用する産業向けに負担軽減措置が導入されたことを歓迎している。ただ、どの業種を軽減するかなど具体論は先送りされ、「経済産業省に問い合わせても明確に示されない」(化学メーカー)など不満がくすぶる。大口需要者への軽減措置を導入したドイツでは、標準家庭の上乗せ額が、導入前の400〜500円から1000円超に急増した。日本でも「他産業にしわ寄せが行く」(海江田経産相)懸念がある。
 与野党の法案の修正協議で、電力使用量が製造業平均の8倍を超える企業は、転嫁分の8割以上を軽減する対応策が導入された。鉄鋼や化学メーカーなど対象となりそうな企業は「競争力が低下しかねない状況に配慮してもらった」(電炉大手の東京製鉄)と評価する。
 産業界は震災後の電力コスト上昇に加え、再生エネの普及が電気料金を押し上げないか警戒してきた。とりわけ菅首相が「再生エネ比率20%超」を目標に掲げたことには異論が続出し、鉄鋼連盟は製造業全体で約8000億円の負担を迫られるとの試算を発表。住友化学出身の米倉弘昌・日本経団連会長は「企業は海外に出ていかざるを得なくなる」と強く反発した。
 政府は負担軽減措置のために、エネルギー対策特別会計の財源を充てる考えだ。ただ、同特会の税収となる石油石炭税や電源開発促進税は最終的に電気料金に転嫁されるため、国民負担が見えにくくなるだけの結果に終わる可能性もある。

再生エネ法修正案、電力大量消費企業の負担軽減
(2011年8月23日09時22分  読売新聞)
 太陽光や風力などによる電力を電力会社に買い取るよう義務づける「再生可能エネルギー特別措置法案」は、与野党協議を経た修正案が23日の衆院経済産業委員会で可決され、同日中に衆院を通過、参院審議を経て26日にも成立する見通しだ。
 2012年7月に施行される。修正案は、太陽光などによる電力の買い取り費用を電力会社が電気料金に上乗せする際、製造業の平均値よりも電力を8倍以上使う企業を対象に、上乗せ分の8割以上を軽減する策を講じた。
 元々の政府案は、上乗せ費用の負担を全産業、家庭などに一律に求める内容だった。修正案による負担軽減の対象は、電力を大量に消費する鉄鋼や化学メーカーなどが中心になるとみられる。修正案は、東日本大震災の被災地について、同法施行後も13年3月末まで電気料金の値上げを見送ることも盛り込んだ。

再生エネ法案、衆院通過…子ども手当特措法案も
(2011年8月24日01時56分  読売新聞)
 菅首相が成立を退陣条件の一つとする再生可能エネルギー特別措置法案は、23日の衆院本会議で全会一致で可決された。10月〜来年3月に子ども手当を暫定的に支給するための子ども手当特別措置法案も、同本会議で民主、自民、公明3党などの賛成多数で可決された。両法案とも、参院審議を経て26日にも成立する見通しだ。
 再生エネルギー特措法案は、太陽光などで作る電力の買い取りを電力会社に義務づける内容。23日の衆院経済産業委員会で、電力を多く使う産業への負担軽減措置導入などの修正をしたうえで可決され、本会議に緊急上程された。
 23日の衆院本会議では、東京電力福島第一原子力発電所事故による放射性物質に汚染された廃棄物などを国が処理する「放射性物質環境汚染対処特別措置法案」も可決された。26日に成立する予定だ。

再生エネ法案が衆院通過 「普及へ一歩」業界歓迎
2011年8月24日 東京新聞
 再生エネルギー特別措置法案が二十三日、衆院を通過したことを受け、太陽光や風力、地熱発電を手掛ける企業から「普及の一歩」と、歓迎の声が上がった。ただ、裾野を広げるためには、建設や発電にかかるコストを下げる技術開発も欠かせない。電力使用量が多い業界向けに電気料金の転嫁分を軽減する措置も設けられたが、一部で不満もくすぶり続けている。 
 「以前から要望していた法律で、一歩前進ととらえたい」。三菱マテリアルなどでつくる日本地熱開発企業協議会の大関仁志事務局長は同法成立後の事業の拡大に期待している。
 火山活動などによる熱エネルギーを活用する地熱発電は、日本で有望視されており、米国、インドネシアと並び「三大地熱大国」と呼ばれる。一九七〇〜八〇年代、オイルショックを機に開発機運が盛り上がったが、国が原発推進へ転換した影響もあり、その後は下火になった。太陽光、風力発電に比べ電力供給の安定性も見込まれるため、業界では「今度こそ」との思いが強い。
 メガソーラー(出力千キロワット以上の大規模太陽光発電設備)の開発に今後、本格参入する三井物産も「欧州など海外では、再生可能エネルギーが積極的に進められている。日本でも追いつかないといけない」と、ムードが高まっている。
 ただ、再生可能エネルギーが原発の代替エネルギーとして成長するには、引き続きコスト低減という課題が立ちはだかる。
 政府のエネルギー・環境会議によると、一キロワット時当たりの発電コストは、石炭火力が五〜七円、液化天然ガス(LNG)火力が六〜七円だが、地熱発電は十一〜二十七円、太陽光発電は三十七〜四十六円だ。
 ある大手商社関係者は「法律が成立すればいい、ということではない。コストを下げ、投資メリットを上げる努力は今後も不可欠」と強調。風力発電を手掛けるユーラスエナジーホールディングス(東京)は「買い取り期間、価格を具体的に詰める際は、事業者の採算に配慮してほしい」と注文をつけた。
 一方、電力使用量が多い業界は、軽減措置ができても負担が増えることに変わりはない。鉄スクラップを原料に鉄鋼を再生産する企業でつくる普通鋼電炉工業会は「(料金転嫁による)負担はゼロになると思っていた」(中島正弘事務局長)と、手放しでは喜べない様子だ。
 軽減の対象事業者の定義もまだあいまいなまま。塩を原料にした基礎素材産業の業界団体、日本ソーダ工業会も「軽減措置の詳細は聞いていない。業界全体の負担増加も試算できず、やきもきしている」(幹部)と本音を漏らしている。

