原発  
  中国:日本からの鉄スクラップ輸入停止、原発懸念で-聯合金属網 
20110404
 
    
中国:日本からの鉄スクラップ輸入停止、原発懸念で-聯合金属網
4月4日(ブルームバーグ):中国は日本への鉄スクラップの新規発注を停止し、一部既存貨物の輸入を差し止めた。東日本大震災で被災した福島第一原子力発電所からの放射性物質懸念が理由だという。中国の金属情報サイト、聯合金属網が伝えた。
聯合金属網のアナリスト、趙子一氏は中国が「放射性物質検知直後から日本への新規発注を停止し、第三者の保証がなければ、ほとんど全ての日本からの貨物の輸入が禁止されている」と述べた。中国は日本の鉄スクラップ輸入で世界2位。
3月11日に発生した東日本大震災後、供給過剰で鉄スクラップの価格は下落している。福島第一原子力発電所の放射性物質漏れをめぐる懸念で、乳製品や野菜の輸出にも悪影響が出ている。
クレディ・スイス証券の山田真也アナリストは、「この状況が続けば、輸出は引き続きしにくくなり、需給は緩くなり、価格は下がり続けるだろう」と指摘。「中国はアメリカやロシアから買うのではないか」との見方も示した。

日本の農産品、25カ国が規制 中東や南米にも拡大
2011/04/04 21:23   【共同通信】
 福島第1原発事故による放射性物質の放出を受け、少なくとも25カ国・地域が日本でつくられた農産品や加工食品の輸入規制に乗り出したことが4日、農林水産省の調査で分かった。規制の動きは当初、欧米やアジアが中心だったが、中東や南米にも拡大している。
 日本産のすべての生鮮食品の輸入を一時停止としたアラブ首長国連邦(UAE)のように強硬策を取る国も多く、政府は各国に対し、科学的根拠のない規制を禁じた世界貿易機関(WTO)協定を守るように要請。日本の農産品に対する安全、安心のイメージの悪化は避けられそうになく、影響は長期化しそうだ。
 調査は4日時点の各国の動向を農水省がまとめた。UAEのほかに輸入停止に踏み切ったのは米国、中国、韓国など。同日は、スイスが輸入規制を実施したことが新たに判明した。
 食品衛生法の暫定基準値を超える放射性物質が検出され、日本政府は福島、茨城、栃木、群馬の4県全域にホウレンソウなどの出荷停止を指示。米国や韓国は4県のホウレンソウなどの輸入を禁止したが、これ以外の品目や地域の農産品も輸入しないケースも多い。
 ロシアは4県のほかに、千葉県と東京都のすべての食品の輸入を停止。フィリピンは4県のクッキーやチョコレートも輸入停止の対象とした。
 シンガポールは4県に加え、輸入した野菜から放射性物質が見つかったなどとして、埼玉、千葉、東京、神奈川、静岡、愛媛の6都県の野菜と果物の輸入も止めた。
 欧州連合(EU)やブラジルなどは、放射性物質に汚染されていないことを示す証明書の発行を日本政府に要求。しかし、日本国内の検査機器が足りないため、証明書の発行ができず、事実上、日本から輸出できない状況だ。
   海沿いの原発建設、審査凍結=増設避けられぬ現実も-中国
時事通信
 
20110404
 
    
 海沿いの原発建設、審査凍結=増設避けられぬ現実も-中国
時事通信
 【北京時事】中国国家海洋局は2日、海沿いの原発建設について、新規計画の審査を暫定的に凍結すると発表した。国務院(政府)常務会議は先に、福島第1原発事故を受けて新規原発事業の審査・認可の停止を発表しており、凍結はこれを受けた措置。
 沿海の原発建設では、同局が事業審査を担当。福島の事故後、インターネット上では、浙江省などの沿海の原発計画をめぐり「同郷者で力を合わせ阻止しよう」などと建設反対の書き込みが相次いでいた。
 一方、新華社電によると、万鋼科学技術相は2日、より安全な次世代原子炉の研究に力を入れるべきだと発言。経済成長に伴い拡大する電力需要を背景に、原発増設を避けて通れない中国の現実を浮き彫りにした。(2011/04/02-22:09)

中国原発 急ブレーキ 一転様子見、審査厳しく
2011年4月4日11時30分朝日新聞
 東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故を受けて、猛烈な勢いで進めてきた中国の原発計画が見直しを迫られている。背景には、中国の人々に初めて本格的に芽生えた原発に対する恐怖心がある。
 東日本大震災の発生から5日過ぎた3月16日。温家宝(ウェン・チアパオ)首相は副首相らが参加する国務院常務会議を招集、原発の新設に対する審査を厳しくし、核安全計画を作り上げるまで凍結することを決めた。
 稼働中や建設中のものについても緊急に安全検査をし、運転の管理を強める方針を打ち出した。福島の事故の行方にもよるが、中国政府の関係者は、審査凍結は少なくとも半年から1年は続くとみている。
 国家核安全専門家委員でもある呉宗●(ウー・ツォンシン、●は「森」の字の「木」がすべて「金」)・清華大核エネルギー・新エネルギー技術研究院教授は、「中国は原発の発展が必要だからこそ、日本の教訓をくみ取り安全性を高める必要がある。(建設の速度や安全基準は)一定の調整があるだろう」と話す。
 中国は高成長を支える電力の供給と環境への配慮から、2005年以降、原発の積極的な推進にかじを切った。国際エネルギー機関(IEA)によると中国の35年の電力需要は08年の3倍になる見通し。
 さらに単位国内総生産(GDP)当たりの二酸化炭素の排出量を20年に05年より40~45%減らす「国際公約」があり、電力源の約7割を占める石炭火力からの脱皮も迫られている。総発電能力の1%程度の原発の伸びが期待されていた。
 そのため、中国政府は20年までの「原発中長期発展計画」を上方修正。10年からの5カ年計画は、発電能力を20年までに現在の8倍程度に引き上げる前提で進めようとしていた。
 財政や雇用への期待から内陸を含めて地方都市も原発誘致に熱心だった。日本の約4倍にあたる2億キロワット分(1基100万キロワットとすれば200基)の候補地で、実行可能性の調査を終えていたという。
 「原発を拡大する決意と段取りは変わらない」(張力軍・環境保護省次官)「中国の原発は福島より新しい」(電力会社首脳)――。震災直後に目立った中国政府や電力会社の強気な発言は、事故の衝撃が強まるなか沈黙に転じ、様子見を決め込んでいる。
 楊富強・世界自然保護基金(中国)気候変動対応計画主任は、「中国の需要の規模を考えると原発をやめ、風力、水力、太陽光などの再生可能エネルギーでまかなうのは現実的ではない」と説明。「凍結の影響や内陸部の見直しで、20年までの計画は3割ぐらい減るだろう。その分は省エネで補うべきだ。中国は余地がある」と指摘している。
 温首相が審査凍結を決めた同じ日の午後。北京の環境に関心がある記者たちが緊急勉強会を開いていた。
 「スリーマイル島事故のとき、旧ソ連では資本主義体制のせいだと言う人がいた。チェルノブイリ事故のとき、米国には社会主義体制のせいだと言う人もいた」。講師に招いた国家核安全センター研究員の趙亜民氏の話に、50人を超える記者たちが熱心に耳を傾ける。趙氏は続けた。「そんな話ではない。我々は日本の事故から真剣に学ばなければならない」
 軍事利用から始まった中国の「原子力」は、エネルギー政策としても国民が批判できる対象ではなかった。また、国有の電力会社は李鵬元首相につながる政治力を持ち、推進役の先頭に立ってきた。
 その結果、メディアの報道も原発の安全やクリーンなイメージを強調するものばかりだった。目立った反対もなく計画から10年以内で稼働に持ち込んできた。だが、福島の事故の映像や放射能による水や食品への汚染などの影響が連日報じられ、人々の意識が大きく変わりつつある。
 恐怖心が蔓延(まんえん)し「放射能対策に効く」とのうわさから塩が売り切れ、中国政府はデマ打ち消しに追われた。稼働中の原発がある広東省の電力会社は現地で説明会を開き、津波や地震の心配がない立地であり、電源を失っても炉心に自動冷却装置があることなど「安全」を強調した。
 地元紙も「核の安全は公衆にもっと公開、透明にすべきだ」(新京報)との社説を掲載。インターネットでは「世界最高の安全水準の日本で事故が起きた。中国だからなぜ大丈夫と言えるのか」(内陸・河南の予定地の人)との書き込みに同意する意見が続いた。
 「政府が削除しなければもっと書き込みは多いはずだ。中国人は目覚めた。チェルノブイリ事故の時と異なり、予定地の農村にもテレビはある。これまで通りのペースでは作れない」。国際NGOパシフィックエンバイロンメントの温波・中国プログラムリーダーは言う。(北京=吉岡桂子)

中国海洋局、新規原発の審査受付停止 日本の原発事故で
2011/4/2 22:21日本経済新聞
 【北京=多部田俊輔】中国海洋局は2日、沿海の原子力発電所の新規建設計画の審査を一時的に停止すると発表した。沿海の原発は、埋め立てや排水施設などの整備が必要なことから海洋局の審査が求められている。日本の原発事故を受け、国務院(政府)常務会議が3月中旬に決めた新規原発の建設承認の一時的停止に伴う措置。
 中国政府がすでに建設を承認している遼寧、山東、福建省などの原発計画については影響ないとみられる。

中国、海沿い原発の審査見送り
2011.4.2 19:34産経新聞←共同通信
 中国国家海洋局は2日、海沿いに計画されている新規原発について審査を一時的に見送ると発表した。福島第1原発の事故後、国務院(政府)常務会議が新規原発の承認を暫定停止したことを受けた措置。
 海沿いの原発計画は埋め立てや排水施設設置などの面から、周辺海域利用の是非について海洋局の審査が必要とされる。浙江省や広東省の海沿いで新規原発が計画されているが、海洋局は「全ての計画について審査を受け付けない」とした。
 国際原子力機関(IAEA)などによると、中国では13基の原子炉が稼働し、27基が建設中。内陸部を含む十数カ所で新規原発が計画されており、万鋼科学技術相は2日の記者会見で「今回の事故処理の経験を生かし、安全性の分析を綿密に行うべきだ」と強調した。
  電力各社、原発の再開延期相次ぐ 安全投資多額に
2011/04/02 17:30   【共同通信】
 
20110403
 
    
 電力各社、原発の再開延期相次ぐ 安全投資多額に
2011/04/02 17:30   【共同通信】
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の影響により、全国の電力会社が、定期検査などで運転停止中の原発の再開延期に相次いで追い込まれている。建設計画の先送りもある。関西電力の最大1千億円をはじめ各社とも多額の追加安全投資が必要。政府が先月末示した津波対策などの実施で各社は運転を再開したい考えだが、地域住民の理解を得られるかは不透明。夏にかけ一部で電力需給が逼迫する可能性がある。
 中部電力は、東海地震が想定され懸念が出ている浜岡原発(静岡県御前崎市)について、定検中の3号機で4月上旬の再開予定を見合わせた。北陸電力は点検停止中の志賀原発1、2号機(石川県志賀町)の「再開時期を申し上げられる段階ではない」(久和進社長)としている。
 九州電力は玄海原発2、3号機(佐賀県玄海町)について、4月上旬にかけて予定された再開を延期。安全対策実施後の5月中に再開したい意向だ。ただ「地元の理解を得なければならない」(真部利応社長)としており、調整が必要。難航すれば再開が遅れ、夏場の計画停電の可能性を「否定できない」(同)事態になりかねない。
 建設計画についても中部電は、2015年に予定していた浜岡6号機の着工を16年度に先送り。関電は美浜原発1号機(福井県美浜町)の後継機調査を中断、中国電力も山口県上関町で計画中の上関原発の着工遅れの可能性を示唆した。
 プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使うプルサーマル発電への影響も出ている。事故が起きた福島第1原発3号機で実施されていたが、中部電は浜岡4号機での実施を13年以降に延期。関電は十分な警備体制をとれないことを理由に、高浜原発(福井県高浜町)へのMOX燃料輸送を延期した。
 安全対策投資では、原発の発電比率が50%超と高い関電は数年間で最大1千億円を新たに投資すると表明。九州電力は400億~500億円と、各社は非常時用の電源車や発電機の高台への追加設置などに取り組む方針だ。
  1号機核燃料「最大で7割損傷」 米エネルギー省認識
2011年4月2日11時49分朝日新聞
 
20110403
 
    
1号機核燃料「最大で7割損傷」 米エネルギー省認識
2011年4月2日11時49分朝日新聞
 米エネルギー省(DOE)は1日、福島第一原発1号機、2号機の核燃料について「1号機は最大で70%、2号機は最大で3分の1が損傷している」との認識を明らかにした。米ウォールストリート・ジャーナル(電子版)が同日報じた。
 報道によると、DOEのチュー長官は同日、福島第一原発について「依然、重大な懸念がある」と述べた。燃料の損傷具合については「かなり」としか言及しなかったが、具体的な損傷度合いは同紙がDOEに確認した。
 1979年の米スリーマイル島原発事故では、原発がトラブルで停止してから約1時間40分後に原子炉内の水が減って燃料棒が露出。原子炉の冷却機能が回復した十数時間後までに炉心全体の少なくとも45%が溶融したとされる。福島第一原発で地震発生時に運転中だった1~3号機は、いまだに炉心の冷却機能が回復せず、外部から水を入れて冷やす作業が続いている。
 また、同長官は1~4号機の核燃料プールは「日本政府高官とDOEの科学チームの議論の結果、全基のプールに水があると考えている」との認識を明らかにした。
 米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長は3月16日、下院公聴会で4号機のプールについて「水がない」との認識を示したが、東京電力などは反論していた。(ワシントン=勝田敏彦)
 東京電力は原子炉建屋の爆発などが続いた3月14~15日時点の1~3号機の燃料損傷の割合について、格納容器内の放射線量のデータから、それぞれ70、33、25%とする推定結果を25日に発表している。ただ、どのような損傷なのか、詳細は明らかにしていない。

福島第1原発、一部炉心は損傷=米エネルギー長官
2011年 4月 2日  13:35 ウォールストリートジャーナル
 【ワシントン】米エネルギー省のチュー長官は1日、福島第1原発事故について日本当局は安定化に向けた努力で「前進している」と指摘した。しかし、少なくも一つの原子炉施設内の放射線量はかなりのレベルで、また別の原子炉の炉心は大部分が損傷しているとの認識を示した。
 長官はクリスチャン・サイエンス・モニター紙主催の朝食会で記者団に対し、同原発について「依然重大な懸念がある」とした上で「原子炉建物では放射線量が高い。作業員が被曝するため、これが原子炉の制御作業開始を阻んでいる」と述べた。
 同省の報道官は、朝食会後、長官の記者団に対する発言内容を明確にした。それによると、長官の発言は1号機の燃料棒が70%も損傷しており、2号機の燃料棒は3分の1が損傷しているとの情報に言及したものという。(長官は朝食会では、3号機での「放射線量がかなりのレベル」にあると述べていた。また「米国に提供された日本からの情報」を引用し、2号機については「炉心の70%が損傷して最も深刻なメルトダウン状態」になっていると述べていた)
 長官のこの発言は、3月11日に発生した東日本大震災で被災した同原発での深刻な事故をめぐり、日本の事故対策の評価が交錯していることを反映している。一方で、長官は使用済み燃料棒については、温度測定や計算などから一時貯蔵プールには水があることが示されており、1~4号機まで「制御されているようだ」と述べた。
 米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長は先月、4号機の使用済み核燃料棒の一時貯蔵プールについて、水ははとんどないか、まったくないと発言していた。この評価は、使用済み核燃料棒が露出し放射性物質を放出していることを示唆するため、警戒感が広がった。NRCはその後、この評価について、「確定的ではない」データに基づいたものと認めている。
 しかし長官は1日、「高級レベル」の日本の当局者と「米側の科学チーム」間で行われた協議を引用し、「1号機から4号機まですべてのプールには水があると信じられる。すべてのプールには温度測定装置があるが、水があるに違いないことを示している」と述べた。
 長官によると、日本の当局者は米国の科学者とエンジニアらの支援を受け、放射性物質を含む蒸気を放出させずに原子炉を冷却する方法を模索している。
 長官は「望まれるのは、安定した状態に達することだ。炉心の腐食物はエネルギーを放出するが、そのエネルギーを除去することが必要だ。最初の1週間は最も重要な時期だ。それが過ぎた現在は、緩やかな段階に入りつつある」と述べた。
  焦点:日本の原発危機、再生可能エネルギー促進の契機に
2011年 04月 4日 09:48
 
20110403
 
    
 焦点:日本の原発危機、再生可能エネルギー促進の契機に
2011年 04月 4日 09:48
 [シンガポール 31日 ロイター] 東日本大震災で被災した東京電力福島第1原子力発電所からの放射能汚染に懸念が強まる中、国際社会では原子力発電を見直す機運も高まっており、多くの国で再生可能エネルギーの促進が検討されている。
 原発大国の1つであり、原子力技術の主要推進国である日本は、太陽光発電など代替エネルギー政策の見直しを計画。中国も向こう5年で太陽光発電能力の目標を2倍に引き上げる可能性があり、台湾は原発の発電量削減を検討している。ドイツとスイスは古い原子炉の閉鎖や、稼働年数延長の承認を凍結した。
 投資家はすでに原発以外の代替エネルギー関連銘柄への投資に動き出しており、FTSEクリーンテック・エネルギー指数は震災発生の3月11日以降で8%強上昇、14カ月ぶりの高水準となっている。同じ期間にMSCI世界株指数の上昇率は約2%だった。
 また、代替エネルギー関連銘柄で構成するワイルダーヒル・新エネルギーグローバルイノベーション指数は12%前後の上昇となっている。
 ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場する電力大手AESコーポレーション(AES.N: 株価, 企業情報, レポート)のポール・ハンラハン社長兼最高経営責任者(CEO)は「原子力依存度が低下すれば、不足分を何かで補わなくてはならず、それは再生可能エネルギーになり得る」としている。
 世界最大のエネルギー消費国である中国はすでに、向こう2年間で再生可能エネルギーの電力買い取り価格を2倍に引き上げる計画を明らかにしている。
 また福島原発危機の発生後、ドイツ(訂正)ではメルケル首相が、国内の原発17基のうち7基の運転を少なくとも3カ月間止めると発表。台湾電力(タイパワー)は原発による発電量の削減計画を検討していると明らかにし、スイスのロイトハルト環境・エネルギー相は、国内原発の改修と新規建設計画を当面凍結する方針を打ち出している。
 プライスウォーターハウスクーパース(PwC)は3月28日付のリポートで「結果がどうなるにせよ、福島の出来事はエネルギー政策のバランスを再生可能エネルギーにシフトさせる可能性がある」と指摘した。
 また、グローバル・リスク・マネジメントの石油市場アナリストThorbjoern Jensen氏は、福島原発事故の発生により、欧州各国政府はエネルギー源の多様化を促進するようになるとし、「ドイツで(反原発を掲げる)緑の党が躍進したように、欧州ではすでに変化が起き始めている」と述べた。
 アジア太平洋地域では、総電力に占める水力発電の割合は13─14%。水力発電を除く再生可能エネルギーは2010年時点で総電力の2.3%にとどまっており、2030年までに4%にしか伸びないと予想されている。
 一方、米エネルギー省は昨年12月発表した報告書で、世界の発電量に占める再生可能エネルギーの比率について、2007年の18%から、2035年に23%に拡大すると予想している。
 PwCによると、主要20カ国・地域(G20)での研究開発資金を除くクリーンエネルギーへの投資額は、2010年は1980億ドル(約16兆5500億円)と前年比で33%増えた。国別内訳では、中国が544億ドルで、ドイツと米国をおさえて首位に立っている。
 しかし、再生可能エネルギーによる発電は、石炭火力発電に比べて大幅にコストがかかることも事実。米エネルギー情報局(EIA)は、再生可能エネルギーで最も安価な風力発電でさえ、2016年時点で複合サイクル発電に比べて80%コスト高だと試算し、最も安価なエネルギー源は原子力発電で変わらないとしている。 
 また、太陽光や風力などは常に安定しているわけではなく、再生可能エネルギーが火力発電や原子力発電から主役の座を奪うには、電力の安定供給面でのハードルをクリアする必要もある。
 マレーシアの政府系電力会社テナガ・ナショナルのチェ・カリブCEOは「再生可能エネルギーはある程度までは使えるが、補完に過ぎず、取って代わるのは無理だ」と指摘。当面は従来の化石燃料と原子力発電が突出した役割を果たすとの見方を示している。
  第三者の検証必要=原発事故対応で-枝野官房長官
時事通信
 
20110403
 
   
第三者の検証必要=原発事故対応で-枝野官房長官
時事通信
 枝野幸男官房長官は3日午後の記者会見で、福島第1原発事故に関し、「保安院、(原子力)安全委員会は、全て検証を受ける側だ。そうしたところからの独立性、客観性が高い形で検証する必要がある」と述べ、発生当初からの事故対応が適切かどうかをめぐり、第三者による検証に着手する方針を明らかにした。
 「事故調査委員会を設置する考えはあるか」との質問に答えた。検証の時期については「事故対応に遅れを及ぼさない範囲で、できるだけ早く始めるべきだ」と指摘した。(2011/04/03-18:01)

原発事故で検証委設置へ 枝野氏「客観性が必要」
2011/04/03 17:56   【共同通信】
 枝野幸男官房長官は3日の記者会見で、東京電力福島第1原発事故に関し「事故の検証はできるだけ早く、できるだけ客観性の高い枠組みで進めなければいけない」と述べ、独立性の高い第三者委員会を早期に設置する考えを表明した。
 同時に「政府、経済産業省原子力安全・保安院、東京電力、原子力安全委員会の全てが検証を受ける側だ」と指摘し、事故の危険性予測や発生後の対応など、全般にわたる検証が必要だとの認識を示した。
 また、原発周辺住民の避難は長期化するとの見通しを示した上で、半径20~30キロ圏内の屋内退避指示について「既に相当なご不便をかけている。指示の在り方をどこかで変えなければいけない」と述べた。避難指示へ切り替えるかどうかについては明言を避けた。
 避難住民の支援では「一時的な生活支援を進めつつ、避難が長期にわたった場合の支援も強化するよう検討を進めている」と強調した。

福島第1原発:独立の第三者検証機関設置 官房長官が方針
毎日新聞 2011年4月3日 19時00分(最終更新 4月4日 9時05分)
 枝野幸男官房長官は3日の記者会見で、東京電力福島第1原発の事故対応に関し「政府、経済産業省、原子力安全・保安院、東電にとどまらず、原子力安全委員会も含めて検証を受ける側だ。独立性・客観性の高いやり方で検証する必要がある」と述べ、政府から独立した第三者機関を設置して調査する考えを示した。
 設置時期については「事故対応に遅れを及ぼさない範囲内で、できるだけ早く進めるべきだ」と述べるにとどめた。
 茨城県東海村で99年に起きた核燃料加工会社「ジェー・シー・オー」(JCO)の臨界事故では政府の原子力安全委員会に事故調査委員会が設置された。【影山哲也】 
  国 放射性物質の予測公表せず
4月4日 4時15分NHK
 
20110403
 
   
国 放射性物質の予測公表せず
4月4日 4時15分NHK
福島第一原子力発電所の事故で、国は、爆発が起きた翌日の先月16日、原発の北西にある福島県飯舘村などに放射性物質が多く流れると予測したコンピューターシミュレーションの報告を受けましたが、「データが正確でない」として公表を見送っていました。こうした予測データの公表の在り方を巡ってはさまざまな意見があり、今後検討の対象になりそうです。
この予測は、先月14日から15日にかけて、福島第一原発で爆発などが相次いだことを受け、国の委託を受けた分析機関が翌日の16日に「SPEEDI」というコンピューターシステムを使い、計算されました。このシステムは、原子炉の温度や圧力などさまざまなデータを基に、原発から放出された放射性物質の量を見積もり、気象データなどから放射性物質の広がりを予測するものです。分析機関では、震災で原子炉のデータが十分に得られないため、その時点で公表されているデータなどを基に、放射性物質の放出量を仮定し、15日の午前0時から24時間にわたって放出されたと想定しました。その結果、放射性物質は南西の方向に加えて飯舘村など北西の方向にも帯状に流れ、こうした地域では屋外で24時間過ごした場合に、乳幼児が受ける甲状腺の内部被ばくの量が人体に影響が出る可能性があるとされる100ミリシーベルトを超える所があるとしていました。SPEEDIは、原子力事故が起きた際に放射性物質の広がりを予測し、政府が避難や屋内退避の指示などを決める際の判断材料にするために作られたものですが、この予測は公表が見送られました。これについて国の原子力安全委員会は「その時点では、放射性物質が放出された場所や量などが特定できておらず、データが正確ではないため公表しなかった」としています。一方、被ばく医療に詳しい長崎大学の長瀧重信名誉教授は「国は、どれぐらいの被ばくが予想され、どれぐらいの危険があるかをもっと公表し、住民と共に避難などの対策を決めるべきだ」と話すなど、今回のような予測データの公表の在り方を巡ってはさまざまな意見があり、今後検討の対象になりそうです。

気象庁に拡散予測の公表指示 放射性物質で枝野氏
2011/04/04 21:02   【共同通信】
 枝野幸男官房長官は4日午後の記者会見で、気象庁が作製している福島第1原発からの広範囲にわたる放射性物質の拡散予測を、速やかに公表するよう同庁に指示したと明らかにした。
 気象庁は「地球規模の拡散を予測するもので、国内の防災対策に適切なデータとは思わないが、説明を加えた上で公表したい」としている。
 枝野氏によると、気象庁の予測は一定量の放射性物質が漏れたと仮定し、原発周辺の気象情報に基づく拡散状況を100キロ四方ごとに計算。国際原子力機関(IAEA)が世界各国への影響を把握するために作製を要請したという。枝野氏は「隠す必要がない情報であれば、誤解がないよう十分な説明を付けて公表するべきだ」と述べた。
 気象庁は、これまで公表していなかった理由について「予測の基となるIAEAからのデータは実際の観測値ではなく仮定の数値のため、予測精度も低くなる。国内では、文部科学省の緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)が正式な拡散予測」と説明している。
 同庁企画課によると、東日本大震災では、発生当日の3月11日から毎日1、2回予測し、直接IAEAに報告。IAEAから指示された原発の位置や放射性物質が放出された高度と期間、放射性物質の種類などのデータをコンピューターに入力、風向きなどに基づいて予測しているという。

気象庁が放射性物質の拡散予測 国内では公表せず
2011年4月4日22時1分朝日新聞
 気象庁が、福島第一原子力発電所の事故を受けて放射性物質の拡散を予測し、国際原子力機関(IAEA)に提供していたことを、枝野幸男官房長官が4日の記者会見で明らかにした。同庁は、国内対策の参考にならないことなどを理由に公表していなかったが、枝野長官は「公表すべきだった」と述べた。
 国の防災基本計画では、放射性物質の拡散は文部科学省の緊急時迅速放射能影響予測(SPEEDI)で予測することになっている。気象庁が行っていた予測はこれとは異なり、世界気象機関(WMO)の枠組みの中で実施され、放射性物質が地球規模でどのように広がるかを予測するのが狙いだ。
 具体的には、IAEAが放出継続期間や放出物などのデータを気象庁に提示。同庁が気象条件を加味して予測し、東日本大震災が起きた3月11日以降、1日1~2回報告している。
 枝野長官は会見で、気象庁が公表してこなかった理由について、予測が仮定の数値に基づくことや、対応している範囲が100キロ四方と粗く、国内の対策の参考にはならないと説明した。気象庁企画課は「国の仕組みとしてはSPEEDIがある。IAEAのデータの根拠も把握しておらず、公表は適切でないと考えているが、隠す必要もないので、要望があれば公表したい」としている。

放射性物質拡散予測、気象庁に公開を指示
(2011年4月4日22時48分  読売新聞)
 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、放射性物質の拡散予測を連日行っているにもかかわらず、政府が公開していなかった問題で、枝野官房長官は4日、気象庁に公開を指示した。

 ドイツなど欧州諸国の気象機関は、各国の気象機関が観測した風向などのデータに基づき、独自に拡散を予報し、サイトで公開している。噴火時の火山灰や、黄砂の飛散予測と基本的には同じ仕組みだ。
 気象庁は、情報発信は原子力災害対策本部に一元化されているため、独自には公表できないとしていたが、枝野長官は記者会見で「少なくとも隠す必要のない情報。誤解を生まないよう十分説明し、公表すべきだった」と述べた。
 日本には原子力事故時に放射性物質の飛散予測を行う『SPEEDI(スピーディ)』というシステムがあるが、政府は、日々予測を速報するこの情報も公開していないため、原子力関係者らが批判している。 
  低レベル汚染水 海へ放出開始
4月4日 21時30分 NHK
 
 20110403
 
   
 低レベル汚染水 海へ放出開始
4月4日 21時30分 NHK
東京電力は、福島第一原子力発電所の事故で、敷地内にある高濃度の放射性物質に汚染された水の貯蔵先を確保できなければ、今後、危険が生じるおそれがあるとして、4日夜7時すぎ法律に基づき、「廃棄物集中処理施設」にたまっているおよそ1万トンの低レベルの汚染水を海に放出する作業を始めました。5号機と6号機の地下水を集める「サブドレンピット」と呼ばれる施設に保管されている1500トンの低レベルの汚染水についても、4夜9時から放出を始めました。原子力安全・保安院は、「緊急時のやむをえない措置だ」としたうえで、海洋モニタリングを強化し、放出による影響を可能なかぎり抑えるよう指示しました。
福島第一原発では、2号機のタービン建屋にたまった水や、建屋の外にある「トレンチ」と呼ばれるトンネルにたまった水からも、高濃度の放射性物質に汚染された水が検出されていて、これら大量の水の処理が課題となっています。このため東京電力は、高濃度に汚染された水の貯蔵先を確保できなければ、今後、危険が生じるおそれがあるとして、放射性廃棄物を処理する「廃棄物集中処理施設」にたまっているおよそ1万トンの低レベルの汚染水を4日夜7時すぎから海に放出する作業を始めました。また、5号機と6号機の地下水を集める「サブドレンピット」と呼ばれる施設に保管されている1500トンの低レベルの汚染水についても4日夜9時から放出を始めました。東京電力によりますと、今回の放出は、原子炉等規制法64条に規定された「危険時の措置」に基づくもので、今後、災害が発生するおそれがあるため、応急の措置として行うということです。放出される水に含まれる放射性物質の濃度は、「廃棄物集中処理施設」の場合、放射性のヨウ素131の濃度が、1cc当たり6.3ベクレルで、法律で定める排出基準の限度のおよそ100倍にあたるとしています。東京電力によりますと、今回放出される放射性物質が付近の魚や海草などに取り込まれ、それらの海産物を毎日食べ続けた場合、1年間に受ける放射線量は0.6ミリシーベルトで、一般の人が1年間に浴びても差し支えないとされる1ミリシーベルトを下回るとしています。今回の放出について、原子力安全・保安院は「きょう午後3時に東京電力から報告を受けた。原子力安全委員会の助言も受けて、大きな危険を回避するためやむをえないと判断した」としたうえで、海洋モニタリングを強化し、放出による影響を可能な限り抑えるよう指示しました。

福島第1原発事故、東電が低濃度汚染水を海に放出へ
2011年 04月 4日 19:44
 [東京 4日 ロイター] 東京電力は4日、福島第1原子力発電所内にたまっている高濃度の放射性物質に汚染された水の貯蔵先を確保するため、低濃度汚染水1万トン以上を海に放出すると発表した。
 放出される水の放射能濃度は国が定める濃度限度の約100倍。国内メディアによると、東電は、これらの汚染水を海に放出した際の影響について、成人が近くの魚や海藻を毎日食べても受ける放射線量は年間約0.6ミリシーベルトで、自然界からの放射線量の4分の1だと説明しているという。
 放射性物質が海へ流出している問題について、枝野官房長官は同日午前の記者会見で「一刻も早く海に広がる状況を止めないといけない」として、東電に対しても早急な対応を求めていることを明らかにした。
 また枝野氏は、陸地上の配管設備と海側の両面で「想定しうる可能性のある対処方法を、同時並行で検討と作業を進めるよう指示をしている」と述べた。

福島原発の汚染水、海に放出 東電謝罪、保安院も容認
2011/04/04 22:40   【共同通信】
 東京電力は4日午後、福島第1原発から放射性物質を含む水約1万1500トンを海に放出すると発表、午後7時すぎに放水口付近で排出を始めた。水に含まれる放射性物質の濃度は最大で、法律で環境中への放出が認められている濃度基準の500倍。
 2号機のタービン建屋の地下などには、さらに高濃度の汚染水が大量にあり、この水を移送、保管する場所を確保するための異例の措置。
 経済産業省原子力安全・保安院は「大きな危険を避けるためやむを得ないと判断した」としている。東電の松本純一原子力・立地本部長代理は記者会見で「地域の皆様、関係者に誠に申し訳ない」と謝罪した。
 約1万トンは、2号機の高濃度汚染水の移送先に予定している集中環境施設という廃棄物処理建屋にたまっている水。約1500トンは、原子炉が冷温停止している5、6号機の建屋付近にたまった汚染された地下水。安全確保に必要な施設が水没する恐れがあるとして海に放出することにした。
 これらの水に含まれる放射性物質は1立方センチ当たり最大20ベクレル。東電は、汚染水放出の影響として、成人が近くの魚や海藻を毎日食べた場合、被ばく線量は年間約0・6ミリシーベルトで、自然界からの線量の4分の1と説明。原発事故時には「応急の措置を講じなければならない」としている原子炉等規制法に基づく措置としている。2号機の建屋の高濃度汚染水は1立方センチ当たり1千万ベクレル以上。
 4日午前の段階では、集中環境施設にたまっている水は、現在は復旧作業に影響しない4号機のタービン建屋に移送する計画だった。だが千トンの水を移したところ、3号機の建屋付近の立て坑にたまった汚染水の水位が連動して高まり、あふれ出る恐れもあるため東電はこの計画を断念した。
 2号機の取水口近くにある作業用の穴(ピット)からは、高濃度の汚染水が海に流れ出ていることが判明しており、東電は流出元とみられる2号機のタービン建屋や立て坑の汚染水の移送を急いでいる。

汚染水、重複した影響は不透明 高度に濃縮せずと水産庁
2011/04/04 23:25   【共同通信】
 緊急的にやむを得ない措置として、福島第1原発から比較的低濃度の放射性物質を含む汚染水が海に放出された。専門家は「希釈されて薄まる」としており、水産庁も海産物には高度に濃縮しないとしているが、近海にはこれまでにも高濃度の放射性物質が漏れ出していて、これらと重なった場合の影響は不透明だ。
 放出する水は25メートルプールで二十数杯分に当たる計約1万1500トン。海水などに含まれる放射性のヨウ素131の基準は1立方センチ当たり0・04ベクレルで、放出される水は同1・6~20ベクレル。1~4号機の放水口付近の海域では既に、同180ベクレルのヨウ素が検出されており、今回排出される水に含まれるヨウ素はこの9分の1以下だ。
 経済産業省原子力安全・保安院は、原発から半径1キロの禁漁区周辺で捕れた魚200グラムなどを毎日食べ続けた場合、今回の汚染水放出による被ばく量は1年間で0・6ミリシーベルトになると推計。「一般人の年間被ばく線量限度の1ミリシーベルトを下回る」としているが、既に漏れ出したり、作業用の穴(ピット)から排出し続けていたりする高濃度の汚染水などとの重複した影響については明らかではない。
 海産物への影響について、水産庁増殖推進部研究指導課は「魚は海水や餌から摂取した放射性物質をえらや尿で排出し続けるため、体内の濃度は周囲の海水の濃度と比例する。このため、一時的に体内の濃度が上がっても長期的には蓄積されず、海水がきれいになれば元に戻ることが分かっている」という。魚の体内で放射性セシウムは数十倍、放射性ヨウ素は10倍程度になるが、水銀や農薬のDDTのように、食物連鎖で数百倍から数万倍のレベルで高度に濃縮されることはないとしている。
 日本分析センターの池内嘉宏理事は「海の中で希釈され、濃度は相当薄くなる。直ちに海洋生物への影響はないのではないか」と話す一方、「長期的な生物への影響を調べるために、継続的な生体調査が必要になってくる」と指摘。
 水産庁の担当者は「県ごとに放射性物質が含まれていないか確認しているので市場に並んでいる魚介類は安全だが、放出はなるべく早く止めてほしい」と話している。

東電、低濃度放射能汚染水の放出開始 福島第一原発
2011年4月4日19時48分朝日新聞
 東京電力は4日午後7時すぎ、福島第一原子力発電所内にある比較的汚染度の低い水を海に放出し始めた。原発の地下などにたまって問題になっている高濃度の放射能汚染水の保管場所を確保するなどのため。数日かけて計1万1500トンを放出する。今回の事故で汚染された水を意図的に放出するのは初めて。

福島第1原発:低濃度汚染水、海に放出 1万1500トン
毎日新聞2011年4月4日 20時52分 更新:4月4日 22時33分
 東京電力は4日、東日本大震災で被災した福島第1原発の施設内にある、低レベルの放射性汚染水計1万1500トンを海へ放出すると発表した。放出は午後7時過ぎから始まった。東電は、放水は「2号機から海へ流出している、高い放射線量の汚染水の保管場所を確保するための応急策」と説明している。
 放出される汚染水の放射能は法令基準の約500倍(最大値)だが、東電は「環境への影響は軽微」としている。全体の放射能は、2号機の汚染水約10リットル分という。
 放出する汚染水は「集中環境施設」と呼ばれる、施設内の低レベル放射性廃水を処理する施設内にある1万トンと、5、6号機の地下水1500トン。
 原子炉等規制法の「核燃料物質によって汚染された物による災害が発生するおそれがある場合」の危険時の措置に沿って決断した。東電が4日午後3時、経済産業省原子力安全・保安院に報告し、20分後、保安院が了解した。
 集中環境施設内の水は仮設ポンプ10台を使い、南放水口近くの海へ直接放出する。5、6号機の地下水は、北放水口から放出する。いずれも、2号機からの高レベル汚染水がたまっていると考えられる区域を避ける。
 放出の影響として東電は、漁業が行われていない同原発から半径1キロ圏内の外でとれた魚類や海藻を毎日食べ続けた場合、成人で年間約0.6ミリシーベルトの内部被ばくを受けると試算。人体への影響はないとした。
 保安院は、東電の放出経路について「現状でとりうる最適な放出先」と説明。人体への影響については「法に基づく線量限度を下回ることから問題ない」とした。一方で東電に対し、生態系への影響を調査し情報公開に努めるよう指示した。
 同原発では、2号機タービン建屋地下などに高レベル汚染水が1万トン以上あるとみられ、一部は2号機取水口近くから直接、海へ流出している。4日午前には、新たに堤防にも亀裂が見つかり、堤防で囲まれた区域の外に流出が進んでいることが推定された。
 東電は、この汚染水を、建屋内の復水器に回収する。しかし復水器がすでに満水のため、復水貯蔵タンク→サージタンク→集中環境施設と「玉突き」で水を移動させる計画だ。4日、集中環境施設内にある低レベル汚染水を、4号機のタービン建屋内に移し始めたところ、3号機建屋で汚染水が連動して増えたため作業を中断、集中環境施設の水を海へ直接放水することを決めた。
 5、6号機の地下水については、タービン建屋が放射能を帯びた地下水で浸水し始めていることが分かった。このままでは建屋内の非常用発電機などの機器が水没しかねないとして、予防的な放水が必要と判断した。
 従来計画していた収容先として、新たなタンクの調達(今月15~30日、計1万5000トン)や、タンクに流用するメガフロート(人工の浮き島)の調達(15日以降、約1万トン)は従来通り進める。
 放射性物質を含む廃水の流出では、英国のセラフィールド再処理工場周辺で70年代をピークに廃液が海に放出された例がある。80年代、周辺住民に小児白血病の発生率が高いとする論文が発表された。英政府は「白血病発生率の増加は見られるが(流出した廃液中の)放射性物質との因果関係は不明」としている。再処理工場からの流出は90年代以降は100分の1以下に抑えられている。【山田大輔、足立旬子、中西拓司】

汚染水1万トン超、海に放出…やむを得ない措置
(2011年4月4日22時28分  読売新聞)
 東京電力は4日夜、福島第一原子力発電所で高い濃度の放射性物質を含む汚染水の貯蔵先を確保するため、低濃度の汚染水約1万1500トンの海への放出を始めた。

 5日間かけて流す。
 原子炉等規制法第64条にもとづく緊急措置で、経済産業省原子力安全・保安院は「危険を回避するためのやむを得ない措置」として了承した。
 東電は「健康には影響はない」としている。今回の事故で汚染水を意図的に海へ放出するのは初めて。
 放出するのは、4号機南側にある集中廃棄物処理施設内にたまった水約1万トンと、現在は冷温停止している5、6号機のタービン建屋周辺の地下水約1500トン。50メートルプール6~7個分に相当する。
 廃棄物処理施設内の水には、放射性ヨウ素131が濃度基準の157倍にあたる1立方センチ・メートル当たり6・3ベクレル含まれている。5号機周辺の地下水には、40倍の1・6ベクレル、6号機では500倍の20ベクレルがそれぞれ含まれている。こうした汚染水は、津波の海水や空中などに浮遊している放射性物質が溶け込んだものだとしている。

東電、低濃度汚染水放出「メガフロート準備間に合わず決断」
2011/4/4 17:24日本経済新聞
 東京電力は4日、福島第1原子力発電所から低濃度の放射線物質を含む水を海に放出することに関連して、「静岡市から提供を受ける予定のメガフロート(大型浮体式海洋構造物)の準備が時間的に間に合わないことで決断した」ことを明らかにした。その上で「メガフロートは1万トン程度の水をためることが可能で、準備ができ次第、メガフロートも活用したい」と述べた。

東電、低濃度汚染水を海へ放出 5・6号機でも排出作業
2011/4/4 21:30日本経済新聞
 東京電力は4日、福島第1原子力発電所の集中廃棄物処理施設に保管している水など計約1万1500トンについて、同日夜から排水を始めた。この水には低濃度の放射性物質が含まれているが、2号機にたまっている高濃度の汚染水を処理するために必要な措置と判断したという。
 集中廃棄物処理施設の汚染水は、4日午後7時過ぎから10台の仮設ポンプを使って海への放出を始めた。ポンプの処理能力から計算すると、1万トンを放出するのに50時間かかるという。
 このほか5、6号機の地下にたまっている低濃度の汚染水約1500トンは、同午後9時から、立て坑ごとに設置された既設のポンプを使って排出作業を始めた。

低濃度汚染水放出、海外でも波紋広がる
2011/4/4 20:24日本経済新聞
 【パリ=古谷茂久】東京電力が4日、福島第1原子力発電所で発生した低レベル放射性廃液を海に放出すると発表したニュースを海外メディアも相次ぎ速報した。
 ドイツではシュピーゲル誌(電子版)が「東電は原発の復旧作業を進めるため、抜本的な措置に出た」と報じた。南ドイツ新聞(電子版)は「原発の制御機能を取り戻すための必死の作業が続いている」とした。大衆紙ビルトは「海をさらに汚すのか」と批判的に報じた。
 フランスでもAFP通信やフィガロ紙が東電の発表内容を速報。AFPは、今回の放出は健康被害を与えるものではないとする東電の説明も伝えたほか、枝野幸男官房長官の「安全のためには海洋投棄以外の方法はない」との発言も報じた。またニュース専門テレビも原発の映像を交え速報した。
 アジアでは中国国営テレビの中央電視台(CCTV)が東電の発表直後から毎時間のニュースのトップで「東電、低濃度の汚染廃液を海に排出」などと繰り返し報じた。東電や経済産業省原子力安全・保安院の説明も伝え、「中国への影響はない」との見方を示した。
 韓国の聯合ニュースも東京発でニュースを速報。原発周辺の魚類を1年間食べ続けた場合でも成人が受ける放射線量は基準値を下回る水準とする東電の説明も伝えた。
  ★東京電力が福島第一原発7号8号増設を含む電力供給計画を経産省に提出 
20110403
 
   
 東電が事故後に原発増設計画提出 
(2011/04/03 13:05)福島民報
 東京電力は、福島第一原子力発電所の7号機、8号機の増設計画を盛り込んだ平成23年度供給計画を、原発事故の長期化が懸念されていた3月31日付で、経済産業省に提出していたことが2日までに分かった。県の野崎洋一企画調整部長は「一刻も早く事故を収束させることが使命のはず。県民感情を考えても許すことができない」と憤っている。 
 電力供給計画は電気事業法に基づき事業者が毎年経産省に提出することが義務付けられている。東電によると、東日本大震災発生前に供給計画の内容を検討。震災後の混乱の中で震災の影響を踏まえた内容に見直すことができず、提出期限となったという。東電福島事務所の小山広太副所長は「震災の影響を考慮する必要があったが、できなかった。申し訳ない」と述べた。 
 県によると、3月26日に東電から計画の提出について相談があったが、県は27日と28日の2回にわたって「原発事故の現状を考えたら認められない」と意見していた。

東電が「原発増設計画」…福島県は反発
(2011年4月3日01時51分  読売新聞)
 東京電力が、福島第一原発事故後に国へ提出した電力供給計画に、第一原発7、8号機の増設を盛り込んでいたことが2日、わかった。

東電の安全管理に疑問投げかけ 孫請け作業員が証言
2011/03/30 05:40   【共同通信】 
20110330
 
   
 建屋の地下にたまった水で作業員3人が大量被ばくした東京電力福島第1原発で、実際に復旧作業にあたった下請け会社の男性社員が30日までに共同通信の取材に応じ、被ばく事故現場に放射線量を管理する責任者がいなかったことを問題点として指摘した。
 男性はさらに、汚染された水に足が漬かった状態で3人が作業していたことについても「普通は水の中に入って作業なんかしない」と述べ、東電の安全管理の在り方に疑問を投げかけた。
 3号機タービン建屋地下で24日に被ばくしたのはケーブル敷設作業をしていた下請け、孫請けの3人。そのうち、作業をしていたのは孫請けの作業員1人で、下請けの2人は現場監督だった。孫請けの作業員ほど、危険が高い難作業を任される構図になっていた可能性もある。男性は3人が被ばくした事故の問題点として、近くに線量管理の責任者がいなかったことを挙げた。
 現在、放射線量の低い場所の作業は一日8時間に及ぶこともある。作業員は全員、敷地内の免震重要棟で寝泊まりし、乾燥米や缶詰など1日2食、1・5リットルのペットボトルに入ったミネラルウオーター1本という過酷な条件下にいる。
 男性は、東電が作業員を集めるために日当として1人数十万円を払うという新聞記事を読んだ。「そんなことはない。作業は何年もかかるし、多くの人員が必要だ。誰がそんな金を出すのか」とあきれる。
 深刻な状態が続く1~4号機は廃炉になる可能性が高い。男性はずっと第1原発に携わってきた。「廃炉作業が終わるまでには50年くらいかかるのではないか。できれば最後まで作業を続けたい」と心情を吐露。近く、第1原発に戻るという。
   岩波書店「世界」1月号の原発特集が見られるようになっています。
20110328
 
  http://www.iwanami.co.jp/sekai/
  WTOで冷静対応呼び掛け=政府
時事通信
 
20110328
 
   
 TPPとの関係で、立場が入れ替わったときのことも考えるといいと思います。

WTOで冷静対応呼び掛け=政府
時事通信
 伴野豊外務副大臣は28日の記者会見で、福島第1原発事故を理由に日本の農畜産物などの輸入禁止や停止の動きが各国に広がっていることについて「科学的知見に基づかない対応を取らないよう働き掛ける」と明らかにした。
 政府はジュネーブで29日から開かれる世界貿易機関(WTO)の貿易交渉委員会など関連委員会で、放射性物質が検出された農畜産物は出荷制限していることを説明。WTOの「衛生植物検疫措置の適用に関する協定」に基づき、科学的根拠のない不当な禁輸措置を取らないよう、各国に求める。(2011/03/28-20:46)
   土壌汚染「チェルノブイリ強制移住」以上 京大助教試算
【 2011年03月28日 15時52分 】京都新聞
 
20110328
 
   
 土壌汚染「チェルノブイリ強制移住」以上 京大助教試算
【 2011年03月28日 15時52分 】京都新聞
 東京電力福島第1原発の事故で、高濃度の放射性物質が土壌などから確認された福島県飯館村の汚染レベルが、チェルノブイリ原発事故による強制移住レベルを超えているとの試算を、京都大原子炉実験所の今中哲二助教(原子炉工学)がまとめた。
 飯館村は原発から北西約40キロ。今中助教は、原発の状況が分からず被災地各自の事情もあるとした上で「避難を考えた方がいいレベルの汚染。ヨウ素やセシウム以外の放射性物質も調べる必要がある」として、飯館村で土壌汚染を調査する方針だ。
 文部科学省の調査で20日に採取した土壌から放射性のヨウ素1キログラム当たり117万ベクレル、セシウム16万3千ベクレル、雑草からヨウ素254万ベクレル、セシウム265万ベクレルが確認された。土壌中のセシウムは通常の1600倍以上だった。
 今中助教は、土壌のセシウムで汚染の程度を評価した。汚染土を表面2センチの土と仮定すると1平方メートル当たり326万ベクレルで、1986年の旧ソ連チェルノブイリ原発事故で強制移住対象とした148万ベクレルの2倍超、90年にベラルーシが決めた移住対象レベルの55万5千ベクレルの約6倍だった。
 今中助教は「国は原発周辺の放射性物質を詳細に調べて分析し、ただちにデータを公開すべきだ」と話している。セシウムは半減期がヨウ素(8日)と比べ30年と長く、汚染の長期化が懸念されている。

放射性物質:雑草からセシウム265万ベクレル 飯舘村
毎日新聞 2011年3月24日 20時10分(最終更新 3月24日 22時41分)
 文部科学省は24日、福島第1原子力発電所から北西約40キロの飯舘村で20日採取した雑草から1キログラム当たり254万ベクレルの放射性ヨウ素、265万ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。文科省は「データを再検討するが、家畜が食べた場合は影響がある可能性が高い」と説明した。定時降下物(雨やちりなど)からは、西日本の島根県でも微量の放射性ヨウ素が検出された。
 文科省は18~21日に原発から25~45キロの6市町村の雑草を調査。飯舘村以外の放射性ヨウ素、放射性セシウムの最高値(単位ベクレル)は▽南相馬市(49万7000、2万4900)▽いわき市(69万、1万7500)▽川俣町(30万8000、13万8000)▽田村市(7万5700、5万)▽小野町(20万1000、7万3800)。
 23日に8地点で採取した土壌調査でも飯舘村が最高値で、それぞれ20万ベクレル、4万5000ベクレルを検出した。
 23日に初めて採取した原発沖約30キロの海域8カ所の海水1リットル当たりからは、放射性ヨウ素24.9~76.8ベクレル、放射性セシウム11.2~18.2ベクレルを検出。水中濃度限度は各40ベクレル、90ベクレルで、放射性ヨウ素が3カ所で限度を上回ったが、文科省は「すぐには影響はでないが、海洋生物への蓄積も考えられ長期的な調査が必要」と分析した。
 23日採取の水道水1キログラム当たり、10都県で放射性ヨウ素0.75~56ベクレル、6都県で放射性セシウム0.13~9.3ベクレルを検出。24日午前9時までの24時間の定時降下物は1平方メートル当たり、13都県で放射性ヨウ素0.96~1万6000ベクレル、11都県で放射性セシウム4.7~210ベクレルを検出した。
 モニタリングポスト(自動観測局)での大気中の放射線量は、24日午後5時時点で山形、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川の8都県で通常値を超えた。福島県では24日、原発から25~60キロの屋外27カ所で計測。1時間当たりの放射線量が最高だったのは浪江町(北西約20キロ)の106マイクロシーベルト。23日午前に103マイクロシーベルトだった飯舘村(北西約32キロ)は30マイクロシーベルトに下がった。【篠原成行】
 ◇家畜が食べれば影響も
 飯舘村の雑草から検出された高濃度の放射性物質の数値について、野口邦和・日大歯学部専任講師(放射線防護学)は「同じ地域の野菜や土壌にも同じように放射性降下物が付着しているだろう」と分析。唐木英明・元東大アイソトープ総合センター長(獣医学)も「かなり高い濃度。もし畜産牛が食べれば牛乳や肉からも検出されるだろう」と話す。
 農林水産省は19日、東北、関東の畜産農家に▽原発事故の前に刈り取った飼料を使う▽家畜の飲用水には水道水や井戸水を使う▽当面は放牧をやめる--ことを呼びかけており、汚染された牧草を畜産牛が食べる可能性は現時点では低いとみられる。飯舘村は高級和牛ブランド・飯舘牛を育てる畜産農家が多いが、村産業振興課は「雑草を食べることはあり得ない」と話す。
 野口氏は「今後農作物を作ったり人が立ち入っても大丈夫なのか。現在の避難・屋内退避エリアでいいのかも検討した方がいい」と話し、政府に更に詳しい調査を求めている。【小島正美、五味香織】
   特別リポート:地に落ちた安全神話─福島原発危機はなぜ起きたか
2011年 03月 30日 11:23
 
20110330
 
   
 特別リポート:地に落ちた安全神話─福島原発危機はなぜ起きたか
2011年 03月 30日 11:23
 布施 太郎  
 [東京 30日 ロイター] 巨大地震と大津波で被災した東京電力・福島第1原子力発電所から深刻な放射能汚染が広がっている。「想定外だった」と政府・東電が繰り返す未曽有の大惨事。
 ロイターが入手した資料によると、事故の直接の原因となった大津波の可能性について、実は東電内部で数年前に調査が行われていた。なぜ福島原発は制御不能の状態に陥ったのか。その背後には、最悪のシナリオを避け、「安全神話」を演出してきた政府と電力会社の姿が浮かび上がってくる。 
 底知れない広がりを見せる福島第1原発からの放射能汚染。敷地内で原子炉から外部に漏れたと思われるプルトニウムが検出される一方、1、2号機のタービン建屋の外に放射性物質が流出していることも明らかになった。核物質を封じ込めるために備えた安全策は機能不全に陥っている。経済産業省原子力安全・保安院の担当者は29日未明の会見で「非常に憂える事態だ」と危機感をあらわにした。 
 <埋もれた4年前のリポート、福島原発モデルに巨大津波を分析> 
 「津波の影響を検討するうえで、施設と地震の想定を超える現象を評価することには大きな意味がある」。こんな書き出しで始まる一通の報告書がある。東京電力の原発専門家チームが、同社の福島原発施設をモデルにして日本における津波発生と原発への影響を分析、2007年7月、米フロリダ州マイアミの国際会議で発表した英文のリポートだ。
 この調査の契機になったのは、2004年のスマトラ沖地震。インドネシアとタイを襲った地震津波の被害は、日本の原発関係者の間に大きな警鐘となって広がった。
 とりわけ、大きな懸念があったのは東電の福島第1原発だ。40年前に建設された同施設は太平洋に面した地震地帯に立地しており、その地域は過去400年に4回(1896年、1793年、1677年、1611年)、マグニチュード8あるいはそれ以上と思われる巨大地震にさらされている。
 こうした歴史的なデータも踏まえて、東電の専門家チームが今後50年以内に起こりうる事象を分析。その報告には次のような可能性を示すグラフが含まれている。
 ―福島原発は1―2メートルの津波に見舞われる可能性が高い。
 ―9メートル以上の高い波がおよそ1パーセントかそれ以下の確率で押し寄せる可能性がある。
 ―13メートル以上の大津波、つまり3月11日の東日本大震災で発生した津波と同じ規模の大災害は0.1パーセントかそれ以下の確率で起こりうる。
 そして、同グラフは高さ15メートルを超す大津波が発生する可能性も示唆。リポートでは「津波の高さが設計の想定を超える可能性が依然としてありうる(we still have the possibilities that the tsunami height exceeds the determined design)」と指摘している。 
 今回の大震災の発生を「想定外」としてきた東電の公式見解。同リポートの内容は、少なくとも2007年の時点で、同社の原発専門家チームが、福島原発に災害想定を超えた大津波が押し寄せる事態を長期的な可能性として認識していたことを示している。 
 この詳細な分析と予見は、実際の防災対策にどこまで反映されたのか。ロイターの質問に対し、東電の武藤栄副社長は「(福島第1原発は)過去の最大の津波に対して余裕をもっている設計にしていた」とは説明。それを超えるような津波がありうるという指摘については、「学会の中で定まった知見はまだない」との認識を示すにとどまった。 
  <従来の事故想定は機能せず>  
 大震災発生から5日経った3月16日。上原春男・佐賀大学前学長は、政府から一本の電話を受けた。「すぐに上京してほしい」。声の主は細野豪志・首相補佐官。東京電力の福島第1原発で発生した原子炉事故を受け、政府と東電が立ち上げた事故対策統合本部への協力を依頼する緊急電話だった。
 着の身着のままで佐賀空港から羽田空港に飛んだ上原氏は、統合本部のある同社東京本店に足を踏み入れ、思わず目を疑った。節電で照明を落とし、休日であるかのように薄暗い館内。その中を眉間にしわを寄せた同社社員や経済産業省原子力安全・保安院の職員たちがせわしなく行き来する。かつて彼らが見せたことのない悲壮な表情を目にして、上原氏はすぐさま事態の異様さを直感したという。
 上原氏の専門はエネルギー工学で、発電システムのプラントなどにも詳しい。6号機まである福島原発の原子炉のうち、3号機の復水器の設計に携わった。その知見を借りたい、というのが細野補佐官からの依頼だった。
 上原氏がかつて手掛けた3号機はすでに水素爆発を起こしていた。外部電源を失っているため、消防のポンプ車が海水をくみ上げ原子炉格納容器内に注入するという、なりふり構わぬ対応が続いていた。社内に危機管理のノウハウを持つはずの東電が、外部の専門家に救いを求める。それは従来の事故想定が機能しない段階まで事態が悪化していることを物語っていた。
 「危機対応も含めて安全管理のプロがそろっていたら、こんな状態にならなかったはずだ」と上原氏は悔やむ。 
  <遅れる判断、海水注入> 
 原子力発電の世界に「アクシデント・マネジメント(過酷事故対策)」という言葉がある。「コンテンジェンシ―・プラン(危機対応計画)」と言い換えてもいい。1979年の米国スリーマイルアイランド原子力発電所事故を踏まえ、欧米などで導入が進み、日本でも1992年に原子力安全委員会が整備を勧告した。「原発では設計や建設段階、運転管理などすべての段階で安全を確保しているが、そうした安全上の想定を超え、さらに大きな事故が起こった場合に備えての対策」(電力会社広報)だ。
 ここでいう大事故とは「シビアアクシデント(過酷事故)」、つまり原子炉内の燃料に大きな損傷が発生するなど、現在の原発の安全設計では前提にしていない緊急事態を意味する。その起こりえないはずのシビアアクシデントが発生しても、被害を抑える措置ができるように原子炉や冷却装置などのハードウエアを整備する。同時に、そうしたシステムをどう運用して対応すべきか、ソフト面の行動規範も定めている。 
 安全対策を二重、三重に講じて完璧を期したはずのその対策は、しかし、福島原発事故では機能しなかった。それは何故か。
 東京電力によると、アクシデント・マネジメントには、原子炉の暴走を抑えるために必要な措置として、注水機能や、電源供給機能の強化が盛り込まれている。ところが、地震後の大津波で、非常用ディーゼル発電機も含めたすべての電源が失われ、注水ができなくなった。この非常事態を前提とした具体的な対応策が、東電のアクシデント・マネジメントには存在しなかった。
 事故発生後の失策の一つは、1号機に対する海水注入の決断の遅れだ、と複数の専門家は見る。1号機の冷却装置の注水が不能になったのは11日午後4時36分。消防のポンプ車で真水を注入していたが、その真水の供給も途絶え、原子炉格納容器の水位は低下。冷却機能を急速に失って、翌12日午後3時半に1号機は水素爆発を起こした。
 現場にいた原子力部門の責任者、武藤栄副社長は「それ以前に海水注入の検討を始めていた」と話すが、実際に注入を開始した時刻は午後8時20分になっていた。
 海水注入の遅れが水素爆発を誘発し、それが現場の放射線環境の悪化を招く。作業員の活動は困難になり、対応がさらに後手に回る。初動を誤り、スパイラル的に状況が悪化していく悪循環の中で、福島原発は大惨事に発展した。
 武藤副社長は「想定外の津波が起こった。アクシデント・マネジメントは様々なことが起きた時に応用手段を取れるようにすることで、今回は最大限の努力を払った」と繰り返す。 
  <政府もコントロール機能が欠如> 
 「東京電力も政府も、アクシデント・マネジメントが不十分だった」。原子力工学が専門で、地球環境産業技術研究機構の山地憲治・研究所長はこう指摘する。「シビアアクシデントが起こった時にどのように対処するのか。技術的な対応だけではなく、発生した時に誰がトップに立って指揮し、どういう体制で動くのかなどについて訓練や準備が大幅に不足していた」と分析する。
 政府にさえ、緊急時対応をコントロールする機能が欠如していた。アクシデント・マネジメントという表現自体は日本の法律には明記されていないが、同じ事態を想定しているのが原子力災害特別措置法だ。原子炉に大きな問題が生じた場合、政府が電力会社に必要な指示を出すことができると規定している。
 だが、政府からは適切な指示が出ていたのか。「自らの考えで海水注入の判断を行った」(武藤栄副社長)というのが東電の説明だ。政府関係者らによると、水素爆発後、政府は東電に対して非公式に海水注入を「指示」したものの、それはあくまで東電の責任において行うとの暗黙の前提があった。
 「政府は海水注入の判断を東京電力に任せず、政府の責任でやらせるべきだった」と山地所長は主張する。海水を注入すれば、塩分で機器が使えなくなり、「廃炉」にせざるをえない。山地所長によると、福島原発の設備を新たに作り直すとすれば、費用は1兆円程度になるという。東電の経営にとっては重大な決断だが、「すでに事態は個別企業の問題という枠を超え、国や社会に対して大きな危険が及ぶ状況に変わっていた。原災法に基づいて、政府が海水注入の意思決定を行い、早く指示を出すべきだった」というのが山地所長の意見だ。
 そもそも、政府の対応を決める原災法自体が、原子炉が制御不能になる事態を想定していない。菅直人首相は11日、同法に従って原子力非常事態宣言を出した。「原災法のもともとの狙いは、原発事故の際の地域住民の避難や屋内退避をどのように行うのかという点にある。制御不能になった原子炉そのものをどうやって止めるのかは主眼に入っていない」と経産省のある幹部は明かす。「誰もリアリティを持って、法律を作らなかった」(同)のである。 
  <問われる原子力安全・保安院の対応力> 
 政府の事故対応と状況の分析については、経産省原子力安全・保安院が最前線の責任を担っている。だが、今回の事故は、その役割と遂行機能についても疑問を投げかけた。
 今回の事故では東電や関連会社の従業員が発電所に踏みとどまって危機処理にあたる一方で、地震発生時に集まった同院検査官は15日には現場を離脱し、1週間後に舞い戻るなど、その対応のあいまいさが指摘される場面もあった。
 「安全性に問題があり、人間が暮らすには不便が多かった」と、保安院の西山英彦審議官は弁明する。しかし、ある経産省幹部は「保安院は大規模な原発事故に対応する訓練もしていなければ、それに基づいて危機処理にあたる能力も十分にあるわけではない」と打ち明ける。 
 同院は2001年の省庁再編により、旧科学技術庁と旧経産省の安全規制部門を統合、新設された。約800人で組織され、原発の安全審査や定期検査、防災対策などを担う。全国に立地されている原子力発電所に近接する場所に、オフサイトセンターと呼ばれる「原子力保安検査官事務所」を構え、検査官が発電所に毎日出向き、運転状況などをチェックしている。
 ある電力会社の技術系担当者は、検査官の働きについて「定期検査などは非常に厳しい。機器の寸法を図る測定器の精度までチェックするなど、検査は念が入っている」と説明する。しかし、民間の原子力専門家の中には「原子炉運転の仕組みなどは、保安院の検査官は電力会社に教えてもらうこともしばしば。検査と言っても、形だけのチェックをしているにすぎない」などの厳しい指摘も少なくない。 
  <安全基準への過信、リスクを軽視> 
 震災発生後、日本政府や東電から流れる情報に対し、海外各国は過敏ともいえる反応を見せた。福島原発からの放射線漏れを懸念した米国政府は、日本に住む米国民に対して、日本政府の指示を上回る避難指示を出し、同原発から80キロ以上の距離に移動するよう促した。仏政府は自国民に日本からの脱出を助けるため、航空便を手配。さらに多くの大使館や外資系企業が職員や社員の日本脱出や東京以西への避難を進めている。
 海外には、日本が原発に対して高い安全基準を課してきたという認識がある一方、その有効性に対する日本の過信を疑問視する見方も少なくない。
 ウィキリークスが公開した文書によると、国際原子力機関(IAEA)の本部があるウィーンの米国大使館は2009年12月、ワシントンに対して、1本の公文書を送った。そこには、通産省(現経産省)出身で同機関の事務次長(原子力安全・核セキュリティ担当)を務めていた谷口富裕氏について、「特に日本の安全対策に対決するという点においては、彼は非力なマネージャーであり提唱者だった(Taniguchi has been a weak manager and advocate, particularly with respect to confronting Japan’s own safety practices.)」と記されており、同氏の取り組みに満足していない米国の見方を示唆している。
 IAEAは昨年、「世界への警鐘」として、2007年の新潟県中越沖地震についての報告書を発表。そのなかで、これまでの原発の放射線漏れ対策は、主として装置の不具合や作業員のミスなど原発内部のリスク要因に目を向けていた、と指摘。さらに同地震の例を引きながら、「最大の脅威は原発の壁の外にあるだろう」として、地震や津波、火山噴火、洪水などの激烈な自然災害の発生を想定し、一段と備えを強化するよう求めた。
 その警告は、今回の福島原発の惨事において、どこまで生かされたのか。放射線被ばくの危険にさらされながら決死の注水や電源回復などにあたる現場の作業員の行動については、国内のみならず海外からも称賛の声が届いている。しかし、翻せば、それは危機への備えが十分にされていなかった日本の現実、と海外の目には映る。
 「私たちがいま目にしている英雄的な行動が何を意味するか、原発が直面している現実を改めて考え直すべきだ」と、世界各地で環境や安全対策の強化を提言している「憂慮する科学者同盟」(The Union of Concerned Scientists)のメンバーで、原発設計の専門家でもあるエド・ライマン氏は語る。
 「彼ら(政府と東電)は地震、津波、原発の緊急時に備えていたかもしれない。しかし、これら三つの災害が大規模に発生する事態を十分に想定していたとは考えにくい」と、もう一人のメンバーで電力事業のエキスパートであるエレン・バンコ氏も従来の日本の原発対応に疑問を投げかける。 
  <もたれ合う政府と業界、金融危機の構図と二重写し> 
 原発推進という利害のもとで、密接な関係を築いてきた経産省・保安院と電力会社。ともに原発の危険シナリオを厭(いと)い、「安全神話」に共存する形で、その関係は続いてきた。だが、監督官庁と業界の密接な関係は、ともすれば緊張感なき「もたれ合い」となり、相互のチェック機能は失われていく。その構図は1990年代の「金融危機」と二重写しのようでもある。
 かつて、旧大蔵省銀行局は、銀行の健全性を審査する検査官も含めて銀行と馴れ合い関係に浸り、バブル崩壊で不良債権が積み上がった銀行の危機的な状況は見過ごされた。背景にあったのは、銀行は決して破綻しないという「銀行不倒神話」だ。95年の兵庫銀行の破綻を契機に、金融危機は加速していくことになるが、大蔵省は銀行局の破綻処理スキームの構築などで後手に回った結果、金融危機を拡大させていくことになった。最終的に大蔵省は解体され、金融庁の発足につながっていく。
 国策として原子力推進を進める経済産業省に、安全規制を担う保安院が設けられている現状では、強力なチェック機能は期待しにくい。保安院が「原発推進のお墨付き与えるだけの機関」(電力アナリスト)と言われる理由はここにある。
 原子力安全委員会の班目春樹委員長は22日、参院予算委員会で「規制行政を抜本的に見直さなければならない」と述べた上で謝罪した。民主党も昨年の総選挙のマニフェストのもとになる政策集で「独立性の高い原子力安全規制委員会を創設する」とうたっており、現在の規制体制の抜本見直しは避けられない。推進と規制の分離が課題となり、保安院を経産省から切り離した上で、内閣府の原子力安全委員会と統合する案が現実味を帯びそうだ。 
  <競争原理働かぬ電力会社、ガバナンスの不在招く> 
 民間企業でありながら、地域独占を許されて電力供給を担う東電。特権的ともいえる同社のビジネス環境が、同社のガバナンス確立を遅らせる要因になってきた、との指摘は根強い。
 東京電力に緊急融資2兆円―。原発事故を受けて急速に信用が悪化している東電に対し、主力銀行の三井住友銀行など大手7行が今月中に巨額融資を実行するニュースは、市場関係者も驚かせた。ある銀行アナリストは「経営再建問題に揺れた日本航空に対しては融資を出し渋ったのに、今回は随分と気前がいい話だ」と話す。
 格付け会社のムーディーズ・ジャパンは東京電力の格付けを「Aa2」から2段階下の「A1」に引き下げた。A1は全21段階のうち、上から5番目だ。社債市場では、国債と東電の社債のスプレッドが従来の0・1%程度から1―2%に拡大。原発事故の成り行き次第では、さらに広がる可能性もある。
 東電が各大手行に融資の依頼に回り始めたのは、福島第1原発で爆発が立て続けに起きていた震災翌週のことだ。東電役員が「3月中に実行してほしい。おたくは上限いくらまで出せますか」と伝えにきた、とある大手行幹部は言う。しかも、当初提示してきた条件は格安のLIBORプラス10ベーシスポイント。経営危機に直面するリスクの高い借り手には、とても許されない好条件だ。「さすが殿様会社。自分の置かれている状況がどんなに悪化しているのか分かっていないようだ」と、同幹部はあきれ返った。
 原発処理の行方次第では、東電は債務超過も懸念される深刻な局面にある。そのリスクを負ってでも各行が融資に踏み切ろうというのは、「東電不倒神話」があるからだ。「独占事業を営んでいる東電は潰れないし、政府も潰さない。貸した金は返ってくる」と別の大手行幹部は言い切る。 
 全国9電力体制の下、料金自由化も進まない電力市場では、業界各社間の競争原理が働かず、「経営規律を厳しくして企業体質を強める」という普通の民間企業なら当たり前の課題も放置されがちだ。
 一つの例が、東電の役員構成だ。同社には代表取締役が8人おり、勝俣恒久会長、清水正孝社長の他に6人の副社長も全員代表権を持つ。他の日本企業では滅多にお目に掛かれない布陣だ。ある電力アナリストは「組織が縦割りで融合していないことの表れ。経営判断も遅くなる」と分析する。
 企業として取るべき行動の不備は、地震後の対応でもはっきりと表れた。今回の事故後、清水社長は地震発生2日後に記者会見を行っただけで、あとはまったく公の場所に現れていない。
 同社広報は「事故の陣頭指揮を取っている」と説明したが、一時、過労で統合本部から離れていたことも明らかになった。統合本部に入っている政府関係者は「リーダーシップを発揮しているようには見えない」と打ち明ける。清水社長は資材部門出身で、「原発事故の処理ができると思えない」(電力会社関係者)との指摘もある。こうした対応に、経産省からも「電力自由化の動きが進まず競争がないため、経営規律が働いていない」(幹部)との声が上がっている。 
  <エネルギー政策の構造改革に口火も> 
 今回の原発危機は、東電や電力会社の企業体質に大きな転換を迫るだけでなく、日本のエネルギー政策自体の構造改革に口火をつける可能性もある。政府の中には今回の事故をきっかけに、抜本的なエネルギー政策の見直しに取り組むべきとの声も出始めた。
 最大の課題は、原発の安全神話が崩れた今、今後の日本の電力エネルギーをどのように確保するのかという点だ。日本の電力供給に占める原発の割合はすでに約3割に達している。その一方で東電の供給力不足解消の見通しは立っていない。
 このままの状態が続けば、企業の生産回復を阻害する構造的な要因になり続ける可能性もある。電気事業法には電力会社による電力の供給義務が盛り込まれているが、「資源エネルギー庁と東電は法律に違反しない範囲でどのように計画停電を行うかに、すべての力を注ぎこんでしまっている」(政府関係者)という。 
 もう一つの焦点は電力自由化だ。国策である原発推進を二人三脚で進めてきた電力会社と経産省だが、電力自由化では対立を続けてきた。2000年初頭に経産省が水面下で進めようとしていた発電と送電を分離する抜本的な自由化案は、東電を中心とした電力会社の抵抗に会い、あえなくお蔵入りとなっている。
 原発のリスク負担を今後も民間企業に押し付けるのか。現在の全国9電力体制を維持し続けるのか。これまで避け続けてきたこうした難題に政府は緊急の回答を迫られている。
 東電は原発事故に伴う損失で経営自体が困難になることが予想されるが、その先には電力産業自体の構造改革とエネルギー政策の転換という歴史的な変化が待ち受けているかもしれない。 
  福島第1原発:前知事が批判「破局招いた無分別」 仏紙に
毎日新聞 2011年3月29日 11時00分
 
20110329
 
  
 福島第1原発:前知事が批判「破局招いた無分別」 仏紙に
毎日新聞 2011年3月29日 11時00分
 福島県の佐藤栄佐久前知事は29日付フランス紙ルモンドのインタビューで、福島第1原発の事故について、原発の運営に関わった人間の「無分別がもたらした破局だ」として東京電力や日本の原子力行政当局を強く批判した。
 佐藤氏は福島県知事時代の98年、全国で初めてプルサーマル計画を了承。プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料が福島第1原発に搬入されたが、02年に東電の原発トラブル隠しが発覚、了承を撤回した経緯がある。
 佐藤氏は「(今回の事故で)恐れていたことが現実になってしまった」と指摘。日本の原発行政を推進する経済産業省と監視機関の原子力安全・保安院を分離すべきだとの声があったのに実現していないことを挙げて「日本は民主国家だが、浸透していない分野がある。正体不明の利益に応じて、数々の決定がなされている」と原子力行政の不透明性を暴露した。
 また「今回の破局は(原発に関する)政治決定プロセスの堕落に起因している」と指弾した。(共同)
  高濃度汚染水、海に流出確認=取水口付近にひび割れ-福島第1原発
時事通信 
20110402
 
  
 東京電力は2日、福島第1原発2号機の取水口付近にある「ピット」と呼ばれるコンクリート製立て坑で同日午前、ひび割れが見つかり、ピット内にたまっていた水が海に流出しているのを確認したと発表した。ピット内の水の表面付近では、毎時1000ミリシーベルトを超える放射線が計測された。東電は、同原発付近の海水で検出されている高濃度の放射性物質の流出源の可能性があるとみて調べている。
 東電の報告を受けた経済産業省原子力安全・保安院は同社に対し、(1)海水のサンプリング分析で放射性物質の種類特定を急ぐ(2)2号機周辺で他に漏えい箇所がないか確認する(3)漏えい箇所付近でさらに多くの地点のモニタリングを行う-の3点を指示した。
 東電によると、ピットは電源ケーブルを収める立て坑で、縦1.2メートル、横1.9メートル、深さ約2メートル。中に深さ10~20センチの水がたまっており、側面に約20センチのひび割れがあった。
 作業員が海に面したピットの側面を見たところ、ひび割れから水が出ているのを確認。ピット内の放射線量は、水の表面付近で毎時1000ミリシーベルト以上、ピットの開口部付近でも毎時400ミリシーベルトが測定された。(2011/04/02-16:33)

高濃度汚染水が海に直接流出 コンクリ割れで
2011年4月2日 15時50分東京新聞←共同通信
 政府関係者は2日、福島第1原発事故をめぐり、2号機の高濃度汚染水の海への直接流出を確認したことを明らかにした。2号機と岸壁の間にある「ピット」と呼ばれる立方体の貯蔵設備のコンクリート割れが原因とみられる。政府は被災地を視察中の菅直人首相に報告するとともに、対応策の検討を急ぐ。
 2号機タービン建屋地下や付近の地下水では高濃度汚染水が確認されており、東京電力はこうした汚染水がピットまで達し海に流れ出た可能性が高いとみて、詳しい流出経路を調べる。
 高濃度汚染水の直接の海上流出が確認されたのは初めてで、政府は国民に対しても正確な情報を公表する方針だ。
(共同)

福島第1原発で汚染水が海に流出、2号機ピットに亀裂
2011年 04月 2日 15:55
 [東京 2日 ロイター] 東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)は2日、福島第1原子力発電所2号機の取水口付近のピットと呼ばれる施設で長さ20センチの亀裂が見つかり、毎時1000ミリシーベルトを超える高濃度の放射性物質を含む水が海に流出していることを明らかにした。 
 ピットはコンクリート製で深さは約2メートル。経済産業省原子力安全・保安院は記者会見で「東電に海水のモニタリング強化を指示した」としている。

福島第1原発:2号機の取水口で亀裂 高放射線量水が海へ
2011年4月2日 15時2分 更新:4月2日 17時0分毎日新聞
 東京電力は2日、福島第1原発2号機の取水口付近にあるコンクリート製のピットで、高い放射線量の水がたまり、亀裂から海に流出しているのを確認したと発表した。
 ピットは電源ケーブルを収めた保守管理用の穴。縦、横は1.2メートル、1.9メートル、深さは2メートル。同日午前9時半ごろに見つかった。水は10~20センチたまっており、亀裂は長さ20センチ。ピットの中の線量は毎時1000ミリシーベルト以上、地表と同じ高さでは同400ミリシーベルトだった。
 汚染水が海に流出しているのを直接確認したのは初。東電は、コンクリートをピットに注入して流出を止める準備を進めている。
 原発の放水口付近の海水からは、法令が定める濃度限度を大幅に超える放射性物質が継続的に検出されていたが、東電は「原発から汚染された水が海に流れ出た可能性が高いが、経路は不明」としていた。
 2号機ではタービン建屋地下で3月25日に、建屋外の立て坑で27日に水がたまっているのが見つかり、高濃度の汚染水と確認された。今回見つかったピットの水との関係は不明で、東電は詳しい流出経路を調べる。

取水口付近に亀裂、高濃度汚染水が海に流出
(2011年4月2日14時52分  読売新聞)
 東京電力は2日、福島第一原子力発電所2号機の取水口付近で、放射線量の強い汚染水が海に流出していることを確認したと発表した。
 同原発付近の海水は高濃度の放射能汚染が続いているが、流出源は特定できていなかった。
 突き止められた流出源は、取水口の近くにある深さ約2メートルのコンクリート製の立て坑。もともと電源ケーブルの点検のために設けられたものだが、その中に、毎時1000ミリ・シーベルトの強い放射線を放つ汚染水が、深さ10~20センチ程度たまっているのを、同日午前9時30分ごろ発見した。立て坑の側面に約20センチ・メートルの亀裂があり、汚染水が海に流出している。
 東電は、立て坑をコンクリートでふさぎ、海への流出を食い止める方針。
 経済産業省原子力安全・保安院は2日、東電に対して、今回の場所以外にも汚染水の流出源となる立て坑や亀裂がないかを確認し、現場の取水口付近で多地点の海水を調べるよう指示した。また、海水にどのような放射性物質が含まれているかの分析を徹底することも求めた。

福島2号機の取水口付近に亀裂、汚染水が海に流出
2011/4/2 15:43日本経済新聞
 東京電力は2日、福島第1原子力発電所2号機付近にあるピットと呼ばれる立て坑に放射線量が毎時1千ミリシーベルトを超える高濃度の放射性物質を含む汚染水がたまり、側面の長さ約20センチの亀裂から汚染水が海に流出していた、と発表した。同原発付近の海水からはこれまでも高濃度の放射性物質が確認されており、東電が関連を調べている。
 東電によると、2日午前9時半ごろ、2号機の取水口付近にある電源ケーブルを納めた縦1.9メートル、横1.2メートルの立て坑の中に高濃度の放射性物質を含む深さ10~20センチ程度の水がたまっているのを確認。さらに、同日午後0時20分頃、再度作業員が現場を確認したが、水たまりの状況は変わっていなかった。
 2号機では3月27日、タービン建屋付近のトレンチ(坑道)でも1千ミリシーベルトを超える高い放射線量を含む水を確認したが、東電は「今回確認された汚染水との関連は調査中」としている。

2号機のピットに亀裂、高濃度汚染水が直接海に流出
2011.4.2 15:10産経新聞
 東京電力は2日、福島第1原発2号機の取水口付近にある「ピット」と呼ばれるコンクリート製施設で、コンクリートに長さ10~20センチの亀裂があり、貯まっている水が漏れ出していることを確認したと発表した。
 ピットは電源ケーブルを納める施設。ピット内には毎時1000ミリシーベルトを超える高濃度の放射性物質を含む水が貯まっていて、この水が海に流出している可能性があるという。
 原子力・安全保安院は2日午後に会見を開き、「亀裂をふさぐため、コンクリート注入の準備を進めている」と話した。

施設にひび割れ 汚染水が海に
4月2日 16時10分NHK
福島第一原子力発電所の2号機の取水口の近くで、2日午前9時半ごろ、電源ケーブルを納める「ピット」と呼ばれる施設に高い濃度の放射性物質を含む水がたまり、側面のひび割れから水が海に流れ出ているのが分かりました。汚染された水が海に流れ出ている場所が確認されたのは初めてで、東京電力は、ピットにたまった水の流入経路や海水の汚染との関係について調べています。
東京電力によりますと、2日午前9時半ごろ、2号機の取水口の近くにある電源ケーブルを納める「ピット」と呼ばれるコンクリート製の施設で、深さがおよそ2メートルのうち10センチから20センチほど水がたまり、この水から1時間当たり1000ミリシーベルトを超える高い放射線量が測定されました。ピットの側面には長さ20センチほどのひび割れが見つかり、中にたまった水が海に流れ出ていることを確認したということです。汚染された水が海に流れ出ている場所が確認されたのは初めてです。東京電力は、ピットで見つかったひび割れをコンクリートで埋め、水の流出を止める作業をすることにしています。2号機では、タービン建屋の地下1階にたまった水から、運転中の原子炉の水のおよそ10万倍という高い濃度の放射性物質が検出されているほか、タービン建屋の外にあるトレンチと呼ばれるトンネルにたまった水からも高い濃度の放射性物質が検出されています。東京電力は、ピットにたまった水の流入経路や海水の汚染との関連について調べています。東京電力は、これまでの福島第一原発と福島第二原発の周辺に加えて、2日から新たに原発の沖合15キロ付近でも海水のサンプリング調査を行って放射性物質による汚染状況を調べることにしています。 
  原発の北西に多くの放射線 震災1~2日後、米研究所
2011/04/01 19:12   【共同通信】 
20110401
 
   
  【ワシントン共同】東日本大震災の発生から24~48時間後に福島第1原発の北西方向にいた人は、ほかの地域の人に比べ、風向きの影響で多くの量の放射線を浴びた恐れがあるとする報告書を、米シンクタンクの科学国際安全保障研究所(ISIS)が3月31日、発表した。
 同研究所は、放射性物質の移動状況や放射線を浴びた住民の数、健康上のリスクを把握するため、独立した専門家組織を立ち上げるべきだと日本政府に提言している。
 報告書によると、第1原発の1号機では12日午後3時半すぎに水素爆発が発生。半減期の短いガス状の放射性物質を大量に含んだ雲のような“塊”が、南東からの風に乗って移動した可能性がある。
 外に出るなどしていた人は、政府の避難指示の対象となった第1原発の半径20キロ圏の外でも、これに接触した恐れがあるという。
 大気中への大規模な放射性物質の放出は19日までで、その後は大幅に減少したものの、放水作業によって海水や地下水への放射性物質漏えいが増えたとしている。
 ISISは、原発内で放射線を測定するモニタリングポストは地震や津波による被害を受け、十分に機能しなかったと指摘した。 
  韓国の原発時代を開いた古里1号機…稼働中止仮処分申請
中央日報 
20110330
 
   
韓国の原発時代を開いた古里1号機…稼働中止仮処分申請
中央日報
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=138673&servcode=300&sectcode=300
  30午前、釜山市機張郡長安邑(プサンシ・キジャングン・チャンアンウプ)古里(コリ)。海岸に沿ってドーム型の原子炉建物が雄壮な姿で並んでいる。現在稼働中の古里1・2・3・4号と新古里(シンゴリ)1・2号機だ。北側の蔚山(ウルサン)側海岸には建設中の新古里3・4号機も見える。
  原子炉の建物の前は防波堤がなく、海が広がっている。1号機の前は冷却水の取水口を囲む小さな防波堤が設置されている。すべての原子炉は海岸からわずか300-500メートルほど離れたところに位置している。
  後方には低い野山がある。原発地盤が安定した岩盤層に建設したところ、海水面との差は7-10メートルにすぎない。福島原発のように14メートルの津波が発生すれば、まともに被害を受ける位置だ。
  韓国の原発時代を開いた古里原発1号機の前には「未来を明らかにした情熱と共生の先駆的な灯り」と書かれた「継続運転記念碑」がある。この碑石には1978年4月商業運転開始、2008年1月継続運転など古里1号機の歴史が刻まれている。
  古里原発対外協力室のチェ・ジェソク課長(39)は「古里1号機は寿命30年を超えて再稼働するが、新しい発電所を建設するレベルで改善したので安全だ」とし「建物と原子炉容器だけがそのままで、内部施設はすべて最新設備に変えた」と述べた。
  古里1-4号機と新古里1・2号機はマグニチュード6.5、新古里3・4号機はマグニチュード7.0に耐えられる。この基準は発電所の真下で地震が発生した場合を仮定したもので、遠海で発生するより大きな地震にも耐えられる、というのが古里原発側の説明だ。
  しかし非常ディーゼル発電機と使用済み核燃料貯蔵プールの位置は不安だ。原発ごとに2台ずつ設置されている非常ディーゼル発電機は1階に位置している。使用済み核燃料貯蔵プールは原子炉と同じ建物内にある。もし津波が押し寄せた場合は浸水し、被害が拡大する構造だ。これに関し、原発側は浸水ですべての電源が切れても、蒸気を利用して冷却水供給ポンプを稼働させる自然循環構造であり、日本のような惨事は起きないと説明した。
  しかし東日本大地震が発生した後、釜山・蔚山の市民は設計寿命(30年)を延長して再稼働に入った古里1号機に不安感を隠せずにいる。釜山地方弁護士会は市民原告団を募集し、来月中旬に古里原発1号機の稼働中止仮処分申請を出すことにした。この団体のチァン・ジュンドン会長は「原発安全性の検証のため公益訴訟を起こすことにした」と述べた。 
  EDFは新型原子炉の監査に備える必要、福島原発事故受け-仏当局 
20110330
 
   
EDFは新型原子炉の監査に備える必要、福島原発事故受け-仏当局
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920012&sid=ahrsMYQobTHk
  3月31日(ブルームバーグ):フランス原子力安全局(ASN)は福島第一原子力発電所の事故を受け、フランス電力公社(EDF)がノルマンディーに建設中の次世代原子炉、欧州加圧水型炉(EPR)について、同社は予定されている安全監査に備える必要があると指摘した。
  ASNのマリピエール・コメ局長は、フランスのBFMラジオのインタビューで、「この監査とその結果を見込んで検討するのはEDFの責務だ」と指摘。「調査を実施するのはEDFであり、ASNはこれらの調査に対して見解を示す」と説明した。
  同局長は、この監査は「幾つかの結果を招き得るが究極的に建設の一時中止もあり得る」と発言。「日本の状況は深刻だ。学んだ教訓を稼働中と建設中の全ての原子炉に生かすのは当然のことだ」と語った。 
  原発新設、更新の凍結を=慎重派が安全強化法案-米議会
時事通信 
20110330
 
  
 【ワシントン時事】深刻な状況が続く福島第1原発事故を受けて、米議会では29日、原発開発慎重派の下院議員が安全性強化策を盛り込んだ法案を発表した。地震、津波による外部からの電源供給の途絶に備え、長期にわたる電力供給が可能な非常用システムの設置義務化などを盛り込んでおり、法案に基づく安全対策が行われるまでは、原発の新設や運転許可の更新を凍結するよう求めている。
 法案を発表したのは、民主党のエドワード・マーキー下院議員(マサチューセッツ州)。福島原発事故の直後から、地震の恐れのある地域での原発建設計画の凍結をオバマ大統領に要請してきた。(2011/03/30-10:54) 
  メルケル独首相:日本の原発危機を受け「エネルギー計画変更へ」 
20110330
 
   
メルケル独首相:日本の原発危機を受け「エネルギー計画変更へ」
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920012&sid=axSVNsVoWT4A
 3月28日(ブルームバーグ):ドイツのメルケル首相は、東日本大震災に伴う日本の危機を受けて独政府が実施しているエネルギー計画の見直しで、政策が変更されることになるとの認識を示した。
 メルケル首相は、電力価格やエネルギー安全保障は考慮するべきだが、安全性が最優先事項だと述べた。同首相は今月初め、ドイツでの原子力発電の利用拡張計画を安全性の調査が終了するまで90日間凍結すると発表した。
 同首相は28日、ベルリンで記者団に対し、凍結期間の終了後に「適切な構想が打ち出されると考えるが、変更を加えられた構想となるだろう」と発言。日本での出来事を受けて国民が原子力発電に関して懸念していることが、前日の地方選挙で同首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)が敗北した理由だとし、「CDUはこうした懸念に留意しなくてはならない」と語った。
 さらに、「原子力エネルギーの平和的な使用を支持する者として、日本での出来事以来、原子力エネルギーに対する私の見解が変わったことは断言できる」と続けた。 
  原発建設見通せず=3社は計画公表中止-電力業界
時事通信 
20110330
 
    
 原発建設については、東京電力勝俣会長は記者会見で国内新設は「今の時点ではとてもとても(難しい)」、海外輸出も「かなりシュリンクしていくだろう。象徴的なのはベトナムだが、今後は見通せない。」と述べています(後ろの記事)

原発建設見通せず=3社は計画公表中止-電力業界
時事通信
 電力各社は31日までに、発電所の建設予定を示す供給計画を経済産業省に提出した。電気事業法に基づく毎年の措置だが、今年は提出期限直前に東日本大震災と東京電力福島第1原発の事故が発生。各社の計画にはこの影響が織り込まれておらず、見直しを迫られそうだが、現在は先行きを見通せない状況だ。
 震災後は、大間原発(青森県)を建設中の電源開発が電源の損傷などで工事を中止。福島の事故を受けた国民不安の高まりから、工事再開時期を未定とするなど、業界全体に余波が広がっている。
 供給計画を提出した12社のうち、東京電力、東北電力、日本原子力発電の3社は震災の影響を踏まえていないとして公表を取りやめた。中国電力は建設中の島根3号機(島根県)と着工準備中の上関原発(山口県)について、従来の運転開始予定を変えなかったものの、工事や作業が遅れたり一時中断したりしていると発表した。
 ただ、原発については、各社とも「従来通り進めたい」(電源開発の北村雅良社長)と、推進姿勢を堅持している。(2011/03/31-22:04)

東電会長「津波対策、不十分だった」
原発の新増設など困難に

2011/3/31日本経済新聞
 30日会見した東京電力の勝俣恒久会長の主な一問一答は以下の通り。
 ――福島第1原発はいつ安全な状態になる。
 「原子炉、格納容器、使用済み燃料プールの燃料棒の状況を正確に把握するのが非常に難しい状況だ。圧力や水位などで安定性を図っている。まだすべてを冷却できていない状況だ。まずは冷温にすることに最大限注力する」
 ――海水を注入した1~4号機はどうなる。
 「客観的にみると廃止せざるをえない。廃炉のための費用はまだ計算できる状況ではない」
 ――5、6号機や福島第2原発については。
 「詳細は不明だが、基本的機能は維持していると考えている。どう対応するかは国と地域の皆様の意見をうかがいながら考えたい」
 ――事態収拾が長引き、人災の面があるのでは。
 「私自身はまずさというのは感じない。意図せざる遅れがあった。客観的にしっかりと調査して、悪いところはきちっとしたい」
 ――原子炉の津波対策に問題があったのでは。
 「過去の最大限の発生を設計基準にして対応をはかってきたつもりだ。大惨事を引き起こし、対策が十分でなかったと思う。地震や津波がどういうものだったのか、これまでの対応がどうだったのかを事故調査委員会で着実にチェックし、今後の対策に生かす」
 ――情報の伝達や公開の遅れが指摘されている。
 「ミスや遅れは大変申し訳なく思う。我々が情報を隠すということはない。対策を講じていく」
 ――経営責任は。
 「当面、いまの事態を収束させ、安定させることが大事。そこに全力を投入することが最大の経営責任だ」
 ――清水正孝社長は電気事業連合会の会長や日本経団連副会長を続けるのか。
 「どういうふうに整理するかは課題だと思う」
 ――東電の国有化も議論にあがっている。
 「民営でありたい。そのための最大限の努力をする」
 ――今後の東電はどのような姿になる。
 「原子炉の収束や損害賠償など、今後の重要な要素について分からない部分が多い。ひと言でいえば大変厳しい状況だ。原子力発電がどうなっていくかは私から言える状況にない」
 ――避難住民らへの損害賠償は。
 「最大限の補償、おわびをしたい。原子力損害賠償法がどういうふうに適用されるか、政府とよく協議して考える」
 ――これから電気料金は上がるのか。
 「費用がどの程度必要かの見通しが立たず、いつから値上げするとは言えない。最大限のコストダウンの努力をする」
 ――福島や青森で計画中の原子力発電所の新設や増設はどうなる。
 「今後の日本のエネルギー政策をどう考えるか、原子力の拡大を認めていただけるのかが焦点。地元のご理解が必要だが、今の時点ではとてもとても(難しい)ということだ」
 ――使用済み燃料を再利用するプルサーマル計画はどうなる。
 「国全体の政策の話だが、遅れると思う」
 ――海外への原子力発電輸出は。
 「おそらくかなりシュリンクしていくだろう。象徴的なのはベトナムだが、今後は見通せない。諸外国に大変なご心配やご迷惑をおかけし、申し訳ない」
   「原発抜きでも夏の電力確保」 北陸電力が供給計画発表
2011年3月31日朝日新聞
20110330
 
   
  北陸電力は30日、2011年度の電力供給計画を発表した。「原発不安」が長引き、停止中の志賀原発1、2号機が再起動できなければ、現行の計画では、需要のピークの真夏には電力の余裕がなくなる。だが、その場合も水力・火力発電所の稼働を増やすことで、電力を安定供給できるとの見通しを示した。
 新年度の電力需要は最大526万キロワットと見込んだ。需要に対する供給力の余力(予備率)は、志賀1、2号機とも稼働すれば真夏でも24.7%を確保できるとした。
 ただ、福島第一原発の事故の影響で、現在不具合と定期検査で停止中の志賀1、2号機が再起動できなければ、予備率は約2%に低下。安定供給の目安の8~10%を下回り、電力は苦しくなる。
 ただ、その場合は、水力発電所や火力発電所で、安全確保のための定期検査の時期を遅らせることなどで、8~10%を確保できる見通しだ。
 福島の事故を踏まえた津波対策では、18日に発表した非常用電源車の配備などに加えて、使用済み燃料プールの冷却装置が動かなくなった場合に備え、消火用ポンプで注水できる態勢の整備などを検討しているとした。
 1、2号機の再起動の時期や、1号機で計画中のプルサーマル発電の導入時期について、会見した塚宏之・石川支店長らは「話せる段階でない」と説明。当面は安全対策に専念する考えを示した。(生田大介
  4自治体が川内原発計画凍結求める 
20110330
 
     
鹿児島県出水市、いちき串木野市、さつま町、長島町の4市町です。
他に、川内市内の4自治会が反対に転じたとあります。

川内原発増設、出水市議会が「凍結」決議
(2011年3月30日  読売新聞) 出水市議会は29日、最終本会議を開き、福島第一原子力発電所の事故を受け、九州電力・川内原発3号機増設計画の一時凍結を求める決議を全会一致で可決した。これを受け、渋谷俊彦市長は30日、九電に安全確保などを文書で申し入れる。
 決議では、市の多くの地域が川内原発から半径30キロ圏内にあるとし、国に対し、原発の安全基準の見直しと抜本的な防災対策を講じるよう要望。その上で、3号機増設計画について「安全性が確保されなければ凍結すべき」としている。
 渋谷市長は「決議の趣旨を踏まえ、安全性が確保されるまでの凍結を含め、抜本的な防災対策を九電に申し入れる」と話した。

川内原発増設 出水市長が「凍結すべき
(2011 03/30 10:52)南日本新聞
 東日本大震災による東京電力福島第1原子力発電所の事故で、出水市の渋谷俊彦市長は29日、川内原発3号機増設計画について「十分な安全性が確保されるまで凍結すべき」との考えを明らかにした。30日、九州電力へ要望書を提出する。
 福島第1原発事故では、半径30キロ圏内の住民が避難や屋内退避を余儀なくされている。
 出水市によると、川内原発の半径30キロ圏内にほぼ半分が入り、2010年4月1日現在、同圏内に約9300世帯約2万2700人が居住している。渋谷市長は取材に対し「今回の事故で、近隣自治体として何かあった場合の不安はぬぐいきれない。十分な安全性確認を最優先してもらわない限り、増設について慎重に判断せざるを得ない」と話した。
 同市議会は29日あった最終本会議で、安全基準や防災対策の見直しを求め、安全性が確認されなければ計画凍結すべきとの決議案を全会一致で可決した。

川内原発増設の凍結 九電に正式申し入れ いちき串木野市長
2011年3月29日 00:14 西日本新聞
 東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、鹿児島県いちき串木野市の田畑誠一市長は28日、市役所で、九州電力川内原子力総合事務所の山元春義所長に対し、原発の安全性が確保されるまで隣接する同県薩摩川内市の九電川内原発3号機増設計画を凍結するように文書で申し入れた。
 申し入れ書は「川内原発から半径20キロ圏内にほぼ全域が入る市民の不安はかつてなく高まっている」と指摘。3号機増設計画の凍結に加え、稼働中の1、2号機についても津波対策などの抜本的見直しと市民への説明を求めている。
 山元所長は「1、2号機は万全の安全対策を行う。3号機増設は福島の事故原因が究明され、国の安全基準が見直されればしっかりと対応する」と答えたという。
 3号機増設計画をめぐっては、いちき串木野市議会も25日に凍結を求める決議を可決している。

川内原発の増設計画凍結 2町も九電に要請 さつま、長島町
2011年4月1日 00:30 カテゴリー:九州 > 鹿児島
 東京電力福島第1原発の事故を受け、鹿児島県さつま町と長島町の2町は31日、九州電力に対して、安全性が確保されるまで九電川内原発(同県摩川内市)の3号機増設計画を凍結するように、それぞれ申し入れた。県内では、いちき串木野市と出水市も九電に凍結を要請している。
 さつま町は川内原発から一部が20キロ圏内に入り、30キロ圏内に住民の7割以上の約1万7千人が暮らす。申し入れ書は、現在は作成していない原子力事故を想定した防災計画の検討が必要とし、放射線の調査機器設置を含めた監視体制の整備を求めている。
 長島町は30キロ圏内に町民約500人が居住。申し入れ書は、原発の安全確保を最重要課題とし、安全基準の見直しと防災対策を求めている。

川内原発:増設反対申し入れ 福島第1原発事故受け、知事に市民団体 /鹿児島
毎日新聞 2011年3月29日 地方版
 東日本大震災に伴う福島原発の事故を受け、薩摩川内市民らでつくる「川内原発建設反対連絡協議会」(鳥原良子会長)は28日、伊藤祐一郎知事あてに川内原発3号機増設の白紙撤回などを求める申し入れ書を提出した。
 会員15人が同日、県庁を訪れ提出した。県側は上原満原子力安全対策室長らが対応。同会は伊藤知事が17日の県議会で「国に責任を預けている」などと答弁したことについて「国の言う通りにしていて重大事故が起きた。国はあてにならず、県独自にできる対策があるはずだ」などと批判した。
 また、県の避難計画が原発の半径10キロ圏内しか想定していない点についても「早急に改善すべきだ」と要望したが、県側は「市町村の意見も聴いて対応したい」とだけ述べた。同会会員は「そうした行政全体の危機感の薄さが福島の事態を招いた」と重ねて批判した。【福岡静哉】

「川内原発増設凍結を」 地元自治会が方針転換
西日本新聞
 東京電力福島第1原発の事故を受け、鹿児島県薩摩川内市の九州電力川内原発の周辺住民で組織する4地区のコミュニティ協議会(自治会)は17日、「原発の安全神話は崩壊した」として、川内原発3号機増設計画の凍結を岩切秀雄市長に求める要望書を市に提出した。増設容認だった地元が態度を変え、計画に影響が出る可能性がある。
 4地区は川内原発から10キロ圏内にあり、住民数約3500人。要望書は、計画を進める前に、想定外の地震と津波に対応できる耐震や設備設計、原発の集中立地の見直しが必要としている。
 4地区側は「安全基準の見直しがない限り、増設は凍結すべきだ」と主張。市側は「不安を解消したい」として18日、九電とともに市内全48地区のコミュニティ協議会長を集めて質疑に応じるという。
 川内原発3号機増設計画は昨年、岩切市長や伊藤祐一郎知事が同意したのを受け、国が3号機を重要電源開発地点に指定。九電は1月、国に原子炉設置変更許可を申請した。

原発増設 白紙化検討 川内3号機計画 関係者、評価と困惑
2011年4月1日 10:05 西日本新聞
 菅直人首相が国内の原発新増設計画を「白紙で見直す」と表明したことで、川内原発(鹿児島県薩摩川内市)3号機増設を計画する九州電力の立場がさらに難しくなるのは確実。地元では評価と困惑の声が交錯した。
 川内増設は既に市長と県知事が計画に同意し、国も重要電源開発地点に指定。2014年3月着工、19年12月運転を予定する。九電の電力量に占める原発比率は現状の約4割から、運転後は国がエネルギー基本計画で目標とする50%に高まる。
 30日に会見した真部利応社長は川内増設を「極めて重要なプロジェクト」と必要性を強調した。
 九電は30日、玄海原発2、3号機(佐賀県玄海町)の5月再開見通しを表明したばかり。その直後の首相発言に、同社は「コメントできない」。同社関係者は力なく語る。「化石燃料の調達がいかに難しく、利用者負担がどれほど高まるか議論して(原発推進の)現状にたどり着いたのに…」

 川内原発3号機増設を計画する薩摩川内市。福島第1原発の事故を受け、容認から転じて計画凍結を市長に要請した地元自治会長の一人の徳田勝章さん(73)は「総理の白紙表明は当然」と評価する。「原発がどこまで必要で安全対策を講じるのか、抜本的なエネルギー政策、原子力政策の見直しが必要だ。3号機増設は住民の不安を解消できなければ、ずっと凍結すべきだ」と話す。
 同市の永田一広企画政策部長は「自治体としては国がどういう方向に進めていくのか今は見守るしかない」と語った。
 3号機増設計画に伊藤祐一郎知事が昨年同意した鹿児島県地域政策課の永野司資源対策監も「首相発言の詳しい内容は把握していないが、原発計画もさまざま。ひとくくりにすべて白紙になることはあり得ない」と困惑している。
 鹿児島県では31日までに川内原発から10-30キロ圏内のいちき串木野市、出水市、さつま町、長島町の2市2町が九電に増設計画の凍結を要請している。 
  すべて想定されていた 
2011.03.29 毎日新聞
20110329
 
     
西部報道部
2011.03.29 毎日新聞

すべて想定されていた
     福岡 賢正

 原発事故の報道に強烈な居心地の悪さを感じている。その理由を突き詰めていくと、メディアが安易に使う「想定を超えた」という言葉のせいだと思い至る。眼前で今起きている事態は本当に想定外だったのか。
 《最大の水位上昇がおこっても敷地の地盤高(海抜6m以上)を越えることはないというが、1605年東海・南海巨大津波地震のような断層運動が併発すれば、それを越える大津波もありうる》
 《外部電源か止まり、ディーゼル発電機が動かず、バッテリーも機能しないというような事態がおこりかねない》
 《炉心溶融が生ずる恐れは強い。そうなると、さらに水蒸気爆発や水素爆発がおこって格納容器や原子炉建屋が破壊される》
 《4基すべてが同時に事故をおこすこともありうるし(中略)、爆発事故が使用済み燃料貯蔵プールに波及すれば、ジルコニューム火災などを通じて放出放射能がいっそう莫大になるという推測もある》
 すべて岩波書店の雑誌「科学」の97年10月号に載った論文「原発震災~破滅を避けるために」から引いた。筆者は地震学の権威、神戸大の石橋克彦氏。つまり今回起きたことは、碩学によって14年も前に恐ろしいほどの正確さで想定されていたのだ。
 石橋氏はその後も警鐘を鳴らし続け、05年には衆院の公聴会でも同様の警告を発している。電力会社や原子力の専門家たちの「ありえない」という言葉を疑いもせず、「地震大国日本は原子力からの脱却に向けて努力を」との彼の訴えに、私たちメディアや政治家がくみしなかっただけなのだ。
 05年の公聴会で石橋氏はこうも警告している。日本列島のほほ全域が大地震の静穏期を終えて活動期に入りつつあり、西日本でも今世紀半ばまでに大津波を伴う巨大地震がほぼ確実に起こる、と。 2011.3.29
  東日本大震災:菅首相、原発計画「見直し」
毎日新聞 2011年4月1日 東京朝刊
20110331
 
     
 東日本大震災:菅首相、原発計画「見直し」
毎日新聞 2011年4月1日 東京朝刊
 菅直人首相は31日、来日したフランスのサルコジ大統領との共同記者会見で、原発を30年までに14基以上新増設するとした政府の「エネルギー基本計画」に関し、「どういうエネルギー政策を進めていくか、改めて議論する必要がある」と述べ、再検討する考えを示した。首相は共産党の志位和夫委員長との同日の会談でも「見直しを含めて検討する」と語り、計画通りの増設は事実上、困難との認識を示した。
 昨年6月に策定された基本計画は、エネルギー自給率を30年に倍増させることを目標に原発の新増設推進を打ち出した。これについて志位氏は「到底、国民の理解を得られない」と指摘。首相は「見直しを含めて検討する。エネルギー政策全般を検討したい」と応じたという。また、志位氏が新しい安全基準による全国の原発の総点検を提案したのに対し「根本的に安全性の議論が必要だ」と検討を約束した。【中田卓二】

東日本大震災:エネルギー計画見直し 「原発ありき」転換
毎日新聞 2011年4月1日 東京朝刊
 東京電力の福島第1原発事故の収拾のめどが立たない中、菅直人首相がエネルギー基本計画の見直しに言及したことで、原発の新増設を前提にしたエネルギー政策を政府が抜本的に転換する可能性が高まった。
 「地震の影響は調査中」(北海道電力・佐藤佳孝社長)、「(3月中に示す予定だった)経営計画は4月下旬に示したいが、約束できない」(関西電力・八木誠社長)。先週から今週にかけて記者会見した電力各社トップは、震災で見通せなくなった先行きにそろって厳しい表情を見せた。
 今回の震災では、東電や東北電力にとどまらず、電力卸を含めた全12社が経営計画の発表先送りを余儀なくされた。国民の原発不信が高まり、「(供給見積もりの前提である)新増設や運転再開の議論がまったくできなくなった」(経済産業省幹部)ためだ。
 中国電力は震災後、関係者への福島第1原発事故の説明を優先するとして、上関(かみのせき)原発(山口県上関町)用地の造成工事を一時中断。中部電力は浜岡原発(静岡県御前崎市)6号機の着工を2015年から1年延期することを決めた。関電も美浜原発(福井県美浜町)1号機の後継機設置に向けた地質調査を中断。福島第1原発事故が長期化する中、電力各社は「想定を超える津波が来たことへの対応を緊急にやること」(中国電力・山下隆社長)しかできない状況に置かれている。首相の発言は、こうした原発見直しに拍車をかけそうだ。
 震災前、原発は日本の電力の約3割を賄っていた。原発運転を抑えている間は火力依存を高めざるを得ず、石油や液化天然ガス(LNG)の高騰時、燃料費負担が重くなる。一方、政府や電力業界が「安上がり」と主張する原発も、東日本大震災に耐えうる安全対策が求められるのは必至で、運転を続けられたとしても高コスト化は避けられない。
 また、昨年6月に閣議決定したエネルギー基本計画は、30年までに原発を14基新設するとしている。原発の新増設をストップすれば、電力供給の根幹が揺らぎ、企業活動や暮らしに大きな影響が出るのは確実。原発14基に代わるエネルギー源をどうするのか。あるいは、節電をさらに進める具体策を示せるかが、菅首相に問われることになる。【まとめ・増田博樹】

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 ■電力各社の主な原発の計画変更■
電力会社  変更点

東京   ・福島第1の1~4号機廃炉を検討。菅首相「(5、6号機を含む)全機を廃炉にしないといけない」
中部   ・浜岡6号機の着工を1年延期
     ・12年4月予定の浜岡4号機のプルサーマル計画開始を見直し
関西   ・美浜1号機の後継機設置に向けた地質調査を中断
中国   ・上関の準備工事を一時中断。建設工程変更の可能性
     ・茨城県の部品メーカー被災で、島根3号機の来年3月運転開始が遅れる可能性
九州   ・定期検査中の玄海2、3号機の運転再開を延期
     ・川内3号機の着工延期の可能性

Jパワー ・大間の建設を一時中断

 ※変更点の地名は原子力発電所名

原発の新増設計画、政府が見直し検討
2011/3/31 20:32日本経済新聞
 政府は31日、原子力発電所の新増設計画を見直す方向で検討に入った。菅直人首相は首相官邸で会談した共産党の志位和夫委員長に「白紙、見直しを含めて検討する」と表明。「使用済み核燃料の問題をどうするかなど安全性の見地から原子力政策を再検討したい」とも述べた。枝野幸男官房長官も記者会見で「予断を持たずに様々な検討をしなければならない」と語った。
 政府は昨年6月に策定したエネルギー基本計画で、2030年までに14基以上の原発の新増設を打ち出している。計画を見直せば、エネルギー政策全般の転換につながりかねない。
 首相は志位氏との会談で、原発事故の収拾見通しについて「現時点で見通しが言える状況ではない。(福島第1原発の)安定的な冷却の見通しが立っているとはいえない」と指摘。「原発は廃炉になるだろう」との見解も示した。
  電力15%削減の社会実験
県、今月中に2度計画停電回避目指す

(2011年4月1日  読売新聞
 
20110331
 
     
 電力15%削減の社会実験
県、今月中に2度計画停電回避目指す
(2011年4月1日  読売新聞)
 東日本巨大地震の影響で東北電力が実施を検討している計画停電を回避するため、県は、県民全体でピーク時の電力需要15%削減を目指す社会実験を行う。泉田知事が31日発表した。既に地元経済界には伝え、おおむね賛同を得ているという。4月中に2度実施し、成果があれば、他県にも呼びかける考えだ。
 東北電力の電力供給力は現在、最大1140万キロ・ワット程度と、通常時の約3分の2にとどまっている。県は、夏場の最大需要の平均を1300万キロ・ワット程度と想定。このままでは計画停電が必要になるが、県民の間にピーク時の節電が定着すれば、回避できるとみている。
 社会実験は、「ピークカット15%大作戦」と称し、13日午後5~7時と27日午後6~8時に実施。この時期の電力使用量が最も多くなる時間帯で、節電効果を検証する。
 具体的には、〈1〉暖房の設定温度を1度下げる〈2〉エレベーターの使用停止〈3〉不要な照明の消灯――などを呼びかけるほか、工場や店舗には操業・営業の停止や時間帯の変更、家庭には洗濯機、電気掃除機、電子レンジを使用しないことなどを求める。
 さらに、自家発電設備の使用や街灯、ネオンサインの消灯についても協力を要請する。県は、操業時間の変更などを計画的に行うことで経済活動への影響も少なく済む、としている。
 泉田知事は記者会見で「大切なのは、電力の総需要を抑制するのではなく、ピークをずらして電気を使ってもらうこと。そうすれば、計画停電は回避できる」と、協力を呼びかけている。
 東北電力は3月16日からの計画停電を発表したが、実際は、被災地の復旧が進まず電力需要が予想を下回ったことなどにより、実施されていない。

「計画節電」新潟県が実験 ピーク時15%削減目標、13・27日に
2011/4/1 6:07日本経済新聞
 新潟県の泉田裕彦知事は31日、東日本大震災に伴う電力不足に対応して、1日のピーク時の電力消費量を15%削減する「計画節電」の実験を始めると発表した。県内の企業や家庭に協力を求めて、4月に2日間実験して効果を検証する。計画停電による経済などへの影響を避ける狙いで、成果を見極めたうえで、他県にも提案する方針だ。
 県の「ピークカット15%大作戦」は、13日午後5~7時と27日午後6~8時に全県で実験する。春は夕方が最も電力を使うピーク時間帯。県は1年前の消費量と比べて15%の引き下げを目指す。2度の実験結果は速やかに公表するとしている。
 泉田知事は記者会見で「強制的な停電は企業活動の停滞を招き、震災からの復興も遅れさせ、雇用にも波及しかねない。病院では命の危険も招きかねず、計画的な節電で、経済や社会を守りたい」と述べた。
 県は実験にあたり、企業や県民に節電への協力を求める。具体的には、工場やオフィスの操業停止や操業時間変更、エレベーターの稼働停止、冷房の設定温度を1度上げるなどを呼びかける。自家発電設備などを持つ企業などには、切り替えを促していく。
 県によると、経済団体に計画節電の実験を事前に打診したところ、「計画停電を避けられるなら協力したい」と前向きな回答を得たという。
 泉田知事は「勤務時間や土・日曜日の休日をずらしたり、作り置きしたりすれば、生産効率の向上にもつながる」と話した。
 新潟県庁では大震災以降、エレベーターや電灯使用を減らして、電力使用量を約3割減らせたという。知事は「15%カットは十分いける数字ではないか」とみている。
 大震災で、東北電力は女川原子力発電所(宮城県)が停止するなど大きな打撃を受け、夏場も電力供給量が1150万キロワット程度にとどまる可能性が指摘されている。
 昨年までの実績をみると夏場のピーク時には1300万キロワット程度の供給が必要となる。このギャップを埋めるため、約15%の引き下げが必要となると判断した。

新潟県が「計画節電」 4月に実証実験
2011.3.31 19:33産経新聞
 新潟県は31日、東日本大震災に伴う東北電力の電力供給不足により、夏場に計画停電となるのを避けるため、県内企業や家庭などの協力を得て、全県で計画的な節電を実施していくと発表した。
 4月13、27日の2日間、節電効果を確かめる実証実験を行った上で、計画節電の具体的な取り組み方や実施時期について検討する。
 実証実験は、電力需要のピークである夕方から夜の2時間に実施。工場に操業時間の変更やラインの停止を要請するほか、公共機関や家庭には不要な照明の消灯などを求める。県庁は自家発電に切り替える。
 泉田裕彦知事は31日の記者会見で「企業の生産活動や医療などへの影響が大きい計画停電を避けたい」と述べた。
  避難基準超す放射性物質=飯舘村で検出-IAEA
時事通信
 
20110331
 
     
 避難基準超す放射性物質=飯舘村で検出-IAEA
時事通信
 【ベルリン時事】国際原子力機関(IAEA)は30日、東日本大震災で事故を起こした福島第1原発から約40キロ北西の福島県飯舘村で、IAEAの避難基準を超す高いレベルの放射性物質が検出されたとして、日本政府に避難地域の見直しを暗に促した。日本側は避難の必要はないとの立場だが、IAEAの指摘は議論を招きそうだ。
 IAEAによると、3月18日から26日にかけ、第1原発から25~58キロの9自治体で採取した土壌サンプルに含まれるヨウ素131とセシウム137の量を測定した結果、飯舘村で1平方メートル当たり200万ベクレルを検出した。これはIAEAが定める避難指示基準の2倍に相当するという。
 IAEAは「あくまで初期の評価」と強調しつつも、日本政府に対して慎重に状況を評価するよう伝えた。日本政府は同原発の20キロ圏内を避難地域に、また20~30キロ圏を屋内退避地域に指定しているが、IAEAは事実上、範囲の拡大を迫ったと言える。(2011/03/31-20:24)

福島原発から40キロ先で基準値超す放射性物質、海水でも高濃度のヨウ素
2011年 03月 31日 15:29
 [東京 31日 ロイター] 国際原子力機関(IAEA)は30日、事故を起こした福島第1原子力発電所から40キロの村で、避難基準を超える放射性物質が観測されたことを明らかにした。同原発では30日、近くの海水からこれまでで最も高い濃度の放射性物質が検出された。
 原子炉の冷却や放射性物質を含むたまり水などの処理作業は31日も継続しているが、この日予定されていた、敷地内のがれきから放射性物質が飛散するのを防止するための飛散防止剤の散布は、降雨のため見送りとなった。 
 枝野幸男官房長官は31日午前、同原発から40キロメートル離れた福島県飯館村の土壌からIAEAの避難基準値を超える放射性物質が観測されたことについて、長期にわたって健康被害をおよぼすような可能性が生じた場合には、退避措置を検討する考えを明らかにした。
 枝野官房長官はIAEAの報告について「土壌の放射線値が高いということは、長期的な蓄積によって(人体に)影響を与える可能性があり、しっかりモニタリングして必要があれば対応したい」とし、「長期間になりそうなら、退避などを検討しなければならない。大気中の放射線量のモニタリングを含めて万全を期したい」と語った。ただ、直ちに退避が必要な状況ではない、との見解も示した。 
 福島第1原発では1号機から3号機の建屋にあるたまり水を処理するため、空いているポンプに玉突き式に水を移す作業を続けている。建屋の外のトレンチやたて抗にたまっている水についても排出作業を開始、経済産業省原子力安全・保安院によると、1号機の建屋外のたて抗の水位は1メートル下がったという。 
 しかし、1─4号機の放水口から南に330メートル離れた場所で海水を調べたところ、30日午後には法定の濃度限度の4385倍のヨウ素131が検出された。これは、これまでで最も高い値。セシウム134も濃度限度の783倍、セシウム137も同527倍検出されたという。29日午後の時点では、濃度限度の3355倍のヨウ素131が検出されていた。   
 IAEAの天野之弥事務局長は、事態収拾に向けた当局の取り組み強化にもかかわらず福島原発の状況は依然として深刻との認識を示している。

飯舘村、避難基準超す 日本にIAEA勧告
毎日新聞 2011年3月31日 11時08分(最終更新 3月31日 18時19分)
 【ウィーン樋口直樹】東日本大震災に伴う福島第1原発事故で、同原発から約40キロ離れた福島県飯舘村で測定された放射線レベルが、国際原子力機関(IAEA)の避難基準を超えていたことが30日、分かった。IAEAはウィーンでの記者会見で、同原発から20キロ以内を避難指示圏に設定している日本政府に対し、状況を「注意深く」評価するよう勧告したことも明らかにした。
 IAEAのフローリー事務次長は会見で、飯舘村での放射線レベルの測定値が「IAEAの作業上の避難基準のひとつを上回った」と述べた。その上で「我々は(日本政府に)状況を注意深く評価するよう勧告し、日本は既に評価中であることを示唆している」とも述べた。日本に対し事実上、地元住民への避難指示圏の見直しを促したものとみられる。
 IAEAのこうした見解は、福島第1原発からどこまでの範囲の住民に避難指示を出すべきかを巡り、新たな議論を呼びそうだ。
 IAEAによると、今月18~26日に同原発から25~58キロ圏で土壌のヨウ素131とセシウム137の量を調べた。その結果、飯舘村は土壌1平方メートル当たり約200万ベクレルだった。IAEAの避難基準の約2倍に相当するという。ヨウ素131かセシウム137かは明確にしていない。同村の測定値は1カ所のみで測られた散発的なデータで、あくまで初期的な評価だという。
 飯舘村は、避難指示圏の外側に設けられた屋内退避指示圏(福島第1原発から20~30キロ)のさらに外側にある。福島第1原発から遠く離れた場所で放射線レベルが突出していることについて、日本の文部科学省は「地形や風向きの影響と考えられる」としていた。
 一方、天野之弥事務局長は30日の会見で、原発の安全対策などに関する初めての高官級会議を6月20~24日にウィーンで開催すると発表した。IAEA加盟国の首相や外相などに招待状を送るという。

飯館村「避難必要ない」=試算の数値、基準の半分-保安院
時事通信
 国際原子力機関(IAEA)が福島県飯舘村の土壌から高濃度の放射性物質が検出されたと公表したことを受け、経済産業省原子力安全・保安院は31日、福島第1原発の事故発生後から住民が被ばくした放射線量を独自に試算した数値を公表し、「避難の必要はない」と説明した。
 保安院によると、文部科学省が同村周辺で定期的に計測している空気中の放射線量を基に、事故で放射性物質が飛散してからの住民の被ばく量を計算。原子力安全委員会が公表する評価方法に合わせて、屋外に8時間いたと仮定した場合、避難基準の半分となる約25ミリシーベルトとなったという。
 同村は福島第1原発の北西約40キロにあり、半径20キロ圏内の避難地域には指定されていない。
 保安院の西山英彦審議官は「各地で計測される放射線量が下がっている現象もある。IAEAの基準をよく調べたいが、試算では落ち着いて考えれば大丈夫だ。放射線量が上がり、避難が必要となった場合は、遅れないよう対応したい」と話した。(2011/03/31-22:26)

飯館村「避難見直す必要なし」 原子力安全委員会
2011/03/31 19:51   【共同通信】
 国際原子力機関(IAEA)が福島第1原発の北西約40キロの福島県飯館村で放射性物質の数値が避難基準を上回ったと指摘したのを受け、国の原子力安全委員会は31日、避難区域の設定を見直す必要はないとの考えをあらためて示した。
 原子力安全委は31日の記者会見で、日本とIAEAの間で住民に避難を指示する基準が異なると強調。原発から半径20キロを「避難」、20~30キロを「屋内退避」とした設定を「妥当だ」とした。
 IAEAは3月18~26日、福島県内の土壌を測定、避難区域外の飯館村で「IAEA基準の2倍」に相当する放射性物質を検出したとしている。

飯舘村「避難不要」 保安院が被ばく量試算
毎日新聞 2011年3月31日 20時57分(最終更新 3月31日 22時03分)
 東京電力福島第1原発から約40キロ離れた福島県飯舘村で、国際原子力機関(IAEA)が測定した放射線レベルが同機関の避難基準を上回った問題で、経済産業省原子力安全・保安院は31日、独自に放射線による被ばく量を試算した結果、内閣府原子力安全委員会の避難基準の約半分にとどまったことを明らかにした。「直ちに避難する必要はない」としている。
 文部科学省の簡易型線量計のデータを基に、震災以降の累積線量を試算した。その結果、同村周辺で最も線量が高い地点の累積線量は50ミリシーベルトだった。これは一日中屋外にいた場合の線量で、日常生活での累積被ばく量はこの半分程度と見ていいという。
 原子力安全委の指標では、避難基準は実質的な累積線量が50ミリシーベルト以上。保安院は「一日中屋外で過ごすことは現実的には考えづらく、(水素爆発などが起きた3月中旬に比べて)時間当たりの放射線量も減少傾向にある」と強調した。
 原子力安全委は31日の会見で「日本の避難の基準は、大気や空中の浮遊物、飲食物の放射線量など、人体への直接的な影響を判断できる数値で決めている。IAEAは、草の表面のちりの放射能を測定しており、日本の基準の方がより正確な評価ができると考えている」と話した。【江口一、永山悦子】
   
20110331
 
     
 日本経団連の「震災復興緊急提言」は以下にあります。環境アセスメント簡素化、労働規制緩和、燃料課税減免、再生可能エネルギーの全量買取制度・地球温暖化対策税の導入先送り、などもあります。
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2011/022.html

日本商工会議所の「東北関東大震災の復旧・復興に関する要望」は以下にあります。
http://www.jcci.or.jp/nissyo/iken/110331.pdf

所得・法人税の時限的増税も=震災復興で緊急提言-経団連
時事通信
 日本経団連は31日、東日本大震災の被災地復興策を論議する震災復興特別委員会の初会合を都内で開き、緊急提言をまとめた。復興財源については、民主党のマニフェスト(政権公約)見直しを優先した上で、不足する場合には広く国民で負担する観点から、所得税や法人税の時限的増税も検討するよう促した。
 提言はまた、「震災復興庁(仮称)」を設置し、地域整備やインフラ再建計画を展開することが重要と指摘。過疎・高齢化や雇用創出など地域社会が抱える問題も解決し、「新しい地域と街づくり」を目指すべきだとした。東京電力福島第1原発の事故による風評被害の阻止に向け、冷静な対応を行うよう外国政府や国際機関へ働き掛けを行う考えも明記した。(2011/03/31-10:48)

経団連「財源不足に時限増税も」 震災復興で提言
2011/03/31 12:08   【共同通信】
 日本経団連は31日、震災復興特別委員会(委員長・米倉弘昌会長)の初会合を開き、東日本大震災からの復興に向けた緊急提言を取りまとめた。高速道路無料化の中止など民主党の政権公約(マニフェスト)見直しで政府の2011年度予算を組み替え、復興財源をつくり出すよう要望。不足分については臨時の国債発行や、所得税や法人税などの時限増税も検討すべきだとした。
 提言は、復興に向けた基本法の早期制定や「震災復興庁」(仮称)の設置も要望。放射性物質による農産物や工業製品の風評被害防止や、迅速な復興を阻む規制の緩和なども求めた。
 関東地方では夏場の大幅な電力不足が懸念されることから、停止中の発電所の再開やガスタービンなど新たな発電設備の導入促進を要望。サマータイム導入など抜本的な対応策の検討も求めた。
 さらに、経団連として、企業や業界ごとの節電策を積み上げた「電力対策自主行動計画」(仮称)の策定も表明。工場の操業時間や操業日を分散させることや、西日本への一時的な生産シフト、自家発電設備の最大活用などでピーク時の電力消費を極力減らし、生産活動に影響する強制的な使用制限措置や大規模な停電を回避したい考え。具体策を盛り込んだ計画を4月中をめどに取りまとめる。
 米倉委員長は「国民が一致団結して困難な事態を克服しなければならない」と決意を述べた。

経団連「復興へ、必要なら時限的な増税も」 政府に提言
2011年3月31日10時52分朝日新聞

 日本経団連は31日、東日本大震災からの復興に向けた緊急提言を発表した。被災地の復興を全国民で取り組むため、必要であれば所得税と法人税の時限的な増税も検討すべきだとした。
 復興財源は、高速道路無料化など現政権の目玉政策の見直しで充てるのが先としつつ、新年度からの法人税率引き下げの見送りを容認。それでも足りない場合は、時限的な増税もあり得るとした。さらに、政府に強力な司令塔を確立するため、震災復興庁(仮称)の設置を求めた。
 東京電力管内で今夏予想される電力不足への対策では「(政府による)電力使用制限がないように、経済界の意向を体した行動計画が非常に重要」(米倉弘昌会長)として、4月中に業界ごとの節電対策である自主行動計画をまとめる方針を打ち出した。

東日本大震災:復興財源、時限増税も--経団連提言
毎日新聞 2011年3月31日 東京夕刊
 日本経団連は31日、東日本大震災からの早期復興を目指して経済界の対応策を検討する「震災復興特別委員会」(委員長・米倉弘昌経団連会長)の初会合を東京都内で開催。復興に向けた緊急提言を取りまとめた。民主党のマニフェスト(政権公約)見直しで11年度予算を組み替え、復興財源を捻出するよう要望。不足分については臨時の国債発行や、法人税などの時限増税も検討すべきだと指摘した。
 提言ではまた、「震災復興庁(仮称)」の設置を要望。放射性物質による農産品や工業製品の風評被害防止にも取り組むよう求めた。
 経団連はまた、福島第1、第2原発が被災し、東京電力管内で夏場に想定される大幅な電力不足への対応策として、業界や企業ごとに自主的に節電する行動計画を4月中に策定することで一致した。
 5月の定時総会で選任される予定の新役員も含め、副会長や評議員会議長らが出席した。
 節電については各企業が生産拠点や時間帯をシフトするなどの対応を検討。業界ごとに節電目標を持ち寄り、4月中には産業界全体の数値目標策定にまで踏み込みたい考えだ。【宮崎泰宏】

経団連、被災地復興へ道州制導入提言
(2011年3月31日20時11分  読売新聞)
 日本経団連と日本商工会議所は31日、東日本巨大地震による被災地の復興に向けた提言を相次いで発表した。

 いずれも政府の強い指導力で、早く復興計画を作るよう求めている。
 経団連は、東北地方にまたがる広域の復興を進めるため、道州制の導入などによる自治体の連携を求めた。
 日商は、被災した中小企業への税制優遇や、リーマン・ショックのときを上回る金融支援を求めた。
 いずれも、大規模な補正予算による復興を目指すべきだとし、財源としては、両者とも2011年度に予定されている法人税減税の一時棚上げを主張した。個人の負担としては、経団連が所得税の臨時増税を挙げた一方、日商は消費税を臨時増税すべきだとした。

「復興財源はマニフェスト見直しで確保」 経団連が緊急提言
2011.3.31 12:15産経新聞
 日本経団連は31日、震災復興特別委員会の初会合を都内で開き、東日本大震災からの日本経済復興に向けた緊急提言をまとめた。復興財源については民主党のマニュフェスト(政権公約)見直しで確保し、不足分は所得税、法人税の時限増税も検討すべきだとしている。
 提言では、「震災復興庁」(仮称)の設置も求めた。復興庁が過疎・高齢化、雇用創出など地域社会が抱える問題を解決しながら地域整備やインフラ再建計画を進めることで、「新しい地域と街づくり」を目指すべきだとした。放射性物質による風評被害防止や、迅速な復興を阻む規制の緩和なども提言している。
 同委員会には危機感を反映して経団連の副会長や評議員会議長ら約40人の経済界トップが出席した。米倉会長は「まさに国難といえる事態だ。一致団結して乗り越えていかなければならない」と呼びかけ、会員企業に協力を求めた。
  夏場の電力不足に企業の節電対策をとりまとめへ=経団連
2011年 03月 31日 11:35
20110331
 
    
 夏場の電力不足に企業の節電対策をとりまとめへ=経団連
2011年 03月 31日 11:35
 [東京 31日 ロイター] 日本経団連は31日、震災復興特別委員会(委員長・米倉弘昌経団連会長)の第1回会合を開き、夏場の電力不足に備えるため「電力対策自主行動計画(仮称)」を4月中をめどに策定することを決めた。
 企業による自主的な節電対策で、経団連事務局によると、操業・営業時間の抑制や分散化、西日本地区への一時的な生産シフト、夏期休暇の長期化と・分散化、自家発電設備の活用――などの施策を検討して計画に盛り込む。
 政府が25日に開催した「電力需給緊急対策本部」によると、今夏のピーク時の電力不足は1000万キロワット程度の見込み。猛暑だった昨年並みの電力需要と想定すれば約1500万キロワットの不足となる。25日の対策本部でも、産業サイドの需要抑制策として、工場やオフィスの夏期休暇の延長と分散化、操業・営業時間の短縮シフト、関東圏以外への生産拠点・事業拠点の活用のほか、企業の「使用電力の上限設定」が対策の方向性として示された。政府も、東京電力(9501.T: 株価, ニュース,レポート)による計画停電の発動を可能な限り抑えるため、4月末めどに需給対策を取りまとめる。
 経済産業省によると、使用電力の上限設定は、大口需要家を対象にした規制の設定のほか電気事業法27条の発動を念頭に検討している。電事法が発動されれば、1947年の第1次オイルショックの際に発動されて以来。当時は、大口需要家に対して原則15%カットの電力使用が制限された。

節電へ自主行動計画=4月策定、業界ごとに目標-経団連会長
時事通信
 日本経団連の米倉弘昌会長は31日、夏場に予想される首都圏などの大幅な電力不足への対応について、「温室効果ガスと同様に、業界団体ごとに(抑制の)目標を策定することも必要ではないか」と述べ、民間の自主的な行動計画を策定する考えを表明した。都内で記者団に語った。
 突然の大規模停電を避けるため、主要業界それぞれの節電目標設定を急ぎ、4月中に経団連が「電力対策自主行動計画」(仮称)をまとめる。
 一方、米倉会長は企業などの電力消費に上限を設ける「使用制限」の発動を政府が検討していることに関し、「(工場操業などに)支障が出る業種もある」と懸念を表明。「経済界の行動計画は重要だ」と述べ、使用制限回避のためにも自主的な電力使用の抑制が不可欠だと指摘した。(2011/03/31-10:47)

業界ごとの節電 行動計画策定へ
(2011年3月31日  読売新聞)
 日本経団連は31日、東日本巨大地震の復興に向けた「震災復興特別委員会」の初会合を開き、東京電力の電力供給が足りなくなる今夏に向け業界や企業ごとに節電の目標を定める「自主行動計画」をつくることで一致した。
 4月中に産業界全体の節電量をまとめる方針だ。自主行動計画は、オフィスの節電のほか、連続2週間の夏休みを認めたり、週休3日制を導入したりして電力使用を減らす内容だ。
 また、業界内で、各企業が工場を休業する日をずらす「輪番制」を採用し、電力使用が特定の日に集中しないよう調整することも検討する。西日本などにある製造拠点を活用するなど首都圏以外の生産も増やす。

経団連、日商が大規模な節電対策
2011/3/31 20:27日本経済新聞
 経済界は福島の原発事故による夏場の電力不足に備え、大規模な節電対策に取り組む。日本経団連は31日、「電力対策自主行動計画」を4月中に策定する方針を決定。日本商工会議所も中小企業向けの節電ガイドラインを策定する方針だ。夏場には需要の20%超に当たる最大1500万キロワットの電力不足が起きるとみられており、自主的な節電で対応を目指す。
 日商の岡村正会頭は31日の記者会見で「大企業、中小企業の区別なく節電に取り組む必要がある」と表明。4月中にまとめる節電ガイドラインでは「契約電力量を4分の3に減らすよう商議所の会員企業に要請するなどの対策を検討する」と語った。電力使用総量の削減に加え、「ピーク時の電力を抑える工夫が必要」と指摘した。
 経団連も工場の操業時間の短縮、東京に立地する事業所で分散して夏季休暇を取ることでピーク時の電力を抑える「夏季計画休暇」の導入などを検討する。今回被災した東日本からの一時的な生産移転や自家発電設備の積極活用なども推進する。中長期的な「サマータイム」制度の導入も検討する。今後、業界団体や関係省庁と議論し、4月中に具体的な数値目標を決める。
 政府は夏場の電力不足に備え、工場などでの使用に上限を設ける電力使用制限の実施を検討している。経済界は「それをやると被害を受ける産業、業界がある」(米倉弘昌経団連会長)と警戒感を示しており、自主的な行動で対応したい考えだ。

経団連の自主節電計画 操業時間短縮、夏季休暇分散など盛り込み
2011.3.31 10:47産経新聞
 日本経団連は31日、経団連会館で震災復興特別委員会を開き、夏場に予想される電力不足に対応するため経済界全体で自主節電計画を策定することを決めた。業界ごとに内容をとりまとめ、4月中に「電力対策自主行動計画」(仮称)として公表する。計画には操業・営業時間のカットや分散化、生産シフトの見直し、夏季休暇の分散化、自家発電の活用、業界間の電力融通などが盛り込まれる見通しだ。
 夏の電力不足は最大1500万キロワットとみられている。経済界は自主的な節電の実施で1日あたりの電力使用のピークを分散させ、特定の時間帯に電力需要が集中して起こる大規模停電を回避する。
 政府は工場での電力使用量に上限を設ける電気事業法27条に基づく総量規制の発動も視野に置いているが、経団連の米倉弘昌会長は「一部の業界に影響が出る」と指摘。「経済界の意向を介した行動計画が重要だ」と語った。会議終了後、記者団の質問に答えた。
 同委員会には危機感を反映して経団連の副会長や評議員会議長ら約40人の経済界トップが出席した。米倉会長は「まさに国難といえる事態だ。一致団結して乗り越えていかなければならない」と呼びかけ、会員企業に協力を求めた。

東電、経団連の節電提言「心強くありがたい」
2011/3/31 17:43日本経団連
 東京電力は31日、日本経団連が同日まとめた『震災復興に向けた緊急提言』に関して「大変心強く、またありがたい取り組みと受け止めている」とするコメントを発表した。
 提言は、夏場の電力不足に備え、4月中をメドに企業による自主的な節電計画を策定することをうたう。
 東電は電力供給量の拡大のために「全力を挙げて取り組む」としたうえで「政府と緊密に連携し、夏の計画停電は最小限にとどめたい」としている。
  東電の国有化案浮上、政府内には原発事業切り離す会社分割案も 
20110331
 
    
 ロイターと朝日が電力事業体制に少し踏み込んでいますが、他は10電力縦割の枠組みで書いています。

東電の国有化案浮上、政府内には原発事業切り離す会社分割案も
 [東京 29日 ロイター] 福島第1原子力発電所の事故収拾が長引く一方で、東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)の経営危機を先取りして同社の再建策をめぐる議論が水面下で政府部内で始まった。
 事故を起こした原発の後処理や、原発事故による近隣住民や企業、農家などに対する補償問題のほか、火力発電の復活に伴う燃料コストの上昇などで、東電の損失は計りしれない状況だ。債務超過になれば一時国有化の選択肢もあるが、原発事業を切り離した上で、同部門に公的資金を注入する案も内部で検討されているという。再建策は、今後のエネルギー政策転換の根幹にもかかわるとの見方もあり、長期化を予想する政府関係者もいる。
 玄葉光一郎国家戦略担当相は29日の閣議後会見で、政府内で東京電力の国有化案が検討されているとの一部報道について「東電の在り方は様々な議論が当然あり得る」と述べ、選択肢の一つになり得るとの考えを示した。
 政府関係者によると、東京電力の現体制をそのまま温存して公的資金を注入する案とは別に、原子力発電事業部門を切り離して別会社を設立し、原発専業会社を国有化する案なども挙がっているという。同関係者は「東電が現在のままのかたちで存続出来る可能性は少ない」と話す。
 政府部内には、公的資金を注入する前に「東電の徹底的、抜本的なリストラが先決」との意見もある。東電は不動産事業なども手広く展開しており、まずは資産売却を進める可能性が高そうだ。
 東電に対しては、メインバンクの三井住友銀行を中心とした大手銀7行が3月中に緊急融資2兆円の実行を決めた。「社債調達の条件が悪化する中で、取り合えずバランス・シートに見せ金を積んでおきたい意向」(大手銀幹部)だという。債務超過に陥った場合、一時的に貸出資産がき損する可能性も否定できなさそうだ。
 震災に伴う東電の損失は現時点では明らかになっていない。放射線汚染による周辺住民らに対する補償は「原子力損害賠償法(原賠法)」の例外規定に基づいて、国が負担し、東電は免れるとの見方もあった。しかし、枝野幸男官房長官は25日の記者会見で「安易に免責等の措置が取られることは、この経緯と社会状況からあり得ないと私の個人的見解として思っている」と発言し、東電が賠償責任を負うべきとの考えを示した。賠償金額について、政府部内には1兆円を超えるとの見方もある。そのほか、福島第1原発の廃炉に数千億円、原発と比べるとコストが高い(訂正)とされる火力発電の燃油費などものし掛かる。電力会社は、コストを電気料金に上乗せできる「総括原価方式」を取っているが、今回もコスト負担を消費者に転嫁できるかどうかは不透明な情勢だ。
 原発事業の会社分割案の背景には「原子力のリスクを民間企業で負えるのか」(民主党議員)との考えが背景にある。この場合、東電以外の原発事業をどのように扱うのかという問題に発展しかねない。さらに、現在の電気事業者のビジネスモデルである、発電から送電を一環して担う「垂直統合」方式を改めて発電と送電の分離に繋がる可能性もある。

経営不安で東電国有化案も浮上 政府、混乱回避へ支援
2011/03/29 19:13   【共同通信】
 東京電力の経営に先行き不安が強まり、東京株式市場でも株価が連日低迷している。東日本大震災で被災した発電所の復旧費用に加え、福島第1原発事故による巨額な補償が避けられないからだ。混乱回避のため政府内では救済に向けた国有化案が早くも浮上。ただ大きな国民負担も考えられ、政府は難しいかじ取りを迫られる。
 玄葉光一郎国家戦略担当相は29日、記者会見で「さまざまな議論があり得る」と述べ、東電の国有化が選択肢の一つとの認識を示した。具体策は未定だが、東電の民間からの借り入れを保証したり、直接出資する金融支援などが考えられる。ただ税金が使われれば東電の供給エリア外の国民も負担を強いられることになり、どれだけ理解が得られるかは未知数だ。
 経営支援に公的支援が必要だという声の背景には「自己資金だけで復旧費や補償費をまかなうのは難しい」(市場関係者)という事情がある。必要額は数兆円以上との観測も広がっている。
 原発事故の賠償責任を定めた原子力損害賠償法では地震や津波が原因の場合、国が補償する上限は1発電所あたり1200億円にとどまる。上限を上回る補償責任は原則として東電が負うためだ。
 東電はこれまで、信用力を背景に「社債」を発行して金融機関やファンドなどから資金調達、設備投資に充ててきた。だが原発事故で信用力が大幅に低下し、新たな社債の発行は難しい。東電は当面の資金繰り対策として、金融機関に2兆円の緊急融資を要請した。ただ有利子負債は約7兆円以上にも上り、将来的に自力で資金を集め続けるのは厳しいとの見方が市場で広がっている。
 電気料金引き上げによる手元資金の拡充も検討課題となる。ただ、一般家庭を含む幅広い見直しについては理解を得られるかは不透明だ。公的資金の活用も料金値上げのいずれも国民負担増につながり、政府、東電には説明責任が課せられるほか、東電の経営責任の明確化も前提となるのは確実だ。

菅首相、原発新増設の見直し検討 東電存廃も議論へ
2011年3月31日20時58分朝日新聞
 菅直人首相は31日、記者会見を開き、原子力発電所増設を盛り込んだ政府のエネルギー基本計画の見直しを検討する意向を表明した。東京電力福島第一原発の事故にめどがついた段階で、同社の存廃を含む国内電力会社のあり方を議論する姿勢も示した。
 首相は同日、サルコジ仏大統領と首相官邸で会談し、原子力政策を中心に意見を交換。その後、サルコジ氏と共同会見した。
 首相は「原子力、エネルギー政策は(今回の)事故の検証を踏まえ、改めて議論する必要がある」と指摘した。これに先立ち、首相は志位和夫・共産党委員長と会談。志位氏によると、首相は原発の新設計画について「見直しを含めて検討したい」と述べたという。
 また、電力会社の将来像ついて、首相は会見で「今後の電力会社のあり方も存続の可能性も含めてどうした形になるのか、議論が必要だ」と強調。東電の責任問題のほか、電力事業をすべて民間に委ねることの是非も検討する意向だ。
 政府は昨年6月に閣議決定したエネルギー基本計画で、現在54基ある原発を2030年までに14基以上増やすことを決めている。ただ、今回の事故で原発に対する国民の信頼は失墜し、政府内でも「計画の見直しは避けられない」(経済産業省幹部)との声がある。民主党がまとめた復興基本法案原案でも「国は原子力に依存したエネルギー政策を見直し、安全で安定したエネルギー供給の確保について検討すること」との一文が盛り込まれた。

東京電力に国有化案、その行方は?
(2011年3月31日09時54分  読売新聞)
 東京電力が福島第一原発の1~4号機の廃炉を決断したが、今後、東電は廃炉にかかる巨額の費用を負担しながら、原発周辺の住民への損害賠償にも対応しなくてはならない。
 賠償額の規模次第では、国有化を視野に入れた再建策を検討せざるを得ないとの見方も浮上している。
 東電の国有化案が出てきた背景には、政府が、経営が厳しくなる東電を支えながら、被害補償も着実に進めるという二つの相反する課題を突きつけられていることがある。
 東電は、電力を安定的に供給し続けなくてはならない義務を負っており、法的整理に踏み切ることは難しい。法的整理をすれば、債権者が同じように扱われるため、損害賠償が十分に行われない可能性もある。さらに、東電が発行している約5兆円(10年12月末)に上る社債の価値も大きく下落しかねず、金融市場が混乱する懸念もある。
 東電の資金繰りは今後、厳しくなることが予想されるため、国の管理下で再生を図るべきだとの議論が出てきた。玄葉国家戦略相も29日、東電国有化について「様々な議論が当然ありうる」と述べている。
 政府内でモデルケースとして想定されているのは、水俣病の原因企業のチッソのように被害補償を行う会社と本業の事業会社に分割する案だ。東電に当てはめれば、減資して国が出資し、会社を、通常の電力事業を行う会社と、福島第一原発の補償業務を含む原発事業を行う会社に分割するイメージになる。将来、国が電力事業会社を再上場させて、株式を売却すれば補償の財源に充てることもできる。

官房長官、東電国有化「検討してない」 戦略相「あり得る」
2011/3/29 12:54日本経済新聞
 福島第1原子力発電所の事故で避難した住民などへの巨額の補償負担が見込まれる東京電力の経営について、政府内から発言が相次いだ。ただ現状では補償額の見通しも分からない段階で、具体的な議論に入るには時期尚早との声も多い。
 枝野幸男官房長官は29日の記者会見で「現時点で(一時国有化などの)そういった検討を政府の機関で行っていることはないと認識している」と発言。一方、玄葉光一郎国家戦略相は同日の閣議後の記者会見で「東電のあり方について、様々な議論が当然あり得る」と指摘した。
 原発事故を巡る補償は原発の避難地域の住民や農産物の出荷を停止している農家、放射能の拡散に伴う風評被害など、対象が広範囲にわたる可能性が高く、補償額については数兆円に上るとの見方も出ている。
 東電がどこまで補償負担に耐えられるのかが最大の焦点になるが、「一時国有化」の法的な枠組みは不透明なうえ、株主や債権者などへの影響も読み切れない。そもそも現在は原発事故に対応しているさなかで、補償額がどこまで膨らむのか読めない状況だ。
 東電の株式や社債の取り扱いなど、市場動向や国民生活に及ぼす影響も大きい。このため政府内では「簡単な話でなく、すぐには国民の理解も得にくい」(経済産業省幹部)との指摘もあり、踏み込んだ議論には至っていない。

東電「国有化」案の背景は?議論活発化も
2011.3.30 01:27 産経新聞
 福島第1原子力発電所の事故で巨額の賠償責任が生じた東京電力について、政府内で国有化案が浮上している。現状ではすべての賠償に応じきれず、電力事業の継続に支障を来しかねないためだ。国が株式の過半を取得して経営を支えるもので、破綻した金融機関への公的資金注入と同様の狙いがある。東電株が29日に約47年ぶりの安値をつけるなど経営悪化への懸念は強く、今後、国有化論議が活発化することは確実だ。
 玄葉光一郎国家戦略担当相は29日の会見で、「東電のあり方はさまざまな議論があり得る」と語り、国有化も選択肢の一つだという考えを示した。さらに「原子力は国策で推進してきたのだから、最終的に国が責任を持つことが必要だ」と述べ、東電が負担しきれない部分を国が肩代わりする考えを強調。東電の経営体制見直しも議論の対象になるとの見方を示した。
 枝野幸男官房長官は同日の会見で「現時点で政府が検討していることはない」と否定したものの、民主党内では、東電に対する公的資金の注入や長期貸し付けを想定した立法措置も検討されており、東電側に必要な試算を求めている。
 国有化案が議論されるのは、東電の経営が危機的状況に陥るとみられているからだ。東京株式市場で29日に東電株がストップ安となり、約47年ぶりの安値となる前日終値比130円安の566円で取引を終えたのも、その見方を裏付ける。
 実際、東電の賠償負担はあまりにも巨額だ。今回の事故は避難地域が広範囲に拡大。周辺住民だけでなく農家や企業の被害に対する賠償は、数兆円規模になるとみられている。
 政府は、原子力損害賠償法(原賠法)を適用して一部を負担する考えだが、原賠法で国が負担できる上限は福島第1、第2を合わせても2400億円にすぎない。巨大な自然災害などの場合に電力会社を免責する例外規定もあるが、枝野氏は今回の適用は「あり得ない」と明言している。
 東電の負担は賠償だけではない。原子炉を廃炉とした場合、解体費用は1基で400億円程度。それに伴う放射性廃棄物処理にも200億円程度が必要だ。原発で失われた電力供給力を回復するには火力発電所増設なども必要で、設備投資負担が経営にのしかかる。
 一時的でも東電を国の管理下に置けば経営基盤は安定する。もともと電力会社は、国のエネルギー政策と一体で事業を展開しているが、国有化で国の意向が全面的に事業運営に反映されれば、原発の安全や電力の安定供給に関する国の責任はさらに明確になる。
 国有化について、東電の武藤栄副社長は29日の会見で、「議論について承知していない。一刻も早く原子炉を安全・安定した状態にするため最大限の努力を払う」と述べるにとどめた。
  首相、原発増設の白紙化表明 福島第1の全廃炉も
2011/03/31 16:16   【共同通信】
 
20110331
 
    
 首相、原発増設の白紙化表明 福島第1の全廃炉も
2011/03/31 16:16   【共同通信】
 菅直人首相は31日、共産党の志位和夫委員長と官邸で会談した。志位氏によると、首相は福島第1原発事故を踏まえ、2030年までに原発を現状より14基以上増やすとした政府のエネルギー基本計画について「白紙で見直すことを検討する」と表明。福島第1原発の1~6号機すべてに関しても「廃炉にしないといけない」との認識を示した。
 経済産業省によると、日本では現在、54基の原発が稼働。政府は昨年6月、温室効果ガスの排出削減目標の実現に向け14基以上原発増設を柱としたエネルギー基本計画を閣議決定した。

原発新設「白紙」も検討=被災者支援、支給額引き上げ-首相
時事通信
 菅直人首相は31日午後、共産党の志位和夫委員長と首相官邸で会談し、東日本大震災と福島第1原発の対応をめぐり協議した。災害で住宅が壊れた世帯を対象とする被災者生活再建支援法に関し、首相は「300万円の(支給額の)上限は引き上げが必要だ」との考えを表明。また、原発の新増設計画について「白紙、見直しを含め検討する」と語った。会談後、志位氏が記者団に明らかにした。(2011/03/31-15:50)
  米子市議会 プルサーマル中止要望
(2011年3月29日  読売新聞) 
20110329
 
    
  巨大地震による福島第一原発事故を受け、米子市議会は28日、島根原発(松江市)で実施予定の核燃料を再利用するプルサーマル計画の中止など原子力政策の根本的な見直しを政府に求める意見書を可決した。全国市議会議長会によると、市議会が意見書で同計画の中止要請にまで踏み込むのは異例という。
 意見書は、福島第一原発の冷却機能が失われたことで「原発の安全神話が崩れた」と指摘。自然エネルギーへ転換することや、電力会社に原発の総点検を指示し、原子力防災対策の重点範囲(EPZ)を現行の半径8~10キロから30キロに拡大することを求めている。
 米子市は島根原発から30キロ圏内に市域の一部が含まれる。市議会は福島第一原発の20~30キロ圏が自主避難対象となったことを重大視し、意見書提出でまとまった。29日には中国電力にも安全対策を申し入れる。
  メキシコ:原発建設計画を保留 福島の事故受け、中止も
毎日新聞 2011年3月15日 19時11分
 
20110329
 
     
  【メキシコ市・國枝すみれ】メキシコ政府は14日、6月末までに決定するはずだった原子力発電所の建設計画について福島第1原発の事故状況が判明するまで保留する方針を明らかにした。場合によっては建設を中止する。
 地元紙インフォルマドルによれば、政府は「地震と津波によって日本の原子力発電所で何が起きたのか、まだ十分な情報がない。地震が起きる可能性や地盤調査などすべて行った上で建設を決定しなくてはいけない」と説明した。
 メキシコは天然ガスへの依存を低めるため、原子力発電所の建設計画を進めていた。
  電力各社:原発計画の見直し必至
毎日新聞 2011年3月14日 20時54分 
20110329
 
     
電力各社:原発計画の見直し必至
毎日新聞 2011年3月14日 20時54分
 東京電力の原発事故を受け、電力各社が原子力計画の見直しなどを迫られることは必至だ。関西電力は、東電の原発17基に対して、11基と少ないが、発電電力量に占める割合は48%で、原発依存度は国内の電力会社でもトップクラス。関電は今回の事故について「最悪の事故。重く受け止めている」としながらも、「現時点で影響の有無は答えられない」と述べるにとどまっている。現在、運転開始から40年を迎えた美浜原発1号機(福井県美浜町)の置き換えに向け地元との協議を進めているだけに影響が予想される。
 09年12月、玄海原発(佐賀県玄海町)で国内初のプルサーマル発電の営業運転を始めた九州電力は「今後どんな影響を及ぼすか何とも言えない」と話す。先月末に原発増設を進める方針を発表したばかりの中部電力は「(事故は)想定以上」(水野明久社長)と警戒感を示した。四国電力も「安全対策を見直さなければならないかもしれない」と述べた。

逆風下 原発再開急ぐ国 地元反発 悩む電力各社
2011年3月30日 東京新聞
 東日本大震災による福島第一原発の事故で原発の信頼が揺らぐ中、定期検査の最終段階などで停止した原発の運転を再開できない状況が続いている。国は安定した電力供給確保のため近く、運転再開のガイドライン(指針)を打ち出す方針だが、地元の理解が得られるかどうか難しい情勢。電力業界は頭を抱えている。
 「これだけ不安が広がると、地元が納得してくれるかどうか…」。電力業界の関係者は漏らす。
 定検中の原発で原子炉を再起動する際、地元自治体の了解は本来、必要ない。しかし、福島が深刻な危機を迎えている状況だけに、へたに再開すれば、地元の猛反発を招きかねない。
 電力会社が運転する原発五十四基のうち、現在発電しているのは二十六基と半分以下。止まっている二十八基の内訳は、▽定検による停止十七基▽大震災による緊急停止十基▽装置の不具合による北陸電力の志賀1号機-となっている。
 定検中の原発のうち、中部電力の浜岡3号機(静岡県)、関西電力の高浜1号機と美浜1号機(ともに福井県)、九州電力の玄海2、3号機(佐賀県)は三月下旬~四月上旬の運転再開を予定していた。ところが、福島の事故で目算が大きく狂った。
 こうした中、九電は二十四日、地元住民の不安などを理由に運転再開を「当面延期する」と発表した。既存の火力発電で代替する見通しだが、原油価格が高騰する中、原発に比べ発電コストの高い火力は企業の負担増につながる。
 中電と関電は震災後、巨費を投じて津波対策の防水壁の設置などを決めた。中電は二十九日、大地震を想定した緊急の総合訓練を行うなど運転再開に向けた地ならしに余念がないが、福島の事故の進展次第では思惑通り進むかどうかは微妙だ。
 電力需要がピークを迎える夏場に向け停止中の原発が運転を再開できなければ、電力不足が生じる。経済産業省が検討している新指針には事故を教訓とした訓練や検査が盛り込まれる見通しだが、原発の運転再開に“お墨付き”を与えるためとの見方が出ている。
 官民挙げた原発の運転再開の動きに、NPO法人「原子力資料情報室」の伴英幸共同代表は「国のお墨付きがあるから動かしていいという問題ではない。第二、第三の原発災害を起こさないよう、従来の耐震チェックが十分かどうかが問い直されるべきだ」と話している。 
  福島第1原発:設計に弱さ GE元技術者が指摘
毎日新聞 2011年3月30日 10時49分(最終更新 3月30日 12時32分)
20110329
 
     
福島第1原発:設計に弱さ GE元技術者が指摘
毎日新聞 2011年3月30日 10時49分(最終更新 3月30日 12時32分)
 【ロサンゼルス吉富裕倫】東京電力福島第1原発と同型の原子炉を設計した米ゼネラル・エレクトリック(GE)社の元技術者、デール・ブライデンバーさん(79)が毎日新聞の取材に応じ、原子炉格納容器について「設計に特有の脆弱(ぜいじゃく)さがあった」と指摘し、開発後に社内で強度を巡る議論があったことを明らかにした。
 東電によると、福島第1原発はGEが60年代に開発した「マーク1」と呼ばれる沸騰水型軽水炉を6基中5基使っている。
 ◇議論封印「売れなくなる」
 GEでマーク1の安全性を再評価する責任者だったブライデンバーさんは75年ごろ、炉内から冷却水が失われると圧力に耐えられる設計ではないことを知り、操業中の同型炉を停止させる是非の議論を始めた。
 当時、マーク1は米国で16基、福島第1原発を含め約10基が米国外で稼働中。上司は「(電力会社に)操業を続けさせなければGEの原子炉は売れなくなる」と議論を封印。ブライデンバーさんは76年、約24年間勤めたGEを退職した。
 ブライデンバーさんは退職直後、原子炉格納容器の上部が小さく、下部と結合する構造が脆弱で万一の事故の際には危険であることを米議会で証言。マーク1の設計上の問題は、米原子力規制委員会の専門家も指摘し、GEは弁を取り付けて原子炉内の減圧を可能にし、格納容器を下から支える構造物の強度も改善。GEによると、福島第1原発にも反映された。
 しかし福島第1原発の原子炉損傷の可能性が伝えられる今、ブライデンバーさんは「補強しても基本設計は同じ。水素爆発などで生じた力に耐えられる強度がなかった」とみる。また「東京電力が違法に安全を見落としたのではない」としながらも、「電気設備の一部を原子炉格納容器の地下に置くなど、複数の重大なミスも重なった」と分析した。
 ブライデンバーさんはGE退職後、カリフォルニア州政府に安全対策について助言する原発コンサルタントとして約20年間働き、現在は引退している。 
  福島の事故で仏原発輸出に陰り
2011年 3月 30日  10:57ウォールストリートジャーナル
 
20110329
 
     
福島の事故で仏原発輸出に陰り
2011年 3月 30日  10:57ウォールストリートジャーナル
 【フラマンビル(フランス)】イタリアの公益事業会社エネルの社員でエンジニアのロセラ・ロッテラさん(32)はこの3年間、フランス北部のフラマンビル近郊で原子力発電所建設に携わってきた。イタリアで原発を建設するときのために技術を習得する計画の一環だ。4月には帰国するが、この知識をいつ生かせるのかは分からない。
 イタリア政府は先週、福島原発事故による国民の不安を受けて、原発再開発のプロジェクトを1年間凍結した。欧州連合(EU)による新たな域内原発安全性テストの結果が満足できるものでなければ、政府はプロジェクトを完全に止める可能性がある。
 このイタリアの状況は、日本での事故で原子力産業が抱え込んだ大きな問題を示している。つまり、各国政府と国民に原子力が依然として安全であることを説得しなければならないのだ。コンサルティンググループ、キャップジェミニのエネルギー専門家、コレット・ルイナー氏は「原子力の成功を決定づけるのは必ずしも科学や技術ではない」と指摘した。
 この数年間、フランスの原子力大手アレバと電力公社(EDF)は原子力の普及およびその危険なイメージの払拭を目指す世界のエネルギー企業の先頭に立ってきた。フランスでは電力の80%近くが原発で作られており、同国は長い間原子力の旗頭として、中国、南アフリカ共和国、それにインドなどにその技術を売り込んできた。EDFの昨年の売上高は651億ユーロ(約7兆6000億円)で、その半分弱までが海外分だった。
 いくつかの国の政府はここ数週間、自国内にある原発の安全性について報告を求めた。フランスにとって最も重要なのは、中国が新規の原発建設認可を中止し、既存原発についても厳しい検査を命じたことだ。フランスの原子力業界の発展にとって中国政府は最も重要な顧客の一角だ。EDFは中国に二つの原発を建設するための合弁会社に出資している。ここにはアレバが原子炉を供給することになっている。
 EDFの広報担当者は「EDFが先導する最も先端的なプロジェクトが英国と中国で実を結ぶことになる」とし、同時に、「イタリアや米国などその他の国で長期的に何が起きるか結論を出すのは早すぎる」と述べた。
 アレバはインドに6基の原子炉を建設する仮契約を同国政府などとの間で結んだが、インドも最近になって原発運転規則を見直すと明らかにした。アレバの広報担当者は、中国とインドでの事業の進展についてコメントするのを避けた。
 欧州でも遅れが出る可能性がある。EDFとアレバは英国で4基の原子炉を建設することになっている。最初のプラントは2018年に運転を始める予定だが、原子力の専門家は政府の安全見直しによって新しい規則が導入される可能性があり、それによって運転開始は遅れるかもしれないとしている。
 アナリストらによれば、EDFがメリーランド州カルバートクリフスでのプロジェクトで原子炉の増設を検討している米国では、日本での事故を受けたコスト高で、このプロジェクトが立ち往生する可能性もある。EDFはこれについても結論を出すのは時期尚早だとしている。
 2基の原子炉が運転中で、もう1基の建設が進められているEDFのフラマンビル原発は、フランスの優れた原子力技術のショーウインドーだ。小学生から外国の政府要人まで、毎年1万人ほどがこの原発の見学に訪れ、その安全性と温室効果ガス排出ゼロの長所を聞かされている。第3号機の建設現場の責任者は「日本の問題が解決したあとに議論の場が設けられるだろう」とし、「それまでにわれわれができることは、この原発のドアを開け、何が起きているのかを人々に説明することだ」と語った。
 イタリアのエネルは07年、3号機に12.5%出資し、その建設を支援するために58人のエンジニアを送り込んだ。その2年後、EDFとエネルはイタリアでの原発建設候補地を調査するための合弁会社設立の契約に調印した。
 イタリアの原発は1986年のチェルノブイリ事故を受けて閉鎖された。政府は原発利用を再開する計画だったが、日本の事故で1年間凍結されることになった。同国の電力料金は欧州の平均より約30%高く、原発推進論者は原発利用によって料金は大幅に低下すると訴えている。同国では6月に原発利用の是非を問う国民投票が行われる。
  東日本大震災:反原発団体の請願、初採択へ 佐賀・唐津
毎日新聞 2011年3月24日 10時22分
20110329
 
     
 佐賀県玄海町の九州電力玄海原発3号機で1次冷却水に放射性ヨウ素が漏れた問題で、同町に隣接する唐津市議会は23日、反原発団体が提出した、九電に原因究明を求める請願書を25日に採択する方針を決めた。東京電力福島第1原発の事故で「原子力の安全神話が崩れ去った」(市議)のが理由で、反原発団体の請願を同市議会が採択するのは初めて。
 請願書を提出したのは「玄海原発対策住民会議」と「プルサーマルと佐賀県の100年を考える会」。(1)市民や県民に対する説明会を開く(2)漏えい燃料体を研究機関に持ち込み原因特定する--ことを九電に申し入れるよう求めている。
 市議会では民主党会派が反対したものの、その他は「市民の安全確保のためにも採択すべきだ」との意見でまとまった。
 請願書を提出した石丸初美さん(59)は「真剣に取り組んでくれてうれしい。県民の安全のために九電に申し入れてほしい」と話した。
 同3号機は昨年12月に1次冷却水の放射性ヨウ素濃度が上昇。今年2月、調査した九電がウラン燃料棒に微細な穴(ピンホール)が開いて漏れ出たのが原因と判断した。同機は09年12月からプルサーマル発電を実施しているが、今回のトラブルはプルサーマルとは無関係とされている。【原田哲郎】 
   土壌150地点で調査へ 福島第一原発30キロ圏内除く
2011年3月30日19時35分朝日新聞
20110329
 
     
 土壌150地点で調査へ 福島第一原発30キロ圏内除く
2011年3月30日19時35分朝日新聞
 農林水産省は30日、福島第一原発から漏れた放射性物質による土壌汚染の影響調査について、4月中旬までに原発周辺の150地点で実施する方針を明らかにした。作付けの時期を前に、農家に対して農地の安全性の基準を示す必要があると判断した。まずは田植えの時期に間に合うように水田を中心に調査する。
 福島第一原発周辺の150地点から土を採取し、半減期の長い放射性セシウムの濃度を分析する方向で、原発周辺の県と調整を始めた。
 調査地点は福島第一原発からの距離や、文部科学省が観測している大気中の放射線量などをもとに決める。避難や屋内退避の指示が出ている同原発から30キロ圏内を除き、その周辺から選ぶ。田植え前の代かきでかき回す範囲にあたる地表面から15センチの土を採取するなど、調査方法も統一する。
 有害な農作物の生育を防ぐための現行法(農用地土壌汚染防止法)は放射性物質を対象外としているため、国が自治体に調査を強制することはできない。今回の調査は農水省が技術指導する形で実施し、結果を対象の自治体に伝える。
 作付けの可否の判断にあたっては、農作物が土中の放射性物質をどの程度吸収するかについて分析する必要がある。農水省はこの分野の国内外の過去の研究成果を洗い出し、稲などの農作物が放射性物質を吸収する程度を示す「移行係数」を算出する作業も進めている。
 土壌中の放射性物質の濃度にこの係数を乗じた値が、出荷停止につながる暫定基準値を上回るかどうかが作付けの可否の判断材料になる見通し。算出された移行係数は、農水省が4月中旬までに公表する方向で検討している。
 福島第一原発からの放射性物質の放出は長期化する可能性もあり、農水省は必要に応じて土壌調査を続ける方針。
 福島県は25日、土壌汚染の恐れがあるとして、県内の全農家に農作業を当面延期するよう要請。国と協力して土壌の分析を進め、農地の安全性を判断した上で作付けの指示を出すことにしている。
   原発30キロ圏外でも避難勧告を」 グリーンピース
2011年3月30日19時40分朝日新聞
 
20110329
 
    
 原発30キロ圏外でも避難勧告を」 グリーンピース
2011年3月30日19時40分朝日新聞
 国際環境NGOグリーンピースは30日、東京都内で会見し、福島第一原発の周辺で独自に行った放射線量の調査結果を発表した。福島県飯舘村で27日に毎時8~10マイクロシーベルトを観測したことを例に挙げ、「原発の30キロ圏外でも、放射線量の高い場所には、国が避難勧告を行うべきだ」との見解を示した。
 グリーンピースは、欧州の専門家らの調査チームを福島に派遣。26~27日に福島市内など7カ所で放射線量を測定した。国や自治体が発表する線量データについては「我々の調査と一致している」と評価。一方で、汚染リスクの広がりは、原発を中心とした同心円ではないとして、「線量の高い地域では、放射線の影響を受けやすい子どもや妊婦は優先的に避難する必要がある」と指摘した。
 調査チームは近く、同原発周辺で水や牛乳、食品類の調査も始める。

原発20~30キロ圏の乳幼児ら「避難を」 議員が署名
2011年3月30日19時7分朝日新聞
 福島県選出の民主党衆院議員を含む国会議員26人が、政府が自主的避難を呼びかけた東京電力福島第一原発から20~30キロ圏の住民のうち、乳幼児や妊婦を避難させるよう求める市民団体の署名活動に応じ、市民団体は菅直人首相あてに署名を提出した。乳幼児らは放射線の影響を受けやすいとしている。原子力資料情報室や「美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会」など4団体が呼びかけた。
  九州電力:玄海2、3号機 5月に発電再開
毎日新聞 2011年3月30日 20時54分
 
20110329
 
     
九州電力:玄海2、3号機 5月に発電再開
毎日新聞 2011年3月30日 20時54分
 九州電力は30日、定期検査中の玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)2、3号機について、発電再開は最も早くて5月にずれ込む見通しを明らかにした。原発の津波対策が原子力安全・保安院のガイドラインにほぼ沿っていたため、めどが立ったという。「発電再開の見通しが立たない」として懸念されていた夏場の計画停電は回避されそうだ。
 眞部利應社長が11年度電力供給計画についての会見で明らかにした。玄海、川内(鹿児島県薩摩川内市)の両原発の津波対策に約400億円をかけ、非常用電源車や冷却水確保のための移動式ポンプの配備などに取り組む。安全対策を施した上で、国の審査に地元との調整が必要となる。「順調にいって1カ月程度の遅れとなるのではないか」と述べた。
 発電再開は当初、2号機は今月下旬、3号機は4月上旬の予定だった。しかし、福島原発の事故が安定に向かわず、地元自治体などから不安の声が上がり、24日に当面の延期を決定。5月上旬に定期検査に入る川内原発1号機を含め、最大で3基が同時停止することから、計画停電の可能性を示唆していた。
 再開には地元の理解をどう得るかが最大の課題。眞部社長は「最大公約数の国民のお考えを全体的に判断して踏み切りたい。安全への信頼感をどうつなぎ留めるかだ」と話し、立地の玄海町や薩摩川内市だけでなく、隣接県や自治体とも協議する方針を示した。【石戸久代】
  原発の非常用電源確保を=津波対策、各社に指示-福島第1原発事故で・経産省
時事通信
 
20110329
 
     
 原発の非常用電源確保を=津波対策、各社に指示-福島第1原発事故で・経産省
時事通信
 東京電力福島第1原発で、津波により非常用を含むすべての電源が失われ原子炉の冷却ができない事態に陥ったことを受け、海江田万里経済産業相は30日、原発を保有する電力会社10社と高速増殖炉「もんじゅ」を運転する日本原子力研究開発機構に対し、電源車の配備など緊急安全対策を指示した。4月中旬ごろまでに報告を求める。
 会見した海江田経産相は「抜本的な安全対策は引き続き検討するが、最初の一歩として取らなければならない中身だ」と話した。
 緊急安全対策は、津波で電源を失っても冷却機能を維持し、放射能の外部放出を防止することが目的。原子炉や使用済み核燃料プールを冷却できるように、非常用電源車の配備や冷却水供給用の消防車、消火ホースを準備するよう求めた。
 中長期的には、今回の津波の経験を踏まえ、全国の原発で想定すべき津波の高さを見直し、防潮堤の設置などの抜本対策を取る。(2011/03/30-21:01)

全原発に津波想定の緊急安全対策を指示 経産相
2011年3月30日20時52分朝日新聞
 東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、海江田万里経済産業相は30日、全国の原発で津波の被災に備えた緊急安全対策をとるよう、電力会社に指示した。原子力安全・保安院が1カ月以内に対策の実施状況を確認する。
 指示したのは(1)原子炉や使用済み核燃料プールの冷却に使う電源車や消防車などの配備(2)緊急時の対応を定めた手順書の策定(3)手順書に基づく緊急対策訓練の実施。
 福島第一、第二原発を除く国内すべての原発(45基)が対象となる。このうち定期点検中の14基の運転再開は、保安院による緊急安全対策の実施状況の確認が事実上の条件になるとみられる。
 福島第一原発では、津波で緊急時の非常用電源を失い、原子炉や使用済み燃料プールの冷却設備が使えなくなったことが、炉心や使用済み燃料の損傷につながった。緊急対策はこのような事態を防ぐことが目的だが、「応急措置」の意味合いが強い。海江田氏は会見で「限られた時間のなかで、これが今できること。最低限これだけのバックアップ設備が必要ということだ」と述べた。津波を防ぐ防潮堤の整備をはじめとする抜本対策は今後検討する。

 原発を巡っては、九州電力が24日、定期点検中の玄海原発2、3号機(佐賀県玄海町)について「国の新たな安全対策の方針が示されないと地元の理解が得られない」として、3月末~4月に予定していた運転再開を延長すると発表。計画停電の可能性も否定できないと保安院が対応を急いでいた。(小暮哲夫)
 経産相が緊急安全対策をとるよう指示したことを受けて九州電力は30日、すみやかに安全対策を実施して玄海2、3号機の営業運転を5月中に再開する考えを示した。真部利応社長は「再開できれば計画停電はしなくてすむ」と話した。

原発:保安院が緊急安全対策を電力各社に指示
毎日新聞 2011年3月30日 21時18分(最終更新 3月30日 21時54分)
 東日本大震災による東京電力福島第1原発の事故を受け、経済産業省原子力安全・保安院は30日、全国の原発に緊急安全対策を義務づけるよう電力各社に指示した。原発周辺の自治体から安全対策強化を求める声が相次いでいるのに応じた。海江田万里経産相が同日明らかにした。
 同相は会見で、事故の直接的な原因として(1)緊急時の電源が確保できなかった(2)原子炉の熱を冷却する機能が失われた(3)使用済み核燃料プールの冷却水を確保できなかった--ことを挙げた。そのうえで、非常用電源や冷却水不足の代替手段となる電源車や消防車などを確保し、訓練を実施するなどの緊急安全対策を示し、各原発で具体的に検討するよう指示した。
 対象は福島第1、第2原発(計10基)以外の全国の商用原子炉44基(うち4基は震災で停止中、14基は定期検査中)と高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)。4月中旬ごろまでに各原発の取り組みを報告させ、保安院が内容を確認する。保安院は「緊急安全対策に伴って現在運転中の原発を止める必要はない」とし、定期検査で停止中の原子炉を再開するかどうかは、緊急安全対策の作業とは別に検討する方針を示した。
 今回、福島第1原発を襲った大津波(推定高さ14メートル以上)について具体的に考慮した抜本的な対策については「津波の発生メカニズムなど事故の全体像を解明した上で改めて検討する」としている。【足立旬子】
 ◇解説…国の安全審査の不備を認める
 全国の原発に緊急安全対策を指示した経済産業省原子力安全・保安院は30日の会見で「予定外の大きな津波に対する対策が取られていなかった」と、従来の国の安全審査の不備を事実上認めた。一方、運転中の原子炉に対しては運転を継続しながらの検討を許容しており、原発に対する地元の不安を解消できるのか疑問が残る。
 原発は、電力会社が設置許可申請を国に提出し、国や内閣府原子力安全委員会が安全審査を実施。その許可を経て建設される。福島第1原発の場合、国の安全設計審査指針に基づいて東電が想定していた津波の高さはわずか5.7メートルだった。
 津波対策は、阪神大震災を受けて06年に改定された国の耐震審査指針(新指針)に盛り込まれた。過去の津波を調査し、原発の安全性を確認するよう求めている。新指針に基づき再評価を終えたのは、東電柏崎刈羽原発の1、5~7号機、もんじゅ、北陸電力志賀原発1号機の計6基。福島第1原発は再評価作業の最中に被災した。
 新指針では「極めてまれだが発生する可能性のある津波でも、原発施設の安全機能が重大な影響を受ける恐れがないことを確認する」よう求めている。今回、福島第1原発を襲った14メートルを超える大津波について東電は「想定外だった」としており、新指針でも津波の想定が甘かったことは否定できない。再評価済みの6基についても改めて評価し直す必要がある。【河内敏康】

全原発に緊急電源 経産相が要請、消防車配備も
2011/3/30 20:55日本経済新聞
 海江田万里経済産業相は30日、東日本大震災による津波の影響で東京電力福島第1原子力発電所が大きな被害を受けたことを受け、全国の原発を対象にした緊急安全対策を指示した。電源や冷却機能が使えなくなっても核燃料の損傷が起きないように、電源車や消防車の配備などを電力各社に求める。経産省原子力安全・保安院が4月中をめどに実施状況を確認する。
 経産相は記者会見で「抜本的な安全対策は今後引き続き検討する」とした上で、「今の時点でやらなければいけないことをしっかりやってもらう」と強調した。
 対象は電力各社の原発と日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」の計45基。このうち定期検査中で運転していない原発は14基で、地震で停止したのは4基。保安院によると、稼働中の原発は運転を停止せずに実施できるという。
 福島第1原発では津波で電源が失われ、原子炉や使用済み核燃料プールの冷却が機能しなかった。このためすべての原発でバッテリーを備えた電源車や冷却水を注入する消防車、消火ホースなどを用意するよう求める。
 津波発生時の手順書の整備や、緊急時を想定した訓練なども実施させる。4月中旬ごろまでに保安院への報告を求める。保安院が確認した後も事業者は継続的に改善に取り組む。
 定期検査や地震で停止中の原発について、保安院が確認作業する前に運転再開できるかどうかは「地元の意向を踏まえつつ事業者が判断する」(保安院)としている。
 今回の津波を踏まえ、将来は「想定すべき津波の高さ」を設定。それに備えるため防潮堤や水密扉などを設置したり、空冷式ディーゼル発電機や海水ポンプ電動機を確保したりする中長期的な抜本対策も求める。抜本対策の時期は事故調査委員会などの議論を経て決める。
  汚染マップの作成が必要=IAEA
時事通信
 
20110329
 
     
 汚染マップの作成が必要=IAEA
時事通信
 福島第1原発事故による農産物への放射能汚染を受け、日本に派遣された国際原子力機関(IAEA)などの専門家チームが30日、群馬県庁を訪れてJA関係者や県市町村の農政担当者と意見交換を行った。会合後、IAEAの室谷展寛国際支援調整官は記者団に対し「土壌の広域かつ詳細な汚染マップを作成することが必要。これに基づき復興に向けたシナリオをつくっていくことが最も大事だ」と語った。
 また、食品衛生法の暫定規制値を超える野菜の出荷停止について室谷国際支援調整官は「消費者が安心する措置が取られている現状は適切だ」と指摘する一方、規制値の基準については「政治的に判断している。IAEAとしてはコメントを控える」と述べるにとどめた。(2011/03/30-19:46)

福島第1原発:汚染マップの作製こそ急務…IAEA調整官
毎日新聞 2011年3月30日 20時21分(最終更新 3月30日 20時47分)
 福島第1原発の事故に伴う農畜産物の出荷停止問題で、国際原子力機関(IAEA)の室谷展寛(のぶひろ)国際支援調整官は30日、群馬県庁で県幹部らと意見交換し、「今求められているのは広域かつ詳細に放射性物質の汚染マップを作製することだ」との認識を示した。汚染マップは86年のチェルノブイリ原発事故で、当時のソ連政府などが作製した。【奥山はるな】
  賠償範囲認定へ審査会=原発事故受け-笹木文科副大臣
時事通信
 
20110329
 
     
 賠償範囲認定へ審査会=原発事故受け-笹木文科副大臣
時事通信
 笹木竜三文部科学副大臣は30日の記者会見で、福島第1原発の事故を受け、原子力損害賠償紛争審査会を4月にも省内に設置することを表明した。同審査会は、東京電力が原子力損害賠償法に基づき、周辺住民などに行う損害賠償の範囲を定めるための指針を策定する。
 同審査会の設置は1999年の核燃料加工会社ジェー・シー・オー(JCO)の臨界事故以来、2度目。JCOの事故では、住民の医療費や、避難に伴う営業損害、避難費用などが賠償範囲として認定された。
 今回は、避難指示が出ている同原発の半径20キロ圏内の企業や農家の営業損害や、住民の避難費用などのほか、福島県や周辺の各県で放射性物質の検出により、国から出荷制限を指示された農畜産物などが賠償対象となるのは確実とみられる。(2011/03/30-20:20)
  電気料金引き上げも=夏の計画停電、最小限に-東電会長
時事通信
 
20110329
 
     
電気料金引き上げも=夏の計画停電、最小限に-東電会長
時事通信
 東京電力の勝俣恒久会長は30日の記者会見で、電気料金について「『値上げしない』と確約するのは、なかなか難しい」と述べ、今後の引き上げもあり得るとの認識を表明した。福島第1原発の運転停止で低下した電力供給能力を、原子力より燃料コストが高い火力発電で補うことによる負担などを、料金転嫁で一部でも吸収する可能性を否定しなかった。
 勝俣会長は料金問題を「なかなか難しい」として、政府とも協議しながら検討するとの見通しを示した。
 一方、同会長は、大幅な電力不足が懸念される夏季に向けて「供給力の大幅な上積みを図る」として、大型ガスタービンを使った発電設備の増設などに取り組むと強調。一般世帯や経済界に一段の節電も要請し、「夏の計画停電は最小限にとどめるべく、あらゆる努力をする」と語った。(2011/03/30-19:58)