再生可能エネルギー特措法 残る課題 価格の決め方 買い取り拒否 優遇の線引き
2011.8.24 08:13産経新聞
 再生エネルギー特別措置法案の修正案が26日にも成立する。温室効果ガスを排出しない太陽光発電などの普及には新たな一歩となるが、電力会社による買い取り価格の水準をどう決めるかなど、問題点も多い。
 ■買い取り価格は?
 最大の課題は「買い取り価格の決め方が非常に難しい」(自民党の西村康稔衆院議員)という点だ。価格が高ければ電気料金の値上げ幅が大きくなり、低くければ再生可能エネルギーの採算が取れないためだ。
 価格を決める調達価格等算定委員会は資源エネルギー庁の下に設置。委員の選出に衆参両院の同意を求めることなどで価格決定の透明性を担保するが、調整が難航することは確実だ。
 例えば現在の太陽光発電による電力の買い取り価格は1キロワット時当たり40円程度で、政府はさらに価格引き下げを目指す考えだが、大規模太陽光発電の事業者からは「40円以上でないと採算を取るのは難しい」(宮崎ソーラーウェイ)との声もある。価格水準次第では再生可能エネルギーの普及が進まない恐れもある。
 ■買い取り拒否も
 出力が安定しない再生可能エネルギーの電力が送電網に接続されると、電圧や周波数が大きく変動する懸念があるため、法案には電力会社が買い取りを拒否できる条項も残した。
 電圧などの変動を抑制するには送電網の能力を高める必要があるが、買い取り拒否の余地を残した今回の法案では、電力会社による能力増強の取り組みが不十分になるとの懸念もある。
 能力増強費用を誰がどう負担するかも課題だが、細野哲弘資源エネルギー庁長官は「国としてどういう支援を行えるか、いろんな議論をしていきたい」と述べるにとどめている。
 ■優遇措置の線引き
 法案には、電力会社が実施する料金値上げの影響を小さくするため、電力を多く使う産業に対する優遇措置も盛り込まれた。例えば製造業の場合、電力の消費量が平均の8倍を超える事業者に対して、値上げ幅を80%以上減らす。
 ただ、その線引きには異論も多く、みんなの党の山内康一衆院議員は「4倍なら50%減額といった、さまざまなあり方が検討されていい」と指摘している。
 東京工業大学の柏木孝夫教授は「法案成立で再生可能エネルギーの普及の足がかりとなることは間違いない。今後はエネルギー政策全体を考え、より詳細な政策設計を進めることが重要だ」と語った。

再生可能エネ全量買取法案が衆院通過 26日にも成立見通し
2011/08/24電気新聞
 菅直人首相の退陣条件として残っている再生可能エネルギーの全量買取法案の修正案が23日午後、衆院本会議で採択され、可決した。参院での審議を経て26日にも成立の見通し。民主、自民、公明の3党による修正協議の結果、電力多消費産業への軽減措置を盛り込み、買取価格の決定に国会が関与する仕組みを設けた。成立すれば来年7月1日から施行される。同法案に対応し、一括審議していた電気事業法・ガス事業法の改正案は原案通り可決した。
 参院では24日の本会議で審議に入る見込み。25日午前には経済産業、環境、農林水産、国土交通委員会の連合審査会が開かれ、同日中に経産委員会で可決し、26日の本会議で成立する予定。

再生エネ「スタートに立った」=菅首相
時事通信
 菅直人首相は23日午後、再生エネルギー特別措置法案の衆院通過を受け、「ひと山越えたというかスタートに立った」と述べ、同法案の会期内成立を念頭に、太陽光や風力など再生可能エネルギーの普及に取り組む決意を示した。首相官邸で記者団が「ひと山越えたという達成感はあるか」と尋ねたのに答えた。(2011/08/23-18:27)
  再生エネ法案修正で3党合意 
20110811
 
   
企業の負担軽減で正式合意=再生エネ法案修正で民自公
時事通信
 民主、自民、公明の3党の政調会長は11日、会談し、再生エネルギー特別措置法案の修正協議で正式合意した。これを受け、12日の衆院経済産業委員会で締めくくり質疑を行う予定。修正内容として、自公両党の要求に沿って、電力を多く消費する企業への負担軽減措置の導入と、買い取り価格を決める第三者機関の設置が固まった。
 法案は、太陽光や風力などで発電した電気の全量買い取りを電力会社に義務付けるもので、住宅用の太陽光発電からは、これまで通り自家消費せずに残った余剰分を買い取る仕組みを続ける。
 買い取り費用は、家庭や企業の電気料金に上乗せされるため、自公両党は産業界への料金転嫁額の圧縮や買い取り価格の透明な決定を求めていた。(2011/08/11-19:30)

再生エネ法案成立へ 民自公が修正で合意
2011/08/11 21:57   【共同通信】
 民主、自民、公明3党の政調会長は11日、電力会社に太陽光などで発電した電気の全量買い取りを義務付ける再生エネルギー特別措置法案の修正で正式合意し、国会で成立する見通しになった。
 3党合意では、電気料金が上昇した場合に備え、電力を多く消費する企業に対する負担軽減策を盛り込んだ。再生可能エネルギーの買い取り価格を設定する第三者委員会の設置も固まった。法案が成立すれば、原発依存から脱却し再生可能エネルギーを普及させるための対策が動きだす。
 法案は、事業者が太陽光や風力などで発電した電力全量を、発電者に有利な固定価格で買い取るよう電力各社に義務付ける。

再生エネ法案修正で3党合意
8月11日 19時23分NHK
太陽光などによる電力を電力会社が買い取ることを義務づける「再生可能エネルギー買い取り法案」の修正に向けた民主・自民・公明の3党による修正協議は、自民・公明両党が求めていた、電力を多く使う産業への負担軽減措置の導入などを民主党が受け入れることで合意しました。
再生可能エネルギー買い取り法案は、電力会社に対し、太陽光や風力などの自然エネルギーによる電力を、全量、国が決めた価格で一定の期間、買い取ることを義務づけるもので、菅総理大臣は、法案の成立を退陣条件の1つとしています。民主党は、この法案を修正したうえで、速やかに衆議院を通過させたいとしており、11日、自民・公明の両党との実務者による協議が断続的に行われました。その結果、電力の買い取り価格などを公正に決めるための第三者機関の設置や、電力を多く使う産業などへの負担軽減措置の導入などを求める自民・公明両党がまとめた修正案を民主党が受け入れることで合意し、11日夜、3党の政策責任者が法案を修正して速やかに成立させることを確認しました。しかし、自民党は、郵政改革法案の取り扱いを巡る民主党の国会対応が強引すぎると反発しており、衆議院経済産業委員会で、この法案を採決する日程は、決められませんでした。

再生エネ法修正案、3党が合意 26日にも成立へ
朝日新聞2011年8月11日21時54分
 民主、自民、公明3党の政調会長は11日、国会内で会談し、再生可能エネルギー特別措置法案の修正案で合意した。民主党の玄葉光一郎政調会長は会談後、記者団に「速やかに成立させることを確認した」と語り、26日にも成立する見通しになった。
 同法案は風力や太陽光などの再生可能エネルギーの普及を促進するため、電力会社が固定価格で買い取るように義務づける内容。菅直人首相の辞任条件の一つで、首相は同法案成立後、速やかに辞任表明する。
 買い取り価格について、政府案は経済産業相が年度ごとに定めるとしているが、価格の妥当性をチェックする機関が必要との自公側の主張に配慮。国会の同意人事による委員で構成する第三者委員会の設置で修正合意した。さらに価格設定などを国会に報告するよう義務づけ、国会の関与を盛り込んだ。

再生エネ法案:26日成立へ 民自公政調会長が修正合意
毎日新聞 2011年8月11日 21時01分
 民主、自民、公明3党の政調会長は11日、国会内で会談し、再生可能エネルギー固定価格買い取り法案の修正で合意した。電力会社の買い取り価格決定に中立的な第三者機関を関与させることや、電力を大量に使用する産業への負担軽減措置の導入など、自公両党の要求を民主党がほぼ受け入れた。これにより、菅直人首相の「退陣3条件」の一つになっていた同法案は、修正のうえ26日に成立する見通しになった。
 民主党は11日に3党で修正案をまとめ、12日の衆院経済産業委員会で可決した後、本会議に緊急上程し、同日中に衆院を通過させる日程を描いていた。しかし、11日の衆院議院運営委員会で、与党が郵政改革法案の郵政改革特別委員会への付託を採決で決めたため、自民党などが反発。同党は12日の経産委の審議にも応じない構えをみせており、与党が採決に踏み切るかは流動的だ。ただ、19日までに衆院を通過すれば、参院の審議日程には影響しないとみられる。
 一方、11年度予算の財源となる赤字国債の発行に必要な特例公債法案は11日の衆院本会議で民主、自民、公明党などの賛成多数で可決、参院に送付された。共産党とみんなの党は反対した。参院では19日に審議入りし、24日の本会議で可決、成立する運びだ。
 ただ、自民党の石破茂政調会長は賛成討論で「民主党は国民との契約をなぜ見直すのか明確に説明すべきだ」と述べ、民主党が9日の民自公3党確認書を踏まえ、高速道路無料化や高校無償化などの歳出見直しに取り組むようクギを刺した。【松尾良、念佛明奈】

再生エネ法案:中立機関で価格決定 負担軽減策は先送り
毎日新聞 2011年8月11日 23時01分
 太陽光などで事業者が発電した電力の全量買い取りを電力大手に義務づけることを柱とした「再生可能エネルギー固定価格買い取り法案」を巡る与野党修正協議は、最大の焦点だった電力を大量に使う産業への軽減措置や、買い取り価格を決める第三者機関の設置を盛り込むことで合意した。だが、実際にどの産業をどの程度軽減するかという具体策や、家庭の負担軽減策などについては結論は先送りされた。
 同制度は、電力大手が再生エネ事業者から電気を買い取るコストをそのまま電気料金に転嫁する。買い取り価格が高いほど事業者の投資意欲が増して発電設備の導入は進むが、電気料金の値上げを通じて企業や家庭の負担は増える構図だ。
 買い取りコストの負担の仕方について、与党が出した原案ではどの産業も負担は一律だった。これに対し、野党側は「電気料金が値上げされれば、大量に電気を使う企業の海外移転が加速しかねない」と修正を要求。結局、産業を絞って、買い取りコストの転嫁による負担を軽減することを盛り込むことになった。
 買い取り価格の決定プロセスも議論のポイントの一つだった。原案では、家庭や企業が太陽光で発電した電力のうち余った分を買い取る現行制度と同様、外部識者で構成する審議会「総合資源エネルギー調査会」が一般の意見を募集するなどして決める手続きを想定していた。だが、審議会の委員は経済産業相が委嘱するため、野党は「経産省による恣意(しい)的な価格決定につながる可能性がある」と主張、中立的な第三者機関で決めることで落着した。
 ただ、軽減対象となる産業の具体的な線引きや軽減幅などは決まっていない。買い取り負担を一部の産業で軽減すると「他の産業にしわ寄せが行く」(海江田万里経産相)懸念もある。さらに、企業と同様に買い取りコストを一律負担する家庭への影響についても、低所得者ほど負担割合が増す逆進性をどうするのかなど、課題は残っている。【和田憲二】

首相、26日までに退陣正式表明へ 「3条件」そろう
民自公、再生エネ法案の修正合意 今国会成立見通し
日本経済新聞2011/8/11 20:16 (2011/8/11 22:48更新)
 民主、自民、公明の3党政調会長は11日、国会内で会談し、太陽光や風力などでつくった電力を電力会社がすべて固定価格で買い取るための再生エネルギー特別措置法案の修正案について正式に合意した。26日までに参院本会議で成立する方向だ。11日に衆院を通過した赤字国債発行法案も24日に参院本会議で成立する見通し。菅直人首相は両法案が成立する26日までに退陣を正式に表明する方向だ。
 菅首相(民主党代表)が退陣条件に挙げる両法案の今国会成立が固まったことで、後任を決める民主党代表選に向けた動きが本格化する。民主党執行部は代表選を28日に実施する案を軸に調整している。代表選には野田佳彦財務相が出馬する方針を固め、馬淵澄夫前国土交通相らも意欲を示している。
 再生エネルギー特措法案は来週後半の衆院本会議で賛成多数により可決後、参院に送られる。3党の修正合意では、負担軽減措置を設ける対象範囲について、電気使用量の実態を調査したうえで決めることなどを盛り込んだ。
 