電気代時間帯別を検討 東電、使用量抑制図る
2011年3月26日 東京新聞
 東京電力は二十五日、冷房のため電力使用量が増える夏の電気料金について、ピーク時に値上げするなど、時間帯別料金を導入し、使用量抑制を図る検討に入ったことを明らかにした。東日本大震災で福島第一原発をはじめ、発電所の停止が相次いでいるため、夏の電力需要に供給力が追いつかないのは確実で、計画停電以外の方法も模索を始めた。
 料金値上げによる使用量抑制は、同日午前、首相官邸で開かれた政府の電力需給緊急対策本部の会合で、与謝野馨経済財政担当相も「大事なのは日本経済の生産拠点に連続して電力供給すること、そのためには一般家庭の節電をお願いする」と述べ、提案した。政府は四月中をめどに夏に向けた抜本的な節電対策をまとめるが、停電の不便さを強いられているうえ、さらに値上げで負担増を求められれば、消費者の理解が得られるか不透明だ。
 東電の見通しでは、七月末の供給力は、停止中の火力発電所を稼働させることなどで二十四日現在より一千万キロワット多い、四千六百五十万キロワットとなる。この時期の需要は最大で五千五百万キロワットとみており、供給を八百五十万キロワット上回り、東京二十三区のうち現在は対象外の区も計画停電が及ぶ可能性が高い。猛暑では、需要が六千万キロワット近くになる場合もあり、海江田万里経済産業相は、対策本部の会合で一千万~千五百万キロワット不足する恐れもあると指摘。東電も「計画停電だけで不足分をカバーするのは困難」(藤本孝副社長)とみている。
 一方で、計画停電による負担に偏らないよう、二十五日の記者会見で東電の村松衛執行役員は、「電力使用の抑制にあらゆる方策を視野に入れている」と述べ、値上げで料金が割高な時間帯をつくることも選択肢の一つであることを明言した。東電によると夏の需要期は六月下旬から九月上旬、一日のうちでは午後二~三時がピークとなるため値上げする場合は、この時期や時間帯を軸に検討するとみられる。
 また、東電は併せて、契約する企業などにも使用制限や夏季休暇をはじめ休日をずらして設定することなどの協力を求めていく。

夏の時間帯、電気料金値上げ検討 東電
2011.3.26 01:05サンケイビズ
 東日本大震災で多くの発電所が停止した東京電力は25日、冷房需要で電気使用量が高まる時間帯の電力料金を値上げする案を検討する方針を示した。電力需要がピークになる夏場に850万キロワット(7月末時点)の電力不足が出る見通しとなったため、あらゆる方法で電力使用を抑制する必要があると判断した。政府も同日の電力需要緊急対策本部で、4月末に節電策などをまとめることを決めた。
 東電の供給能力は3650万キロワットまで落ちたが、火力発電所復旧などで7月に4650万キロワットとなる見通し。これに対し7月末時点での1日の最大需要は5500万キロワットの見込みで、供給能力を大きく上回る。
 時間帯別料金の中身はこれから詰めるが、夏場は冷房の利用が増える午後2~3時ごろに電気使用量のピークを迎えるため、この時間帯の料金を割高にするかどうかが焦点となる。産業界や病院、一般家庭など利用者別に適用を区別するかなども検討する方針だ。
 一方、25日の対策本部では海江田万里経済産業相が夏場の電力不足について、東電の想定を上回る最大1500万キロワット程度となるとの見方を示した。
 また、経産省は4月末にまとめる節電策の原案を対策本部に提示。企業の夏休みの延長・分散化、営業時間の短縮、関東圏以外の生産拠点の活用などを盛り込んだ。閣僚からはサマータイム(夏時間)制導入などを求める声も出た。このほか政府は電気事業法に基づく強制的な電力使用抑制なども検討する方向だ。
 ただ、一律の電気料金引き上げについては、海江田経産相が同日の会見で「不自由な思いをしている中で何事だという意見もある」と慎重な見方を示した。 
  中電、原発着工・運転延期も
中国新聞 '11/3/29
 
20110329
 
     
 中電、原発着工・運転延期も
中国新聞 '11/3/29
 中国電力の山下隆社長は28日、福島第1原発の事故を受け、中電の原発事業について「建設工程を変更することも考えられる」と述べた。上関原発(山口県上関町)の着工と島根原発(松江市)3号機の運転開始について、延期する可能性を示した。
 広島市中区の本社であった2011年度の電力供給計画の会見で明らかにした。山下社長は、事故を受けて国が原発の安全対策の検討を進める見通しを示し、「その中で、建設工程を変更することも考えられる」と述べた。
 来年3月の運転開始を予定する島根3号機は、震災の影響で制御棒を動かす装置の点検が遅れており、「営業運転の具体的な時期が見通せない」と説明した。12年6月の着工、18年3月の運転開始を予定する上関1号機については、「(計画を)延ばす選択肢もある」とした。

東日本大震災:「原発推進」を明言 「島根」3号機は延期示唆--中電社長 /広島
毎日新聞 2011年3月29日 地方版
 福島第1原発(福島県)の事故と高濃度の放射能漏れで原発の安全性が揺らぐ中、中国電力の山下隆社長は28日、震災発生後初めて記者会見した。「事故は依然として深刻な状況で、大変重たく受け止めている」と神妙な表情で語ったが、電力の安定供給などを理由に、原発建設を続ける考えを示した。【加藤小夜】
 同日、11年度の電力供給計画を発表したのに合わせて、説明した。
 建設計画を進めている上関原発(山口県上関町)では震災後、山口県などから安全性の確認などを求める強い要望が出され、工事を一時中断している。山下社長は計画継続を明言したうえで、「安全を担保し、理解していただくことが大切。事故を受けて、現地事務所が地元で説明に回っている」と話した。
 島根原発(松江市)では、多数の点検・交換漏れが発覚し運転を停止している1号機と、運転中の2号機に対して、津波対策を進めていることを説明。外部からの電源確保ができなくなった際の非常用発電機への燃料補給手段確保や、建物への浸水防止策、高台での緊急用発電機設置などの対策を進めている。2号機の運転継続への理解を求め、プルサーマル計画も予定通り進める考えを示した。1号機については「地元の判断をいただいておらず、再開時期は未定」とした。
 制御棒駆動機構に不備が見つかり、運転開始が12月から来年3月に延期された3号機は、点検を依頼した茨城県日立市の工場が震災で被災。操業再開の見通しが立たないため、運転開始時期の延長を示唆し、「一日も早く工場が復旧し、制御機構を3号機に持ち込み、(運転に向けた)作業を継続したい」と語った。

上関原発 運転開始延期も、中国電社長が会見
(2011年3月29日  読売新聞)
 中国電力(広島市)の山下隆社長は28日の記者会見で、2018年3月に計画している山口県上関町の原子力発電所の運転開始について「延期することも選択肢にある」などと述べた。
 同原発1号機は12年6月の本体着工に向け、埋め立て工事などを進めてきた。福島第一原発事故後の15日から中断しているが、これまで「計画に影響はない」としていた。社長は「今後、原発の安全対策の議論が深まる。(新たな指針などが示されれば)建設工程の変更も考えられる」との見方を示した。
 一方、建設中の島根原発3号機(松江市)の運転開始を12年3月に予定していることについても、社長は「大変厳しい状況だ」と延期の可能性を示した。故障した制御棒駆動装置を修理する茨城県日立市の工場が被災して操業を中止しているためだ。

中国電「原発建設は継続」 安全協定、地域拡大も
2011/3/29 4:40中国電力
 中国電力の山下隆社長は28日、東日本大震災の発生後、初めて記者会見を開き、新規の原子力発電所の建設を進める方針に変わりがないことを表明し、安全性について住民への説明に努める考えを示した。だが、福島第1原発の事故を受け、上関原発(山口県上関町)などの運転開始時期は大幅にずれ込む公算が大きい。
 中国電は島根原発(松江市)3号機の運転を2012年3月、上関原発1号機の運転を18年3月に始める計画。山下社長は「原子力発電はエネルギーの安定供給や地球温暖化防止の観点から必要な電源で、今後も建設を進める考えに変わりはない」と強調。「(スケジュールの)変更も考えられるが、現在は事故の影響を見通せる状況にない」として、運転開始の延期には言及しなかった。
 福島第1原発の事故については「決して起こしてはならない事故。原子力事業が危機的な状況にあると承知している」と話した。事故後に敷地造成工事を中断している上関原発計画は「国レベルで徹底した安全対策の議論がなされたあと、住民に理解してもらうようこれまで以上に説明に努める」としている。
 島根原発が立地する松江市に隣接する雲南市などが、事故などの際に原発へ立ち入り調査ができる「原子力安全協定」の締結を要請していることについては「真摯に受け止めている」とし、安全協定の締結自治体を島根県や松江市以外にも広げる考えを示唆した。
 同社は電源構成に占める原発の比率が09年度で15%と国内他社に比べて低く、島根原発3号機や上関原発1号機の稼働で原発比率を全国平均並みに上昇させることをめざしていた。
 島根原発3号機は昨年秋に原子炉の核分裂を調整する制御棒の駆動装置に不具合が判明。装置を分解して点検する作業を茨城県日立市の工場に委託していたが、この工場が地震被害で操業を停止しており、来年3月の運転開始は厳しい状況だ。
 上関原発は福島第1原発の事故後、地元の山口県や上関町の要請を受け、敷地造成工事を中断した。山口県の二井関成知事は「(中断は)当然、かなりの期間になると思う」との認識を示している。
 中国電は、停止中の島根原発1号機の再稼働や新規原発の運転開始が遅れた場合でも、当面は火力発電などで電力供給は確保できるとしている。ただ、原発建設の見通しが立たない中、中期的な電力供給体制の見直しを迫られる可能性もある。
  浜岡原発3号機、再開5月以降に 経産省が安全対策指示
2011年3月30日20時11分朝日新聞
 
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 定期検査で停止中の中部電力浜岡原子力発電所3号機(静岡県御前崎市、110万キロワット)の運転再開の時期が5月以降にずれ込むことになった。経済産業省が25日、電力各社に対して緊急安全対策をまとめて報告するよう指示したためだ。4月中の運転を目指していた。
 中電は報告を出して政府のお墨付きを得たうえで浜岡3号機の運転再開を目指す。ただ、再開には地元自治体の理解も必要だ。静岡県などは3号機の早期再開に難色を示しており、電力需要が増える夏場までに稼働にこぎ着けられるか不透明になってきた。
 中電はすでに、海面からの高さ12メートル以上の防波壁の建設や、緊急時の手順書の整備などの新たな対応策を発表。大津波ですべての電源が失われた状況を想定した緊急訓練も29日までに実施している。経産省の指示に先んじて、運転再開に向けた環境整備を急いできた。
 一方で、使用済み核燃料プールで異常があった場合の冷却方法の確保などでは、まだ十分な対応策は出ておらず、中電が検討中だ。

浜岡3号機再開延期
(2011年3月30日  読売新聞)
 定期検査で運転停止中の中部電力浜岡原子力発電所(御前崎市)3号機について、中電が目指していた4月初旬の運転再開が先送りされることが確実になった。県幹部や地元自治体首長から29日、早期の運転再開を困難視する発言が相次いだ。
県幹部・御前崎市長「まだ早い」
県の小林佐登志危機管理監は29日、東日本巨大地震に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて浜岡原発で実施された中部電力の大規模な津波対策訓練を視察した後に記者会見し、3号機の運転再開の時期について「国が検討している新たな原子力政策のガイドライン(指針)が一つの判断基準となる」と述べた。海江田経済産業相が25日、東日本巨大地震を受け、定期検査を終えた原発の運転再開についての指針を月内にまとめる方針を示したことを踏まえ、直後の4月初旬の運転再開は難しいとの見通しを示したものだ。
 会見で小林危機管理監は「浜岡原発は東海地震など三連動の地震を見込んで耐震や津波対策を講じている。福島第一原発のような事象が起きるとは考えにくい」と述べたものの、「もっと厳しい条件で訓練をする必要がある」とも語り、運転再開を認める環境が整っていないとの見方を示した。
 同じく29日の訓練を視察した地元・御前崎市の石原茂雄市長は、この訓練で住民の不安は払拭されたと思うかとの記者団の質問に対し、「まだ早い。市民の中には(3号機を)立ち上げるべきではないとの声がある一方で、東京電力を支援するという観点から(運転再開を)認めるべきだとの意見もある。五分五分だ」と述べた。3号機の運転再開を認めるかどうかは、市民感情などを考慮しながら慎重に判断する必要があるとの考えを示したとみられる。
 中電の水野明久社長は24日、川勝知事を訪ね、3号機を4月上旬にも運転を再開させる方針を説明。川勝知事も「安全対策をしっかりしたうえで決断すれば、尊重したい」と述べ、運転再開を容認していた。だが、中電の広報責任者は29日、今回の訓練が「3号機の運転再開に結びつくとは考えていない」と話し、中電としても3号機の運転を予定通り再開するのは難しくなってきたとみていることを明らかにした。
「津波で電源切断」緊迫訓練
 中部電力は29日、浜岡原子力発電所で津波による被害を想定した大規模な緊急時対応訓練を実施した。協力会社を含めて約140人が参加し、東京電力福島第一原子力発電所で深刻な事態が続いているなか、緊迫した面持ちで万一に備えた。
 訓練は「浜岡原発が震度6強の強い揺れと津波で、すべての電源が奪われた」との想定。今回の東日本巨大地震後に配置した発電機車へのケーブル接続、非常用ディーゼル発電機用燃料の移送、海水系ポンプ電動機の復旧訓練などが行われたほか、原子炉を冷却するため消防車を利用した代替注水訓練も実施された。3号機のシミュレーター室では、計器類の確認や非常時の対応訓練も行われた。
 御前崎市の石原茂雄市長や同市議らも訓練を視察。石原市長は「福島の事態に市民は不安な気持ちを持っている。これでもかというところまで対策を取らないと市民は納得しない。放射能漏れを想定した訓練の必要もある」と話した。
 地元4市でつくる浜岡原発安全等対策協議会(4市対協)の開催については、「話はあるが、中電とだけの4市対協では現状がわからない。国に来てもらったうえで開きたい」と語った。

浜岡原発3号機、再開見合わせ 国の安全指針策定で
2011/3/30 5:26日本経済新聞
 中部電力は29日、定期検査で運転を停止している浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)3号機について、早ければ4月上旬とみられた運転再開を一時見合わせる方針を明らかにした。海江田万里経済産業相が25日の閣議後記者会見で、定検で停止中の原発を再開するための安全基準のガイドラインを今週をめどにまとめると表明したことに対応する。
 中部電は「国から指示文書が出るのであれば、ガイドラインに沿った対応を適切に実施するために対応する期間が必要」(広報部)と説明。国のガイドラインが示されるまで運転再開は難しいとの認識を示した。
 3号機は東日本大震災前の当初計画では3月中に起動する予定だった。その後、福島第1原発の事故を受けて津波被害などを想定した緊急訓練を24日から約1週間実施することになり、地元に対策内容を説明したあと「速やかに起動する」(水野明久社長)方針だった。
 一方で九州電力が24日、地元住民らに配慮する形で定検中の玄海原発(佐賀県玄海町)2、3号機の再開延期を発表。電力各社の対応に差が生じていた。
 浜岡原発で29日行われた緊急訓練最終日を視察した静岡県の小林佐登志危機管理監も記者団に「県単独での(運転再開の)判断は難しい。国が判断基準を示すのはありがたい」と述べた。

浜岡原発3号機の運転再開に知事難色(静岡県)
[ 3/30 18:38 静岡第一テレビ]
川勝知事は30日の会見で、浜岡原発3号機の運転再開は、津波対策を万全にしない限り難しいという判断を示した。また震災後県内にも広がる自粛ムードを応援ムードに変えていきたいなどと述べた。また、川勝知事は当初、電力不足を補う意味から、運転再開に一定の理解を示していたが、福島第一原発での危機の状況が、水で冷やすことから放射能漏れへの対応に変わり、現状では浜岡原発の地元からも理解を得られないと判断したという。更に、震災後県内でも祭りやイベントなどを中止する動きが続いていることについて必要以上と感じているなどと述べた。その上で、6月に三島市で予定されている食育フェアも実施するとした他、計画停電で利用客が大きく減少している県東部の旅館などは、富士川以西の県民に応援と思って利用して欲しいなどと呼びかけた。 
  放射性物質飛散防止へ樹脂散布 政府、福島原発で実施
2011/03/30 20:02   【共同通信】
 
20110329
 
     
放射性物質飛散防止へ樹脂散布 政府、福島原発で実施
2011/03/30 20:02   【共同通信】
 政府は30日、福島第1原発の施設内のがれきや土壌に付着した放射性物質を含むほこりやちりが飛び散るのを防ぐため、原発敷地内に特殊な合成樹脂を散布する方針を決めた。31日に試験散布を開始し、効果があれば敷地全体で散布する。作業員の安全を確保し、原子炉冷却や施設内にたまった汚染水処理作業などを迅速化させたい考えだ。
 第1原発では1、3号機の水素爆発や4号機の火災などで敷地内にあるがれきの上や土壌に放射性物質を含んだちり、ほこりが積もっている。これが雨で海に流れたり、風で空中に舞うことで高濃度の放射性物質が広がってしまう課題が指摘されていた。
 使用する樹脂は本来、埋め立てや土地造成で土が飛散しないよう表面を固める際に用いる。遠隔操作が可能な無人車両からホースで水溶性の樹脂をまき、放射性物質を含んだちり、ほこりの飛散を防ぐ。一定の粘着力があるため、電気設備や配管がある場所には散布しない。作業は東電が実施する。
 ただ、樹脂散布は暫定的な措置で、原子炉の状態が安定した後、抜本的な対策を講じる。
 政府はタービン建屋の地下にたまっている汚染水の処理について、海上にタンカーを停泊させ自衛隊艦船が汚染水を運ぶ案を検討したが、放射性物質の遮蔽(しゃへい)に不安が残るため見送った。原発施設内に貯蔵、処理施設をつくる方向だ。被ばくを防ぐため現場観察などでロボット導入も計画している。
 損傷した建屋を特殊シートで覆って放射性物質の拡散を防ぐ案も浮上したが、シート作成には1~2カ月間かかり実現は微妙。枝野幸男官房長官は30日の記者会見で「あらゆる可能性を検討している中の選択肢だ」と述べるにとどめた。 
  廃炉明言、避難「数週間以上」=福島第1原発1~4号機-東電会長
時事通信
 
20110329
 
     
 廃炉明言、避難「数週間以上」=福島第1原発1~4号機-東電会長
時事通信
 深刻な危機が続く福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)1~4号機について、東京電力は30日、原子炉や使用済み核燃料プールを十分冷却し、放射能を閉じ込める措置を取った後、廃炉にする方針を初めて明らかにした。勝俣恒久会長が記者会見で、緊急冷却のため腐食性の高い海水を注入したことを理由に「おそらく廃止せざるを得ない」と明言した。
 勝俣会長は、津波による電源喪失で本来の冷却装置が動かない1~3号機の原子炉と1~4号機の燃料プールについて、「最近少し安定してきた」としながらも、安全確保に向けた作業は長期化すると説明。「数週間では厳しい」と述べ、周辺住民の避難はそれ以上続くとの見通しを示した。具体的な期間には言及しなかった。
 勝俣会長は「社会に大きな不安、心配、迷惑をお掛けし、心からおわび申し上げる」と謝罪。しかし津波対策については、結果的に「不十分だった」と述べるにとどまり、「足りない所があったかは今後十分詰めたい」と責任を認めなかった。(2011/03/30-19:31)

福島1~4号機は廃炉へ 原発安定めど立たず
2011/03/30 20:17   【共同通信】
 東京電力の勝俣恒久会長(71)は30日、本店で記者会見し、東日本大震災で事故が起きた福島第1原発について「1~4号機の状況を客観的に見ると、廃止せざるをえない」と述べ、廃炉にする方針を明らかにした。枝野幸男官房長官は同日午後の会見で、5、6号機も廃炉になるとの認識を示した。
 東電首脳が福島原発の廃炉を表明したのは初めて。勝俣会長は、事故が起きた原子炉の残留熱除去が喫緊の課題と指摘。「最終的に安定するにはかなり時間がかかり、数週間では厳しい」と述べ、冷却機能回復にめどが立っていない状況を説明。依然危険な状態にある1~4号機の運転再開断念を表明することで、事故対応を最優先する姿勢を強調した。
 東電は、清水正孝社長(66)が29日夜、高血圧でめまいを起こして都内の病院に向かい、緊急入院したと発表。陣頭指揮を代行した勝俣会長は、清水社長の病状については「そんなにかからないで戻り、指揮を執る」と説明。自身と清水氏の経営責任については「事態の収束が最大の経営責任」と述べるにとどめた。
 枝野官房長官が廃炉になるとの認識を示した5、6号機について、勝俣会長は「基本機能は維持している」と説明。今後の復旧については「国や地元の意見を聞いて考える」と話した。また会見の冒頭、原発事故について「ご不安とご心配、ご迷惑をおかけし、おわび申し上げます」と述べ、陳謝した。
 今回の原発事故では、敷地の土壌から半減期が極めて長く毒性の強い放射性物質プルトニウムが検出された。プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料によるプルサーマル発電計画が全国各地で進められているが、勝俣会長は「遅れていくだろう」との見解を示した。
 東電は、冷房用の電力需要が膨らむ7月末までに供給力を4650万キロワットまで引き上げる計画。勝俣会長は、ガスタービン発電設備の新設を軸に供給力をさらに上積みし、夏場に、地域ごとに電気を止める計画停電の回避を目指すと話した。

1─4号機は廃炉不可避、経営形態は民営で努力=東電会長
2011年 03月 30日 19:55
[東京 30日 ロイター] 東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)の勝俣恒久会長は30日午後、同社本店で記者会見し、深刻な状況が続く福島第1原子力発電所1─4号機について、「客観的に考えて廃炉にせざるを得ない」と述べた。同社が廃炉は不可避との認識を示すのは初めて。
 国内最悪の原発事故を受けて同社の国有化の可能性も取りざたされているが、勝俣会長は「民営で最大限、努力したい」と語った。
 廃炉費用について勝俣会長は「試算する状況ではない」と指摘。同原発の状況について「1─6号機まで一応の安定をみることができたが、1─4号機は残留熱除去など最終冷却を実現できていない。原子炉、格納容器、燃料棒の状況を正確に把握するのは難しい。最終的な安定にはかなり時間がかかる」などと説明した。
 <損害賠償では国の援助も>
 同会長は、「放射性物質の大気や水質への拡散、農作物や飲料水への影響の拡大など大変な迷惑をかけており、心からお詫びする」と謝罪した上で、「国の支援をいただきながら原子力損害賠償制度に基づき誠意をもった賠償の準備を進めている」と述べた。
 同制度における損害賠償額は、商業原発では1200億円が上限(1事業所当たり)で、この賠償額を超える損害が発生し補償の残額を電力会社が賄いきれない場合に、国が電力会社に必要な援助を行うことが可能になっている。勝俣会長は会見で、「原子力損害賠償法はスキームがはっきりしていない法律。政府がどういう制度を制定することによるところが大きい」と指摘した。
 会見では、民間会社としての存続を目指す意向を示した勝俣会長だが、債務超過に陥る可能性については「1─4号機(の事故が)どう収束するのか、原子力損害賠償法で当社がどの程度救済されるのかなど重要な要素が未知だが、大変厳しい状況だ」と話した。手元流動性については、三井住友銀行など主力銀行から総額2兆円の融資を受けたが、勝俣会長は「LNGなど燃料費や復旧費がかかり、いくらあっても足りない状況。政府と協議しながら資金不足に陥らないよう努力したい」と述べた。
 <夏場の計画停電回避に全力>
 東電は7月末の電力供給力を4650万キロワットと見込む一方で、節電効果を織り込んで最大電力を5500万キロワットと想定している。今後の供給力の上積みは「新しいガスタービンをかき集めるとか、故障している発電所の復旧を検討しているが、最大限確保したい。いろいろな手段を通じて節電をお願いしており、何とか夏場には計画停電しないよう全力を尽くす」と強調した。 
 <清水社長の体調悪化に驚き>
 勝俣会長は、同社の清水正孝社長が昨日入院したことについて、「急に体調が悪くなったと聞いてびっくりした。それまでの心労、疲労がたまって血圧が高くなったりして医師の診断を仰いだ」と説明。同社長の復帰について勝俣会長は、「そんなにかからないで戻り、指揮を執ることができる」と述べた。
 自身を含む経営陣の責任問題については、「当面は今の事態をいかに安定させるのかが大事。そこに全力を投入することが私の最大の責務」と述べるにとどめた。

東電会長、福島第1原発「廃止せざるを得ない」 賠償は「誠意を持って準備」
2011.3.30 15:47産経新聞
 東京電力の勝俣恒久会長は30日、東京都内の同社本店で、東日本大震災後初めて会見し、福島第1原子力発電所事故について、「(事態の収束は)数週間では難しいと思っている」と述べ、さらに1カ月以上の期間を要するとの見方を示した。同原発1~4号機について「おそらく廃止せざるを得ない」と廃炉にも言及した。
 一方、放射性物質(放射能)の拡散で農産物などへの影響が出ていることについて、「誠意を持って賠償準備を進めている」と述べ、原子力損害賠償法に基づき国と協力して賠償する方針を明らかにした。
 勝俣会長はまた、東電が損害賠償や発電所の復旧費で、「(資金が)いくらあっても足りない状況。政府と協議しながら何とか資金不足に陥らないようにしたい」と述べ、すでに確定している銀行団からの2兆円の融資とは別に追加を求める考えを示した。ただ、政府内で浮上している国有化の議論に対しては、「私どもとしては民営化でありたい」と強調した。
 一方、東電が予定している福島第1原発7、8号機などの増設計画は、「原子力を拡大するのを認めて頂けるのかどうかが今後の焦点。私どもが考えるということにはならない」と中断を示唆。さらに事故により、日本が官民で取り組むインフラ輸出にも影響が出るとの考えを示した。
 原子炉の現状は「1~6号機に一応の安定を見ることができる」との認識を示し、今後、炉内冷却システムの復旧に全力を注ぐ考えを強調した。

福島第1原発で枝野氏
2011年03月30日共同通信
枝野幸男官房長官は30日午後の記者会見で、福島第1原発事故に関連し、5、6号機も廃炉になるとの認識を示した。福島第1原発から半径20キロ圏について、現在の「避難指示」から、立ち入り禁止となる「警戒区域」設定へと規制強化を検討する考えも明らかにした。

福島第1原発:5、6号機も廃炉を…官房長官が見解
毎日新聞 2011年3月30日 20時24分(最終更新 3月30日 20時48分)
 枝野幸男官房長官は30日の記者会見で、東京電力福島第1原発の1~4号機だけでなく、冷却機能の回復した5、6号機についても「政府の判断という以前に客観的状況としてはっきりとしているのではないか」と述べ、廃炉にすべきだとの見解を示した。
 東京電力の勝俣恒久会長は同日、1~4号機の廃炉を明言したが、今回の事故で放出された放射性物質による周辺地域の汚染も懸念されている。枝野氏はそうした深刻な事態を念頭に「社会的な見方ははっきりしている」とも述べ、同原発全体の閉鎖もやむを得ないとの考えを示唆した。【影山哲也】

官房長官 5・6号機も廃炉に
3月30日 19時9分 NHK
枝野官房長官は記者会見で、東京電力の勝俣会長が福島第一原発の1号機から4号機は廃炉にせざるをえないという考えを示したことについて、「判断以前の問題だ」と述べたうえで、5号機と6号機も廃炉にすべきだという認識を示しました。
この中で枝野官房長官は、東京電力の勝俣会長が福島第一原子力発電所の1号機から4号機については廃炉にせざるをえないという考えを示したことについて、「客観的な状況ははっきりしており、判断以前の問題だ」と述べました。そのうえで、枝野長官は、5号機と6号機についても、「政府の判断以前に、全体の客観的な状況や社会的な見方は、かなりはっきりしている」と述べ、同様に廃炉にすべきだという認識を示しました。また、枝野長官は、政府と東京電力による統合対策本部の副本部長を務める、東京電力の清水社長が入院したことについて、「東京電力の態勢いかんにかかわらず、組織体として、しっかりと責任を果たしてもらうことが重要だ」と述べました。さらに、枝野長官は、東京電力が電力事業を継続していくための、国からの公的資金の支援について、「首都圏に対して今後も安定して電力供給しなければならないのは間違いなく、今回の事故の補償もしっかりとやらなければいけないのは当然の前提だ。今は、東京電力も、政府も、まずは事故の収束に全力を尽くすことに尽きる」と述べました。

「5、6号機も廃炉に」東電会見に住民怒りの声
(2011年3月30日20時44分  読売新聞)
 東京電力の勝俣恒久会長が福島第一原発1~4号機について、「廃炉にせざるを得ない」「(避難指示の解除は)数週間では厳しい」などと述べたことを受け、福島県内各地で避難生活を送る住民からは、「5、6号機も廃炉に」「一刻も早く先行きを示せ」などと、改めて怒りの声が上がった。
 東日本巨大地震後、東電の最高責任者が記者会見に応じたのは、13日の清水正孝社長以来17日ぶり。勝俣会長は「本来なら社長から報告すべきだった」と釈明した後、2時間以上にわたり報道陣の質問に応じた。
 勝俣会長は被害者への補償について、「東電を潰してでも、補償を優先するか」と問われ「最大限の補償、おわびをしたい」としながら「全体としては原子力損害賠償法の枠組みで考えたい」と慎重に言葉を選んだ。

保安院、福島原発「廃炉なら10~20年かかる」
2011/3/30 19:27日本経済新聞
 経済産業省原子力安全・保安院は30日夜の記者会見で、福島第1原子力発電所の廃炉を完了するまでに必要となる期間として「10~20年のオーダーになる」と指摘した。持続可能な冷却システムを作り、高い放射線が出るところを遮蔽した上で更地にすることを前提とした場合の見通しを示した。
   政府「使用制限」発動へ=東電管内、夏の電力不足に対応
時事通信
20110329
 
     
 政府「使用制限」発動へ=東電管内、夏の電力不足に対応
時事通信
 政府が、東日本大震災で被災した東京電力の電力供給力不足に対応するため、政令で最大消費電力に限度を設ける「使用制限」措置を発動する方針を決めたことが29日、明らかになった。電力需要のピークを迎える7~8月に工場やオフィスなど大口需要者を対象に実施する。
 放射能漏れ事故につながった福島第1原発をはじめ、東電の太平洋岸の発電所は軒並み被災。休止中の火力発電所の再運転や新設を急いでも、夏のピーク時の需要5500万~6000万キロワットの予測に対し、確保できる供給力は4650万キロワットにとどまる見通しとなっている。
 政府は、現行の計画停電の運用拡大も検討したが、毎日変更される停電地域・時刻に工場の操業が左右されるなど弊害が大きい。電気事業法に基づく使用制限を発動し、最大消費電力に上限を設ける一方で、電力を終日供給するのが次善の策と判断した。(2011/03/29-18:04)

政府、企業の電力制限検討 経済界に自主節電要請 
2011/03/30 11:07   【共同通信】
 政府は30日、東日本大震災による東京電力管内の夏場の供給不足に対応するため、工場を持つ大企業などの大口需要者に対し、電気事業法に基づく電力の使用制限をかける検討に入った。4月末をめどに結論を出す。
 最大1500万キロワットに及ぶとされる夏場の電力不足による大規模停電を回避するため、経済産業省や国土交通省を通じ、所管の業界団体などに自主的な節電計画の策定と実行を要請。それでもカバーしきれない場合には、ピークとなる昼間の時間帯を中心に工場など大口利用者を対象に電力の使用を制限する。
 使用制限が発動されれば、第1次オイルショックの1974年以来となる。
 政府からの要請を受けて、日本経団連は31日に初会合を開く震災復興特別委員会で、業界別の節電計画について検討する。
 電力の使用制限の発動を回避するため、ピーク時の需要を引き下げることに重点を置く方針。工場などの操業時間帯を夜間にずらすことや、企業が持つ自家発電の最大限の活用、企業の夏休みの分散化などが対策として考えられる。
 産業界の一部などでは、数日おきに操業する企業とそうでない企業を分ける「輪番制」の採用案も浮上しており、併せて検討するとみられる。

業界ごとの自主節電計画作成へ 経団連
2011年3月29日22時56分朝日新聞

 日本経団連の米倉弘昌会長(住友化学会長)は29日の記者会見で、福島第一原子力発電所事故による今夏の大幅な電力不足への対策として、業界ごとに自主的な節電計画を作成する方針を示した。31日に開く経団連の震災復興特別委員会で正式に決め、4月中にとりまとめる。
 米倉会長は「電力需要のピークをずらすよう、産業界が自主計画をたてることが大事だ」と述べた。対象地域や時間が直前になるまで分からないとの批判が強い東京電力の計画停電や、電気事業法に基づく政府による電力使用制限の発動を避けるには、産業界全体による自主的な節電を進める必要があるとの判断だ。
 具体的には、自動車や電機業界が検討している工場ごとに期間を区切って操業を止める「交代休業」や、自家発電装置の活用、操業時間を昼から夜間に変更することなどが考えられるという。
 経団連は、二酸化炭素排出量を削減するため、34業種が参加して自主行動計画をまとめており、今回もこれを参考に、実効性のある計画を各業界に作ってもらう。

東日本大震災 産業界の節電対策、来月策定へ--経団連
毎日新聞 2011年3月30日 東京朝刊
 日本経団連の米倉弘昌会長は29日、東日本大震災からの復興について経済界の対応策を検討する「震災復興特別委員会」の初会合を31日に開き、4月中をめどに産業界の節電対策などをまとめる考えを明らかにした。東京都内で開かれた社団法人「新化学技術推進協会」発足の記者会見で述べた。
 米倉会長は、今夏電力の大幅な不足が予想されることについて「総量規制というよりは、ピーク時の電力をいかに抑えるかが重要。そういった対応を自主的な節電計画によって達成していくことが大事だ」と述べ、産業界として計画をまとめる考えを改めて強調。そのうえで「もっときめ細かに需要、供給サイドの協議の場が必要になる」と東京電力にも参加を求めた。
 特別委員会は経団連の副会長や評議員会議長ら約40人で構成。被災地や日本経済の復興に向けた政策や、電力供給能力の大幅な減少に対応した節電対策について検討する予定。

「節電計画」企業に要請 政府、大口需要の規制検討
2011.3.29 23:33 産経新聞
 東日本大震災に伴う東京電力の電力供給力不足に対応するため、政府は29日、企業に対して節電の「自主行動計画」を提出するよう要請する方針を固めた。1年で最も電力使用量が高まる7~8月に向けて大口需要者の電力利用を抑制するための対策となる。政府は同時に、政令で企業の最大消費電力に強制的な限度を設ける「使用制限」などの発動も検討する方針だ。
 行動計画は首都圏など東京電力管内の企業ごとに提出を求める。工場の休日や稼働時間分散化のほか、店舗やオフィスの営業時間をずらす対応などを想定。就業時間を選択できるフレックスタイム制や、インターネットを活用した在宅勤務の拡大も含まれる。
 企業が提出した行動計画を所管官庁が評価する。行動計画は強制力を持たないが、企業が目標を明確化することで自主的な取り組みを促すのが狙いだ。これまでも、京都議定書の温室効果ガス削減目標の達成を念頭に、企業の環境保全を促す手法として導入し、浸透した実績がある。
 震災で東電の供給力は大幅に減少。東電は計画停電を行っているが、信号や病院などの社会インフラが停電になることや、経済活動を支える生産や流通機能がストップすることへの批判は根強い。このため政府は計画停電以外の電力抑制策を検討。行動計画の提出を要請するのもその一環だ。
 さらに政府は緊急避難的に電力の供給を止める「使用制限」の発動も検討。強制力はないものの、事業所ごとに割り当てられた使用量内で電気を使うよう求める「総量規制」も検討課題となっている。
 政府は4月に具体的な対応策をまとめ、本格的な電力需要期を迎える7月前からの実行を目指す。企業の活動や生活に大きく関わることから、試行期間を設ける案も検討。産業界などと調整を図る考えだ。
 これに関連し、日本経団連の米倉弘昌会長は29日の会見で、産業別に自主的な節電計画を策定した上で来月中に全体計画を取りまとめる考えを表明。「総量規制ではなく、電力需要のピークをずらすよう産業界が自主計画を策定することが大事だ」と語り、政府による規制の強化に反対する考えを示唆した。

政府、電力使用制限を検討 今夏、大口企業を対象
2011年3月29日 23時18分中日新聞
 政府が、東日本大震災で被災した東京電力の供給力低下による首都圏の夏の電力不足に対応するため、最大消費電力に限度を設ける「使用制限」発動の検討に入ったことが29日分かった。制限の対象は電気を多く使う企業など大口需要者。4月末をめどに結論を出すが、実際に発動すれば1974年の第1次オイルショック以来となる。
 使用制限は、電気事業法に基づく強制的な措置で、指示に従わない場合は100万円以下の罰金もある。
 検討中の具体策では、最大消費電力を前年に比べて一定割合削減させる案が浮上している。
 震災による東京電力福島第1原発などの被災で東電の電力供給力は大幅にダウンし、現在、計画停電を実施している。しかし、今夏が昨年のような猛暑になると冷房などで最大で電力需要が6千万キロワット程度となるが、東電の見通しでは供給能力は4650万キロワットにとどまる。夏場の電力不足は避けられず、大規模停電の懸念が高まっている。
 対応策としては、使用制限のほか、使用限度を決めて企業が自主的に取り組む「総量規制」があるが、実際に守られるか不透明な面がある。海江田万里経済産業相はこれまで「総量の規制だけをはめて、後は企業に任せてくれ、では(大規模停電の)危険性を防ぐことはできない」と否定的だ。
 需要抑制策については、自動車メーカーが工場を曜日ごとに休業させる動きもある。政府は今後、民間のこうした動きもみて最終的に判断する。
  保安院、経産省から分離へ=推進と規制、同一組織に問題-原発事故受け、政府・民主
時事通信
 
20110329
 
     
 保安院、経産省から分離へ=推進と規制、同一組織に問題-原発事故受け、政府・民主
時事通信
 政府・民主党は30日、東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、原発に関する安全行政を抜本的に見直す方針を固めた。東電や経済産業省原子力安全・保安院の初動対応が遅れた原因を徹底分析するとともに、事故が終息に向かえば、具体案の検討に入る。菅政権内では、原子力の推進と規制の両部門が同一組織にあることで、「安全面のチェックが甘くなっていた」との見方が広がっており、保安院を経産省から分離する方向で検討する。
 保安院は経産省の外局で、原子力施設の設置許可や保安検査などの安全規制が主な業務。2001年の中央省庁再編で、旧科学技術庁などに分かれていた原子力業務を一元化する形で設置された。ただ、同省には、原発を推進する資源エネルギー庁もあり、当時から「アクセルとブレーキを同じ役所が握るのは問題」との指摘があった。原発を抱える福島県の佐藤雄平、新潟県の泉田裕彦両知事はかねて、保安院の分離を政府に求めていた。
 こうした中、対応の遅れから原発事故は深刻な事態に発展。菅直人首相は30日、首相官邸で会談した福島瑞穂社民党党首から保安院の分離を求められ、「これだけの事故があったのでしっかりとエネルギー政策を議論する。保安院の体制を含めて当然議論になる」と検討を表明。民主党幹部は「組織の見直しは必要。少なくとも経産省から保安院を分離すべきだ」と明言した。(2011/03/30-17:55)

経産省と保安院、菅首相が分離検討の意向
(2011年3月30日19時04分  読売新聞)
 菅首相は30日、首相官邸で社民党の福島党首と会談し、東京電力福島第一原子力発電所の事故に関連して、「原子力安全・保安院の体制を含めて議論する必要がある」と述べ、経済産業省と保安院の分離を検討する考えを示した。
 今回の事故を受け、原子力の安全規制を担う保安院に関し、原子力を推進する立場の経産省の外局になっていることを踏まえて「安全面のチェックが甘かったのではないか」という指摘が出ている。民主党は、2009年の衆院選の政権公約(マニフェスト)でも、経産省と保安院の分離を前提に「原子力安全規制委員会を創設する」としており、事態が沈静化すれば、こうした方向で議論が進むとみられる。
 また、首相は福島氏に「自然エネルギーの割合を20、30、40%と広げていきたい。自然エネルギーを応援する仕組みを考えたい」と語り、現在は9%の割合にとどまっている太陽光などの「再生可能エネルギー」の普及に努める考えを強調した。

首相、保安院の経産省分離を検討の方針
2011.3.30 21:25 サンケイビズ
 菅直人首相は30日、社民党の福島瑞穂党首と官邸で会談し、東京電力福島第1原子力発電所の放射能漏れ事故を受けて、経済産業省の外局となっている原子力安全・保安院のあり方を見直す考えを表明した。保安院を同省から分離するなどの方策を検討する方針だ。
 福島氏は首相に対し、保安院を経産省から分離することと、エネルギー政策について原子力依存から太陽光などの自然エネルギーへの全面的な転換を求めた。とくに保安院については「経産省と資源エネルギー庁と同じところにある。(原子力行政の)規制する側と推進する側を分けるべきだ」と訴えた。
 首相は、当面は第1原発事故の収束に全力を挙げることを表明。その上で「これだけの事故が起きたのだから、今すぐ議論にはならないにしても、エネルギー政策の見直し、体制のあり方を十分に議論をしていく必要がある」と答えた。
 保安院は、平成13年の中央省庁再編で新設され、原子力施設などの設置許可や保安検査などを担っている。

事態悪化、1週間「遠隔操作」=渦巻く経産への不満-政府・民主
 政府・民主党が30日、原子力安全・保安院を経済産業省から分離する方向で検討に入ったのは、政権内部で福島第1原発事故への同省の対応に根強い不信、不満が渦巻いているのも一因だ。
 「どういうことだ」。消防庁を所管する片山善博総務相は先週初め、保安院幹部を怒鳴りあげた。所管外の東京消防庁の隊員らが、高い放射線を浴びながら原発に命懸けの放水作業を続けているにもかかわらず、監督官庁の保安院の職員が一人もいないことを知り、怒りを爆発させたのだ。
 政府関係者によると、保安院職員は11日の震災発生直後、国の現地災害対策本部が置かれた原発から約5キロの距離にあるオフサイトセンター(拠点施設)に詰めていたが、対策本部が16日に福島市の県庁内に移ると、一緒に移動。原発やその周辺から、保安院職員は一人もいなくなった。
 総務相の怒りにあわてた保安院は22日、職員を現場に戻したが、最悪の事態を回避しようと、自衛隊や消防が放水活動を続けていた約1週間、保安院は、離れた場所から現場に「あれやれこれやれと遠隔操作をしていた」(政府筋)ことになる。
 保安院に対しては、菅直人首相も「本当のことを言っているのか」と周囲に漏らすなど強い不信感を抱いている。政府と与野党が30日開いた震災対策合同会議の実務者会合には、保安院の寺坂信昭院長も出席。自民、社民両党が「今後の事故の見通しを示してほしい」とただしたが、寺坂院長は返答しなかった。
 そもそも、民主党は野党時代から、安全面をチェックする保安院が、原子力政策を推進する経済産業省内にあることを問題視し、分離、独立を唱えていたが、同省は「保安院と(内閣府の)原子力安全委員会によるダブルチェック体制は機能している」と抵抗し、政権交代後も具体化は進まなかった。同省幹部の責任も、いずれ問われることになりそうだ。(2011/03/30-20:34)
20110328
 
 
再度掲載します
平井憲夫「原発がどんなものか知ってほしい」
HREF="http://www.iam-t.jp/HIRAI/index.html#about">平井憲夫</A>  
          http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html
20110328
 
再度掲載します
科学映像館
 「福島の原子力」 http://www.kagakueizo.org/2011/01/post-332.html 
 
  福島第1原発:汚染水対応 班目氏、「知識持ち合わせず」
毎日新聞 2011年3月29日 0時07分(最終更新 3月29日 0時23分)
 
20110328
 
    
 班目春樹・原子力安全委員長は28日夜の記者会見で、東京電力福島第1原発のトレンチでみつかった高放射線量の汚染水への対応について、「どのような形ですみやかに実施できるかについて、安全委ではそれだけの知識を持ち合わせていない。まずは事業者(東京電力)が解決策を示すとともに、原子力安全・保安院にしっかりと指導をしていただきたい」と述べた。首相への勧告権限も持つ専門家集団トップの発言だけに、その役割について議論を呼びそうだ。
 同委員会は原子力利用時の安全確保のために基本な考え方を示し、行政機関や事業者を指導する役割を担い、他の審議会より強い権限を持つ。だが、班目委員長は23日に会見するまで、国民に対して見解や助言の内容などを説明することがほとんどなく批判を浴びていた。【大場あい】 
  微量のプルトニウム検出=損傷燃料棒から放出-東電、「問題ないレベル」・福島原発
時事通信 
20110328
 
    
微量のプルトニウム検出=損傷燃料棒から放出-東電、「問題ないレベル」・福島原発
時事通信
 東京電力は28日、福島第1原発の敷地内5カ所で21日と22日に採取した土壌から、微量のプルトニウム238と同239、240を検出したと発表した。このうち1号機から西北西へ約500メートル離れたグラウンド付近と北へ約500メートル離れた固体廃棄物貯蔵庫前の2カ所で検出されたプルトニウムは、今回の事故で損傷した核燃料棒から出てきたと考えられる。
 記者会見した武藤栄副社長は「ご心配をおかけしておわび申し上げる」と謝罪した。
 濃度は過去に海外で行われた大気圏内核実験により国内各地に降ったプルトニウムと同様のレベルであり、人体には問題なく、復旧作業にも影響ないという。
 原子炉と使用済み核燃料プールのどちらから放出されたかは不明。3号機の原子炉は通常のウラン燃料と異なるウラン・プルトニウム混合酸化物燃料(MOX燃料)を使っていたが、どの燃料棒から出たかも特定できない。武藤副社長は「全体として放射性物質が出てくる量を少なくしたい」と述べた。
 グラウンド付近の土から検出されたプルトニウム238は1キログラム当たり0.54ベクレル、239と240が同0.27ベクレル。固体貯蔵物貯蔵庫前の土は、238が0.18ベクレル、239と240が0.19ベクレル。
 分析は日本原子力研究開発機構が行った。東電は今後も3カ所で週2回土壌を採取し、分析を続ける。
 プルトニウムはアルファ線(ヘリウム原子核)を放出する物質で、半減期が非常に長く、外部被ばくよりも、吸い込むなどした場合の内部被ばくが問題となる。(2011/03/29-00:27)

福島原発、敷地内にプルトニウム 核燃料から放出の可能性
2011/03/29 01:42   【共同通信】
 東日本大震災による福島第1原発事故で東京電力は28日、原発敷地内の土壌5カ所からプルトニウムを検出したと発表した。今回の事故で核燃料から放出された可能性があるとしている。濃度は過去に行われた核実験の際に、日本で検出されたのと同レベル。「通常の環境土壌中の濃度レベルで、人体に問題になるものではない」としている。今後、敷地内と周辺の環境モニタリングを強化する。
 一方、1~3号機の建屋地下から海側に延びるトンネルと、地上につながる立て坑に水がたまり、2号機外の立て坑では毎時千ミリシーベルト以上の高い放射線量が検出されたことが分かった。
 この線量では、15分で今回の作業員の被ばく線量の上限である250ミリシーベルトを超える。30分いるとリンパ球が減少、4時間程度で半数の人が30日以内に死亡するとされる。
 2号機は原子炉損傷の可能性が指摘され、タービン建屋地下には高濃度の放射性物質を含む水がたまっている。東電はこの水がトンネルなどに流れ込み、海にも流出した恐れもあるとしている。
 原子力安全委員会の班目春樹委員長は2号機について「大量に水が漏れているとは考えていないが、原子炉圧力容器が破損した可能性と、その周囲から漏れている可能性のどちらもあり得る」と述べた。
 東電によると、水が確認されたのは27日午後3時半~4時ごろ。公表まで丸1日以上かかり、安全委員会が連絡を受けたのも28日夕と、通報や情報公開が遅れた。
 トンネルや立て坑は、被ばくの恐れがある区域を隔離した「放射線管理区域」の外側にある。トンネル内には冷却用の海水を引き込む配管などが通っている。
 立て坑は1~3号機で深さ約16~22メートル。いずれも上端近くまで水がたまり、放射線量は1号機では毎時0・4ミリシーベルト。3号機は、がれきがあり測定できなかった。立て坑から水があふれたかは不明で、海までは約55~70メートル離れている。
 水の線量が最も高かった2号機外の立て坑内は、空気中も同100~300ミリシーベルトの高い線量だった。
 2号機タービン建屋地下のたまり水との関連について、東電は「同じものであることは否定できない。できるだけ早く(水の)処置をしたい」としている。一方、経済産業省原子力安全・保安院は、引き続き注水による炉心冷却を優先する考えを示した。
 圧力容器の破損については東電が28日未明、可能性に初めて言及。保安院は否定的な見方だが「あらゆる可能性を念頭に置く」としている。
 各号機の冷却機能回復に向けた作業は28日も続いた。東電はタービン建屋地下にたまった水を排出するため、高濃度の放射性物質を含む水をポンプで復水器に回収する作業を1号機で続けたが、2、3号機は復水器が満水の状態。復水器内の水を別のタンクに移すことを予定している。

原発敷地土壌 プルトニウム検出
3月29日 1時2分 NHK
福島第一原子力発電所で、敷地内で採取した土壌を分析した結果、今回の事故に伴って放出されたとみられる微量のプルトニウムが検出されました。東京電力によりますと、検出されたプルトニウムの濃度は国内の通常の土壌に含まれる濃度とほぼ同じレベルで、人体に影響のあるレベルではないということです。
東京電力によりますと、21日から翌日にかけて、福島第一原子力発電所の敷地内の5か所で土壌を採取し、外部の専門機関で分析を行いました。その結果、1号機から西北西におよそ500メートルにあるグラウンド付近と、同じ1号機から北に500メートルにある固体廃棄物貯蔵庫の付近の2か所で、今回の事故に伴って放出されたとみられる微量のプルトニウムが検出されたということです。東京電力によりますと、検出されたのは、プルトニウムの仲間でプルトニウム238と239、それに240の3種類でグラウンド付近の場合、このうちのプルトニウム238が1キログラム当たり、およそ0.54ベクレル検出されました。この濃度は、国内の通常の土壌に含まれる濃度や、過去に大気圏内で行われた核実験で国内に降ったプルトニウムの濃度ともほぼ同じレベルで、人体に影響のあるレベルではないということです。プルトニウムは、福島第一原発の場合、3号機で「MOX燃料」と呼ばれるプルトニウムを含む燃料を使用しているほか、通常のウラン燃料を使ったほかの原子炉でも生成されています。プルトニウムは、肺などの臓器に取り込まれると長い間とどまって放射線を出し、がんなどを引き起こす可能性がありますが、プルトニウムが出すアルファ線と呼ばれる放射線は紙1枚で遮蔽が可能です。東京電力は、今後も引き続き週2回、福島第一原発の敷地内の3か所で土壌のプルトニウムの調査を続けるということです。経済産業省の原子力安全・保安院は「検出されたプルトニウムは通常、環境中に存在するものと同じレベルで、今回の調査で土壌を採取した際、近くにいた作業員や周辺の住民の健康に影響を与えるものではない。プルトニウムについては、東京電力が原発の敷地内で継続的に行う調査に加え、文部科学省が原発から半径20キロの範囲外で行っている調査を通して、注視していきたい」と話しています。

土壌から微量プルトニウム 福島第一原発敷地 東電発表
2011年3月29日0時53分 朝日新聞
 東京電力は28日、福島第一原子力発電所の敷地内で21、22日に採取した土壌から微量の放射性物質のプルトニウムを検出したと発表した。原子炉の核燃料が損傷して漏れ出した可能性が高いが、東電は「人体に影響のないレベルの濃度」としている。
 これまでも発電所から放出されたとみられるヨウ素やセシウムなどの放射性物質が見つかっている。しかし、プルトニウムは検出するのが難しく、時間がかかっていた。
 今回検出されたのは、プルトニウム238、239、240の3種類。東電は発電所の敷地内の5地点で土壌を採取。このうち1、2号機の排気筒から約500メートル離れた2地点で3種類すべてが検出された。検出量は最大で土壌1キロあたり計0.8ベクレル。
 プルトニウムは1950~80年代に米国、旧ソ連、中国の核実験によって世界中に広がった。国内ではいまも微量が検出される。今回の濃度は、こうした観測値と同レベルだという。
 3号機では昨年、プルトニウムをウランに混ぜた混合酸化物(MOX)燃料を一部に使う「プルサーマル」運転を始めた。ただ、通常のウラン燃料を使う原子炉でも運転中に燃料の中でプルトニウムが生成される。このため、どの号機から出たものかは不明だ。
 3種類の中でプルトニウム239は半減期が約2万4千年と最も長く、長期にわたって影響を与え続ける。

福島第1原発:土壌からプルトニウム 建屋外にも汚染水
毎日新聞2011年3月29日 1時18分 更新:3月29日 1時22分
 ◇格納容器損傷の可能性高まる
 東京電力は28日、東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発1~3号機のタービン建屋外にある「トレンチ」と呼ばれるトンネル状の穴の中に水がたまり、2号機では1時間当たり1000ミリシーベルトを超える高い放射線量が検出されたと発表した。建屋地下の汚染水がトレンチに漏れ出した可能性がある。また同日、敷地内の土壌から毒性の強い放射性物質のプルトニウムが検出されたことも明らかにした。いずれも炉心内で作られる放射性物質や放射線量で、11日の被災以来指摘されていた核燃料や格納容器の損傷の可能性が高まった。
 プルトニウムの濃度について東電は、1940~80年代に繰り返された大気圏核実験の際、日本に降ったものと同等で人体への影響はないとしている。新たな土壌を採取し、継続的に分析する予定。
 トレンチはタービン建屋と海との間にある凹字形トンネルで、非常用電源を冷やすための海水が通る配管や海水をくみ上げるポンプのケーブルなどを納めている。普段は水がないが、1~3号機とも地表付近まで水で満たされているのを27日午後3時半ごろ発見、直後に線量を測定した。
 2号機のトレンチの水は1000ミリシーベルト(1シーベルト)以上で、同タービン建屋地下の汚染水と同様、炉心の冷却水の10万倍以上のレベルだった。1号機は0.4ミリシーベルト、3号機はがれきがあるため近寄れず測定していない。周辺の大気の放射線量(1時間当たり)は▽1号機0.4~1ミリシーベルト▽2号機100~300ミリシーベルト▽3号機0.8ミリシーベルト。
 東電は最も水面が高い1号機のトレンチについて、海への流入を防ぐ処置を取った。
 プルトニウムの調査は21、22日に実施した。1、2号機から500メートル~1キロ離れた5地点で土壌を数百グラム採取し、日本原子力研究開発機構が分析。その結果、全地点の土から原子炉内で発生するプルトニウム239、240が検出され、うち2地点からプルトニウム238も検出された。
 大気圏核実験では主にプルトニウム239、240が大気中に放出され、238はほとんどないことから、東電はこの2カ所については今回の事故によるものとみている。
 プルトニウムは▽被災時運転中だった1~3号機の炉心▽1~6号機の使用済み核燃料プール内の核燃料▽3号機で使用していたプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料のいずれにも含まれる。今回検出されたプルトニウムの由来について東電は「特定はできない」と話した。
 原子炉の冷却作業は、水を増やすほどタービン建屋に汚染水がたまる恐れがあることから難航している。【藤野基文、八田浩輔】
 ◇「憂うべき事態」
 経済産業省原子力安全・保安院の西山英彦審議官はプルトニウムの検出について「健康影響は考えられないが、燃料棒の損傷があることを示している。放射性物質が漏れないようにする(原発に)あるべき五重の壁が破れたことを示す。憂うべき事態だ」と述べた。

土壌からプルトニウム微量検出…福島第一原発
(2011年3月29日00時04分  読売新聞)
 東京電力は28日、福島第一原子力発電所の敷地内の土壌から放射性物質のプルトニウムを検出したと発表した。
 プルトニウムは過去の大気圏内核実験でも放出されているが、成分の特徴から東電は、今回の事故によってプルトニウムが外部に放出されたとみている。検出量はごくわずかで、人体には影響のないレベルだという。
 東電によると、21日午後から22日朝にかけて、敷地内の5か所から土壌を採取。日本原子力研究開発機構が分析した結果、プルトニウム238、239、240が検出された。
 このうち、敷地内グラウンドと固体廃棄物貯蔵庫前の2か所で検出されたプルトニウム238は、それぞれ乾燥した土壌1キロ・グラムあたり0・54ベクレルと0・18ベクレルで、国内で通常検出される量の最大約3・6倍。
 今回はプルトニウム239、240に比べて、原子炉の中で生成する238の割合が高い。同社の武藤栄副社長らは、「238は今回の事故に起因すると思われる」としている。

福島第1原発の土壌からプルトニウム、東電「ごく微量」
2011/3/29 1:25日本経済新聞
 東京電力は28日、福島第1原子力発電所の敷地内の土壌5カ所でプルトニウムを検出したと発表した。このうち2カ所は原子炉から外部に漏れた可能性が高いという。検出されたのはごく微量としている。同社はこれとは別に2号機のタービン建屋の外で、高い放射線量を計測したと発表した。汚染水が屋外で見つかったのは初めて。同機の原子炉内の燃料棒に深刻な損傷が生じた結果とみられる。
 検出されたのはプルトニウム238、239、240の3種類の同位体。3月21、22日に敷地内の5カ所で土壌数百グラムを採取し、外部機関に分析を依頼した。5カ所すべてでプルトニウム239と240を土壌1キログラムあたり最大で約1.2ベクレル検出。このうち1~2号機から西北西500メートルにあるグラウンド付近と固体廃棄物貯蔵庫前の2カ所で238を最大0.54ベクレル程度検出した。
 プルトニウム238の比率は、過去の大気圏中の核実験で検出された同位体とは異なっていた。濃度は国内土壌の平均と比べ3倍超の値という。記者会見した東電の武藤栄副社長は「人体への影響はない値だ」と述べた。現場作業員には既に検出の事実を伝え、電源復旧など作業への影響はないとしている。
 経済産業省原子力安全・保安院は28日深夜に記者会見し、「一定の燃料に損傷があることを示している」と指摘。「(核物質を閉じ込める圧力容器や格納容器など)5重の壁が守れなかった。非常に憂うべき事態だ」との見方を示した。
 3号機原子炉内の燃料の一部にはウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を使っており、これが溶け出すなどしてプルトニウムが出た可能性がある。プルトニウムは使用済み核燃料にも含まれるため、過熱したプールから水蒸気などとともに放出されるケースも考えられる。
 一方、東電は2号機のタービン建屋の外の坑道(トレンチ)で毎時1000ミリシーベルト以上の高い放射線量を計測したと発表した。東電によると27日午後3時半~4時に、1~3号機のタービン建屋の外のトレンチに水がたまっているのを確認。このうち1、2号機は放射性物質で汚染されていた。東電の武藤栄副社長は28日夕の記者会見で「報告を受けたのは28日午後だった」と明らかにした。
 原子力安全委員会の班目春樹委員長は28日夜の記者会見で、汚染水が屋外に出たのは「大変な驚きで大変憂慮している」と述べた。安全委は2号機で8~9時間にわたり冷却水が減り燃料棒全体が露出した時期があったと推定。班目委員長は「一部溶融してもおかしくない」との見方を示した。圧力容器の、制御棒の出し入れなどに使う穴から溶けた燃料が格納容器に落ちた可能性も否定できないとしている。
 燃料棒の損傷が進まないよう冷却用の水を大量に注入すると、汚染水の漏出が増える恐れがある。作業は「2つの矛盾する行動をとらないといけない」(東電)難しさに直面している。
   日本船、中国で貨物下ろせず 放射線量異常の指摘うけ
2011年3月28日23時59分朝日新聞
20110328
 
    
 日本船、中国で貨物下ろせず 放射線量異常の指摘うけ
2011年3月28日23時59分朝日新聞
 【北京=吉岡桂子】中国国家品質監督検査検疫総局から福建省アモイ港で放射線量の異常を指摘された商船三井の船が、貨物を下ろさずに神戸港へ向けて引き返していたことが28日、分かった。東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故を受けて、中国は各地の空港や港で、機体、貨物や人に対して放射線量の検査を強めており、今後も同様の混乱が続きそうだ。
 この船は17日に東京港を出発し、21日にアモイ港に到着。22日に乗船して検査した地元当局から放射線量の異常を指摘された。同社によると、現地での洗浄や第三者機関による検査が認められなかったため、27日に日本へ引き返す決断をし、出港した。
 中国国営新華社通信は27日「船は自発的に引き返した」とし、同港や同市の空気に異常は生じなかった、と伝えた。16日に遼寧省大連空港で全日空の貨物機が同様の指摘を受けて日本に引き返した際も「自発的」と報じられた。 ただ、日本の関係者によると中国の基準や対応が不透明でもあり、機材の運用などから引き返さざるを得ない状況だという。物流の停滞で部品の到着が遅れ、中国に工場を構える日系などの自動車や電機の生産に対する影響が懸念されている。

商船三井の船、日本に引き返す 放射線計測と中国で足止め
2011/3/28 12:31日本経済新聞
 商船三井は28日、高レベルの放射線が計測されたとして中国側から福建省のアモイ港沖合に足止めされていたコンテナ船が27日に日本に引き返したことを明らかにした。同船は22日に現地に到着し、中国側が2度検査していた。積み荷は古紙という。計測数値などは中国側から明らかにされておらず、商船三井は詳細を調査中としている。
商船三井の船舶から「基準値超える」放射線量検出-中国から引き返す
3月27日(ブルームバーグ):東日本大震災と津波による被害を受けた東京電力の福島第一原発がある福島県の沖合約124キロメートルの海域を通航した日本の船舶から「基準値を超える」放射線量が検出されたため、同船舶は中国当局から入港を拒否され、日本に引き返している。
  ブルームバーグの船舶追跡データ、AISライブによると、この船舶は商船三井の「MOLプレゼンス」で、福建省アモイ港から神戸港に向かっており、30日に到着する予定。アモイの港湾当局者は27日の電話インタビューで、匿名を条件にこの船舶が出発したことを確認した。詳細に関するコメントは控えた。
  アモイ出入国検査・検疫局のウェブサイトに25日掲載された文書によると、この船舶は21日にアモイ港に到着。甲板と積載コンテナの表面で「基準値を超える」放射線量が検出された。乗組員区域の放射線量は正常値だったという。
  商船三井広報部の中村和美氏は27日、移動中のためコメントできないと答えた。神戸市と神戸港の担当部署に電話をかけたが、回答は得られていない。

放射線検査:依頼が殺到 食品からおむつまで
毎日新聞 2011年3月27日 2時33分(最終更新 3月27日 3時00分)
 東京電力福島第1原発の放射性物質漏えい事故を受け、輸出入に関する検査を請け負う社団法人「日本海事検定協会」(東京都中央区)に日本企業から製品の放射線検査の依頼が殺到していることが26日、分かった。海外で日本産を不安視する声が高まっていることが背景にあり、対象は食品以外に、ネジや鉄材、おむつまで含まれ、検査が追いついていない。ただ、日本を含む大半の国は輸出を禁じる放射線量の基準はなく、検査そのものが目的化している状態だ。
 1週間ほど前から協会に寄せられた検査依頼や問い合わせは200件以上にのぼる。加工食品のほか、ネジやナットなどの機械部品、鉄材、完成した船舶、おむつなどの生理用品、消しゴムなどについて、製品自体の放射線量と大気中の放射線量を測定し、数値を記した報告書を発行している。
 現在のところ、大気中の放射線量を上回る数値は検出されていないという。
 全国の事業所にある約50台の放射線計測機器はフル回転状態で、追加購入しようにもメーカーに在庫がない。
 ◇「汚染なし」証明求め
 協会の検査対象は、輸入鋼材の放射線検査を義務づけている一部の国向けなどに限られていた。しかし、震災後に海外で日本産品を避ける動きが拡大。輸出先の外国企業が汚染されていないことを証明するよう日本の企業に求めるケースが相次ぎ検査が急増した。同種の検査を行う財団法人「新日本検定協会」(東京都港区)にも依頼が相次いでいる。
 輸入品の検査は、86年のチェルノブイリ事故後、検疫所で欧州の一部の農産品の放射線量を調べている。しかし、輸出品に関しては「基準はない」(経済産業省貿易振興課)という。【横山三加子】
   福島第1原発:事故の影響 世界で広がる見直し
毎日新聞 2011年3月27日 20時05分(最終更新 3月27日 23時13分) 
20110328
 
    
  東日本大震災で被災した福島第1原発事故の影響が、世界各国に広がっている。ドイツが1980年以前に稼働した老朽原発7基の運転を3カ月間停止する措置に踏み切ったほか、中国も新規原発の審査を一時中断、イスラエルなどが計画中止を表明した。運転中に二酸化炭素をほとんど排出せず、地球温暖化対策の切り札として近年、再び脚光を浴びた原子力発電だが、再び「冬の時代」に逆戻りするとの観測も出始めている。【ロンドン会川晴之、ワシントン斉藤信宏】
 ◇EU、検査強化で合意 反原発運動が活発化
 86年にチェルノブイリ原発事故を経験した欧州諸国は、今回の原発事故にいち早く反応した。欧州連合(EU、加盟27カ国)は15日の特別会合で域内諸国の原発の安全性検査を実施し、耐震性や津波対応に加え、冷却装置など、今回の事故で浮き彫りになった問題点を検査することで合意。25日の首脳会議で正式承認した。
 チェルノブイリ事故後、欧州では原発懐疑論が高まり、イタリアなどが原発建設を凍結、英国など多くの諸国も新規計画を見合わせた。だが、当時と違い、エネルギー価格は高騰、風力など再生利用エネルギーのコストはまだ高く、EUの4分の1の電力を供給する原発に代わるエネルギー源確保は難しい状況にある。
 経済協力開発機構(OECD)のグリア事務総長は「原発は欧州の電力供給で重要な位置を占める」と強調。国際エネルギー機関(IEA)の田中伸男事務局長も「地球温暖化対策のためには原発は不可欠」と述べるなど、各国に慎重な対応を求めている。
 欧州最大の原発メーカーである仏アレバは「信頼回復が極めて重要」と、対話に努める姿勢を強調する。ただ、事故を機に、ライバルである日本メーカーが商戦から脱落する可能性が高いとの計算も働く。
 しかし新規原発の審査を一時停止したスイスでは、直近の世論調査で反対派が87%を占めた。2年前は賛成が73%で、賛否が逆転した。ドイツでは26日、ベルリン、ハンブルクなど4都市で25万人規模のデモが実施されるなど、反原発運動が活発化している。
 ◇中国、新規建設計画を一時停止
 中国は16日に、新規原発の建設計画の審査と承認を一時停止した。
 急増するエネルギー需要を背景に、現在の13基の原発に加え、今後新たに25基建設する計画だが、国民の不安が高まっていることを考慮した。政府は「導入予定の原発は、より安全な新世代」と安全性を強調する発言を続けている。
 ◇イスラエル、ベネズエラ計画断念
 計画停止も相次ぐ。イスラエルのネタニヤフ首相は17日、同国初の商業用原発計画の中止を表明した。同国沖で天然ガスが発見されたのも一因だ。
 ベネズエラのチャベス大統領は23日、計画断念を表明した。
 ◇トルコは続行表明
 一方、日本と同じ地震国のトルコは、エルドアン首相が「原発計画を停止する考えはない」と強調する。19年運転開始予定の黒海沿岸の原発は、東芝・東京電力の企業連合が交渉を続けているが、ユルドゥズ・エネルギー天然資源相は24日、交渉期限を今月末から年内いっぱいに延ばす考えを示すなど、日本の状況に配慮する考えを表明している。
 79年のスリーマイル島原発事故以後、約30年間、原発の新規着工を凍結してきた米国は10年1月、着工容認に転じ、現在は24基の新設計画が進行中だ。
 ◇支持派は14ポイント減…米国
 オバマ大統領は、就任直後から「エネルギー需要の増大に対処し、気候変動の被害を食い止めるためには原子力発電の拡大が不可欠だ」と主張してきた。しかし、福島第1原発事故後の米CBSテレビの世論調査で、新規原発建設支持派が43%と、2年半前に比べて14ポイント減少するなど国民に不安が高まっていることに配慮し、「国民の安全のため、責任ある対応が必要」と、安全性の検証を急ぐよう原子力規制委員会(NRC)に指示した。

 ただ、米政府が原発建設の凍結に動いたわけではない。米政府は昨年2月、ジョージア州の原発2基向けに約83億ドル(約6700億円)の融資に対する政府保証を決定。25日にはNRCが「ボーグル発電所で建設許可の妨げとなるような環境への悪影響は見つからなかった」と発表し、原発建設への事実上のゴーサインを出した。
 世界最多104基の原発が稼働し、電力の約20%を原発で賄う米国では、国民の不安を和らげつついかに計画通りに原発建設を進められるかが今後の焦点となっている。
  ドイツ反原発党が躍進、与党大敗 州議選、福島事故受け
2011/03/28 10:41   【共同通信】 
20110328
 
    
 ドイツ反原発党が躍進、与党大敗 州議選、福島事故受け
2011/03/28 10:41   【共同通信】
 【ベルリン共同】ドイツのメルケル政権が「今年の最重要選挙」と位置付けた南西部バーデン・ビュルテンベルク州の州議会選挙の投開票が27日、行われた。メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)など与党側が大敗。反原発を掲げる90年連合・緑の党は2006年の前回選挙から得票率を倍増させる躍進で野党側が勝利した。
 選挙期間中に福島第1原発の事故が発生、州内に4基の原子炉があり、原発政策が最大の争点だった。事故を受けて原発の稼働年数を延長させる従来の計画を再検討しているメルケル政権は、政策の大幅な見直しを迫られそうだ。
 同州は、1953年からCDUが政権を担っている同党の牙城。しかし、今回は緑の党と社会民主党(SPD)が州政権を樹立、国内16州・特別市で初めて緑の党出身の州首相が誕生の見通し。
 選管によると、CDU得票率は39・0%で第2次大戦後2番目の低水準。連立を組む自由民主党(FDP)は戦後最低の5・3%。これに対し野党は、緑の党が最高の24・2%、SPDは前回から減らし23・1%。
 5%未満の政党は議会に進出できないため、議席数では野党2党が計71議席で全議席138の過半数を制した。
 また、SPDが州政権を担う西部ラインラント・プファルツ州でも27日、州議会選挙の投票が行われ、緑の党が躍進。SPDとの合計で過半数となった。

ドイツ地方選、連立与党が敗北 原発政策、最大の争点に
2011年3月28日10時4分朝日新聞
 【ベルリン=松井健】ドイツ南西部バーデン・ビュルテンベルク州で27日、州議会選挙があり、メルケル政権の連立与党・キリスト教民主同盟(CDU)と自由民主党(FDP)が敗北した。福島第一原子力発電所事故の影響で原発政策が最大の争点となり、環境政党・緑の党が躍進。ドイツの「脱原発」路線が今後、加速する可能性もある。
 緑の党は社会民主党(SPD)と連立を組む方針で、ドイツで初めて緑の党が州首相の座を得る可能性が高い。同州はCDUが1953年から州政府を握ってきた同党の強固な地盤で、メルケル政権にとって大きな打撃だ。
 選挙は、連立与党のCDUとFDPが、野党のSPD、緑の党と争う構図だった。暫定公式発表によると、CDUとFDPの得票率は計44.3%で、SPDと緑の党の計47.3%を下回った。緑の党は前回2006年の選挙から倍増となる24.2%を得た。
 福島第一原発の事故後、ドイツでは原発の是非をめぐる論議が活発化、州議選でも最大の争点になった。同州内には計4基の原発があり、現在のマップス州首相(CDU)は原発推進論者として知られていた。メルケル政権は事故を受け、稼働開始が古い発電所の運転を停止するなど原発政策の急転換を図ったが、昨年秋に原発の運転期間を平均12年間延長したばかりだったことから、有権者に「選挙戦術」と見透かされた。
 一方、緑の党は昨年から支持率が上昇基調にあった。事故後、今回の選挙を「原発の是非をめぐる国民投票」と位置づけ、原発への不安票を取り込んだ。
 同日あった西部ラインラント・プファルツ州議会選挙でも、緑の党は躍進。前回選挙から3倍増となる15.4%を得た。同党はこれまで単独で州政権を握っていたSPDと連立を組む方針だ。
 第2次メルケル政権は09年の総選挙後、CDUとSPDの大連立政権を解消して発足した。だが、昨年5月に西部ノルトライン・ウェストファーレン州議会選で敗れ、州政府の代表から構成される連邦参議院(上院)で過半数を失った。バーデン・ビュルテンベルク州の政権交代で上院での野党優位が強まり、メルケル首相は厳しい政権運営を強いられる。

ドイツ:南部の州議会選挙 緑の党、得票率2倍 福島第1原発事故、選挙に余波
毎日新聞 2011年3月28日 東京夕刊
 ◇環境政党初の州首相確実
 【ベルリン小谷守彦】ドイツ南部バーデン・ビュルテンベルク州議会選挙が27日、投開票された。福島第1原発の事故を受け反原発世論が高まる中、環境政党・緑の党が得票率24・2%で第2党に躍進した。06年の前回選挙での同党の得票率は11・7%だった。緑の党は第3党の社会民主党との左派連立を表明、ドイツ史上初の環境政党出身の州首相が誕生することがほぼ確実となった。
 ドイツのメディアは「日本が独政界に激変をもたらした」(第2公共テレビ)などと、こぞって福島の事故を緑の党躍進の原因と論評した。メルケル首相が選挙前に打ち出した原発稼働の延長計画の3カ月凍結は、凍結が暫定的なものだったため、世論の支持を十分には得られなかった模様だ。地方分権の強いドイツでは州選挙が連邦政治に及ぼす影響が強く、今回の選挙結果はメルケル政権にとっても原発政策見直しの大きな圧力になると予想される。
 1953年から同州で政権を担当してきたメルケル首相率いるキリスト教民主同盟にとっては歴史的敗北となった。選管暫定最終結果によると得票率は39・0%で、前回(44・2%)から大幅に減らした。
 また、中道左派・社会民主党が州政権を担う南西部ラインラント・プファルツ州議会選挙も27日行われ、同様に緑の党が躍進。得票率は15・4%で、前回(4・6%)の約3倍となった。
 ドイツでは79年の米スリーマイル島原発事故以来、世論を二分する原発論争が展開されてきた。86年にはチェルノブイリ事故も身近に体験し、国民は原発政策への関心が高い。

ドイツで「緑の党」州首相誕生へ、原発安全が争点
(2011年3月28日10時48分  読売新聞)
 【ベルリン=三好範英】ドイツ南西部バーデン・ビュルテンベルク州で27日、州議会選挙が行われ、福島第一原発事故で独国内の原発の安全性が最大の争点となる中、脱原発を掲げる環境政党、90年連合・緑の党が大躍進を遂げた。 これで、基幹産業が集まる保守の牙城である同州に緑の党の州首相が誕生する見通しとなった。実現すると、ドイツで緑の党が発足した1980年以来、初めてとなる。
 27日深夜の選管発表によると、緑の党は得票率24・2%と前回選挙に比べてほぼ倍増。得票率23・1%の社会民主党(SPD)との合計獲得議席は過半数に達し、両党の連立による政権交代は確実となった。連立政権が誕生すると、州首相には、緑の党の州議会議員団長ウィンフリート・クレッチュマン氏が選出される見通し。同氏は27日夜、「今や我々は歴史的な転換点に達した」と勝利宣言した。

ドイツ地方選、反原発の緑の党が大勝 メルケル政権に痛手
2011年03月28日 15:12
【3月28日 AFP】27日投開票の独バーデン・ビュルテンベルク(Baden-Wuerttemberg)州議会選は、東京電力福島第1原子力発電所の事故が影響し、反原発を掲げる野党・緑の党(Greens)が歴史的な勝利を収めた。
 同州は仏・スイスと国境を接し、自動車大手ダイムラー(Daimler)や自動車部品大手ボッシュ(Bosch)が本拠を置くドイツ経済の中心地。過去58年にわたってアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相(56)率いるキリスト教民主同盟(CDU)が議会多数派を維持してきた。だが、政権の命運を左右する重要な選挙を前に原発政策をめぐって揺れたメルケル首相の姿勢に、有権者は動揺した。
 緑の党の得票率は、2006年の前回選挙より12ポイント伸ばして党史上最高の24%を獲得、23%の社会民主党(SPD)と、同州で連立政権を組むことが予想される。
 一方、州議会と連邦議会で連立与党を組むCDUと自由民主党(FDP)の得票は、2党で計44%にとどまり、2月のハンブルク(Hamburg)特別市、前年5月のノルトライン・ウェストファリア(North Rhine-Westphalia)州での大敗に続き、メルケル政権には大きな痛手となった。
 有権者の45%が今回の選挙の争点は「原子力政策」だと答えており、FDP党首のギド・ウェスターウェレ(Guido Westerwelle)外相は、政策見直しを誓った。バーデン・ビュルテンベルク州には4基の原発がある。
 福島第1原発の事故を受け、メルケル首相は先に、ドイツ国内の原発の稼働期間延長の決定を3か月間凍結するとともに、安全点検のため古い原子炉7基を一時的に停止させている。

ドイツ首相「敗因は福島原発」 州議会選で連立与党敗北
2011年3月28日23時54分朝日新聞
 【ベルリン=松井健】ドイツ南西部バーデン・ビュルテンベルク州で27日にあった州議会選挙で、連立与党が敗北し、環境政党・緑の党が躍進したことについてメルケル首相は28日、「福島原発の大事故を巡る議論が敗因となったのは明らかだ」と述べた。
 さらに「原発政策を徹底的に議論し、6月半ばまでに結論を出す」とし、政策の見直しも示唆した。メルケル政権は事故直後、昨年秋に決めた「原発の運転延長政策」を3カ月間、凍結している。
 一方、DPA通信によると、緑の党のエズデミル党首は「選挙結果は人々が脱原子力を求める明らかなメッセージだ」と述べ、メルケル政権に原発からの脱却を急ぐよう求める考えを示した。
 原発政策が最大の争点となった同州議会選で、緑の党は24.2%と前回に比べて得票率を倍増。社会民主党と連立政権を樹立し、同党創設以来初となる州首相の座を獲得する見通し。メルケル首相のキリスト教民主同盟は、58年間にわたり握ってきた同州の政権を失う。

保守の牙城で与党が大敗、原発影響で緑の党躍進 ドイツ
2011.03.28 10:24
ベルリン(CNN) 保守の牙城とされてきたドイツ南西部バーデン・ビュルテンベルク州で27日に州議会選挙が実施され、メルケル首相率いる与党キリスト教民主同盟(CDU)がリベラル系の緑の党率いる野党連合に大敗する見通しとなった。
 バーデン・ビュルテンベルク州は人口1100万人。1953年以来、CDUが与党として州政権を握ってきた。
 しかし、開票速報によると今回CDUの得票率は39%にとどまり、過半数を大きく割り込んでいる。一方、緑の党の得票率は24.2%、同党と連立を組む見通しの社会民主党(SPD)は23%を獲得。同州で初めて緑の党の州首相が選出される見通しとなった。
 専門家によると、今回の選挙では第一福島原子力発電所の事故が大きな影響を及ぼし、ドイツの有権者が原発に対し抱いてきた反感が表面化した。
 ドイツは1986年のチェルノブイリ原発事故で放射線の影響を受けており、投票日前日の26日には数万人規模の反原発集会が開かれている。
 メルケル首相は原子力発電推進を打ち出していたが、福島原発の事故を受けて原子力政策の見直しを表明。国内に17基ある原発は3カ月かけて安全点検を実施し、使用年数の長い7基はこの間、運用を停止する。シュピーゲル誌はこうした急激な方針の転換が国民の困惑を招いたと指摘している。
  中国、原発建設計画の縮小が必要─電力企業連合会=地元紙
2011年 03月 28日 19:23 
20110328
 
   
[北京 28日 ロイター] 28日付の第一財経日報によると、中国電力企業連合会の幹部は、日本の原発事故を受けて、中国国内の原発建設計画を縮小すべきだとの認識を示した。
 2020年の原発発電容量の目標を引き下げ、内陸部への原発建設ペースも遅らせるべきだと主張している。
 連合会のWei Zhaofeng副会長が見解を示した。
 中国は当初、原発発電容量を2020年までに現在の約10.8ギガワットから40ギガワットに引き上げる計画だったが、政府が新規の原発建設を前倒しで承認したことから、業界関係者の間では、目標達成が5年早まるとの見方が出ている。 
 政府は年内に2020年の新たな目標を発表するとみられているが、業界では、目標が当初の2倍に引き上げられるとの見方が出ている。地震多発地帯の四川省など、内陸部への原発建設も予想されている。
 連合会は昨年末発表した報告書で、2020年の新目標を90ギガワットにすべきとしていたが、同副会長は、これを少なくとも10ギガワット引き下げる必要があるとの認識を示した。 
  韓国政府が原発の精密検査へ、必要なら稼働停止
2011/03/28 20:00
20110328
 
    
韓国政府が原発の精密検査へ、必要なら稼働停止
2011/03/28 20:00
【ソウル28日聯合ニュース】東京電力福島第1原子力発電所の事故を踏まえ、韓国政府は28日午後に原子力委員会を開き、韓国内の原発に対する安全点検の実施や、精密検査が必要な場合は原発を稼働停止する方針を決めるなど、安全管理対策を議論した。
 韓国政府は4月22日から全21基の原発や研究炉など主な原子力施設に対し、総体的な安全点検を実施する。特に、20年以上稼働している原発を集中的に点検する考えだ。
 また、放射性物質の流出などの原子力事故に備えた緊急対応体制を再点検し、東日本大震災のように地震発生から大規模な津波、電力供給遮断、原発事故につながる最悪の状況を想定した安全検査を行う計画だ。検査では原発の周辺住民と民間の環境監視機関、原発事業者の意見も反映する。点検で明らかになった問題点に関しては改善策を講じる予定だ。
 原子力委員会で委員らは安定的な電力需給などを総合的に考慮すると、原子力発展は必要不可欠なもので、2008年に策定した「第1次国家エネルギー基本計画」で定めた現行の原子力政策基調は維持するものの、安全性を最優先に推進するとの認識で一致した。
 委員会に出席した金滉植(キム・ファンシク)首相は「日本の原発事故が示唆する点を綿密に分析し、安全点検の結果を踏まえ、完ぺきな安全対策を立てなければならない」と強調した。また、その結果を透明に公開し、国民の信頼を得られるよう積極的に取り組むことを指示した。

韓国:原子炉全てを検査、来月22日までに-原発政策は変わらず
3月28日(ブルームバーグ):韓国教育科学技術省は28日、国内にある原子炉21基全てに対し来月22日までに包括的な検査を実施する。日本の原子力発電所での事故を受けた措置。
同省の声明によれば、問題が判明すれば、該当の原子炉は安全性が確認されるまで停止される。同省はただ、安定的なエネルギー供給と気候変動を最低限に抑える必要性を考慮し、韓国は計画通り原発の発電容量を増やし続けるとしている。

野4党、“原発拡大全面再検討”決議案を発議
http://contents.innolife.net/news/list.php?ac_id=1&ai_id=129715
野党4党は28日、国内の原子力発電所安全対策に関連し、原発拡大政策の全面的な再検討を促す決議案を発議した。
民主党のチョン・ドンヨン最高委員、民主労働党のクォン・ヨンギル院内代表、創造韓国党のユ・ウォニル議員、進歩新党のチョ・スンス代表はこの日の午前、国会で記者会見を行い、「政府は原子力と関連したすべての政策に対して、一方的に押し通している」と明らかにした。
また「寿命を延長して稼動している、古里(コリ)1号機の稼動中断および、2012年に寿命となる月城(ウォンソン)1号機の、寿命延長計画を撤回しなければならない」と話した。 
   原発、国指針に従い再運転=検査中の3カ所―八木関電社長
2011年 3月 28日  20:08 JST 
20110328
 
   
 原発、国指針に従い再運転=検査中の3カ所―八木関電社長
2011年 3月 28日  20:08 JST
ウォールストリートジャーナル←時事通信
 関西電力の八木誠社長は28日の定例記者会見で、定期検査中の美浜1号機(福井県美浜町)など3カ所の原発について、政府が近く公表する安全ガイドラインに従い追加的な点検作業を行った上で、運転を再開する方針を明らかにした。
 同社長はまた、当面の津波対策として、非常用ディーゼル発電機の代替機や、同発電機を海水で冷却するためのポンプ(ともに移動式)などを新たに設置すると表明。原発の検査期間を通常より2週間程度延ばし、冷却システムが実際に稼働するか調べるという。 

関西電力 原発の安全強化策
3月28日 20時0分 NHK
関西電力は、東京電力の福島第一原子力発電所の事故を受け、緊急時の電源に使う車を追加で配備するなど、管内の原子力発電所の安全面の強化策を発表しました。
これは、関西電力の八木誠社長が記者会見して明らかにしました。それによりますと、安全面での強化策として、▽緊急時の電源に使う車を福井県の若狭地域に19台新たに配備することや、▽移動できる非常用のディーゼル発電機を21台新たに設置すること、それに、▽津波対策として、海水ポンプの防護壁を設置することなどを挙げています。さらに▽炉心を冷やすための非常用の設備が正常に動くかどうかの点検や、▽外部の電源を失うことを想定した原発の運転員の訓練も実施するということです。28日の会見で、八木社長は、こうした一連の安全対策の費用について、「今後、変わる可能性もあるが、500億から1000億円に上る見通しだ」と説明したうえで、「安全対策をしっかりと行い、原子力発電所への信頼を回復したい」と述べました。
  災害廃棄物、一般ごみの23年分=3年間で処理目指す-宮城知事
時事通信 
20110328
 
    
 宮城県の村井嘉浩知事は28日の県災害対策本部会議で、東日本大震災で発生した膨大な災害廃棄物が、1500万~1800万トンと推計され、最大で同県の一般廃棄物の23年分に相当することを明らかにした。県は処理を迅速に進めるための基本方針を策定し、3年以内に処理を終える考え。
 県が推計した災害廃棄物には、自動車、土砂などは含まれておらず、分量は、今後一段と膨らむ見通し。
 災害廃棄物は、1年以内に被災地の1次仮置き場に移す。その後、分別して種類別に大規模な2次仮置き場へ移して一元的に処理し、3年以内に処理の完了を目指す。
 28日に石巻市湊地区の道路上の廃棄物の撤去作業に着手し、石巻港用地へ移動させる。(2011/03/28-12:44)

宮城のがれき量「23年分」 撤去費、国負担へ
河北新報 2011年03月28日月曜日
 東日本大震災により宮城県内で発生したがれきの量は、現時点で1800万トンに上ると推計されることが27日、分かった。県内で1年間に排出される一般廃棄物量の23年分に相当する。県はがれき処理は一刻を争うとして、28日から撤去作業に乗り出す方針を決めた。
 地震や津波で倒壊・流出した家屋のがれきや家電製品の総量を県が推計。おおむね1500万~1800万トンと算出した。
 津波で流された自動車や船舶、土砂は推計に含めておらず、実際の災害廃棄物量は推計をはるかに上回るとみられる。
 県内の一般廃棄物排出量は年間80万トン程度。震災で発生したがれき量は膨大で、処理には相当な時間がかかる見通しだ。
 県は被災地の復旧には早期のがれき撤去が不可欠として、28日から作業に着手する。災害廃棄物は被災市町に数カ所設ける1次仮置き場にいったん移動し、県内に複数確保する2次仮置き場へ運び、分別して最終処分場などで処理する。
 一方、政府は27日、東日本大震災で倒壊した家屋や津波で流出した自動車などのがれき撤去費用を、国費でほぼ全額負担する方針を示した。阪神大震災を上回る被災規模を踏まえ、上限の国庫補助率97.5%を超える措置を取る。処理の実施主体は、市町村では対応が困難として県の代行を認めた。
 内閣府の阿久津幸彦政務官が、宮城県庁で同日あった県災害対策本部会議で明らかにした。
 地震などで生じる災害廃棄物の処理費用の国庫補助率は通常50%。阪神大震災時に最大97.5%へ引き上げられた。今回は国の補助率引き上げや地方交付税の増額などで対応する見通し。
 市町村が担う災害廃棄物の処理主体を県に代行させることについて、阿久津氏は「深刻な被害状況で、市町村だけで対応できない」と説明した。
 石巻市や宮城県南三陸町など被害が甚大な被災地では、がれき状態となった損壊家屋などが復興に際して支障となっている。政府は、所有者の承諾を得ずに撤去することを認める特例措置を25日に公表。貴金属類やアルバムなどについては一時保管を自治体に求めている。