   孫氏の脱原発プレゼン資料
20110805
 
   
 孫正義氏の脱原発プレゼン資料を送ります。
http://webcast.softbank.co.jp/ja/pdf/tokotong/20110805_01.pdf
   河野太郎の再エネ法案解説 
 20110805 
  
自民党の河野太郎議員が、ホームページに再生可能エネルギー法案の解説を書いています。
http://www.taro.org/2011/08/post-1064.php
 
   エネルギー政策見直し訴えへ 広島・長崎両市長
 20110707 
 原発依存、見直し訴えへ=「原爆の日」平和宣言−広島、長崎両市長
時事通信
 松井一実広島市長と田上富久長崎市長は7日、福島第1原発事故の深刻な放射能被害を踏まえ、8月の「原爆の日」の平和式典で、被爆地として原発に依存する現行のエネルギー政策の見直しを訴える方針を明らかにした。広島、長崎市でそれぞれ記者団の取材に応えた。
 松井市長は「福島の方々や国民から見ると、原発も原爆も同じ放射能被害だという気持ちがあるのは否定できないという声もある」と指摘。市長が読み上げる平和宣言で国のエネルギー政策を問い直す考えを明らかにした。
 田上市長も「原子力に代わる自然エネルギーの開発を急ぎ、安全に社会を支えられるようにしなければならない」とした上で、「平和宣言を機会に、国民的な議論を深めたい」と述べた。(2011/07/07-21:00)

平和宣言で「エネルギー政策見直し」求める 広島市長
朝日新聞2011年7月7日20時37分
 広島市の松井一実市長は7日、8月6日の平和記念式で読み上げる平和宣言で、国にエネルギー政策の見直しを求める意向を明らかにした。福島第一原発の事故を受けたもので、今後、詳細を詰める。
 松井市長はこの日、報道陣に「過去の平和宣言でもベトナム戦争や旧ソ連のチェルノブイリ原発事故など、時事のトピックに触れている」と説明。その上で「福島第一原発の事故にも触れざるを得ない。国にエネルギー政策の転換を求めることまでは言及しようと考えている」と述べた。
 一方で、内容が「脱原発」にまで及ぶかどうかについては「外交や経済、政治にまで影響する問題で、注意して考える必要がある。自分としては、そこまで踏み込んで言うのはどうかと考えている」と慎重な姿勢を示した。
 4月に初当選した松井市長は、高齢化が進む被爆者の声を平和宣言に盛り込むため、体験談を公募。計73件が寄せられ、脱原発を訴える内容もあったという。この日は、平和宣言に盛り込む体験談を選ぶための第1回選定委員会が開かれ、19日の第2回委員会で市長が平和宣言の骨子を示す予定だ。(倉富竜太)

「原子力に代わるエネルギーを」長崎平和宣言文案固まる
朝日新聞2011年7月8日0時8分
 長崎原爆の日(8月9日)の平和祈念式典で田上富久・長崎市長が読み上げる平和宣言文について、学識経験者らでつくる起草委員会の小委員会が7日開かれ、文言が固まった。「脱原発」との表現は直接使わないものの、原子力に代わる自然エネルギー開発の必要性を訴え、原発に依存しない方向性を明確に打ち出す内容で落ち着いた。
 東京電力福島第一原発の事故を受け、被爆地からの発信に注目が集まっていた。非公開の会合後に会見した田上市長によると、自然エネルギー開発とともに、より安全なエネルギーを基盤にする社会への転換を訴えることで合意を得た、という。
 「核の平和利用」として進められてきた原発をどう位置づけ、核兵器廃絶の訴えとどう結びつけられるかが、今年の宣言文を練り上げるうえで課題になった。5月に始まり、3回の全体会合を重ねてきた起草委員会。これまでの議論では「いまだに福島や東北で放射線の危険にさらされている方々がいる。人々が無用の被曝(ひばく)にさらされないためには核兵器と原発をなくすことに尽きる」などの意見が出ていた。

長崎平和宣言文案、自然エネルギー転換訴え
(2011年7月5日  読売新聞)
 長崎市は4日、田上富久市長が長崎原爆忌(8月9日)の平和祈念式典で読み上げる平和宣言文の文案を、宣言文起草委員会の各委員に送った。東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、「脱原発」に踏み込んだメッセージを盛り込むかどうかが焦点だったが、より安全な自然エネルギーへの転換を求める内容に落ち着いた。7日の起草委小委員会の協議を経て、28日に骨子を発表する。
 市は当初、2日の第3回起草委で文案を提示する予定だったが、田上市長が原発問題について更なる議論を求めたため、提示を見送った。
 文案では、「ノーモア・ヒバクシャ」を訴えてきた被爆国で原発事故が起きたことを問題視。エネルギー転換のほか、今後の社会のあり方を巡る国民的議論の必要性などを訴えている。

平和宣言に「脱原発」 長崎市の起草委小委
2011年7月8日 00:18 西日本新聞
 長崎原爆の日(8月9日)の平和祈念式典で田上富久市長が読み上げる平和宣言文の起草委員会小委員会が7日、長崎市であった。福島第1原発の事故を受け「原子力に替わる安全な自然エネルギーへの転換の必要性」を盛り込むことでまとまった。この日は、4日に委員6人に送付した文案を基に構成や表現を最終調整。予定の2時間を大幅に上回り、約4時間半にわたり議論した。
 文案は「自然エネルギーの開発を進め、安全なエネルギーを基盤とする社会への転換が必要で、国民的な議論をすべきだ」としていた。この日の議論で「原子力に替わる」との文言を盛り込み、より踏み込んだ表現にすることで合意した。28日に骨子を発表し、月内に最終決定する。
 小委員会終了後、市長は「構成などでかなり変更点があり、時間がかかったが、調整はできた。原子力に依存するのではなく、他のエネルギーを探すという意味で『脱原発』ということになる。二者択一ではなく、さまざまな論点を出して議論することが重要で、平和宣言がそのきっかけになればいい」と話した。

広島市長:エネルギー政策見直しを言及へ 平和宣言で
毎日新聞 2011年7月6日 21時17分
 広島市の松井一実市長(58)は、広島原爆の日の8月6日に読み上げる平和宣言で「エネルギー政策の見直し」に言及する意向を固めた。共同通信の取材に松井市長が6日明らかにした。
 松井市長は「原子力発電という(核の)平和利用をエネルギー政策で是としていたのは、国民の理解と信頼があったから。今はその理解と信頼が崩れている」と指摘。「それに伴って(国に)考えを見直せということまでは言うべきだし、言っていいと思っている」と述べた。
 原発への賛否そのものについては「国政にどうアプローチするかは、ぎりぎりのところで『少なくともエネルギー政策を見直してくれ』と寸止めにしたい。おのずと国民の理性が働くと信じている」と慎重な姿勢を示し、明言を避けた。
 広島の平和宣言をめぐっては、4月に就任した松井市長が被爆者の体験や思いを募集して盛り込む方針を表明。7日に被爆体験談の第1回選定委員会を開き、委員の議論を踏まえて松井市長が起草する。
 松井市長は就任後、今年の平和宣言で東日本大震災や福島原発事故に何らかの形で触れる考えを示していた。
 長崎市でも、平和宣言文での原発事故の扱いについて起草委員会で議論されている。

エネルギー政策見直し訴えへ 広島・長崎両市長、「原爆の日」式典で
2011/7/8 1:53日本経済新聞
 広島市の松井一実市長と長崎市の田上富久市長は7日、福島第1原子力発電所事故を踏まえ、8月の「原爆の日」の式典で読み上げる「平和宣言」で、エネルギー政策の見直しを求める考えを示した。両市長がそれぞれ記者団に明らかにした。
 ただ両市長とも「社会、経済に広く影響する」などとして、原子力発電からの脱却をめざす「脱原発」に踏み込むことには慎重な姿勢を示した。
  再生エネ法が「売り手だけ恩恵」との記事  
20110706
 
     
 このサンケイの記事の他に、業界紙の環境新聞にも、自民党の東電出身議員や商工族議員の発言を引用し「逆進性」と揶揄する記事がでています。そのうち他紙にも出ると思います。

再生エネ法「売り手だけ恩恵」懸念 国民負担とのバランス必要
2011.7.6 05:00 サンケイビズ
 菅直人首相が成立に意欲をみせる再生エネルギー特別措置法案をあてこんだ、太陽光発電などの大規模導入計画が脚光を浴びている。ソフトバンクや神奈川県は計画立案に動き出しており、関連産業も収益拡大を見込む。
 ただ、これらの計画は発電コストの電気料金への上乗せを前提とした仕組みで、国民負担で一部の参入者だけがメリットを享受する結果につながるとの指摘も出ている。
 「再生可能エネルギーの大規模導入計画が持ち上がるのは大歓迎だ」。資源エネルギー庁幹部は特措法案の影響力に手応えを感じている。
 特措法案は、家庭や企業が太陽光や風力など再生可能エネルギーで発電した電気の全量を、電力会社が買い取る「全量買取制度」を柱とする内容だ。買い取り価格を高くして発電設備の導入者が損をしないようにし、再生可能エネルギーの普及を狙う。菅首相は自らの退陣条件の一つに特措法案の成立を挙げている。
 特措法案を受けてソフトバンクは6月24日の株主総会で定款を変更し、事業内容に電力事業を加えた。地方自治体と連携し、大規模太陽光発電所(メガソーラー)を建設していく計画で、孫正義社長は「2020年までに太陽光だけで発電容量1億キロワットを目指すぐらいの国家ビジョンを持つべきだ」と話す。
 また神奈川県では4月の知事選で、4年間で200万戸に太陽光発電パネルを付ける計画を掲げた黒岩祐治氏が当選した。県は有識者会議を立ち上げ、計画の具体化に踏み出している。
 特措法案は太陽光パネルを製造するシャープ、京セラなどのメーカーや、電気自動車の充電池としての活用を狙う日産自動車などにとって大きなビジネスチャンスだ。SMBC日興証券投資情報課の今川倫太郎次長は「太陽光発電パネルに欠かせないシリコンやガラスなどの素材メーカーなどでも収益拡大が期待できる」と指摘する。
 ただ特措法案は魔法のつえではない。全量買取制度は電力会社が買い取り費用を電気料金に転嫁することを認めており、国民の電気料金が電力会社を通じて太陽光パネルなどの設置者にまわる仕組みだ。特措法成立後に決まる買い取り価格が高すぎれば、「国民負担が膨らむ一方で、設置者の利益が大きくなりすぎる」(経産省)懸念もある。
 一方、メガソーラー事業への参入を検討している企業からは「買い取り価格が安すぎれば、諦めざるをえない」との声も出ており、国民負担とのバランスを考えた制度設計が求められている。(小雲規生) 
   エネルギー政策の「脱原発」志向 経済界も例外ではない
20110706
 