東日本大震災:がれき、自治体に重い課題
毎日新聞 2011年3月28日 東京朝刊
 東日本大震災の被災地では、広範囲が同時に被災したため膨大な量のがれきが発生し、撤去・処理が自治体の重荷となっている。がれきの量は95年の阪神大震災を上回り、空前の規模になることが確実で、現場では懸命の作業が続いている。【稲垣淳、阿部弘賢、堀智行、福永方人、樋岡徹也】
 ◇車や貴重品散乱、保管判断誰が 「不明者まだいる」撤去手作業も
 大津波で中心部が大きな被害を受けた岩手県釜石市。県警釜石署周辺では、陸上自衛隊第7施設群(京都府)の隊員21人が、市の要請で道路が通行できるよう流されてきた家屋や船などの撤去を続けている。通常の土砂災害なら重機を使って一気に作業を進めるが、がれきの中に行方不明者がいる可能性があり、隊員は木材や畳を手作業でめくって確認しながら作業している。
 米津浩幸群長は「通常の2倍の作業時間がかかるが、一人でも多くの行方不明者を見つけたい」。これまでに約20体を収容したという。財布や金庫を発見すると、警察へ届ける。アルバムや手紙は道路脇に並べており、隊員は「我々は写真の持ち主を捜せない。持ち主が見つかることを祈って置いている」と話す。
 同じく津波で壊滅的な被害を受けた宮城県東松島市。「がれきが吹きだまり、山のように積み重なった場所がいくつもある。撤去にどのくらい時間がかかるかめども立たない」。撤去作業にあたる矢本消防署の斉藤啓一副署長はため息をつく。
 市内には数百台の車が散乱するが、所有者の同意がなければ処分できない。斉藤副署長は「所有者に電話をかけても、避難したり、行方不明になっている人も多く、ほとんど連絡がつかない」。市は車台番号や特徴を写真などで記録したうえで保管場所へ搬送する予定だが、数百台の車を保管できるスペースがあるかは調査中という。
 政府が発表した指針は、使用できない車や船舶は仮置き場に移動し、所有者が引き渡しを求めなければ処分できるとした。アルバムや位牌(いはい)など「持ち主にとって価値がある」ものは一定期間保管した上で、遺失物法に基づき廃棄するとした。
 環境省は作業中に見つけたものは保管するよう求めているが、東松島市の担当者は「おびただしいがれきの中で、どれを保管してどれを廃棄するかなんて判断がつかない。現場の作業員の判断に委ねるしかない」と話す。
 ◇財源確保、埋設、衛生面の不安 頭悩ます自治体
 がれきを撤去する自治体の負担は大きい。
 環境省や兵庫県などによると、阪神大震災のがれき処理量は約1500万トンで、処理費は約3200億円。最終処分の完了まで3年以上かかった。今回は阪神大震災を上回る見込みで、国は市町村の負担軽減のため、処理費のほぼ全額を補助する方針を決めた。ただ国の財政状況も厳しく「財源をどうするかは今後の議論になるが、確保は容易ではない」(環境省廃棄物対策課)という。
 がれきは、仮置き場に集めて分別し、リサイクルできない物は焼却するか埋設処分する仕組み。本来は市町村が実施するが、職員が被災して人手を確保できない市町村もある。
 このため岩手県は、9市町村の業務を代行することを決め、自衛隊や消防と連携し、県内の建設業者にも作業を委託して対応する方針だ。ただ、「がれきの量がどのくらいになるか見当もつかず、長期化する恐れもある」(県土整備企画室)。
 一方、宮城県と福島県には市町村からの代行要請はないが、宮城県廃棄物対策課は「県がスムーズに代行できるよう、財源確保も含めた廃棄物処理法の運用などを政府に要望している」と話す。
 焼却や埋設作業も難航が予想される。がれきの量が膨大で、県内外の広範囲の自治体に受け入れを要請することになるのは必至だ。07年の新潟県中越沖地震で、県外の自治体との交渉に奔走した柏崎市の担当者は「県の枠を超えて受け入れ先を探すのに苦労した。交渉先が広域にわたるであろう今回は、国が調整することも検討すべきでは」と話す。同地震で処理したがれきは約42万トンだが、最終的な処分完了まで2年以上かかった。
 衛生面も大きな課題だ。
 東松島市ではごみ収集が追いつかず、道ばたにがれきとごみが残ったまま。津波で浸水した家屋内にも、下水や田んぼの泥が入り交じったヘドロがたまっているという。市は感染症対策として、ヘドロなどの有機物の分解を促進し、消毒効果のある石灰を散布し始めたが、人手や車両も限られるため、建設業者がスコップを使って手作業でまくしかない状況だ。
 作業中も風が吹くたびに大量のほこりが巻き上がるため、作業員に防じんマスクの着用を呼びかけている。市の担当者は「これから暖かくなるので感染症が一番心配だが、現状では対策が追いつかない」と苦悩する。
 釜石市でも、がれき撤去にあたる県建設業協会釜石支部は、現場の作業員約100人に防じんマスクを配布するなどの対策を講じている。
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 ■近年の主な地震のがれき撤去量と費用
           がれきの量    撤去費用
阪神大震災      約1500万トン 約3246億円
新潟県中越地震    約50万トン   約111億円
新潟県中越沖地震   約42万トン   約76億円
岩手・宮城内陸地震  約1300トン  約6000万円 
  中国電、上関原発着工に遅れも 社長が見通し
2011年3月28日 19時16分東京新聞←共同通信 
20110328
 
    
中国電力は今日、2011年度電力供給計画を発表しています。
http://www.energia.co.jp/press/10/p110328-1.html
島根原発3号機の運転開始は2/15発表で3ヶ月延期されています。

http://www.energia.co.jp/atom/press10/p110215-1.html

中国電、上関原発着工に遅れも 社長が見通し
2011年3月28日 19時16分東京新聞←共同通信
 中国電力の山下隆社長は28日、広島市内で記者会見し、福島第1原発事故を受け、山口県上関町で計画中の上関原発、松江市で建設中の島根原発3号機について、計画変更はないものの、着工や営業運転開始時期に遅れが出る可能性があるとの見通しを示した。
 山下社長は上関原発について「工程が長引くことも考えられる」と述べ、2012年6月の着工、18年3月の営業運転開始の予定を延期する可能について言及した。
 また、島根原発3号機についても、東日本大震災の影響で、必要な関連部品の据え付けのめどがたたないことを理由に、12年3月の営業運転開始が遅れるおそれがあると指摘した。
 山下社長は遅れのめどなど、具体的な時期については「国レベルでのエネルギー対策、原発の安全対策の議論を待ち、的確に判断したい」と明言を避けた。
 一方、同社の原発事業全体については「エネルギー供給を確保し、環境問題の解決も考えると必要だ」と説明。「安全・安心を最優先にしながら進めたい」と話し、島根原発2号機(松江市)のプルサーマル計画を含め、原発事業を推進する考えを強調した。
  海の影響、放射性物質 専門家「長期モニタリング必要」
2011/03/28 18:40   【共同通信】 
20110328
 
    
 通常の1850倍もの放射性ヨウ素が海水から検出された福島第1原発の周辺海域。環境や海産物への影響はあるのか。専門家は長期にわたってモニタリング(監視)する必要性を訴える。
 1~4号機放水口の南約330メートルで26日採取した海水で濃縮限度1850倍、5、6号機放水口の北約30メートルで27日、1150倍のヨウ素131を検出した。「放水口付近で高い数値が出るのは当然で、太平洋の希釈能力を考えれば、即座に危険という値ではないと考えられる」。国立環境研究所の荒巻能史研究員(化学海洋学)が話す。
 高濃度のヨウ素は沿岸部の一時的な指標で、海域全体に流出した総量は判然としない。ただ放射性物質は外洋に向かうにつれ、潮流の影響を受け希釈、拡散される。ヨウ素131の半減期は約8日と短い。
 「現場海域の海藻には注意したい」。東京海洋大の水口憲哉名誉教授(資源維持論)は「長期にわたって潮流にさらされるワカメやヒジキなど海藻は粘りがあり、ヨウ素を付着しやすい。水で洗えば済むものではない」と語る。
 海流に乗って漂着することを考慮し、東北から千葉県沖まで長期間、さまざまな海洋生物をサンプリング(標本抽出)する重要性を指摘する。
 海産物への影響では、食物連鎖を繰り返すうち化学物質が体内に濃縮し蓄積される「生物濃縮」の弊害も懸念される。日本分析センターの池内嘉宏理事は「生物濃縮については結局、実際に測定するほかない」という。漁業関係者にとっては風評被害も懸念され、池内理事は「国は海産物の検査を行い、結果を公表し続けるべきだ」と強調した。
  建屋外も1000ミリシーベルト以上=大量の高濃度汚染水-流出可能性調査・東電
時事通信 
20110328
 
    
建屋外も1000ミリシーベルト以上=大量の高濃度汚染水-流出可能性調査・東電
時事通信
 東日本大震災で危機的状況が続く福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)で、東京電力は28日、2号機タービン建屋地下から海岸方向に延びる配管トンネルとその両側2本の立て坑に水がたまっており、27日午後に水面で毎時1000ミリシーベルト以上の強い放射線を測定したと発表した。水が周辺に漏れている可能性や排水作業による復旧の遅れが懸念される。
 同建屋地下1階の水たまりでは26日に同レベルの強い放射線が測定され、原子炉から弁や配管を通じて漏れたとみられる高濃度の放射性物質を含む水がある。この水が地下トンネルなどの水とつながっている可能性がある。
 トンネルには海水ポンプからの配管や電線が入っている。縦横3メートル前後で海側にある立て坑までの長さは約76メートル。立て坑の深さは15.9メートルで、地上から深さ約1メートルのところまで水が入っていた。立て坑とトンネルを合わせた容量は約6000立方メートル。
 東電は海側の立て坑から海岸まで約55メートルあるため、水が直ちに海に流出することはないとみている。しかし、コンクリート製のトンネルが損傷して水が周囲の土壌に染み出していることも考えられ、東電は流出の可能性と併せて調査している。
 トンネルや立て坑は放射線管理区域外で、放射性物質が検出されてはならない場所。
 また、1号機タービン建屋の地下トンネルにたまった水の表面からは、毎時0.4ミリシーベルトの放射線を検出。3号機では、がれきが障害となり測定できなかった。(2011/03/28-20:12)

福島原発、建屋外でも高線量の水  2号機毎時千ミリシーベルト超
2011年03月28日(月) 20時54分  茨城新聞←共同通信
東日本大震災による福島第1原発事故で、東京電力は28日午後、1〜3号機のタービン建屋地下から海側に延びるトンネルと、そこから地上につながる立て坑に水がたまり、2号機の水の表面で毎時千ミリシーベルト以上の放射線量を検出したと発表した。立て坑内の空気中でも同100〜300ミリシーベルトと高い線量だった。
トンネルや立て坑は、被ばくの恐れがある区域として隔離される「放射線管理区域」の外にある。
2号機のタービン建屋地下にたまった水からは、毎時千ミリシーベルト以上の高い線量が既に検出された。経済産業省原子力安全・保安院はトンネルや立て坑の水について「原子炉の水と何らかの関連を考えてしかるべきだ」としている。
第1原発の放水口付近では、海水から濃度限度の千倍を超える放射性ヨウ素を既に検出。立て坑から水があふれたかは不明で、海までは約55〜70メートル離れているが、東電は海の汚染につながった可能性もあるとしている。
東電によると、立て坑で水が確認されたのは27日午後3時半ごろ。1号機建屋外の立て坑にたまった水の放射線量は、毎時0・4ミリシーベルト。3号機外の立て坑にも水がたまっていたが、がれきがあって測定できないという。
トンネルの中には冷却用の海水を引き込む配管や、電線が通っている。立て坑の深さは1〜3号機それぞれ約16〜26メートルの深さがあるが、いずれも上端近くまで水がたまっていた。
東電は28日、1〜3号機のタービン建屋地下にたまった水を排出するための作業を続けた。1号機では高濃度の放射性物質を含む水をポンプで復水器に回収したが、2、3号機は復水器が満水の状態。東電は汚染した水を入れるため、復水器内の水を別のタンクに移すことを予定している。
タービン建屋には原子炉の冷却機能にかかわる電気設備が集中しており、水の除去が大きな課題となる。
原子炉を冷やす目的で真水を注入しているポンプを、外部電源で動かすための作業も続く。2号機はすでに消防ポンプから仮設の電動ポンプに切り替え、1、3号機の作業も進める。三つのポンプを一度に操作できる装置の設置や、非常用電源から切り替えるための準備工事も進めた。
2、3、4号機の使用済み燃料プールには29日にも、配管を通じて真水を注入する。枝野幸男官房長官は記者会見で「当面は今のやり方で原子炉や燃料プールを冷やし続けることは可能だ」と述べた。

2号機、タービン建屋の外の水から高い放射線量を検出
2011年 03月 28日 19:14
[東京 28日 ロイター] 東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)福島第1原子力発電所2号機のタービン建屋のたまり水から高い放射線量が検出されたことに関連して、東京電力と経済産業省原子力安全・保安院は28日夕、2号機のタービン建屋の外にある水からも高い放射線量が検出されたことを明らかにした。 
 高い放射線量のある水が発見されたのはタービン建屋に配管などを通すトレンチと呼ばれるトンネルの先につながっている「たて抗」と呼ばれる部分。2号機のたて抗の水の表面では27日午後3時40分ごろ、1000ミリシーベルト以上の高い値が検出された。1号機につながるたて抗でも0.4ミリシーベルトの値が観測されたという。
 たて抗があるのは、放射線管理区域外で、海からの距離は2号機で55メートル。 
 原子力安全・保安院は28日午前、同原発5、6号機の放水口から北側30メートルの海水のヨウ素のレベルが濃度限度の1150倍であったことも明らかにしている。 
 同原発では25日以降、1号機から3号機までのタービン建屋のたまり水から高濃度の放射線物質が検出され、原子炉の冷却機能回復に向けた作業が遅れている。
 経済産業省原子力安全・保安院によると、1号機ではたまり水を復水器に移す作業に使用するポンプを27日から3台に増やした。2号機は復水器がすでに水で満たされているため、それをまず他に移す作業を検討している。3号機については水を移す先を検討している段階。
 タービン建屋のたまり水の表面の放射線量は26日の採取分で1号機が60ミリシーベルト、2号機が1000ミリシーベルト以上、3号機が750ミリシーベルトだった。
 枝野幸男官房長官は28日午前、タービン建屋のたまり水について、一時溶融した燃料が接触した水によるものとの報告を受けていることを明らかにした。ただ、継続してそうした水が出ているわけではないとの認識も示した。 
 枝野官房長官は、2号機で高い放射線濃度が検出されたことに関連して、「一時溶融した燃料と格納器内の水が出たとの分析がある」としたうえで、原子力安全委員会からは「一時溶融した」との報告があるので、(こうした水の発生は)継続していないと認識していると語った。
 枝野官房長官はまた、避難指示の出ている同原発から半径20キロ以内の住民の一時帰宅について、現時点ではリスクがあると考えており、(20キロ以内に)立ち入らないよう徹底する考えを明らかにした。 
 一方、枝野官房長官は震災当日の夜に放射性物質を含んだ蒸気を排出する応急措置である「ベント」を行う必要があるとの報告が届いたのに実際に実施されるまで半日かかったとの一部報道に関して、報道は認識しているが、最初に「ベント」の必要性を指摘されたのは2号機で、実際に「ベント」を先に行ったのは1号機だと指摘。1号機については冷却機能が失われたと12日未明に報告があり、同日午前3時過ぎに「ベント」を行うよう要請したと説明した。2号機については、12日午前3時ごろ、冷却装置が動いているとの報告があったため、1号機の作業を優先したという。
 ただ、1号機についても「ベント」の指示から実際に行われるまで数時間を要しており、この点について枝野官房長官は「検証が必要」との認識も示した。 
 原子力安全委員会の斑目春樹委員長は、28日午後の参院予算委員会で、菅直人首相が東日本大震災発生の翌日早朝に福島第1原発を視察したことが、原子炉内の圧力を下げる「ベント」の作業など初動を遅らせたのではないかとの指摘に対し、「現地において、特に首相が行ったことで混乱があったとは承知していない」と語った。斑目委員長は首相の視察に同行していた。 

福島第一原発2号機建屋外の水で高い放射線-1000ミリシーベルト
 3月28日(ブルームバーグ):東京電力は28日夕の記者会見で、福島第一原子力発電所2号機建屋外のトレンチの立て坑にたまった水から毎時1000ミリシーベルトの放射線量を計測したと発表した。同社広報担当、栗田隆史氏が明らかにした。
  1号機建屋外のトレンチの立て坑にたまった水でも毎時0.4ミリシーベルトを計測したが、3号機建屋外のトレンチではがれきが障害となって計測できなかった。
  放射線が計測されたのは27日午後3時30-50分で、きょうの現状は不明という。栗田氏は「海には流れ込んでいない」と述べるにとどまり、環境への影響は明らかにしなかった。海までの距離は1号機の立坑からは56メートル、2号機は55メートル、3号機は69メートル。
  原子力設備管理部の小林照明課長は、2号機の建屋地下の水たまりで高い放射線量を計測していることから、「タービン建屋地下からの水ではないかとみている」と述べた。

福島第1原発、タービン建屋の外にも高い放射線量の水
 2011年03月28日 19:11
【3月28日 AFP】東京電力(Tokyo Electric Power Co.、TEPCO)は28日、福島第1原子力発電所1~3号機のタービン建屋の外に水がたまっているのが見つかり、2号機のタービン建屋の外にたまっていた水から毎時1000ミリシーベルトを超える高い放射線量が検出されたと発表した。
 水が見つかったのは配管などを通す「トレンチ」と呼ばれるトンネル。東京電力は、放射性物質に汚染された水が海に直接流入しないか確認する必要があるとしている

福島第1原発:建屋外にも汚染水 トンネル状の穴から
毎日新聞2011年3月28日 20時41分 更新:3月28日 20時54分
 東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発1~3号機のタービン建屋地下に、高い放射線量の汚染水がたまっている問題で、東電は28日、1~3号機タービン建屋の外にある「トレンチ」と呼ばれるトンネル状の穴からも汚染水が見つかったと発表した。放射線量は、最も高い2号機で1時間当たり1000ミリシーベルト以上と、建屋内と同程度。トレンチは放射線管理区域の外にあり、経済産業省原子力安全・保安院は東電に対して同日、新たに地下水のモニタリング(監視)を実施するよう口頭で指示した。
 東電によると、水が見つかったのは27日午後3時半ごろ。線量はその直後に測定。2号機以外の水面の放射線量は1号機が0.4ミリシーベルト、3号機は測定できなかった。周辺の大気中の放射線量(1時間当たり)は▽1号機0.4~1ミリシーベルト▽2号機100~300ミリシーベルト▽3号機0.8ミリシーベルト。
 トレンチはタービン建屋と海との間にある凹字形のトンネルで、タービンを回した蒸気を冷やすための海水が通る配管や、海水をくみ上げるポンプのケーブルなどを納めている。人が入って点検できる太さで、容積は1号機が約3100立方メートル、2号機が6000立方メートル、3号機が4200立方メートル。
 普段は水がない場所だが、現在は1~3号機とも地表付近まで水で満たされている。発見時から28日夕方までの間に水位の変化は見られない。
 現時点で、穴の中の汚染水が建屋から移動してきたかどうかは不明で、この水が海に流れ込んだ跡は見つかっていないという。東電は同日、1号機については海へ流れ込むのを防ぐ処置を取った。
 水口憲哉・東京海洋大名誉教授(資源維持論)は「(事故で)かなりの量の放射性物質が海に入ったとみられる。今は冷却作業が優先されるため、ある程度はやむを得ないが、海水や海産物、海底の泥を長期間監視する必要がある」と指摘する。
 原子炉冷却は、水を入れるほどタービン建屋に汚染水がたまることから難航している。東電は、汚染水の放射線量が高い2号機について、冷却より汚染水を抑制することを優先、注水量を従来の毎分約280リットルから117リットルに減らした。
 タービン建屋地下にある汚染水は、建屋内の復水器に回収する計画だ。1号機は現在3台のポンプを使って毎時18トンずつくみ上げているが、2号機と3号機の復水器はすでに満水状態であることが分かった。まず復水器内の水を別の場所に移す必要があり、作業の遅れは必至だ。
 2号機の汚染水について原子力安全委員会は28日の臨時会で「一時溶融した燃料と接触した格納容器内の水が何らかの経路で直接流出したと推定される」との見解をまとめた。【藤野基文、八田浩輔】

福島第1原発:汚染水流出は「格納容器から」…安全委見解
毎日新聞 2011年3月28日 13時11分(最終更新 3月28日 17時46分)
 枝野幸男官房長官は28日午前の記者会見で、東電福島第1原発2号機のタービン建屋地下で見つかった高い放射能を帯びた汚染水に関し、政府の原子力安全委員会(班目春樹委員長)が取りまとめる見解の原案を明らかにした。安全委の見解によると、汚染水は「一時溶融した燃料と接触した格納容器内の水が何らかの経路で直接流出したと推定される」としている。
 安全委は同日午前に開いた委員会で、ほぼ原案通りの見解をとりまとめた。それによると、格納容器内の水が今後も漏れ続けたとしても、屋外から実施している2号機炉心の冷却は、継続可能と判断した。ただし、今後の作業を継続するためにも、「汚染された水たまりの処理を速やかに実施し、作業員の放射線管理に十分な配慮をすることが必要」とした。
 一方、1、3、4号機のタービン建屋で見つかった水たまりについては、格納容器から蒸気として出てきたものが凝縮したり、放水で希釈されたりした影響を受けたと推定した。【須田桃子】

福島原発、建屋外の水たまり 高い放射線量
2号機地下通路、1000ミリシーベルト以上
2011/3/28 17:58 (2011/3/28 18:39更新)日本経済新聞
 東京電力は28日、福島第1原子力発電所1~3号機のタービン建屋の外に水たまりがあり、2号機付近で表面から毎時1000ミリシーベルト以上の放射線を確認したと発表した。
 水たまりはタービン建屋とつながる地下通路にあり、放射線管理区域の外側。放射線量は1号機付近では同0.4ミリシーベルト。3号機はがれきなどがあり、測定出来なかったという。
 東電によると、水たまりが見つかったのは27日午後3時半ごろで、同日中に放射線量を測定した。目視では水位の変化は確認できないという。水たまりが出来た経緯などは調査中としている。
 地下通路は各号機の冷却用にくみ上げた海水を送る配管が敷設され、人間も通れる。タービン建屋から地下を通って海側出入り口につながる構造で、両端は立て坑。通路の長さは1号機が162メートル、2号機が76メートル、3号機が74メートル。深さはそれぞれ1号機が16.1メートル、2号機が15.9メートル、3号機が25.7メートル。
 放射線量は海側出入り口に近い通路で測定した数値という。
 福島第1原発を巡っては、26日の調査で、2号機タービン建屋地下のたまり水からも毎時1000ミリシーベルト以上の放射線量を測定している。

放射線量、報告は1日後=福島原発トンネル汚染水-東京電力
時事通信
 福島第1原発2号機のタービン建屋外にある立て坑と地下トンネルで観測された強い放射線について、東京電力の武藤栄副社長(原子力担当)は28日の記者会見で、報告を受けたのは同日午後だったと明らかにした。測定は27日午後4時前に行われていた。(2011/03/28-19:54) 
   原子炉圧力容器、破損の可能性 「大変憂慮」原子力安全委
2011/03/28 21:50   【共同通信】 
20110328
 
   
 原子力安全委員会は28日、記者会見し、福島第1原発2号機のタービン建屋地下にたまった水について、原子炉圧力容器が破損し、水が漏れ出た可能性があるとの見解を示した。タービン建屋外でもたまり水が見つかり、班目春樹委員長は「大変な驚きであり憂慮している。事態がいつ収束するか予測できない」と懸念を表明した。
 2号機原子炉で一時、燃料が露出し「空だき」の状態になったとして、班目委員長は「燃料の被覆管がかなり溶け、ペレット(円柱に焼き固めたウラン燃料)も一部溶融した可能性がある」と指摘した。
 班目委員長は圧力容器や冷却材を収めた「原子炉格納容器」について、1号機は問題なく、2号機は破損、3号機は「状態が分からない」とした。
  原発計画、見えない道筋 相次ぐ新設中断・再開延期
2011.3.28 05:51サンケイビズ 
20110328
 
   
 原発計画、見えない道筋 相次ぐ新設中断・再開延期
2011.3.28 05:51サンケイビズ
 東日本大震災に伴う東京電力福島第1原子力発電所の相次ぐ放射能漏れ事故は、全国の電力会社が進めてきた原発計画に大きな影響を及ぼしている。原発への信頼が揺らいだため、新規原発の建設を中断するケースが相次いでいるうえ、現在、検査で停止中の原発も再開延期などの見直しが避けられない状況だ。国が原子力の安全対策を変える可能性も強く、先を見通せない現状に各社は頭を抱えている。
大幅な修正必至
 「(福島第1原発の)事故で得られる知見を検討し、安全を期すことが第一だ」
 中部電力の水野明久社長は先週行われた記者会見で、浜岡原発(静岡県御前崎市)6号機の着工を当初予定の2015年から1年延期することを明らかにした。東電福島第1原発の事故を受け、安全対策の優先が欠かせないと判断した。4号機で計画している使用済み核燃料を再利用する「プルサーマル発電」計画も、実施を13年以降に遅らせる。
 水野社長は「エネルギー安全保障や地球環境保全の観点から、(原発の)重要度は変わらない」と指摘する。だが最大の経営目標だった原発推進計画の大幅な修正を強いられるのは間違いない。
 原発の新設には国の審査のほか、地元の事前了解が必要で、事故後の住民感情を踏まえて、計画を見直す動きが続出している。
 東電の事故を受け、中国電力は、山口県で計画中の上関原発について、住民への説明を優先するため、埋め立てなどの造成工事を一時中断した。東電は、1月に着工した青森県の東通原発1号機の建設をストップし、電源開発も同県で進める大間原発の建設工事を当面の間、休止。また、関西電力は昨年11月に運転40年を超えた福井県の美浜原子力発電所1号機の後継機設置の調査を中断した。
54基中19基 検査中
 一方、原発に義務付けられている13カ月に1度の定期検査のため運転を停止している原発の再稼働も難しい状況にある。海江田万里経済産業相は25日の閣議後会見で、福島第1原発の事故を踏まえ、定期検査のため停止中の原発を再稼働させる際の安全基準に関するガイドラインを今週にも公表する方針を示した。海江田経産相は「安全確保の観点から、再開時期が来たからと言って、稼働させるわけにはいかない」と強調した。
 現在、国内の原発54基のうち19基が検査中。このうち、北陸電力は、志賀原発1、2号機で近く予定していた運転再開の先送りを示唆。九州電力も定期検査で停止中の玄海原発2、3号機について3月下旬と4月上旬にそれぞれ予定していた再起動を延期する。再開時期について、九電の真部利応社長は「明確にスケジュールが確定していない。国の方針などが出てから今後の対応について決めたい」と説明した。
 政府は今回の事故を受け、原子力政策の見直し論議を活発化させている。原子力に依存したエネルギー政策が大きく転換する可能性もあり、各社としては、こうした動きを見極めなければ動きにくい状況にある。(今井裕治)
  保安院 炉心溶融 震災当日に予測
2011年3月28日 東京新聞←共同通信
20110328
 
   
  経済産業省原子力安全・保安院が、震災当日の十一日夜、東京電力福島第一原発事故に関して、三時間以内の「炉心溶融」を予測していたことが二十七日、分かった。また翌十二日未明には放射性ヨウ素や高いレベルの放射線を検出、原子炉の圧力を低下させる応急措置をとる方針が決まったが、実現するまでに半日も要した。政府文書や複数の政府当局者の話で判明した。
 溶融の前段である「炉心損傷」を示すヨウ素検出で、政府内専門家の間では危機感が高まり、応急措置の即時実施が迫られる局面だった。
 しかし菅直人首相は十二日早朝、原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長と予定通り現地を視察。政府与党内からは、溶融の兆候が表れた非常時の視察敢行で、応急措置の実施を含めた政策決定に遅れが生じたとの見方も出ている。初動判断のミスで事態深刻化を招いた可能性があり、首相と班目氏の責任が問われそうだ。
 政府原子力災害対策本部の文書によると、保安院は十一日午後十時に「福島第一(原発)2号機の今後のプラント状況の評価結果」を策定。炉内への注水機能停止で五十分後に「炉心露出」が起き、十二日午前零時五十分には炉心溶融である「燃料溶融」に至るとの予測を示し、午前三時二十分には放射性物質を含んだ蒸気を排出する応急措置「ベント」を行うとしている。
 保安院当局者は「最悪の事態を予測したもの」としている。評価結果は十一日午後十時半、首相に説明されていた。
 この後、2号機の原子炉圧力容器内の水位が安定したが、十二日午前一時前には1号機の原子炉格納容器内の圧力が異常上昇。四時ごろには1号機の中央制御室で毎時一五○マイクロシーベルトのガンマ線、五時ごろには原発正門付近でヨウ素も検出された。
 事態悪化を受け、東電幹部と班目氏らが協議し、1、2号機の炉内圧力を下げるため、ベントの必要性を確認、四時には保安院に実施を相談した。また菅首相は五時四十四分、原発の半径十キロ圏内からの退避を指示した。
 だが東電がベント実施を政府に通報したのは、首相の視察終了後の八時半で、作業着手は九時四分。排出には二つの弁を開く必要があるが、備え付けの空気圧縮ボンベの不調で一つが開かなかった上、代替用の空気圧縮機の調達に約四時間を費やし、排出が行われたのは午後二時半だった。
 与党関係者は「首相の視察でベント実施の手続きが遅れた」と言明。政府当局者は「ベントで現場の首相を被ばくさせられない」との判断が働き、現場作業にも影響が出たとの見方を示した。
◆いずれ回答する
 原子力安全委員会の班目委員長の共同通信に対する書面回答 現在、事態の収束に全力を傾注している。一方、社会への説明責任を果たすことの重要性も重々認識している。今般の質問には答える立場にないものも含まれているが、プラントの状況は時々刻々と変化し、対応に当たっては予断を許さない状況にあり、正確な見解を申し述べることが必要と考えているものの、十分に吟味し、責任を持った回答を作成できる状況にない。今後、状況が一応の安定を取り戻した状態となり、対応が可能となった段階で対応を行う。ご理解のほどよろしくお願いします。
◆視察と関係ない
 東京電力の広報担当者のコメント (応急措置である「ベント」の実施に時間がかかったのは)福島第一原発の現場の放射線量が高かったから(ベント実施を)入念に検討したためだ。ケーブルの仮設など準備作業に時間を要した。(ベントのタイミングと)首相の来訪は関係がない。
  第1原発2号機、溶融した燃料に接した水から高濃度の放射性物質
 [東京 28日 ロイター] 
20110328
 
  
 数値が訂正されています。また、この原因は「一時溶融した燃料が接触した水によるもの」(最初の記事)、「原子炉の由来である可能性は高い。燃料の数%から数十%は損傷したかもしれない」(2番目の記事)とあります。

第1原発2号機、溶融した燃料に接した水から高濃度の放射性物質
 [東京 28日 ロイター] 東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)福島第1原子力発電所2号機のタービン建屋のたまり水から高い放射線量が検出されたことについて、枝野幸男官房長官は28日午前、一時溶融した燃料が接触した水によるものとの報告を受けていることを明らかにした。ただ、継続してそうした水が出ているわけではないとの認識も示した。
 同原発では1号機から3号機までのタービン建屋のたまり水から高濃度の放射線物質が検出され、冷却機能回復に向けた作業が遅れている。
 経済産業省原子力安全・保安院によると、1号機ではたまり水を復水器に移す作業に使用するポンプを27日から3台に増やした。2号機は復水器がすでに水で満たされているため、それをまず他に移す作業を検討している。3号機については水を移す先を検討している段階。
 タービン建屋のたまり水の表面の放射線量は26日の採取分で1号機が60ミリシーベルト、2号機が1000ミリシーベルト以上、3号機が750ミリシーベルト。
 原子力安全・保安院は28日午前、同原発5、6号機の放水口から北側30メートルの海水のヨウ素のレベルが濃度限度の1150倍であったことも明らかにしている。
 枝野官房長官は、2号機で高い放射線濃度が検出されたことに関連して、「一時溶融した燃料と格納器内の水が出たとの分析がある」としたうえで、原子力安全委員会からは「一時溶融した」との報告があるので、(こうした水の発生は)継続していないと認識していると語った。
 枝野官房長官はまた、避難指示の出ている同原発から半径20キロ以内の住民の一時帰宅について、現時点ではリスクがあると考えており、(20キロ以内に)立ち入らないよう徹底する考えを明らかにした。
 一方、枝野官房長官は震災当日の夜に放射性物質を含んだ蒸気を排出する応急措置である「ベント」を行う必要があるとの報告が届いたのに実際に実施されるまで半日かかったとの一部報道に関して、報道は認識しているが、最初に「ベント」の必要性を指摘されたのは2号機で、実際に「ベント」を先に行ったのは1号機だと指摘。1号機については冷却機能が失われたと12日未明に報告があり、同日午前3時過ぎに「ベント」を行うよう要請したと説明した。2号機については、12日午前3時ごろ、冷却装置が動いているとの報告があったため、1号機の作業を優先したという。
 ただ、1号機についても「ベント」の指示から実際に行われるまで数時間を要しており、この点について枝野官房長官は「検証が必要」との認識も示した。

2号機では10万倍 タービン建屋地下の水
2011/03/28 00:55   【共同通信】
 東日本大震災による福島第1原発事故で、東京電力は28日未明、2号機のタービン建屋地下にたまった水の放射性物質の濃度が、通常の原子炉の水の約10万倍の、1立方センチ当たり1900万ベクレルだったと発表した。通常は1立方センチ当たり数百ベクレル程度という。
 東電は「原子炉の由来である可能性は高い。燃料の数%から数十%は損傷したかもしれない」として、漏れた経路を調べている。
 作業員3人が24日に被ばくした3号機のたまり水は同約1万倍で、その約10倍の高濃度だった。
 また2号機のたまり水表面では、毎時千ミリシーベルト以上の放射線量を測定したと発表。24日の3号機での測定値(同400ミリシーベルト)より倍以上高い。
 線量が高すぎるため測定を途中でやめており、さらに高い可能性があるという。毎時千ミリシーベルトは、その場所に30分いただけでリンパ球が減少、4時間いれば半数の人が30日以内に死亡するという極めて高い線量だ。
 放射線レベルが高いため水の排出は進んでおらず、原子炉や使用済み燃料プールの冷却機能回復に向けた作業に影響する恐れがある。
 東電が27日午前、たまった水の放射性物質の濃度を「通常の原子炉の水の約1千万倍」と発表したのに対し、原子力安全委員会が「高すぎて疑義がある」などと再評価を求めた。東電は同日夜、分析をやり直した結果、「(別の放射性物質である)セシウム134と間違えていた」として発表を訂正した。東電の分析能力の信頼性が大きく揺らいだ。
 原発の放水口付近で26日に採取した海水からは、法令で定める濃度限度の約1850倍の放射性ヨウ素が検出された。25日の同約1250倍から濃度は上昇しており、放出が続いている可能性がある。
 4号機のたまり水からも放射性物質が検出されたが、1~3号機に比べ濃度は低い。
 枝野幸男官房長官は原発敷地内の土壌に毒性の極めて強いプルトニウムが拡散していないか、調査に着手したことを明らかにした。
 東電は、1号機で地下に設置したポンプで水をくみ上げ復水器に回収する作業を進めた。2、3、4号機は回収方法を検討している。
 1~3号機の原子炉への真水の注入は、現在の消防ポンプから外部電源による電動ポンプに切り替える作業を実施。2号機では切り替えを完了した。消防ポンプは現場で燃料の補充が必要だったが、切り替え後は作業の手間や被ばくを減らせる。中央制御室の照明がついていない4号機の点灯に向けた作業も進めた。

福島第1原発:2号機の汚染水濃度「10万倍」に訂正
毎日新聞2011年3月27日 21時57分 更新:3月28日 1時43分
 福島第1原発2号機タービン建屋地下で見つかった汚染水の放射性物質の濃度について、東京電力が27日昼の会見で「通常の原子炉運転時の冷却水の約1000万倍」と発表するミスがあった。濃度を測定した放射性物質の種類を誤ったのが原因で実際は約10万倍。発表後、内閣府原子力安全委員会は誤りとして再測定を指示。東電は同日夜、「データの吟味が不十分だった」と謝罪し、数値を訂正。さらに28日未明にも発表を訂正した。
 東電はいったん、放射性のコバルト56(半減期77日)のデータを、より半減期が短いヨウ素134(同53分)と誤ったと訂正。さらにコバルト56ではなく、セシウム134(同2年)のデータをヨウ素134と誤ったと再訂正した。
 原子力安全委は25日夜発表された1号機のデータも誤りとして再測定を指示した。

濃度1000万倍は誤り 東電「別の放射性物質と取り違えた」
2011.3.27 21:23産経新聞
 東京電力は27日、福島第1原子力発電所2号機の事故で、2号機地下にたまった水の放射性物質(放射能)の濃度が通常の1000万倍としたヨウ素134の調査は別の放射性物質コバルト56と取り違えたと発表した。
 武藤栄副社長が27日夜記者会見し、「ヨウ素134の29億ベクレルという数字に誤りがあった」と述べた。
 東電と経済産業省原子力安全・保安院は26日に2号機タービン建屋地下1階で採った水の放射線濃度は、1立方メートル当たり29億ベクレルとしていた。

東電、放射線量「1千万倍」は誤りと発表、10万倍に
2011.03.28 09:26
東京(CNN) 東京電力は28日未明までに、福島第一原子力発電所の2号機タービン建屋のたまり水から通常の原子炉内の1000万倍に当たる放射線量が検出されたとの計測結果は誤りだったと発表し、数値を訂正した。
東電は27日、このたまり水から、半減期の短いヨウ素134が極めて高い濃度で検出されたと発表。しかしその後、原子力安全委員会の指摘を受けて再検査したところ、誤りだったことが判明した。放射性物質の濃度は実際には10万倍だったとしている。
たまり水の表面では、放射線量が毎時1000ミリシーベルト以上に達したことも分かった。一般の人の年間被爆(ひばく)量の330倍を超え、作業員の被爆線量の上限4倍に相当するレベルで、現場での復旧作業がさらに難しくなることが予想される。
東電は、この水が使用済み核燃料プールではなく、原子炉自体から漏れ出している可能性が高いとの見方を示している。
一方、枝野官房長官は、3号機で作業中に被爆し入院した作業員3人が28日に退院するとの見通しを確認した。

2号機は通常の「10万倍」、放射能濃度を訂正-排水作業に遅れ
3月28日(ブルームバーグ):東京電力の武藤栄副社長は28日未明の記者会見で、福島第一原発2号機タービン建屋のたまり水の放射性物質の濃度について、通常の原子炉水の10万倍程度と発表した。27日午前には1000万倍に相当するとしていたが、再分析の結果、訂正した。
  発表によると、26日に採取した水を再評価したところ、放射性物質の濃度は1cc当たり1900万ベクレルだったとしている。前日午前の発表では29億ベクレルと発表していたが、同日午後になって分析結果に誤りがあったことを認め、再測定する方針を示していた。水たまり表面の放射線量については訂正せず、毎時1000ミリシーベルト以上とした。
  下方修正とはいえ、既に通常の「1万倍程度」の放射性物質が検出された1号機と3号機を大幅に超える、極めて高い放射線量が検出されたことで、排水作業や制御装置の復旧は一層の遅れが余儀なくされている。この水の排水作業について、枝野幸男官房長官は27日の記者会見で「安全を確保しながら別のところに移すという作業なので、一定の時間がかかると思う」との見方を示した。
  水たまりから高濃度の放射線量が検出されたことで、原子炉から大量の放射性物質が漏れている可能性が高まっている。原子力安全・保安院の西山英彦審議官は27日午前の会見で、水は「原子炉由来の可能性が高い」と指摘した。東電も28日の会見で格納容器か配管から漏れがあると想定されるとしている。

1000万倍誤発表「東電の枠組みでは限界」
2011.3.27 22:10産経新聞
安斎育郎立命館大名誉教授(放射線防護学)の話
 「東京電力の発表を見ていると、担当者が疲弊のあまり状況を正確に把握できていないように感じる。下請け企業との連絡にも手抜かりが見える。このままでは重要な情報が過小評価され、(避難など)次の予防措置を取る際に不都合が起きるのではないかと心配している。東電の枠組みの中では限界がある。全国の電力会社によるバックアップがさらに必要だ」
  主要都市で反原発デモ=福島事故受け閉鎖求める-ドイツ
時事通信
 
20110327
 
  
 主要都市で反原発デモ=福島事故受け閉鎖求める-ドイツ
時事通信
 【ベルリン時事】ドイツのベルリンやミュンヘン、ハンブルク、ケルンの各都市で26日、大規模な反原発デモが一斉に行われ、福島第1原発の事故を受け、国内の原発を早期に閉鎖するよう訴えた。
 ベルリンでは野党支持者や反核団体メンバーら5万人以上が中心部を行進。「福島は警告する。すべての原発を停止せよ」と書かれた横断幕を掲げ、気勢を上げた。(2011/03/27-00:35)

独「反原発」20万人 東日本大震災 犠牲者へ黙とうも
2011年3月27日 東京新聞
 【ベルリン=弓削雅人】ドイツの主要都市で二十六日、反原発デモが行われた。首都ベルリンなどで約二十万人(主催者発表)が参加。東日本大震災に伴う福島第一原発事故を受け、稼働中の原子炉十七基の延命を凍結して再検討を進めるメルケル政権へ「脱原発」の圧力を強めた。
 デモは、野党支持者や環境保護団体を中心に、ハンブルク、ミュンヘン、ケルンでも行われ「福島の事故は、われわれに原発をやめろと警告している」とのスローガンを掲げた。同日午後には、各都市で一斉に日本の震災犠牲者への黙とうがささげられた。
 一方、ドイツでは二十七日に南西部バーデン・ビュルテンベルク州議会選が投開票される。同州は原発が立地し、延命問題が争点に急浮上。緑の党など反原発を掲げる野党への支持が拡大して、連邦政府と同じ組み合わせの州連立与党が政権転落の可能性が強まるなど、国政への影響も必至の情勢だ。
 こうした中、一部メディアが、福島原発事故を受け、今月中旬に原発延命の凍結を協議したメルケル首相、関係閣僚と州首相との会合で、ブリューデレ経済相が「延命凍結は安全性優先の判断ではなく、選挙対策だった」と認める発言をしていたと報道。与党の原発政策をめぐる動きが激しくなっている。

独 国内原発の停止求めデモ
3月27日 4時4分 NHK
福島第一原子力発電所の事故を受けて、ドイツでは、26日、ベルリンなどの大都市で、合わせて25万人が参加する最大規模のデモが開かれ、参加者は、国内にあるすべての原発の即時停止などを求めました。
このデモは、反原発や環境保護を訴える9つの団体が共同で主催したもので、首都ベルリンやミュンヘンなどの4つの大都市で、合わせて25万人が参加しました。このうちベルリンでは、12万人が市内を3キロにわたって行進し、参加者は「原子力おことわり」などと書かれたプラカードを掲げながら、国内にあるすべての原発の運転を直ちに停止するよう求めていました。参加したある市民は、「福島のことを思うと胸が痛むが、事故で反原発の思いをより強くした」と話していました。ドイツは1986年、旧ソビエトで起きたチェルノブイリ原発の事故で放射性物質に汚染されたため、原発に対する不安が根強く残っています。今回の事故を受けて、メルケル首相は、国内にある17基すべての原発の稼働を延長するかどうか再検討する考えを表明し、このうち1980年以前に運転を始めた7基については、一時停止して、安全性の点検を始めています。

「フクシマは警告する」ドイツで大規模デモ
(2011年3月27日19時16分  読売新聞)
【ベルリン=三好範英】ドイツのベルリン、ハンブルク、ミュンヘン、ケルンの4都市で26日、国内の原発稼働停止を求める大規模デモが一斉に行われ、警察発表で計20万人以上が参加した。

 参加者は各市で、「フクシマ(福島第一原発事故)は警告する。全ての原発の稼働停止を」などのスローガンを掲げてデモ行進した。
 ドイツでは27日に南西部2州で州議会選挙が行われることもあり、原発の安全性は政治問題化している。原発容認の姿勢だったメルケル政権は、福島の原発事故後、稼働期間の長い原発7基の暫定的な稼働停止を決めているが、デモに参加した社会民主党(SPD)や緑の党など野党の幹部は「選挙戦術に過ぎない」と政権を強く批判していた。

ドイツ各地で反原発デモ 廃炉求め25万人
2011/3/27 1:26日本経済新聞
 【ベルリン=共同】福島第1原発事故を受け、ドイツ各地で26日、国内にある全原発の廃炉を求める大規模なデモが行われ、主催者によると、野党の社会民主党(SPD)や90年連合・緑の党幹部、労組関係者ら計約25万人が参加した。
 デモはベルリンのほか、ハンブルクやミュンヘン、ケルンなどの大都市で行われ「原発の危険に注意すべきだ」と脱原発をアピール。東日本大震災の被災者への黙とうもささげられた。
 野党側は反原発ムードを盛り上げ、27日に行われる国内2州の州議会選挙で、有利な戦いを進める狙いがある。
  東北電、非常時の原子炉冷却策を追加=電源確保など緊急に策定〔福島原発〕
時事通信
20110327
 
  
 東北電、非常時の原子炉冷却策を追加=電源確保など緊急に策定〔福島原発〕
時事通信
 東北電力は27日、東日本大震災による東京電力福島第一原発事故を受け、女川原発(宮城県女川町・石巻市)と東通原発(青森県東通村)について、非常時に原子炉を冷却するための安全策を追加したと発表した。両原発とも安全に停止中だが、同社は「一連の事故を重大に受け止めている。これまで入手した情報を元にまとめた対策だが、今後も追加する」としている。
 同社によると、新たな対策は(1)非常時の電源を確保するため、発電所構内に電源車を常時配備(2)海水をくみ上げるポンプの故障に備え、予備部品を確保(3)備え付けの消防車による、使用済み核燃料を保存するプールへの注水ルート確保、などの4点。(2011/03/27-19:27)

東北電、津波対策を実施 女川、東通両原発に電源車
2011/03/27 19:07   【共同通信】
 東北電力は27日、東京電力福島第1原発事故を受け、女川原発(宮城県)と東通原発(青森県)で、津波を受けても冷却機能を喪失しないための対策をまとめ、緊急に実施すると発表した。
 原発の事故は、津波で非常用などの電源がすべて失われたのが主な原因。東北電は事故後、女川、東通両原発に電源車を1台ずつ配備したほか、さらに計5台を追加配備する。
 破損した冷却用海水をくみ上げるポンプについて、予備を確保するほか、緊急時には使用済み核燃料プールに外部から注水できるようにする。
 東北電は同時に、定期検査中の東通原発1号機について、定検に従事する人員や機材が不足し、6月下旬に予定する運転再開が遅れる可能性を明らかにした。
 東北電は、この運転から国内初の16カ月連続運転を目指していたが、平川知司同原発副所長は「地元の理解がなければ運転再開は難しい」と説明している。

東北電力 原発の安全対策発表
3月27日 19時20分 NHK
福島第一原子力発電所の事故を受けて、東北電力は、宮城県の女川原子力発電所と青森県の東通原子力発電所について、新たに非常用の電源を配備するなどの安全強化策を発表しました。
東北電力は、27日の記者会見で、想定外の災害で深刻な事態に陥った福島第一原発の事故を教訓に、宮城県の女川原発と青森県の東通原発の安全対策を強化することを明らかにしました。それによりますと、▽外部電源と非常用の電源が共に失われるような万が一の事態に備えて、発電機を搭載した電源車を新たに配備する、▽原子炉の冷却機能を維持するためのポンプの故障に備えて予備のモーターを配備する、さらに、▽電源車を使って電源を復旧したり、使用済み燃料のプールに消防車を使って水を注入したりする事態を想定し、定期的な訓練を行うとしています。今回の大震災で女川原発は、1号機から3号機までが自動停止し、東北電力によりますと、定期検査中だった東通原発を含めいずれも安全な状態で停止しているということです。東北電力は「福島の原発事故をわれわれも重大な事態と受け止めており、現在、取りうるだけの対策をまとめた。今後も追加して策を検討し、発電所の安全性をさらに高めていきたい」と話しています。

女川・東通原発、電源車を常時配備 注水ルートも確認
2011年3月27日20時6分朝日新聞
 東北電力は27日、女川原発(宮城県石巻市、女川町)と東通原発(青森県東通村)の構内に、電源車を常時配備したと発表した。東日本大震災の津波で東京電力福島第一原発の外部電源と非常用電源がともに失われ、大事故につながったことを踏まえ、安全対策を強化したという。
 電源がすべてなくなることは原発の設計で想定されていなかった。このため、万が一にも電源が失われた場合に備え、電源車を原子炉の緊急炉心冷却系の電池や中央制御室の計測用配電盤につなぎ、急場をしのぐことにした。
 このほか、緊急冷却用の海水をくみ上げるポンプの予備モーターを発注した。原子炉建屋内の使用済み核燃料プールに消防車で注水するためのルートも確認しているという。

東北電、2原発の地震・津波安全対策を強化
2011/3/27 19:23日本経済新聞
 東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、東北電力は27日、女川原発(宮城県女川町・石巻市)と東通原発(青森県東通村)で津波被害を想定した安全対策を強化すると発表した。今回の地震や津波でも東北電力の原発では事故は起きていないが、対策を強化することで、住民らに安全を訴える。
 非常時の冷却作業などの際に外部電源や非常用電源が稼働できない事態になった場合に備え、原発内に電源車を配置することを決めた。すでに両原発に1台ずつ配置し、さらに追加する。海水をくみ上げるポンプの駆動用モーターの予備品を配備したり、緊急時に使用済み燃料プールへ消防車で注水するための経路や手順を確立したりするといった措置も講じる。
 11日の地震発生後、女川原発は運転を自動停止した。原子炉は冷温状態に保たれ、安全な状態にある。東通原発は定期検査のため停止中だ。
   国連事務総長、原発の安全管理体制の見直し呼び掛け
2011年 03月 27日 09:15
 
20110327
 
 
 国連事務総長、原発の安全管理体制の見直し呼び掛け
2011年 03月 27日 09:15
[国連 25日 ロイター] 国連の潘基文(バン・キムン)事務総長は25日、東日本大震災に伴う福島第1原子力発電所の事故を受け、原子力発電の安全管理体制を見直すべきだと世界各国に呼び掛けた。
 潘事務総長は声明で、日本での原発事故により、国際的な緊急事態への対応と原発の安全管理体制を見直す必要があると強調した。
 またこの日、福島原発事故への対応を協議するため、国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長らと国連本部で会議を開催。各国に対し、この事故を教訓とし、原発の安全強化のため適切な対策を取るよう求めたことを明らかにした。

国際的な対応策強化を=国連諸機関が初会合-福島原発事故
時事通信
 【ニューヨーク時事】国連の潘基文事務総長は25日、福島第1原発事故について、国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長ら関係機関代表と初のテレビ会議を行い、出席者は国際的な緊急対応策や原子力の安全管理体制を強化する必要性で一致した。
 潘事務総長は4月4日にウィーンで始まる「原子力安全条約」に関する会議が重要な議論の場になるとの見通しを示した。また、各国が福島原発事故の教訓を考慮し、住民の健康や食料供給を守るため、高度な安全基準の履行に取り組むよう促す考えを表明した。(2011/03/26-06:17)

福島原発めぐり国際機関が会議 安全管理強化を呼びかけ
2011年3月26日9時49分朝日新聞
【ニューヨーク=春日芳晃】国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は25日、福島第一原発の事故対応を協議するため、国際原子力機関(IAEA)の天野之弥(ゆきや)事務局長や国連開発計画(UNDP)のヘレン・クラーク総裁と初のテレビ会議を開催した。
 世界保健機関(WHO)や世界気象機関(WMO)など事故後、日本政府支援を続ける国際機関の幹部も参加。今後も定期的に会合を開き、情報を共有する態勢を強化することで一致した。
 潘氏は「日本の危機をきっかけに、国際的な原発の安全管理体制を見直す時だ」と訴え、各国に対し、原子力の安全管理を強化する先進技術の導入や、食料や環境などの保護基準を可能な限り高く設定するよう呼びかけた。

国連、福島原発事故巡り協議 管理向上の必要性確認
2011/3/26 10:17日本経済新聞
 【ニューヨーク=杉本晶子】国連の潘基文(バン・キムン)事務総長は25日、福島第1原子力発電所の事故について、国際原子力機関(IAEA)など関連団体の幹部とテレビ会議で初めて協議した。国際機関が緊密に連携し、原子力の安全管理体制をさらに向上させる必要性を確認した。
 会議にはIAEAの天野之弥事務局長、国連開発計画(UNDP)のクラーク総裁、包括的核実験禁止条約機構(CTBTO)のトット事務局長のほか、世界保健機関(WHO)などからも幹部が出席した。
 潘事務総長は、世界各国が福島原発事故への対応に学ぶべきだとも強調。原子力の安全管理を徹底するための先進的な手法を採り入れることや、住民の健康、食料供給、環境を守るための安全基準をできるだけ高めることを促した。
   MOX燃料の海上輸送、当面延期 関電と中部電、地震と事故で
2011/03/25 20:16   【共同通信】 
20110325
 
  
 MOX燃料の海上輸送、当面延期 関電と中部電、地震と事故で
2011/03/25 20:16   【共同通信】
 東日本大震災や福島第1原発事故を受け、関西電力と中部電力は25日、プルサーマル運転に使うため、今春に予定していたプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料のフランスからの海上輸送を当面、延期することを明らかにした。
 海上輸送には厳重な警備が必要だが、関電によると、国から「災害復旧に全力を挙げており、十分な警備体制をとれると確約できない」と連絡があったほか、事故の影響も踏まえたとしている。
 関電は1月、高浜原発3号機(福井県高浜町)でMOX燃料を使い、同社初のプルサーマル営業運転を開始。輸送予定だったのは3号機に追加するMOX燃料集合体。
 中部電は、関電と同じ船便で輸送予定だった。同社は浜岡原発4号機(静岡県御前崎市)でプルサーマル発電を計画、今回の事故の影響で実施を2013年以降に遅らせることを決めている。
 輸送時期について、両社は「震災の情勢の推移を見極めて検討する」としている。

MOX燃料の輸送を延期 関西電力
2011年3月26日朝日新聞
 関西電力は25日、東日本大震災の影響で、高浜原発3号機(福井県高浜町、87万キロワット)のプルサーマル発電用に仏・メロックス社で製造したプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料の輸送を延期すると発表した。震災の対応のため警察庁や海上保安庁が輸送の警備を十分できないためという。
 昨年12月に国内4例目のプルサーマル発電を始めた3号機には、すでに12体のMOX燃料が運び込まれており、発電への影響は当面ないという。輸送を延期するのは20体で、今春の輸送を計画していた。(笹川翔平)

日本向けMOX燃料、近く出港か=福島原発でも使用-仏環境団体
 【パリ時事】環境保護団体「グリーンピース・フランス」は24日、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムを再利用するプルサーマル発電で用いるウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料が、4月上旬にフランスから日本に向けて出港することが分かったと公表した。
 MOX燃料は、東日本大震災で事故を起こした東京電力福島第1原発3号機でも使われている。AFP通信によれば、同団体は「福島の原発で事故が起きた時期でもあり(輸送は)極めて無責任だ」と批判した。(2011/03/25-08:49)

グリーンピース・フランス:MOX輸送に批判 「来月上旬にも日本へ」
毎日新聞 2011年3月26日 東京夕刊
 【パリ共同】環境保護団体グリーンピース・フランスは24日、フランスの核燃料工場で再処理されたプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を積んだ輸送船が、4月上旬にも日本に向けて出発すると発表した。
 運搬されるMOX燃料は福島第1原発3号機で使われているものと同タイプ。同原発の事故による不安が広がる中、危険を伴う遠距離海上輸送を実施し、日本に新たな核燃料を届けることに同団体は「フランス政府も核燃料会社アレバ社も全く無責任だ」と批判を強めている。
 輸送船はフランス北西部ラアーグの再処理工場で加工されたMOX燃料を積み、4月4日の週にシェルブール港から日本に向けて出発する見通し。一方、アレバ社は「その時期に出発する予定はない」と出発の延期を示唆している。
 日本の電力各社は、アレバ社に原発のプルサーマル用にMOX燃料の加工を依頼しており、これまで4回フランスから日本へ海上輸送されている。福島第1原発で現在使われている燃料は、このうち99年の1回目の輸送で運ばれたMOX燃料だという。
   【原発】3号機たまり水のプルトニウム調査せず
テレビ朝日 - ‎9 時間前‎
20110327
 
 
 【原発】3号機たまり水のプルトニウム調査せず
テレビ朝日 - ‎9 時間前‎
福島第一原発のタービン建屋内の「たまり水」について、原子力安全・保安院は、深刻な放射線障害を引き起こす可能性がある「プルトニウム」が含まれているかどうかを調べていないことを明らかにしました。【注:この記事は削除されました】

東電:プルトニウム量は未測定、絶対ないとは言えず-福島原発敷地内
3月27日(ブルームバーグ):東京電力は27日昼の記者会見で、福島第一原発の敷地内にプルトニウムがある可能性について、「プルトニウムはアルファ線だが、どれぐらいの量があるかを測定する装置を当社は持っていない」と述べた。その上で、プルトニウムが出ている可能性があるということか、との問いに、 「測定していない以上は、絶対ないとは言えない」と答えた。
 東電は会見で、プルトニウムの有無を分析するための対応について、「今、外の専門機関に出して分析してもらうような準備をしている。準備をしている段階で、まだ出していない」と語った。

東電 プルトニウム分析を依頼
3月27日 20時40分 NHK
福島第一原子力発電所の事故で、外部に放出される放射性物質の中に毒性の強いプルトニウムが含まれていないか、東京電力は外部の専門機関に分析を依頼しました。数日中に結果が判明する見通しです。
福島第一原発の事故では、外部への放射性物質の放出が続いていて、これらの中に、原子炉で核燃料を燃やす際に出来る毒性の強いプルトニウムが含まれる可能性があります。東京電力は、これまでの方法ではプルトニウムが検出できなかったことから、21日から22日にかけて、発電所内の敷地で土壌を採取し、茨城県東海村の日本原子力研究開発機構や千葉市の日本分析センターに分析を依頼しました。プルトニウムは、通常のウラン燃料を使った原子力発電でも生成されますが、福島第一原発の場合、MOX燃料と呼ばれるプルトニウムを含む燃料を3号機で使用しています。プルトニウムが出す放射線は皮膚や紙1枚で遮蔽することが可能ですが、肺などの臓器に取り込まれると長い間とどまり、がんなどを引き起こす可能性があります。東京電力では、今後も週2回、プルトニウムの調査を行う予定で、今回の結果は数日中に判明する見通しです。

プルトニウム漏出も調査=土壌採取し分析-東電
時事通信
 東京電力は27日、福島第1原発各基の原子炉から、毒性の強いプルトニウムが漏出していないか調べるため、同原発敷地内の土壌を21、22両日に採取したことを明らかにした。
 東電によると、敷地内の5カ所で土壌を採取、日本原子力研究開発機構と日本分析センターに回された。分析は23日から始まり、結論が出るには約1週間かかる。同様の土壌採取は28日からも週2回続けるという。
 プルトニウムは原子炉内でウラン燃料が燃える過程で生成される。(2011/03/27-17:59)

プルトニウム漏れ調べる土壌調査開始 第一原発敷地内
11年3月27日19時27分朝日新聞
 枝野幸男官房長官は27日の記者会見で、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、原発敷地内の土壌に極めて毒性が強い放射性物質のプルトニウムが含まれていないか、調査を始めたことを明らかにした。
 福島第一原発の3号機では地震発生当時、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使ったプルサーマル発電を行っていたため、プルトニウム漏れを懸念する声が出ている。
 枝野氏は会見で「プルトニウムについて、発電所内の土壌調査にすでに着手しているという報告を受けている」と説明。その上で「周辺の土壌に拡散していない状況なら、一定の安全性が確保できる。出ていれば、それに応じた対応をしなければならない」と述べた。
  原子炉水の1000万倍=2号機水たまり、高濃度放射能-海水も上昇・福島第1原発 
20110327
 
 
原子炉水の1000万倍=2号機水たまり、高濃度放射能-海水も上昇・福島第1原発
 東日本大震災で深刻な状況が続く福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)で、2号機タービン建屋地下の水たまりで26日朝採取した水に含まれる放射能濃度が、運転中の原子炉内の水の約1000万倍(1立方センチ当たり29億ベクレル)に上ることが分かった。水たまり表面の放射線量も毎時1000ミリシーベルト以上と、同原発でこれまで測定された線量で最大。東京電力が27日発表した。
 2号機は14日から15日にかけて原子炉の水位が大幅に低下し、燃料棒が損傷。格納容器下部の圧力抑制室も一部破損した可能性が高い。燃料棒内の核分裂生成物が漏れているとみられる。東電によると、原子炉は現在、真水注入で比較的安定しているが、高い放射線量が復旧作業の妨げになることが懸念される。
 一方、1~4号機放水口の南約330メートルの場所で26日午後2時半に採取された海水からは、濃度限度の1850.5倍(同7.4ベクレル)の放射性ヨウ素131が検出された。同所の濃度は25日午前8時半に1250.8倍で、26日午前8時20分に750.0倍に低下したが、再び大幅上昇した。
 この放射性ヨウ素が1~4号機のどこから出たか不明だが、東電は水に含まれて流れてきたとの見方を示した。ペットボトル1本程度を飲むと一般人の年間被ばく限度を超える濃度だが、経済産業省原子力安全・保安院は半径20キロ以内の住民は避難しており、潮流で拡散されるため、人体の健康に影響はないとの見解を示した。(2011/03/27-16:36)

2号機で1千万倍の放射性物質 タービン建屋地下の水
2011/03/27 16:40   【共同通信】
 東日本大震災による福島第1原発事故で、2号機のタービン建屋地下にたまった水の放射性物質の濃度は、通常の原子炉の水の約1千万倍だったと、東京電力などが27日、発表した。作業員3人が24日に被ばくした3号機のたまり水は同約1万倍で、はるかに高濃度。
 東電や経済産業省原子力安全・保安院は、原子炉の水が配管経由で漏れたとみているが、詳しい経路は不明。放射線レベルが高いため水の排出は進んでおらず、原子炉や使用済み燃料プールの冷却機能回復に向けた作業に影響する恐れがある。
 原発の放水口付近で26日に採取した海水からは、法令で定める濃度限度の約1850倍の放射性ヨウ素が検出された。25日の同約1250倍から濃度は上昇しており、放出が続いている可能性があるという。
 2号機のたまり水の分析結果によると、半減期が53分と短いヨウ素134が、1立方センチ当たり29億ベクレルという極めて高い濃度で含まれていたほか、ヨウ素131やセシウム137、コバルト56なども検出された。
 水の表面の放射線量も「毎時千ミリシーベルト以上」で、24日の3号機での測定値(同400ミリシーベルト)より高い。線量が高すぎるため測定を途中でやめており、さらに高い可能性があるという。
 4号機のたまり水からも放射性物質が検出されたが、1~3号機に比べ濃度は低い。
 東電は、1号機で地下に設置したポンプで水をくみ上げ復水器に回収する作業を進めた。2号機の水も復水器にためる方向。3、4号機は回収方法を検討している。
 1~3号機の原子炉への真水の注入は、現在の消防ポンプから外部電源による電動ポンプに切り替える作業を実施。消防ポンプは現場で燃料の補充が必要だったが、切り替え後は作業の手間や被ばくを減らせる。中央制御室の照明がついていない4号機の点灯に向けた作業も進めた。

2号機 原子炉から大量漏洩か
3月27日 13時8分NHK
深刻な状態が続いている福島第一原子力発電所で、2号機のタービンがある建物の水たまりから運転中の原子炉の水のおよそ1000万倍という極めて高い濃度の放射性物質が検出されました。1号機や3号機で見つかった水たまりに比べても、およそ1000倍という濃度で、専門家は「2号機の原子炉から大量に放射性物質が漏れ出た可能性を示している」と話しています。
福島第一原発では24日、3号機のタービンがある建物の地下で作業員3人が被ばくし、現場で見つかった水たまりから、運転中の原子炉の中の水と比べ、およそ1万倍の濃度の放射性物質が検出されました。その後、1号機の水たまりからもほぼ同じ濃度の放射性物質が見つかっています。このため、東京電力は、震災の発生当時、同じく運転中だった2号機の建物に出来た水たまりも調査したところ、1cc当たり29億ベクレルと、1号機、3号機のおよそ1000倍、運転中の原子炉の水のおよそ1000万倍という極めて高い濃度の放射性物質が検出されたということです。この中には、1cc当たりの濃度でいずれも放射性の▽ヨウ素134が29億ベクレル、▽ヨウ素131が1300万ベクレル、▽セシウム134とセシウム137がともに230万ベクレルなど、原発の運転中に核分裂に伴って出来る放射性物質が含まれていました。このうち、ヨウ素131と134は、放射性物質の量が半分になる期間の半減期が短いため、運転が止まると急激に量が減っていきます。今回、2号機からは、1号機と3号機より高い濃度のヨウ素131とヨウ素134が検出されていました。さらにこの水の表面の放射線量も、1時間当たり1000ミリシーベルト以上と、1号機と3号機に比べて高い値を示したということです。2号機は15日に、格納容器につながる圧力抑制室=サプレッションプールで爆発が起きて破損し、放射性物質を外部に漏らさないための閉じ込め機能の一部が損なわれているとみられています。これについて東京電力は、27日午後1時すぎの記者会見で「圧力抑制室の破損との関連の可能性は否定できないが、原因は分からない。核燃料は数%から数十%の幅で壊れていると推定されるが、どれだけ外に漏れているかは判断できない状況だ。現在の原子炉のデータからは、炉内の放射性物質が大量に出てくることはない」と話しています。また、東京大学大学院の関村直人教授は「この数値からは2号機の原子炉では、1号機や3号機に比べて大量の放射性物質が漏れ出た可能性を示している。2号機は圧力抑制室が壊れており、今後の復旧作業などを考えるうえでも、漏れ出た経路の解明を急ぐべきだ」と話しています。

福島第1原発:2号機の水で高い放射線量 排出作業を中断
毎日新聞 2011年3月27日 20時34分(最終更新 3月27日 20時40分)
 東京電力は27日、福島第1原発2号機のタービン建屋地下で見つかった汚染水の水面から、毎時1000ミリシーベルト(1シーベルト)以上の放射線量が検出されたと発表した。測定限界を超えたため正確な値が分からないという。3号機でも水面の放射線量が毎時750ミリシーベルトと高い値だった。東電は同日、2号機の汚染水を復水器へ排出する作業を始める予定だったが、放射線量が高いため作業員の安全確保が困難と判断し、作業を中断した。再開のめどは立っていない。【酒造唯、足立旬子、山田大輔】
 検出された物質の放射能濃度はヨウ素131(半減期8日)が1300万ベクレル、セシウム134(同2年)とセシウム137(同30年)がそれぞれ230万ベクレルなど(単位は1立方センチあたり)。いずれもウランやプルトニウムが核分裂してできる。
 検出された毎時1シーベルトという放射線量は、人が浴びると吐き気などの症状が表れる高い数値。3~4シーベルトで約50%が死亡、6~7シーベルト以上で99%以上が死亡するとされている。
 2号機では今月15日、原子炉格納容器につながる圧力抑制プールで爆発が起き、同プールの圧力が急激に低下。同プールが損傷して穴が開いている可能性がある。14~15日には約7時間半にわたって原子炉の水位がゼロになる「空だき」の状態になり、核燃料の損傷が他号機よりも進んでいる可能性もある。
 27日会見した東電の武藤栄副社長は高濃度の放射性物質が検出された原因について「原子炉由来だと考えている。原子炉格納容器や圧力容器が破損しているとは考えにくく、弁やポンプが高温高圧で損傷した可能性が高い」と話した。経済産業省原子力安全・保安院の西山英彦審議官も同日、「ヨウ素、セシウムなどは核分裂反応に由来する。原子炉の由来である可能性が高い」と述べた。
 東電によると、1~4号機のタービン建屋地下全てで放射性物質に汚染された水が見つかり、通常運転時の冷却水と比べた放射性物質の濃度は1、3号機が約1000倍、4号機はほぼ同程度。水面での放射線量は1号機が毎時60ミリシーベルト、4号機が毎時0・5ミリシーベルトだった。
 また、東電は27日、福島第1原発1~4号機の放水口南側約330メートルで26日午後に採取した海水から、法令で定める濃度限度の約1850倍もの高濃度の放射性ヨウ素131を検出したと発表した。前日に採取した海水の約1250倍より濃度が高まっており、東電は「経路は不明だが何らかの形で(原発から)放出が続いていると考えられる」と説明した。
 他に、セシウム134が約197倍、セシウム137は約133倍などで、いずれも前日より高かった。
 5~6号機の放水口の北約30メートルで採取した海水でも、ヨウ素131が約314倍、セシウム134が約36倍など、法令限度を超える放射性物質が検出された。
 保安院は「海の生物が放射性物質を吸収した後、人が食べるまでには希釈されることから、健康上の被害を考える必要はない」との見解を示した。


2号機タービン建屋の水、高い放射線量計測
(2011年3月27日19時37分  読売新聞)
 東京電力は27日、電源復旧作業が進められている福島第一原子力発電所2号機のタービン建屋地下1階にたまった水の表面や周囲の空気から、毎時1000ミリ・シーベルトを超える高い放射線量を計測したと発表した。
 建屋地下には、原子炉を安定して冷やすために欠かせない主要なポンプや配管が集中しているが、2号機とともに原子炉の状態が深刻な1、3号機でも、同様の区域が高濃度の放射性物質で汚染されており、復旧作業は一段と厳しい局面を迎えている。
 汚染水は26日午前、2号機の建屋地下1階南西側の復水移送ポンプ付近から採取。分析の結果、1ミリ・リットルあたり1300万ベクレルのヨウ素131(半減期8日)、230万ベクレルのセシウム134(約2年)、同量のセシウム137(同約30年)などが検出された。
 採取時の放射線量が毎時1000ミリ・シーベルトを超えたため、作業員らはこれ以上続けるのは危険と判断し、正確な計測ができなかったという。
 3号機でも、タービン建屋地下1階にできた水たまりでは、24日に作業員3人の被曝(ひばく)事故が起きた際の放射線量は同400ミリ・シーベルトだったのに対し、26日は同750ミリ・シーベルトに上昇していた。
 タービン建屋にたまった水について、東電は水をいったん、建屋地下にある復水器(容積3000トン)の中に、仮設ポンプを使って移し、後で処理する方針。1号機では24日から作業を始めており、2、3号機でも実施したいとしている。
 枝野官房長官は27日の記者会見で、2号機で燃料が溶けだしている可能性について、「現状ではしっかり冷却できている状況。冷却できない時期に燃料が破損し、流出した可能性がある」と語った。

原子炉の放射性物質漏えいか-2号機タービン建屋で高濃度検出
3月27日(ブルームバーグ):東日本大震災で放射能漏れ事故を起こした東京電力福島第一原子力発電所2号機のタービン建屋にたまった水から、極めて高い放射線量が検出された。原子力安全・保安院では、検出物質の分析などから原子炉からの水である可能性が高いとみている。また放水口近くの海水の放射性物質の濃度も上昇している。
  保安院の西山英彦審議官は27日午前の会見で、2号機のタービン建屋にたまった水を26日に採取したところ、毎時1000ミリシーベルト以上の放射性線量が検出されたことを明らかにした。水は「原子炉由来の可能性が高い」という。NHKは同日正午のニュースで、放射線量は通常の原子炉の水の1000万倍に相当すると報じた。
  作業員3人が24日に被ばくした3号機のタービン建屋のたまり水は通常の約1万倍の放射線量が検出され、1号機にも同レベルの量が検出されている。保安院の発表資料によると、1号機と3号機のタービン建屋で26日に採取した水の放射線量はそれぞれ毎時60ミリシーベルトと、同750ミリシーベルトで、第2号機よりも低かった。

海水の放射性物質濃度も上昇
  枝野幸男官房長官は27日午前、NHKの「日曜討論」に出演し、原子炉は容器内で大気圧より高い圧力が計測されていることから破損には至っていないものの、「残念ながら原子炉内にあった可能性のある水などが出ているということは間違いないようだ」と述べ、炉内などの水が流出している可能性があるとの認識を示した。
  西山氏によると、タービン建屋からの排水作業は、1号機はポンプを1台から3台に増設して取り組む。2号機も1号機と同様に、本来蒸気を水に変える装置である復水器の中に、たまり水を移す作業を始める。3号機は別の方法で排水を検討中。タービン建屋に放射線量の高い水が残っていると、電源回復などの作業が滞る。
  一方、保安院は、26日午後2時半に福島原発の南放水口近くで採取した海水から濃度基準の約1850倍の放射性ヨウ素131を検出したと発表した。これは25日午前8時半に採取した水の濃度約1250倍を上回る水準。
  西山氏は、福島第一原発から放射性物質を含む水が継続的に流出している可能性は否定できないとの見解を示した。保安院も東電も水の流出経路は特定できていない。
  第1原発放水口付近の海水、ヨウ素濃度最高の1850倍に 東電
2011/3/27 12:38日本経済新聞
 
 20110327
 
 
第1原発放水口付近の海水、ヨウ素濃度最高の1850倍に 東電
2011/3/27 12:38日本経済新聞
 東京電力は27日、福島第1原子力発電所の放水口付近の海域で検出された放射性物質の濃度が大幅に上昇していることを明らかにした。26日午後2時半に放水口から南側330メートルの海水を採取し測定したところ、ヨウ素131の濃度は国が定めた濃度限度の1850.5倍だった。21日に海水中の放射性物質の調査を始めて以降、最も高い値となる。
 25日午前の同一地点で採取した海水の濃度は約1250倍だった。26日午前8時20分の測定では750倍にいったん濃度が低下したが、同日午後に再び上昇している。東電は「放射性物質を含む水が同原発から流れ込んだ」とみている。

福島第1原発:海水中のヨウ素濃度上昇 1850倍に
毎日新聞 2011年3月27日 11時34分(最終更新 3月27日 18時25分)
 原子力安全・保安院によると、福島第1原発の放水口付近で26日に採取した海水から、法令で定める濃度限度の約1850倍の放射性ヨウ素が検出された。25日に採取した海水は約1250倍で、濃度はさらに上昇した。

第1原発30キロ沖では限度以下 放射性物質の海域調査
2011/03/27 19:53   【共同通信】
 文部科学省は27日、東京電力福島第1原発から約30キロ沖の海域で26日に採取した海水では、原発から排水する際の濃度限度を超える放射性物質は検出されなかったと発表した。
 南北約70キロにわたる4カ所を調べたところ、水1リットル当たりの放射性物質は、ヨウ素が最大18・1ベクレル、セシウムが最大16・4ベクレルだった。法令では、ヨウ素の濃度限度は水1リットル当たり40ベクレル、セシウムは90ベクレル。
 原発周辺の海水をめぐっては、経済産業省原子力安全・保安院が27日、原発の放水口付近で26日に採取した海水から、濃度限度の約1850倍の放射性ヨウ素が検出されたと明らかにした。

福島第1原発:損傷燃料が発生源か 海水汚染で専門家分析
2011年3月26日 21時20分 更新:3月27日 0時46分 毎日新聞
 東京電力福島第1原発の放水口近くで25日に採取した海水から基準の約1250倍の放射性物質、ヨウ素131(半減期8日)が検出された問題で、枝野幸男官房長官は26日、海水の汚染状況の調査を強化する考えを示した。また、海水などから検出されている放射性物質の種類から、専門家は発生源を「原子炉の燃料が損傷したもの」と分析している。

 ◇モニタリング強化へ
 枝野氏は26日の記者会見で、「より広範な地域で海水のモニタリングは強化しなければならない」と述べた。ただ、「海洋生物に影響を及ぼす可能性は低い」と強調した。
 24日午前に同じ地点で実施した調査結果は、ヨウ素131は基準値の103.9倍で、1日で10倍以上に急増している。枝野氏は「1日で同じ地点の放射線量が大きく伸びていると報告を受け、東電、原子力安全・保安院に検討、分析をお願いした」と述べた。
 また、国の原子力安全委員会は26日の会見で、「ただちに健康に影響するものではない」とする見解を示した。
 保安院の発表によると、ヨウ素131などの他に第1原発の放水口付近ではモリブデン99(半減期66時間)が、3号機タービン建屋地下で見つかった水たまりからはバリウム140(同13日)やランタン140(同2日)など、半減期が比較的短い放射性物質が検出されている。
 これらの放射性物質は核分裂によって生成されるため、11日の原子炉の緊急停止以降は減り続けている計算になる。

 野口邦和・日大専任講師(放射線防護学)は発生源について「モリブデンやバリウムなどあまり外に出ないものまで検出されている。明らかに原子炉の燃料が損傷し、冷却水と混ざったものだ。定住している海藻類は問題が生じるかもしれないが、一般に広い海域を回遊している魚では無視できるレベルだとは思う」と話している。
 東電は「放射性物質を含んだ水が海水に漏れだしている可能性が高い。(1~3号機のタービン建屋地下で見つかった)水たまりから出ている可能性も否定できない」とし、海水の調査を1日1回から2回に増やす。
 福島第1原発では26日、1、2号機を中心に復旧作業が進められた。2号機では中央制御室の照明が点灯、原子炉に注入する水の真水への切り替えにも成功した。【小山由宇、日野行介、河内敏康】

東電:どこから流出しているか分からない-海水の高濃度放射性物質
 3月27日(ブルームバーグ):東京電力は27日昼の記者会見で、福島第一原子力発電所の付近の海水から検出された高濃度の放射性物質について、どこから流れ出ているか分からないと述べた。
 同原発の放水口を完全に閉めるなどの措置を講じないのか、との質問に対しては、放水口から流れ出ているかどうかということ自体分かってないと回答。同時に、放水口は閉じることは可能だが確実に密閉できる構造ではないと説明した。 
  建屋の水、通常の1万倍 福島第1原発事故
2011/03/25 06:27   【共同通信】 
20110325
 
 
 建屋の水、通常の1万倍 福島第1原発事故
2011/03/25 06:27   【共同通信】
 東京電力福島第1原発3号機で復旧作業に当たっていた協力会社の3人が高線量の放射線に被ばくし、うち2人が皮膚への障害が大きいベータ線熱傷の疑いと診断された事故で、東電は25日、現場のタービン建屋地下にたまった水の放射性物質の量が、通常の原子炉内の水の約1万倍に達していたと発表した。
 冷却機能が失われた3号機で、原子炉や使用済み燃料プールにある燃料の一部が損傷している可能性を裏付けた。
 2人は長靴をはいておらず、足が水に漬かった。東電は被ばくの原因について「前日の現場調査の際は水はほとんどなく、線量も低かった。このため、線量計のアラームが鳴っても故障と思い込み、作業を継続したとみられる」としている。今後、アラームが鳴った際の現場退避を再度徹底する。
 2人は25日、詳しい検査を受けるため、前日に入院した福島県立医大から放射線医学総合研究所(千葉市)に移される。
福島第1原発:作業員被ばくの水 炉水の約1万倍の濃度
毎日新聞 2011年3月25日 11時35分(最終更新 3月25日 13時09分)
 東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発3号機で作業中の作業員2人が水たまりに足をつけて被ばくした問題で、同社は25日未明、汚染された水たまりの放射性物質の濃度が1立方センチ当たり約390万ベクレルに上ったとする調査結果を明らかにした。原子炉内の冷却水に比べても約1万倍に達する高濃度で、水表面の線量は1時間当たり400ミリシーベルトあった。【日野行介、山田大輔、大場あい】
 東電によると、この水からはヨウ素131やセシウム137などベータ線を放出する放射性物質が高濃度で検出され、核燃料が溶融して漏えいした可能性があるという。
 また、経済産業省原子力安全・保安院は「検証は必要だが、原子炉が毀損(きそん)している可能性がある」としている。
 一方、伊藤哲夫・近畿大原子力研究所長(原子炉安全工学)は「使用済み核燃料プールを冷やすため、大量の海水を注入して、あふれた水が流れ込んだのではないか。おそらく使用済み燃料の一部が破損しているのだろう」と分析する。
 3号機のプールには、使用済み燃料514体が貯蔵されており、震災による停電で冷却装置が止まったため、保安院が16日、余熱で沸騰したと推定。17日から約1週間、自衛隊や東京消防庁などによる海水の注入が続けられてきた。この水がプールからあふれ、原子炉建屋とタービン建屋を貫通する主蒸気管などの隙間(すきま)から漏れたとの推定だ。
 小林圭二・元京都大原子炉実験所講師(原子炉物理)も使用済み核燃料プール内の燃料溶融の影響が考えられるとして「あれだけ放水すれば、放射性物質を大量に含む水があふれ出るのは容易に想定できる」と話す。
 また伊藤所長は、東電によると、前日の23日には作業現場に水はなかったとされるため「地震で主蒸気管が破損し、原子炉内の水が漏れていたとは考えにくい」と話す。一方で、震災で建屋の壁にひびが入っている可能性も否定できないという。伊藤所長は「地下が水浸しなら、機器類も海水をかぶった可能性があり、復旧作業が遅れるおそれもある。しかし、今は冷やすために海水を入れ続けるしかない」と語る。小林さんは「復旧作業を急いでいるとはいえ、そのような危険性のある水があるところに十分なチェックをせず、作業員を入れさせるのは人命軽視もはなはだしい」と訴える。

汚染水に高濃度放射性物質、核燃料破損・漏出か
(2011年3月25日12時57分  読売新聞)
 東京電力福島第一原子力発電所3号機の作業員被曝問題で、東電は25日、福島県立医大病院に入院していた作業員2人が放射線医学総合研究所(千葉市)へ転院し、4日程度経過を観察することになったと発表した。
  1日で年間被ばく線量超を計測 福島原発から北西30キロ
2011/03/25 13:35   【共同通信】
 
20110325
 
 
  文部科学省は25日、東京電力福島第1原発から約30キロ北西の地点で、約24時間の積算放射線量を調査し、一般人の年間被ばく線量限度1ミリシーベルト(=千マイクロシーベルト)を超える1・4ミリシーベルトを計測したと発表した。
 文科省は23~24日、原発から約25~30キロの福島県内6地点で測定。このうち同県南相馬市と飯館村の境界付近で1・4ミリシーベルトを計測し、ほか5カ所でも0・10~0・86ミリシーベルトを計測した。
 また同県内の池や土壌、雨水の放射性物質を調査、原発から約40キロ北西の池で19~22日に採取した水1キログラム当たりでヨウ素を1330~2450ベクレル、セシウムを172~940ベクレル検出した。
 国の摂取制限基準は水1キログラム当たりヨウ素300ベクレル、セシウム200ベクレル。周辺では土壌や雑草でも放射性物質が検出されており、文科省は「農産物や動植物への影響が懸念される」とした。
   高線量区域は自主避難を 原子力安全委が提言
2011/03/25 12:58   【共同通信】
20110325
 
 
  東京電力福島第1原発の事故で、国の原子力安全委員会は25日、「放射性物質の放出が継続すると考えざるを得ず、20~30キロの屋内退避区域のうち線量が高いと考えられる区域に住む住民に対し積極的な自主的避難を促すことが望ましい」との見解を示した。
 さらに「これらの区域以外の屋内退避区域に住む住民も、予防的観点から自主的に避難することが望ましい」とした。
 見解では「現在の防護区域を変更する必要はない」とした上で「周辺の緊急時モニタリングの結果などを踏まえて適時検討することが肝要」としている。

自主避難を呼び掛け=原発20~30キロ圏、社会生活困難-枝野官房長官
時事通信
 枝野幸男官房長官は25日午前の記者会見で、福島第1原子力発電所から半径20~30キロ圏内の屋内退避対象地域について「商業・物流に停滞が生じていて、屋内退避している人の生活を長期にわたり維持するのは困難な状況にある。こうした社会的要請から自主的に退避(避難)していただくことが望ましい」と述べ、圏内の住民に自主的な避難を呼び掛けた。また「放射線量が増大し、避難指示を出す可能性も否定できない」との見方を示した。
 同圏内では、自主避難者が既に多数に上り、今後も増加するとみられる。枝野長官は、屋内退避者への生活支援は続けるとしながらも、今後の避難指示を視野に、自主避難希望者には移動手段や受け入れ施設の確保などで全面的に支援する考えを表明。関係市町村との調整に入ったことも明らかにした。(2011/03/25-13:44)

20~30キロ内住民に自主避難 枝野氏、事実上の避難勧告
2011/03/25 13:49   【共同通信】
 枝野幸男官房長官は25日の記者会見で、福島第1原発から半径20~30キロ圏内で屋内退避する住民の生活維持が物資不足などにより困難となっている状況を踏まえ、自主避難を促す方針を表明した。移動手段や受け入れ施設の確保を最大限支援すると明言。併せて関係機関が避難指示も検討していると述べた。
 自主避難の促進は事実上の「避難勧告」と言える。ただ、枝野氏は対象地域の放射線量に関し「屋内退避指示を出した時点と比べて新たな段階に入ったわけではない」と説明し、生活面での不自由さを考慮した判断であることを強調した。
 枝野氏は半径20~30キロ圏内で屋内退避を指示された住民に関し「商業、物流等に停滞が生じ、社会生活の維持が困難になりつつある」と指摘。避難指示ではなく自主避難の促進としたことについては「自主避難を希望する方が多く、現に自力で避難している方が相当出ている」と述べた。
 今後の避難指示について「放射線量との関係で指示するのが原則だ」とした上で「安全性の観点とは別に、社会的要請の観点から出し得るのかどうか、原子力安全委員会等に検討してもらっている」と明らかにした。

福島第1原発:屋内退避住民の自主避難を促す…官房長官
毎日新聞 2011年3月25日 12時49分(最終更新 3月25日 12時51分)
 枝野幸男官房長官は25日の記者会見で、東京電力福島第1原発から20~30キロ圏内の住民に出している屋内退避指示に関して「地元市町村は、住民の自主避難を促進するとともに、政府の避難指示が出た場合には直ちに避難を実施できるようお願いしたい」と述べ、住民の自主避難を促す考えを示した。また「事態の推移によっては放射線量が増大し、避難指示を出す可能性も否定できない。避難指示を想定した諸準備も加速する必要がある」と避難指示に切り替える可能性も示唆した。
 枝野氏は自主避難を促す理由として「商業、物流の停滞で社会生活の維持継続が困難になりつつある」と説明した。
 20~30キロ圏内では自主避難した住民も多く、圏外からの生活物資が届きにくくなっている。枝野氏は「(屋内退避者への)生活支援の充実、自主避難の移動手段と受け入れ施設の確保など、最大限の努力をさらに徹底するよう関係機関に指示した」と語った。ただ、枝野氏は「避難指示は放射線との関係で指示するのが原則で、現時点で新たな段階に入ったわけではない」とも述べ、20~30キロ圏内の放射線量が避難を指示する状況になったわけではないと強調した。【影山哲也】

福島第1原発:モニタリング評価を毎日公表…原子力安全委
毎日新聞 2011年3月25日 13時11分
 原子力安全委員会は25日、文部科学省が実施している東電福島第1原発に関する環境モニタリング結果を評価し、同日から毎日、公表することを決めた。
 午後3時ごろまでのその日の大気などに含まれる放射性物質などモニタリングデータについて評価し、報道各社に説明する一方、同委員会のホームページ上に掲載する。
 班目(まだらめ)春樹委員長は「モニタリング数値が特異な傾向を示したときに、健康影響など一般の人が心配しているようなことに答えられるようにしたい」と述べた。【足立旬子】
   フランスでも揺らぐ原発への信頼
(2011年3月25日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
20110325
 
 
 旧ソ連のチェルノブイリ原発事故で死の灰が欧州大陸全域に降り注いだ1986年、当時のフランス政府が、死の灰はフランス国境で止まったと主張したことは今も語り草だ。

仏社会党、廃棄へ政策転換

 しかし福島第1原発事故の収束に向け必死の作業が進行中の今回は、仏国民にもそのような説明は通用しない。福島の事故を契機に仏国内では広範囲な論争が巻き起こり、この数十年で初めて、国内電力の大半を原発に頼る同国の姿勢に疑問が投げかけられている。
 不安の高まりで、長年続いた原発政策の超党派の合意すら揺らいでいるかに見える。仏社会党は今週、数十年来の原発推進政策を転換し、今後20~30年で原発を廃棄する方針へと転じた。
 市民団体「ソルティール・デュ・ニュクレール(脱原発)」のシャルロット・ミジョン氏は、「福島第1原発事故の前と後とでは、国民の意識はがらりと変わった」と語る。
 しかし反原発派が勝利を収めたと判断するのは尚早だ。世論調査の結果には明確な変化は認められず、同国のサルコジ大統領も今週、原発のもたらす大きな利点を改めて国民に説いた。

消費電力の78%を原発に依存

 フランスは原発への依存度が世界で最も高く、全消費電力の78%を国内にある58基の原発に依存する。
 原発は、石油資源などに乏しい同国によるエネルギー供給の独立性に向けた決意の名残と言える。約40年前に原発を本格的に推進することを決定して以来、同産業は国内最大の雇用創出源となってきた。
 同国の電力価格は対ドイツ比で約6割と、近隣諸国に比べ格段に安い。原発産業は国内の約20万人の雇用を支えてきた。また原発関連機器と電力を輸出し、石油・ガスの輸入量を引き下げることで貿易黒字の維持に大きく貢献してきた。仏原子力協会(SFEN)の推定では、同産業の国内経済への貢献は年に200~280億ユーロに及ぶ。
 こうした理由から、大半の住民が原発から200キロメートル以内の範囲に居住するにもかかわらず、これまで国民の原発への信頼はほぼ揺るがなかった。

国民投票の実施拒み続ける政府

 しかし福島第1原発の事故はこうした盤石の支持基盤に初の亀裂を生じさせかねない。政府は原発継続の是非に関する国民投票の実施は一貫して拒否しているものの、今後、どうエネルギーを調達するかについては全国的な議論をせざるを得ないだろう。
 サルコジ大統領は当面、欧州にある原発(うち3分の1がフランスにある)の「ストレステスト」の基準制定に向け、自らが強い発言権を保有することを強調することで国民の懸念を抑えたい考えだ。
 欧州連合(EU)はテストはフランスの原発安全当局ではなく欧州専門家グループに任せるべきだと提案しており、フランスはこの提案に強く反発している。
 仏政権閣僚もチェルノブイリ原発事故の教訓から、国民が抱く不安の存在は認めつつも、不安には根拠がないと示唆してきた。原発産業の当事者も国民の心配を即座に否定することがないよう気を配る。仏原子力大手アレバ、仏電力公社(EDF)、安全当局および仏原子力委員会の幹部らは、仏議会で原発の安全性に関する証言を行った。

原発産業、国内経済で重要な役割

 こうした努力で、当初の不安は国民の間で沈静化したかに見える。しかし将来的には、単に原発の安全強化策のみならず、電力供給における原発割合を減らすことに向けた圧力が強まるのは明らかだ。
 フランスが原発を放棄すると信ずる人はほとんどいない。代替エネルギーはコストが高すぎるし、原発産業は国内経済に極めて重要な役割を占めるからだ。

 97年から2002年にかけ、代替エネルギーを大幅に強化することで原発への依存度を大きく減らすよう提唱したクリスチャン・ピエレ元雇用担当相も「原発を完全に避けるのは不可能」と指摘する。代替エネルギーには同国が必要な盤石の電力供給を担う信頼性がないため、「エネルギー政策の基本はこれからもずっと原発」だと言う。

事故利用し自国技術売り込みも

 実際、多くの関係者は、福島第1原発事故以前にも、広範囲にわたるコスト高の安全対策が理由で国外受注に苦戦していた同国の新型の大型加圧水型軽水炉「EPR」を売り込むビジネスチャンスは今もあると考える。
 福島の事故を受けあらゆる機種の原発のコストが上昇するため、結果的に、50億ユーロ(71億ドル)のEPRと他機種の間にほとんど価格差は生じないと見られる。EPRの受注で新規雇用と輸入が増大すれば政府が国民の不安を沈静化させる機会は十分あるとピエレ氏は指摘し、「フランスは多少譲歩するかもしれないが根本的な変化はないだろう」と見通しを語った。
   来月中に電力抜本対策=最大1500万キロワット不足-政府
時事通信
20110325
 
 
 読売と東京新聞の記事に、与謝野経済財政担当相が「大事なのは日本経済の生産拠点に連続して電力を供給すること。そのためには一般家庭の節電をお願いする」とし、製造業や業務用でなく家庭むけ電力料金の値上げを提案したことが書かれています。夏のピーク形成は業務部門の消費ですが。。。

来月中に電力抜本対策=最大1500万キロワット不足-政府
時事通信
 海江田万里経済産業相は25日の閣議後会見で、今夏の東京電力管内の電力不足が最大で1500万キロワットに上る可能性があることを明らかにした。その上で「計画停電は大規模停電を回避しつつ進んでいるが、夏に向けた対策が必要」と強調し、政府として4月末をめどに抜本対策を取りまとめる方針を示した。
 これに先立ち、政府は首相官邸で電力需給緊急対策本部の会合を開催。枝野幸男官房長官は「事業活動の在り方や国民の生活様式にまで踏み込んだ抜本的な対策が必要だ」と指摘した。
 海江田経産相によると、会合では、企業に夏休みの分散取得や長期化を促して需要のピークをずらす案や、サマータイムの導入、家庭用電力料金の体系見直しによる値上げといったアイデアが示された。政府は今後、現行の計画停電のさらなる見直しとともに、産業界、家庭を含めた「最大限の抑制」に向け検討を進める見通しだ。(2011/03/25-11:16)

電力不足1500万キロワット 夏時間や料金見直しも
2011/03/25 11:41   【共同通信】
 政府は25日午前、電力需給緊急対策本部を首相官邸で開き、東日本大震災の影響による電力不足の対応策を協議した。海江田万里経済産業相は、東京電力管内の夏場の電力不足について、最大で本来の供給能力の約4分の1に当たる1500万キロワットに上る恐れがあると報告した。
 同本部では節電対策として、与謝野馨経済財政担当相が家庭向けの電気料金見直しによる利用抑制策を提言したほか、閣僚からはサマータイム(夏時間)制の導入や夏休みの分散化、長期化などの案が出た。政府は4月末に、夏に向けた節電対策をまとめる方針だが、計画停電は長期化の様相で、生活や企業活動に大きな影響を与えそうだ。
 東電は、休止中の火力発電所の稼働などにより、夏場に向けて5千万キロワットの供給力確保を目指している。しかし夏は冷房の利用が増えることから、猛暑になった場合には需要が6千万キロワットを超える日もあり、海江田経産相は、電力は1千万~1500万キロワット不足すると指摘。計画停電は4月末にいったん打ち切られる予定だが、夏に向けて再開は避けられない見通しだ。
 枝野幸男官房長官は同本部の会合で、「夏場に大きな電力の需給ギャップが発生することは不可避だ。産業活動の在り方や国民の生活様式にまで踏み込んだ抜本的対策が必要だ」との認識を示した。

東日本大震災:夏場の電力不足、最大1500万キロワットか 経産相「対策必要」
毎日新聞 2011年3月25日 東京夕刊
 海江田万里経済産業相は25日の閣議後会見で、東京電力管内の夏場の電力需要のピーク時に、供給力を上回る電力不足が最大で1500万キロワット程度生じる可能性があるとの見通しを明らかにした。同省によるとピーク時の需要は6000万キロワット程度に達するという。海江田氏は「夏に向けた対策を考えなければならない。最大限の抑制に努める必要がある」と述べた。
 電力需要が供給力を上回ると、予測できない大規模停電が発生する恐れがあり、政府は4月末をめどに対策を取りまとめる方針。具体的な手法については、東京23区への計画停電の拡大▽企業の夏休みの分散化・長期化▽サマータイム制の導入▽家庭の負担増で節電を促すような電力料金への見直し--などの案が出ている。政府は、産業界や家庭への影響を勘案しながら導入が可能かどうか検討を進める。【増田博樹】

節電へ料金上げ提案 経財相、一般家庭向け
(2011年3月25日  読売新聞)
 政府は25日午前、首相官邸で電力需給緊急対策本部(本部長・枝野官房長官)の会議を開き、冷房で電力需要が増大する夏に向け、経済活動や国民生活の大幅な見直しも含む節電を呼び掛ける方針を決めた。
 〈1〉工場・オフィスなどの夏休みの延長・分散〈2〉使用電力の上限設定〈3〉家庭用省エネ機器の普及支援――などを検討する。国民生活に影響が大きい計画停電を最小限にするのが狙いで、4月中をめどに具体策をまとめる。
 海江田経済産業相は会議で、今後の電力需給について、「2割前後の供給不足が生じる恐れがある」と述べた。需要側の対策に加え、供給側は火力発電所の復旧を急ぎ、火力発電所の新設や地域間の電力の融通を容易にする策を検討する。
 与謝野経済財政相は「大事なのは生産拠点に連続して電力を供給することだ。そのためには一般家庭などの節電をお願いする。もう一段の節電には、電気料金の体系を変えるべきではないか」と語り、一般家庭の電気料金引き上げを提案した。

サマータイムや電力の総量規制も 政府、節電で検討
夏場のピーク対策、4月末までに策定

2011/3/25 10:44日本経済新聞
 政府は25日午前の電力需給緊急対策本部(本部長・枝野幸男官房長官)で、夏場にピークを迎える首都圏の電力需要を抑えるための対応策を4月末までにつくる方針を決めた。具体的には企業など事業者ごとに電力使用量の上限を決める総量規制や夏の間、始業時刻などを早めるサマータイム(夏時間)の導入といった節電策を検討する。
 東日本大震災で被災した福島第1、第2原子力発電所の休止などで、東京電力の24日時点の供給能力は3850万キロワットに低下している。政府は今年夏までに電力供給が4500万キロワットまで回復するとみているが、夏のピーク時には需要が6000万キロワットに達する可能性がある。海江田万里経済産業相は本部会合で「猛暑なら最大で1500万キロワットの需給ギャップが生まれる」と指摘した。
 本部会合で枝野氏は「夏場に大きな需給ギャップが発生することは不可避。産業部門の事業活動のあり方や国民の生活様式に踏み込んだ抜本的な対策が必要だ」と指示。閣議後の記者会見では「例えば就業時間に時差をつける」と説明し、サマータイムの導入やフレックスタイムの拡大に意欲を示した。「計画停電によらない方法を検討していく」とも強調した。
 与謝野馨経済財政担当相も本部会合で「電力料金の体系を変えなければいけない」と発言。現在の料金体系は電力使用量が増えれば1キロワットあたりの料金が高くなるよう設定しているが、低価格帯の使用限度量を下げたり、高価格帯の料金を引き上げたりする措置が必要だと訴えた。夏休みを分散して取る意見も出た。
 サマータイムは日照時間の長い夏の一定期間、時刻を1~2時間進める制度。欧米など中高緯度の国で導入している例が多い。省エネルギーや温暖化ガス削減に効果が期待できる半面、労働強化につながるとの批判もある。日本ではGHQ(連合国軍総司令部)の指令により「夏時間法」を制定し1948年からサマータイムを実施したが、52年に廃止された。

夏に2割前後の電力不足の恐れ、4月中に需給対策とりまとめへ
2011年 03月 25日 13:45
[東京 25日 ロイター] 枝野幸男官房長官は25日午前の会見で、東京電力管内の夏の需要ピーク時には、全体の2割前後の電力供給不足が生じる恐れがあるとして、4月中をメドに需給対策をとりまとめる方針を示した。
 具体策について「予断をもっていない」としたが、「計画停電に出来る限り頼ることなく需給ギャップを埋める方策を検討する」必要性に言及。供給力の拡大に最大限努力するほか、需要面で「産業業務部門の事業活動のあり方、国民の生活様式まで踏み込んだ抜本的な対策を早急に検討する」と述べた。
 ライフスタイルに踏み込む対応策の考え方では「就業時間に時差をつけることで電力ピーク時点をずらすことができることは一般的に言われる。また、一日の時間の使い方で工夫をしてもらえれば、夏の夕方のピーク時の冷房消費に一定の効果が出せないだろうか。ライフスタイルについてお願いすることは十分ありえる」と述べた。
 東京電力福島第1原発の状況については、事態の悪化は防げているが、予断を許す状況ではない、との認識を示した。
 復旧・復興対策のための財源問題に関連して民主党マニフェスト(政権公約)見直し論が浮上していることについては、復旧・復興が最優先課題であるとし「政府として、あらゆることに優先させてそのための取り組みを進めていく立場だ。それが最優先である前提のなかであらゆることが検討されていく」と述べ、柔軟な姿勢を示した。
 また、6月の税・社会保障一体改革のとりまとめについても、少子高齢化は震災の影響とは無関係に進むことだとし、「事務的・実務的な検討は可能な範囲で進めてもらっている」と述べた。その一方で、「政治的判断をどうするかは、いまは震災対応・原子力対応に全力を挙げている状況で、被害の全体像や原子力発電所がどういう形で終息していくかなどの状況をみながら、そうしたことの影響を考慮して検討することになる」と語った。

経産省が夏の電力不足対策案 夏休み延長や省エネ家電普及策も
2011.3.25 13:41産経新聞
 経済産業省は25日、来夏に予想される深刻な電力不足に向けた節電策のたたき台を発表した。お盆休みの延長やエコポイントのような省エネ家電普及策の導入などが盛り込まれた一方で、企業の電力使用量に上限を設定したり、電気料金引き上げによる需要抑制策も検討課題になる見通しだ。具体的な対策は4月末まで各省庁と詰める。
 たたき台は、同日午前に開かれた政府の電力需給緊急対策本部で提示した。
 東日本大震災で東京電力の電力供給力は大きく落ち込み、現在は3800万キロワット程度にとどまっている。東電は運転休止中の火力発電所の復旧などで夏までに4500万キロワット前後まで引き上げられるとみているが、7月後半から9月前半までの電力需要量は節電を織り込んでも5500万キロワットに上るとみられ、1千万キロワット程度の供給力不足が懸念されている。
 経産省では福島第1原子力発電所事故の影響で、休止している原発の早期運転再開は難しいと判断。このため、火力発電所や緊急設置電源の新設で電力供給量を積み増したい考えだ。自家発電設備の購入拡大も呼びかける。
 このほか、企業には工場やオフィスの夏休みの延長・分散化、営業時間の短縮、関東圏以外の生産拠点の活用などを求めるほか、電気事業法第27条に基づく強制的な電力使用の抑制も検討せざるをえない状況だ。
 一方、家庭向けとして3月末で終了するエコポイント制度のような省エネ家電の普及支援策も挙がっている。ただ、ピーク時の節電にどの程度結びつくかは疑問視されており、料金値上げや、ピーク時とそれ以外の時間帯の電気料金の差を拡大するなどの案も出ている。
 海江田万里経済産業相は「不自由な思いをしている中で料金を上げるのは何事だという意見もある」としており、料金引き上げについては慎重に判断する見通しだ。

「家庭料金値上げで節電」 夏の停電対策で経財相
2011年3月25日 東京新聞
 政府は二十五日午前、首相官邸で電力需給緊急対策本部の会合を開き、東日本大震災による電力不足対策について協議した。海江田万里経済産業相は東京電力管内の夏場の電力不足について、最大で本来の供給能力の約四分の一に当たる千五百万キロワットに上る恐れがあると報告し、四月中をめどに夏に向けた抜本的な節電対策をまとめることを決めた。
 冒頭、枝野幸男官房長官は「夏場に大きな電力の需給ギャップが発生することは不可避だ。計画停電によることなく、何とかギャップを埋められないか。産業活動の在り方や、国民の生活様式にまで踏み込んだ抜本対策が必要だ」と述べ、関係府省に節電対策を検討するよう求めた。会合で与謝野馨経済財政担当相は「大事なのは日本経済の生産拠点に連続して電力を供給すること。そのためには一般家庭の節電をお願いする」と述べ、家庭用電力料金の体系を見直して値上げすべきだと提案した。
 電力不足については、東電は休止中の火力発電所の稼働などにより、夏場に向けて五千万キロワットの供給力確保を目指している。しかし、夏は冷房の利用が増えることから、猛暑になった場合には需要が六千万キロワットを超える日もあり、海江田氏は電力は一千万~千五百万キロワット不足すると指摘した。
  「廃止条項」付き全量買取法案を閣議決定
民主党は再生エネ「推進」か「抑制」か
基幹労連、土壇場で策動
 
環境新聞2011年3月16日
20110324
 
 
 経産省ホームページに以下が掲載されています。
電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案について

http://www.meti.go.jp/press/20110311003/20110311003.html

最初の記事の「廃止条項」は付則第6条にあります。
「第六条 政府は、再生可能エネルギー電気の供給の量の状況及びその見通し、第十六条の賦課金の負担がその事業を行うに当たり電気を大量に使用する者その他の電気の使用者の経済活動等に与える影響、内外の社会経済情勢の変化等を勘案し、少なくとも三年ごとに、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるとともに、この法律の施行後平成三十三年三月三十一日までの間にこの法律の廃止を含めた見直しを行うものとする。」

「廃止条項」付き全量買取法案を閣議決定
民主党は再生エネ「推進」か「抑制」か
基幹労連、土壇場で策動

環境新聞2011年3月16日
 政府は11日、12年度から開始する再生可能エネルギー全量固定価格買い取り制度の根拠法となる「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案」(全量買い取り法案)を閣議決定した。合わせて同法案に対応して料金制度面の見直しを行う電気事業法改正案も閣議決定、今国会に提出する。この法律により、再生可能エネ導入量の大幅拡大が期待される。しかし、民主党の一部勢力は、法案の閣議決定直前に、経営に影響を及ぼすとして全量買い取り制度に反対してきた電炉業など電力多消費産業の意向を汲んで、法案付則に、「廃止を含めた見直し」条項を盛り込ませた。環境関連産業の育成に冷水を浴びせる「自虐事項」であり、民主党政権の環境・エネルギー政策は政権同様、腰がふらついていると言えそうだ。
 法案は、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスなど再生可能エネルギー源で発電された電気を、国が定める一定の期間・価格で電気事業者が買い取るよう義務づけるとともに、買い取りに要した費用に充てるため各電気事業者がそれぞれの需要家に対して、使用電力量に比例した賦課金(サーチャージ)の支払いを請求する権利を認める内容が柱。また地域間でサーチャージの負担に不均衡が生じないよう、国が指定する費用負担調整機関を通じて対応する方針が明記されている。
 経産省は法案の背景・目的について「エネルギー安定供給の確保、地球温暖化問題への対応、経済成長の柱である環境産業の育成の観点から重要な再生可能エネルギーの利用拡大を図るため、固定価格買い取り制度を導入する」(資源エネルギー庁幹部)としている。

電炉業界が反対

 しかし、電炉など電力多消費企業は昨年来、全量固定価格買い取り制度の詳細設計を審議してきた経産相の諮問機関・総合資源エネルギー調査会買い取り制度小委員会(委員長・柏木孝夫東京工業大学統合研究院教授)の場などで、「サーチャージは経営に及ぼす影響が大きい」、「電力多消費産業にもたらす影響を具体的に検証することなく、一律上乗せが公平というのは納得しがたい」とし、買い取り制度導入そのものに反対してきたほか、導入の場合には負担軽減策を求めてきた。ちなみに、エネ庁は、開始後10年目の負担総額を約6千億円、電気代に上乗せするサーチャージを1キロワット時当たり0.6円と試算している。
 これに対し、日本消費者協会など消費者側は「産業界への影響に留意すべきという主張に共感するところはあるが、制度として負担の公平性は重要な柱」と負担軽減策を否定。電力業界も「電気料金の仕組みの中に買い取り制度を組み込む以上、特別扱いは難しい。負担軽減は国の財政措置やポリシーミックスの中で考えるべきだ」と主張。
 エネ庁も「同制度は電気使用量に応じて全需要家が公平に負担することを原則としている。特定産業の負担減免は、他の需要家にしわ寄せすることになる」と公平の原則を堅持、一歩も引かなかった。

自虐事項

 そこで、調整に乗り出したのが、民主党内で連合・基幹労連をバックにした轟木利治参院議員(比例、当選1回)らだ。(1)再生可能エネルギーの導入量や発電コストなどを見極め制度開始から3年後に太陽光や風力などの買い取り価格を見直す(2)負担総額自体に上限を設けるーなどの案を打診してきた。
 負担総額の抑制は、特定の需要家群の負担軽減ではなく、電気の需要家すべてに恩恵が及ぶため一般需要家やサーチャージの徴収役である電力業界の理解を得られるとの考えだが、買い取り価格引き下げは再生可能エネ導入量の縮小につながるのは必至。政府・民主党が地球温暖化対策基本法案で掲げている「20年の再生可能エネルギー比率10%」達成の足を引っ張るのは明らかだ。
 このため、「3年後の見直し」条項を法案に盛り込むことだけで連合系民主党と経産省は合意。しかし、閣議決定直前の土壇場になって轟木議員らは、付則第7条に「この法律の施行後平成33年3月31日までの間にこの法律の廃止を含めた見直しを行うものとする」と、「廃止条項」までも盛り込ませることに成功。それを知った小沢鋭仁前環境相ら環境産業育成派議員らは、「廃止条項があったのでは、いつこの制度が廃止されるか分からない。それでは環境産業は投資できない」と反発した。しかし、それを知ったのは11日の閣議決定の数日前で「時すでに遅し」の状態。再生可能エネを推進するのか、抑制させるのか、腰のふらついた「自虐条項」付きの全量買い取り法案が国会に提出されることになった。
 環境省もこの自虐的な廃止条項に反発しているものの、「政治主導だから仕方ないが、画龍点睛を欠く法案になってしまった」(同省関係者)と失望を隠せない。ただ民主党内には、この廃止条項に公明党などの野党が反発するとの見方も出ており、衆参逆転国会での修正協議で廃止条項の「廃止」ということもありそうだ。
  放射性物質:農水省がHPに出荷制限などの情報
毎日新聞 2011年3月24日 21時24分 
20110324
 
 
 農水省のサイトは以下のとおりです。
http://www.maff.go.jp/noutiku_eikyo/index.html

放射性物質:農水省がHPに出荷制限などの情報
毎日新聞 2011年3月24日 21時24分
 農林水産省はホームページ(HP)に、東京電力福島第1原発の事故による農畜水産物への影響、出荷制限などに関して、府省庁や研究機関、関係都県などが提供する情報を一覧できるようにしたポータルサイト(http://www.maff.go.jp/noutiku_eikyo/index.html)を開設した。各組織のHPに容易に移動できる。【佐藤浩】
   イタリアの原発、国民投票は6月実施
2011.3.24 21:37産経新聞
20110324
 
 
 24日付イタリア各紙によると、イタリア政府は23日、原発再開の是非を問う国民投票を6月12、13日に実施することを決めた。
 政府は23日、福島第1原発の事故を受けて反対世論が高まっていることを考慮し、原発再開の候補地選定などの議論を1年間凍結することを決定。野党は議論先送りで投票率を下げ、国民投票を不成立に導く策略と非難している。国民投票成立には投票率が50%を上回ることが必要。(共同) 
   玄海原発2、3号機 再開当面延期 九電 夏に供給不足も
2011年3月24日 21:12 西日本新聞 
20110324
 
 
 九州電力の真部利応社長は24日緊急会見し、定期検査中の玄海原子力発電所2、3号機(佐賀県玄海町)の発電再開を当面延期すると発表した。2号機は3月下旬、国内初のプルサーマル発電を行っている3号機は4月上旬の運転再開を予定していた。東京電力福島第1原発の事故を受け、国の安全対策見直しや地元での不安の高まりを考慮した。運転停止が長期化すれば、夏場の需要期に供給力が不足し、暮らしや経済活動に影響が出る可能性もある。
 真部社長は発電再開時期は「はっきりしない」と述べ、国の見直し方針が定まるまで再開できないとの考えを示した。国の方針が出れば、地元の意向も踏まえ、直ちに再開するとした。
 再開延期を受け、九電は同日、副社長をトップとする「緊急需給対策委員会」を設置。運転停止が長引いた場合のシミュレーションに着手した。不足分は、石油火力発電所の追加稼働などで補う方針。燃料の石油は約1カ月分備蓄しているが、その後、新たな燃料調達が必要となる。
 また、玄海原発2基(出力計173万9千キロワット)に加え、5月の連休明けには川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市、出力89万キロワット)も国の定期検査に入る。3基が停止することになれば、夏場は「供給力がぎりぎり不足する」としている。
 真部社長は、現段階で東電のような計画停電の可能性は否定したものの、「あらゆる事態を想定せざるを得ない」と述べ、計画停電や他電力からの融通、利用者への節電要請なども視野に入れ、シミュレーションを進める構え。

夏の需給逼迫時に不安も 九電、原発再開延期
2011年03月24日 熊本日日新聞
 九州電力は24日、玄海原子力発電所2、3号機の運転再開延期を決めた。2基の再開時期が見えないことに加え、5月上旬に定期検査に入る川内1号機も再開がずれ込めば、電力需要がピークとなる夏場の供給不足も予想される。真部利応社長は会見で計画停電という“最悪の事態”についても「否定できない」と語り、危機感をにじませた。
 九電は原子力を安定供給できる「ベース電源」と位置付けている。春先は暖かくなることから需要が落ち、需給調整用の火力発電所のフル稼働で対応できるとみている。
 しかし、5月上旬には川内1号機も玄海2、3号機と同様、定期検査に入る。九電の供給能力2千万キロワット(09年度)のうち、玄海2基と川内1基は合計で262万9千キロワット。3基の運転が止まり、水力発電所も渇水で稼働できないなどの悪条件が重なれば、過去の時間最大電力1771万キロワット(2008年8月)を賄えない恐れが出てくる。
 一方で今後の運転再開時期は不透明だ。九電が延期の理由とする福島第1原発の収束の見通しや、国の新たな安全対策が明らかにならない限り、再起動は難しいとみられる。真部社長は大口需要者や自治体に利用調整を依頼する可能性にも言及した。(井村知章)

玄海原発の運転再開延期=2、3号機、供給不足の恐れ-九州電力
時事通信
 九州電力は24日、近く定期検査を終える予定だった玄海原発(佐賀県玄海町)2、3号機の運転再開を延期すると発表した。再開時期は未定。記者会見した真部利応社長は、延期期間が長期化した場合の電力供給能力について「夏(のピーク時)にはぎりぎりで、これまでの傾向から考えると不足する恐れもある」と述べた。
 2号機(出力55万9000キロワット)は3月下旬、3号機(同118万キロワット)は4月上旬に運転再開の予定だった。真部社長は「福島原発の事故が収まらず、国が安全対策を検討中でもあり延期を決めた」と説明。再開時期に関しては「原発事故の動向に加え、国の方針や地元の声などを基に総合的に判断する」と語った。(2011/03/24-19:38)

九電が玄海2、3号の再起動延期 「発電時期は未定」
2011/03/24 18:34   【共同通信】
 九州電力の真部利応社長は24日、福岡市の本店で臨時記者会見し、定期検査中の佐賀・玄海原発2、3号機について、3月下旬と4月上旬にそれぞれ予定していた再起動を延期すると発表した。発電再開の時期は「現段階で決まっていない」とした。
 延期の理由として真部社長は、東京電力福島第1原発の状態が安定の方向に向かっていないことや、国が原発の安全対策の見直しを検討していることを挙げた。
 玄海3号機は2009年末、国内で初めて使用済み核燃料を再処理したプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を用いたプルサーマル発電を開始した。
 真部社長は「明確に(再開の)スケジュールを確定していない。国の方針などが出てから今後の対応について決めたい」と説明した。

九電、玄海原発2、3号機の再開延期 夏に停電の可能性
2011年3月24日20時45分 朝日新聞
 九州電力は24日、定期検査で運転を停止している玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)2、3号機の運転再開を延期すると決めた。東京電力の福島第一原発の事故を踏まえ、運転再開には地元の理解を得にくいと判断した。夏まで続けば、電力需要をまかないきれない可能性があるという。
 真部利応社長が記者会見して発表した。2号機、3号機の順で来週から運転再開する方針だったが、転換した。「福島の事故が想定よりも長引き、支店に不安の声が届けられていた」といい、再開時期は「決まっていない。安全対策など国の新たな方針が出てから検討したい」とした。
 原発の運転が停止し続ける間は、火力発電所をフル稼働して需要をまかなうが、5月上旬には川内原発(鹿児島県薩摩川内市)1号機も定期検査に入る。運転の見合わせが続けば、九電の電力の4割をまかなう原発計6基のうち半数が止まることになる。
 原発3基の発電能力は262万キロワット。夏のピーク時の電力供給の約15%分に当たる。停止中の火力発電の5基計202万キロワット分ではカバーしきれない。真部社長は「供給はおそらく足りなくなる。長引けば計画停電の可能性も否定できない」と説明。「現時点では生活に支障がない程度に節電をお願いしたい」と話した。

玄海原発2号機の発電再開延期へ、原発不安に配慮
(2011年3月24日  読売新聞)
 九州電力は24日、定期検査中の玄海原子力発電所2号機(佐賀県玄海町、出力55万9000キロ・ワット)の発電再開を、当初予定の今月下旬から当面延期する方針を固めた。4月下旬に予定している営業運転復帰も遅れる見通しだ。東日本巨大地震による東京電力福島第一原発の事故で、原発への不安が高まっていることなどから再稼働を遅らせることにした模様だ。
 玄海2号機は1月29日に発電を停止し、一部のウラン燃料を取り換えるなどして24日までにほぼ検査を終了。原子炉などに異常はなかったため近く起動する計画だったが、国の要請などを受けて延期を決めたとみられる。
 九電は今後、地元に再度安全性を説明するなどして理解を得た上で発電を再開するとみられる。2号機を動かさなくても電気の供給に支障はないという。
 玄海原発では、国内で初めてプルサーマル発電を始めた3号機(出力118万キロ・ワット)も定期検査中で、プルサーマル用燃料を追加して4月下旬に営業運転を再開予定。真部利応社長は18日の記者会見で、「(予定通り)準備を進めている」と述べた。ただ、地元の不安感は根強く、国の判断などで3号機も運転再開の延期を迫られる可能性がある。

九電、玄海原発2・3号機の発電再開を延期
2011/3/24 19:56日本経済新聞
 九州電力は24日、定期検査中の玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)2号機(出力55万9000キロワット)と3号機(同118万キロワット)の発電再開を延期すると発表した。再開の時期は未定。2号機は今月下旬、3号機は4月上旬に再開予定だった。東京電力の福島第1原発の事故で住民の不安が高まっているうえ、国が原発の安全に関する方針を変更する可能性があることに対応した。
 3号機では国内初のプルサーマル発電を実施しており、一時的に中断することになる。発電量が不足する分は火力発電で代替する。当面は問題はないが、停止期間が長引くと、電力需要が最大となる夏場には不足する恐れがある。
 同日会見した九電の真部利応社長は「混乱が生じないように最大限の努力をするが、計画停電の可能性は否定できない」と話した。
  繰り返された検査漏れ、問われる東電と政府の姿勢
2011年03月24日 21:01 
20110324
 
 
 【3月24日 AFP】東北地方太平洋沖地震と津波を引き金に日本列島が原発危機に陥る11日前の2月28日、福島第1原子力発電所を操業する東京電力(Tokyo Electric Power Co.、TEPCO)は経済産業省原子力・安全保安院に、運転開始から40年が経過しているこの原発の1~6号機で計33機器の検査漏れがあったと報告していた。不正報告などの過去を持つ東京電力と、原子力産業に甘いとみられてきた政府に対するいっそうの疑問を生じさせる出来事だ。
 この報告では、原子炉の温度調整を行う電動弁に電力を供給する分電盤が11年間点検されていなかったことや、実際には簡易点検だったにもかかわらず本格点検を実施したと記載していた事例などが明るみになった。
 保安院は他の電力会社の原発で点検漏れが発覚したことを受け、電力各社に原発機器の点検が適切に実施されているかどうか調査するよう指示していた。2月28日に報告された点検漏れは東京電力が実施した点検状況の調査で見つかったが、この調査では非常用ディーゼル発電機やポンプのモーターなど、冷却システム関連の装置は対象になっていなかった。
 東京電力の報告提出から2日後の今月2日、保安院は、「点検長期計画表の策定」や「保守管理における保全の実施」などが適切に行われていなかったと結論付け、東京電力に対し6月2日までに再発防止対策を策定し、報告するよう指示した。

「検査漏れの影響、なかったとは言えない」、ある保安院幹部

 しかし、非常時に炉心にある燃料棒が過熱して溶け出し、危険な放射性物質が放出されるのを防ぐ緊急炉心冷却装置を作動させるはずだった非常用電源は、3月11日に発生したマグニチュード(M)9.0の地震とそれに伴う10メートルを超える津波で機能しなくなってしまった。
 保安院のある幹部は、2月28日に報告された一連の過失が、今回の危機に至るまでの一連の出来事に影響がなかったとは言えないと述べた。そして、今回の事故に至るまでの東電の行動については徹底的な調査を行うつもりだが、今は福島第1原発での当面の作業に全力を注いでいると述べた。
 福島第1原発で起きた爆発を捉えた映像は世界中を震え上がらせた。そして、過去において安全性に関する問題を抱え、しかもそれを隠ぺいしようとした東京電力の姿勢を知る多くの日本人は、福島原発からの不透明で一定しない情報に対する疑念を強めている。

「否認の文化」で不祥事相次ぐ?

 2002年には、原発施設の点検記録に不正・改ざんがあったことを東京電力が認め、調査のために福島原発を含む同社の全17基の原子炉が停止される事態となり、会長と社長が引責辞任した。
 2007年には新潟県中越沖地震で、同じく東電が操業する世界最大級の柏崎刈羽原発で放射能漏れが起きるという、今回の危機の予兆のような事態が起きた。この時の放射能漏れは当初の東京電力の発表を上回り、東電は後になって、施設に対する地震の影響を過小評価していたと発表した。
 科学者と原子力反対運動家らによる東京の団体、原子力資料情報室(Citizens' Nuclear Information Center、CNIC)のフィリップ・ホワイト(Philip White)氏は、「人びとはTEPCOを信用していないし、TEPCOが真実を語るとは期待していない」と厳しく語る。「問題は、否認の文化(culture of denial)だ…こういう事態が起こりうるということの否認、日本が大震災に見舞われる可能性の否認、今回のような大規模の津波が発生しうるという考えの否認だ」
 福島原発についての東京電力の対応は、メキシコ湾(Gulf of Mexico)の原油流出事故の際の英エネルギー大手BPの対応と似ている。東京電力の株価は震災後暴落し、同社の市場価値は1兆9300億円も失われた。
 最初の爆発から1時間以上も首相官邸に報告がなかったことについて、菅直人(Naoto Kan)首相は東電本店に詰めかけ、「いったいどうなっているのだ」と声を荒げて叱責した。
 2月28日の報告書が公表された時点で、福島県は「信頼性の根本に関わる問題」だとして、東電に再発防止の徹底を求めていた。この報告の前に東京電力は柏崎刈羽原発の検査漏れも明らかになったと報告していた。別の保安院関係者は、「(東電が柏崎刈羽の検査漏れを)報告したのは、報告しなかった場合に問題になることを恐れたから」だと語った。
  タイ首相、原発建設見直しを示唆 東日本大震災を受け
朝日新聞2011年3月24日20時10分 
20110324
 
  
 【バンコク=古田大輔】タイのアピシット首相は24日、バンコクで朝日新聞など日本の報道陣と会見した。東日本大震災に関連し、タイの原発建設計画について「原子力に頼らない代替案もある。1~2年以内に判断する」と述べ、計画の見直しもありうると示唆した。
 タイでは2020年から原発5基を建設する計画があるが、アピシット首相は震災を受け、13日に「計画に影響する」と発言していた。
 放射能漏れに関しては「輸入食品を検査しているが、これまで放射性物質は検知されていない」と述べ、現時点では日本政府による対策に委ね、輸入禁止などはしない考えを示した。
 首相は04年のスマトラ沖大地震・インド洋津波での日本からの支援に言及し、最大限の協力を約束。タイに進出している約4千の日系企業についても「影響を確認する」と述べ、結果次第で支援策を検討すると明らかにした。
 一方で、昨春、バンコクで起きた反政府デモの際、軍や警察との衝突で日本人カメラマンの村本博之さん(当時43)を含む91人が死亡した事件の捜査については「期限はない。迅速に捜査している」と述べるにとどまり、被疑者特定や捜査終結などの見通しは示さなかった。

タイ:原発建設中止を視野に電源開発再検討 会見で首相
毎日新聞 2011年3月24日 20時58分 更新:3月24日 21時29分
 【バンコク西尾英之】タイのアピシット首相は24日、当地の国会内で毎日新聞などと会見。福島第1原発の放射能漏えい事故を受け、原発建設の中止を視野に入れた電源開発計画の再検討を行うと表明した。タイでは東日本大震災後、原発建設に否定的な世論が高まっており、現政権下では原発新設は事実上困難とみられる。
 首相は「決定ではない」と断ったうえで、「日本の事故の詳細を検討し、今後1、2年で(原発建設の是非を)決める」と述べた。また「政府決定前に地元住民の声を聞く必要がある」と語り、建設候補地で起きている建設反対運動を考慮する姿勢を強調した。
 経済成長に伴う電力需要増を見越した現行の電源開発計画は、2020年までに原発第1号機を稼働させ、その後5基に増やすというもの。発電公社はすでに建設の予備調査に着手し、中国や日本の関係企業と技術協力協定を結んでいた。
 アピシット氏は代替エネルギーとして、天然ガスによる火力発電を挙げ、将来的には太陽光や風力など「クリーンエネルギー」の開発に取り組む考えを示した。

タイ首相、原発導入急がず 震災受け日系企業に優遇策
2011/3/24 19:54日本経済新聞
 【バンコク=高橋徹】タイのアピシット首相は24日、バンコクの国会内で日本経済新聞など日本メディアと会見した。自国の原子力発電所建設計画について、日本の福島第1原発の事故を契機に「選択肢として(原発導入を前提としない)代替案の検討を指示した」と述べ、導入を急がない考えを表明した。東日本大震災で経営への打撃が懸念される日系企業への支援策を準備する考えも示した。
 タイは昨年まとめた電源開発計画で、2020年以降に原発5基(計500万キロワット)の建設構想を盛り込み、政府が実行の是非を判断する段階を迎えている。事故を起こした福島第1原発は40年前に建設され、首相は「世界で現在建設が検討されている原発とは別の世代の技術」との認識を示した。
 ただ原発は安全性への懸念以外に、巨額の建設費がかかるとも指摘。「日本で起きたことも考慮し、原発を推進するかどうかを今後1~2年かけて判断する」と語った。
 日本からの輸入食品の安全性への懸念については「今日時点で放射線を検出したとの報告はない」としたうえで、引き続き検査体制を強化する方針を明らかにした。
 日本は、昨年のタイ向け直接投資(2792億バーツ=約7600億円、認可ベース)のうち、4割弱を占める。首相は「日本の被害がまだ明らかではないが、最大の投資家である日系企業が今後もタイで活動し続けられるよう助けたい」と話した。
 すでに工業省などは、震災をきっかけにリスク分散のためタイへの生産拠点の移転を希望する企業向けの特例的な投資優遇を検討している。首相の発言はそうした動きを念頭に置いたものとみられる。
 今年末で任期切れを迎える同国下院について、首相は5月第1週に解散する方針を表明済み。6月末~7月初めに想定される次期総選挙に関し、首相は「人々は物価上昇に苦しんでおり、国民の最大の関心は経済にある」と、インフレ抑制など経済政策が最大の争点になるとの認識を示した。
 政敵であり、汚職で有罪判決を受けて海外逃亡中のタクシン元首相は、比較第1党の野党・タイ貢献党が政権を奪回すれば、帰国して経済立て直しに取り組むと発言している。首相は「国を前進させるか(政情混乱などで)同じ場所にとどまるのか、国民が選択することになる」と述べた。
  米NRG、大型原子炉2基増設計画が延期か中止へ
ウォールストリートジャーナル2011年 3月 23日  16:13 
20110324
 
 
 米電力大手NRGエネジーのデビッド・クレーン最高経営責任者(CEO)は、地震で被災した日本の福島第1原発事故を受け、テキサス州の原子力発電所施設での大型原子炉2基増設計画を延期か中止する可能性があると述べた。
 同計画の後退はいかなる形であれ、日本の原発事故が米国の原子力業界にも波及した最も顕著な事例となる。
 同CEOは、東京電力からの出資など幾つかのハードルをクリアする必要があるため、この「サウステキサス・プロジェクト」がとん挫する可能性があると述べた。東電の福島第1原発は3月11日に起きた東日本大震災で深刻なダメージを受けた。NRGはまた、同原発で一部の原子炉建設を担当した東芝に対しても、資本・技術両面での支援を要請している。
 同州サンアントニオに本社を置くCPSエナジーは21日遅く、サウステキサス・プロジェクトの新原子炉2基からの電力買い入れ取り決めに関し、「NRGとの交渉を無期限停止する」と発表していた。
 NRGのクレーンCEOは先週末のインタビューで、どこかがこのプロジェクトによる電力を買う確約をしなければ、数十億ドル規模の資金調達の確保が難しくなる、と述べていた。現在、別のパートナーを探すのは困難という。
 米原子力規制委員会(NRC)からの認可のほか、70億ドルとされる同プロジェクトのコスト削減のため、連邦当局による債務保証が得られるかどうかも課題。
 クレーンCEOはこれらの障害が夏までにクリアされなければ、プロジェクトは棚上げする必要があると述べていた。NRGは同プロジェクトに3億5000万ドルを投じている。
 NRGは原子炉2基建設ため、改良型沸騰水型原子炉(ABWR)を提供する東芝との間で合弁事業開発会社を立ち上げた。出資比率はNRGが88%、東芝が12%。その後、2社は東電をパートナーに迎え入れることで合意。東電は合弁会社の10%の権益を取得するため、1億2500万ドルを投じる契約を締結した。さらに3000万ドルを投じ出資比率を20%に引き上げるオプションも設定した。
 東芝の広報担当者は、NRGとの協議を継続したいとした上で、サウステキサス・プロジェクは「注意深く進めたい」と述べた。
 クレーンCEOは、東電がこのプロジェクトから撤退するか否かは断定できないが、撤退となれば「出資比率の20%分穴があく」としている。
 同CEOは、東電が現在厳しい状況下でそれどころではないため、この問題について切り出してはいないとした上で、「わが社がどうすれば助けらるかが議論の中心になっている」と述べた。
 東電はコメント要請には応えていない。

米原発計画、頓挫の可能性 福島第1事故の影響で
2011/03/24 09:19   【共同通信】
 【ニューヨーク共同】米電力大手のNRGエナジーが、東芝、東京電力と協力して進める予定だったテキサス州の原子力発電所での原子炉増設計画が、東日本大震災による福島第1原発事故の影響で延期か中止となる可能性があることが23日、分かった。米紙ウォールストリート・ジャーナルが報じた。
 原発事故が米国の原子力業界にも直接的な影響を及ぼし始めた格好で、今後も同様の動きが広がる可能性がある。
 同紙やNRGによると、改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)2基を70億ドル(約5700億円)で建設する計画。東芝とNRGが2008年に合弁会社を設立し、東京電力も出資する計画だった。
 しかし、原発事故で東電の出資が不透明な上、米原子力規制委員会(NRC)が安全基準の見直しに動いており、認可が下りるかどうかも分からなくなったという。
 増設する原子炉からの電力購入について協議を進めていたテキサス州の電力会社も交渉を無期限延期すると発表、資金調達も難しくなっている。
 NRGのクレーン最高経営責任者(CEO)は同紙に対し「代わりのパートナーを探すのは大変だ」と述べ、計画実施が困難との見方を示した。

東電が出資合意の米原発計画中止も
(2011年3月24日  読売新聞)
 【ニューヨーク=小谷野太郎】米電力大手NRGエナジーがテキサス州に建設を予定していた原子力発電所の計画が、東日本巨大地震の影響で、延期か中止になる可能性が出てきた。
 米ウォール・ストリート・ジャーナル紙(電子版)が22日、報じた。
 NRGは、原発プラント2基を納入する東芝と合弁会社を設立している。NRGは昨年、東京電力から合弁会社に最大1億5500万ドル(約126億円)の出資を受け入れることでも合意済みだ。しかし、東電福島第一原発の事故を受け、東電による出資が難しくなった。東芝からも技術や資金面の協力を得られるか不透明になっている。

東芝参加の米原発新設計画に遅れも 福島原発事故余波
2011/3/24 3:10日本経済新聞
 【ニューヨーク=小川義也】東芝が参加する米テキサス州の原子力発電所の新設プロジェクトが遅れる可能性が出てきた。福島第1原子力発電所の事故を受けて、米原子力規制委員会(NRC)が安全基準の見直しなどに動いているためで、東芝の合弁相手で米電力大手NRGエナジーは23日、許認可に関わる手続き以外のすべての作業を一時中断したことを明らかにした。このプロジェクトには東京電力も出資する計画だが、事故の影響で不透明感が高まっている。
 東芝はNRGエナジーが主体のサウステキサスプロジェクト(STP)原発の3・4号機の建設を受注。さらに事業会社ニュークリア・イノベーション・ノース・アメリカ(NINA)に12%(3億ドル)出資している。
 当初の計画では、総出力270万キロワットの改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)2基を総額100億ドル(約8000億円)で建設し、2016年から17年にかけて運転を始める予定。
 オバマ米大統領は福島第1原発の事故を受けて、NRCに原発の安全性に関する「包括的検証」を指示しており、米国内の原発の安全基準が見直される可能性がある。
 NRGエナジーは23日「NRCの判断が示されるまで、3・4号機の設計や部品の調達などの作業を中断した」と明らかにした。原発の建設・運転に必要な許認可の取得や、エネルギー省(DOE)の債務保証の獲得に必要な作業は継続する。
 これを受け、3・4号機の電力を購入する協議を進めていたテキサス州の電力会社CPSエナジーも、NRGエナジーとの協議を無期限停止すると発表した。

米原発建設の資金調達が困難になる可能性―日本の危機で
ウォールストリートジャーナル2011年 3月 24日  21:09 JST
【ワシントン】日本の原子力発電所での危機を受け、米国の電力会社による原子炉建設の資金調達がより困難、かつより高価になる可能性がある。
 原子力開発の専門家は、米国の原発プロジェクトの資金調達コストの上昇と、安価な資金へのアクセスを支えている政府融資保証に対する政治的支持の弱体化を警戒している。
 オバマ大統領と政権幹部らは、日本で危機が発生した後、原子力発電への支持の継続を表明した。また、ホワイトハウスは今週、新たな原発建設に向けた360億ドルの追加融資保証の提案を引き続き支持している、と表明した。
 一方、米原発業界では、福島第1原発で発生した放射性物質の漏えいを考えれば、融資保証に対する政権の支持が十分強いかどうかは疑問、との見方が広がっている。
 エド・マーキー下院議員(民主、マサチューセッツ州)など一部の議員も政府による新規の融資保証を注視している。マーキー議員のスポークスマンは「日本で起きた事故を受け、マーキー議員は納税者による原発施設への助成が適切かどうかを再考することが重要だと考えている」と述べた。
 政府の融資保証なくして、一部の米企業が原子炉の建設資金を調達することは困難だ。借り入れができても、より高い金利を支払うことはほぼ確実だ。プロジェクトを断念する企業が現れるかもしれない。
 テキサス州でパートナーの東芝、東京電力とともに原発を建設する計画のNRGエナジーも政府に融資保証を求めている。NRGエナジーは、融資保証が得られない場合、プロジェクトを断念する可能性がある、と明らかにした。
 NRGエナジーのプロジェクトの実現性は、福島第1原発を保有する東京電力がパートナー契約を解消した場合、さらに危うくなる。
   関電原発「2メートル未満」津波想定際立つ低さ
産経新聞関西(2011年3月25日 07:43) 
 20110324
 
 
 関西電力が福井県の若狭湾に面した美浜(美浜町)、大飯(おおい町)、高浜(高浜町)の3原発で想定する地震による津波の最大波を、いずれも高さ2メートル未満としていることが24日、分かった。関電は「日本海側には海溝型プレートがなく、大型津波は発生しない」と強調するが、福井県内や島根県の日本海側にある他社の原発の想定と比較しても低い数値。東日本大震災による福島第1原発の事故を受け、今後、対策の見直しも迫られそうだ。
 気象庁によると、今回の震災では、福島第1原発の北方約40キロの福島県相馬市で「7・3メートル以上」の津波を観測。同原発では原子炉などの冷却機能を失って深刻な事故につながった。
 関電では福井県内の各原発で想定される津波の高さについて、土木学会が平成14年にまとめた手法を用いて算出。津波の最大波は、美浜1~3号機が1・53~1・57メートル▽高浜1~4号機は0・74~1・34メートル▽大飯1~4号機は1・66~1・86メートル―と想定する。
 関電は、各施設の海抜が想定値を上回っていることから、対策上問題はないとしている。
 18年に改定された耐震設計審査指針に基づき、津波想定の再評価も進めているが、従来の想定と大差はない見込みという。
 一方、3原発に近い日本原子力発電の敦賀原発(敦賀市)は2・8メートル、日本原子力研究開発機構のもんじゅ(同)は5・2メートルを想定。同じ日本海側にある中国電力島根原発(松江市)でも、5・7メートルとしている。
 関電の広報担当者は「場所によって地形は異なるので、他社の原発より想定が低いというのは偶然だろう。ただ、福島第1原発の事故もあったので、今後しっかり対策を考えないといけない」と話している。
今回の震災で再考を
 釜江克宏・京都大原子炉実験所教授(地震工学)の話「若狭湾周辺で想定される地震は、最悪でもマグニチュード8レベルの活断層型。海溝型の東日本大震災と比べると小さく、津波を2メートル未満と想定しても不思議でない。ただ、今回の震災では想定外の津波が起きており、2メートル未満の津波しか来ないという想定は今後、考え直さないといけない」
  チェルノブイリの2~5割 福島原発放射性物質で試算
2011/03/24 01:54   【共同通信】
 20110324
 
 
 【ウィーン共同】オーストリア気象当局は23日、福島第1原発の事故後3~4日の間に放出された放射性物質セシウム137の量は、旧ソ連チェルノブイリの原発事故後10日間の放出量の20~50%に相当するとの試算を明らかにした。
 同当局は双方の事故現場から1日当たりに放出されたセシウム137の量は「大差がない」とする一方、放射線の影響を総合的に判断したわけではなく、福島の事故規模がチェルノブイリよりも大きいとは「決して言えない」としている。
 試算によると、福島第1原発から同時期に放出されたヨウ素131もチェルノブイリの約20%に相当するという。
 福島第1原発から放出されたとみられる放射性物質は米国や欧州などでも検出されており、同当局はこうした測定値などを基に試算。チェルノブイリ事故については経済協力開発機構(OECD)原子力機関のデータを参照したという。
 一方、ロイター通信によると、フランスの放射線防御・原子力安全研究所(IRSN)は22日、福島第1原発事故で放出された放射性物質の量は、チェルノブイリ事故の約10%との見解を明らかにした。

福島原発の放射性物質、チェルノブイリを下回る=オーストリアの研究所
2011年3月24日11時35分朝日新聞
 [ウィーン/オスロ 23日 ロイター] オーストリア気象地球力学中央研究所は23日、福島第1原発の事故後3─4日間に放出されたヨウ素131とセシウム137の量が、旧ソ連チェルノブイリ原発の事故後10日間の放出量の約20─50%に相当するとの試算を明らかにした。
 日米の測定結果を基に算出した。
 同研究所によると、事故後3─4日間のヨウ素131の放出量は、チェルノブイリ原発の事故後10日間の放出量の約20%。
 セシウム137の放出量は、同約50%に達する可能性があるという。
 フランスの放射線防御原子力安全研究所(IRSN)は22日、福島原発の事故で漏えいした放射性物質の量はチェルノブイリ事故の約10%との見解を示している。 
 チェルノブイリの事故では原子炉が爆発したが、福島原発の事故では放射性物質が比較的ゆっくりと漏えいしている。
 一方で、放射性物質が陸上に拡散したチェルノブイリとは異なり、福島原発の事故では放射性物質の多くが太平洋上に飛散しており、両事故の比較は難しい。

セシウム放出量、チェルノブイリ事故の最大60%
2011/3/24 1:55日本経済新聞
 【ベルリン=赤川省吾】オーストリアの気象当局は23日、福島原発の事故で放出されたセシウム137の量は旧ソ連チェルノブイリ事故時の20~60%にあたるとの試算を公表した。ヨウ素131は同20%としている。国際機関を通じ日米ロなどの観測所から取り寄せたデータをもとに算出。ただ旧ソ連と福島の原発は構造が異なるとの認識は欧州でも広まっており、見方は割れている。 
  福島第一原発事故、スリーマイル超えレベル6相当に
朝日新聞 2011年3月25日3時0分
20110324
 
 
 朝日の記事の次に、3/16日のフランス政府原子力安全機関(ASN)と、米民間機関、科学国際安全保障研究所(ISIS)の見解を伝えた記事をのせています。
末尾に原子力安全保安院の「レベル5見解」をのせています。

福島第一原発事故、スリーマイル超えレベル6相当に
朝日新聞 2011年3月25日3時0分
 東京電力福島第一原発の事故は、放出された放射能の推定量からみて、国際評価尺度で大事故にあたる「レベル6」に相当することがわかった。すでに米スリーマイル島原発事故(レベル5)を上回る規模になった。局地的には、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故に匹敵する土壌汚染も見つかっている。放出は今も続き、周辺の土地が長期間使えなくなる恐れがある。
 原子力安全委員会は、SPEEDI(スピーディ)(緊急時迅速放射能影響予測)システムで放射能の広がりを計算するため、各地での放射線測定値をもとに、同原発からの1時間あたりの放射性ヨウ素の放出率を推定した。事故発生直後の12日午前6時から24日午前0時までの放出量を単純計算すると、3万~11万テラベクレル(テラは1兆倍)になる。
 国際原子力事象評価尺度(INES)は、1986年のチェルノブイリ原発事故のような最悪の「レベル7=深刻な事故」を数万テラベクレル以上の放出と定義する。実際の放出量は約180万テラベクレルだったとされる。今回は少なくともそれに次ぐ「レベル6」(数千~数万テラベクレル)に相当する。
 経済産業省原子力安全・保安院は18日、福島第一原発の1~3号機の暫定評価を「レベル5」と発表したが、今後放出量の見積もりが進めば、再検討される可能性が高い。
 土壌の汚染は、局地的には、チェルノブイリ事故と同レベルの場所がある。
 原発から北西に約40キロ離れた福島県飯舘村では20日、土壌1キログラムあたり16万3千ベクレルのセシウム137が出た。県内で最も高いレベルだ。京都大原子炉実験所の今中哲二助教(原子力工学)によると、1平方メートルあたりに換算して326万ベクレルになるという。
 チェルノブイリ事故では、1平方メートルあたり55万ベクレル以上のセシウムが検出された地域は強制移住の対象となった。チェルノブイリで強制移住の対象となった地域の約6倍の汚染度になる計算だ。今中さんは「飯舘村は避難が必要な汚染レベル。チェルノブイリの放射能放出は事故から10日ほどでおさまったが、福島第一原発では放射能が出続けており、汚染度の高い地域はチェルノブイリ級と言っていいだろう」と指摘した。
 金沢大の山本政儀教授(環境放射能学)によると、1メートル四方深さ5センチで、土壌の密度を1.5程度と仮定すると、飯舘村の1平方メートルあたりのセシウム濃度は約1200万ベクレルに上る。チェルノブイリの約20倍。「直ちに避難するレベルではないが、セシウムは半減期が30年と長い。その場に長年住み続けることを考えると、土壌の入れ替えも必要ではないか」と話した。
 健康への影響はどうか。チェルノブイリ原発事故では、強制移住の地域では平均50ミリシーベルト程度の放射線を浴びたとされる。しかし汚染地での長期の住民健康調査では、成人では白血病などの発症率は増えていない。
 甲状腺がんは増えたが、事故当時小児だった住民が放射性ヨウ素で汚染された牛乳などを飲んで内部被曝(ひばく)したためとみられている。飯舘村の24日午後までの放射線の総量は、3.7ミリシーベルトだ。
 長瀧重信・長崎大名誉教授(被曝医療)は「チェルノブイリ原発事故後でも小児甲状腺がん以外の健康障害は認められず、すぐに健康を害するとは考えにくい。高い汚染が見つかった地域では、データをもとに住民と十分に話し合って対応を考えてほしい」と話している。



■以下は3/15段階のフランス政府原子力安全機関(ASN)と、米民間機関、科学国際安全保障研究所(ISIS)の見解

■フランス政府原子力安全機関(ASN)の見解

福島原発事故、スリーマイル以上=深刻さは「レベル6」か-仏核安全局
時事通信
 【パリ時事】仏核安全局(ASN)のラコスト局長は14日の記者会見で、東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発の事故の深刻さについて、史上最悪とされる旧ソ連のチェルノブイリ原発事故(1986年)ほどではないものの、米スリーマイル島原発事故(79年)を上回るとの見方を示した。AFP通信が伝えた。
 事故の深刻さを示す国際原子力事故評価尺度(INES)のレベルで、チェルノブイリ事故は最も重い「7」、スリーマイル島事故は「5」。ラコスト局長は会見で「日本の関係者と話した」とした上で、福島原発の事故は「レベル5を上回り恐らくレベル6に当たる感覚だ」と述べた。(2011/03/15-05:49)

原発事故、スリーマイル島事故より深刻…仏評価
(2011年3月15日22時03分  読売新聞)
 【パリ=林路郎】フランス原子力安全局のアンドレクロード・ラコスト局長は15日、福島第一原発の事故について、国際原子力機関(IAEA)が定める8段階の国際原子力事象評価尺度(INES)で「レベル6」に当たると述べた。

 「レベル7」とされた旧ソ連・チェルノブイリ原発事故(1986年)を下回るものの、「レベル5」とされた米スリーマイル島原発事故(79年)より深刻な事態となる。

福島第1はスリーマイルより深刻な「レベル6」 仏当局
2011/3/15 22:00日本経済新聞
 フランス原子力安全機関(ASN)の当局者は15日、福島第1原子力発電所の事故について、国際原子力事象評価尺度(INES)で上から2番目に重大な事態である「レベル6」に相当するとの見解を明らかにした。ロイター通信などが伝えた。過去に最も深刻な「レベル7」となったのは1986年のチェルノブイリ原発事故のみ。79年の米スリーマイル島の原発事故は「レベル5」だった。
 公的な機関として原子力の安全性を監視するASNの当局者は、福島第1原発の設備の損傷などを踏まえて認識を厳しくした。原子力安全・保安院は暫定的な評価として「レベル4」に匹敵するとしてきた。

■米民間機関、科学国際安全保障研究所(ISIS)の見解

第一原発事故はレベル6または7…米機関が見解
(2011年3月16日09時56分  読売新聞)
【ワシントン=山田哲朗】米民間機関、科学国際安全保障研究所(ISIS)は15日、福島第一原発の事故について、国際原子力機関(IAEA)が定める国際原子力事象評価尺度(INES)でレベル6または7に相当するとの見解を発表した。

 同研究所は「もはやレベル4と見ることはできない」と指摘。「レベル6に近く、レベル7に達するかもしれない」としている。過去の原発事故では、史上最悪の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故がレベル7、米スリーマイル島原発事故はレベル5だった。

東日本大震災:福島第1原発「レベル7」も 米研究所指摘
毎日新聞 2011年3月16日 10時10分(最終更新 3月16日 11時14分)
 世界の核関連活動を監視する米シンクタンク、科学・国際安全保障研究所(ISIS)は15日、東日本大震災に伴う福島第1原発の事故について「状況は相当悪化した」との見解を発表、事故・トラブルの8段階の国際評価尺度で上から2番目の「レベル6」に近く、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故と同じ最も深刻な「レベル7」に達する可能性もあると指摘した。
 米科学者らでつくる「憂慮する科学者同盟」は同日、事態が悪化すれば、より多くの放射性物質が東京にも拡散する可能性があると表明。最大の懸念材料として、施設内の放射線量が高くなり、作業員による原子炉を冷やす作業が難しくなっていることを挙げた。
 経済産業省原子力安全・保安院は国際評価尺度で上から4番目の「レベル4」に相当すると評価している。福島第1原発では、2号機で爆発音があり原子炉格納容器の圧力抑制プールが損傷。4号機でも爆発音がして火災が発生、外部に高濃度の放射性物質が漏れたとみられている。
 ISISの所長で物理学者のデービッド・オルブライト氏は「福島第1原発の衛星写真や報道、米軍や日本政府が測定した放射線量のデータなどを総合的に分析した」と話している。
 オルブライト氏は、国際社会が協力して放射線量の監視と分析を強化することが急務と指摘。日本政府に対しては、国際原子力機関(IAEA)への詳細な情報開示を徹底するよう求めた。
 79年の米スリーマイル島原発事故は「レベル5」とされる。福島第1原発事故をめぐっては、フランスの原子力安全局も、「レベル6」に相当するとの見解を示している。(ワシントン共同)

■原子力安全・保安院

福島原発事故、スリーマイル並み=国内最悪の「レベル5」
時事通信
 東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の事故で、経済産業省原子力安全・保安院は18日、国内初の一部炉心溶融などの深刻な事態に陥った1~3号機について、国際原子力事故評価尺度(INES)のレベル「5」(暫定値)に当たるとし、国際原子力機関(IAEA)に報告した。
 「5」は「広範囲な影響を伴う事故」に当たり、1979年の米スリーマイル島原発事故と同水準。国内では99年に茨城県東海村で起きた核燃料加工会社ジェー・シー・オーの臨界事故(レベル4)を超え、過去最悪となった。
 保安院は、同原発1~3号機が津波によって冷却機能を失って炉心が損傷、現在も放射性物質の放出が続いているとして「5」と判断。また、同様に使用済み核燃料プールの冷却機能を失って水素爆発に至った4号機は「重大な異常事象」の「3」と判断した。冷却ポンプが一時動作不能になった福島第2原発(同県富岡町、楢葉町)の1、2、4号機も同様とした。
 東電の清水正孝社長は19日未明、「5」とされたことについて「極めて重く受け止めている。大規模地震に伴う津波といった自然の脅威によるものとはいえ、このような事態に至ったことは痛恨の極み」との談話を発表した。
 敷地内の放射線レベルは高く、東電によると、被ばく量が通常の上限100ミリシーベルトを超えた社員もいる。国は福島第1原発での作業に限り、上限を250ミリシーベルトに引き上げている。(2011/03/19-01:45)

福島原発事故の評価「レベル5」に引き上げ 保安院
米スリーマイル島事故と同水準
2011/3/18 18:22日本経済新聞
 経済産業省原子力安全・保安院は18日夕の記者会見で、福島第1原子力発電所1~3号機の事故が国際原子力事象評価尺度(INES)でレベル5(所外へのリスクを伴う事故)に相当するという暫定評価を発表した。レベル4から引き上げた。INESは最も重いレベル7から0までの8段階で、過去には1979年の米スリーマイル島原発事故もレベル5だった。レベル7(深刻な事故)の86年のチェルノブイリ原発事故に次ぐ。
   露大統領「地震地帯の原発に国際規制を」
2011.3.24 22:28産経新聞 
 20110324
 
 
 ロシアのメドベージェフ大統領は24日、自身のビデオ・ブログで福島第1原子力発電所の事故に触れ、強い地震や津波が発生しうる地域での原発建設を国際的に規制するべきだと述べた。大統領は「原発は最も経済的な発電方法であり、設計、建設、運用上のしかるべき規則を遵守すれば安全だ」とし、「規則や基準は(各国に)共通のものでなくてはならない」と発言。ロシア製原発の安全性を強調した上で、福島規模の事故は一国のみならず「近隣国や世界にとって危険だ」と語った。(モスクワ 遠藤良介)
   東電原発賠償、国が分担へ=まず2400億円、追加支援も
時事通信
 20110323
 
 
  政府が東京電力福島第1、第2原発の放射能漏れ事故について、周辺住民などへの損害賠償の一部を国の負担とする方針を固めたことが23日、明らかになった。原子力損害賠償法(原賠法)に基づき、まず国は2400億円までカバーするが、賠償額は巨額に上る公算が大きい。超過分が東電の支払い能力を上回る場合は、国が追加負担する方向で検討する。
 原賠法は、損害賠償の負担原則を(1)一般の事故は民間保険と事業者(2)地震や噴火、津波による事故は国と事業者(3)戦争や隕石(いんせき)落下など異常に巨大な天変地異による事故は国-と定めている。
 政府は今回の福島原発事故が(2)に該当すると判断。東電が加入する民間の責任保険も免責されるとみており、その場合に発動される国との補償契約によって発電所1カ所当たり1200億円までカバーする。第1、第2を合わせた補償額は2400億円となる。(2011/03/23-11:59)

原発賠償 政府一部負担検討へ
3月23日 4時39分 NHK
政府は、福島第一原子力発電所の事故を受けた周辺住民などへの損害賠償の総額が巨額に上ることが想定されることから、今後、東京電力が行う損害賠償の一部を国が負担することも含めて検討することにしています。
福島第一原子力発電所の事故で、福島県など各地では、周辺住民が避難を余儀なくされたほか、農作物の出荷が停止となったり、企業の営業に支障が出るなど、影響が広がっています。こうした原子力発電所の事故による損害については、原子力損害賠償法では、事業者が、責任を負うことを定められており、今回の事故では、法律の規定で、政府が東京電力に1200億円を上限に保険金を支払うものの、それを超えた金額は、一義的には東京電力が負担することになっています。しかし、今回の事故では、東京電力の損害賠償の総額は1200億円を大きく上回ることが想定されています。これに関連して、高木文部科学大臣は、22日の参議院予算委員会で、「被害者の救済を最優先に考え、国としても必要な対応をしなければならない」と述べました。政府は、今回の事故による損害賠償の総額が、どの程度になるかを見極める必要があるとしながらも、「周辺住民などへの補償が遅れる事態は避けなければならない」としており、今後、東京電力が行う損害賠償の一部を国が負担することも含めて検討することにしています。

東電:賠償、国負担も…単独でまかなえず 地元損害巨額に
毎日新聞 2011年3月23日 20時54分(最終更新 3月23日 21時15分)
 東京電力福島第1原発の放射性物質漏えい事故で、周辺地域の企業や農家などから被害の賠償を求める声が強まっている。賠償責任は東京電力が負うが、巨額とみられる賠償額に加え、発電所の復旧などにも多額の費用が必要で、東電が金融機関に最大2兆円規模の緊急融資を要請したことが明らかになるなど資金繰りは苦しい。政府は支援も検討するが、東電の財務が大幅に悪化するのは避けられず、賠償交渉の長期化も予想される。【山本明彦】
 原発事故の賠償制度を定めた原子力損害賠償法によると、原発を持つ電力会社は、事故に備えて国や保険会社と補償・保険契約を結び、1発電所(福島第1原発の場合、1~6号機全体)につき最大1200億円まで対応。それ以上は電力会社が独自でまかなうか、負担しきれない場合は国が電力会社への補助金などで支援する。
 「異常に巨大な天災や社会的動乱」が原因の場合は、例外として電力会社の代わりに国が賠償するが、政府内には「例外規定は隕石(いんせき)の落下や戦争などを想定したもの」(文部科学省幹部)と例外は適用しないとの見方が強まっている。枝野幸男官房長官も21日の会見で「まずは東電が責任を持つ。十分に補償できない場合は国が担保する」と説明。東電も同日の会見で「国と相談しながら誠実に対応する」(藤本孝副社長)と述べた。
 99年に茨城県東海村の核燃料加工会社「ジェー・シー・オー(JCO)」東海事業所で起きた臨界事故のケースでは、風評被害や心的外傷後ストレス障害(PTSD)など約8000件の補償・賠償が事業者側に請求され、交渉終結まで10年8カ月かかる長丁場となった。同事故では約154億円が支払われたが、放射性物質が広範囲に漏れたと見られる今回の事故では「農作物などの損害額が1兆円を超える可能性がある」との見方が出ており、東電だけでの対応には限界がある。
 政府、東電とも足元は事故対応に手いっぱいで、具体的な賠償スキームの議論は進んでいない。交渉が長引けば、被害を受けた企業や農家の負担は一段と重くなるため、政府が一定の役割を果たす必要性が高まっている。
 一方、原発を持つ電力会社は、事故対応の行方を注目している。電力会社には「原子力は国策で進めてきた。東電の負担が過大だと、民間会社としては大きなリスクを負う原子力の推進に協力できにくくなる」(大手電力幹部)と、公的負担による対応が不可欠との見方も根強い。

 ◇1兆数千億円 緊急融資へ 経営悪化、不可避に
 東京電力が三菱東京UFJ、三井住友、みずほコーポレート銀行などに最大2兆円規模の緊急融資を要請したことが明らかになった。
 福島第1原発事故への対応や電源復旧などでどの程度の資金が必要になるか見通しが立たないためだ。大手行からは「民間だけで支えるには限界がある」との声も出ており、政府は日本政策投資銀行を通じた危機対応融資も検討する見通しだ。
 東電は、福島第1原発の事故対応や損害賠償だけでも巨額の費用を求められる上、火力発電の復旧・増設に設備投資が必要。中東情勢の緊迫化による原油や天然ガスの価格高騰で代替火力の燃料費が膨らむのは必至だ。07年の新潟県中越沖地震で柏崎刈羽原発の全基が停止すると、火力の燃料費などに年間6000億円かかった。福島第1、第2原発事故でも「年間5000億~6000億円のコストを押し上げる」(大和証券キャピタル・マーケッツ)と試算されている。
 東電は柏崎刈羽原発の停止で09年3月期まで2期連続の連結最終赤字を計上。10年3月期には柏崎刈羽の一部再開などで1337億円の最終黒字を確保したばかりだが、自己資本比率は18.7%と大手10社で唯一20%を割り込み、巨額の設備が必要な電力会社として財務体質の改善を迫られていた。
 東電は従来、主に社債発行で市場から運転資金や設備投資費用を調達してきたが、原発事故で経営の先行き不安が強まり、信用を裏付けとした市場調達は難しい。昨年末の手元資金約6700億円では当座を乗り切ることが難しく、大手行などに協力を仰ぐ選択肢しか残されていなかった。
 緊急融資を要請された銀行側は月内にも1兆数千億円規模の融資を実施する方向で調整しており、東電は当座の費用は確保できそうだが、原発停止の長期化や、福島第1原発が廃炉になれば、さらに数千億円規模の費用がかかる。
 東電の経営はがけっぷちに追い込まれている。【宮崎泰宏、赤間清広、清水憲司】

原発事故周辺住民への損害賠償、国も負担へ
(2011年3月23日03時03分  読売新聞)
 政府は22日、東京電力の原子力発電所の事故で被害を受けた周辺住民らへの損害賠償について、国も負担する方向で検討に入った。

 原発事故の際の賠償責任などを定めた原子力損害賠償法に基づき、国が1200億~2400億円を負担するほか、残りも、東電の支払い能力を上回る部分は国が支援を行う方向で被害額の算定作業に入る。
 同法は、原発事故の損害について原則、電力事業者がすべて賠償すると定めている。ただ、地震や津波などの災害が理由の場合は、国が原発1か所あたり1200億円までを負担する決まりだ。政府は、福島第一原発の事故がこれに該当すると判断している。同様に周辺への避難指示が出た福島第二原発も含めれば2400億円となる。
 同法には「社会的動乱、異常に巨大な天災地変の場合」にはすべてを国が補償するとの例外規定もある。しかし、政府は、今回の事故の原因が「社会的動乱」や「異常に巨大な天災地変」にはあたらないとして、東電も責任は免れないと判断している。高木文部科学相は22日の参院予算委員会で「一義的には東京電力に責任を持っていただく。その上で、被害者救済を最優先に国も必要な対応をしなくてはいけない」と説明した。
 賠償は、営業できなくなった企業や農産物が出荷できない農家が対象となる見込みで、支払いの範囲によっては総額が数兆円になるとの見方もある。東電の支払い能力を超えた場合に、国がどのように賠償を支援するかが焦点となりそうだ。一方、与党内には国がすべて負担する例外規定を適用すべきだとの声もある。
 1999年9月に茨城県東海村の核燃料加工会社「ジェー・シー・オー(JCO)」で起きた臨界事故では、住民の健康被害や検査・避難の費用、出荷できなくなった農産物の補償などにJCOが約150億円を支払った。JCOの事故は、避難の対象が半径350メートル圏内で期間も3日間だった。

福島原発事故の住民への賠償、官房長官「国は最大限配慮」
2011/3/23 12:40日本経済新聞
 枝野幸男官房長官は23日午前の記者会見で、東京電力福島第1原子力発電所の事故に対する周辺地域の住民への国の賠償について「全体の構造の中で最大限の配慮をしなければならないと当事者の皆さんに言いたい」と語った。具体的な金額については「計算はしていないし、そういう段階にはない」と述べた。
 原発の事故では運営主体である東電が賠償するのが原則だが、今回は東日本大震災が招いた事故として、原子力損害賠償法に基づいて国も負担する方向。現行法では原発1カ所当たりで国の負担は最高で1200億円になる。
  志賀原発の耐震性は? 津波5メートルを想定
2011年3月22日 朝日新聞
 
 20110323
 
 
  東日本大震災による福島第一原子力発電所(福島県)の非常事態を受け、北陸では志賀原発(石川県志賀町)の耐震性への不安が高まっている。志賀原発はどの程度の地震や津波に耐えられ、実際に大震災が起きるとどうなるのか。30キロ圏内にある氷見は。福島第一のケースと比較しながら、再確認する。

建屋は海抜11~21メートル
 全国の原発では、2006年に改訂された国の指針に基づき、耐震性の評価報告書を作っている。志賀2号機は中間報告を提出し、国から「妥当」とのお墨付きを受けた。志賀1号機は最終報告を提出済みで、国の審査待ちだ。
 報告書によると、志賀では地質調査の結果、最も被害を受けるのは笹波沖断層帯でのマグニチュード7.6の地震だと設定。最大で600ガル(加速度の単位)の揺れがきても安全だと評価した。津波に関しては最大高5メートルと想定し、原子炉などの建屋は海抜11~21メートルにあるため、問題ないとした。
 一方、福島第一原発は、やはり最大の揺れを600ガルと想定。今回感知した揺れは507ガルで、その範囲内だった。ただ、津波については設計時に最大高3.1メートルと想定していたが、今回は推定6~10メートル以上の波に襲われた。
 大地震が起きた場合の対策は、どの原発も(1)核分裂を止める(2)ウラン燃料を冷やす、の2段階。揺れを感じると、まず核分裂を止めるための制御棒が自動挿入される。これは福島第一でも成功した。
 今回失敗したのは燃料の冷却だ。核分裂がとまっても燃料は発熱を続けるため、大量の水を流し込んで冷やす。だが福島第一では、その装置の電源が失われた。外部からの送電が途絶え、標高5メートルにある非常用発電機も大津波をかぶって故障したとみられる。

■避難指示や屋内退避
 原発事故が起きた場合、国は防災指針で半径10キロ以内を重点対策地域と定めている。ただ、福島第一では避難指示を20キロに広げ、20~30キロにも屋内退避を求めている。
 志賀原発の場合、半径10キロ以内だと石川県の志賀町と七尾市の一部が対象で、住民数は約2万5千人。30キロになると、対象は氷見市にも及ぶことになる。
 原発の設計は2種類あり、福島第一と志賀は同じ「沸騰水型」だ。福島1~4号機の運転開始が30~40年前なのに対し、志賀は1号機が18年前、2号機は5年前と比較的新しい。だが、志賀でも「想定以上の地震や津波が起きた場合のことは予想できない」(北電関係者)点は同じだ。 そのため、福島の事故を参考に、北電は防災対策の強化の検討を始めた。18日には、現在は11メートルを超える津波が来ると停止の恐れがある非常用発電機について、予備のモーターを導入し、すぐ復旧できる態勢を整えると発表。新村尚之・原子力部長は会見で、「志賀原発は安全を確保できる状態だと考えているが、今後福島の事故原因などが詳しく分かれば、さらに対策を充実させたい」と話した。(生田大介)

   「14メートル大津波想定せず」 設計担当者が東電の甘さ指摘
2011年3月23日 中日新聞
 20110323
 
 
  東日本大震災で世界有数の事故を起こした東京電力福島第1原発(福島県双葉町、大熊町)。その設計などを担当した東芝の元社員2人が本紙の取材に応じ、「設計時は、これほどの大津波は想定しなかった」と証言した。東電が想定していた津波は最高5・5メートル。実際には14メートルを上回る大津波が押し寄せており、2人は設計に甘さがあったと口をそろえた。
 元社員の男性(69)は大学で機械工学を学び1967年、東芝入社。商業用の沸騰水型軽水炉の建設が始まろうとしていた時期。71年から順次稼働した福島第1原発1~3号機と、5~6号機の設計に参加。原子炉周りの残留熱を除く熱交換器や海水ポンプなどを設計した。
 今回、津波が非常用ディーゼル発電機などの故障を引き起こし、原子炉の冷却機能がマヒしたことに衝撃を受けた。「当時は『マグニチュード(M)8・0以上の地震は起きない』といわれ、(10メートルを超えるような)大津波は設計条件に与えられていなかった」
 東電は土木学会の津波評価に基づいて、福島第1原発を襲う津波を最高5・5メートルと想定していた。国の耐震指針に基づく評価に合格している。
 当時の設計の甘さについて、福島第1原発が日本で初期の施設だったことを挙げる。「当時の日本で原発は未経験分野。1、2号機を受注した東芝も担当したのは部品設計。プラント全体の設計は米ゼネラル・エレクトリック社(GE)が受注していた」と明かす。
 GEの設計には、地震多発国特有の条件が十分に反映されていなかった。「日本のメーカーは原発設計の経験がなく、改善することもできなかった」
 3号機からはGEに頼らない「原発の国産化」が目標に。東芝と日立が受注するが、実態はGEとライセンス契約を結び、規格を踏襲。「電力会社から『3号機以降も慎重に同じものをつくれ』と言われていた」と振り返る。
 「女川や柏崎刈羽などの原発でも非常用発電などは同じ弱点がある」と指摘する。
 事故後、男性は原子力発電所を抱える全事業所の社長に宛て「稼働中の原発を止めてほしい」とファクスを送った。「原発は人間が扱いきれるものではない。一人でも多くの人が気づいてほしい」
 福島原発のタービンの安全性を検証する作業にかかわった元東芝社員の男性(63)も「今回のような大津波やM9は当時は想像もできなかった」と振り返った。
 70~80年代に東芝に勤務。事故や地震で原発のタービンが壊れて飛び、原子炉を直撃する事故などによる安全性を検証した。M9の地震や、航空機が落ちて原子炉を直撃する可能性も想定した。すると上司から「原発が数10年しか稼働しないのに1000年に一度とか1万年に一度とか、そんな想定をしてどうする」と一笑に付された。
 今回、原子炉は地震の揺れそのものには耐えたが、津波で非常用電源や冷却機能がダウンした。「もしM9でも原発が大丈夫だったとなれば日本の技術は称賛されていた。非難とは紙一重だった」と話す。
 国も東電も「原発は安全」と強調してきたが、絶対に安全なんてことはないと感じていた。「どんなことが起こる可能性があるのか情報を徹底公開し、原発が本当にいるのかどうかを国民みんなで考えるべきだ」
   福島原発の津波は高さ14mか 大幅に想定超、東電調査
2011/03/21 19:26   【共同通信】
20110323
 
 
 東京電力は21日、東日本大震災で福島第1原発と福島第2原発を襲った津波の高さは事前の想定を大きく上回り、少なくとも14メートルだったとみられることを明らかにした。
 福島第1原発では、地震の揺れはほぼ想定内に収まっていたとみられるが、津波被害の想定は甘かったといえそうだ。
 東電は当初、津波の高さは第1原発では10メートル、第2原発では12メートルだったとしていたが、その後、両方とも高さ14メートル程度まで津波の痕跡があるのを確認したという。
 東電は2002年ごろ、土木学会の指針に基づいて、最大規模の津波の高さを第1原発は5・4~5・7メートル、第2原発は5・1~5・2メートルと想定。原子炉の冷却や非常用発電機に用いる取水ポンプなどの機能は損なわれず、原発の安全性に問題はないと評価していた。内容は国にも説明していたという。
 一方、地震の揺れを示す加速度は、一部の暫定値が耐震設計の基準値を上回ったが、おおむね基準を下回っており「想定の範囲内」(東電)としている。
東日本大震災:福島第1原発事故 周辺、津波14メートル超 東電、設計時想定の3倍
毎日新聞 2011年3月22日 東京朝刊
 東京電力福島第1原発周辺で、14メートル以上の津波が押し寄せた可能性があることを21日、経済産業省原子力安全・保安院が明らかにした。設計時に想定した津波の高さの3倍近い。東電と保安院は、津波が原発の安全の根幹にかかわる原子炉の冷却機能を喪失させ、今回の事故につながったとみている。
 保安院は同日午後の会見で、「津波の高さは一番高い所で(水が)触れたものを見れば分かる。未確認だが、14メートルの高さの駐車場を超えていると聞いた」と説明した。東電が同原発で設計時に想定した津波の高さは約5メートル。
 今回、同原発では、3号機を襲った東西方向の揺れの強さが507ガル(ガルは加速度の単位)と、保安院が耐震安全の基準値として認めた数値の1・15倍だったのを除き、揺れはおおむね基準値を下回った。しかし、敷地内にある原発に送電するための鉄塔が強い揺れで倒壊。さらに津波の影響で、原子炉を冷やすための緊急炉心冷却装置(ECCS)を駆動する非常用電源が6号機を除いて使えなくなり、外部からの受電設備も水没して事態を悪化させたとみられる。
 東電は今回の事故を、設計時の想定を超えて炉心の損傷につながるような「過酷事故(シビアアクシデント)」と認めている。保安院によると、東電は複数の対策シナリオを国の指示で02年に作成したが、津波による被害は考慮されていなかった。国の「原子力白書」でもシビアアクシデント発生の可能性について「厳しく安全確保対策を行っているため、工学的には考えられないほど低い」などとしていた。【八田浩輔、山田大輔】

福島原発の津波、14メートル以上か 東電
2011/3/21 23:27日本経済新聞
 東京電力は21日、東日本大震災の際に福島第1・第2原子力発電所を襲った津波の高さは、少なくとも14メートル以上だったとみられるとの見解を明らかにした。建屋などの痕跡を調べた。当初は第1原発で10メートル、第2原発で12メートルと推定していた。地震の前は、土木学会の指針に基づき、津波の高さを第1原発では最大でも5.5メートルと見積もっていたという。

原発襲った津波は14m以上
3月22日 5時27分 NHK
東北の太平洋沿岸を襲った大津波でさまざまな設備が故障し、冷却機能が失われた福島第一原子力発電所と、隣の福島第二原子力発電所では、想定の2倍を超える14メートル以上の津波を観測したことが分かりました。
東京電力が、11日の地震のあと、福島第一原発と福島第二原発を襲った津波について調べた結果、原子炉がある建物の壁に残った跡などから津波の高さは、いずれも14メートル以上あったことが分かりました。東京電力が想定していた津波の高さは、▽福島第一原発では最大5.7メートル、▽福島第二原発では最大5.2メートルで、いずれも、想定の2倍を超える高さの津波が襲っていました。福島第一原発では、海沿いに設置された非常用ディーゼル発電機や海水を取り込むポンプなどの設備が水につかって故障し、原子炉を冷やすための機能が十分に確保できない事態になっています。福島第一原発の、原子炉がある建物やタービンがある建物は、海抜10メートルから13メートルのところに建てられていて、これらの設備でも一部が浸水する被害が出ました。東京電力は、「想定していた地震の規模は、マグニチュード8.0と実際の地震より『1』小さく、今回は空前の規模だと認識している。今後原子炉を安定させたうえで、津波の被害について検証する必要がある」と話しています。 
 原発建設支持、43%に急減=79%が「日本は情報開示不足」-米
時事通信
20110322
 
 
  【ワシントン時事】米CBSニュースは22日、世論調査の結果として、福島第1原発の事故を受け、米国内で新規原発建設を支持する人が43%に急減したと報じた。不支持は50%。2008年7月の時点では、57%が支持していた。
 ただ、米国内の原発の安全性については、69%が安全と回答。原発の「利益が危険を上回る」と答えた人も47%に上った。オバマ大統領の震災支援策に関しては73%が支持した。
 一方、「日本政府が原発事故をめぐり把握している情報をすべて開示している」との回答はわずか14%で、79%が「開示していない」と答えた。(2011/03/23-14:24)

「自国でも原発事故起きる」70%…米世論調査
(2011年3月17日16時21分  読売新聞)
【ワシントン=黒瀬悦成】米ギャラップ社は16日、福島第一原発の放射能漏れ事故を受け、70%の米国民が自国でも原発事故が起きると懸念を強めているとの世論調査結果を発表した。
 懸念があると回答した人のうち、「大きく強まった」とした人は39%。一方で、「懸念が強まっていない」は27%にとどまった。
 また、オバマ大統領が気候変動対策で最重点政策に掲げる「原発建設の推進」に対する支持は44%にとどまり、不支持は47%だった。大統領が属する民主党支持者の61%が建設反対だったのに対し、共和党支持者は62%が賛成だった。
 調査は、15日に電話で行われた。
    「原発、世界で規制進む」米NRC元委員長
2011/3/19 0:54日本経済新聞
 20110319
 
 
  米原子力規制委員会(NRC)元委員長でカーネギー研究所のリチャード・メザーブ所長は17日、福島第1原子力発電所の事故を受け「おそらく(各国の)規制を変更させることになる」とし、安全対策などの面で規制強化が国際的に進むとの考えを明らかにした。世界での原発を導入する機運に関しては「熱意が冷めることになるだろう」との見方を示した。
 日本経済新聞に書面で答えた。

米、原発推進に慎重論 緊急点検の提案も
2011/3/15 18:53日本経済新聞
 【ワシントン=大隅隆】米国で原発建設へ懸念の声が高まってきた。民主党のワクスマン下院議員ら4議員は14日、米国内の既存の原発が安全か緊急調査の実施を提案。下院エネルギー・商業委員会のアプトン委員長(共和)は16日の公聴会で、ジャッコ原子力規制委員会(NRC)委員長らの見解を聞く考えを示した。約30年ぶりの原発新設に動く米エネルギー政策への影響は必至だ。
 民主党のマーキー下院議員は13日、「日本の災害は原子力発電所のもろさを示している」としてオバマ大統領に原発政策の再点検を求める書簡を送付。約20基の新規原子炉建設の一時休止と耐震性審査なども提案した。
 オバマ政権側は米国の電力需要の2割を担う原発推進を堅持する構え。15日の下院歳出委員会でチュー・エネルギー長官は「原子力は重要なエネルギー源」と指摘。原発建設に360億ドルの政府保証を与えるオバマ政権の方針に理解を求めた。
 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は「危機があおる監督への疑念」と題した記事を掲載。「日本の原子力行政に関する長年の疑念をよみがえらせつつある」として、規制当局「原子力安全・保安院」は海外への原発売り込みに力を入れている経済産業省の一部であると説明。原子力行政の担当部門が原子力規制委員会(規制担当)とエネルギー省(振興担当)に分割されている米国と比較した。
 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は「当初は政府と東京電力による不十分で一貫性がない情報が混乱をもたらし、解釈が難しかった」と解説。「だが当局者に近い業界幹部は当局が炉心溶融をほとんど制御できなくなりつつあるということに強い懸念を示している」と問題がより深刻だったと強調した。
 米CNNテレビも「繰り返されたウソ」「ごまかしの歴史」などのテロップをかかげ、「政府が信用を失うと混乱が広がる」などの専門家のコメントを紹介した。

NRC委員長:米原発の査察、差し迫った必要性ない-日本の事故受け
3月17日(ブルームバーグ):米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長は、福島第一原子力発電所の事故を受けて米国内の原発の特別査察を実施する差し迫った必要性はないとの見解を示した。
  ヤツコ委員長は、米国の政策は世界のあらゆる場所で起きた事故や事例を考慮しつつ、原発の安全性と基準を継続的に検証することだと述べた。
  同委員長は、「何が起こったかを調べることになる」とし、「情報を体系的および論理的な観点から検証することになり、米国の計画を見直す必要があれば、見直す」と述べた。
  また、被災した福島第一原発からの放射性物質で米国内が汚染されるリスクはないとも述べた。
  事故が起きた原子炉と似たタイプの格納容器を備えた原子炉が米国には約23基ある。上院のバーバラ・ボクサー議員(民主、カリフォルニア州)とトム・カーパー議員(民主、デラウェア州)は17日、災害への耐久性を見極めるため米国内の原発すべてを対象とした「包括的な調査」をNRCに要請した。カーパー議員側が公表したヤツコ委員長宛ての書簡で明らかになった。
  同委員長は、今回の事故について「何が最も適切な情報」かがまだ分かっていないとして、米国内の原発の調査開始は時期尚早だとの見解を示した。
   中部電力、浜岡6号機の着工を1年延期 既存原子炉の耐震対策を優先
2011.3.23 17:38産経新聞
20110323
 
 
中部電力は今日、電力供給計画を発表、ホームページに載った「概要」には、運転開始について「平成30年代前半」(2018-22年度?)と書かれています。昨年計画では「平成32年度以降」でした。着工時期については確認できません
http://www.chuden.co.jp/corporate/publicity/pub_release/press/__icsFiles/afieldfile/2011/03/23/032303.pdf

中部電力、浜岡6号機の着工を1年延期 既存原子炉の耐震対策を優先
2011.3.23 17:38産経新聞
 中部電力は23日、新規建設を計画している浜岡原発(静岡県御前崎市)6号機について、着工時期を当初の2015年度中から1年延期し、16年度中とすると発表した。東日本大震災による東京電力の福島第1原発の事故を受け、既存原発の耐震性や津波対策を優先する。
 中電は国の新耐震指針に沿って津波の高さを8・3メートルと想定し、高さ12メートルを超える防波壁を2~3年程度で建設する。加えて、原子炉を冷却するための設備や蓄電池用充電器など非常用電源の確保も進めることを決めた。
 御前崎市など地元自治体は原発新設に慎重姿勢を示しており、こうした対策を進めることで理解を得たい考えだ。 
   東日本大震災:浜岡原発「対策整うまで停止を」 地元4市長ら、安全協議会で /静岡
毎日新聞 2011年3月23日 地方版
 20110323
 
 
 中部電力は3/23の記者会見で以下を発表しています。
「東北地方太平洋沖地震を踏まえた浜岡原子力発電所の対応事項について」
http://www.chuden.co.jp/corporate/publicity/pub_release/teirei/__icsFiles/afieldfile/2011/03/23/032301.pdf

東日本大震災:浜岡原発「対策整うまで停止を」 地元4市長ら、安全協議会で /静岡
毎日新聞 2011年3月23日 地方版
 中部電力浜岡原発(御前崎市)の安全性について、県や地元4市(御前崎市、牧之原市、掛川市、菊川市)の市長や県議らが評価する「県原子力発電所環境安全協議会」が22日、静岡市内で開かれた。東日本大震災での福島第1原発の事故を受け、中電側は津波対策を新たに講じるなどして安全性を強調したが、市長らからは「対策が整うまで原発を止めるべきだ」との厳しい意見も出た。
 年4回定期的に開催されている協議会だが、福島原発での事故を受けた議論に集中した。中電は、東海、東南海、南海の三つの地震が連動した1707年の宝永地震などを参考に、浜岡はマグニチュード(M)8・7まで耐えうる構造になっていると説明。津波対策でも、今回の地震を受けて高さ12メートル以上の防波壁を設けるほか、津波で電源を失った場合に備え、発電所内の高台に非常用ディーゼル発電機を設置する方針を明らかにするなど、安全性を強調した。
 これに対し、川勝平太知事は「12メートルの壁は越えない保証があるのか」と指摘。掛川市の松井三郎市長は「M8・7の想定で、M9になった時に大丈夫かというのが県民の感情だ。M9を超える想定で対応してもらえないと、原発を止めろという声も出てくる」と詰め寄った。
 さらに、牧之原市の西原茂樹市長は「原発を応援してきたが、今回の津波はこれまでの前提を覆した。津波対応ができない限り、原発は止めていただきたい」と主張した。
 これに対して、中電の阪口正敏副社長は「我々は専門家の意見やデータを基に、地震対策とともに津波対策もやってきた。不安も理解できるが、しっかり説明していくしかない」と応じた。【山田毅】