     
 特集ワイド:エネルギー政策の「脱原発」志向 経済界も例外ではない!?
毎日新聞 2011年7月6日 東京夕刊
 電力は市民の生活だけでなく産業も支える。その安定供給を求める立場から、経済界は「脱原発」に慎重とされるが、その中からも、原発に依存しない社会へのシフトを唱える声が上がり始めている。経済界と原発−−その関係はどう変わっていくのか。【宮田哲】
 ◇「活用」うたう経済団体とは異なる発言のトップも
 ◇将来のリスク前提の社会、消費者の不安が市場に影響
 来客用の長椅子の脇で、2台の扇風機が首を振る。
「暑いのは困るけど、これなら大丈夫ですね」と男性客(41)。東京都品川区の城南信用金庫営業部本店。カウンターには、赤い福袋とともに中身の麦茶やうちわなどが並ぶ。電気使用量が昨年同月より3割以上減ったのを示す電力会社のお知らせを持参した客がもらえる。天井の蛍光灯は半分以上が抜かれている。
 「脱原発」を掲げ、社内の月間電力使用量の目標を「3年以内に3割削減」と設定。5月は前年同月比28・6%減を達成した。節電を応援する金融商品も売り出した。ソーラーパネルやLED照明などを設置した人で、購入費10万円以上=1年もの定期預金の金利優遇(1%)▽同50万円以上=購入資金ローンの当初1年間は無利息−−というもの。6月27日現在の実績は預金16件、ローン21件。
 都内と神奈川県で85店を展開し、信金としては預金量全国2位。その城南信金が脱原発にかじを切ったのはなぜなのか。吉原毅理事長(56)によると、きっかけは福島県の信金から「内定を取り消した学生を採用してもらえないか」と依頼されたことだった。
 「その信金は、原発事故の影響で半数近くの店舗が閉鎖に追い込まれ、顧客の多くも町を離れた。東京が放射能災害に見舞われれば、私たちも同じ状況に陥り、地域全体が失われる危険性がある。そう痛切に感じ、原発に頼らない生き方はできないものかと考えたのです」
 削減目標の「3割」は、総発電量に占める原子力の割合に等しい。「その分を減らすから、原発は止めてほしい」というメッセージだ。
 「皆の幸せに役に立つようにお金を管理するのが、本来の金融機関の仕事。好意的な反響をいただいています」
 そう語る吉原理事長は、今月1日、静岡地裁に提訴された中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)の廃止などを求める訴訟の原告団にも加わっている。依頼されてのことだが「東京、神奈川は営業地域。その地域を守る裁判なら助けたい」と意気込む。
 「原発の発電コストは、使用済み核燃料の処理費用などを含めれば決して安くないし、福島のような事故リスクもある。国の保護がない民間ベースなら融資する銀行は一つもないでしょう。メーンバンクは会社に強い影響力を持つ。電力会社のメーンバンクも、日本のあり方を考えた行動をしてもらえれば」
 福島第1原発の事故後も、財界重鎮の発言には「原発継続やむなし」との声が多い。
 「事故の再発防止に向けた対策を着実に講じたうえで、原子力の活用を考えることが重要」(経団連の米倉弘昌会長=住友化学会長)
 「日本は(国民投票で脱原発を決めた)イタリアのように隣国から電力を購入できない。国の政策として、取るべき選択肢は限られている」(経済同友会の長谷川閑史代表幹事=武田薬品工業社長)
 背景には、電力供給の不安定化や電気料金の値上げ懸念などが指摘されている。
 その一方で、「脱原発」に言及する経済人は吉原理事長一人にとどまらない。
 その先頭を突っ走るソフトバンクの孫正義社長は神奈川や北海道など35道府県とともに「自然エネルギー協議会」を設立予定。大規模太陽光発電所「メガソーラー」や風力発電の普及に乗り出している。
 また、意外な大物経済人も「脱原発」に共感する。
 その経済人とは、元三井住友銀行頭取で日本郵政社長も務めた西川善文氏。「脱原発は可能か」と題した日本経済新聞電子版掲載のブログ(5月26日付)で「一定の時間軸をおいて、国を挙げて様々な対策に取り組めば、脱原発は十分可能」と述べている。さらに「国民生活の安心、安全が第一義であるから(中略)我が国のエネルギー政策の舵(かじ)を大きく切っていくしかない」と指摘し、実現には節電や代替エネルギーの開発とともに「金融機関の協力とリーダーシップ」が必要と説く。城南信金の「脱原発宣言」を「見習うべき点がある」と称賛し、国が脱原発に取り組むなら「こうした動きが大銀行をはじめ全金融機関に波及することを期待する」とまで踏み込んでいるのだ。
 「最後のバンカー」と呼ばれた西川氏の「気骨」を感じさせる物言いではないか。
 菅直人首相が中部電力に浜岡原発の運転停止を求めた際は、スズキの鈴木修会長兼社長が「国の最高決定権者として正しかったのではないか。自分がもしそういう立場だったら同じようなことをしたと思う」と話し、大橋忠晴・神戸商工会議所会頭(川崎重工業会長)も「専門の学者が福島と同様の危険性を指摘している。国民の生命を守る観点から(停止は)当然」と支持を表明した。いずれの趣旨も脱原発とは異なるが、柔軟な発言として注目された。
 震災前から、浜岡原発即時停止を求める署名運動の賛同者に加わっているのは、日本航空の再建を担う稲盛和夫・京セラ名誉会長だ。
 顧みれば03年には、高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)を巡り、国の設置許可を無効とする高裁支部判決が出た際、当時の奥田碩・経団連会長が「日本のエネルギー政策全体を考えたとき、原子力が要るのか要らないのか、考えてみる必要がある」と発言。その後、「当面はやるべきだ」と“真意”を説明したこともある。その微妙な空気が変わったとすれば、震災と福島第1原発事故が経済界に与えたインパクトは大きかったと言うべきだろう。
 経済評論家の内橋克人さんは、原発と経済界の関係について、こう語る。
 「原発は1基数千億円で、メーカーの下に多くの関連産業がぶら下がっている。しかも、原発推進は国策なので景気や個人消費の動向に左右されない。経済界にとっては、確実に利益が見込め貴重な市場だった。しかし、放射線被ばくが招くのは数十年後の死であり、日本はリスクを前提に生きる社会に突入したのです。そうした消費者の不安がある以上、原発も安定市場ではあり得ない。経済界も実は、新エネルギーにシフトしなければならないことに気づいているはずです」
 原発依存を続けるべきか否か。企業戦略と消費者の声とのはざまで、経営者が判断を迫られる局面もありそうだ。 
   スペイン風力発電21%
20110705
 