浜岡原発 3号機再開延期も
中電副社長地元配慮、時期示さず

(2011年3月23日  読売新聞)
 県原子力発電所環境安全協議会(会長・川勝知事)が22日、静岡市内で開かれ、出席した中部電力の阪口正敏副社長は、定期検査がほぼ終わっている浜岡原子力発電所(御前崎市)の3号機について「非常用電源を確保する訓練などを通して地元の理解を得たうえで、なるべく早く動かしていきたい」と述べた。
 これまで中電は、3号機の定期検査を3月中に終えて運転を再開することを目指してきたが、阪口副社長ら中電側はこの日は具体的な再開時期には触れなかった。東日本巨大地震で東京電力福島第一原子力発電所が大きな被害を受け、原子力発電に対する世論が厳しくなっていることを踏まえ、地元の理解を得るうえで従来目指してきた3月中の運転再開の時期がずれ込む可能性を示したものとみられる。
 中電は東海、東南海、南海の三つの地震が連動するマグニチュード(M)8・7クラスの地震では高さ8メートルの津波が襲うとの最悪の事態を想定し、その場合でも浜岡原発の健全性は保たれるとしている。
 東日本巨大地震を受けて中電は、浜岡原発の太平洋側に12メートル以上の防波壁を新設するほか、非常用のディーゼル発電機を25メートルの高台に設置することなど、新たな津波対策を発表したが、浜岡原発での6号機の新設や4号機でのプルサーマル発電については計画を先送りする考えを明らかにしている。
 協議会に出席した川勝知事は終了後、「中電は可能な限りの情報を得て、これ以上のことができない対応をしていると理解している」と評価。「電力の供給不足で計画停電もあり、経済が下向きの影響を受けている。ここは市民の生活、産業、日本全体を支えるために、中電としてできる限りの電力供給をしなくてはいけない」と述べ、3号機の運転再開には理解を示した。
 その一方、協議会では「原発は必要だという前提だが、絶対安全だと言ってくれない限り止めてほしい」(西原茂樹・牧之原市長)などの声も出され、原発を取り巻く環境が厳しいことをうかがわせた。
 県は22日、東日本巨大地震で東京電力福島第一原子力発電所が被災し、放射線への不安が広がっていることから、沼津、下田、磐田の3市に臨時に放射線観測装置を設置すると発表した。23日午後5時から1時間ごとの放射線量を測定し、県のホームページで一日に2回公表する。県内では、静岡市葵区と中部電力浜岡原子力発電所(御前崎市)の周辺に放射線観測装置があり、県のホームページで観測結果が公表されている。

「もっと科学的知見を」 県が浜岡原発の新災害対策の再報告求める
2011年3月23日 中日新聞
 福島第一原発の事故を受け、中部電力は22日、東海地震を想定した浜岡原発(御前崎市)の新たな地震・津波対策を静岡県に示した。原発敷地内の高台に緊急時用の冷却電源を設置したり、施設の海側に高さ12メートル以上の防波壁を整備する、などとしている。 (静岡総局・美細津仁志)
 杉山和正・中電静岡支店原子力グループ長が県庁を訪れ、ほかに冷却機器の予備の確保や、緊急時対応訓練の実施などを説明した。
 応対した小林佐登志・県危機管理監は「説得力がない。もっと科学的な知見が必要」と指摘し、検討し直した上で再報告するよう求めた。
 中電は、浜岡原発の地震・津波対策として15日に、1~5号機の扉が防水構造であることや、発電機車を2台配備したことなどを発表。杉山グループ長は実行済みのこれら対策についても県側に説明した。
 小林危機管理監は記者団に「きめ細かい部分まで中電と詰めて、福島で起きたことが浜岡で起きないようにしないといけない」と話した。

県原発安全協で周辺首長ら不安の声
 中部電力浜岡原発(御前崎市)の周辺環境への影響などを協議する静岡県原子力発電所環境安全協議会(会長・川勝平太知事)が22日、静岡市内で開かれた。福島第一原発の放射能漏れ事故を受け、浜岡原発周辺の市長らから、中電の津波対策を不安視する声が相次いだ。 
 会合は原発立地の御前崎市と周辺の牧之原、掛川、菊川市の首長や議会関係者、中電の担当者ら約50人が出席。中電側からは、坂口正敏副社長や水谷良亮・浜岡原子力総合事務所長らが出席した。
 中電側は、浜岡原発の津波対策について、東海、東南海、南海地震の3連動による最大マグニチュード(M)は8・7で、津波は8メートル程度との想定に基づき、耐震安全性が確保されている、と説明。その上で、今回の地震を受け、12メートルの防波壁を設けたり、25メートルの高台に非常用発電機を設置するなどの新たな対策も示した。
 これに対し、松井三郎・掛川市長は「県民感覚としてM9・0を超える対策でなければ原発推進は認められない」と指摘。西原茂樹・牧之原市長も「前提が覆った。3連動で20メートルの津波が来れば街の機能は全壊する。絶対安心だと言われない限り(原発を)止めていただきたい」と迫った。
 中電側は「学会の学説のM8・7を基本に対策をしている。さらに余裕度を上げるための対策を提示している」などと回答したが、首長側の不安を拭い去るには至らなかった。
 終了後、坂口副社長は記者団の取材に対し、「われわれの取り組んできた事実と不安との間にギャップがある。津波がどうして起こるかという点からギャップを埋める説明をしなければ」と語った。近く定期点検が終了する3号機の再開については「いつまでも供給を止められない」と市民の理解を前提に再開したい考えを示した。

追加点検で運転再開に遅れ=浜岡原発3号機-中部電力
時事通信
 中部電力は21日、定期検査中の浜岡原発3号機(静岡県御前崎市)の運転再開がこれまでの予定よりややずれ込むとの見通しを明らかにした。東日本大震災で東京電力の福島第1原発が被災したことを受け、通常の点検に追加して非常用電源などの点検を行うという。中部電力首脳は同日夜、「念入りに点検するところはもう一度きちんと点検して(再開を)判断したい」と語った。
 浜岡3号機は昨年11月からの定期検査が終盤に入り、順調なら今月下旬から4月上旬ごろの間に原子炉を起動して調整運転を始め、同月下旬ごろに営業運転を再開する予定だった。(2011/03/22-00:31)
    原発復活計画を1年凍結=日本の放射能漏れ事故で-伊
時事通信
 20110323
 
 
 【ジュネーブ時事】イタリアからの報道によると、ロマーニ経済発展相は22日、過去に全廃した原発を復活させる政府計画について、23日の閣議で1年間凍結を決めると明言した。福島第1原発の放射能漏れ事故を受け、国民の理解を得るのは難しいと判断した。
 イタリアは、1986年に旧ソ連のチェルノブイリ原発で爆発事故が起きたことを受け「脱原発」を選択。国内4カ所の原発は90年までに全廃した。しかし政府は、エネルギーを石油に大きく頼る現状を改善するため原発復活を宣言。2030年までに原子力発電シェアを25%とする考えだ。
 原発復活の是非をめぐり、6月には国民投票が予定されているが、AFP通信によると、福島原発事故前の2月の世論調査でも58%が反対。計画推進を強行すれば、低支持率にあえぐベルルスコーニ政権の基盤を揺るがしかねず、閣内からも「復活棚上げ」の声が出ていた。(2011/03/23-06:19)

伊、原発再開の議論凍結か 国民投票前に反対恐れ
2011/03/23 09:39   【共同通信】
 【ローマ共同】イタリアのメディアによると、ロマーニ経済発展相は22日、同国で検討されている原子力発電再開の候補地選定などについて1年間の議論凍結を検討していることを明らかにした。東日本大震災に伴う福島第1原発の事故を受けて、世論や議会で反対意見が勢いづいていることを考慮したとみられる。
 政府は23日の閣議で議論凍結を協議する方針。同国では6月までに原発再開の是非を問う国民投票が予定されており、再開に反対する野党は、議論を先送りすることで投票率を下げ、国民投票を不成立に導く策略と非難した。国民投票成立には投票率が50%を上回ることが必要。

イタリア、原発復活計画を1年間凍結へ
2011年03月23日 16:55
【3月23日 AFP】イタリア政府は23日の閣議で、原子力発電所の再開計画を1年間凍結することを決定する。パオロ・ロマーニ(Paolo Romani)経済発展相が22日、明らかにした。凍結される計画には、原発に関する決定や候補地調査なども含まれる。
 イタリアは、2030年までに国内電力の25%を原発発電でまかなうことを目標に、2014年にも新たな原発建設を開始する計画だった。
 だが、日本で東北地方太平洋沖地震による原発事故が起きる以前から、イタリアで原発を不安視する声は高く、調査会社イプソス(Ipsos)が前月に実施した世論調査でも、58%が原発に反対と答えている。
 イタリアでは、1986年のチェルノブイリ(Chernobyl)原発事故をうけ、翌年に廃止した国内原発を復活させる動きが高まっていたが、ロマーニ経済発展相は前週、こうした動きに「再考」を促していた。

イタリア、原発再開計画1年間停止へ
2011年3月23日9時34分朝日新聞
 【ローマ=南島信也】イタリア政府は22日、閉鎖している原子力発電所の再開に関するすべての計画を1年間停止する方針を固めた。ロマーニ経済発展相が明らかにした。23日の閣議で正式に決定する。福島第一原発の事故の影響で、原発への不安がイタリアでも広がっていることを受けた措置とみられる。
 同国では、1986年の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故後、国民投票で当時の原発関連法を廃止。すべての原発が廃止され、建設計画も凍結された。
 しかし近年、産業界を中心に原発再開を求める声が強まり、ベルルスコーニ政権は脱原発政策を転換、2009年2月にフランスと協力協定を結んだ。13年までに原発建設に着手し、20年までに最初の原発を稼働させる計画で、すでに法律も成立している。
 ところが再開に反対する野党などが署名を集め、国民投票の実施を求めて憲法裁判所に提訴。同裁判所は今年1月、法律の存廃を問う国民投票を6月中旬までに実施することを命じる判決を下した。

伊政府、原発再開計画を凍結…反対世論高まる
(2011年3月23日11時46分  読売新聞)
【ローマ=末続哲也】イタリア政府は原子力発電を再開する計画を1年凍結する方針を決めた。

 ANSA通信が22日伝えた。再開の是非を問うため6月に予定された国民投票も延期される。福島第一原発事故をきっかけにイタリアでも反原発世論が高まったことから、政府は計画凍結を余儀なくされた。
 イタリアではチェルノブイリ原発事故の翌年の1987年に国民投票で原発廃止が決まった。電力不足を補うため、フランス、スイスなどから電力を輸入しているが、費用が割高なため、2008年に発足したベルルスコーニ政権が、原子力発電の再開方針を決めた。計画では、国民投票を経て、原発先進国フランスの協力で13年までに原発建設に着手し、20年には稼働させるとしている。

伊が原発再開凍結へ 1年間
2011年3月23日 東京新聞
 【カイロ=清水俊郎】イタリアからの報道によると、一九八〇年代に全廃した原子力発電の再開を目指している同国のベルルスコーニ政権は二十三日、再開計画の一年間凍結を閣議決定する。
 再開の是非を問う国民投票を六月に予定していたが、同国は二〇〇九年に三百人余が死亡した中部ラクイラ地震など欧州有数の地震国。東日本大震災による福島第一原発事故が自国民の心理に及ぼす影響が大きすぎると判断した。
 ただロマーニ経済発展相は二十二日、原発再開計画を凍結する間も「原発用地の調査は始める」と説明。計画自体を断念する考えはないことを強調した。
 イタリアは一九八六年の旧ソ連のチェルノブイリ原発事故を受けて翌年に原発を全廃したが、ベルルスコーニ首相は二〇三〇年までにエネルギー需要の25%を原発で賄う構想を打ち出している。
 欧州では、十四カ国で計百四十三基の原子炉が稼働。福島第一原発の事故後にすべての安全性検査を実施することが決まったほか、ドイツでは原発十七基の稼働延長が三カ月間凍結され、スイスでも原発の改修と新規建設が凍結された。
  計画停電、夏も不可避=より大規模の可能性-東電
時事通信
 20110322
 
 
  東京電力の藤本孝副社長は22日の記者会見で、今年夏の電力需給見通しについて「1000万キロワット程度(の不足が)発生するのではないか」と述べた。その上で、計画停電の実施は「避けられない」との認識を示した。現在実施中の計画停電は500万キロワット前後の供給不足が見込まれるケースでの対応。今夏に、より踏み込んだ需要抑制がなければ、計画停電の規模が大きくなる可能性がある。
 東電は、点検中の火力発電所の運転前倒しや他社からの電力融通などで供給力を現状の3500万キロワット程度から4月末までに4200万キロワット程度へ高め、5月の大型連休明けに計画停電をいったん終えたい考え。
 ただ、夏場は例年、冷房での使用量が増え、電力需要が6000万キロワット前後に達する。藤本副社長は夏に向け「5000万キロワット以上は確保したい」と電源の確保を急ぐ方針を示したが、それでも不足する見通しだ。さらに、冬の電力需要も5000万キロワットを超えることから、来冬の計画停電も「回避できるか分からない」としている。(2011/03/23-00:01)

東電 夏の計画停電避けられず
3月22日 22時6分NHK
東京電力は、火力発電所の復旧などで電力の供給力を増やすことで、5月の大型連休明けには計画停電をいったんは終了できるものの、冷房の需要が増える夏場には、再び停電の実施が避けられないという見通しを示しました。
22日夜の記者会見で、東京電力の藤本孝副社長は「火力発電所の稼働などによって、これから電力の供給力が増えることに加えて暖房の需要が減っていくため、大型連休明けには計画停電はなくなると思う」と述べて、5月の大型連休明けには計画停電は必要なくなるのではないかという見通しを示しました。しかし、冷房の需要が増えて年間で最も電力需要が増える夏場について、藤本副社長は、「1000万キロワット程度の供給不足に陥る見通しで、このギャップを埋めるのは難しい」と述べ、夏場には再び停電の実施が避けられないという見通しを示しました。

23日午前は見送り=26日から通知を細分化-東電の計画停電
時事通信
 東京電力は22日、東日本大震災で発電設備が被災し、電力供給能力が落ちたため行っている計画停電について、23日午前の第1、第2グループは実施を見送ると発表した。午後3時20分からの第4グループ、同6時20分からの第5グループは予定通り行う。午前は気温が上がるため、停電しなくても供給に不安はないと判断した。
 一方、現在は五つのグループとして告知している停電対象地域や停電開始時刻に関し、26日からグループごとに各五つ、計25の小グループに細分化して通知すると発表した。きめ細かな情報提供で電気利用者の便宜を図るのが目的。
 東電は23日の計画停電について、午後の第3グループと、第1、第2両グループの午後分の停電を実施するかどうかは需給状況をみて当日、決める。
 また、22日は計画停電を4日ぶりに実施。午前9時20分から第1、第2、第3、第4の各グループで計1000万世帯の電気を止めた。(2011/03/22-21:39)

計画停電 25グループに 25日に東電発表
2011年3月23日 東京新聞
 東京電力は二十二日、地域と時間を区切って電気を止める計画停電(輪番停電)について、停電を実施する地域のグループ分けを現在の五グループから二十五グループに細分化すると発表した。二十五日に新しいグループ分けを発表し、二十六日以降の導入を目指す。
 暖房の使用が減る四月以降に電気の需要が少なくなり、需要が現在より小さくなるとの見通しに伴う措置。停電の実施範囲がグループ内の一部にとどまるケースが増えることから、グループを細分化してグループ内での実施状況を明確にする。また、順番をめぐる利用者の不公平感を改善し、混乱を防ぐ狙いがある。現在のグループをそれぞれ変電所単位で五分割する形で、細分化する。
 四日ぶりに再開した二十二日の計画停電は早朝のグループを除き、予定通りに夜まで実施。供給力が他地域の電力会社からの融通で当初の想定より百五十万キロワット上積みされたため、同一地域で一日に二回の停電は回避した。
 二十三日は午前六時二十分からの第1グループと午前九時二十分からの第2グループの実施を見送る。午後の第4、5グループは実施する見通し。第3グループと第1、2グループの二回目分については当日判断する。
 
計画停電25グループに細分化 不公平避ける工夫も
2011年3月22日21時24分朝日新聞
 東京電力は22日、これまで管内を5グループに分けて順番に停電させてきた「計画停電」について、今後はさらに細かく全25グループに分けて運用すると発表した。より正確な停電の予定を利用者に知らせるとともに、地域ごとの不公平さの解消も狙う。早ければ26日から始める。
 今は200万~300万世帯ごとに大きく五つにグループ分けし、停電させる時間帯を設定している。東電によると、各グループをさらに五つの「小グループ」に細分化する。大グループの停電予定の時間帯の中で、どの小グループを停電させるか、もしくはさせないかを広報する。
 これまでの大グループ方式では、全体の電力需要によってグループ内で停電させる地域とさせない地域のバラツキが出ていた。停電を見越して生活や仕事の予定を立てても無駄になったり、グループ内のどこが停電になっているのか住民が把握できず、外出に不便を強いたりしてきた。
 東電は、ある小グループを停電させた場合、次回は別の小グループを停電させるなどして、不公平が生じないよう運営するという。
 また、小グループごとに「実施予定」「実施の可能性がある」「実施しない」の3段階の予定を示し、利用者に参考にしてもらうことも検討中だ。(信原一貴)

東日本大震災:計画停電、25グループに細分化の方針--経産相
毎日新聞 2011年3月22日 東京夕刊
 海江田万里経済産業相は22日の閣議後会見で、地域を区切って順番に電力供給を停止する計画停電について、現在は5グループの地域分類を、それぞれさらに五つに細分化し、25にする方針を明らかにした。
 東京電力は週内にも、細分化したグループを公表し、停電の前には実際に停電する地域を公表する仕組みに改める。
 グループごとに停電を予告しても、グループ内のすべてが停電にはならないケースもあり、利用者から予定が立たないと不満が出ていたのに応えた。
 東電は4月末まで現行の計画停電を続ける予定だが、今後は気温の上昇や火力発電所の復旧などで供給不足が圧縮し、停電規模も小さくなる見通し。停電の際、現行の1グループ全体を対象とする必要性も薄れるとみられ、細分化してきめ細かく周知する。【永井大介】

計画停電細分化、26日メドに公表…東電
(2011年3月22日23時51分  読売新聞)
 東京電力は22日、計画停電の停電対象区域について、26日をめどに、より細分化して公表すると発表した。
 これまで5グループに分けていた各グループを、さらに五つのサブグループに分け、同一グループ内でも停電する地域としない地域が明確になるようにする。

東電、計画停電の区分け細分化へ 副社長「公平運用に留意」
2011/3/22 21:50日本経済新聞
 東京電力は22日、エリアごとに順番で電力供給を停止する計画停電(輪番停電)について、26日をめどに、現在5グループに区切っている対象地域をそれぞれ分割し、25区域に細分化して運用を始める考えを明らかにした。ただ、区域を細分化しても、同じ区市町村が違うグループに分類されるケースは引き続きあるとみられ、混乱が収まるかどうかは不透明だ。
 東電の藤本孝副社長はは記者会見で、「正確な停電地域が分かりにくいこともあり、細分化により改善したい。地域間の公平な運用に留意したい」と述べた。
 東電は現在、所管する1都8県を5グループの地域に分割。しかし、同じグループ内でもすべての地域が停電対象になるとは限らず、利用者から「区分けがわかりにくい」「いつ停電になるのか」などの批判や問い合わせが出ていた。
 海江田万里経済産業相は22日の閣議後の記者会見で、グループ細分化の狙いについて、消費者が自分の居住地域がいつ停電の対象になるか「独自の予測を立てられるようにするため」と説明。これを受け、経産省は「停電時間が予想できるような仕組みを考えてほしい」と東電に柔軟な対応を求めていた。

【計画停電】グループ細分化は26日から実施
2011.3.23 08:23サンケイビズ
 計画停電の運用について、東京電力は22日、停電の実施地域として公表している5つのグループに、それぞれ5つの「サブグループ」を設けるなど、実際に停電する地域を分かりやすくした改善策を発表した。26日から実施する。
 これまでは、グループの全地域が停電したり、一部地域のみが停電したりしており、利用者が混乱した。今後、暖房需要が減って一時的に需給逼迫(ひっぱく)が改善され、グループの一部のみの停電となるケースが増える。そこでグループを計25の小グループに細分化し、実際に停電する地域を絞り込む。停電の見通しを示す予報マークも導入する。
   ギリシャ首相が「トルコは原発計画中止を」
[2011年3月19日10時54分]日刊スポーツ←共同通信 
 20110322
 
 
 AP通信によると、ギリシャのパパンドレウ首相は18日、東日本大震災に伴う福島第1原発の事故を受けて、地震国トルコが計画している初の原子力発電所建設計画の中止を求める考えを示した。トルコのエルドアン首相に電話して反対の意向を伝えたという。
 トルコは昨年5月、ロシアと、南部の地中海沿岸に計画する初の原発をロシアの協力で建設するとの合意文書に調印した。(共同)
   浜岡原発、非常用発電機を高台に 中部電が対策
2011/3/23 0:46日本経済新聞
 20110322
 
 
  中部電力は22日、東京電力福島第1原発の事故を受けて、浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)が津波を受けて電源を失う事態を想定し、敷地内の高台に非常用の発電機を設置すると発表した。ただ、周辺自治体からは原発の安全性を不安視する声が相次いだ。
 中部電は同日、静岡市で開いた県や浜岡原発周辺の4市(御前崎、牧之原、掛川、菊川)で構成する静岡県原子力発電所環境安全協議会の会合で、地震・津波への対策を説明した。
 昨年11月から約5カ月間の予定で定期検査中の3号機について、新たに配備した非常用発電機車を使う訓練を実施することも表明した。訓練には1週間程度かかるため、3号機の運転再開も遅れるという。
 浜岡原発は東海、東南海、南海の3つの地震が連動して発生した場合、マグニチュード(M)は8.7、津波の高さは8メートル程度を想定している。新たに設置する非常用のディーゼル発電機は、炉心を冷却する設備などに素早く電源を供給する。発電所の海側に、海水面から見て高さ12メートル以上のコンクリート製の防波壁を新たに設置するなど、津波対策の強化も急ぐ。
 しかし協議会では、首長から「地震想定が現状のM8.7のままでは、原発推進は無理」(松井三郎掛川市長)、「津波対策が新たにできない限りは(原発の稼働を)止めてもらいたい」(西原茂樹牧之原市長)などの意見が相次いだ。
 協議会終了後、川勝平太知事は「県内全体として(電力の)7~8割は原発に頼っている。即停止となると、今の東北地方と同じ状況になる」として、浜岡原発の運転停止には慎重な考えを示した。

敦賀原発の非常給水ポンプを点検 福島事故受け日本原電
(2011年3月22日午後6時40分)福井新聞
 東日本大震災により深刻な事態に陥った東京電力福島第1原発の事故を受け、日本原電は22日、敦賀原発(福井県)で行っている安全上重要な設備の点検を公開した。外部からの電力供給が止まった際に使う非常用ディーゼル発電機の負荷試験など敦賀1、2号機の29項目について23日まで確かめる。
 福島第1原発では原子炉が止まった後、想定外の津波の影響で同発電機が作動しなかった。冷却機能が失われて炉心溶融や水素爆発が発生。高濃度の放射性物質が外部に漏れ、広範囲で住民が避難する事態となった。
 一方、敦賀1号機(沸騰水型軽水炉)では、非常時に原子炉を冷やす緊急炉心冷却装置(ECCS)系統の一つで、原子炉の水位が低下した際に冷却水を高圧で注入する系統のディーゼル駆動ポンプが昨年12月から1カ月間、人為ミスで待機状態になっていなかったトラブルも判明している。
 今回の点検は、月1回の定期点検を前倒しして17日から始めた。この日は敦賀2号機(加圧水型軽水炉)の原子炉建屋で、非常時に復水タンクの水を蒸気発生器に送り込んで原子炉を冷やす、電動補助給水ポンプの起動試験を行った。
 電動補助ポンプの起動後、運転員2人は聴診棒で異音がないか確認したり、流量や圧力に異常がないかメーターをチェックしたりした。
 2号機は主給水ポンプの補助用として、電源を使わず蒸気発生器からの蒸気で動くポンプ1台、非常用ディーゼル発電機などで動くポンプ2台を持っている。
 また、福島での事故を受けて原電は18日、新たに可搬式電源2台を導入し、発電出力計約1千キロワットの外部電源を確保した。県が早期に非常用電源車を配備するよう求めたのを踏まえての措置。購入費用は明らかにしていない。
   放射性物質の拡散予測公表せず、批判の声
(2011年3月23日01時52分  読売新聞)
 20110322
 
 
 福島第一原発の事故で、文部科学省が行った放射性物質の拡散予測の結果が公表されていないことに、専門家から批判が上がっている。
 今回のような事故を想定して開発されたシステムだが、「生データを公表すれば誤解を招く」として明らかにされていない。
 このシステムは「SPEEDI(スピーディ)」と呼ばれ、炉心溶融に至った1979年の米スリーマイル島の原発事故を踏まえ、開発が始まった。現在も改良が進められ、2010年度予算には7億8000万円が計上された。
 コンピューターで原発周辺の地形を再現し、事故時の気象条件なども考慮して、精密に放射性物質の拡散を予測する。今回の事故でも、原発内の放射性物質が広範囲に放出された場合を計算。政府が避難指示の範囲を半径20キロ・メートルに決める時の判断材料の一つとなった。
 住田健二・大阪大学名誉教授は「拡散予測の結果を含め、専門家が広く議論し、国民が納得できる対策をとれるよう、情報を公開すべきだ」と批判する。
    「周辺住民に影響なし」=原子力安全委が回答-海水から高濃度ヨウ素・保安院
時事通信
 20110322
 
 
 経済産業省原子力・安全保安院は22日、福島第1原発の放水口付近の海水から規制値の100倍を超える濃度の放射性物質、ヨウ素131が検出されたことについて、原子力安全委員会から「周辺住民に直ちに影響はない」と回答があったことを明らかにした。
 会見した西山英彦審議官によると、第1原発の半径20キロが避難区域に指定されていることや、ヨウ素の半減期が8日間と短く、魚などに取り込まれても、人が食べるまでには濃度が低くなることなどを理由としている。
 西山審議官は「まずは原発の各号機を安定させ、放射性物質が出ないようにすることが重要。その上で水の処理を考える」とした。(2011/03/23-00:52)

海水の放射性ヨウ素濃度低下 福島第1原発、範囲は拡大
(03/22 16:01、03/22 18:38 更新)北海道新聞
 東京電力は22日午後、福島第1原発の排水口付近で22日午前6時半に採取した海水から、法令が定める濃度限度の29・8倍の放射性ヨウ素を検出したと発表した。21日午後2時半にほぼ同じ場所で採取した海水の126・7倍から約4分の1に低下した。
 一方で21日深夜から未明にかけ、第1原発の南約16キロの範囲で採取した3カ所の海水から高濃度のヨウ素を検出。第1原発に近いほど濃度が高く、海水汚染が広がっていることが確認された。
 経済産業省原子力安全・保安院は「量は減っている。原発の半径20キロは避難指示が出ており、ただちに健康に影響を与えるものではない」と評価した。
 第1原発の排水口付近で、ヨウ素以外の放射性物質の21日と22日のデータを比較すると、半減期が比較的短いセシウム134が24・8倍から2・5倍に急減。半減期の長いセシウム137は16・5倍から1・7倍に減少した。もともと微量だったコバルトは検出限界以下になった。
 ヨウ素濃度を場所別にみると、第1原発の南約8キロの河口付近で22日午前0時半に80・3倍、南約10キロの第2原発排水口付近で21日午後11時15分に27・1倍、南約16キロの海岸付近で21日午後11時45分に16・4倍と、第1原発から遠ざかるほど数値が低くなっていた。ヨウ素以外の物質は、ほぼ法定限度かそれを下回る濃度だった。
 濃度限度は、仮に海水を毎日飲んだ場合、1年間で被ばく線量限度の1ミリシーベルトに達する値。海水0・5リットルを採取し、含まれる放射性物質の量を分析した。

福島第1原発:16キロ南の近海でもヨウ素131
毎日新聞2011年3月22日 21時6分 更新:3月22日 23時27分
 東京電力福島第1原発付近の海水から法定基準を上回る放射性物質のヨウ素131が検出された問題で、東電は22日、新たに同原発から南に16キロ離れた場所の海水でも16.4倍のヨウ素131が検出されたと発表した。海水汚染の範囲は拡大しており、政府は今後、水産資源への影響を調査する。
 ヨウ素131が海水から最初に検出されたのは21日午後2時半。同原発から南330メートルの放水口付近で、法定基準の126.7倍だった。22日午前6時半に4分の1の29.8倍に低下した。しかし、南に16キロの地点で21日午後11時45分に16.4倍のヨウ素131が検出された。北から南への海流に乗って広がったとみられる。
 法定基準は、放射性物質を含む海水を1年間飲み続けた場合、1000マイクロシーベルト被ばくすると仮定した値に設定されている。検出された元素の種類から東電は「原子炉から漏れた」と認めた上で、「直ちに健康影響を及ぼさない」としている。
 今回の被災で海水から放射性物質が検出されたのは初めてで、文部科学省は23日、同原発付近の海域8地点で船による調査を行う方針。東電も海岸沿いでの調査を継続する。【八田浩輔、藤野基文】

放射性物質出た海域、以前から規制…出漁もなし
(2011年3月22日18時42分  読売新聞)
 東京電力は22日、福島第一原子力発電所の放水口近くで採取した海水から、これを一般人が1年間飲んだ場合の安全基準の127倍に当たる放射性ヨウ素131が検出されたと発表した。
 福島県によると、福島第一原発から南北に3・5キロ、東に1・5キロの海域では漁業権が放棄され、漁は行われていない。その外側ではシラス、コウナゴ、カレイ、ヒラメなどが取れるが、地震発生以降は出漁していない。第一原発から半径30キロ圏内の海域は海上保安庁が船舶の立ち入りを規制しており、市場にこの海域の魚が出回ることはないという。
 22日に行われた県災害対策本部会議で報告された。佐藤雄平知事は、海水から放射性物質が検出されたことについて、「正確な情報、判断を政府に迅速に出してもらいたい。それが風評を防ぐことになる」と述べた。
 鹿野農相は22日の閣議後の記者会見で、「震災後、茨城以北では漁業が止まっている」と述べ、現在、市場に流通する魚介類には問題がないとの認識を示した。
 今後の対応については、「漁業を再開する段階で、都道府県と協力したい」と語り、水産物への影響調査や出荷の是非などの検討を、自治体と協力して進める方針を強調した。

魚介類に放射能検査を=健康影響、早期分析必要-WHO
時事通信
 【ジュネーブ時事】世界保健機関(WHO)広報官は22日、福島第1原発付近の海水から規制値を大幅に超える濃度の放射性物質が検出されたことについて、「魚介類に何らかの放射能測定検査をすることが望ましいだろう」と述べ、食品として摂取した場合の健康への影響を早期に分析する必要性を指摘した。
 報道官は、津波で宮城など沿岸部の漁港などが壊滅的な打撃を受けたため、被災地周辺で海産物は現在生産されておらず、日本から輸出された魚介類は震災前に生産されたものなので安全だと強調。ただ、魚は海の中を移動するため、今後放射性物質が検出された水域で魚が汚染される可能性もあるとの認識を示した。
 一方、原乳や野菜など農産物に食品衛生法の暫定規制値を超える放射性物質が検出され、健康被害への懸念が高まっていることに関し、「WHOは今後、国連食糧農業機関(FAO)と共同で(食品汚染についての)危険性評価を実施する考えだ」と語った。(2011/03/22-22:49)
   東日本大震災級なら「米原発も同じ結果に」 科学者団体警告
2011年3月23日 00:26 西日本新聞
 20110322
 
 
  【ワシントン宮崎昌治】米の民間機関「憂慮する科学者同盟」は21日の会見で、福島第1原発と同じ型の米原発が、東日本大震災と同規模の自然災害に見舞われた場合、「福島第1原発と同じ結果になるだろう」と述べ、重大事故に陥るとの見方を示した。
 科学者同盟は、(1)使用済み燃料プールの構造と、プールの冷却システムはいずれも強度の地震対策が取られていない(2)冷却システムは通常用も非常用も、送電網からのみ電気の供給を受けている-と指摘。「日本と同規模の地震と津波に襲われた場合、冷却システムは動かず、燃料プールを冷やす水はなくなる」と警告した。
 福島第1原発の1-5号機は、米ゼネラル・エレクトリック(GE)社が1960年代に開発した「マーク1」と呼ばれる沸騰水型軽水炉で、米国に104基ある原発のうち23基が同型とされる。科学者同盟は、「この問題は1992年に指摘されていたが、米国の原発で改善はされていない」とも指摘した。
 マーク1をめぐっては、原子炉格納容器が小さく、水素爆発が起きた場合は破損しやすいとして、72年に米原子力規制当局の安全担当者が「許容しがたい危険性があり、製造を中止すべきだ」と勧告していたことも分かっている。
  英で「原発反対」増加 日本の事故踏まえ世論調査
2011年3月23日0時34分朝日新聞 
 20110322
 
 
  【ロンドン=橋本聡】東日本大震災と福島第一原発の事故を受け、英国世論で「原発反対」の声が増えている。世論調査会社が国際環境NGO「地球の友」の依頼で18~20日に1千人に電話調査したところ、原発の新設に「賛成」は35%、「反対」は28%。昨年11月の別の世論調査会社の調べでは「賛成」が47%で、「反対」の19%を大きく上回っていた。
 今回の調査では、原発の安全性に不安を感じるとの声も44%あった。また、4人に3人が「風力や太陽光などの再生可能エネルギーや、家庭や産業の節電対策にもっと投資すべきだ」と答えた。
 英国では19基の原発が電力の2割を生み出している。政府は老朽化した原発を順次閉鎖し、代わりに新しい原発を建てる方針だ。キャメロン首相は日本の原発との設計の違いや、英国に地震や津波の恐れがないことを強調し、「原発は必要」としている。
   福島原発、政府賠償1兆円超も 例外規定を初適用へ
2011/03/20 19:15   【共同通信】
 20110322
 
 
  政府は20日、東京電力福島第1原発の事故について、原子力事業者による損害賠償を定めた「原子力損害賠償法(原賠法)」の例外規定を初めて適用し、被害者の損害を国が賠償する方向で検討に入った。補償対象は、避難と屋内退避指示が出た住民約22万人のほか、営業に支障が出た企業や風評被害を受けた農家なども含まれ、政府内には国の賠償総額は1兆円を超えるとの見方が出ている。
 原賠法は原発や核燃料加工施設で起きた事故について、原子力事業者に賠償責任を課している。ただ「異常に巨大な天災地変または社会的動乱」による場合は例外として、政府が「必要な措置を講じる」と定めている。
 マグニチュード(M)9・0を記録した東日本大震災による揺れや津波は原発設計上の想定を超えており、文部科学省や財務省は例外規定を適用せざるを得ないとの判断に傾いた。本来は東電が行うべき賠償を国が肩代わりすることになる。
 東電も賠償責任を免れないとみられるが、国との費用分担は法律上明確ではない。国による損害賠償の財源には税金の投入が避けられず、東電との分担も焦点となりそうだ。
 原賠法に基づく損害賠償は、1999年に起きた茨城県東海村の臨界事故を受けて、事業者のJCOなどが賠償した例しかなく、例外規定の適用はない。
 福島第1原発事故の場合、最終的に必要な賠償額は現時点では不明だが、東海村の臨界事故の事例では、半径350メートル以内に避難指示が出て、賠償総額は約150億円に上った。福島第1原発事故で影響を受けている範囲ははるかに広く、財務当局は「現時点で既に1兆円を上回っている」と指摘している。
 事故により避難の拡大や長期化が見込まれる。風評被害も広がることが懸念され、国の補償額は膨らむ可能性がある。大震災を受けた各種の特別立法の動きとも絡み、原賠法自体が見直される可能性もある。

政府、原発事故で住民に賠償検討 東電負担の一部
2011/3/20 23:30日本経済新聞
 政府は20日、東京電力福島第1原子力発電所の事故をめぐって国が周辺地域の住民に直接賠償する検討に入った。原発の事故では運営主体である東京電力が賠償するのが原則だが、今回は人為的なトラブルではなく大震災が原発事故を招いたと判断。賠償責任のすべてを東電に負わさず、一部を国が肩代わりする。
 政府は原子力損害賠償法で、原子力事業者である電力会社に事故時の損害賠償の責任があると定めている。同法では「天災や社会的動乱」が起きた場合には国にも責任が生じるとする規定が設けられており、今回の原発事故はこの規定に該当するとみられる。
 政府は原発事故の損害賠償に国が責任を負うと表明することで、住民らの不安を軽減したい考え。最終的に損害賠償額は国と東電で分担するとみられるが、原発事故の被害がどの程度になるのかが現時点では分かっておらず、具体的な負担の割合などは今後の課題となる。損害賠償の対象も原発周辺からの退避を求められた住民に加え、生産活動に支障が生じた企業や農家などにも広げる可能性がある。
  安全対策「甘かった」=避難者に初めて謝罪-福島で東電副社長
時事通信
 20110322
 
 
  福島第1原発の事故を受け、東京電力の鼓紀男副社長は22日、福島市で記者会見し、「今回の津波は異常だったが、そこまで想定しなければいけなかった。結果としてみれば甘かった」と述べ、設計上の安全対策が不十分だったという認識を示した。
 鼓副社長はまず、「(相次ぐ事故の)責任は東電にある。地域、県民、社会にご迷惑をおかけし、おわび申し上げる」と謝罪。規制値を上回る放射性物質が原乳などから検出されているが、補償については「これから総合的に考えていきたい」と述べるにとどめた。
 また、同原発の廃炉に関しては「会社で議論になったことはない」とし、「まずは非常事態の収束に全力を挙げる」と明言を避けた。
 会見に先立ち、鼓副社長は福島第1原発が立地している同県大熊町の渡辺利綱町長と町民らが避難している田村市総合体育館を訪問し、謝罪した。住民からは「早く家に帰りたい」などという声が相次いだという。東電幹部が事故後、避難住民に直接謝罪したのは初めて。(2011/03/22-20:25)
   原子力安全委員長、国会で想定の甘さ認める
北海道新聞(03/23 00:10)
 20110322
 
 
 原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長は22日の参院予算委員会で、福島第1原発事故について「想定を超えたもので、想定が悪かった。事故の想定は世界的な見直しが必要だ」と述べ、従来の地震や津波災害の想定に誤りがあったことを認めた。
 班目氏は12日に菅直人首相が福島原発を視察した際、「水素爆発はない」と説明。これが、建屋爆発を見通せず、政府の対応を鈍らせたとの批判が出ている。これに関し、班目氏は「(説明したのは)格納容器の中の話。首相の判断が甘くなったことはない」と、言い逃れとも取れる答弁を繰り返した。
 一連の事故については「原子力を推進してきた者の一人として、個人的に謝罪するつもりはある」と自らの責任に言及した。
 同委は原子力関連の行政機関を専門・中立的な立場から指導する役割を担っている。

原発事故、想定超えた=「謝罪の意思ある」-原子力安全委員長
時事通信
 原子力安全委員会の班目春樹委員長は22日午後の参院予算委員会で、福島第1原発の事故について「決して言ってはいけないことだが、想定を超えた。想定が悪かった。想定について世界的な見直しがなされなければならない」と述べ、地震や津波の事前の想定が甘かったことを認めた。社民党の福島瑞穂氏への答弁。
 班目委員長は自らの責任について「原子力を推進してきた者の一人として、個人的には謝罪するつもりはある」と答えた。
 原子力安全委員会は内閣府に置かれ、独立した中立的な立場から、原子力の安全規制の基本的な方針を決め、行政機関や事業者を指導する役割がある。(2011/03/22-19:19)

原発事故対応見通しの甘さ認める 原子力安全委員長
2011/03/22 19:23   【共同通信】
 原子力安全委員会の班目春樹委員長は22日午後の参院予算委員会で、福島第1原発事故について、事故対応の想定見通しが甘かったことを認めた上で「原子力安全規制行政を抜本的に見直さなければならない」と述べた。「(原子力行政を)推進してきた者の一人として謝罪する気はある」とも語った。
 原子力利用の安全規制に関する国の政策や基準を決定する原子力安全委のトップが東日本大震災発生後に対応の不備を認めたのは初めて。
 班目氏は、地震発生時に非常用発電機が2機とも作動しなかったことに関し「(そうした事態は想定できないと)割り切らなければ原発は設計できない。割り切り方が正しくなかったことは十分反省している」と述べた。その上で「事故の想定は世界的な見直しが必要だ」と指摘した。
 社民党の福島瑞穂党首に対する答弁。

原発設計「想定悪かった」原子力安全委員長
(2011年3月22日20時26分  読売新聞)
 政府の原子力安全委員会の班目春樹委員長は22日の参院予算委員会で、東日本巨大地震による東京電力福島第一原子力発電所の事故に関し、「(原発設計の)想定が悪かった。想定について世界的に見直しがなされなければならない。原子力を推進してきた者の一人として、個人的には謝罪する気持ちはある」と述べ、陳謝した。
 社民党の福島瑞穂氏の質問に答えた。
 班目氏は2007年2月の中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)運転差し止め訴訟の静岡地裁での証人尋問で、非常用発電機や制御棒など重要機器が複数同時に機能喪失することまで想定していない理由を問われ、「割り切った考え。すべてを考慮すると設計ができなくなる」と述べていた。福島氏はこの証言を取り上げ、「割り切った結果が今回の事故につながった」として謝罪を求めた。
 班目氏は「割り切り方が正しくなかったということも十分反省している。原子力安全委員会は原子力安全、規制行政に意見を言う所だが、抜本的な見直しがなされなければならないと感じている」と語った。
 これに関連し、菅首相は22日、首相官邸に班目氏や経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長ら関係機関のトップを呼び、連携を密にするよう指示した。
 班目氏は首相と会談後、記者団に「(首相から)もっと連携を良くしろ、と怒られた」と語った。首相周辺は「事故対応の役割分担についてすり合わせをした」としている。

原子力安全委「規制見直す」 想定の甘さ認める
委員長、参院予算委で答弁

2011/3/22 20:23日本経済新聞
 班目春樹原子力安全委員会委員長は22日の参院予算委員会で、東京電力福島第1原子力発電所の事故について「想定を超えたものだった。今後の原子力安全・規制行政を抜本的に見直さなければいけないと感じている」と語った。社民党の福島瑞穂党首への答弁。
 班目氏が過去に「非常用ディーゼル発電機が2個とも起動しない事態を想定をしたのでは原発はつくれない。割り切らなければ設計なんてできない」と発言したことがある点を指摘され「割り切り方が正しくなかった。十分反省している。原子力を推進してきた一人として、個人的には謝罪する気はある」と述べた。
 日本の原発の稼働率が海外と比べて低いため、電力会社などは「国の規制が厳しすぎる」として規制緩和を求めていた。また原発輸出の促進を念頭に、経済産業省の原子力安全・保安院は事業者と安全規制の見直しを昨夏から協議していた。
 班目氏の発言は、こうした原子力への規制緩和の流れを見直すことを示唆したものだ。日本の原子力安全規制は審査や検査自体が目的化し、有効な安全規制になっていないとの批判があった。

福島第1原発:保安検査官2人戻る 敷地内で情報収集
毎日新聞 2011年3月23日 1時25分
 経済産業省原子力安全・保安院は22日、東京電力福島第1原発から福島県庁に避難していた保安検査官のうち2人が同日、同原発に戻ったことを明らかにした。検査官は通常7人が原発周辺に常駐しているが、15日に現地対策本部が同原発周辺から県庁内に避難したのに合わせて拠点を移していた。
 西山英彦審議官が22日の会見で明らかにした。2人は今後、東電が敷地内に設置した緊急対策本部に泊まり込み、情報収集に当たるという。
 15日に2人を避難させた理由を西山審議官は「(原発周辺に)残した方が良かったという考え方もあったと思うが、常駐させるのは生活上の不便や、(食料を運ぶなど)後方支援の問題もあった」と説明した。
 2人が避難したことで、保安院は作業の進捗(しんちょく)状況など現場の情報を東電から聞き取るしかなく、敷地内の放射線量のモニタリング(監視)業務も東電に指示していた。避難指示の適切さについて西山審議官は「巨大なプラントなので、国が逐一見るのは不可能。現場にいなくても規制はできる」と釈明した。【日野行介、関東晋慈】

安全性に問題…保安院検査官、原発から一時撤退
(2011年3月23日01時34分  読売新聞)
 東京電力福島第一原子力発電所の事故に絡み、経済産業省原子力安全・保安院の検査官が事故発生後に約1週間、同原発を離れていたことが分かった。
 西山英彦審議官は22日の記者会見で、一時撤退した理由について「安全性に問題があり、人間が暮らすには不便が多かった」と述べた。
 検査官は各地の原発に赴いて、原発の運営を監督している。保安院によると、今回の事故では検査官7人が同原発で業務に当たっていたが、15日に現地本部が福島県庁に移った際、ともに県庁へ移動。22日に、検査官2人が同原発内の施設に戻った。
 西山審議官は、「食料をどう運ぶかという問題もある。組織的な後方支援体制が取れなかった」と説明。「最前線で実態を見ずに東電側にアドバイスできるのか」と問われると、「そこは選択の問題。色んな困難を考えて当時は出たが、再配置した」と答えた。 
  平井憲夫「原発がどんなものか知ってほしい」
HREF="http://www.iam-t.jp/HIRAI/index.html#about">平井憲夫</A>  
          http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html
  科学映像館
 「福島の原子力」 http://www.kagakueizo.org/2011/01/post-332.html 
   浜岡6号機の着工先送り 中電方針、地元の慎重意見受け
2011年3月19日 09時00分中日新聞
 20110318
 
 
  中部電力は18日、浜岡原発(静岡県御前崎市)6号機の新設計画で、2015年を予定していた着工時期を先送りする方針を明らかにした。18~23年としている運転開始時期も遅れる可能性がある。東京電力福島第1原発の事故を機に、静岡県や御前崎市など地元の首長から安全性の再検討を求める意見が出ているためで、中電首脳は「地元に丁寧に説明して理解を得るためには、計画時期のずれ込みはやむを得ない」と述べた。
 6号機の新設をめぐっては、中電は08年12月に御前崎市など地元自治体に計画を申し入れた。しかし、09年8月の駿河湾地震で揺れが大きかった5号機の耐震安全性への地元説明を優先したため、6号機は建設の前段階となる環境影響評価の手続きを始められずにいる。
 福島第1の事故を受け、御前崎市の石原茂雄市長が15日、6号機の新設計画に対し「今はすべき話ではない」と慎重な姿勢を示したのに続き、川勝平太知事も17日の定例会見で「想定を変えて安全対策をしないといけない」と発言。福島第1の事故を招いた津波対策を中心に、浜岡原発の安全性の再確認が必要との意見が相次いでいた。
 浜岡原発では6号機新設に加え、4号機でウランと毒性の強いプルトニウムの混合燃料を使うプルサーマル計画を今年1月の実施予定から先送りしており来年3月以降の早期実施を目指している。
 中電首脳は「福島の原発事故を検証する中で国の安全基準も変わる可能性がある。新たな対策が必要なら、浜岡原発にも当然反映させる」と述べ、両計画とも県や地元4市の考えを踏まえて計画を慎重に進める考えを強調した。
   米、原発の安全性を検証へ=懸念高まり、方針を転換
時事通信
 20110318
 
 
  【ワシントン時事】オバマ米大統領は17日発表した東日本大震災と福島第1原発事故に関する声明で、国内の原発の安全性を包括的に見直すよう原子力規制委員会(NRC)に指示したと明らかにした。これまで米当局は自国の原発の安全性を強調、日本の教訓に学び必要があれば規制などを見直すと繰り返してきた。しかし、大統領声明は前提条件なしに直ちに見直し作業に着手することを示唆しており、従来方針の転換に当たる。
 「日本で起きた危機を目の当たりにしたとき、われわれには国民の安全のために責任ある対応の必要が生じる。それがNRCに包括的な見直しを指示した理由だ」-。大統領声明からは、福島原発の惨状を前に、米国民に動揺が広がっていることへの懸念がうかがえる。(2011/03/18-22:43)
  公明・斉藤氏、原発政策「法体系見直しを」
2011.3.18 22:47産経新聞
 20110318
 
 
 公明党の斉藤鉄夫幹事長代行は18日、福島第1原発の事故を受け「これだけの不安を国民にあたえている以上、安全規制のありかた、事故が起きたときの対応、法体系の見直しなどを見直す必要がある」と指摘した。原子力災害対策特別措置法など関連法制を見直す考えを示したものだ。
 ただ、原発を推進してきた政府方針を見直すべきかどうかについては「日本の必要とするエネルギーをどのようにまかなうのか、全体の議論の中で党内で検討していきたい」と述べるにとどめた。国会内で記者団に語った。 
  日本と原発交渉「期限延期も」 トルコ天然資源相
2011/3/18 23:18日本経済新聞 
 20110318
 
 
 【カイロ=花房良祐】トルコのユルドゥズ・エネルギー天然資源相は18日、日本と交渉している原子力発電所の建設計画について「3月末の交渉期限を延期する可能性もある」と話した。現地メディアが伝えた。福島第1原発のトラブルを受けてしばらく事態の推移を見守る考えを示した。
 エネルギー相は原発の計画自体に変更はないとし、日本との交渉は続ける方針も示した。同国では日本政府や東芝が耐震性を武器に売り込み、3月末までの原子力協定の締結と原発建設の合意を目指して詰めの交渉を進めてきた。
 エネルギー輸入国のトルコでは経済成長に伴い石油・ガスの輸入が増加。経常収支が悪化しており、原発建設を急いでいた。
  原発事故の賠償責任はどうなっているのか?
東洋経済11/03/18 | 19:50
 20110318
 
 
 福島第一原子力発電所の事故は、米スリーマイル島の事故に匹敵する甚大な被害を及ぼし、さらに被害規模を拡大し続けている。まずは目前に迫る危機を収束させることが第一だが、今後、焦点になってくるのが賠償責任だろう。
 原発事故に対する賠償問題については、「原子力損害の賠償に関する法律(原賠法)」(1961年制定)で定められている。原子力損害とは、放射線や熱などによって生じる損害のこと。原賠法は、原発を運転中に事故が発生した場合、電力会社だけが損害賠償責任を負い、メーカーなどは賠償責任を負わないとしている(原子力損害でない場合は、民法や製造物責任法によって賠償責任が生じる)。
 電力会社に対しては無限責任が求められ、賠償限度額は設定されていない。仮に賠償額が甚大となり、経営が破たんするなど電力会社では損害を賠償しきれない場合は、国が代わって補償する。過去に原賠法が適用されたのは、1999年に茨城県東海村で起きた臨界事故。このときは放射性物質の飛散などはなかったとされているが、事故を起こした核燃料加工会社JCOが負った損害賠償額は150億円に達した。
 ただし、これは通常の条件下で事故が起きた場合。今回のような「想定外の巨大地震」による事故は、電力会社の賠償責任とはならず、国が必要な措置を講じることとされている。戦争やテロによる事故も、同様の扱いだ。
 原賠法がなければ、原子力事故が起きた場合の倒産リスクが高すぎ、民間企業は原子力産業に参入することができない。また、原子力損害賠償の仕組みがないままだと、賠償責任を負った会社が倒産し、被害者が補償を受けられない事態に陥る可能性が高い。原賠法が作られた背景には、このような理由がある。
 ちなみに、社団法人日本原子力産業協会によると、米国では電力会社の責任は有限で、保険や共済で手当てしている125億ドル(約1兆円)が上限。損害額がこれを超える場合は、大統領が議会に補償計画を提出し、議会が必要な行動をとることになっている。
 ドイツも賠償責任は原子力施設の運営者にあるとされており、25億ユーロ(2800億円)を保険で担保。ただし、米国と異なり運営者は無限責任で、25億ユーロを超す損害についても賠償責任を負う。「異常かつ巨大な自然現象」などによって発生した損害が政府補償の適用対象となる点は日本と同じだ。 
  福島第1原発:IAEA、放射線量計測に着手
毎日新聞 2011年3月18日 20時32分(最終更新 3月18日 20時47分)
 20110318
 
 
 東京電力福島第1原発の事故をめぐる各国の懸念を受け、国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長が18日、急きょ来日した。IAEAの専門家チーム4人も到着し、東京都内で同日夜から放射線量の計測に着手。19日から福島方面へ移動しながら計測を続ける方針だ。天野氏は「権威ある国際機関が独自に観測することで、世界の人が安心できるよう貢献したい」と述べた。
 IAEAは東京に連絡官を常駐させるほか、国内各地で独自に放射線量を測定する異例の対応を取る。21日にはウィーンで特別理事会を招集し、事故への対応を検討する。
 海外では日本政府の情報開示に対する不満が高まっており、在日米大使館が福島第1原発から半径80キロ以内の米国民に避難や屋内退避を勧告するなど、各国が広域の避難を促している。天野氏は「日本政府の対応もIAEAの基準に沿っているが、基準には幅があり、各国の考えに差があっても仕方がない」と語った。【山田大輔】

原発情報、全世界へ開示 首相、天野事務局長に
(2011年03月18日 共同通信)
 菅直人首相は18日午後、来日した国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長と官邸で会談し、福島第1原発件の事故に関し「情報は最大限、透明性を持って伝える。全世界に対し、包み隠さず情報を示すことを約束する」と表明した。「情報把握が不十分な点もある」として現地での観測機能を強化する考えも示した。
 天野氏はまた、海江田万里経済産業相とも会談し「非常に重大な事故と見ている。国際社会は連携して取り組むべきだとの提案が多くの国からある。各国はもっと詳しい情報を欲しいとも言っている」と伝えた。
 首相らとの会談後、天野氏は記者団に「非常に重大、深刻な事故だ。国際社会が一丸となって取り組む必要がある」と指摘。日本政府の情報提供について「さらに力を入れてもらいたい」と一層の努力を求めた。
 また、福島第1原発周辺の放射線量を計測するため、一緒に来日した放射線の測定要員ら計4人の専門家チームを一両日中に1週間程度、派遣する方針を示した。日本政府との連絡調整をする担当者1人を初めて東京に駐在させることも明らかにした。
 放射線量計測について天野氏は「(日本の機関が)全ての地域をカバーできているわけではない。小さな一歩かもしれないが、IAEAもより多く測定を行って、日本と世界の方が安心できるようにしたい」と語った。
 半径20キロ圏内の退避を指示している日本政府対応に関して「国際的に見て妥当な対応だ」と指摘。より広い範囲からの退避を自国民に求めた外国政府の対応について「基準には幅がある。各国が独自の判断で決めることは問題はない」と述べた。天野氏は松本剛明外相とも会談した。
   東京へ渡航中止 豪・NZ政府勧告
2011/3/18 18:32日本経済新聞
 20110318
 
 
  【シドニー=柳迫勇人】オーストラリアとニュージーランドの両政府は18日、それぞれ自国民に東京と本州北部への渡航をやめるよう勧告した。東日本大震災によるインフラ被害に加え「福島原発の状況が不透明なため」としている。豪政府は「絶対に必要でない限り渡航しないよう」と呼び掛けた。

韓国人、80キロ以遠も退避を 外交通商省が勧告
2011/03/18 19:07   【共同通信】
 【ソウル共同】韓国外交通商省は18日、福島第1原発から半径80キロ以遠の地域にいる韓国人についても、風向きの変化などを考えながら、できるだけ安全な地域に退避するよう勧告した。17日に80キロ以内からの避難を勧告したのに続く措置。仙台市周辺で活動している韓国の救助隊の一部も新潟に移動させることを決めた。
 同省は、日本からの出国を勧告したものではないとしている。
 聯合ニュースは今回の措置について、緊急時の汚染レベルを予測するのが難しく、在留者の不安が大きいことが考慮されたと指摘した。

大使館を広島に移転=フィンランド
時事通信
 【ロンドン時事】ヘルシンキからの報道によると、フィンランド外務省は18日、東京にある大使館を広島に移すと発表した。福島第1原発事故の拡大を懸念した措置とみられる。(2011/03/18-20:12)

中国で荷降ろしできず=航空貨物、放射線「基準値超」で
時事通信
 全日本空輸の成田空港発、中国・大連空港着の航空貨物便が16日に「放射線が基準値を超えている」として荷降ろしを許可されず、そのまま引き返したことが18日、明らかになった。福島第1原発の事故を受けた措置とみられるが、大連空港側から明確な説明はなかったもようだ。
 東日本大震災後、放射線量の超過を理由にした航空貨物便の荷降ろし差し止めが明らかになったのは初めて。関係者によると、全日空側は「基準値を超えた対象が貨物なのか機体なのか」「算定基準が中国のどの規定に基づくものか」などと問い合わせたが、大連空港側から回答は得られなかったという。
 国土交通省は「同様の事態が航空便以外に船舶便でも起こり得る」と懸念しており、首都圏などで深刻な放射能汚染は起きていないことを海外政府に説明していく。(2011/03/18-21:08)

中国各地の空港や港湾で日本からの旅客・貨物をチェック厳格化 デマ処罰を緊急通達
2011.3.18 20:27産経新聞
 【上海=河崎真澄】福島第1原発の事故を受け、中国各地の空港や港湾で日本からの旅客や貨物に対し、放射線チェックを強化する動きが広がっている。中国国営新華社通信などによると、18日までに上海のほか江蘇省南京、同省無錫、浙江省温州、山東省済南、同省青島、広東省広州、同省深せんなどの出入境検疫当局が、相次ぎ放射線検査を厳格化している。
 成田や関空など被災地以外からの便もチェック対象に含まれ始め、遼寧省大連では基準値を超える値が検出されたとして、成田からの航空貨物便の荷降ろしが認められず、日本に引き返したとの情報がある。だが業界関係者によると、中国検疫当局は検査基準を公表しておらず、運輸関連各社は対応に苦慮している。
 一方、中国では原発事故の影響で海水が汚染されるとの風評から、消費者が食塩の買い占めに走る現象が起きるなど、デマ情報が飛び交っている。これに対し国家発展改革委員会は17日に、放射線に関するデマ情報や買い占めによる価格つり上げなどの市場攪乱(かくらん)行為を処罰するため、関係部門に市場検査を実施するよう緊急の通達を出した。

海外航空会社4便、成田着陸を回避
(2011年3月18日20時53分  読売新聞)
 福島第一原子力発電所の爆発の影響で、海外の航空会社が少なくとも4便について着陸先を成田空港から別の空港に変更していたことが分かった。

 関東地方への寄港中止を検討中の船会社もあり、国土交通省では「原発周辺以外では放射線量はごくわずか。正しい情報を知ってほしい」として、東京港などの放射線量の測定値を1日2回、同省のホームページに英語で掲載し始めた。
 国交省によると、東京など関東地方で微量の放射線量が観測されて以降、複数の外国船会社から、「船員が不安がっているが大丈夫か」などの相談が寄せられている。航空便でも、18日には、ドイツ・ルフトハンザ航空やイタリア・アリタリア航空の計4便が、着陸先を成田空港着から関西空港や中部国際空港に変更したという。
 日本から出発する航空機への過剰な反応も出ている。国交省や全日本空輸によると、16日に成田空港を出発した全日空の貨物機が、到着地の中国・大連空港の係員に、積み荷の放射線量が中国の規定値を超えていると指摘され、荷物を下ろさずに帰国した。同社は、中国側に規定値や検知した放射線量を問い合わせたが、回答はないという。
 大畠国土交通相は18日の閣議後の記者会見で、「政府全体で正確な情報の発信に務めたい」と述べた。

BASFジャパン、東京本社や関東全拠点を一時閉鎖
2011年3月18日20時17分朝日新聞

 化学メーカー世界大手BASFの日本法人、BASFジャパンは18日、東京本社と関東の全拠点を一時的に閉鎖したと発表した。「福島の原発事故の展開が予測できないため」(広報担当者)という。
 すでに15日に閉鎖している。名古屋市、三重県四日市市、大阪市に臨時の拠点を設置して本社業務や受注、配送などを行う。同社では全国に27カ所ある生産拠点のうち、8カ所が地震の影響で操業を止めている。
 日本法人の従業員数は、来日している外国人社員も含めて約1700人。2010年の売上高は約1570億円。
  口数は少なめ?東京電力のTwitter公式アカウント
2011年03月18日 19:30ニフティビジネス
 20110318
 
 
http://dt.business.nifty.com/articles/747.html
原発事故の影響や計画停電など、多くの人が懸念する情報をインターネット上で伝えるため、渦中の東京電力がミニブログ「Twitter(ツイッター)」に公式アカウントを開設した。「@OfficialTEPCO」の名称で、まだつぶやきは少ないものの、開設から1日で17万以上のアカウントがフォローした。
東京電力については、福島県、日本政府、国際原子力機関(IAEA)、そして日本の国民などから正確、迅速な情報の提供を求める声が上がっていた。
公式アカウントではプロフィール欄で、2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震後に起きた福島第一原子力発電所の事故、放射性物質の漏えい、計画停電などについて謝罪。停電や放射線の情報を提供するとしている。2011年3月17日の開設後に2回つぶやいたあと、10時間以上沈黙していたが、18日から再び徐々に計画停電の実施状況などをつぶやき出した。
Twitter日本語版の公式案内サイト「Twinavi」では18日、「ビジネス」分野の公式アカウントとして東京電力がトップになるなど、Twitter利用者の関心は高い。ただし同アカウントに関するつぶやきは応援、批判、疑問などさまざまだ。
なお、震災や原発事故についてTwitterで情報を発信する取り組みとしては、日本政府の首相官邸も2011年3月14日に災害情報の専用アカウント「@Kantei_Saigai」を開設するなど、積極化する傾向にある。被災した自治体の一部も、可能な範囲で情報提供を行っている。
  中部電、浜岡原発に防波壁=福島第1の津波被災受け
時事通信
20110318
 
  
  中部電力は16日までに、静岡県御前崎市の浜岡原発の海側に、海面から高さ12メートル以上の防波壁を2~3年以内に設置する方針を決めた。東日本大震災での福島第1原発の事故を受けた措置。15日には中国電力が、山口県上関町で進めている上関原発の建設工事の一時中断を発表。電力各社は今後も、深刻化している原発への国民の不安に、対応を迫られそうだ。
 中部電は、浜岡原発の海側に高さ10~15メートル、幅60~80メートルの砂丘があることなどから、満潮時で最大8メートルと想定している高さの津波が到来しても原発は被害を受けないとしている。ただ、東日本大震災で発生した想定を超える規模の津波を教訓とし、安全確保に万全を期すことにした。
 防波壁は、砂丘と原発の間に1.5キロ程度にわたって設置。高さは海面から12メートル以上、原発敷地面から4メートル以上になる。
 さらに、原子炉建屋の入り口などに設置している防水構造の扉を2重にすることなども検討する。(2011/03/16-15:03)

北電、志賀原発で津波への対策を強化
北日本放送2011 年 03 月 18 日 17:41 現在
 東日本大震災の発生から18日で1週間です。
 福島県では原子力発電所が大きな被害を受け深刻な状況が続く中、北陸電力は18日、石川県の志賀原子力発電所で津波への対策を強化することを発表しました。
 東京電力の福島第一原発や福島第二原発では地震と津波によって電源系統が被害を受け、外部から電力を送れなくなり、非常用発電機も損傷を受けたことから原子炉を冷却する機能が働かず、事故につながりました。
 これを受けて北陸電力は、18日までに志賀原発に非常用電源車両5台を追加配備したほか、津波による浸水を防ぐため、熱交換設備のある建屋の扉の機密性を高めるなどの工事を行い、冷却水を循環させるポンプの予備モーターを確保するということです。
 北陸電力は「事故の分析をしたうえで、更に対策をしていく」としています。
 一方、県内で放射線の量を測定している射水市の県環境科学センターでは、大震災以来、測定値に異常はないということです。

東日本大震災:福島第1原発事故 防災計画「現実感あるものに」--高浜町長 /福井
毎日新聞 2011年3月18日 地方版
 ◇「リプレース慎重になる」
 東京電力福島第1原発事故について、高浜町の野瀬豊町長は17日、「国をトップに県、町という構図は機動性に欠ける。地元が積極的に意見を出し、防災計画を現実感あるものにすることが重要だ」と、計画見直しに積極的に関与したい考えを示した。同町役場で報道各社の取材に答えた。

 また、14年に運転開始から40年となる関西電力高浜原発1号機について「リプレース(置き換え)の議論は今まで以上に慎重になる」と語った。【高橋隆輔】

島根原発に追加の津波対策
中国新聞'11/3/17
 中国電力は16日、福島第1原発の事故を受け、島根原発(松江市)で追加の津波対策を実施すると島根県と松江市に報告した。原子炉建屋の水密性を高め、想定の2倍以上の高さ15メートルの津波に耐えられるとしている。
 中電によると、非常用の発電機器が津波による浸水で故障した場合に備え、発電機を搭載した車2台を配置した。原子炉建屋内への浸水を防ぐため、2号機の出入り口扉3カ所の部品を交換し水密性を高める。
 現状は高さ8・5メートルの津波まで対応しているが、これを高める。中電は「想定している最大5・7メートルを超える15メートルの津波まで耐えられる」とする。
 1号機の対策も検討する方針。
 島根原発は、福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉。2号機が運転中で、1号機は定期検査で停止している。

玄海、川内原発の非常用電源強化 九電
2011年3月18日 19:44 西日本新聞
 九州電力は18日、東日本大震災による福島第1原子力発電所事故を受けた記者会見で、玄海(佐賀県玄海町)と川内(鹿児島県薩摩川内市)両原発の新たな津波・地震対策を発表した。原子炉を冷やす電源がすべて機能しなくなった福島第1原発のような緊急時を想定し、冷却設備を動かす非常用電源の配備強化と同設備の防水、冷却水確保が柱。
 国の指針見直しを待たず、当面九電独自に対策を強化することで安全性を高め、地元の不安を解消する狙い。
 まず、冷却設備の点検▽電源が働くなったときの訓練強化▽両原発内への非常用電源車計5台配備―を同日までに実施。
 今後検討する具体策としては▽非常用ディーゼル発電機の代替設備配備▽同発電機を冷やすための海水ポンプの防水措置と予備ポンプ確保▽冷却水確保のための移動式ポンプ設置▽外部からの電源確保策―を挙げた。
 九電は今後、福島第1原発事故の教訓や、国の耐震指針見直しを踏まえ、「新たな知見が得られれば適切に実施する」としている。真部利応社長は会見で「(九電の原発で)想定外のことはないと思うが、想定外のことも想定する気持ちでやる。冷却水が切れることは絶対に防ぐ」と述べた。
  廃炉含め議論」=東京電力常務、記者会見で
時事通信
 20110318
 
 
  東京電力の小森明生常務は18日、福島県で記者会見し、県内の原発について「廃炉も含めて検討するということか」との記者の質問に、「当然そういうことも議論になると思う」と述べた。(2011/03/18-21:25)

東電幹部が謝罪 廃炉の見方も
3月18日 20時39分 NHK
放射性物質の外部への放出が続き深刻な事態に陥っている福島第一原子力発電所の事故について、18日夜、東京電力の幹部が福島市内で会見し、震災から1週間たった今も事態を収束できないことを謝罪し、海水を注入した原子炉は廃炉にせざるをえないという見方を示しました。
この中で、東京電力の小森明生常務は「避難をしている方々には本当に申し訳ない。非常に厳しい状況が続いていることに変わりがなく、死にものぐるいでやっていく」とことばを詰まらせながら話し、震災から1週間たった今も事態を収束できないことを謝罪しました。「福島第一原発を廃炉にするのか」という質問に対しては、「廃炉にするか、経営幹部で議論したことはないが、緊急時とは言え、原子炉に海水を注入という最後の手段を講じたのは事実だ」と述べ、海水を注入した1号機から3号機については廃炉にせざるをえないという見方を示しました。

福島第一原発「廃炉」を検討 東電常務が福島で謝罪会見
2011.3.18 21:23産経新聞
 東京電力の小森明生常務は18日、福島市内の福島県災害対策本部で記者会見し、福島第1原子力発電所の爆発や放射能漏れ事故について「このような事態を招き痛恨の極みです。福島県民におわびします」と県民に初めて謝罪した。
 小森常務は、福島第1原発の廃炉について「幹部と議論したことはないが、今後はそういうことも含めて検討していく」と述べた。
 放射能汚染への不安と怒りが福島県民には広がっているが、「厳しい状況が続いているが、あらゆる手だてを講じて、安全確保に努めたい」と事態収束に全力を尽くす構えを表明した。
 放射能汚染を避けるために、避難所を転々としている周辺住民に向けて「誠に申し訳ない」と涙ながらに謝罪。今後の補償については「国と相談して考えていく」と語った。
 今後、原発事業の継続に関しては「経営判断があり、今答えられない」とした。
 記者団からは「原発の安全性をPRしてきたのは正しかったか」「福島県民に希望はあるのか」といった質問が相次いだが、「イエスかノーかで答えられない」と言葉を失っていた。
  志賀原発運転再開めど立たず
北日本放送2011 年 03 月 18 日 20:47
 20110318
 
 
 福島第1原子力発電所の事故を受けて北陸電力は、現在点検などで運転を停止している志賀原子力発電所について、津波などへの安全対策を終えない限り運転再開はできないという考えを示しました。
 東京電力の福島第1原発では、地震と津波によって電源系統が被害を受け外部から電力を送れなくなり、非常用発電機も損傷を受けたことから原子炉を冷却する機能が働かず、事故につながりました。
 これを受けて北陸電力は、志賀原発に非常用電源車両5台を追加配備したほか、津波による浸水を防ぐため、熱交換設備のある建屋の扉の機密性を高めるなどの工事を行い、冷却水を循環させるポンプの予備モーターを確保するということです。
 原子力部の高橋敏彦副部長は「福島の事故の分析をしたうえで、さらに対策をしていく」と述べ、対策が終わらない限り、志賀原発の運転再開はできないとしました。
 運転停止は長期化するとみられますが、夏場の電力需要などに対応できるかは不透明です。
 志賀原発は現在、部品の不具合と定期点検のため1号機、2号機ともに運転を停止しています。
  タイ、中止も含め原発計画を見直し
2011.3.18 20:36産経新聞
 20110318
 
 
  【シンガポール=青木伸行】福島第1原発の事故を受けタイ政府は18日までに、日本などの協力で原発5基を建設し、2020年に1号機を初稼働させる計画の中止を含めた見直しに入った。
 アピシット首相は「日本での事故は建設計画に影響を与える」とし、エネルギー省に見直しを指示。ワナラット・エネルギー相は「計画はなお、実現の可能性を探っている段階で、明確に決定されているわけではない。日本での事故を熟慮しなければならない」と、中止もあり得るとの考えを表明した。
 ステープ副首相は「国民を危険にさらすことは望まず、計画を推進したくない」と言明し、政府内では、原発それ自体の是非に加え、日本の安全面における技術力への拭いがたい不信感があらわになっている。
 一方、フィリピンのアキノ大統領は「原発に代わる安全性に問題がない代替エネルギーを検討していく」と指摘。1984年に完成しながらも、安全上の問題から閉鎖されているバターン原発を、再開する考えがないことを表明した。原発推進派からは、議会に再開決議案が出されていた。

ニューヨーク・タイムズ紙早版ヘッドライン(18日付)抜粋
2011年 03月 18日 15:23
[18日 ロイター]
★福島の原発事故を受け、東京の駐在員を大阪や福岡などに移す海外企業の動きが加速。
★日本の原発事故にもかかわらず、インドネシア政府は同国初の原子力発電所建設を推進。

東南アジア諸国、原発計画を再評価
2011-03-18 15:00 中国国際放送
 大地震と津波によって、日本の福島県にある福島第一原子力発電所で放射性物質の漏洩事故が発生しました。これを受けて、同じように地震と津波の脅威がある東南アジア諸国の原発建設計画は厳しい試練にさらされています。
 これまで、東南アジア諸国の中では、フィリピンが23億ドルをかけてバタン原発を建設しましたが、稼動しないまま安全上の理由から1987年に閉鎖されました。
 ここ数年、経済の発展につれて電力の需要が大幅に増加する一方、国際原油価格は上昇し、多くの東南アジア諸国も原発建設計画を立てました。タイは今後10年から15年に国内初の原発を、インドネシアは2025年までに4つの原発を建設する予定です。また、ベトナムで初めての原発は2020年に稼動を予定しています。シンガポールも原子力を代替エネルギーの1つとする考えを持っています。
 日本で起きた原発の放射性物質の漏洩事件はこれらの国に警鐘を鳴らしました。マレーシアのエネルギー大臣ピーター・チン氏は「政府は核エネルギーの発展機構が提出した報告を評価した後、引き続き原発を建設するかどうかの判断を下す」と述べ、計画の再検討を行うことを明らかにしました。タイもしばらく原発の建設計画を停止する考えを示しています。
  イスラエル、初の原発建設計画を停止
(2011年3月18日15時45分  読売新聞)
 20110318
 
 
 【エルサレム=加藤賢治】イスラエルのネタニヤフ首相は17日、米CNNテレビに対し、福島第一原発の放射能漏れ事故を受けて、イスラエル初の商業用原発の建設計画を停止する方針を明らかにした。
 ネタニヤフ首相は原発事故を「天災と人災が複合して起きた」と指摘し、今後はイスラエル沖の地中海で発見された天然ガス田の開発を進めると述べた。
 イスラエルは、同国南部ネゲブ砂漠で2025年までに120万キロ・ワット級原子炉2基の建設を計画している。

  保安院、浜岡原発の緊急停止「考えなければならないのは確か」
2011/3/18 18:52日本経済新聞
 20110318
 
 
 経済産業省原子力安全・保安院は18日午後5時50分過ぎの記者会見で、福島第1原子力発電所の事故に関連し、同様の巨大地震にあう可能性がある静岡県の浜岡原子力発電所について「重要な課題として(緊急停止を)考えなければならないのは確か」との見解を示した。
 理由について「耐震指針に基づいてつくられた福島原発がこれまで強く意識されなかった津波で被害を受けた。事実の持つ意味を考えなければならない」とした。

東日本大震災:伊勢市長、中電に浜岡原発の稼働停止求める /三重
毎日新聞 2011年3月17日 地方版
 伊勢市の鈴木健一市長は16日、東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、中部電力に対し、静岡県御前崎市の浜岡原発の稼働停止を求めると発表した。市長は同時に中電に対し、県内に原発を建設しないことを求める要望書を早急に提出すると明らかにした。
 鈴木市長は原発について「すべての安全策の根拠が崩れた。浜岡原発から伊勢市までは直線距離で約100キロ圏内で、稼働の停止を要望したい」などと述べた。【木村文彦】〔三重版〕

プルサーマル計画 現状容認できぬ
2011年03月18日朝日新聞
 東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、川勝平太知事は17日、中部電力が浜岡原子力発電所4号機で実施を目指しているプルサーマル計画について、現状のままでは認められないとの認識を示した。同原発6号機の建設計画についても同様の考えで、今回の地震被害を踏まえた新たな耐震指針などを計画に反映することを求めた。
 同原発でのプルサーマル計画は当初、今年1月の実施を目指していたが、国の専門家会議による耐震安全性の確認作業が遅れており、現在、延期されている。
 川勝知事は今回の震災を「想定外の事態」とし、県内の地震や津波など、あらゆる被害想定を見直す考えを示した。その上で、浜岡原発についても安全対策や被害想定を抜本的に見直すことを求め、プルサーマル計画については「今のまま進めることは到底できない」との認識を示した。
 川勝知事は、今後進められる耐震安全性の確認も今回の被害を踏まえて実施すべきだとの考えで、被害を反映した新耐震指針などの下で安全性が確認されるまでは、計画の実施を認めない方針だ。
 同計画については、地元からも同様の反応が出始めている。御前崎市の石原茂雄市長は15日に浜岡原発を視察した際、記者団に「いままでは、市民にかなり自信を持って原発は安心、安全だと説明してきた。安全神話が崩れたなかで、すべて見直す時期にきていると思う」と述べ、プルサーマルについては「厳しい状況に追い込まれているのでは」と話した。菊川市の太田順一市長も市幹部と17日に浜岡原発を視察後、「原発立市の市長のコメントは重い」とプルサーマルに慎重な姿勢を見せた。

東日本大震災:「プルサーマル厳しい」 浜岡原発視察、御前崎市長が表明 /静岡
毎日新聞 2011年3月16日 地方版
 東日本大震災で被災した「東京電力福島第1原発」(福島県大熊町)で深刻な事故が次々に発生し、「中部電力浜岡原発」(御前崎市)を抱える静岡県民に不安が広がっている。こうした事態を受け中電は15日、高さ12メートルを超える防波壁を3~5年で建設する方針を発表。拍車がかかる「原発不信」を抑えようと、新たな津波対策を打ち出した。一方、東電の「計画停電」は2日目の15日、県内の対象地域が10市町に及んだ。暮らしへの影響が拡大してきた。【舟津進、竹地広憲、山田毅、平林由梨、樋口淳也、鈴木道弘】

 「プルサーマル計画は大変厳しい状況に追い込まれた」

 浜岡原発を15日、市議団とともに視察した地元、御前崎市の石原茂雄市長は記者団にこう表明し、既に受け入れを決めている浜岡原発でのプルサーマル計画の実施に極めて慎重な姿勢を初めて示した。

 さらに、中電が計画している6号機の新設についても「地元で検討できるような時期ではない」と踏み込み、当面、棚上げする考えを強調した。

 背景にあるのは福島第1原発の重大事態だ。しかも県内では東海地震の発生が憂慮されており、浜岡原発は福島第1原発と同型の沸騰水型原発3基を備える。石原市長は「原発の安全神話は崩れた」と言い切った。

 こうした状況を受け、中電は津波被害を抑えるため高さ12メートル超の防波壁を新設する計画を発表したが、石原市長は「今すぐにでも建設に着手してほしい。防水扉を二重構造にするなど考えられる限りの安全対策が必要だ」と迫った。

 中電は「防波壁は3~5年で完成させたい」と説明。設計プランなどを早急に詰めると説明。原発敷地の周辺で放射線量の観測地点を2カ所追加したことも明らかにした。

 中電は原発建設当初、津波被害を1854年にあった「安政東海地震」のデータを基に最大波高を6メートルと想定。国の新耐震指針でさらに8・3メートルにかさ上げして安全性を評価した。さらに原発敷地の海側にある砂丘(高さ10~15メートル、幅約60~80メートル)が防波堤の役目を果たす--などと津波に備えてきたと説明してきた経緯がある。

 ◇放射能漏れ「検出されているか」 県に問い合わせ相次ぐ
 「子どもを学校に行かせても大丈夫なのか」

 「静岡県内で高濃度の放射性物質は検出されていないのか」

 福島第1原発の異常事態が刻々と報じられ、人体に影響を与える放射性物質への切迫した懸念が深まった。静岡県原子力安全対策課には15日、県民から問い合わせの電話が相次ぎ、午後3時までに50件を超えた。

 同課などによると、浜岡原発の周辺4市には、県や中電が管理する放射線量の観測点が14カ所ある。この観測点では、15日午後5時現在、数値が通常を超える異常は認められなかった。

 一方、県民が不安を募らせていることから、同課の植田達志班長は「現時点では健康被害の心配がないことを政府がきちんと広報してほしい」と述べた。また、国が避難指示の範囲を20キロに広げたことと国の防災指針(10キロ)との食い違いを指摘し「なぜ20キロに広げたのか、国は明確な根拠を示す必要がある」と話した。

 ◇県など支援本格化 毛布や紙おむつ、水など発送
 県や県内32市町は15日、支援を本格化させ、職員らは毛布や紙おむつ、水などの支援物資を10トントラック約30台に積んだ。トラックの積み荷は神奈川県横須賀市で海上自衛隊の護衛艦に積み替え、福島県沖に運ぶ。また県の保健師5人も仙台市若林区を目指し出発した。避難所で被災者の健康相談に乗るなどの業務にあたる。

 また県は同日、現地で救援物資が適切に被災者に届く仕組みが整っていないことを懸念し、職員派遣の検討を始めた。できるだけ早く、県危機管理部の職員4人を福島県に派遣したい考え。

 小林佐登志・県危機管理監は記者団に「物資を必要な人に配る役割を担う行政機関が機能を失った。国も消防庁も手が回っていない」と派遣の意義を説明した。

 ◇計画停電、富士宮で交通事故2件 富士では市民から苦情
 東電は15日、2日続けて県内で計画停電を実施した。富士、富士宮、沼津3市で午後0時50分~午後4時まで行われた。御殿場市や小山町、裾野市が午後3時50分~午後7時まで停電するなど夜まで対象地区が拡大した。停電が2日続いた富士市では市民の不満がくすぶり、富士宮市では停電が原因とみられる交通事故が2件起きた。

 富士市によると、市民からの問い合わせや苦情が担当課に相次ぎ、「時間が事前の話と違う」「なぜまた富士市なのか」などの批判があった。

 一方、富士宮署によると、富士宮市内の国道1号でトラックと乗用車の衝突など2件の事故があった。ともに交差点の出合い頭の事故で、信号機が停電で機能せず、双方が突っ込んでしまったとみている。けが人はなかった。

 富士宮郵便局に勤務の配達員、橋本浩之さん(45)は出発前、会社から安全の徹底を指示された。「明るいうちの停電でまだしもだった。ゆっくり運転になるが、事故に気を付けたい」と話した。

 ◇観光業界に打撃 ホテルなどにキャンセル
 東日本大震災や計画停電は県内の観光業界にも大きな影響を与えている。

 県が15日午後3時現在、県東部の市町や観光協会を通じて聞き取り調査をしたところ、各地で多くの旅館やホテルにキャンセルが相次いでいる。熱海市では地元の組合に加盟する60軒のうち回答のあった25軒だけで計1万3302人(3201件分)もの宿泊取り消しがあった。

 計画停電の対象外の浜松市西区の舘山寺温泉もキャンセル率は3~4割に上った。同観光協会によると、宴会を自粛し静かに食事をする客の姿が目立つという。

 こうした状況を受け、熱海市の業界団体は「無秩序な停電で業界が壊滅的なダメージを受ける」と懸念を深め、斉藤栄市長や県に対し14日、計画停電についての要望書を提出した。内容として、時間をあらかじめ決めてほしい▽影響を最小限にするため週末は午前10時~午後3時に行ってほしい--などを盛り込んだ。

ファイル:東日本大震災・福島第1原発事故 社民・福島氏「浜岡原発停止を」
毎日新聞 2011年3月18日 東京朝刊
 社民党の福島瑞穂党首は17日夜、首相官邸を訪れ、東京電力福島第1原発の事故を受けた緊急要請を行った。福山哲郎官房副長官に対し、東海地震の予想震源域にある中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)を停止させるよう申し入れた。また、屋内退避指示が出ている福島第1原発から半径20~30キロの範囲の住民について、30キロ圏外に避難させることなども求めた。 
   政府、原発推進政策の見直し必至 福島の深刻な事故受け
2011/03/18 19:45   【共同通信】
 20110318
 
 
  福島第1原発の深刻な事故を受け、政府は原発の新規立地など原発推進政策の見直しを余儀なくされる事態になった。枝野幸男官房長官は18日の記者会見で原発推進は困難との認識を表明した。ただ、原発政策を後退させて安定的なエネルギー供給維持と地球温暖化対策という課題を両立させる解決案は持ち合わせていないのが実態だ。
 国の原子力委員会は現在、2005年に策定した原子力利用の基本方針「原子力政策大綱」の見直しを進めているが、今回の事故が議論に影響するのは確実とみられる。
 経済産業省によると、日本では地震発生前、54基の原発が稼働。電力の30%弱を原発で賄っている。政府の「原子力発電推進行動計画」は20年までに9基、30年までに少なくとも14基以上の増設を目指すとしている。今回の事故で、新規立地を受け入れる自治体は完全になくなりそうだ。
 政府内では当面の対応として稼働中の原発100の点検強化や安全規制強化などが挙がっている。

原発の新規建設「当面は見送り」 官房長官
2011/3/18 18:50日本経済新聞
 枝野幸男官房長官は18日の記者会見で、中国電力が計画中の上関原子力発電所(山口県上関町)について「東京電力福島第1原子力発電所の事態が収束するか、その方向がはっきりするまではそれ以外の分については前に進めることはあり得ない」と述べ、新規建設は当面、見送るべきだとの考えを示した。
 中国電力は福島第1原発の事故を受け、既に上関発電所の敷地造成工事を一時中断している。


原子力政策の見直し論、民主・自民両党で強まる
(2011年3月18日20時59分  読売新聞)
 東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、民主、自民両党で原子力推進政策の見直し論が強まっている。
 国民の間に原発への不安が高まっているためだが、代替エネルギーの確保などの課題にどう対処するかには、苦悩しそうだ。
 原子力政策を巡る論議は、自民党の谷垣総裁が17日の記者会見で、「推進していくことは難しい状況になっている。事故を速やかに総括し、新しい対応を考えなければいけない」と述べたのがきっかけとなった。枝野官房長官は18日の記者会見で、谷垣氏の発言の感想を記者団に問われ、「確定的な方向を言うタイミングではないが、発言は至極当然のことだ」と語った。
 福島の事故が、原発を抱える各地に与えた影響は大きい。静岡県では、中部電力が浜岡原子力発電所(御前崎市)で計画しているウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を使用したプルサーマル発電について、安全対策の見直しを求める声が強まっている。民主党幹部は「放射性物質の漏えいが懸念されている時に、『原子力を進めます』とは言いにくい」と語る。

 民主党は2003年の衆院選マニフェスト(政権公約)で、原子力発電を「過渡的エネルギー」と位置づけ、太陽光や風力発電などへの転換を目指す方針を掲げた。しかし、その後の検討で、太陽光発電などだけで原発の発電量をまかなうのは困難と判断し、09年のマニフェストでは方針を転換して「原子力利用について着実に取り組む」と明記した。

 菅政権は10年6月に閣議決定した「新成長戦略」で、原発の輸出拡大を「国家戦略プロジェクト」と位置づけ、諸外国と交渉を進めてきた。昨年10月にはベトナムでの受注を決めた。ベトナム政府は福島での事故発生後も開発計画に変更はないとしており、日本政府はトルコとも詰めの交渉をしている。政府筋は「福島原発に比べ、最新型の原発は安全面でかなり強化されている」と強調している。

 ただ、高い評価を受けていた日本の原発事故がきっかけで、世界で原子力政策の見直しが進み、日本政府もエネルギー政策の転換を迫られる可能性もある。

 一方、自民党では、原子力政策論議に一石を投じた谷垣氏の発言は、必ずしも党内の一致した方針にはなっていないようだ。「今はいかに(炉心を)冷却し、放射性物質の漏えい拡大を抑え込むという段階で、原子力政策まで論じるべきではない」(石破政調会長)という声も出ている。公明党幹部は「自民党がエネルギー政策を大転換したとは聞いていない」としている。

中国電力、上関原発の工事を一時中断
2011年 03月 15日 17:13
[東京 15日 ロイター] 中国電力は15日、福島第1原子力発電所の事故を受け、山口県上関町で準備工事中の上関原発について、工事を一時中断することを明らかにした。広報担当者がロイターに語った。
 同担当者によると、東日本大震災後の福島原発のトラブルを受け、上関町長と山口県知事から同社に対し、原発計画に慎重に対応するよう要請があった。中国電力としては、「福島第1原発の事象などの推移を見極め、住民に説明することを最優先する。その間、準備工事を一時中断する」ことを決めたという。
 準備工事は2009年に開始していた。
  福島原発事故、スリーマイル並み=国内最悪の「レベル5」-3号機プールに再び放水
時事通信
 20110318
 
 
 東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の事故で、経済産業省原子力安全・保安院は18日、国内初の一部炉心溶融などの深刻な事態に陥った1~3号機について、国際原子力事故評価尺度(INES)のレベル5(暫定値)に当たるとし、国際原子力機関(IAEA)に報告した。
 レベル5は「施設外へのリスクを伴う事故」に当たり、1979年の米スリーマイル島原発事故と同水準。国内では99年に茨城県東海村で起きた核燃料加工会社ジェー・シー・オーの臨界事故を超え、過去最悪となった。
 保安院は、同原発1~3号機が津波によって冷却機能を失って炉心損傷を起こし、現在も放射性物質の放出が続いているとして、評価基準に従いレベル5と判断。また、同様に使用済み核燃料プールの冷却機能を失って水素爆発に至った4号機は「重大な異常事象」のレベル3と判断した。地震後に冷却ポンプが一時動作不能になった福島第2原発(同県富岡町、楢葉町)の1、2、4号機も同様とした。
 福島第1原発では18日午後、前日に続いて自衛隊などの消防車計7台が約50分間、3号機の使用済み核燃料プールに向け放水した。また、東京消防庁のハイパーレスキュー隊も同日午後、遠距離から大量に送水する「スーパーポンパー」と地上22メートルから放水できる「屈折放水塔車」で、3号機に向け水を放つ計画。
 使用済み核燃料プールは原子炉の横にあり、核燃料棒が露出して放射性物質が大量に放出されかねない状態。3号機のプールは水蒸気とみられる白煙が激しく立ち上っていたため、優先的に水を供給する必要があると判断された。(2011/03/18-20:43)

福島第一原発はレベル5 深刻度、スリーマイル並み
2011年3月18日18時28分朝日新聞
 原子力安全・保安院は18日、福島第一原発1~3号機の事故について、事態の深刻さを示す国際原子力事象評価尺度(INES)の暫定評価を、米国スリーマイル島の原発事故と並ぶ「レベル5」(広範囲な影響を伴う事故)に引き上げた。
 施設内で放射性物質が大量に放出しており、炉心の損傷の可能性も高いため。
 日本でのこれまでの最高は、茨城県東海村のウラン燃料加工会社で起きた臨界事故の「レベル4」(局所的な影響を伴う事故)。レベル5より高い事故は、世界でも旧ソ連のチェルノブイリ原発事故の「レベル7」(深刻な事故)しかない。