    
 【新エネルギー現地から考える】(1)ドンキホーテの夢 スペイン風力発電21%
2011.7.5 22:10サンケイビズ
 「ドン・キホーテは風車に向かって突進したが、スペインは風を利用して、適切なペースで進んでいる」
 スペインのサパテロ政権で再生可能エネルギー政策を担当するミゲル・セバスティアン工業・観光・商務相は、騎士道熱に浮かされ風車を巨人と思いこんで突撃するドン・キホーテを引き合いに出し、胸を張った。
 福島第1原子力発電所事故があった3月、スペインで風力発電が電力供給に占める割合が21%に達し、19%の原発を抜いて初めて最大の電力供給源となった。
 この時期は、1年を通して最も強風が吹くことに加え、春季休暇のため電力需要も落ち込む。“瞬間風速”的に首位に躍り出たわけだが、太陽光発電などを合わせた再生可能エネルギーは42.2%に上った。
 山脈や丘陵地が多い国土を吹き抜ける風と南欧特有の強い日差しという自然条件に恵まれるスペインは、ドイツやデンマークと並ぶ再生可能エネルギー先進国だ。1970年代の石油ショック、さらにチェルノブイリ事故を受け、90年代以降、再生可能エネルギーの促進策を進めてきた。
 そして北部バスク地方の分離独立を掲げる非合法組織「バスク祖国と自由」(ETA)が原発施設を襲撃した事件が同国の原発政策に暗い影を落とした。83年、左派政権は新規原発建設の停止を宣言。現在も原発8基が稼働しているが、福島第1原発と同じ米ゼネラル・エレクトリック(GE)製沸騰水型軽水炉を使うサンタ・マリア・デ・ガローニャ原発は、2013年に廃止することが決まった。
 セバスティアン氏は、「原発の稼働年数が40年に達する21〜28年には、再生可能エネルギーで完全に代替できるようになる」と語る。
 スペインの昨年の電力消費量でみると、原子力21.2%、風力15%、水力14.5%、太陽光2.2%で、再生可能エネルギーの割合は33.3%に達した。
 欧州域内では、電力の過不足を融通し合う。スペインも隣の「原子力大国」フランスから輸入してきたが、昨年は初めて輸出が輸入を上回り、「風力大国」の面目躍如となった。
 だが、“追い風”ばかりではない。
 セバスティアン氏はこうも言う。「福島の事故で国内世論は、さらに反原発に大きく傾いた。しかし、世論調査でエネルギー政策を変えるわけにはいかない」
 産業界の本音は、割安で安定的な供給源としての原発継続だ。クリーンエネルギーを推進する一方で、輸入石油や天然ガス、国産の石炭に頼る火力発電への依存度は約5割と依然高い。
 また昨年は、例年より風も強かった。発電量は風任せで調整がきかない。「こうした(特殊)条件を差し引くと、再生可能エネルギーは29.2%」。工業・観光・商務省幹部は冷静だ。
 高速道路を行くと、巨大な風車が丘陵地帯にそびえ立っていた。スペインの首都マドリードから北東へ163キロ。真っ赤なポピーが咲く小高い丘に風力発電会社「EDP再生可能エネルギー」の発電施設があった。
 高さ100メートルの円柱に長さ50メートルの羽根が3枚装着された風車16基が、風を受けてゆっくりと回っていた。周辺に民家は見当たらない。
 「風車は風速2・5〜3メートルで回転を始め、28〜30メートルの強風になると安全のために停止する。風車の向きや羽根の角度も自動的に調整されるようになっている」。同社の技術者、ハビエル・ガルシア・コルテス氏は説明した。
 日本では風力タービンから出る騒音・低周波の健康被害を指摘する声がある。だが、ガルシア氏は「苦情の申し立てはない」と話す。技術の進歩で風車は滑らかに回転するようになった上、風車は人里離れた所に建てられているからだという。英国の再生可能エネルギー業界も「最近のタービンからは深刻な低周波は発生しない」と強調する。
 鳥が風車に衝突する事故を心配する声もある。「バード・ストライク」を防ぐため、建設場所は渡り鳥のルートを避けている。「見張り番が鳥に気づけば、携帯電話からの操作で風車を止められる」とガルシア氏は笑う。
 陸上の風車1基当たりの出力は2500キロワット。だが、稼働率は低く、1年間に風車が稼働する時間は平均約2300時間(約96日分)で、発電電力量は計575万キロワット時。原発1基の発電電力量である年間70億キロワット時(日本の資源エネルギー庁による)とは比ぶべくもない。
 景観への影響も見逃せない。面積は日本の1.3倍に過ぎないスペイン全土に建設された風力タービンは、実に約1万9千基に上る。フランスからスペイン北部に位置するピレネー山脈を通りスペインに抜ける古代キリスト教の巡礼路「カミーノ・デ・サンティアゴ」の沿道にも、近代的な風車が乱立し、巡礼者を出迎える。
 ともかくも、欧州の調査会社「EurObserv’ER」によると、昨年のスペインの風力の発電電力量は合計4万2976ギガワット時に達し、ドイツ(3万6500ギガワット時)を抜いて初めて欧州一となった。
 風力エネルギー協会のヘイキ・ウィルステット理事は「このまま発展すれば、2015〜16年ごろには風力発電が(火力を除いた)スペイン最大の電力供給源になっている」と予測する。
 米シンクタンク「ワールドウオッチ研究所」によると、昨年の世界の発電容量(発電能力)で風力や太陽光など再生可能エネルギーが原子力を初めて逆転した。スペインはその取り組みで先頭を走っている。
 だが“逆風”もまた、欧州に吹き荒れる財政危機で強まっている。スペインは旗手か、あるいはドン・キホーテか。(マドリード 木村正人、写真も)
 福島第1原発事故は曲がり角にある世界のエネルギー情勢に大きなショックを与えている。再生可能エネルギーの拡大など主要国の取り組みと課題を現地から報告する。 
   再生エネルギー、耕作放棄地での発電「17万ヘクタール」可能
 20110705 
   