福島第1原発:国内最悪「レベル5」…1~3号機
毎日新聞 2011年3月18日 19時03分(最終更新 3月18日 19時10分)
 経済産業省原子力安全・保安院は18日、東京電力福島第1原発1~3号機の事故について、原子力施設事故の国際評価尺度(INES)で、国内では最悪の5とする暫定評価の結果を発表した。5は79年の米スリーマイル島原発事故と同じレベル。第1原発4号機と第2原発1、2、4号機はレベル3とした。
 INESは、国際原子力機関(IAEA)が定めた世界共通の尺度で、0~7までの8段階で評価する。数値が大きいほど深刻さを増す。これまで史上最悪の原発事故と言われるチェルノブイリ事故(旧ソ連)はレベル7。【河内敏康、関東晋慈】

福島第一原発の深刻度「レベル5」に引き上げ
(2011年3月18日18時01分  読売新聞)
 東京電力福島第一原発の1~3号機での事故について、経済産業省原子力安全・保安院は18日、事故の深刻度を示す国際原子力事象評価尺度(INES)で、上から3番目のレベル5とする暫定評価を発表した。

 5は1979年の米スリーマイル島原発事故と同じ評価で、国内の原子力事故では最悪。保安院は12日に4との見通しを示していた。

福島原発事故の評価「レベル5」に引き上げ 保安院
米スリーマイル島事故と同水準

2011/3/18 18:22日本経済新聞
 経済産業省原子力安全・保安院は18日夕の記者会見で、福島第1原子力発電所1~3号機の事故が国際原子力事象評価尺度(INES)でレベル5(所外へのリスクを伴う事故)に相当するという暫定評価を発表した。レベル4から引き上げた。INESは最も重いレベル7から0までの8段階で、過去には1979年の米スリーマイル島原発事故もレベル5だった。レベル7(深刻な事故)の86年のチェルノブイリ原発事故に次ぐ。

福島第1原発事故「レベル5」 米スリーマイル並み
2011.3.18 18:17産経新聞
 経済産業省原子力安全・保安院は18日午後の会見で、日本大震災で被災した福島第1原子力発電所の連続事故について、国際原子力機関(IAEA)が決めた8段階の国際原子力事象評価尺度(INES)で「レベル5に相当する」との暫定評価を発表した。原子炉が炉心溶融を起こし周辺に放射性物質が放出された米スリーマイルアイランド原発事故(1979年)と同レベルとなる。
 INESは、レベル0から7までの8段階で評価を行う。保安院は1~3号機の事故は「所外へのリスクを伴う事故」であるとしてレベル5とした。4号機については「重大な異常事象」であるレベル3とした。
 国境を越えて大量の放射性物質を放出し、史上最悪の原発事故となった旧ソ連のチェルノブイリ原発事故はレベル7とされている。

東電「コメントできる立場にない」 暫定評価レベル5に
2011/3/18 20:34日本経済新聞
 経済産業省の原子力安全・保安院が東京電力福島第1原子力発電所1~3号機の事故の暫定評価を「レベル5」に引き上げたことについて、東京電力は18日夜の記者会見で、「まだ全く予断を許さない状況。レベルの評価についてコメントできる立場ではない。事態が収束した後に改めて考えなければならない」と語った。
 レベル5は広範囲な影響を伴う事故に該当する。1979年の米スリーマイル島事故と匹敵するレベルとなる。86年の旧ソ連のチェルノブイリ原発事故はレベル7(深刻な事故)に次ぐ事故となる 
  日本科学者会議エネルギー・原子力研究委員会の声明 
 20110318
 
 
 http://www.jsa.gr.jp/03statement/index.htm#iinkaiseimei
  東北地方太平洋沖地震の被災と福島原発災害への対応についての緊急声明
日本環境学会 
 20110318
 
 
日本環境学会が声明を出しました。
http://jaes.sakura.ne.jp/archives/1203

2011年3月18日
東北地方太平洋沖地震の被災と福島原発災害への対応についての緊急声明
日本環境学会

 3月11日午後に発生した東北・太平洋沖を震源とするマグニチュード9.0の地震により、東北地方、関東地方などに多くの被害がもたらされた。政府は全国民の力を結集し、被災地で救助を待っている人々を速やかに救助すると共に、様々な施設に避難している多くの人々が安心して当面の生活を送れるよう、食料、医薬品、燃料などの物資を届けると共に、通信、交通、医療サービスを確保しなければならない。震災に、自治体の広域合併が追い打ちをかけ、現地自治体の機能が低下している。被災していない自治体が大規模かつ系統的に現地に支援に入って自治体機能を回復することや、通信を確保することなどが緊急に求められる。
 東京電力福島第一原子力発電所では、原子炉を多重に守るための冷却装置が地震と津波で損壊して冷却機能が失われ、爆発や火災が相次いでいる。3月17日の時点で、1~3号機では炉心熔融により圧力容器・格納容器内放射性ガスが外部へ放出され、3、4号機ではプール内保管核燃料が水から露出、高温化し、いずれも放射線や放射性物質を外の環境と隔てるバリアが損なわれてきている。5、6号機も冷却を要する状況である。現地では多くの人が高放射線量下で懸命の作業をしているが、依然として非常に危険な状況と見られる。原発のある福島県の住民や自治体は、震災と原発災害が重なり、きわめて困難な状況に置かれている。政府はこれらの原子炉で何が起こっているのかを迅速かつ十分に明らかにし、多くの知見を集めて適確に対応する必要がある。
 周囲への放射線も、福島第一原発正門でmSv/h(ミリシーベルト/時)単位の計測値が続き、原発から20km離れた地域でも最大0.33 mSv/hの観測値が得られている。政府はパニックを恐れてか、情報提供が遅く、少なく、健康への懸念が広がっている。政府は原発情報、放射線情報について、国民が健康を維持し、安心できるよう、また各地域で放射線に関する知識のある者が状況判断できるよう、放射性核種、線量データ、その他について迅速に情報提供をすべきである。対策についても大きなダメージを予測して安全最優先の視点に立ち、住民、特に患者、高齢者、子どもなどの健康弱者の避難、避難場所や手段、避難先でのサービスの確保などを早急に進めるべきである。また、放射能汚染が予測される地域では、子どもたち向けにヨウ素剤を配布しておく必要がある。
 今回の事態は、地震国日本での原子力優先のエネルギー政策の誤りと原発安全対策が十分でないことを示した。すべての原発の安全について総点検を実施して結果を公表すると共に、安全対策が不十分な原発は直ちに運転を停止すべきである。
 電力会社は、需給が逼迫するとして計画停電を行い、住宅地が夜間も含めて停電になり、また交通機関が長時間止まるなど、国民経済が震災復興を図る上でマイナスになっている。電力消費の3分の1にすぎない家庭・中小企業の一律停電ではなく、災害復旧に関係が薄い工場やオフィスなどの大口消費施設、あるいは電力多消費機器保有者に期間を切って操業の縮小の協力を求めるなど、メリハリのきいた対応が必要である。大学や研究機関も病院を除いて協力を惜しむべきではない。
 震災復興と原発災害対応の両面で、国民のいのちと健康と環境をまもり、復興にむけ、安全最優先の視点に立った対応を求める。また、その後は地域住民のくらしを回復させ、原発依存でない、防災・環境・食料などで安心できる持続可能な社会を目指す復興が必要である。日本環境学会もそのために協力していきたい。
以上 
  日本政府は危機感欠如、不信といら立ち募らす米 
 20110318
 
 
真偽はわかりません。2番目に、記事を否定する官房長官発言があります。

日本政府は危機感欠如、不信といら立ち募らす米
(2011年3月18日12時40分  読売新聞)
 【ワシントン=山田哲朗】放射能漏れを起こした福島第一原発で事態の悪化に歯止めがかからないことに対し、米国では日本政府の危機感が欠如しているとの焦りが募っている。
 米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長とエネルギー省のポネマン副長官らによる17日の記者会見では、米記者団から「日本政府がこの危機に対処できると信頼しているか」「日本の情報開示に不満を感じていないか」など、日本の危機管理能力を問う質問が相次いだ。
 カーニー大統領報道官は「オバマ大統領は、日本政府が十分に問題の深刻さを理解していると信頼している」と表向き答えたものの、内実は深刻に受け止めている。
 17日付の米紙ニューヨーク・タイムズによると、米国は原発の上空に放射能測定装置を積んだ無人機を飛ばして独自の情報収集に着手している。米政府からの測定装置の提供の申し出は地震直後に行われたが、日本政府は当初断り、事態が悪化し受け入れたという。
 ヤツコ委員長が16日、「4号機の水はすべて沸騰して干上がっている。放射線レベルは極めて高く、復旧作業に支障をきたす恐れがある」と証言したのは、無人機の情報を踏まえている可能性がある。
 日本政府が委員長の見解に反し、自衛隊が4号機のプールの水を確認したと発表したことをめぐっても、米メディアには「日本政府が情報を隠しているのでは」との不信感が広がっている。
 率直な議論を重視する米国では、事態の深刻さを直視する姿勢が強い。民間機関「憂慮する科学者同盟」は17日、記者会見を開き、核専門家のエドウィン・ライマン博士が「日本は絶体絶命の試みを続けているが、もし失敗すれば、もう手だてはない」と指摘、放射性物質が大量に放出されて「100年以上にわたって立ち入れなくなる地域が出るだろう」との悲観的な見方を示した。
 米国社会は常にイラクやアフガニスタンの戦死者など冷徹な現実と向き合ってきただけに、日本政府の対応は手ぬるく映る。17日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、「日本の政治、官僚機構は、問題の広がりを明確に伝えず、外部からの助けを受け入れようとせず、動けなくなっている」「日本のシステムはすべてゆっくりと合意に達するようにできている」とする匿名の米政府関係者の分析を紹介し、国家的な危機に及んでも大胆な決断ができない日本政府へのいら立ちをあからさまにした。

枝野氏、米政府の原発支援拒否報道「事実まったくない」否定
2011.3.18 11:42産経新聞
 枝野幸男官房長官は18日午前の記者会見で、米政府が福島第1原発の原子炉冷却に関する技術的支援を申し入れたものの日本政府が断ったとする読売新聞の報道について、「少なくとも政府、官邸としてそうした事実は全く認識していない」と否定した。 
  福島原発:東電全面退去打診 首相が拒否…水素爆発2日後 
 20110318
 
 
 福島原発:東電全面退去打診 首相が拒否…水素爆発2日後
毎日新聞 2011年3月18日 2時33分
 東京電力福島第1原発の高濃度放射能漏れ・爆発事故で、東電側が14日夜、同原発の職員全員を退去させる方針を政府に打診していたことが分かった。現地での作業継続は困難と判断したとみられ、自衛隊と米軍にその後の対応を委ねる構えだったという。菅直人首相は打診を拒否し、東電側も一部職員を残すことになったが、東電はその時点で高濃度の放射線被ばくが避けられない原子力災害に発展する可能性を認識していたことになる。
 複数の政府関係者によると、東電側が14日夜、「全員退去したい」との意向を枝野幸男官房長官と海江田万里経済産業相にそれぞれ電話で申し入れた。両氏は認めず、首相に報告した。首相は15日午前4時過ぎ、清水正孝・東電社長を官邸に呼び、「撤退はあり得ない。合同で対策本部をつくる」と通告。その後、東京・内幸町の東電本店を訪れ、「東電がつぶれるということではなく、日本がどうなるかという問題だ」と迫ったという。
 政府当局者は14日夜の東電側の打診について「全員を撤退させたいということだった」と明言した。
 一方、東電側も首相への不満がくすぶる。東電によると、同原発では協力会社と合わせ計4000~5000人が働いているが、現在、現地に残っているのは約300人。発電所の制御や復旧などの作業にあたっている。
 東電関係者によると、15日早朝に首相が東電本店を訪れた際、事故対応に追われる社員が会議室に集まったが、首相は「こんなに大勢が同じ場所にいて危機管理ができるのか」と非難した。東電関係者は「『撤退は許さない』というのは『被ばくして死ぬまでやれ』と言っているようなもの」と漏らした。
 東電幹部の話 (必要最低限の作業員を残し、あとは退去する)部分的な撤退を検討したのは事実だが、全員撤退を検討した事実は絶対にない。
   日本巨大地震:福島原発設計者「地震については無知」
 20110318
 
 
日本巨大地震:福島原発設計者「地震については無知」
原発設計者の告白「最悪の状況に至りかねない」
朝鮮日報日本語版2011/03/18 09:58:23
http://www.chosunonline.com/news/20110318000027
 福島の原発設計に参加した経験を持つ小倉志郎さん(69)は16日、東京で開かれた外信記者向けの記者会見で「設計当時、(地震について)無知に近い状態だった」と告白した。小倉さんと共に記者会見に出席した原発の専門家たちは、これを元に福島の原発設計および施工に問題があるとの疑惑を提起した。
 小倉さんは「地震や津波に対する認識が不足していた。政府は、無条件に安心せよと全力を尽くしている話をするばかり。(しかし)聞く人間の立場からすると、知ることができる情報は一つもない」と語った。
 この日、記者会見に出席した関係者たちは、放射能漏れの危険性について警告し、「最悪の状況に至りかねない」と口をそろえた。医学博士の崎山比早子さんは「日本を離れるのがいいと思う」と語った。
 福島の原発建設に参加した経験を持つ現場監督が、原発工事での手抜きを暴露した文章も、インターネット上で話題になっている。配管専門の現場監督としておよそ20年間働き、1997年に亡くなった故・平井憲夫さんの講演の全文を載せたもので、原発の手抜き工事とこれに伴う危険性を強調した。 
   福島原発:市民団体が放射線量増加をグラフ化
 20110318
 
 
ISEPの発表は以下にあります。
http://hmatsuba.air-nifty.com/fukushima1F20110318.pdf

福島原発:市民団体が放射線量増加をグラフ化
2011年3月18日 11時5分毎日新聞

 東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発でトラブルが発生するたびに、敷地境界の放射線量が増加している様子を描いたグラフを、市民団体「環境エネルギー政策研究所(ISEP)」(東京)が公表した。東電がホームページで公開している計測値を基に作成した。トラブル直後には、一時的に突出した高い数値を示し、その後は当初の低い数値には戻らず、右肩上がりで状況が悪化していることを示している。
 同原発正門での計測値は、トラブル発生前の12日午前0~4時は1時間当たり0.062~0.069マイクロシーベルトで推移していた。1号機で12日午後3時36分、水素爆発が発生。その直後では同8.23マイクロシーベルトを記録。3号機で14日午前11時1分に発生した水素爆発の直後には同50.387マイクロシーベルトだった。その後、数分の1に戻ったが、2号機の燃料棒がすべて水面から露出する「空だき状態」になった後の同日午後9時37分には同3130マイクロシーベルトになった。
 15日午前6時14分に発生した2号機の爆発では、約3時間後の同9時に1時間当たり1万1930マイクロシーベルトまで上がった。18日午前5時半現在(西門で測定)は、278.9マイクロシーベルトだという。
 分析した飯田哲也所長は「政府や東京電力は事態がどう推移しているのか背景を解説すべきだ」と話す。【大場あい】 
   原発政策の転換検討  枝野氏が谷垣発言に同調
2011年03月18日(金) 12時25分  茨城新聞←共同通信
 20110318
 
 
枝野幸男官房長官は18日午前の記者会見で、福島第1原発の事故を受けて自民党の谷垣禎一総裁が原子力政策の推進は困難との見解を示したことについて「政府として方向性を申し上げる状況ではないが(発言は)至極当然のことだ。まっとうな発言だ」と同調し、原発政策の転換を検討する考えを示した。
野党第1党党首による原子力政策見直しの主張に政府側が足並みをそろえたことで、日本がエネルギー政策の柱に据えてきた方針の見直しは必至だ。ただ、脱原発を推進した場合の代替エネルギー確保は見通せておらず、慎重論が強まる可能性もある。
谷垣氏は17日の記者会見で「これからの原発立地は非常に困難になる。原子力政策の推進は難しい状況になった」と発言。原発増設の党方針見直しも示唆した。
会見で枝野氏は被災者への物資輸送を見直したことに関し「効果は徐々に出てきている」と強調した。政府は松本龍防災担当相を18日中に福島県南相馬市に派遣。 蓮舫節電啓発担当相は記者会見で、17日夕から夜にかけての首都圏の電力需要が想定を下回ったと説明。「これが日常化すれば大規模停電を防げるかもしれない」として、重ねて節電を呼び掛けた。 
   英エネルギー相が報告指示 原発計画推進の判断材料に
 20110318
 
 
 英エネルギー相が報告指示 原発計画推進の判断材料に
2011.3.18 11:55産経新聞
 ヒューン英エネルギー・気候変動相は17日、原子力施設検査庁に対し、東日本大震災による福島第1原発事故の教訓などについて報告書をまとめるよう指示した。原発建設計画推進の判断材料とする。
 英政府は、地球温暖化対策として、老朽化した原発の更新や新規建設を計画している。ヒューン氏は「今回のような地震や津波が英国で起こらないとは限らない」と述べ、事故の分析を十分にした上で計画推進を判断する考えを示した。

 同庁のウェイトマン長官は「安全基準の強化など、東日本大震災から学ぶべき教訓があるか見極める必要がある」と語った。5月中旬までに中間報告、半年以内に最終報告をそれぞれまとめる。

 福島第1原発の事故を受けて欧州では、ドイツのメルケル首相が1980年までに建設された同国内の原発計7基を3カ月間、一時停止すると発表した。(共同)

韓国原発一斉点検の契機に、李大統領が指示
2011/03/18 11:47 聯合ニュース日本語版
【ソウル18日聯合ニュース】李明博(イ・ミョンバク)大統領は18日、東日本大地震による福島第一原子力発電所の放射線漏れ事故と関連し、「韓国も(原発を)一斉点検する契機にすべきだ」と話した。
 青瓦台(大統領府)で主宰した日本地震被害関連の対策会議で述べたもの。韓国の原発を全面的に点検する必要があると強調した上で、マニュアルをもう一度点検し、補完するものはないかチェックするという姿勢で仕事に取り組んでほしいと要請した。
 また、行政安全部には通常時も災害避難訓練を実質的に行うよう、外交通商部には日本に必要な協力を提供するよう指示した。

仏首相「原発、技術水準に満たない国に輸出せず」
2011/3/18 10:23日本経済新聞
 【パリ=古谷茂久】フランスのフィヨン首相は17日夜(日本時間18日午前)テレビ番組に出演し、仏が製造する原子力発電施設について「一定の技術水準に満たない国には今後は輸出しない」と述べ、輸出先を制限する意向を示した。また福島第1原子力発電所の事故について「重大な惨事に至るリスクは残るが、わずかな希望が見えている」と語った。
 首相は「日本の事故の経験から、(原発保有国の)政府にはより厳しい要求をすることになるだろう」と述べた。輸出先に対して求める具体的な条件については触れなかった。仏は日米と並ぶ原発輸出国で、原子力大手のアレバは独自のタイプの原子炉を開発し各国に売り込んでいる。
  IEA、原子力供給伸び悩み 再生可能エネルギー、天然ガス需要増加
2011.3.17 16:48 産経新聞
 20110317
 
 
 【ロンドン=木村正人】福島第1原発事故で原発推進の動きに急ブレーキがかかる中、国際エネルギー機関(IEA、本部パリ)は16日、原子力供給は伸び悩み、代わりに再生可能エネルギーや天然ガスの需要が増えるとの見方を示した。原発なしで地球温暖化対策を進めるのは困難だが、事故が制御できなければ「原発産業は20年間氷河期に入る恐れがある」(英紙フィナンシャル・タイムズ)との声も上がっている。
 IEAは昨年、世界全体のエネルギー消費のうち原子力の占める割合は2035年までに6%から8%に増えると予測していたが、今回の事故を受け「この成長率を達成するのは難しい」と軌道修正した。
 田中伸男事務局長は16日、ロイター通信に対し「原発なしで温暖化対策に取り組むのは不可能で、十分な情報を得てから危険性を判断する必要がある」と述べる一方で「日本の事故で(安全対策の強化など)原子力のコストが上昇し、原発の建設計画は遅れる」との見方を示した。
 代わりに風力や太陽光発電など再生可能エネルギーや石油に比べ温室効果ガスの排出量が少ない天然ガスの需要が増えるものの「温暖化対策のコストはかさむだろう」と語った。
 スイスやドイツは早々と“原発回帰計画”を見直したが、今後15年で11基の原子炉を新設する英国など欧州の大半は日本の事故を慎重に見守っている。英国では2015年に深刻な電力不足が予想され、原発建設が急務になっている。
 しかし、原発政策は経済活動よりも国内政治に大きく左右されることから、テレビで時々刻々と中継される事故の惨状が有権者の恐怖心をあおるのは必至だ。17日付のフィナンシャル・タイムズ紙は「1986年の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故の後、世界の多くの国で原発計画が約20年間凍結したように原発産業は新たな氷河期に入る恐れがある」と指摘している。 
   スペインなどの動き
 20110317
 
 
 出国指示は日本政府と連携 原発管理点検指示のスペイン
2011.03.17 16:26
マドリード(CNN) 東日本大震災による福島原子力発電所事故を受け、スペインのサパテロ首相は16日、同国内で稼働する原発の安全管理体制について新たな点検を命じた。同国の原子力安全管理行政当局によると、国内では6カ所に原発があり原子炉8基が稼働している。
世界各国は今回の事故を受けて原発稼働や開発計画の見直しを進めており、ドイツのメルケル首相は原発稼働の期間延長の3カ月凍結を発表。これに従い、原発1基が近く停止する見通し。南米ベネズエラのチャベス大統領は原発建設計画の事前調査の中止を指示、代替エネルギーの開発や確保を当局に指示している。
サパテロ首相は記者団に対し、今回の点検指示について原発の安全性をより高めるための措置とし、一部の原発で改善が必要と判断された場合には当局が対処すると述べた。ただ、現時点では原発の安全性について不安を抱く必要はないとも強調した。
サパテロ氏はまた、日本政府からの要請がないことから日本滞在のスペイン人に対して避難指示は出していないと述べた。外国人避難の努力については日本政府の措置を見守るとしながらも、出国を望むスペイン人については支援すると語った。スペイン首相府によると、福島原発事故の現場周辺や危険が予想される地域にスペイン人はいない。日本にいるスペイン人は約1900人で、半分以上が東京に滞在している。

原発計画見直し論強まる、政府高官発言もトーンダウン
2011/03/17 12:53マレーシアニュース
http://www.malaysia-navi.jp/news/110316065323.html
【プトラジャヤ】 福島第1原子力発電所の重大事故によりマレーシア国内での原子力発電所建設計画に対する否定的意見が増えていることを受け、政府要人の発言もしだいにトーンダウンしてきた。
マレーシアには原子力発電所を運営する能力があると強調していたムヒディン・ヤシン副首相だが、15日の発言では、いつも国民の視線や安全面を考慮に入れて政策を行なっており、原発建設計画についてもその姿勢は変わらないと強調し、原発開発が既定路線というわけではないことを示唆。その上で、「原発開発担当機関が最善を尽くすと確信している」と期待を述べるにとどまった。
ピーター・チン・ファークイ エネルギー・グリーン技術・水資源相は、「国民に知らせないまま原発建設に着手することはしない」と言明。マレーシア原子力発電公社が事業化調査を行なうコンサルタントの選定に入っていることを明らかにした上で、調査報告を待たなければ政府が計画を進めるか中止するのかといった決定は下すことができないと言明。現時点ではいかなる決定も行なっていないと強調した。
与党連合・国民戦線(BN)内部からも原発計画への批判的な意見が相次いでおり、マレーシア華人協会(MCA)のチュア・ソイレック党首は原発建設計画の見直しを政府に求める発言をおおやけに行なっている。

(マレーシアン・インサイダー、ニュー・ストレーツ・タイムズ、3月16日)
東日本巨大地震:韓国政府、原発などの耐震能力を点検へ
期間は20日間、国の主要施設が全て対象に
 2011/03/15 09:10:32朝鮮日報日本語版
 韓国政府は日本での巨大地震をきっかけに、韓国国内にある原子力発電所や石油・ガス備蓄施設などの耐震能力を点検することにした。この作業は各部処(省庁)が合同で20日間かけて行われる。
 韓国政府筋は14日、「韓国国内の主要施設の耐震能力を点検するため、各部処合同で大掛かりな点検作業が20日から行われる。期間は来月8日までの20日間だ。原発に関しては、国内にある21機の原子炉全てが対象になる」と述べた。別の政府関係者は「政府次元でこれら施設の耐震能力を一斉点検するのは今回が初めてだ」と語った。
 発電所や半導体工場といった重要施設も今回の点検対象に含まれる。実際に点検を行うのは国務総理室(首相室)、教育科学技術部、行政安全部、知識経済部、国土海洋部、農林水産食品部(いずれも省に相当)、消防防災庁、原子力安全技術院、水資源公社などだ。
 別の政府筋は「原発など国内の主要施設の多くは、マグニチュード6.5の地震に耐えられるよう設計されているが、実際にそのような能力があるのかを調べるのが点検の目的だ」と述べた。政府が今回の点検作業を複数部処の合同で行うことにしたのは、各部処独自の自主点検にはどうしても身内同士の甘さが出てくると判断したからだという。金滉植(キム・ファンシク)首相はこの日開催された国務会議(閣議に相当)で、韓国でも地震による災害の可能性がないかを徹底点検するよう指示した。

東日本巨大地震:韓国で原発の安全性めぐり論争
民主党が原子力政策を正面から批判
2011/03/17 12:55:08朝鮮日報日本語版
 野党・民主党は16日、日本で発生した福島第一原子力発電所での事故をきっかけに、政府が推進する「原子力ルネサンス計画」を正面から批判し始めた。日本での津波被害が、李明博(イ・ミョンバク)政権の重要政策課題である「グリーン成長」のシンボルとも言える、原発増設計画に大きく影響し始めているのだ。民主党の孫鶴圭(ソン・ハッキュ)代表は同党の最高委員会で「原発を基本とするエネルギー政策に対しては、根本的な再検討が必要だ」と語った。李仁栄(イ・インヨン)最高委員はソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のフェースブックに「“韓国型原発は安全”とする大統領の発言は、今では世界から冷たい目で見られている。原発は環境にやさしいという詭弁(きべん)ももう終わりにしてほしい」と書き込み、金栄春(キム・ヨンチュン)最高委員も「現政権は原子力をグリーンエネルギーと強弁しているが、原発の比重はむしろ根本から見直すべきだ」と主張した。
 韓国政府は2009年末にアラブ首長国連邦(UAE)から大規模な原発建設を受注し、また国内でも44兆ウォン(約3兆700億円)を投入し、2024年までに14基の原発を追加で建設する「第5次電力需給基本計画」を昨年末に発表している。現在、韓国で電力生産に占める原子力発電の割合は30%前後となっているが、計画ではこの割合を2030年までに59%まで引き上げたいとしている。
 民主党からの相次ぐ批判に対し、与党ハンナラ党は急きょ対応に追われている。原発の安全性が問題視される中、過去の狂牛病(牛海綿状脳症〈BSE〉)騒動が再現されるのを恐れる雰囲気もある。金武星(キム・ムソン)院内代表と孟亨奎(メン・ヒョンギュ)行政安全部(省に相当)長官は国会で、「韓国型原発は世界で最も安全だ」と主張し、沈在哲(シム・ジェチョル)政策委員長は「2月に完成した新古里1号機以外は、今夏から直ちに送電を制限しなければならない。民主党はどのような代案を提示するのか」と反論した。
 これまで、韓国の原子力政策は政権とは関係なく推進されてきた。金泳三(キム・ヨンサム)政権の時代には3カ所の原発が完成し、金大中(キム・デジュン)政権で6カ所、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権でも2カ所が完成した。現政権発足後も、今年2月に新古里1号機が完成し、すでに稼働に入っている。原発は計画から完成まで最低でも10年はかかることから、政権とは関係なく、一貫して計画が進められてきたのだ。そのためハンナラ党では「前政権の成果に基づき、原発はグリーン成長のブランドになった」「今計画を取りやめるべき理由は何か」などと反論する声が上がっている。
 一方で大統領府は慎重な姿勢を示している。大統領府の金姫廷(キム・ヒジョン)報道官は「わが国の原発は、72時間にわたり電力供給がストップしても、安全に稼働できるよう設計されており、効率性よりも安全性を重視した運用を行っている」と語った。大統領府の別の関係者は「野党からの健全な批判として受入れたい」と話した。
 しかし、日本での原発事故を受け、世界各国で原発が政治問題化していることもあり、この問題は今後も注目されそうだ。ドイツのメルケル首相は、老朽化した原発の稼働期限延長問題について「延長するかどうかの決定は3カ月後に先送りしたい」と話した。またスイス政府は、新型原発への代替計画を保留した。しかし原子力発電が大きな比重を占める米国とフランスは「原発が重要なエネルギー源であることに変わりはない」とし、従来の原子力政策を今後も維持するとしている。
  IAEA、事故情報公開を批判 
 20110317
 
 
 IAEA、事故情報公開を批判  天野氏が改善促す
2011年03月17日10時04分宮崎日日新聞←共同通信
 【ウィーン共同】国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は16日記者会見し、福島第1原発の事故をめぐる日本政府からの連絡体制について、情報の質、量ともに「改善の余地がある」と述べた。IAEA加盟各国からも日本側の情報提供不足や情報発信の遅れに批判が集まっている。
 天野氏は「(原発の)状況はとても深刻だ」と繰り返し強調、事故の「第1次情報」を直接入手するため、17日にも日本に向かうと明らかにした。15日の記者会見でも「もっと詳細な情報が欲しい。日本側には連絡を密にするよう求めている」と述べていた。
 IAEAは経済産業省原子力安全・保安院を通じて事故情報を入手し、加盟各国に伝えているが「原発の状況悪化に伴って日本に対する批判も強まっている」(IAEA外交筋)という。
 天野氏は日本で政府当局者らと会談し、IAEAとしてどのような支援ができるかについても協議する。日本滞在は2日間程度の見通し。同氏は、環境モニタリングや医療支援を行う少人数の専門家チームも17日に日本に派遣すると明らかにした。
 福島第1原発の事故をめぐっては、加盟国から理事会の開催要請が出ており、近く開かれる見通し。

【放射能漏れ】天野IAEA事務局長、情報不足解消のため来日
2011.3.17 18:04サンケイビズ
 【ロンドン=木村正人】国際原子力機関(IAEA、本部ウィーン)の天野之弥(ゆきや)事務局長は16日の記者会見で「電子メールのやり取りだけで事実をつかむのは難しい」と述べ、17日にも日本に向かう考えを示した。日本で情報収集し、緊急理事会を開く。日本からの情報不足で初期の事故評価を誤った“核の番人”IAEAの危機対応能力にも疑問符が突きつけられている。
 天野事務局長は、調整に手間取っていた環境モニタリングや医療支援を行う専門家チームも17日に日本に派遣すると発表した。
 危機的状況になっている福島第1原発事故で日本周辺国への放射性物質の拡散が懸念される中、米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は16日、「米国などは震災後すぐに専門家を日本に派遣したのにIAEAは事務局長さえ派遣していない。IAEAは危機に対応できるのか」と批判した。
 15日の記者会見で日本政府からの情報不足に苦言を呈した同事務局長は、翌16日の会見で「IAEAは最新の情報が必要だ。第1次情報を直接入手するため日本を訪れる」と明言した。

原発事故 米駐日大使、日本の情報提供に不満
2011.3.17 09:40産経新聞
 福島第1原発の事故をめぐり、ルース米駐日大使は16日、日本在住の米市民に向けた声明で、「情報については、限られた入手の機会がときおりあるだけだ」として、日本側から提供される情報が不足していることに米政府として初めて不満を表明した。
 ルース大使は「複雑で、絶えなく変化する予測のできない状況にあり、福島原発の緊急事態の陰で、多くの米市民が心配や疑問を持っていると思う」と現状について懸念を示した。
 その上で、日本からの情報が不足しているものの、「米国の専門家ができるだけ多くの情報を入手する機会、現状把握のための必要な手段を得られるよう取り組んでいる」と強調した。
 また、ルース大使は同日、米国大使館で記者会見し、米国が派遣した原子力規制委員会の専門家らに対して日本政府側から何らかの要請があったのかという問いには明言せず、「どうぞご利用くださいといっている」と述べ、日本側からの返答待ちの状態であることを示唆した。

迅速かつ正確な情報提供を=原発事故で日本に要請-中国
時事通信
 【北京時事】中国外務省の姜瑜・副報道局長は17日の定例会見で、原発事故への日本政府などの対応が批判されていることに関し、「われわれは日本が全力で(事故に)対応していることは知っている。(一方で)日本はタイムリーかつ正確に関連情報を各国に連絡してほしい」と要請した。
 同局長はこの中で、日本政府が在日本中国大使館を通じ、事故の状況を伝えてきていると指摘。ただ、「現場の状況や情勢の変化に対する評価と予測も連絡してほしい」と述べ、情報量の少なさに対する不満をにじませた。(2011/03/17-18:24)

米エネルギー長官指摘 「スリーマイルより深刻」
2011年3月17日 東京新聞
 【ワシントン=岩田仲弘】米原子力規制委員会(NRC)のジャッコ委員長は十六日、米下院エネルギー・商業委員会の小委公聴会で証言し、福島第一原発4号機の燃料棒が保管されているプールについて「すでに水はなく、放射能レベルは極めて高い」と断言した。東京に派遣した専門家の情報として述べた。
 チュー・エネルギー長官は同じ公聴会で「事故の詳細は分かっていない」と断った上で「実際、(一九七九年の)スリーマイルアイランド事故よりも深刻なようだ」と指摘した。

「日本の原発耐震基準は時代遅れ」=IAEAが08年に警告か-ウィキリークス
時事通信
 【ベルリン時事】英紙デーリー・テレグラフは17日までに、内部告発サイト「ウィキリークス」が入手した米外交公電の内容として、国際原子力機関(IAEA)が2008年12月、日本の原発の耐震基準は時代遅れで、大規模な地震が発生した場合、「深刻な問題」が生じる恐れがあると警告していたと伝えた。
 同紙が引用した公電によると、東京で開かれた原子力安全保障に関する主要8カ国(G8)会合で、IAEA当局者は日本の原発耐震指針は過去35年間で3回しか更新されておらず、IAEAが指針を再調査していると説明したという。
 IAEAの天野之弥事務局長は16日の記者会見で、「ウィキリークスで伝えられたことにはコメントしない。原発の耐震基準は常に更新するよう取り組んできた」と述べた。(2011/03/17-18:42)

日本の設計は「安全より経済優先」ロシア人原発専門家が批判
2011.3.16 12:38産経新聞
 東日本大震災に伴う福島第1原発の4号機で起きた火災について、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故で汚染除去作業に当たったロシア人原発事故専門家は15日、「経済的利益を安全より優先させたことを示す具体例」だと批判した。ロイター通信とのインタビューで語った。
 この専門家は、旧ソ連時代に政府機関の責任者を務め、原発事故の汚染除去を担ったアンドレエフ氏。
 4号機では、使用済み核燃料に関係する水素爆発の可能性がある火災が発生。ロイターによると、同氏はこの火災に関し、使用済み核燃料プールで日本のように高い密度で使用済み燃料を貯蔵した場合、プールから水がなくなれば、火災発生の可能性が高くなると主張した。(共同)
  原発立地自治体の対応 
 20110317
 
 
 原発増設や後継「遅れやむなし」 県内立地自治体の首長ら
(2011年3月16日午前7時15分)福井新聞
 東京電力福島第1原発で15日、人体に影響を及ぼす濃度の放射能が漏れて広範囲の住民に避難指示が出たことに対し、福井県内の原発立地自治体は強い衝撃を受けた。増設計画を抱える敦賀市、美浜1号機のリプレース(置き換え)をうかがう美浜町は、想像を超える事態に困惑。計画の遅れもやむを得ないとみて、慎重に対応する構えだ。嶺南の県議会議員からは「安全審査や議論の中断はやむを得ない」との声が上がった。
 「市民は敦賀は大丈夫かと思っている」と驚くのは、福島原発と同型の沸騰水型軽水炉を持つ河瀬一治敦賀市長。「今後、20キロの避難を想定した防災訓練を検討したい」とも述べた。
 山口治太郎美浜町長は15日の朝礼で、放射線の人体への影響について町民からの問い合わせに対応できるよう全職員に指示。「福島は時間の余裕もなく、大変な事態と想像している」と話した。
 野瀬豊高浜町長は「最悪のステージの入り口にまで状況が移行したといえる」と危機感をあらわにした。原発立地地域の住民に与える影響は計り知れないとの見方で「立地自治体だけでなく、国の原子力行政自体のかじ取りが今後難しくなる」とも述べた。
 時岡忍おおい町長は、安全管理で責任を持つ国の対応を強く批判。「後手後手に回っている印象がある。事態がどんどん大きくなり、大変ショックだ。日本の原子力対策の信頼が根底から失われた」と指摘した上で「国からの情報が不足しており、大変不満に感じている」とも述べた。
 敦賀3、4号機増設計画、美浜1号機の後継炉設置に直面する敦賀市、美浜町は、重大な事故により計画の遅れもやむを得ないとの空気だ。
 河瀬市長は既に、増設計画の延期を容認する考えを示している。強く望んできた敦賀商工会議所の澤本光男常務理事も「国もいろいろ検討すると思うが、安全安心を十分確保し、できれば(来年3月の)着工は予定通り進めてほしい」と戸惑い気味だ。
 県会では、敦賀3、4号機増設に関して地元の石川与三吉議員が「それどころの話ではなくなった」と不快感を示した。谷出晴彦議員も「3、4号機増設への影響というより、同じ沸騰水型の1号機は大丈夫なのかという問題だ」と述べた。
 これまで関西電力に後継炉設置の具体的な構想を早期に示すよう求めてきた山口町長は「(今回の事態で)影響を受けることは予測できる。工程に言及する段階ではないが、安全第一の観点から遅れてもやむを得ない」との見解を示している。
 吉田伊三郎県議は「安全を度外視して経済のことを考えることはあり得ない」とし、議論の一時中断が必要と指摘。わかさ東商工会の野瀬成夫会長も「原発は安全が第一。今は後継炉について判断できる状況にない」と言葉少なに語った。

原発事故、情報公開徹底を=西川福井知事が緊急要請
時事通信
 東京電力福島第1原発の事故を受け、国内最多の商業炉13基を抱える福井県の西川一誠知事は17日、経済産業省の中山義活政務官を訪ね、事態の早期収拾と情報公開の徹底を緊急要請した。同知事は会談後、記者団に対し、敦賀原発3、4号機の新設や高速増殖炉「もんじゅ」の運転再開について「さまざまな影響があると思う」と述べた。
 西川知事は、要請書の中で「(原発事故は)電力事業者や国の対応が不十分だったことによるもので、福井県民に多大な不安を与えている」と指摘。また、中山政務官に対し「関係県にはいろいろな(原発に対する)知見がある。遠慮なく言ってほしい」と語り、支援を惜しまない姿勢も強調した。(2011/03/17-15:34)

原発災害の早期収束、知事が要請 対応不十分と経産省に
(2011年3月17日午後7時32分)福井新聞
 福井県の西川知事と中川平一県会議長は17日、東京電力福島第1原発の事故に対する事業者や国の対応は不十分だとして、経済産業省の中山義活政務官に早期収束や情報開示の徹底、安全確保対策を要請した。
 知事は記者団に対し、高速増殖炉「もんじゅ」の今後の運転や日本原電敦賀原発3、4号機増設計画について「さまざまな影響があると思う」と述べ、慎重に対応する必要があると指摘した。
 要請は▽早期収束への努力と情報開示の徹底▽被害想定や非難範囲の見直し▽防災道路の早期整備―など5項目。原発立地自治体の経験や知見を生かして人的・物的支援の用意があると伝えたほか、事故の原因が地震動によるものか津波によるものかを検証し、安全確保のために電力事業者を厳格に指導するよう求めた。
 地震評価に関しては、日本海側で想定される地震や津波の大きさなどを評価し、県内の原発などの耐震安全性に反映させるよう求めた。
 中山政務官は「モニタリングをしっかりやり、時間を決めて情報開示していくことが大事だ」などと答えた。
 要請後、西川知事は「どの程度の地震で津波が起きるかや、放射能に関して県民に不安がある」とし、情報開示の重要性を強調。地震、津波と原子力災害が重なる状況に対し、対策は分けながらも連携して行う必要があると述べた。

原発、想定外でも機能確保を 福井県専門委、再検討求める
(2011年3月17日午前7時44分)福井新聞
 東京電力福島第1原発100+ 件事故を受け、福井県原子力安全専門委員会の中川英之委員長は16日、想定外の事故が起きても「止める」「冷やす」「閉じ込める」という3原則の機能が確保されるよう安全対策の再検討を求める同専門委の見解を県に伝えた。西川知事が17日に行う国への要請に反映される。
 同専門委は14日、日本原電敦賀原発と関西電力美浜原発を視察。委員間で意見交換し、対応策を取りまとめた。16日の県対策・支援本部会議で中川委員長が報告した。
 専門委としては、福島第1原発100+ 件で「冷やす」「閉じ込める」という機能が喪失した点を問題視。中川委員長は「原発の安全性への信頼を回復するには、想定外の場合でも3原則の機能が常に確保されることが重要。国を挙げた再検討が急務」と指摘した。
 国の防災指針では10キロまでしか想定されていない住民避難が20キロ圏内にまで拡大されたことに対しても、原子力防災計画の見直しが必要とした。スムーズな避難には正確な情報が確実に住民に伝わることが重要とし、政府の情報公開は不十分と批判。把握している情報を定時に的確に説明するシステム構築を急ぐべきだとした。
 安全性を多重防護する非常用発電機や緊急炉心冷却装置(ECCS)の信頼性向上、津波に対する安全対策、水素爆発への対応策、使用済み燃料貯蔵プールの健全性確保、事故時の運転操作の検証の必要性も指摘した。

原発の津波対策不十分 溝口知事、基準見直しに言及
2011年03月17日 日本海新聞
 福島第1原発で相次ぐ事故を受け、溝口善兵衛島根県知事は16日、「大津波による電気系統の不具合は、耐震基準が十分でないから起こった」と、耐震安全性の抜本的見直しが必要との考えを示した。
 ただ半径20キロ圏内に避難指示が出た福島の事故を前提に、島根原発でも避難体制の見直しが必要とする見方に対しては「国全体の問題として考える必要がある」と答えるにとどめた。

東日本大震災:福島第1原発事故 「住民に状況説明を」 知事、伊方原発視察 /愛媛
毎日新聞 2011年3月17日 地方版
 ◇四電側に要望
 東日本大震災での原発事故を受け、中村時広知事は16日、伊方町の伊方原発を視察し、伊方町長、八幡浜市長と意見を交わした。四国電力の石崎幸人・原子力本部長から事故の相次ぐ東京電力福島第1原発の状況と伊方原発の耐震性について説明を受け、四電側に「住民に伊方原発の状況について説明をして不安を取り除く努力を続けてほしい。情報公開が信頼関係を生む」と要望した。
 また、説明が二転三転する東京電力の広報体制について「自分が把握している限りだが、本当に広報の役目を果たしているか」と批判。更に、四電側から全トラブルを県に報告する現在の通報制度を、「『愛媛方式』として(全原発立地県で)採用しても良いのではないか」と述べた。
 その後、伊方町役場に山下和彦町長を訪問。町長は「わが町にも原発があり、強い衝撃を受けている。県も安全の確保を国へ働きかけてほしい」などと申し入れた。また八幡浜市役所では、大城一郎市長が「半径20キロ以内避難になれば、八幡浜市も圏内入る。避難道路としての地域高規格道路早期整備と、初期被ばく医療機関の市立総合病院建設への支援をお願いしたい」などと要望。知事は「福島県には災害情報が入っていないという。正しい情報を速やかに地元に出して欲しいと強く四電に要望した」などと述べた。【津島史人、門田修一】

東日本大震災:市防災計画見直しへ 福島第1原発事故で唐津市長が方針 /佐賀
毎日新聞 2011年3月17日 地方版
 東日本大震災による東京電力福島第1原発の事故に関連して、唐津市の坂井俊之市長は16日、唐津市議会玄海原発・新エネルギー等対策特別委で、現在、半径10キロ圏内を避難範囲としている同市の原発の防災計画を見直す方針を示した。
 その上で市長らは「範囲を20キロ圏や30キロ圏に拡大すると、避難所の位置も見直しが必要」と述べ、避難所を市外に設けるため福岡県糸島市と協議を開始し、多久市や伊万里市とも近く協議する意向を明らかにした。
 また、大震災の被災者向けに市営住宅の提供も進めていくという。【原田哲郎】

「玄海3号機、運転再開前に九電は説明を」県議会議長
2011年03月17日更新
 深刻さを増す東京電力福島第1原子力発電所事故を受け、留守茂幸佐賀県議会議長は16日、定期検査中の玄海原発3号機の運転再開について、「九州電力は4月上旬予定の再開前に、事故を踏まえた状況を説明すべき」という考えを示した。
 原発について「議会も安全が大前提で同意してきた。安全が一つでも狂うと、県民に顔を向けられない」と、福島原発の事態の深刻さに危機感を示した。
 その上で「安全基準を見直し、設備もきちんと強化しないと県民の不安払しょくにならない」と国と九電が対策を強化する必要性を指摘。玄海3号機の運転再開については国内初のプルサーマル運転実施をしていることも踏まえ、「経過は九電や県当局から随時情報提供されているが、今回の事故で玄海原発が本当に大丈夫なのか、きちんと説明責任を果たしてほしい」とした。

30キロ退避、想定外 原発防災計画、県が見直し示唆
2011年3月17日 朝日新聞
 東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所の大事故で、原発の半径30キロ以内の住民は避難や屋内待機を余儀なくされている。県内では九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)が最も近い鷹島(松浦市)から8キロだ。国の指針にならって「半径10キロ以内」を重点地域に防災対策を進めてきた県にとって「30キロ圏」の退避は想定外。松浦市など周辺自治体から見直しを求める声が上がってきた。
 玄海原発3号機が主給水管の破損で停止▽冷却機能が喪失し炉心損傷▽格納容器からの放射性物質の放出――。
 昨秋、こんな想定で県や市などが原子力防災訓練を実施した。参加した鷹島の住民30人は、県が地域防災計画(原子力災害対策編)で「重点地域」に位置づける原発10キロ圏内の3地区に住む。漁船やバスでの避難、放射線測定(モニタリング)や被曝状況を調べるスクリーニング、放射性物質を落とす除染などを実践した。
 3地区の一つ、同市鷹島町阿翁浦免でフグ養殖を営む市議の板谷国博さん(70)は12日、福島県での20キロ圏内の住民避難のニュースに緊張したという。「もし、これが玄海なら、島はすっぽり入ってしまう。島外に逃げる訓練はしていない」
 県の「重点地域」指定は、国の原子力防災指針が、人体や環境に影響が及ぶ範囲(EPZ)として示す目安(半径8~10キロ)に基づくものだ。全国の原発立地道県は、これをもとに防災計画を策定している。例えば県の計画で示されている15の避難所は、いずれも原発から10.7~15.2キロの島内だ。
 だが、今回の福島県の事故は、この想定を簡単に超えてしまった。政府の避難指示の範囲は当初の10キロ圏から同20キロ圏に拡大。20~30キロ圏内にも屋内退避の指示が出た。これを玄海原発に当てはめると20キロ圏には松浦市の鷹島と福島全域、本土側でも同市役所の手前まで入る。30キロ圏内なら、平戸、佐世保、壱岐の3市の一部も加わることになる。
 15日、県庁での県と市町長との緊急会合で、松浦市の友広郁洋市長は「市民も不安がっている。『半径10キロ』についても、防災計画の見直しが必要ではないか」と主張した。県危機管理防災課の担当者は取材に対し「国の指針見直しもあるだろう。それを待つことなく必要な検討には着手したい」と話した。
 玄海町と隣接する佐賀県唐津市の坂井俊之市長も同日の議会答弁で「地域防災計画の見直しが必要だ」と重点地域拡大の必要性に言及した。
 鷹島の板谷さんは言う。「『原発事故は、長崎ではせいぜい鷹島だけの話』じゃあ、もう済まない。県も市も当事者意識を持ち、対策や計画をゼロから練り直して欲しい」

福島原発事故 川内3号増設に影響必至 凍結や撤回の声
南日本新聞2011 03/17 11:27
 炉心溶融など異常事態が続く東京電力福島第1原子力発電所の事故は、九州電力の川内原発3号機増設に影響を及ぼす可能性が濃厚だ。東電の想定を超える津波による非常用ディーゼル発電機の故障が事故を招いており、津波対策を含む国の耐震設計指針の改訂や、安全性を根拠に推進されてきた原発政策の転換は必至。川内原発の周辺住民からは増設の凍結や撤回を求める声が出始めた。
 「知事が3号機増設の前提とした原発の安全性は大きく崩れた。同意を撤回するべき」。県内の反原発団体は15、16日に相次いで県庁を訪れ、増設見直しを九電に求めるよう迫った。県の担当者は「上司に伝えます」と答えるのみだった。
 福島第1原発は、地震直後に制御棒が入り原子炉は停止できたが、津波の影響で高温化した燃料棒の冷却機能を喪失。炉心溶融が起こり水素爆発が発生、放射性物質を閉じこめる建屋や格納容器が破損した。加圧水型の川内と原子炉型は異なるが、安全確保の手段に違いはない。
 「他人事ではない」。川内原発近くの峰山地区コミュニティ協議会の徳田勝章会長(73)は、避難する福島第1原発周辺の住民の姿に自らを重ね合わせる。現地の細かい情報を知りたいと、市に対し九電や住民代表が参加する原子力安全対策連絡協議会の開催を要請し続けている。「国が安全基準や地震対策を見直さなければ、3号機増設は凍結すべき」と訴える。
 増設計画は、岩切秀雄市長が昨年6月、伊藤祐一郎知事が同年11月に、「原発の安全確保」を条件に同意。12月には国が事実上増設を認める「重要電源開発地点」に指定し、九電は今年1月、国に原子炉設置変更許可申請を提出している。
 審査は通常、2年前後かかる。今回の事故が3号機の審査に与える影響について、審査を担う経済産業省のある職員は「指針改定も含め、現時点では何も言えない」と明言を避ける。
 日本の原発建設をめぐっては、これまでも想定を超えた災害や大きなトラブルの影響で、計画が見直されたり審査が長期化するケースがある。
 直近は2004年に国に審査を申請した日本原子力発電の敦賀3、4号機(福井県)。07年夏の新潟県中越沖地震で、東電の柏崎刈羽原発(新潟県)が国の耐震設計指針の想定を超える揺れに見舞われたことから審査が長期化、10年代初頭の着工目標は大幅に延期されている。
 敦賀と同じ改良型加圧水型を採用する川内3号機の着工目標は14年3月。ある九電関係者は「柏崎刈羽よりも福島第1のほうが被害が大きい。少なくとも審査の長期化は避けられない」と着工のずれ込みを予測する。
 福島第1原発では、制御や事故対策が困難な状態に陥っており、人体に影響を与える高濃度の放射性物質が放出され続けている。国や電力会社が主張する原発の安全性の根拠は崩れた。
 原発の地震対策に詳しい新潟大学の立石雅昭教授(地質学)は「原発推進政策の転換は確実。立地自治体の住民が原発を許せる状況にはなく、川内3号機のような新規の建設は難しくなる」と指摘する。
   自民総裁「原発推進は難しくなった」
 20110317
 
 
 東日本大震災:「原発推進は難しい状況に」谷垣総裁
毎日新聞 2011年3月17日 18時13分
 自民党の谷垣禎一総裁は17日午後の記者会見で、福島第1原発の事故を受け「原子力発電の推進は難しい状況になった」との認識を示した。全国の原発は自民党政権が「日本の原発は絶対安全」として推進してきたが、未曽有の事故の発生で党方針の見直しを迫られる格好となった。
 会見で谷垣氏は「これから後の原発立地が非常に困難になるのは間違いない」と強調。「日本の産業構造や日本人のライフスタイルの基礎の部分に触れてくる問題だ。相当、幅広く考えなければならない」と指摘した。
 今後、各党間で議論が始まりそうだ。

自民・谷垣総裁「原発推進は難しくなった」原子力政策見直しを表明 
2011.3.17 17:31産経新聞
 自民党の谷垣禎一総裁は17日の記者会見で、東電福島第1原発の事故に関連、「原子力政策の推進は難しい状況になった。事故を速やかに総括、分析し、新しい対応を打ち出さないといけない」と述べ、原発推進見直しを表明した。東日本大震災と原発事故を踏まえ、統一地方選の公約も見直す考えを示した。
   運転休止中の火力発電所を次々稼働へ 東電
2011年3月17日19時49分朝日新聞
 20110317
 
 
  東京電力は東日本大震災で福島県の原子力発電所が全基使えなくなったため、使用を止めている火力発電所を立ち上げる方針を明らかにした。発電事業を展開するメーカーなどIPP(電力卸供給事業者)からの電力買い受け量も増やす。電力供給力を増やし、計画停電(輪番停電)の実施地域を減らす狙いだ。
 原油や重油、液化天然ガス(LNG)、都市ガスを燃料とする発電所を動かす。
 東電は、震災で福島第一原発(6基計469.6万キロワット)と福島第二原発(4基計440万キロワット)がすべて使えない状態。福島第一・第二原発は、東電が持つ全電源の14%(認可出力ベース)を占める。管内の3月の平均電力需要は午後6~7時のピーク時で4700万キロワットであるのに対し、供給力は17日時点で3350万キロワットにとどまる。
 このため22日までに、定期検査で止まっている五井火力発電所2号機(26.5万キロワット、LNG、千葉県市原市)を検査期間を短縮して起動。IPPからの買い受けも20万キロワット増やし、供給力を3400万キロワット程度に増やす。
 さらに三月末までに、東扇島(LNG)、鹿島(重油・原油)、袖ケ浦(LNG)、品川(都市ガス)の各火力発電所の一部発電機を立ち上げ、合計250万キロワットを確保。4月前半には300万キロワット積み増し、供給力を4000万キロワット程度に引き上げる計画だ。
 4月には暖房需要が減るが夏に向けて冷房需要が高まる。東電は「4月中にいったん計画停電を終わらせたい。夏場は相当なショート(電力不足)が予想され、再び計画停電をお願いすることになると思う」(藤本孝副社長)と話している。(宮崎知己)
  当面の需要抑制 
 20110317
 
 
 ★製造業(全電力の3分の1を消費していると見られる)
・食料品製造業、医薬品製造業、日用品などの製造業は重点配分して停電がないようにする。
・生産を西日本に移せる企業には協力をいただく。
・重点業種以外は以下を選択
 ・相対的にエネルギー多消費の設備の停止などで、契約電力の30%減
 ・週に2~3回の停電を実施(時間で3割以上減)
 なお、停電を自家発電で補って災害地への燃料供給を困難にすることのないよう、政府が方針を徹底すること。
★民生用大口(全電力の3分の1を消費していると見られる)
・病院、通信、自治体、警察、消防、物流拠点などは重点配分
・レジャー施設や展示場などはできるだけ休業いただく。オフィスもできるだけ在宅勤務、時間短縮いただく。夜間照明、深夜放送は休止、自販機も被災地以外は自粛していただく。
・重点業種以外は以下を選択
 ・エネルギー多消費の設備の停止などを行い、契約電力の30%減とする。
 ・週に2~3回の停電を実施(時間で3割以上減)
★停電日は偏りがないよう調整
 停電選択者の曜日ごとの休業目安例
   製造業    業務
 月 金属他    食料品日用品以外の商業施設など
 火 化学・窯業他 商業以外の集客施設など
 水 機械他    大規模オフィス
 木 金属他    食料品日用品以外の商業施設など
 金 化学・窯業他 商業以外の集客施設など
 土 機械他    大規模オフィス
 日 食料品等以外 大規模オフィス
★家庭と鉄道は影響が大きいので対象外にする。
・家庭でもエネルギー多消費の設備の停止が考えられる。電気床暖房、電気ヒーターなど。可能なら電気温水器やヒートポンプ式給湯器の停止や時間短縮など。
以上です。
   東京電力の需要実態
20110317
 
  
東京電力の電力消費量内訳と、全体の28%分の業種内訳を送ります。
 以下のように家庭は3分の1なので、そこを中心に停電するのはどうかと思います。


(1)2009年度の東京電力の電力消費量
使用電力量[千kWh] 割合
電灯 96,089,156 34.3% ←家庭と中小企業
電力 11,392,683 4.1% ←やや大口
特別高圧 73,155,908 26.1% ←大口
高圧 99,529,692 35.5% ←大口
合計 280,167,439

(2)2009年度の大口、業種別電力消費量(東京電力。自家発除く)
使用電力量[千kWh] 大口比 東電全体比
鉱業 163,004 0.2% 0.1%
製造業 58,220,398 74.3% 20.8%
 食料品 5,587,560 7.1% 2.0%
 繊維 317,092 0.4% 0.1%
 紙パルプ 2,497,639 3.2% 0.9%
 化学 9,017,711 11.5% 3.2%
 石油石炭製品 463,373 0.6% 0.2%
 ゴム製品 695,470 0.9% 0.2%
 窯業土石 2,500,943 3.2% 0.9%
 鉄鋼 6,401,033 8.2% 2.3%
 非鉄金属 3,995,649 5.1% 1.4%
 機械 16,853,911 21.5% 6.0%
 その他製造業 9,890,017 12.6% 3.5%
鉄道 6,300,918 8.0% 2.2%
その他 13,654,917 17.4% 4.9%
合計 78,339,237 100.0% 28.0%
  東電の供給状況
 20110317
 
 
東電の発電所の供給状況です

火力+原子力+一般水力 5796万kW
うち運転中 3631万kW(定格出力で単純計算)

 稼働状況の出典は以下です。
http://www.tepco.co.jp/cc/press/11031706-j.html

 
東京電力で現在止まっている発電所は2000万kWを超えます。ただ、福島県と茨城県北部を除く火発を動かし、休止中の横須賀火力を動かすと700万kWは確保できます。横須賀火力の点検や、鹿島火力などの復旧は半月から1ヶ月時間がかかるかもしれないので、それまでの緊急措置と位置づけられるでしょうか。

 
ただしその後も復興需要が出て生産が回復してくるので需要も今の最大需要予測4100万kWより大きくなります。このステージでは、計画停電のような無理な形でない需要抑制が必要です。  
   串間原発住民投票見送り 市長が事実上断念
2011年03月17日宮崎日日新聞
20110317
 
  
  串間市の野辺修光市長は16日までに、実施を見送った原発立地の是非を問う住民投票について、「任期中に行うのは不可能に近い」として、事実上断念する考えを明らかにした。
 東日本大震災での原発事故を受け14日、「市民に不安と混乱を招く」などとして住民投票見送りを表明したが、あらためて実施する可能性については含みを持たせていた。
  プルサーマルと6号機建設凍結か 浜岡原発で知事 静岡
2011.3.17 17:14産経新聞
 20110317
 
 
 中部電力が静岡県御前崎市の浜岡原発で計画しているプルサーマルや原子炉新設について、川勝平太知事は17日、これらの計画を認めない考えを表明した。東日本大震災で東京電力福島第1原発で深刻な事故が相次いでいることや、放射性物質の拡散で周辺住民の不安感が増している事態を受けたもので、中部電力の原発構想に影響を与えそうだ。
 川勝知事は17日の定例会見で、プルサーマルを「今のまま進めることは到底できない」と述べ、凍結を求めた。使用済み燃料を再利用して発電するプルサーマルを、中部電は当初、浜岡原発4号機で今年から始める計画だった。しかし、新耐震基準に基づく原子力安全・保安院の最終確認が終了していないことを理由に昨年末、延期を表明していた。
 川勝知事はさらに、「原子力安全・保安院の福島原発に関する様子を見ていると、説得力ある説明をしているとは思えない。若干の不信感を持っている」と福島原発事故への国の情報開示などに不満を表明。仮に国の最終確認で承認されても、県としてはプルサーマルを認めない考えを強調した。
 中部電が計画する浜岡原発号機新設についても、川勝知事は「今のまま計画通りに進めるわけにはいかない。想定をこれまでのものと変えて、危機管理をしなければならない」と、従来の想定を上回る震災や津波への対応を万全にしない限り認められないとした。
 一方で、定期点検中の3号機の再稼働については、「中電が考えること」とした。しかし、県内でも東電沼津支店管内で計画停電が実施されるなど全国的に電力が不足している状況を受け、「供給不足を支えることが最大の支援策ではないか」とも述べており、中部電が再稼働可能と判断した場合には容認する方針だ。 
   米、原発80キロ圏に退避勧告 情勢悪化で独自判断
2011/03/17 13:48   【共同通信】
20110317
 
  
 【ワシントン共同】米原子力規制委員会(NRC)は16日、東日本大震災で事故が起きた福島第1原発の半径80キロ以内に住む米国民に対し、予防的措置として避難するよう勧告した。避難が難しい場合は、屋内への退避を要請した。日本政府は半径20キロ圏内に避難、20~30キロ圏内に屋内退避を指示しているが、米政府はより広い範囲を対象とした。
 また、ロイター通信によると、米国務省は帰国を希望する米大使館員の家族を帰国させるため、航空機をチャーターした。
 カーニー大統領報道官は16日の記者会見で、米側の独立した分析の結果、判断したと説明。NRCは15日に日本政府の指示は妥当だとの認識を示していたが、カーニー氏は「情勢は悪化している」とした上で、米側の対応は日本政府とは「もはや一致しない」と述べた。
 在日米大使館は声明を出し、天候や風向きなどさまざまな条件が放射能汚染の範囲に影響すると指摘。低レベルの放射性物質は80キロ以上離れた地域に飛散する可能性もあるとした。
 NRCによると、住民の被ばく線量が計10ミリシーベルトを上回らないようにコンピューターで避難すべき範囲を計算した結果、半径80キロ以内の避難が妥当との結果になるという。
 カーニー氏の会見では、記者団から日本政府の情報に不信感があるのではないかとの質問が続出。カーニー氏は直接の回答は避けながら「日米では基準が違う」と強調。米側の退避勧告については発表前に日米間で協議しており「日本政府は承知している」と述べた。

米政府、自国民に原発半径80キロ圏内からの退避勧告
2011年 03月 17日 15:36
 [ワシントン 16日 ロイター] 米政府は16日、日本の地震に伴う原発事故が深刻化していることを受け、米国民に対して福島原発から半径80キロ圏内から退避するよう勧告した。
 さらに米国務省は16日、チャーター機を東京に向かわせ、米国人の日本出国を支援するとともに、東京、名古屋、横浜にいる約600人の大使館スタッフの家族の自主的出国を承認したことを明らかにした。
 国務省は「米国民に対して、日本への旅行を延期し、日本国内の米国民は出国を検討すべきだ」としている。
 ホワイトハウスのカーニー報道官は「津波の後、状況は悪化している。被害が拡大する可能性があり、原子炉から放射能が放出される恐れがある」と述べた。   
 オバマ米大統領は16日、菅直人首相と電話で会談し、地震や津波の被害から日本が回復できるようあらゆる支援を行うと表明した。ホワイトハウスが声明で明らかにした。
 ホワイトハウスは「大統領は菅首相に対して、核分野の専門技術など、米国が提供する追加的な支援について説明した」としている。
 一方「菅首相は、原発事故の悪化を食い止め、事態を制御下に置くことを目指した日本の行動に関する現状について、大統領に説明した」という。  
 米政府が米国民に対して、福島原発から半径80キロ圏内から退避するよう勧告しているのに対し、日本政府は、原発から半径20キロ以内の住民に退避を勧告。20キロから30キロの住民に対しては、屋内退避するよう求めている。 
 米国の原子力規制当局者は、過熱している原子炉を冷却する能力に疑問を呈し、「現場では放射線のレベルが高く、作業員が近づくことは困難だ。放射能を浴びれば短時間で致死量に達する可能性がある」と語った。

欧米各国に広がる退避の動き…米は80km圏外
(2011年3月17日12時47分  読売新聞)
 福島第一原発の事故を受け、日本政府は同原発から半径20キロ・メートル以内の住民に避難指示、半径30キロ・メートル以内の住民に屋内退避要請を出しているが、諸外国はこれを上回る広範囲で退避を指示したり、退避検討を要請したりしている。

 英外務省は16日夕(日本時間17日未明)、福島第一原発での事故により「物資の補給や交通などに混乱が発生する恐れがある」として、東京及び東京以北に住む英国人に対し、退避を検討するよう求める勧告を出した。これまでは、東京都及び東京以北に不要不急の渡航はしないよう勧告していたのを改めた。17日には仙台から東京まで、英国民が退避するための無料バスを用意する。
 ロシア外務省は16日、在日ロシア大使館などで働く外交官らの家族について、18日をめどに日本から一時退避させることを決めたと発表した。ロシア外務省の声明によると、対象となるのは大使館や通商代表部、各地の総領事館で勤務する外交官の家族。大使館員らの退避は今のところ行わないという。ロシア外務省は地震発生翌日の12日から、日本への渡航自粛を呼びかけている。
 米政府は16日、米国人に対し、福島第一原発から50マイル(約80キロ)圏外への退避を勧告。退避用のチャーター機派遣も準備している。
 フランスやポルトガルは、日本から出国するか東京から退避することを求めている。イタリアも出国を勧告した。オーストリアは特に子供を持つ家庭に対し、一時出国か東京・横浜からの退避を勧告した。
 スイスとオランダは首都圏と被災地からの一時退避を勧告した。オーストラリアは、被災地を含む1都8県からの退避を検討するよう求めている。台湾も高齢者、子供、女性に対して、出国を検討するよう求めた。
 バングラデシュ政府は「放射能の影響がない、より安全な地域」へ自国民を移動させるよう、在日大使館に指示した。

 フランスやベルギーは、出国する自国民に対して軍用機などを派遣しているほか、イタリアも飛行機の増便を検討している。

韓国も原発80キロ圏避難 自国民に勧告
2011/03/17 17:12   【共同通信】
 【ソウル共同】韓国の金星煥外交通商相は17日の定例記者会見で、米原子力規制委員会(NRC)が東日本大震災で事故が起きた福島第1原発の半径80キロ以内に住む米国民に避難を勧告したのを受け、韓国も自国民に同様の勧告を実施したことを明らかにした。
 日本政府は半径20キロ圏内に避難、20~30キロ圏内に屋内退避を指示しているが、金外交通商相は米国などの措置に準用していると説明。今後の対応についても準備中で「状況の展開具合によって実行する」とし、さらに広範囲の退避勧告や韓国人の本国への帰国なども検討していることを示唆した。

東京以北から退避検討を 英、自国民に勧告
2011/03/17 04:28   【共同通信】
 【ロンドン共同】英外務省は16日、福島の原発事故を受け、東京と東京以北に住む英国人に退避を検討するよう勧告を出した。在日英大使館は17日、避難する英国人のために仙台から東京までの無料バスを運行する予定。
 英外務省は「日本政府が設定している避難区域の外側では、懸念すべき人体への害はないが、福島の原発で事態が進行しており、インフラ混乱の恐れもある」として退避を考えるよう促した。

東日本大震災:福島第1原発事故 原発退避 自国民保護へ、やむを得ない--枝野長官
毎日新聞 2011年3月17日 東京夕刊
 枝野幸男官房長官は17日午前の記者会見で、在日米国大使館が福島第1原発の半径80キロ圏外への避難を勧告したことについて「米政府が自国民保護の観点から、より保守的な判断や勧告をすることは一定の理解をしている」と述べた。米政府の判断については「自分たちの国が直接(原発の状況を)コントロールしているわけではない」として、やむを得ないとの見方を示した。
 日本政府が現在、半径20キロ圏外への避難指示と20~30キロ圏内の屋内退避を求めていることについては「国民の健康に被害を与えることのないような退避の指示をしてきているつもりだ」と述べた。【影山哲也】

各国政府:日本に滞在する自国民に出国や移動を促す-原発危機悪化
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920008&sid=a3grneFiGLxI
 3月17日(ブルームバーグ):外国政府は日本に滞在する自国民に対し、安全についての警告を強化した。東日本大震災で被災した福島の原子力発電所の状況が悪化していることが理由。
  米国務省は米国民に対し、出国を検討することと福島第一原子力発電所の周囲80キロから離れることを勧告した。英政府は東京を離れるよう勧告した。枝野幸男官房長官は冷静な対応を呼び掛けた。
  米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長は16日の議会証言で、福島第一原発について、「放射線量は極めて高く、是正措置を講ずる能力に影響を及ぼしている恐れがある」と語った。
  米国務省は17日、「国務省は米国民に現時点での日本への渡航を延期すること、日本に滞在中の米国民には出国を検討することを強く勧告する」との声明を出した。日本に駐在する米軍関係者の家族の出国も許可したという。
  ケネディー国務次官は16日遅くに米国で、「放射性物質の漏れが続く、あるいは増加する可能性を排除できないことから、日本に滞在中の米国民には危険な接触の可能性を避けるため慎重な対応を勧告する」と述べた。
  フランスとベルギー、ノルウェーは自国民に日本出国を勧告している。フランスとロシア、ベルギー、スリランカ、中国の政府と航空会社は出国を望む自国民のために航空機を準備した。
  新華社通信によれば、中国は15日以来、地震の被害の大きかった4県から自国民を新潟と東京に移している。また、11-16日の間に4000人以上の中国国民が日本から大連に到着したという。
  オーストラリア政府は17日、福島原発から80キロの域内から離れるよう国民に勧告した。外務省のウェブサイトによると、16日には東京や地震の被災地付近への渡航を見合わせることも勧めた。

都内の大使館一時閉鎖、パナマ・コソボなど計8カ国に
朝日新聞2011年3月17日16時39分
 東日本大震災を受け、東京都内にある大使館の一時閉鎖に踏み切る国が増えている。福島第一原発の事故への不安が理由と見られる。
 外務省によると、17日までに大使館の一時閉鎖を正式に同省に通報してきたのは、すでに連絡を受けていたイラク、バーレーン、アンゴラに加え、パナマ、クロアチア、コソボ、リベリア、レソトの計8カ国。正式な通報はないものの、事実上閉鎖されている大使館も「相当数ある」(関係者)という。
 オーストリアも大使を始めとする館員の大半が大阪に移り、大使館機能を移転させた。大使が日本国内にとどまったり、閉鎖期間を一週間程度に限定したりして、今後の推移を見極めようとする動きもあるという。 
   中国、原発建設計画の審査・承認を一時停止
20110317
 
  
http://japanese.china.org.cn/business/txt/2011-03/17/content_22162124.htm
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年3月17日
 国務院の温家宝総理は16日、国務院常務会議を開き、日本の福島原子力発電所の放射線漏えい状況に関する報告を聴取した。
会議では、原子力の安全の重要性と緊迫性を十分に認識し、原子力発電は安全第一で進めなければならないと強調され、次の4つの方針が決定された。
(1)中国の原子力施設に対して全面的な安全検査を直ちに実施する。全面的かつ念入りな安全評価を通じて危険な箇所を確実に探し出し、関連措置を講じて絶対的安全を確保する。
(2)運転中の原子力施設の安全管理を確実に強化する。原子力施設所在機関は制度を整備し、操作規程を遵守し、運転管理を強化する。監督部門は監督・検査を強化し、危険な箇所を直ちに見つけ、消去するよう企業を指導する。
(3)建設中の原子力発電所を全面審査する。建設中のすべての原子力発電所に対し、最も先進的な基準で安全評価を行う。危険な箇所は必ず改め、安全基準に則っていない原子力発電所は直ちに建設を停止する。
(4)新規の原子力発電所建設計画の審査・承認を厳格に行う。原子力安全計画を直ちに策定し、原子力発電中長期計画を調整して完全なものにし、原子力安全計画が確定するまで、すでに前期工事が始まっている計画を含め、原子力発電所の建設計画を一時停止する。
 会議では、放射線に対する環境監視警報や重点地域の緊急モバイル監視を継続的に強化し、随時、監視状況を発表するほか、日本の関係当局と協力を強化し、被災地の中国人をいち早く安全な場所に移転するよう要請された。

中国、原発の安全点検を命令
2011年03月17日 16:44
【3月17日 AFP】中国政府は16日、東京電力福島第1原発の事故を受け、国内の原発の安全点検を命じるとともに、新たな建設計画の承認を凍結する決定を下した。
 同国では現在13基が稼働しており、20基以上が建設中だ。さらに50基の建設が計画されている。
中国:原発建設の審査と承認、凍結
毎日新聞 2011年3月17日 東京朝刊
 【北京・米村耕一】中国政府は16日、温家宝首相が主宰する国務院(政府)常務会議を開き、福島第1原発の事故を受けて、新規の原発建設計画の審査・承認を暫定的に凍結することを決めた。常務会議は、稼働中の原発の全面的な安全検査を行うほか、原子力安全計画の策定を急ぐとしており、凍結は計画が確定するまでの措置。
中国、新規の原発建設計画 承認を一時停止 安全対策、早急に策定
2011/3/17付日本経済新聞
 中国国務院(政府)は16日、温家宝首相の主宰で常務会議を開き、日本の福島第1原子力発電所の事故を受けた中国の対処方針を決めた。原子力の安全計画を早急に策定し、それができるまでは新規の原発建設計画の承認を一時的に止める。国内のすべての原子力施設を対象に、緊急の安全検査も実施する。
 会議は「原子力発電の発展は安全を最優先しなければならない」との基本方針を確認した。中国には現在、稼働中の原発が13基、建設中のものが20基以上ある。
 中国政府は2020年末に原発の発電能力を10年末の約8倍にあたる8600万キロワットまで増やす計画。新規の原発建設計画は目白押しだが、会議は新たにつくる原子力安全計画が承認されるまでは新たな建設計画を認めないことを明確にした。
 事故発生後、中国政府幹部は中国の原発建設計画に変更がないことを強調してきた。しかし、深刻度を増すにつれ、中国国内でも原発への不安が広がっている。国務院の決定は安全を徹底することで、国民の不安を取り除く狙いがあるとみられる。
 会議では中国国内で放射線の異常が検出されていないことも報告。日本側と協力して被災地にいる中国人を安全な場所に避難させる作業を急ぐ方針も確認した。
中国、原発建設計画の審査・承認を一時停止
サーチナ2011/03/17(木) 14:51
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0317&f=politics_0317_007.shtml
 国務院の温家宝総理は16日、国務院常務会議を開き、日本の福島原子力発電所の放射線漏えい状況に関する報告を聴取した。会議では、原子力の安全の重要性と緊迫性を十分に認識し、原子力発電は安全第一で進めなければならないと強調され、次の4つの方針が決定された。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。
(1)中国の原子力施設に対して全面的な安全検査をただちに実施する。全面的かつ念入りな安全評価を通じて危険な箇所を確実に探し出し、関連措置を講じて絶対的安全を確保する。
(2)運転中の原子力施設の安全管理を確実に強化する。原子力施設所在機関は制度を整備し、操作規程を遵守し、運転管理を強化する。監督部門は監督・検査を強化し、危険な箇所を直ちに見つけ、消去するよう企業を指導する。
(3)建設中の原子力発電所を全面審査する。建設中のすべての原子力発電所に対し、最も先進的な基準で安全評価を行う。危険な箇所は必ず改め、安全基準に則っていない原子力発電所は直ちに建設を停止する。
(4)新規の原子力発電所建設計画の審査・承認を厳格に行う。原子力安全計画を直ちに策定し、原子力発電中長期計画を調整して完全なものにし、原子力安全計画が確定するまで、すでに前期工事が始まっている計画を含め、原子力発電所の建設計画を一時停止する。
 会議では、放射線に対する環境監視警報や重点地域の緊急モバイル監視を継続的に強化し、随時、監視状況を発表するほか、日本の関係当局と協力を強化し、被災地の中国人をいち早く安全な場所に移転するよう要請された。 
   青森の東通原発、当面は工事休止 東電が青森県に報告
2011/3/17 18:25日本経済新聞
  20110317
 
 
 東京電力は17日、東日本巨大地震の影響で起きた福島第1原子力発電所の事故を受け、青森県で計画する東通原発(東通村)の工事を当面見合わせる方針を明らかにした。同日、青森県に報告した。東電の東通原発は今年1月に着工し、4月から本格的に工事を進める計画だった。
東京電力東通原発工事見合わせ
3/17 17:09 青森放送
福島第1原発事故の影響で東京電力は東通原発1号機の本格工事を当面見合わせる。出力138万5千キロワットで1月に着工し4月から本格工事に入る予定だった。電源開発の大間原発工事とむつ市の使用済み核燃料中間貯蔵施設の工事も当面休止する。
東電が東通原発の建設中断 電源開発も大間を
2011/03/17 18:09   【共同通信】
 東京電力は17日、福島第1原発の事故を受け、青森県東通村の東通原発1号機の建設を中断すると明らかにした。
 電源開発は、大間原発(同県大間町)の建設を当面中止。東電などが出資する「リサイクル燃料貯蔵」も、使用済み核燃料中間貯蔵施設(同県むつ市)の建設を当面中止する。
 いずれも担当者が17日、青森県庁を訪れ、県に報告した。
 東電の佐久間三喜夫青森事務所長は、福島第1原発事故に会社を挙げて対処していると説明。「状況を鑑み、4月からの本格工事を見合わせる。再開時期は言える状況にない」とした。
 東通原発1号機は1月末に着工したばかり。国内最大級の出力138万5千キロワットで、2017年3月の運転開始を目指している。 
  福島第一原発4号機写真 
 20110316
 
 
 
  福島第一原発1,2,3,4号機写真 
20110315
 
 
 
左から1,2,3,4号機
煙をあげているのは3号機
  4号機、使用済み燃料損傷の恐れ 福島第1原発 
2011/03/15 19:50   【共同通信】
 20110315
 
4号機、使用済み燃料損傷の恐れ 福島第1原発
2011/03/15 19:50   【共同通信】
 東京電力は15日午後、福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールの水が沸騰し、水位が低下している可能性があることを明らかにした。水位の確認はできず、注水作業もできていないという。使用済み核燃料が冷却されないと、燃料が損傷して放射性物質が漏れ出す恐れがある。
 一方、枝野幸男官房長官は、15日朝に火災があった4号機について「高い濃度の放射性物質は継続的に出ていない可能性がある」と述べた。
 4号機の原子炉建屋では同日午前6時15分ごろ、爆発音がし、壁に8メートル四方の穴が二つ開いているのを作業員が確認した。同9時半すぎには火災が発生し、穴から煙が出ていた。水面から露出した使用済み燃料が水蒸気と反応して水素が発生し、爆発した可能性について東電は「否定できない」としている。
 東電によると、地震の影響でプールの冷却機能が停止し、給水もできていないという。水温は14日午前4時の時点で84度まで上昇していた。通常40~50度という。
 地震発生時に4号機と同様に定期検査で停止していた5、6号機のプールの水温も若干上昇しているとしている。
 枝野長官は記者会見で、3号機付近で15日午前に測定された毎時400ミリシーベルトの高い放射線量は、14日に水素爆発した3号機の建物の残骸が影響した可能性を指摘した。
 経済産業省原子力安全・保安院によると、同原発1~3号機では、原子炉への海水の注入を続けているが、水位の上昇ペースは遅く、約4メートルの核燃料が半分程度、水面から露出しているという。

4号機 外壁落下し2か所の穴
3月15日 20時5分NHK
経済産業省の原子力安全・保安院は、15日朝、福島第一原子力発電所の4号機で爆発音がし、調べた結果、建屋の外壁が落下し、8メートル四方の穴が2か所開いていたことを明らかにしました。
原子力安全・保安院によりますと、15日午前6時14分、福島第一原子力発電所の4号機で爆発音が聞こえ、従業員が現場に向かったところ、原子炉が入っている建屋の北西側の外壁が2か所で落下して穴が開いていたということです。穴はいずれも8メートル四方で、爆発があったとみていますが、原因については分からないということです。また、それからおよそ3時間後の午前9時38分には、4号機の建屋の4階付近から出火しましたが、午前11時ごろ、自然に消えていることが確認されました。4号機は定期検査中だったため、運転はしておらず、原子炉の中は空で、すべての核燃料は、格納容器のそばにある保管用のプールの水の中に入れていました。このため、プールの温度は上がりやすい状況になっていて、14日は、通常のおよそ40度より高い84度になっていたということです。4号機のプールの水は、核燃料の熱で蒸発していることも考えられますが、原子力安全・保安院では、現在の水位がどうなっているのかは分からず、今後、水を注入する方法を検討するとしています。

福島第1原発4号機、北西側の壁に8メートル四方の穴2つ
2011年 03月 15日 19:50
[東京 15日 ロイター] 経済産業省原子力安全・保安院は15日夜の会見で、同日午前の福島第1原子力発電所4号機の火災について、午前6時14分に爆発音がした後、東京電力(9501.T: 株価,ニュース, レポート)社員が北西側の壁に8メートル四方の穴があいているのを確認したと報告があったことを明らかにした。
 4号機ではその後火災が発生したが、消し止められた。4号機は定期点検中で、使用済み核燃料がプールに保管されていた。保安院は直前に起こった2号機の爆発との関連や使用済み核燃料が原因なのかは調査中だとしている。
 使用済み核燃料を保管するプールには冷却用に水位10メートル程度の水が満たされているが、現在、その水位がどの程度なのかは明らかになっていないという。使用済み燃料も熱を放出しており、14日に発電所の担当者が確認した際には水量は十分にあったとしているが、水温は通常50―60度のところ、80度超にまで上昇していた。
 また、水素爆発を起こした1号機、3号機は引き続き燃料棒の一部が水に浸されない状態が続いている。同日朝の爆発で、格納容器につながる圧力抑制室が損傷した可能性のある3号機も燃料棒の一部が露出している状況で、保安院は「引き続き海水の注入により、温度を下げる作業に取り組んでいる」と説明している。


福島第一4号機の建屋、ふたつの大きな穴
2011年3月15日18時17分朝日新聞
 原子力安全・保安院は15日夕、福島第一原発4号機の建屋北西側の壁に、8メートル四方の穴が2カ所開いていることを明らかにした。同日午前6時14分に爆発音がした後、東京電力の従業員が現地で確認したと報告を受けた。4号機には使用済みの核燃料が保管されている。

東日本大震災:放射線、年間限度の400倍 福島原発
毎日新聞 2011年3月15日 20時51分
 東日本大震災で被災した東京電力の福島第1原子力発電所4号機で爆発音がした問題で、経済産業省原子力安全・保安院は15日、同電力から「午前6時14分、大きな爆発音がして、原子炉建屋(たてや)の外壁に8メートル四方の穴が2カ所開いた」との通報があったと発表した。3号機付近で午前10時22分、一般人の年間被ばく限度の400倍に匹敵する1時間あたり400ミリシーベルトの放射線量を記録。菅直人首相は同日、第1原発から半径20~30キロの範囲内の住民に屋内退避を求めた。同原発2号機では同6時10分ごろ、原子炉格納容器につながる圧力抑制プール付近で爆発音があった。放射性物質を閉じこめる格納容器が損傷し、影響が懸念されている。
 東電によると、4号機の原子炉建屋は5階建て。午前9時38分には4階の壁の穴付近から煙が出ていたが、正午前には鎮火状態になった。保安院によると、火災は使用済み燃料プールのそばで起きたとみられる。
 極めて高い放射線量が確認されたのは、4号機に隣接する3号機付近。枝野幸男官房長官は午前の会見で「3号機付近の放射線量の上昇は、4号機の爆発によって出たと考えられる」と述べたが、夕方の会見で「14日の3号機の建屋崩壊で生じたがれきが原因ではないかとの見方が出ている」と発言。保安院も「3号機の水素爆発の影響ではないか」としている。枝野長官によると、4号機の爆発当時、原子炉を冷やす注水作業のため、約50人の作業員が周辺にいた可能性がある。
 人が短時間に極めて高い放射線を浴びると細胞が破壊されたり、DNAが壊れるなど、深刻な健康被害が出る。今回記録された400ミリシーベルトという放射線量は、原発作業員の年間被ばく限度量の8倍。250ミリシーベルト程度で、白血球の一時的な減少が起きるとされる。
 東電によると、2号機では15日午前6時14分に爆発音がした。その後、「圧力抑制プール」と呼ばれる格納容器とつながって水蒸気を水に変える設備の圧力が3気圧から1気圧に低下した。圧力抑制プールに穴が開いて水がなくなっていれば、放出している空気中の放射性物質が水に吸収されず、そのまま外部に漏れる恐れがある。
 2号機は14日、原子炉に冷却のための水を入れることができなくなり、同日午後6時半ごろから約2時間20分にわたって燃料棒が全て水の上に露出した「空だき」と呼ばれる状態になった。【足立旬子、関東晋慈】

東日本大震災:福島2号機格納容器「穴が開いた可能性」
毎日新聞 2011年3月15日 20時41分
 15日早朝、原子炉を納めた格納容器の一部で爆発音が確認された東京電力福島第1原発2号機。その後の4号機のトラブルによって、周辺の放射線量が急激に上昇し、ただでさえ手間取っていた炉内への注水作業は一層困難になった。注水が止まれば、核燃料の崩壊熱によって温度が上昇し、再び危険な「空だき」状態になる恐れもある。
 東電によると、2号機で爆発音がしたのは、原子炉格納容器につながる圧力抑制プール。その後、格納容器内の圧力が、それまでの3気圧から外気と同じ1気圧に下がったため、経済産業省原子力安全・保安院は「格納容器の一部に穴が開いた可能性がある」という。
 もし格納容器が損壊していれば、炉心を守るのは原子炉圧力容器しかなくなる。東電によると、炉内を冷やす水の量は回復しつつあるが、それでも午後4時10分現在、燃料棒の上部1.8メートルが水面上に露出し、危険な状態には変わりない。
 元原子炉設計者で科学ライターの田中三彦さんは「海水で水浸しにするしか対策はないが、入れようとした水が(内圧の影響で)入らなければ燃料棒が溶け落ちるメルトダウンが進行する」と危惧する。
 周辺の放射線量が高いため、東電は約70人の作業員を短時間ずつ交代で注水作業に当たらせている。
 住田健二・大阪大名誉教授(原子炉工学)は「とにかく水を入れ続けなければならない。あと1~2日も注水すれば、燃料棒からの発熱も減って、今よりも条件が改善される。これ以上の燃料の溶解を防ぎ高い放射線レベルの核分裂生成物も出なくなる。事業者が責任を持って取り組むべき問題だ」と話す。
 一方、吉川栄和・京都大名誉教授(原子炉工学)は「原子炉圧力容器に海水を注入する作業は近づいてしなければならない分、(遠隔操作で対応した)米スリーマイル島原発の事故より状況は悪い。作業員の被ばくを防ぐためにも、圧力容器内の水を自動的に循環させるなどの経路を人為的に構築すべきではないか」と話している。【酒造唯、藤野基文、高野聡、河内敏康】

福島第一4号機北西側に8m四方の穴2か所
(2011年3月15日18時28分  読売新聞)
 東京電力は15日、東日本巨大地震で被災した福島第一原子力発電所(福島県)の3号機付近で同日午前10時22分に毎時400ミリ・シーベルト(40万マイクロ・シーベルト)の放射線量を観測したと発表した。



 同日午前11時過ぎに記者会見した枝野官房長官は「身体に影響を及ぼす可能性があることは間違いない」と述べた。同日朝には、2号機で大きな爆発があり、原子炉格納容器の下部にある圧力抑制室の圧力が低下。4号機では、原子炉建屋内にある使用済み核燃料の一時貯蔵プール付近で火災が起き、建屋北西側の上部側壁に8メートル四方の穴が2か所開いているのが確認された。
 1~3号機では原子炉内の水位が低下して核燃料棒が露出する事態が続いており、核燃料が損傷して大量の放射性物質が外部へ漏れ出ている可能性がある。茨城、栃木両県や都内などで、ごく微量の放射性物質が検出されている。政府と東電は15日、事故対策統合本部を設置。菅首相は同日午前11時の記者会見で、同原発周辺の半径20~30キロ・メートル圏内の住民約13万6000人に対し、屋内退避を求めた。


福島第一1~4号機、依然制御できず
(2011年3月15日18時39分  読売新聞)
 東京電力福島第一原子力発電所は、計6基の原子炉のうち4基で、放射能漏れや原子炉格納容器の破損が疑われる爆発や建屋火災など、深刻な事故が相次いで発生し、1~3号機で原子炉が十分に制御できない状態に陥っている。


 水素爆発により原子炉建屋が大破した1、3号機について、東京電力は、核燃料の「冷却が最優先」として、炉心への海水の注入を続行。だが、圧力容器内が高圧になっていることもあり、「水が入っているかどうかは確認できない」(東電)という。15日午後の段階では、1号機の水位は依然不足しており、燃料棒の約半分が水につからず露出した状態が続いている。

 3号機は同日朝に、建屋上部から原因不明の蒸気の発生が確認され、東電が調査を急いでいる。

 14日夕から深夜にかけて、炉内の水位が低下し、燃料棒が2度にわたりすべて露出した2号機は15日朝、原子炉格納容器の下部にある圧力抑制室付近で爆発が起きた。海水を注入しているが、水位は徐々に低下し、やはり燃料棒の一部が水につかっていない異常な状態になっている。

 一方、東日本巨大地震の発生時には、定期検査中で運転を停止していた4号機も、15日朝になって建屋で火災が発生した。建屋内には使用済み核燃料の一時貯蔵プールがあり、火災事故に伴って、放射性物質の飛散が懸念されるが、現場に近づけないため、十分に状況を把握できていない。

 福島第二原発で、4基の原子炉のうち4号機だけが、冷却水が100度を下回る状態で安全に停止できていなかったが、15日朝に安全停止が確認された。

福島第1、第2原発の現状 
2011/03/15 20:21   【共同通信】
 15日現在の東京電力福島第1、第2原発の現状は次の通り。

 【第1原発1号機】地震後に冷却機能が失われ、燃料の一部が溶ける「炉心溶融」が発生。原子炉格納容器の蒸気を外部に放出した。12日に水素爆発で原子炉建屋を損傷、海水を注入し炉心を冷却する作業を実施。