 首相公約を逆算? 再生エネルギー、耕作放棄地での発電「17万ヘクタール」可能
2011.7.5 21:10産経新聞
 全国の耕作放棄地などを太陽光や風力発電に活用する構想について、農林水産省は約17万ヘクタールが利用可能とみて、必要な制度や規制緩和の検討を始めた。農水省は、発電効率を高めるため、中山間地域などに分散する耕作放棄地の集約を提案するが、農地の集約化は農業利用でも難しく、ハードルは高い。
 農水省は、農業の再開が困難な土地13万7千ヘクタールと、農地に戻すのに時間がかかる約3万ヘクタールを活用できると分析した。試算では太陽光と風力を合わせ、2260億キロワット時の発電が可能で、2020年代の早い時期に自然エネルギーの比率を総発電量の2割にするという、5月の主要8カ国(G8)首脳会議での菅直人首相の公約を実現できる水準だ。
 耕作放棄地での発電をめぐっては、ソフトバンクの孫正義社長が35道府県と組み、自然エネルギー協議会を設置して推進することを計画している。農地を農業以外の用途で使うには許可がいるが、国や県が転用する場合は許可は不要で、協議会に参加する佐賀県は「市町村に照会し、最適な土地を探している」という。農水省の篠原孝副大臣は「地方でエネルギーを“自給”できるようになる」とメリットを強調する。
 ただ、農水省は、送電コストなどを抑えるためには、土地の集約化が不可欠だとする。そのために、「地権者と事業者をマッチングさせる仕組み」を挙げるが、農業競争力強化のための集約ですら、権利調整が複雑でほとんど進んでいないのが実情だ。利用可能な「17万ヘクタール」も、菅首相の公約から逆算した印象がぬぐえず、政権が代われば一気にしぼむ可能性もある。
 東大大学院の鈴木宣弘教授は「商業ベースでの採算性は現状では低く、どれだけの補助金がいるのか検証が必要だ」と指摘する 
   自民、再生エネ法修正なら賛成
20110703
    
 自民、再生エネ法修正なら賛成=民主「大口利用者に配慮必要」
時事通信
 自民党の石原伸晃幹事長は3日のNHK番組で、菅直人首相が退陣する3条件の一つに再生可能エネルギー促進法案の成立を挙げていることに関し「(法案の前提が)原発(など非化石燃料)の電力に占める割合が5割になっている。電力を集中的に使う業界をどうするかという部分もない。そういうものをクリアすればすぐ通す」と述べ、法案修正を前提に賛成する考えを明らかにした。
 これに対し、民主党の岡田克也幹事長は「電力消費型の産業に影響を及ぼす問題には、ある程度配慮しないといけない」と述べ、修正要求に理解を表明。同時に「一般国民に(電気料金が)上乗せされるなら限界もある。どう均衡点を見いだすかだ」とも述べた。(2011/07/03-16:12)

再生エネ法案、自民幹事長が修正条件に賛成表明
(2011年7月3日23時08分  読売新聞)
 自民党の石原幹事長は3日のNHK番組で、菅首相が退陣の条件としている電力会社に自然エネルギー買い取りを義務づけた再生可能エネルギー特別措置法案について、「電力を集中的に使う業界にどう(配慮)するかがなく、負担が増える(業界もある)。そういう問題をクリアすれば、すぐ通す」と述べ、電力消費型の業界への配慮などを盛り込んだ修正が行われれば、賛成する考えを表明した。
 民主党の岡田幹事長も同じ番組で「電力多消費型産業には配慮しないといけない」と語り、理解を示した。
 ただ、自民党内には同法案について、「審議を尽くすべきで、菅政権で実現する必要はない」(幹部)との声もあり、今国会で成立するかどうかは微妙だ。
  電力買い取り―今国会で成立させよう 
 20110619
電力買い取り―今国会で成立させよう
朝日新聞社説 2011年6月19日(日)付
 太陽光に風力、水力、地熱、バイオマス(生物資源)……。
 これらの自然エネルギーを使って発電された電気を、国が定める価格で買い取るよう電力会社に義務づける。
 自然エネルギー普及の切り札とされる「全量固定価格買い取り制度」だ。
 これを導入する法案が、国会でたなざらしにされている。東日本大震災の日の朝に閣議決定され、すでに100日が過ぎたのに審議に入れない。
 理由のひとつは、買い取る費用が電気料金に上乗せされるため、経済界を中心に慎重論が根強いことだ。
 経済産業省の試算では、制度開始から10年後、標準的な家庭で月150円から200円ほど負担が増えそうだ。電力を大量に使う企業にとっては、大きな負担になりかねない。
 それでも、私たちは今国会で成立させるべきだと考える。
 原発事故を目の当たりにしたいま、地球温暖化を防ぎながら、原子力への依存度を下げていくには、自然エネルギーの普及を急がねばならない。
 それに地域経済の自立や災害に強い国づくりにも役立つ。小型の発電設備を家庭や集落に置けば、地域で電力を賄えるし、発電所や送電網の事故による停電の被害も小さくできる。
 そのうえ「純国産」だ。輸入に頼る石油やガスへの依存を減らせれば、安全保障上も、長い目でみれば経済的にも利点は大きいはずだ。
 各党も自然エネルギーの普及を公約している。2009年の衆院選では自民党も「太陽光発電の買取制度など」による自然エネルギー拡大を掲げていた。
 なのに谷垣禎一総裁は「法案が実効的か検討の余地がある」と述べ、審議入りに慎重だ。効果に疑問を抱くなら、高めるための提案をすべきだ。
 この制度が根づけば、電気は電力会社が巨大な発電所でつくるものという「常識」が覆る。国民が電気の利用者から、供給者になっていく。
 裏返せば、電力会社が地域の電力供給を独占してきた既存の体制は揺らぐだろう。それだけに強い抵抗は避けられない。電力業界は民主党にも自民党にも強い影響力を持つ。その意をくんで、法案に反対する政治家が多く出るに違いない。
 一方で、超党派の国会議員らが法成立を求め、議員200人余りが署名している。
 これは、新しい政治の対立軸になる。採決の際に、党議拘束をかけず、各議員の見識を問うてみるに値する。