 【同2号機】冷却機能が失われ燃料が一時、全て露出した。14日に同3号機の爆発で原子炉建屋を損傷。15日午前、格納容器の圧力抑制プール付近で爆発音。メルトダウン(全炉心溶融)発生の恐れを否定できず。炉心への海水の注入作業で水位は一部回復。

 【同3号機】13日に冷却機能が失われ、炉心溶融の可能性。蒸気を外部に放出し、炉心に海水を注入。14日に水素爆発が起き、原子炉建屋を損傷。15日に付近で毎時400ミリシーベルトの高い放射線量を観測。

 【同4号機】定期検査中。15日午前に原子炉建屋で火災。使用済み燃料が反応した水素爆発の可能性。水位は未確認で注水作業はできていない。

 【同5・6号機】定期検査中。

 【第2原発】1・2・4号機は地震後に自動停止。冷却機能が失われていたが、蒸気を外部に放出する作業などの結果、15日までに安定的な「冷温停止」状態となり緊急事態を脱した。3号機は地震後に自動停止し冷温停止状態になった。 
  東日本大震災:欧州で脱原発運動活発化「政策再検討を」
 20110315
 
毎日新聞 2011年3月13日 20時26分
 【ブリュッセル福島良典】福島第1原発の爆発を受けて、欧州各国で12日以降、環境政党や市民団体が原子力発電への依存軽減を求める脱原発運動が活発になっている。欧州では最近、温室効果ガスの排出抑制などの観点から「原発回帰」の動きが高まっていたが、日本における安全神話崩壊の衝撃は大きく、各国政府に方針見直しを迫る圧力が強まっている。
 ドイツでは12日、老朽化した原発を抱える南西部ネッカーベストハイムの近郊で、反原発団体の約6万人が手をつないで原発閉鎖を要求する「人間の鎖」を作った。また、社会民主党のガブリエル前環境相は独誌シュピーゲル(電子版)で「国際レベルでの原子力政策の再検討」を呼び掛けた。
 ドイツでは昨年、中道右派連立政権が「原発17基を20年ごろまでに全面閉鎖する」との従来の脱原発政策を軌道修正、稼働年数を平均12年延長することを決定。再生可能エネルギー開発まで既存原発を活用するためだ。メルケル首相は12日、日本の事故を踏まえて関係閣僚の緊急会合を招集、国内原発の安全点検を指示した。
 電力の約8割を原発に依存する「原子力大国」のフランスではベッソン・エネルギー担当相が記者会見で「深刻な事故ではあるが、原子力大惨事ではない」と強調した。だが、フランスで近年、放射能漏れ事故が相次いだこともあって、環境団体などは脱原発議論の開始を求めている。

各国政府、原発安全性への懸念抑制に躍起
2011/3/15 14:00
(2011年3月15日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 日本の原発事故で事態がいっそう緊迫するなか、世界各国の政府は原子力の安全性を訴え、国民の信頼確保に躍起となっている。

■欧州各国のエネルギー相が会合

 福島第1原発は14日に3号機の建屋が水素爆発するなど深刻な事態に陥っており、原子力の安全性を巡る議論が再燃している。一方で、各国に課された厳しい気候変動目標を達成するには、原子力など多様なエネルギー供給が必要で、原発の安全性はその成否を左右する。
 原子力産業の先行きに対する投資家の懸念増大を受け、原発運営・施設大手の株価も大きく落ち込んだ。同産業が国内総生産(GDP)や雇用において重要な部分を占める国は多い。欧州各国のエネルギー相は15日、業界幹部や監督当局とブリュッセルで会合を開き、原子力の安全性を議論する。
 福島第1原発の原子炉の一部の製造元である米ゼネラル・エレクトリック(GE)は15日前場のニューヨーク市場で株価を3%近く下げた。ウラン世界最大手のカメコはカナダ市場で20%以上下落。
 フランスでも14日、原子力大手アレバの株価が急落。58カ所の原発を保有するフランス電力公社(EDF)も同じく下げた。
 ドイツでも主要公益企業の株価が下落。エネルギー大手エーオンは5.4%、同RWEは4.7%下げた。

■中国の原子力政策には変更なし

 投資家の懸念は、多くの国で進んでいる新たな原発建設計画が、日本の重大事故で中止に追い込まれるかどうかだ。
 インドではさっそく反原発団体が原子力の危険性が実証されたと訴えた。インドのテレビ視聴者は、炉心溶融(メルトダウン)の回避に必死に取り組む映像にくぎ付けだ。一方で、国営の原子力発電公社(NPCIL)は国民の不安解消を急ぎ、同国の設備は安全であるとのコメントを出した。
 インドには現在、20の原子力発電所があり、総出力は4780メガワット。しかし政府はこれを飛躍的に増大させ、2020年に3万メガワットを目指す。
 中国では劉鉄男・国家エネルギー局長が中国原子能科学研究院(CIAE)を視察し、(原子力推進計画に)承認の意思表示をした。同氏は14日に発表したプレスリリースで「原子力の安全かつ効率的な開発は、クリーンエネルギーを目指すわが国の目標を実現する重要な手段だ。関係機関は日本の原発事故の教訓を入念に分析し、わが国の原子力産業の安全な発展を保証すべきだ」と述べた。
 中国の原発計画が揺るがないとの見通しは、米ウエスチングハウス(WH)やアレバなど原子力大手には救いとなる。中国は最大の顧客であり、今後5年間で40GW(ギガワット)規模の建設計画があるからだ。

■ドイツ・スイスでは政策変更へ
 だが他の国では事情が異なる。欧州最大の反原発勢力を抱えるドイツのメルケル首相は、国内17カ所の原発の操業期限について、昨年議論を呼んだ延長決定を、今後3カ月かけて再検討すると発表した。
 その数時間前には、スイスが原発3カ所の建設許可を一時停止し、安全規制を再検討するとした。
 電力需要の大半を原子力に依存し、従来より国民の支持が高いフランスでさえも、環境活動家らが原子力推進に関する国民投票を実施すべきだと要求した。
 モリゼ・エコロジー・エネルギー・持続的開発相は、仏原発が「最も深刻な自然災害」に備えていると強調し、ベッソン産業相は日本の原発事故は重大ではあるが、今のところはまだ「核の惨事ではない」と述べた。

欧州や新興国、原発推進計画は変更せず
2011.3.14 00:49産経新聞
 【ロンドン=木村正人】二重三重の安全装置が施された日本の原子力発電所で起きた事故で、環境保護団体が脱原発のアピールを強めている。これに対し、地球温暖化対策で原発回帰を進める欧州諸国は原発の安全性を改めて強調、電力需要が急増する中国やインドの新興国は原発増設計画は変更しないと明言するなど、反原発の動きを牽制した。
 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は「25年前の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故以来、最悪の事故だ。日本は先の大戦以来、最大の自衛隊部隊を出動させた」と大々的に報じた。
 原発の稼働年数を延長する方針のドイツでは12日、環境保護団体のメンバーらが、南西部シュツットガルトとネッカーベストハイムにある原発間の45キロを約6万人の「人間の鎖」でつないだ。
 これは東日本大震災前に計画されていたものだが、運動の代表者は「日本の事故は原発が制御不能で危険な技術であることを証明した」とアピール。これに対し、メルケル独首相は「わが国の原発は安全だ。ドイツに地震や津波の心配はない」と反論し、原発の安全性を強調した。
 電力エネルギーの約8割を原子力発電に依存する原発大国・フランスは12日、関係閣僚と原発業界の合同会議を開き、ベッソン産業・エネルギー・デジタル経済担当相が「福島の事故は破局ではない」と国民に冷静な対応を求めた。
 チェルノブイリ事故で脱原発に突き進んだ欧州が原発の安全性を強調する背景には、温暖化対策を進めながら電力需要を補うには原発依存を強めるしか道がないという事情がある。
 世界では原発442基が稼働中で65基が建設中。新興国は今後も経済成長を続け、電力需要の激増が予想される。中東混迷で原油価格が高騰する中、エネルギーの需給が逼迫(ひっぱく)し、原子力需要が増すのは必至だ。
 世界第2の経済大国となった中国の場合、今後5年間で計4千万キロワットの原発を建設する。日系企業の技術を導入して原発建設を進めている中国環境保護省は、「日本の教訓を中国の原子力計画に生かす」として原発増設計画は変更しない考えだ。
 原子力協定締結に向けて日本と交渉を進めるインドでは、2004年のインドネシア・スマトラ沖地震による津波で南部チェンナイの原発が6日間停止した。しかし原子力庁は日本の事故を受けても、「立地条件を考慮して壁の厚さや高さを決めている」と述べ、原発建設を進める政策に変化がないことを確認した。
 電力の約34%を原子力で賄う韓国は日本と同様、原発の海外輸出に力を入れており、日本の原発事故の状況を慎重に見極めている。 
  米国が原発推進をあらためて強調、福島原発事故は「教訓に」
2011年 03月 15日 10:40  
 20110315
 
 米国が原発推進をあらためて強調、福島原発事故は「教訓に」
2011年 03月 15日 10:40
[ワシントン 14日 ロイター] 日本の福島第1原子力発電所で相次いで事故が発生するなか、米政府は14日、国内の原子力発電を引き続き推進していく意向をあらためて示した。

 米エネルギー省のポネマン副長官はホワイトハウスで記者団に対し、政府が目指すクリーンエネルギーの発展に向け、原子力発電は非常に重要な位置を占めていると指摘。米国内の原発の安全性を確信していると強調した。

 日本での原発事故については、今後の技術改善に教訓として生かすと述べた。

 米国では現在、104基の原発が稼動しており、国内電力需要の20%をまかなっている。

 オバマ大統領は、米国で高まるエネルギー需要への対応のほか、化石燃料への依存低減と温室効果ガス排出削減のため、原子力の拡大を呼び掛けている。昨年には、約30年ぶりに建設する新たな原発に83億ドル(約6800億円)の融資保証を発表している。

 福島で原発事故が発生したのを受け、原子力発電についての対応を見直す国もあり、ドイツは原発の稼働期間を延長する方針を棚上げした。

オバマ政権のエネルギー政策、日本の原発被災で見直し求める声
2011年 03月 14日 11:46
[ワシントン 13日 ロイター] 東日本大震災で被災した福島県の東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)原子力発電所の状況を受け、米議員や環境団体からオバマ政権にエネルギー政策の見直しを求める声があがっている。

 オバマ大統領は、国内のエネルギー需要に対応する狙いで、化石燃料への依存を減らし、原子力発電を推進する方針を打ち出している。

 しかし、今回の事態を受け、米政府内では、エネルギー政策を見直す動きがでている。

 上院国土安全保障・政府活動委員会のリーバーマン委員長(無所属)は、CBSの番組で「原発の建設取り止めは望んでいない」としたうえで「しかし、日本の地震・津波被害の状況を把握するまで、静かに素早くブレーキをかける必要があると思う。その後、さらなる情報を検討したうえで、建設続行を求めることが可能だと考える」と述べた。

 1979年のスリーマイル島原発事故以来、米国民の間では原発の安全性に対する懸念が強い。

 原子力関連産業の団体、米国原子力エネルギー協会(NEI)によると、現在、向こう15─20年間に建設予定の原子炉20基の営業免許申請を当局が審査中。

 NEIの広報担当者は、4─8基が新たに2016─20年の間に稼働開始する予定としたうえで「かなり抑制したペース」と指摘。「現段階で、日本の惨事を米国の計画に関連付けて結論を引き出すのは早計」との見解を示した。

 ホワイトハウスは、核の安全について教訓を得るため、日本の状況を注視している、としたものの、差し迫った政策の変更はないことを示唆した。

 ホワイトハウスの報道官は「日本の状況に関する情報は、いまも入り続けているが、政権はそれから教訓を得て、原子力エネルギーの安全かつ責任ある生産を確実とすることにコミットしている」としたうえで「大統領は、わが国のエネルギー需要を満たすことは、風力や太陽光といった再生可能エネルギー、天然ガス、原子力などさまざまなエネルギー源に依存することだと信じている」と述べた。

 環境保護団体「Friends of the Earth」の幹部は、「ずっと払拭されないでいる原子炉の安全性に関するリスク、それによる放射能汚染を踏まえると、オバマ大統領の原発促進策はいまや、疑問を持たざるを得ないアプローチだ」と指摘した。
  原発延命策を凍結=日本の事故受け徹底検査-ドイツ
時事通信
 20110315
 
原発延命策を凍結=日本の事故受け徹底検査-ドイツ
時事通信
 【ベルリン時事】ドイツのメルケル首相は14日記者会見し、東日本大震災による福島第1原発の事故を受け、連立与党が決めた原発の稼働延長計画を凍結すると発表した。
 メルケル首相は「日本の事故により、絶対に起こり得ないと考えられた危険も完全には可能性を排除できないことが明らかになった」と語り、原発延命策を3カ月間凍結し、国内のすべての原発の検査を徹底的に実施する考えを表明した。(2011/03/15-02:20)

ドイツが原発稼働延長を棚上げ、福島第1原発の問題受け
2011年 03月 15日 09:55
[ベルリン 14日 ロイター] ドイツ政府は、東日本大震災で被災した東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)福島第1原子力発電所が危険な状況に陥っていることを受け、原子力発電所の稼働期間を延長する方針を棚上げした。
 独連立政権は昨年、シュレーダー前政権が掲げた脱原発政策を修正し、原発の稼働停止期限を延長することで合意した。
 ところが、地震で被災した福島第1原発の深刻な事態を受け、急きょその方針の見直しを迫られた。
 メルケル首相は記者会見で「わが国の原発の稼働期間を延長する決定を棚上げにする。期間は3カ月を予定している」と述べたうえで、原発の安全性検査について、「一切聖域を設けず」行う方針を示した。

欧州 原発計画を見直す動き
3月15日 4時59分NHK
東北関東大震災によって福島第一原子力発電所で燃料棒が露出するなどの問題が相次いでいることを受けて、ヨーロッパでは、原子力発電所の計画を見直す動きが出ています。
ドイツでは、メルケル首相が14日、記者会見し、原子力発電所の運用を延長するとした去年の決定を3か月間凍結することを明らかにしました。これにより、稼動年数が長い2つの原子力発電所は、近く、運用を停止する見通しになりました。メルケル首相は「日本のような高い安全基準でも今回のような事態を防げなかったことは、世界にも大きな影響を与える」と述べ、原発の安全性について検証をし直すことが必要だという考えを示しました。メルケル首相の会見のあと、首相府の前では、環境団体など2000人余りが原発に反対するデモを行い、「日本の状況で分かるように、原発は危険だ」として、速やかに運用をやめるよう主張しました。また、スイス政府も14日、既存の3つの原子力発電所を更新する計画について、手続きを凍結すると発表しました。スイスは福島第一原発で起きた問題の原因を分析し、地震対策や原子炉の冷却方法についてより厳格な安全基準が必要かどうか検討するとしています。ヨーロッパでは、地球温暖化対策という側面もあって、近年、原子力発電所の利点を評価する動きがみられましたが、今回の震災は、そうした流れに影響を与えようとしています。

ドイツ、原発運転延長3カ月凍結 長期稼動の原発停止も
2011年3月15日1時16分朝日新聞
 【ベルリン=松井健】ドイツのメルケル政権は14日、国内の原子力発電所の運転を延長する政策を3カ月間凍結することを決めた。ドイツは昨秋、世界的な「原子力ルネサンス」の流れの中、シュレーダー前政権の原発全廃方針を転換し、原発延命に転じていたが、福島第一原発の事故で、原発の安全性への不安が噴出していた。今後、すべての原発の点検を進め、福島の事故も参考にしながら安全性を新たに判断していくとしている。稼働年数の長い原発が運転停止になる可能性もある。
 メルケル首相とベスターベレ副首相兼外相が14日、会見で明らかにした。メルケル首相は、ドイツでは日本のような巨大地震や津波の可能性は低いとしながら、「安全性の点検にタブーはない」と述べた。ドイツではメルケル政権の「脱・脱原発」政策への反発も強く、政権の支持率低迷の一因にもなっていたところ、今回の福島第一原発の事故で新政策の凍結を余儀なくされた形だ。

東日本大震災:福島第1原発爆発 原発利用延長を凍結、安全性を再調査--独首相表明
毎日新聞 2011年3月15日 東京朝刊
 【ベルリン小谷守彦】ドイツのメルケル首相は14日、日本の福島第1原発の事故を受けて記者会見し、連立与党が昨年、法制化した原発利用延長の決定を3カ月間凍結し、安全性について再調査する方針を表明した。
 ドイツの連立与党は、09年の発足から一貫して原発利用延長に積極的だったが、近く行われる地方選もにらんで慎重な姿勢に転じた。

ドイツ、脱原発政策を再策定へ 3カ月後に結論
2011/3/15 8:49日本経済新聞
 【ベルリン=赤川省吾】東日本巨大地震で福島第1原子力発電所が被災したことを受け、ドイツのメルケル首相は14日に緊急会見し、同国の「脱原発政策」を再策定する方針を表明した。「日本での状況は世界に影響を与えた」と語った。国内のすべての原発を再点検し、再生可能エネルギーに代替可能かどうか精査したうえで3カ月後に結論を出すという。
 ドイツのシュレーダー前政権は「2021年をめどにすべての原発を停止する」という脱原発政策を掲げた。09年に発足した現在のメルケル政権は原発は新設しないものの、稼働期間を平均で12年間延長する考えだった。
 だが今月に予定される州議会選挙では原発政策が最大のテーマに浮上。野党・緑の党や社会民主党(SPD)が「原発廃止」を訴えてメルケル政権と対峙する事態となった。メルケル政権は「原発に依存しすぎ」との批判をかわすため、脱原発の方針を再確認し、稼働期間の延長を当初予定よりも短縮する公算がある。
 ただし会見に同席したウェスターウェレ副首相兼外相は「過渡的な措置として原発は使い続ける」とも発言した。すべての原発を即時停止すれば、電力不足になり、周辺国から電力を購入する事態に陥りかねない。

独、「脱原発」先送り凍結も 首相が日本の事故受け表明
2011年3月15日 01時16分東京新聞
 【ベルリン共同】ドイツのメルケル首相は14日、緊急記者会見し、同国与党が決めた「脱原発」政策を先送りし原発の稼働年数を延長する計画について、3カ月間凍結し再検討すると発表した。東日本大震災での福島第1原発の事故が影響した。
 連立相手の自由民主党(FDP)党首のウェスターウェレ副首相兼外相も同日、凍結の見解を示していた。ドイツ与党の原発政策が全面的な見直しとなりそうだ。
 メルケル首相は、日本の原発事故は「世界や欧州、ドイツに影響を与える。現在の状況は以前と大きく変わっている」と強調した。原発を輸出しているドイツの動きは、世界的に原発導入国が拡大しているこれまでの国際的な流れに大きな影響を与える可能性がある。
 ドイツでは、左派のシュレーダー政権時代の2002年、全ての原発の運転停止を義務付ける脱原発法を制定。しかし、メルケル保守中道政権は昨年秋、22年までに全原発の運転を停止する予定だった脱原発政策を先送りし、国内原発の稼働年数を平均で12年間延長することを決定した。
 「日本の原発の安全対策は世界最高水準」として、これまでドイツ政府内で日本への評価が高かったことから、今回の大事故にドイツは衝撃を受けている。
 ドイツでは3月下旬に与党側の牙城であるバーデン・ビュルテンベルク州の議会選を控えているが、脱原発を掲げる野党の攻勢で与党は苦戦している。

ドイツ首相、原発計画の見直しを表明
2011.03.15 11:54 JST CNN
ベルリン(CNN) 日本の原発が危機的状況に陥っている事態を受け、ドイツのメルケル首相は14日、同国の原発の運用年数を延長する計画について再考すると表明した。
首都ベルリンで記者会見したメルケル首相は、日本の原発事故について「科学的には不可能としか思えないことが、実際に起こり得ることが示された」と語った。
原発の運用年数延長を定めた法律は政府の後押しで成立していたが、メルケル首相はこの延長を3カ月間凍結すると発表。原発の安全基準見直しを指示し、「見直しにおいてタブーがあってはならない」とした。
政府は原発を運営する電力各社と会談し、原発の今後について話し合う方針。 
  福島第一4号機関係 
 20110315
 
 4号機、放射性物質を隔てるのは建屋のみ
2011年3月15日13時46分朝日新聞
 福島第一原発4号機の使用済み燃料プールの火災はこれまでの爆発事故より深刻だ。プールは原子炉圧力容器や格納容器の外にあり、外部と隔てるのは鉄筋コンクリート製の建屋しかない。1、3号機と同様に水素爆発が起きて建屋が吹き飛び、高濃度の放射性物質が大気中に大量に放出される恐れがある。
 使用済み燃料は原子炉で燃やした核燃料を貯蔵しておくプールで、原子炉の隣にある。しかし、使用済みでも燃料は熱を帯びており、1時間あたり数トンの水が蒸発している。このため、常に水を補充して冷まさなければならない。今回、電源切れで水の補充が止まり水が蒸発したとみられる。このため使用済み燃料がむき出しになり、燃料を覆う合金から水素が発生し、酸素と反応して爆発したとみられる。
 対策は、速やかにプールに水を注入して使用済み燃料を十分に水で冷やすことだ。4号機は地震前から原子炉が停止中だったため水を入れるのは1、3号機より容易だ。
 しかし、すでに建屋内で火災が起きて一部損壊。高濃度の放射性物質が外に出ているとみられている。作業員の被曝(ひばく)の問題から作業は難航するとみられるが、建屋が水素爆発で吹き飛ぶことは防がなければならない。
 専門家は、建屋の大爆発で大気中に高濃度の放射性物質が大量に飛散するのを防ぐ対策が最も重要だという。

深刻な被害の恐れ 4号機燃料棒、圧力容器の外に
2011/3/15 12:40日本経済新聞
 東京電力の福島第1原子力発電所の現状が深刻になってきた。2号機が原子炉の心臓部に近い格納容器の一部が破損したほか、定期検査中で運転を停止していた4号機で火災が発生した。水素爆発によって建屋が吹き飛んだ同1、3号機の被害を上回る恐れがある。
 4号機は定期検査中で、使用済み燃料は原子炉の中心部から外されてプールの中に漬かっていた。冷温停止状態で燃料を抜き出したものの、まだ燃料は高温状態だった。地震により冷却水を循環させるシステムが止まり、プール内の水の温度が上がった。通常はプール内の温度は25度だが、午前4時の段階で84度まで上がっていたという。
 プールの水が高温になって水蒸気が発生し、燃料表面の金属と反応して、水素が発生したとみられる。その水素が建屋の屋上付近にたまり、水素爆発が起きた可能性が高い。この爆発を引き金に、火災が起きたと推測している。
 火災が発生したのは、4号機の原子炉建屋の5階屋根付近。2号機で15日午前6時14分に爆発が起き、従業員を一時退避させたこともあり、火災の確認は9時38分だった。同日午前6時14分に発生した2号機の爆発との因果関係は不明という。
 現在、使用済み燃料が入るプール内に水があるかどうかは不明で、東電は調査を急いでいる。プールに水がなければ、燃料からは放射線物質が放出される。炉内に燃料があれば、圧力容器、格納容器、建屋の順番で放射線物質の漏えいを防ぐとりでがあるが、4号機のケースでは建屋しかない。放射性物質が外部に放出させる危険性が高まった。
 一方、2号機で問題になっているのは、格納容器の底部にある圧力抑制室と呼ばれる部分。緊急事態に圧力容器内に注水するための水源となっており、放射性物質を多く含む。ここになんらかの損傷や欠陥があると、水が送れなくなるほか、放射性物質を含んだ気体や水が建屋に漏れ出す恐れがある。また、建屋は1号機や3号機と同じように内部に水素がたまっている可能性も否定できず、水素爆発を起こせば、一気に放射性物質を含んだ気体や水が周囲に拡散してしまう。
 2号機では放射性物質を隔離する最後の砦(とりで)といわれる格納容器が破損し、非常用の水の注入ができない状態が続くと、圧力容器内で燃料棒が水から露出しつづける可能性が高い。すると、露出部分が高温で溶け、下に燃料そのものが落ちる。制御棒で囲まれている間は核分裂を抑えていたが、溶け落ちることで圧力容器の底で、再び核分裂が始まる。燃料棒の冷却が進まず、「メルトダウン」と呼ばれる完全な炉心溶融が起きる可能性も高まり、放射性物質が完全に建屋の外に出る可能性が高くなる。

東日本大震災:福島第1原発爆発 高濃度放射能漏れ 4号機で水素爆発
毎日新聞 2011年3月15日 東京夕刊
 ◇2号機、格納容器損傷か 20~30キロ圏、屋内退避指示
 経済産業省原子力安全・保安院は15日、東日本大震災で被災した東京電力福島第1原子力発電所4号機で午前6時ごろ、大きな爆発音がして、原子炉建屋が損傷したと発表した。屋内にある使用済み核燃料プールで水素爆発が起きた模様だ。隣接する3号機付近で午前10時22分、一般人の年間被ばく限度の400倍に匹敵する400ミリシーベルトの放射線量を記録した。菅直人首相は同日、第1原発から半径20~30キロの範囲内の住民に屋内退避するよう求めた。また、同原発2号機では、同6時14分ごろ、水蒸気を水に変える原子炉格納容器につながる圧力抑制プール付近で爆発音があり、格納容器が損傷した恐れがある。

 保安院は「非常に厳しい値で、福島第1原発全体の原子炉の冷却作業が厳しくなる」との見解を示した。

 東電によると、4号機の原子炉建屋は5階建てで、爆発により屋根が損傷し、午前9時38分には4階北西部付近から出火。正午前には鎮火状態になった。

 4号機の燃料は、原子炉の定期検査のため、建屋の5階南側にある使用済み核燃料プールにすべて移されていた。午前4時38分、プールの水温上昇を確認。水素爆発はプール内の使用済み核燃料から発生した水素と酸素が反応して起きたらしい。

 4号機では、シュラウドと呼ばれる原子炉を囲む構造物の交換作業中で、プールの水位が通常より少なかった。このため、プールの温度が上昇したと考えられる。

 極めて高い放射線量が確認されたのは、3号機付近。4号機付近の放射線量は1時間あたり100ミリシーベルトだったが、枝野幸男官房長官は会見で「2号機での爆発の前後では放射線量に大きな変化がなく、3号機付近の放射線量の上昇は、4号機の爆発によって出たと考えられる」と述べた。

 枝野長官によると、4号機の爆発当時、原子炉を冷やす注水作業のため、約50人の作業員が周辺にいた可能性がある。

 人が短時間に極めて高い放射線を浴びると、細胞がそのエネルギーで破壊されたり、DNAが壊れるなど、深刻な健康被害が出る。放射線の被ばく量を示す単位はシーベルト。99年に茨城県東海村の核燃料加工会社「JCO東海事業所」で起きた臨界事故では、作業員が最大約20シーベルトの放射線にさらされ、2人が死亡した。1シーベルトは1000ミリシーベルト、100万マイクロシーベルト。

 一方、400ミリシーベルトという放射線量は、原発作業員の年間被ばく限度量の8倍という極めて高い数値。一般の人の限度量では400倍にあたる。250ミリシーベルト程度で、白血球の一時的な減少が起きるとされる。

 一方、東電によると、2号機では15日午前6時14分に爆発音がしたと報告があった。その後、「圧力抑制プール」と呼ばれる格納容器とつながって水蒸気を水に変える設備の圧力が3気圧から1気圧に低下した。

 圧力抑制プールは格納容器内の圧力を下げるため、蒸気を取り入れて水に戻すための設備。圧力容器内の蒸気を外部に放出する際に放射線量を下げる役割もある。圧力抑制プールに穴が開いて水がなくなっていれば、圧力容器内の気圧を下げるため放出している空気中の放射性物質が水に吸収されず、そのまま外部に漏れる恐れがある。

 2号機は14日、原子炉に冷却のための水を入れることができなくなり、同日午後6時半ごろから約2時間20分にわたって燃料棒がすべて水の上に露出した状態になった。注水を再開し水位が上昇したが、同日午後11時ごろから15日午前6時ごろまで、再び燃料棒(約4メートル)がすべて露出した状態になったとみられる。一方で爆発後に原子炉内の水位が回復し、露出部分は2・7メートルになった。爆発の影響で炉内の圧力が下がったためと考えられる。【足立旬子、関東晋慈、山田大輔、酒造唯】

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 ■半径30キロ圏の自治体

 東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)から半径30キロ圏の自治体は次の通り。

<全域かほぼ全域>大熊町▽双葉町▽富岡町▽楢葉町▽広野町▽川内村▽葛尾村▽浪江町

<一部地域>南相馬市▽飯舘村▽いわき市▽田村市


東日本大震災:福島第1原発爆発 放射能、最悪事態 専門家、憂慮の声
毎日新聞 2011年3月15日 東京夕刊
 ◇プラントのもろさ露呈
 15日早朝に発生した福島第1原発2号機の圧力抑制プールの爆発。外部により多くの放射性物質が漏れ出ているとみられる。前日には同じ号機で原子炉圧力容器が「空だき状態」となり、燃料棒の一部が溶け出したばかり。圧力抑制プール内であってはならない水素爆発発生の可能性が原因として指摘されるなど、専門家からは事態を憂慮する声が相次いだ。

 東日本大震災で被災した福島第1原発で相次ぐ爆発などの深刻な事故は、命綱の電源を失った原発プラントのもろさを露呈した。15日午前にも2号機の原子炉格納容器の一部である圧力抑制プールが損傷した恐れもある爆発を起こしたのに続き、安全に停止していたはずの4号機でも使用済み核燃料プールで爆発・火災が発生した。高い放射線量が観測されるなど事態は悪化し、収拾のめどは立っていない。

 4号機の爆発は、水の入ったプールに保管されていた使用済み核燃料が何らかの原因で熱を持ち、発生した水素が爆発した。原因は、プールの水が減ったことなどが考えられ、その場合は高レベルの放射線を出す使用済み燃料がむき出しになった可能性もある。

 一方、2号機の圧力抑制プールは、原子炉本体の圧力容器が入っている原子炉格納容器の一部で、圧力容器内の圧力を下げる際に重要な役割を果たす。通常は水が張ってあり、炉内から出る放射線を遮蔽(しゃへい)する。ここが損傷すると、炉心の冷却が一層困難になるのみならず、周辺の放射線量が上昇したり、炉内の放射性物質が漏れる危険性が高まる。

 原子力事故の際、炉内の放射性物質の封じ込めが最重要だが、2号機では燃料棒は破損し炉内に溶け始めているとみられている。格納容器まで破損したとすると、圧力容器が「最後の砦(とりで)」となる。

 86年のチェルノブイリ原発事故(旧ソ連)では炉内の過熱を止めることができず、核燃料が破損。最終的には原子炉や建物を吹き飛ばす大事故を起こした。東電は、今のところ炉内の圧力が保たれていることなどから、「2号機の圧力容器の健全性は保たれている」としているが、地震発生から5日目を迎えても炉内を制御できていない。今回の地震は想定外の規模とはいえ、日本にとって原発利用のあり方も問われている。【西川拓】

 ◇「五重の壁」でカバー
 原発ではウラン燃料を核分裂させ、生み出した熱で発電している。その時に発生する放射性物質を外界に出さず閉じこめるため、原発は核燃料を「五重の壁」で覆う構造になっている。第1が、ウラン燃料を焼き固めたペレット▽第2が丈夫な金属の被覆管▽第3が厚さ約15センチの金属製の原子炉圧力容器▽第4が厚さ約3センチの鋼鉄製の原子炉格納容器▽そして最後の第5の壁が、厚さ1メートル以上の鉄筋コンクリート製の原子炉建屋(たてや)だ。

 2号機の爆発では、第4の壁の格納容器の一部が損傷した恐れがある。また、すでに炉心溶融が起きていることから、第1、第2の壁も損傷している。

 ◇福島第1原発2号機をめぐる動き
 <14日>

13:25 水を循環させて炉内の温度を下げる機能を喪失

18:22 燃料棒が完全に露出し「空だき」状態に

20時ごろ 注水を開始

21:34 燃料棒の半分程度まで水位が回復

23:20 再び燃料棒が完全に露出

 <15日>

1:10 原子炉圧力容器の弁を開け、海水の注入作業を再開

6:14 圧力抑制プール付近で爆発音がしてプール内の圧力が低下、東京電力の一部職員らが避難

6:28 燃料棒の露出は2.7メートル

8:31 福島第1原発正門付近で毎時8217マイクロシーベルトの放射線量を計測



東日本大震災:福島第1原発爆発 「スリーマイル以上」--仏原子力機関
毎日新聞 2011年3月15日 東京夕刊
 【パリ福原直樹】フランス原子力安全機関(ASN)のラコスト総裁は14日、日本の福島第1原発の事故について「米国のスリーマイル島の事故(79年)より深刻だ」との見方を示した。AFP通信が伝えた。

 総裁は日本が事故の深刻度を、国際原子力機関(IAEA)が決めた8段階の尺度で「4」としていることについて、「(さらに深刻な)5以上で、6程度との感触がある」と指摘。この判断は「日本側からの情報に基づくものだ」とした。スリーマイル島事故はレベル「5」に指定されている。

 一方、総裁は日本の事故について、旧ソ連のチェルノブイリ事故(86年)のレベル「7」よりは深刻でないとの見方をしている。


  福島原発2号機で格納容器が損傷 
20110315
 
3号機の爆発記事は以下にはのせていません。

・線量
・2号機爆発による格納容器損傷
・4号機火災

■線量記事
官房長官「福島原発で400ミリシーベルトの放射線量」
2011/3/15 11:31日本経済新聞
 枝野幸男官房長官は15日午前の記者会見で、福島第1原子力発電所の爆発事故に関して、3号機付近で毎時400ミリシーベルトの放射線量を確認したことを明らかにした。「人体に影響を及ぼす数字」と述べた。
 これまでの最大値は8.2ミリシーベルト(8200マイクロシーベルト)。一般人の放射線量の限度は原則、年1000マイクロシーベルトに定められている。
 官房長官は「冷却作業をどう維持するかが今の課題」と説明した。

枝野氏「枝野放射能濃度400ミリシーベルト観測。身体への影響もある」
2011.3.15 11:26産経新聞
 枝野幸男官房長官は15日午前の記者会見で、東京電力福島第1原子力発電所での放射能濃度について、午前10時22分時点で、2号機と3号機の間で30ミリシーベルト、3号機周辺で400ミリシーベルト、4号機周辺で100ミリシーベルトが計測されたと発表、「身体に影響を及ぼす可能性のある数値だ」と述べた。

福島・茨城で放射線の値が上昇 福島原発爆発が原因か
2011年3月15日11時20分朝日新聞
 福島第一原発の事故で飛散したとみられる放射性物質が15日午前、風に乗って全国各地で観測されている。福島県いわき市では通常の400倍ほどの放射線量を観測。また、茨城県北茨城市や神奈川県横須賀市などでも通常よりも高い値を観測している。ただ、各県はすぐに健康に影響を与えるものではないとしている。
 いわき市では、15日午前4時に2万3720ナノグレイを測定。この値の線量を1日浴びた場合の人の被曝量は胃のレントゲン検査で受ける量に相当。県生活環境部は「ただちに健康に影響を及ぼすものではない。冷静な対応をお願いする」と呼びかけた。
 茨城県北茨城市では午前0時20分から上昇。午前5時50分には1時間あたり5575ナノグレイに達した。値は上昇と下降を繰り返している。15日午前中は北東の風が吹いており、原発の南西側に向かって風が吹いている。県は14日起きた福島第一原発などの爆発で放出された放射性物質が風で運ばれてきたとみている。
 神奈川県横須賀市では同日午前10時10分、212.8ナノグレイを観測。午前4時よりも8.5倍上昇。県危機管理対策課は「原発の事故との関係はわからない」という。
 グレイとは物が放射線を吸収する量を表し、放射線を人体が浴びたかの影響はシーベルトで表す。放射線の種類によって換算の係数が異なるため、単純に比較はできない。

■2号機
原発2号機で爆発音=圧力抑制室、損傷か-放射線量上昇・福島第1
時事通信
 東日本大震災で被害を受けた東京電力福島第1原発2号機(福島県大熊町)で15日午前6時14分、爆発音があった。東電によると、原子炉格納容器の一部の圧力抑制室が損傷したとみられる。今回の震災で、放射能を封じ込める格納容器の一部損傷が明らかになったのは初めて。
 原子力安全・保安院によると、爆発音後の同6時28分の格納容器内の圧力は約7気圧に保たれており、格納容器が大きく壊れたとは考えられないという。
 同原発の正門付近の放射線量は午前8時31分、1時間当たり8217マイクロシーベルトを記録した。自然界で人が1年間に浴びる放射線量は2400マイクロシーベルト。今回の量はその3倍を1時間に浴びる計算になるが、保安院は「健康に直ちに影響を与える量ではない」としている。正門付近の放射線量は約3分後、2400マイクロシーベルトに下がった。
 爆発音の後、東電は第1原発の職員について、約50人を残し退避させた。
 圧力抑制室は原子炉格納容器の下部にあり、水を張ったドーナツ状のプールになっている。過剰な水蒸気を水に戻す役割などがある。
 同原発2号機は冷却系統が機能せず、燃料棒が露出した状態が続いていた。
 保安院によると、燃料棒が全露出していたのは14日午後11時半から午前6時まで約6時間半。今回の爆発の影響で原子炉圧力容器の圧力が下がり、また海水を注入できるようになった。水位は回復を始め、同6時28分、長さ4.5メートルの燃料棒の下から1.8メートルまで水位が戻った。
 一方、東電によると午前7時すぎ、同3号機の建屋上部から蒸気が出ているのが確認された。点検中の4号機でも屋根部分に損傷が見つかった。(2011/03/15-11:07)

東日本大震災:福島第1原発2号機で爆発 格納容器損傷か
毎日新聞 2011年3月15日 10時46分(最終更新 3月15日 11時06分)
 経済産業省原子力安全・保安院は15日、東日本大震災で被災した福島第1原子力発電所2号機で午前6時14分ごろ、水蒸気を水に変える原子炉格納容器につながる圧力抑制プール付近で爆発音があり、破損した恐れがあると発表した。同午前8時31分には同原発正門付近で、一般人の年間被ばく線限度の約8倍に当たる8217マイクロシーベルトを記録、東京電力は炉心への注水作業に必要な作業員以外を被ばく回避のため一時的に避難させた。

 同原発1、3号機の水素爆発による原子炉建屋の上部外壁の破壊と異なり、格納容器自体が損傷した可能性があり、国内の原発事故としては最悪のケースとなった。一方、政府は15日未明、政府と東電が一体となって今回の事故に対応するため「福島原発事故対策統合連絡本部」(本部長・菅直人首相)を東京・内幸町の東電本店に設置、被害拡大阻止に全力で臨む方針だ。菅首相は自ら東電を訪れ、政府への報告の遅れなど一連の東電の対応を激しく批判した。東電は15日午前7時、地域別に順番に電力供給を停止する計画停電を再開した。

 保安院によると、東電から15日午前6時14分に2号機で爆発音がしたと報告があった。その後、圧力抑制プールと呼ばれる格納容器とつながって水蒸気を水に変える設備の圧力が3気圧から1気圧に低下した。直後の同午前7時に正門で1時間当たり965.5マイクロシーベルトの放射能を計測した。2号機で作業をしていた従業員は一時的に避難した。

 同午前8時半に記録した1時間当たり8217マイクロシーベルトは、一般の人が1年間に許容される放射線量の約8倍に上る。東電によると、同地点では、午前7時現在で1.9メートルの北西の風が吹いていた。保安院は「直ちに健康被害が出る値ではないが、周辺の放射能レベルは通常より上昇している」としている。同8時50分には2208マイクロシーベルトに低下した。

 圧力抑制プールは格納容器内の圧力を下げるため、蒸気を取り入れて水に戻すためのプール。圧力容器内の蒸気を外部に放出する際に放射能濃度を下げる役割もある。穴が開いてたまっていた水がなくなっていれば、圧力容器内の気圧を下げるため放出している空気の放射能が水に吸収されず、そのまま外部に漏れる恐れがある。

 2号機は14日、原子炉に水を入れることができなくなり同日午後6時半ごろから約2時間20分にわたって燃料棒がすべて水の上に露出した状態になった。注水を再開し水位が上昇したが、同日午後11時ごろから翌午前6時ごろまで、再び燃料棒(約4メートル)がすべて露出した状態になったとみられる。一方で爆発後に原子炉内の水位が上昇し、露出部分は2.7メートルになった。爆発の影響で炉内の圧力が下がったためと考えられる。

 また、東電は15日、福島第1原発4号機で同午前6時ごろ異音がし、原子炉建屋5階が損傷したとみられると発表した。詳しい状況は分かっていない。東電は、同8時半ごろ正門付近で非常に高い放射線量が計測されたことと何らかの関係があるかもしれないとしている。作業員にけがはなかったという。

 4号機は地震発生当時は定期検査中で運転しておらず、燃料は原子炉からすべて出され使用済みプール内にあった。5階は原子炉格納容器の上部にあたる「オペレーションフロア」と呼ばれる広い空間で、燃料の搬出入に使うクレーンがあり、使用済み燃料プールも5階に水面がある。【足立旬子、関東晋慈、山田大輔】

福島原発2号機で爆発音 高濃度の放射性物質漏れた恐れ
2011年3月15日11時4分朝日新聞
 東日本大震災で被害を受けた東京電力福島第一原子力発電所(福島県大熊町、双葉町)の2号機で15日午前6時14分ごろ、爆発音があった。経済産業省原子力安全・保安院に、東京電力が報告した。格納容器につながる圧力抑制室(サプレッションプール)が損傷した可能性があり、濃度の高い放射性物質が外部に漏れ出たおそれがある。2号機周辺の放射線量にも一時、上昇が見られた。

 東電は、注水作業に直接関わらない作業員や社員を、原発の外に退避させることを明らかにした。第一原発全体で50人の作業員が残るという。

 経済産業省原子力安全・保安院によれば、圧力抑制室は格納容器の下部にあり、冷却水が張られた設備。原子炉圧力容器内の蒸気を送り込んで冷やし、水に戻すことで、圧力容器内の圧力上昇を抑える。また、緊急炉心冷却システム(ECCS)の水源にもなる。

 爆発後、圧力抑制室の気圧が通常の3気圧から、大気圧とほぼ同じ1気圧まで急激に低くなった。このため、穴が開き、外気と通じるようになった可能性が高いという。圧力抑制室内にある、放射性物質が高い濃度で含まれる水や蒸気が外気に漏れ出した可能性がある。

 2号機の西南西にあるモニタリングポストの放射線量は15日午前6時に毎時73.2マイクロシーベルトだったが、爆発音の後の午前6時50分に毎時583.7マイクロシーベルト、さらに午前7時には毎時965.5マイクロシーベルトまで上昇。正門前では午前8時31分に毎時8217マイクロシーベルトまで上昇。その後、下がっている。

 午前8時31分現在の第一原発正門での風向きは北東から南西に向け1.5メートル。

 保安院はこれまで、原発から半径20キロ圏内の住民に避難を指示していた。

 2号機では14日になって炉心を冷やす水を循環させる仕組みが働かなくなった。原子炉内の水位が下がり、燃料棒全体がすべて露出。14日夕に2時間20分間、さらに14日深夜から6時間半にわたり空だき状態が続き、炉心溶融が否定できない状態になっていた。爆発音の後、水位はやや回復したが、燃料の一部が露出した状態が続いている。

 爆発音の原因は不明で、1、3号機と同様に原子炉内で発生した水素が爆発した可能性もある。また、溶けた燃料が下部の水に落ち、水蒸気爆発を起こした可能性も否定できないという。炉心が溶融して圧力容器や格納容器に大きな損傷ができれば、大量の放射性物質が大気中に拡散する可能性がある。

 放射性物質を内部に閉じこめる機能が失われたとすれば、1986年の旧ソ連チェルノブイリ原発事故に匹敵する事故になるおそれがある。また、周囲に大量の放射性物質が飛び散れば、爆発を起こして冷却作業が続いている1、3号機などほかの作業にも支障が出る可能性がある。

 ただし、圧力抑制室と通じる格納容器の圧力には変化がなく、大きく破損していない可能性も残るという。圧力抑制室が破損していたとしても、破損部分が上部であれば、これまでに実施した蒸気の放出と同じ状態にとどまる。下部が破損していると、放射性物質を含む水が漏れ出すおそれがある。

爆発音の2号機、何が起きた?…専門家の見方
(2011年3月15日11時08分  読売新聞)
 東京電力福島第一原子力発電所2号機で、15日朝に確認された大きな爆発音。

 
 20110315
 
原子力の最後の安全を確保する仕組みに重大な損傷が起きたのか。放射性物質が外部に大量に漏れ出す可能性もある。専門家の様々な見方をまとめた。

 原発で最も大事なのは、放射性物質の封じ込めだ。

 今回の爆発では、原子炉の格納容器に何らかの損傷が起きたのでは、という指摘が専門家から出ている。

 京都大原子炉実験所の今中哲二助教(原子力工学)は「圧力抑制室の圧力が大気圧と同じまで下がったというのは破損がそれだけ大きく、放射性物質が外部へかなり漏れ出たとみえる。格納容器とつながっているため、まさに『格納容器の部分破壊』とでも言える深刻な事態だ」と語る。

 元原子力安全委員の住田健二・大阪大名誉教授も「格納容器が健全であることを前提にしてきたこれまでの考え方とは異なる状況になった」と話す。

 爆発音に関しては水素爆発の可能性を指摘する専門家もいる。近畿大原子力研究所の伊藤哲夫所長は「圧力抑制室は蒸気を水に戻す機能も持つ。ここで爆発が起きたとすると、原子炉圧力容器から漏れ出た水素の一部が蒸気に混じり、水素爆発を起こしたとも考えられる。元々格納容器は窒素で満たされ酸素がない。水素が爆発するために必要な酸素は、格納容器の圧力を逃がす作業の中で入り込んだ可能性もある」と話す。

 また、同研究所の渥美寿雄教授(原子力材料学)も「東電は、格納容器に流れ出た大量の水素を、圧力抑制室から建屋に逃がそうとしている可能性がある。そのため、圧力抑制室の蒸気に水素が混じり込み、そこで爆発したのではないか。蒸気中に水素が4%混じり、酸素があると爆発する恐れが生じる。水素の濃度が低ければ爆発も小規模になる」と指摘する。

 渥美教授によると、圧力抑制室は格納容器と配管でつながってはいるが、別の空間との見方もできる。そのため、今回は抑制室だけで水素爆発がとどまったと考えられるという。

 一方で、藤家洋一・元原子力委員会委員長は「圧力抑制室の圧力が低下したことは、放射能を含んだ水が漏れだしていることを意味する。原子力の安全を確保する三本柱のうち最後の『閉じこめる』に問題が生じ、深刻だ。水素は空気よりも軽いため、格納容器の下部にある圧力抑制室にたまって爆発することは考えにくい」とみている。

原発2号機、圧力抑制室が破損 放射線量が大幅上昇
一部作業員が避難
2011/3/15 8:20日本経済新聞
 東京電力福島事務所は15日朝、原子炉内の燃料棒が冷却水上にすべて露出している福島第1原発2号機について、格納容器の底の部分で水蒸気を水に変える「サプレッションプール」(圧力抑制室)に欠損が生じていることを明らかにした。炉心を冷やすために海水を注入しても、冷却水の水位が回復しない異常事態が続いていた。

 東電福島事務所によると、6時10分に爆発音があり、圧力抑制室内で圧力が低下。正門付近で7時すぎ時点で1941マイクロシーベルトと放射線量が大幅に上昇した。何らかの異常があったと判断し、必要な作業員以外は構外に一時避難させたという。

福島第1原発2号機の圧力抑制室が損傷した可能性ある=東電
2011年 03月 15日 11:09
[東京 15日 ロイター] 東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)は15日、午前6時14分ごろ、福島第1原子力発電所2号機の圧力抑制室付近で爆発音が発生し、同室内の圧力が低下したため、同室で何らかの異常が発生した可能性があると判断し、一部職員を退避させたと発表した。同室の損傷の可能性もあるが、確認はできていないという。
 異常について東電の担当者は「(圧力抑制室が)損傷の可能性もあるし、圧力計に異常がある可能性もある」とした。燃料の損傷の可能性についても「いくらかある。可能性は否定しない」と語った。 
 同社によると、異常が発生した可能性があるとの判断から、原子炉圧力容器への注水作業に直接かかわりのない協力企業作業員と東電職員を一時的に同発電所の安全な場所へ退避させた。現場には50人程度が残り、注水作業などを継続している。東電担当者は、退避の理由を放射線を避けるためと説明した。
 爆発音の後、水位は「ダウンスケールだったものがマイナス2700まで上昇し、少しずつ上がり出している」としたが、これが何を意味するのかは現時点では不明と語った。
 また、圧力抑制室の損傷という事例は「これまで聞いたことがなく、基本的に想定外」と述べた。一部職員は退避したものの、現場で作業ができる環境にあり、人海戦術で順番に作業を継続しているという。  
 また、東電によると、午前8時30分ごろ、発電所正門付近で8217マイクロシーベルトの放射線量が検出されたが、8時50分時点で、2208マイクロシーベルトに低下したという。
 現在は20キロ以内としている周辺住民の退避範囲についても、「状況に応じ、今後拡大も検討していく」と語った。
 「海外への応援要請が必要では」との問いに対しては、「自衛隊にも手伝ってもらっている。必要があれあばさらに要請する」と述べるにとどめた。 
 一方、同社は、15日午前7時15分に福島第2原発4号機の原子炉が冷温停止状態になったと発表した。これにより1─4号機すべてで冷温停止状態となった。原子炉はすべて冷温停止中。

福島原発2号機で、格納容器が損傷、大量の放射性物質漏れ
2011.3.15 10:02産経新聞
 経済産業省の原子力安全・保安院などによると、15日早朝に爆発があった福島第1原発2号機で格納容器が損傷し、大量の放射性物質が漏れ出した恐れがあることが分かった。
 東京電力は、燃料の大半が溶融するメルトダウンが起きる可能性について「燃料の損傷がある。可能性は否定できない」と話した。

■4号機
福島第1原発4号機で火災=原子炉建屋4階から-東電
時事通信
 東京電力によると、福島第1原発4号機(福島県大熊町)で15日午前6時ごろ、大きな音がして、原子炉建屋5階屋根が損傷した。同9時40分ごろには、同建屋4階北西部付近で火が出ているのを確認。同社は消防に通報するとともに、経済産業省原子力安全・保安院に報告した。
 4号機は11日の地震発生当時、定期検査中のため運転停止中だった。(2011/03/15-11:18)

福島第一原発4号機でも火災 建屋の屋根付近に損傷
2011年3月15日11時7分朝日新聞
定期検査のため、運転停止中の福島第一原発4号機で15日午前6時ごろ、大きな音が発生、東電が確認したところ、原子炉建屋の5階屋根付近に損傷を確認した。その後、4号機の現場の状況を確認していたところ、9時38分ごろ、原子炉建屋4階北西部付近に出火を確認した。 
  原発事故、世界に衝撃 
20110312 
原発事故、世界に衝撃 欧米・新興国で推進政策見直しも
2011/3/12 21:57日本経済新聞
 【パリ=古谷茂久】東京電力福島第1原子力発電所1号機の事故は海外に大きな衝撃を与えた。日本の原発は世界的に最も安全に設計されており、運用・管理も最高水準とされていた。それが米スリーマイル島原発、旧ソ連のチェルノブイリ原発に次ぐ炉心溶融という最悪の事故に発展したことで、原発に対する信頼は大きく揺らいだ。
 ここ数年、原油高や気候変動問題を背景に、世界的に原発回帰の流れが強まっている。欧州ではかねて積極推進していたフランスだけでなく、一時は新設を凍結していた英国や、地震が多発するイタリアなども推進に方針転換。新興・途上国も経済的判断などから原発新設を加速している。
 スリーマイルとチェルノブイリの事故後には世界的に原発見直しの機運が高まった。今回の事故で各国で原発設置の正否を巡り議論が再燃するのは必至。特に、欧州では環境団体などによる反原発運動が根強く、方針の再転換を迫られる可能性がある。
 事故があった原子炉は「沸騰水型原子炉」で、チェルノブイリやスリーマイルの原発とは異なるタイプ。黒鉛で中性子を減速するチェルノブイリタイプより安全性は高いとされ、世界各国に広く普及している。
 過去のふたつの原発の炉心溶融事故は運転員の誤操作などの人的ミスがかかわっており、運用面での管理を強化すれば再発は防げると考えられていた。一方で今回は地震による衝撃が事故の引き金となり、原因は本質的に異なる。
 地震は原発の最大のリスクのひとつとされ、日本の原発では世界最高水準の技術と施工で免震・制震対策が施されている。にもかかわらず、炉心溶融を起こしたことで、世界の関係者に与える衝撃は大きい。
   福島第一原発事故
20110312
  
原子炉に海水注入決断、廃炉も…福島第一1号機
(2011年3月12日23時16分  読売新聞)
 地震による自動停止で原子炉内の圧力上昇と過熱を引き起こし、炉心溶融が心配されていた東京電力福島第一原発1号機に、東電は海水を注入するという決断をした。枝野官房長官が12日夜の記者会見で明らかにした。

 海水は、海から引いてたくさんの量を使用できるので、冷却の効果が高い。もともと原発には緊急用の海水注入系があり、温めた蒸気の冷却などに海水を使用している。原発が海辺に建設されるのは、このためでもある。
 特に、今回の緊急冷却では、海水にホウ酸を添加して使用する。原発の水は、冷却材であると同時に、中性子の速度を落として核分裂反応を起こしやすくする効果がある。
 水を注入した結果、再び核分裂が活発化しないよう、反応を抑えるのがホウ酸の役目だ。ホウ酸注入は、非常時の冷却では効果があり、軽水炉には専用の注入システムが常設されている。
 問題は、1号機の今後だ。海水を使用した場合、設備の復旧が難しくなる。特に今回の事故では、核分裂によって生じた放射性物質が外部に放出されていることから、ウラン核燃料の少なくとも一部が、金属被覆を溶かして露出し、融解を引き起こしている可能性がある。
 そのような深刻な汚染が起きたうえに海水を注入した原子炉を、再び健全な状態に戻すのはコストもかかり、実現はかなり難しい。
 仮に、原子炉を廃炉にする場合、国への審査手続きが必要になるほか、放射能の高い核燃料の冷却、施設の放射能汚染を取り除く作業(除染)などが必要になる。また、構造物も40年にわたる運転で中性子線にさらされ、放射化しているため、放射線の影響を防ぐための措置を講じた上で解体する必要がある。

福島第一1号機で爆発…4人負傷、3人被曝
(2011年3月12日22時55分  読売新聞)
 東日本巨大地震で被災した福島第一原子力発電所1号機の原子炉建屋で12日午後、水素爆発が発生し、作業員4人が負傷、放射性物質も飛散して敷地外にいた住民ら3人が被曝した。
 
  福島第一原発で建屋吹き飛ぶ 
20110312 
BBCのサイトに動画があります。
Huge blast at Japan nuclear power plant
http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-pacific-12720219
 
  福島第1原発で「炉心溶融」 放射性物質が周辺に拡散 
20110312

 
福島第一原発で爆発音 けが人も
3月12日 17時7分NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110312/t10014627881000.html
東京電力福島事務所は会見し、「午後3時半ごろ、福島第一原発の周辺でドンという爆発音がした。その10分後に白い煙のようなものが見えるという情報が入った。作業員数人がけがをしている」と話しています。また、福島県警察本部が情報の確認を進めています。

福島第1原発で「炉心溶融」 放射性物質が周辺に拡散
共同通信
 経済産業省原子力安全・保安院は12日、東日本大震災で自動停止し、冷却機能を喪失していた東京電力福島第1原発1号機(福島県大熊町、沸騰水型軽水炉)の周辺で、放射性物質のセシウムとヨウ素が検出されたと発表した。
 セシウムとヨウ素は炉心のウラン燃料が核分裂してできる物質。保安院幹部は燃料の一部が溶ける「炉心溶融」が起きたとの見方を明らかにした。1200度以上に達し、燃料の被覆管が溶けたとみられる。炉心溶融は日本初だが、保安院は半径10キロの避難指示範囲に変更はないとして、冷静な対応を求めている。
 東電は、原子炉格納容器内の圧力が高まり、容器が耐えられずに破損するのを防ぐため、容器内の蒸気を外部に放出することに成功。懸念されていた圧力は下がったとみられる。東電は、原子炉圧力容器内に消防ポンプを使って海水を直接注入し、冷却する方針。
 福島第1原発100+ 件の正門近くの放射線量は、12日午後1時40分から同2時半までの間に、約2倍に上昇した。格納容器内にあった放射性物質を含む蒸気が周辺に放出されたためとみられる。
 原子炉に電力が供給されていれば、緊急炉心冷却装置(ECCS)が働き、炉心が冷却されるが、1号機では地震で外部電源の供給が止まり、津波の影響などで非常用ディーゼル発電機も動かなかった。
 炉心の水位は12日午後、燃料の上端から最大約170センチ下まで低下。燃料が徐々に水面から露出し、冷却ができずにこもった熱で溶けたとみられる。
 炉心溶融は、1979年の米スリーマイルアイランド原発100+ 件事故でも発生し、このときは燃料の約45%が溶け落ち、周辺に放射性物質が拡散した。

地震:国内初「炉心溶融」か セシウムを検出 福島原発
毎日新聞 2011年3月12日 14時20分(最終更新 3月12日 16時23分)
 経済産業省原子力安全・保安院は12日、東京電力福島第1原子力発電所1号機(福島県)で、燃料棒が損傷する「炉心溶融」が国内で初めて起こった可能性を明らかにした。同原発の周辺監視区域での放射性物質の測定で、セシウムが検出され、燃料棒が溶けているとみられる。保安院は「燃料棒の被覆管が一部溶融しているとみられる」とみているが、現在、同原発から半径10キロ以内に設定した避難地域を拡大する必要はないとしている。
 同原発1号機では、東北沖大地震発生後から原子炉圧力容器内の水位が下がり、燃料棒が次第に露出し始めた。消防車が大量の水を供給しているが水位の低下は止まらず、現在では最大170センチまで露出している。その結果、燃料自体の熱が上がり、包んでいる金属が溶けると、ウランが核分裂した後に生成されるセシウムが検出される。
 炉心溶融は、想定される原発事故の中でも最悪の事態で、外部に放射能をまき散らす恐れもある。圧力容器を覆っている格納容器内機能を維持するため、弁を開いて炉内の圧力を下げる作業を続けた。その結果、蒸気を外部に放出することに成功、格納容器内の圧力は下がったとみられる。
 これまでに2万1000リットルを注水しており、今後電源の回復を急ぎ、さらに多くの量の水を供給する。格納容器内の圧力は7.54気圧と安定している。

福島第1原発「炉心溶融が進んでいる可能性」 保安院
2011/3/12 15:30日本経済新聞
 経済産業省の原子力安全・保安院は12日午後2時、東京電力の福島第一原発1号機で原子炉の心臓部が損なわれる「炉心溶融が進んでいる可能性がある」と発表した。発電所の周辺地域から、燃料の核分裂に伴うセシウムやヨウ素が検出されたという。燃料が溶けて漏れ出たと考えられる。炉心溶融が事実だとすれば、最悪の原子力事故が起きたことになる。炉心溶融の現象が日本で確認されたのは初めて。
 保安院は同日午後3時半、圧力が高まって爆発による放射性物質の大量放出を防ぐため、格納容器内の減圧作業を実施した。圧力が「午後2時を境に急激に下がりはじめた」(保安院)という。
 周辺地域から検出された種類は、いずれも本来は金属容器で封じ込めている物質。炉心溶融で大量に放射性物質が出れば、被曝(ひばく)の被害が広がる恐れもある。
 保安院は今回の炉心溶融について「放射性物質の広がりを計算した結果、現時点では半径10キロを対象とする住民避難の範囲を変更する必要はないだろう」と話している。
 震災にあった1号機は、核燃料棒を冷やしていた水位が下がり、露出していたとの報告もあった。
 燃料を包む金属容器は高温に耐えるとされる。溶けたとなれば、燃料周辺が相当の高温にさらされたとみられる。金属容器ばかりか原発の圧力容器や格納容器を溶かせば、放射性物質が外に漏れ出す。
 原発の運転中は、炉心で核燃料が核分裂を起こしている。発熱反応が連鎖し、冷却水を蒸気に変えてタービンを回し、発電している。
 冷却水があるうちは熱が一定に保たれるが、本来の水位が下がると燃料が生む熱の行き場が無くなる。最悪の事態では、原子炉の心臓部である炉心溶融が起きる。
 この事態を受け、保安院は自衛隊に給水支援を要請した。大量の水を使って熱を冷ますためだ。
 過去の大きな原子力災害も、炉心溶融が原因のものがあった。1979年には、米ペンシルベニア州のスリーマイルアイランド原発にトラブルが発生。緊急炉心冷却装置が働かず、高温になった燃料が炉心を溶かす大事故につながった。

福島原発の炉心溶融か 東日本大震災、死者・不明は千数百人
東京新聞2011年3月12日 夕刊
 東北、関東の東日本に甚大な被害をもたらした国内史上最大の地震は12日も強い余震が頻発した。被災地の警察本部がまとめた死者は計434人、行方不明計784人に上る大震災となった。岩手県陸前高田市など津波により壊滅的な被害が出た地域が相次ぎ、死者・行方不明者は計千数百人となるのは確実。警察庁によると、岩手、福島など5県で計21万人が避難した。福島第一原発では放射性物質の外部への漏えいが初めて確認された。原子力安全・保安院は同日、炉心溶融が起きている可能性が高いと発表した。長野県栄村では同日未明、震度6強の地震があった。
 枝野幸男官房長官は12日午前の緊急災害対策本部で「1000人以上が命を落としたとみられる。内閣、国力を挙げ救難に取り組む」と述べた。
 福島第一原発は放射性物質が漏えい、第二原発は冷却機能を喪失しており、政府は両原発に「原子力緊急事態宣言」を出し第一原発は半径10キロ、第二原発は3キロ以内の住民に避難を指示。福島県双葉町などの住民計8万人が避難を始めた。第一原発1号機は正門近くの放射線量が通常の70倍以上に急増。第二原発は、非常時に炉心を冷やすプールの水が100度を超えた。
 12日未明、長野県栄村のほか、新潟県中越も6弱、群馬県北部と新潟県上越で5強を観測。気象庁は「大地震に誘発された可能性は否定できない」としている。
 青森県八戸市災害対策本部によると、岩手県・野田湾で12日朝、4メートルの津波を観測。岩手県警によると、陸前高田市では市役所3階まで津波が達し、市街地にはわずかな建物しか残っていない。宮古市の沿岸部と山田町のほぼ全域も水没した。陸上自衛隊によると、宮城県女川町は大津波で町全体が冠水、壊滅状態となった。枝野官房長官は記者会見で、被災地の中で岩手県住田町、大槌町と連絡が取れていないと明らかにした。
 宮城県気仙沼市では最大で直径1キロに及ぶ大規模火災が3カ所で発生した。警察庁によると、住宅など建物2517戸が全壊し、424カ所で道路が損壊した。
 JR東日本は東北、山形、秋田の各新幹線を12日も終日運休。

福島原発の炉心溶融、外国メディアが速報
2011.3.12 16:56サンケイ
 東京電力福島第1原発1号機で炉心溶融が起きたことについて外国メディアは相次いで速報。ロイター通信は、安全のため原子炉格納容器から蒸気を放出したことや、付近の住民が避難したことに触れながらも「危険が去ったとは到底言えない」と指摘した。
 一方で「爆発を起こしたチェルノブイリ(原発事故)のようなことは起こり得ない。最悪の場合でも爆発はない」との専門家の声を伝えた。
 AP通信は、政府が福島第1原発で「原子力緊急事態宣言」を出した翌日、同宣言を第2原発に拡大したことなど、原発をめぐる事態が深刻化した経緯も伝えた。(共同)

地震:福島原発で1000倍の放射線量 燃料棒損傷か
毎日新聞 2011年3月12日 10時42分(最終更新 3月12日 13時35分)
 経済産業省原子力安全・保安院は12日、東京電力福島第1原発1号機の原子炉容器内の水位が下がり、燃料棒の一部が最大90センチ露出し損傷している可能性のあることを明らかにした。国内初の炉心溶融になる恐れもある。消防車が大量の水を供給している。また、同原発の正門で通常の8倍、1号機の中央制御室で同1000倍の放射線量を計測した。この地震で放射性物質漏えいが確認されたのは初めて。政府は健康に影響を与える数値ではないとしているが、念のため12日、同原発の半径3キロ以内としていた避難指示を「半径10キロ以内」に拡大。12キロ南にある福島第2原発も同日、半径3キロ以内に避難、10キロ以内に屋内退避を指示した。
 保安院によると、福島第1原発1号機では格納容器内の圧力が一時、基準の2倍超の8.4気圧になった。圧力が上がりすぎると容器の破壊につながるため、東電は弁を開けて、蒸気を外に放出する作業を始めた。電源が確保できないため作業員が手動で二つある弁のうち一つを開けたが、残りは難航している。放射性物質を建物外に放出するのは初めて。微量で避難指示も出され、住民の安全は確保できるという。
 2号機では、原子炉内の水位が燃料棒の先端より3.7メートル高く、燃料は水中に没している。一時、緊急時に原子炉を冷やす冷却装置が稼働せず、炉心溶融も心配されたが、装置の稼働が確認された。3号機では原子炉内に冷却水が注入され、安全が保たれている。
 福島第2原発の1、2、4号機は、圧力抑制室の温度が100度を超え、圧力を一定に保てなくなっている。炉内を冷やすポンプは、地震で海水をかぶり故障している模様だ。1~4号機についても蒸気を外に放出する準備を進めている。

 【ことば】福島第1、第2原発 第1は東京電力初の原発として、1971年3月に1号機が営業運転を始めた。現在6基の原子炉が稼働する。第2は、第1の約12キロ南にあり、82年4月に1号機が営業運転開始。計4基が稼働している。いずれも、燃料の核分裂反応によって生じた熱で水を沸騰させ、できた蒸気でタービンを回して発電する「沸騰水型原子炉」で、計10基の総発電量は約910万キロワット。

地震:原発の脆弱性浮き彫りに 福島原発トラブル
毎日新聞 2011年3月12日 12時34分(最終更新 3月12日 12時41分)
 今回の地震によって、東京電力福島第1原発や同第2原発で、トラブルが相次いだ。第1原発1号機では、放射能を閉じ込める上で重要な格納容器の損傷を防ぐため、格納容器の弁を開けて圧力を下げる一方、微量の放射性物質を外部に出すという苦しい立場に追い込まれた。蒸気放出は緊急避難的な措置だ。
 福島第1原発1号機の格納容器内の圧力が上昇し、容器の破損につながる懸念が生じている。経済産業省原子力安全・保安院は「地震によって圧力容器と配管の間などから放射能を含んだ微量の水分が格納容器内に漏れ出た結果、圧力が上昇した可能性がある」と推測する。すでに作業員が手作業で格納容器の圧力を逃がす弁を開ける作業をしている。
 また、福島第1原発の敷地境界の正門で、放射線量を測定する敷地内のモニタリングが通常の8倍などを観測。初めての放射能漏れとなった。原因として、地震によって福島第1原発1号機の電源が失われ、外部に比べて原子炉内の圧力を下げる機能が失われた結果、微量の放射性物質が漏れ出た可能性があるという。
 今回の地震は、国内最大の規模ではあるが、東電柏崎刈羽原発を襲った07年の中越沖地震に続き、地震に対する原発の脆弱(ぜいじゃく)性を改めて示した格好だ。保安院によると、今のところ、一般住民の健康被害は出ていないが、トラブルはさらに増えている。今後も予断を許さない厳しい状況が続く恐れがある。【関東晋慈】 
  原子力政策大綱、5年ぶり改定へ初会合 原子力委
2010/12/21 10:28日本経済新聞 
20101216
 
     
 国の原子力委員会(近藤駿介委員長)は21日午前、原子力利用の基本方針である「原子力政策大綱」を見直す新大綱策定会議の初会合を開いた。改定は5年ぶり。2011年12月の取りまとめを目指す。地球温暖化防止やエネルギーの安定確保に向け、核燃料を有効活用する核燃料サイクルの推進や、原子力発電所の国際展開、核拡散防止などの効果的な施策を検討する。一般の意見も募る。
 ここ5年で進んだ新技術や経済情勢を踏まえ、産業界や自治体、研究機関などの関係者が月2回のペースで議論する。国内外で原発への関心が高まっている。適切な普及策を新大綱に盛り込めるかも焦点になる。
 国内では次世代原子炉と期待される高速増殖炉「もんじゅ」や使用済み核燃料の再処理が計画通りに進んでいない。策定会議の主要な議題になる。医療や農業への放射線利用や原子力人材の育成策も盛り込みたい考えだ。 
  もんじゅ 転半年遅れ/新幹線建設 
20101216
 
     
40%出力運転、半年遅れに=燃料交換用装置の落下事故で-「もんじゅ」原子力機構
時事通信
 高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で8月、燃料交換に使った「炉内中継装置」が撤去作業中に落下した問題で、日本原子力研究開発機構は16日、引き抜き作業は来年春になると発表した。来年度前半に予定していた出力40%での運転と発電試験は同年度後半、本格運転は2012年度から13年度にそれぞれ半年遅らせることにした。
 もんじゅは1995年に冷却材のナトリウム漏れ・火災事故を起こした後、今年5月に運転を再開。炉心確認試験と燃料交換を行った。しかし、8月26日に長いパイプ状の炉内中継装置(長さ12メートル、重さ3.3トン)を原子炉容器からつり上げて引き抜く途中、かぎつめ状のつり上げ装置の異常で約2メートル落下。変形して抜けなくなった。
 原子力機構は炉内中継装置の外側の筒ごと引き抜くしかないと判断。専用器具や仮設装置の準備、周囲の配管撤去に数カ月かかる見込みとなった。
 この発表に先立ち、福井県の西川一誠知事が東京・霞が関で高木義明文部科学相や大畠章宏経済産業相と会談。炉内中継装置の落下トラブルと復旧作業の長期化が「県民に新たな不安を与えている」として、安全確保を改めて要請した。その上で、もんじゅ運転再開の条件としていた北陸新幹線の敦賀市までの延伸認可・着工方針を年末までに明確にし、来年度予算で新規着工予算を確保するよう求めた。(2010/12/16-12:21)

もんじゅの出力試験、1年遅れに 原子力機構が発表
2010/12/16 14:01   【共同通信】
 日本原子力研究開発機構は16日、高速増殖炉原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)で8月に起きた燃料交換用装置の落下事故のため、早ければ2011年春の予定だった「40%出力試験」の開始を延期すると発表した。関係者によると、約1年遅れる見通し。
 これに先立ち高木義明文部科学相は16日、西川一誠福井県知事と東京都内で会談し、落下した装置の回収作業について、外部有識者による専門調査チームを設置するよう原子力機構に指示したことを明らかにした。
 高木文科相は西川知事に「11年度内に40%出力試験、13年度に本格運転を目指す」と説明したが、関係者によると、本格運転は14年以降にずれ込む見通し。

もんじゅ 次の試運転半年遅れ
12月16日 12時7分 NHK
 トラブルで運転再開のめどが立っていない福井県敦賀市の高速増殖炉「もんじゅ」について、国は、運転を再開して出力を上げる次の試運転を来年度末までに行うとし、計画は予定より半年遅れることを明らかにしました。
 「もんじゅ」は、ことし5月、およそ14年半ぶりに運転を再開しましたが、点検のため運転を止めたあとの8月、燃料を交換する長さ12メートル、重さ3トンの装置が炉内に落下し、ふたに引っかかり抜けなくなりました。この問題を受けて、高木文部科学大臣は16日、東京・霞ヶ関で開かれた福井県の西川知事らとの会議で、もんじゅの今後の計画を明らかにしました。それによりますと、落下した装置を引き抜くための大がかりな改修工事を来月から始めたうえで、運転を再開して出力を40%まで高め、発電する次の段階の試運転を来年度末までに行うとし、計画は予定より半年遅れることになりました。また、今後、国が中心となって外部の専門家を加えた組織を立ち上げ、作業の進み具合を確認することになりました。これに対し、西川知事は「県民の間で原子力への不安が高まっているので、安全規制や説明責任をしっかりは果たしてほしい」と述べました。
高速増殖炉は、発電しながら使った以上の核燃料を作ることができるとされ、国が進める核燃料サイクル政策の柱になっていますが、今回の計画の見直しで、「もんじゅ」の本格運転も予定より遅れて平成25年度にずれこむ見通しです。

もんじゅ試験延期、国が正式発表 装置落下トラブルで
朝日新聞2010年12月16日11時5分
 高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市、出力28万キロワット)で起きた燃料交換装置の落下トラブルを受け、高木義明文部科学相は16日、予定していた次の段階の試験開始時期を「2011年度中」とすることを明らかにした。
これまでは「11年度上半期」としており、半年ほど延期することを国として正式に認めた。
 都内で同日開かれた、地元の西川一誠福井県知事と大畠章宏経済産業相との意見交換会(3者協議)の中で明らかにした。文科相はまた、落下事故について、もんじゅを運営する日本原子力研究開発機構に対して「外部専門家の調査チームを設置し、定期的に作業状況を公表するよう指示した」と述べた。
 もんじゅは今年、ナトリウム漏れ事故以来約14年ぶりに試験運転を再開したが、8月に落下トラブルが発生、装置の回収が難航している。落下の衝撃で装置がふくらんで原子炉のふたの穴から引き抜けなくなったため、穴のまわりにある保護装置ごと引き抜くための大がかりな工事が必要になった。
 原子力機構は当初、来春から出力を40%に上げる第2段階の試験運転に入る予定だったが、延期は避けられない状況になっていた。さらに「2013年度ごろ」に第3段階の試験運転を経て、本格運転を開始する見通し。もんじゅは停止中も1日約5500万円の維持費がかかる。
 一方で高木文科相は、「もんじゅは我が国のエネルギー安定供給に貢献する」 とも述べ、国として引き続き推進する姿勢を強調した。(小堀龍之)

もんじゅ:本格運転は13年度内に延期 トラブル対応で
毎日新聞 2010年12月16日 11時12分(最終更新 12月16日 11時44分)
 高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、日本原子力研究開発機構は16日、全ての試験を終えて本格運転に入る時期を、12年度末から13年度内に延期する、と発表した。関係者によると「半年以上遅れる」という。原子炉容器内に誤って落とした炉内中継装置(3.3トン)が変形し抜けなくなっているトラブルへの対応のためで、装置の撤去準備作業は来月始める。
 1995年のナトリウム漏れ事故当時と同じ出力40%にする次段階の試験開始は来年7月以降としていたが、12年に延期。12年夏ごろとしていた出力100%の最終試験も、13年にずれ込む。
 もんじゅは3段階に分けて出力を上げる性能試験を約3年間行う計画で、今年5月の運転再開時には、13年3月の本格運転を目指していた。しかし今年8月に炉内中継装置の落下トラブルが起き、原子力機構は、装置が引っかかっている原子炉容器のふたの一部を取り外す大規模な工事を行うことを既に決めている。
 この日、福井県の西川一誠知事が高木義明文部科学相、大畠章宏経済産業相と東京都内で協議し、延期について合意した。また、高木文科相は、装置落下問題に対応する調査チームを原子力機構に置き、有識者による審議内容を復旧作業に反映させることを明らかにした。【酒造唯、安藤大介】

もんじゅ:再開延期 設計ミス、対応追われ 95年に続き「致命的」欠陥
毎日新聞 2010年12月17日 東京朝刊
 高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について日本原子力研究開発機構は16日、すべての試験を終えて本格運転に入る時期を、12年度末から13年度内に延期すると発表した。原子炉容器内で今年8月、炉内中継装置(重さ3・3トン)が落下したトラブル対応のため。同日、西川一誠福井県知事が高木義明文部科学相、大畠章宏経済産業相と東京都内で協議し、延期を合意した。95年12月のナトリウム漏れ事故で運転を停止し、今年5月、14年半ぶりに運転を再開したもんじゅだが、再度のトラブルに、運転再開を危ぶむ声もある。
【酒造唯、安藤大介、関東晋慈】
 16日の三者協議で西川知事は「(福井県民の不安を)簡単に考えるべきではない」と訴えた。95年のナトリウム漏れ事故から今月8日で15年。西川知事は「万一、ナトリウム漏れ事故のようなことがあれば、もんじゅそのものの存立さえ難しくなる」と、厳しい口調で国に対応を迫った。
 事故当時、機構は「原子炉自体に損傷はなく、装置は安全に引き抜ける」と楽観していた。だが装置は落下の衝撃で変形し抜けなくなっていた。調べたところ、装置をつり上げる部分でネジが緩み、機器が不必要に回転。つり上げるためのつめが装置にかみ合わなくなっていた。
 機構は国への報告書で「回転防止措置が施されていなかった」と事実上、設計ミスを認めた。95年の事故も、2次系ナトリウム配管の1本の温度計が「設計ミス」で折れたことが原因だった。
 もんじゅは、原子炉の熱を取り出すのにナトリウムを使うのが最大の特徴だ。
ナトリウムは空気に触れると激しく燃焼するため取り扱いが難しい。今回のトラブルでも、この「泣きどころ」が関係者を悩ませている。
 ナトリウムで覆われた原子炉内は視界が悪く、トラブルが起きても原因特定が
極めて難しい。機構は今回、原子炉のふたの一部を外して装置の外枠ごと取り出
す計画だが、ナトリウムが付着していることから、外枠ごと収められる大きな
「受け皿」が新たに必要だ。装置に新たな欠落部品があれば、炉内でそれを探す
作業が必要になり、工程はさらに遅れる。
 京都大原子炉実験所の元講師、小林圭二さんは「原子炉容器内のトラブルは一度起きれば致命的で、もんじゅの本質的な欠陥だ。設計がお粗末過ぎ、こうした事態を軽視していたとしか思えない」と批判する。

 ◇原子力大綱を見直しへ
 政府は年内にも、国の原子力利用の基本方針となる「原子力政策大綱」の見直
しに着手する。理由について原子力委員会は「もんじゅの運転再開が遅れている
ことなどを、今後の国の施策の基本的考え方に反映させるべきだ」と説明する。
地震などによる商用原発稼働率の低迷に加え、もんじゅや使用済み核燃料再処理
工場(青森県六ケ所村)のトラブルによる遅延など、核燃料サイクルの停滞も重
要な検討事項だ。
 新大綱策定委員長を務める近藤駿介・原子力委員会委員長は「(炉内中継装置
を)年内に抜くことができなかったことは、ナトリウム漏れ事故から15年、運
転が中断したことによる最大の問題。(技術者らが)知識を継承できていない可
能性がある」と批判する。
 機構によると、もんじゅの総事業費は9032億円(80~09年度)。今後、年間約230億円の維持管理費がかかる。
 経産省の専門委員会「もんじゅ安全性確認検討会」で委員を務める斉藤正樹・東京工大教授(原子炉安全工学)は「事故は起きないはずだという現場の思い込みがあったのではないか。再びトラブルを起こして運転延期を繰り返さないためには、当時の関係者や外部の意見を聴くなどの対応が重要だ」と指摘する。
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 ■ことば
 ◇高速増殖炉
 商業用原子炉などの使用済み燃料から取り出したプルトニウムを燃料に運転する。使った以上の燃料を生み出すため「夢の原子炉」とも言われ、国の核燃料サイクル政策の中核施設に位置付けられている。国は高速増殖炉について、50年までの実用化を目指している。

もんじゅ本格運転また遅れ…2013年度内に
(2010年12月16日12時14分  読売新聞)
 日本原子力研究開発機構は16日、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の本格運転の開始目標を当初の「2012年度内」から「13年度内」に変更すると発表した。
 原子炉容器内に落下した核燃料交換用の炉内中継装置を引き抜く作業の長期化が原因。作業への助言を受けるため、外部の専門家による調査チームも設ける。
 機構によると、作業は年明けに着手し、中継装置の引き抜きは来春になる予定。来年7月以降に開始予定だった出力40%の発電試験も「来年度内」と変更。もんじゅは5月、ナトリウム漏れ事故以降、14年5か月ぶりにいったん運転を再開したが、さらに計画が遅れることになった。
 この日、東京都内で高木文部科学相、大畠経済産業相と会談した西川一誠・福井県知事は、もんじゅへの県民の不安を訴え、「またナトリウム漏れのようなことがあれば、もんじゅの存立が危うくなる」と述べた。

もんじゅ本格運転、半年遅れへ 13年4月以降に
2010/12/16 11:30日本経済新聞
 高木義明文部科学相は16日、研究開発中の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の本格運転が2013年4月以降になるとの見通しを公表した。福井県知事と経済産業相が出席して都内で開いた協議会で明らかにした。運転主体の日本原子力研究開発機構の当初計画よりも、約半年遅れることになった。
 もんじゅは5月に14年半ぶりに運転を再開したが、8月に燃料を出し入れする装置の落下事故が起きた。12年3月までに出力を40%にあげる発電実験が控えており、出力を100%にする本格運転はその後になる。
 また、同日のもんじゅ関連協議会の席上、西川一誠・福井県知事が「今後万一大きな事故が起きれば、もんじゅ存続にかかわる」と安全性への懸念を述べた。
文部科学相は日本原子力研究開発機構に外部の専門家チームを新たに設け、安全確保と情報公開を徹底する方針を説明した。
 もんじゅは燃やした以上の燃料を生み出せる「夢の原子炉」といわれ、日本は50年の商業化を目指して研究している。

文科相、もんじゅ発電試験延期を表明 本格開始は「25年度内」
産経新聞2010.12.16 11:51
高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の原子炉容器内で8月、燃料交換用中継装置が落下した事故を受け、高木義明文部科学相は16日、東京都内で西川一誠・同県知事らと面談し、早ければ平成23年春以降に行うとしていた40%出力での発電試験を延期する方針を明らかにした。24年夏としていた本格運転開始の時期も「25年度内」と述べ、大幅な遅れが避けられない見通しとなった。
 また、復旧作業などに関し外部有識者からなる専門調査チームを設置、対策に取り組む考えを示した。
 説明は同日のもんじゅ関連協議会であり、高木文科相は「管理体制の強化により、安全確保と情報公開に努めたい」と話した。

もんじゅの今後は新幹線延伸次第 3者協議で知事強硬
朝日新聞 2010年12月17日
 高速増殖原型炉「もんじゅ」で起きた炉内中継装置の落下トラブルを受け、16日に東京で開かれた「もんじゅ関連協議会(3者協議)」。西川一誠知事は原子力政策に協力しない可能性にまで踏み込み、北陸新幹線の県内延伸を国に要求した。原発と引き換えに地域振興策を強硬に訴えたが、この日の協議では国から新たな回答は引き出せず、「もんじゅカード」の効果は未知数だ。
 「万が一、約束が実行されない場合は、県としても国策への今後の対応のあり方を考えざるを得ない」
 西川知事は3者協議で、高木義明文部科学相と大畠章宏経済産業相に対し、北陸新幹線について年内の着工認可と来年度予算の確保を強く迫った。協議後の記者会見では「今後の40%出力試験とか、他の原子力の課題もあるが、県民の理解を得るのは困難になる」と述べた。
 地域振興策を見返りとして求める「もんじゅカード」を公然と切り、原発政策に対して県の協力を見直す可能性まで踏み込んだのは、県が最重要と位置づける敦賀までの新幹線延伸が厳しい見通しになっているからだ。
 もんじゅを14年ぶりに運転再開させる際に開かれた4月の3者協議では、当時の川端達夫文科相が「地元の思いを重く受け止め、政府全体でしっかり取り組む」と発言。鳩山由紀夫首相(当時)もその後、「地域振興の要望に十分に対処する」と前向きに回答していた。しかし、結論は先送りの状態が続き、8月の国の概算要求でも北陸新幹線を含む整備新幹線の未着工区間の予算化は見送られた。
 年末の政府予算案の閣議決定が迫り、馬淵澄夫国交相が「年内に結論を出す」と表明している中で、今回の3者協議は西川知事にとっては最後で最大の「山場」だった。
 だが、協議では国からの回答に前進はみられなかった。高木文科相は「年末の予算編成に向けて国交相と話し、政府全体として取り組む」と、前任の川端発言を繰り返すだけだった。
 一方、西川知事は「3者協議が開催されたのは(両大臣が着工認可に向けて)決意を持って臨まれたから」と期待をつなぐ。しかし、鉄道建設・運輸施設整備支援機構の剰余金(約1.5兆円)を新幹線整備に活用する議論も先行きが不透明で、西川知事が手にする「カード」の効果が出し切れない可能性もある。(足立耕作、笹川翔平、高橋孝二)

新幹線“確約”得られず もんじゅ関連協
中日新聞2010年12月17日
 西川一誠知事と高木義明文部科学相、大畠章宏経済産業相による「もんじゅ関連協議会」が16日、東京都内で開かれた。高速増殖原型炉もんじゅ(敦賀市)の安全対策とともに、北陸新幹線などの地域振興策の推進を強く求めた西川知事に、両大臣は政府全体として取り組む姿勢をあらためて示した。
 「国は政治の約束を実行する責任がある」。国の2011年度予算決定を間近に控えた中での協議会。西川知事は「約束が果たされなければ、国のエネルギー政策への対応を考えざるを得ない」とまで言い放ち、年内に北陸新幹線金沢-敦賀間の新規着工を認可するよう幾度も求めた。
 高木氏は「地域振興に対する地元の思いを、あらためて重く受け止めた」と応じ、県が進めるエネルギー研究開発拠点化計画に「積極的に貢献する」と約束。
新幹線の要請には「年末の予算編成に向けて(所管の)国土交通大臣に話をする」と述べるにとどまった。
 大畠氏は、電源立地地域対策交付金を原子力に重点配分することなどを説明し、「予算確保にしっかり対応する」と強調。新幹線には言及せず、両大臣から認可実現の“確約”は得られなかった。
 一方、もんじゅの安全対策は前進した。高木氏は日本原子力研究開発機構に外部調査チームの設置を指示したことを説明。「安全確保と情報公開に万全を期し、性能試験が着実に進むよう指導していく」と述べ、国が前面に立って対応する姿勢を鮮明にした。
 西川知事は会議後の会見で、調査チームに文科省も参加することを評価し、「国が責任を負う心構えで関わり、実効性を強めてほしい」と期待。新幹線の議論には「国が会議を開いたこと自体、(認可の結論を出す)決意を持って臨まれたはずだ」との認識を示した。
 (平井一敏)

北陸新幹線延伸へもんじゅカード 3者協議で知事「エネ国策対応再考も」
(2010年12月17日午前8時04分)福井新聞
 万が一約束が果たされない場合は、県としても国策への今後の対応の在り方を考えざるを得ない-。16日開かれた文部科学、経済産業両大臣との3者協議で、西川知事は「もんじゅ273件カード」を真正面から切り、北陸新幹線の県内延伸実現を強く訴えた。運転再開を認めたもんじゅは、トラブルでまたもや工程延期。一方で県が求めた延伸も、政府の予算編成が大詰めを迎えてなお見通しが得られない状況。両大臣を見据えた目には覚悟がにじんだ。
 協議の冒頭、知事は地域振興策の着実な実行が運転再開を了承した前提だと切り出た。4月の前回協議で、その後の鳩山由紀夫前首相、平野博文前官房長官の発言で、いずれも政府として受け止める趣旨の発言があった経緯を挙げ、知事は「約束」という言葉を何度も繰り返した。
 その後ずるずると結論が先延ばしとなっている状況に「県民の信頼を大きく裏切るもの」と強く批判し、新幹線の福井駅部は「無残な姿がそこにある」とさえ述べた。
 対比するように、エネルギー政策への貢献について「15年以上停止していた巨大技術を動かしていくことは、地元としても決して容易ではない」と知事。会合後の記者会見でも「非常に苦労して(運転再開を)了承した。国として約束を守らないという話では、元の話でいろいろなことが起こるだろうということを申し上げた」と説明した。
 強い覚悟で臨むべきだとの意見は県会でも噴出しており、知事は場合によっては40%出力確認試験を認めるかにもかかわりかねないと両大臣に示唆するだけでなく、他の原子力課題も含めて県民の理解を得るのは困難になるとの認識を会見で示した。
 高木義明文科相の回答に「年末の予算編成に向けて」との言葉は入ったものの、「国土交通相とも話をし、政府全体として取り組む」と従来通り。知事は「(きょうの)回答よりも年末の答えだ」と念押しした。 
  プルサーマルの玄海3号機停止 
20101216
 
     
玄海3号機停止、定期検査を開始 全燃料チェックへ
佐賀新聞2010年12月11日更新
 国内初のプルサーマルを実施している東松浦郡玄海町の玄海原子力発電所3号機(加圧水型軽水炉、118万キロワット)で、1次冷却水中のヨウ素濃度の上昇が続いた問題で、九州電力は11日、同日午前3時に運転を停止したと発表した。今月下旬予定していた定期検査を約2週間早め、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料16体を含む全燃料193体を検査する。
 停止期間は約4カ月の見込み。ヨウ素濃度上昇の原因は、燃料に小さな穴が開いている可能性が高いため、1体ずつ使用済み燃料プールの検査容器に入れ、放射能濃度を測定する。
 定期検査では、このほか原子炉本体や蒸気タービンなど8設備を点検。燃料193体のうち約3分の1を新燃料に取り換え、新たにMOX燃料20体も装てんする方針。加圧器の溶接部分を強化する工事なども実施する。

玄海原発3号機 定期検査を開始 漏えい有無調査へ
=2010/12/11付 西日本新聞夕刊=
 九州電力は11日、同日午前1時に放射性物質のヨウ素濃度が上昇した玄海原子力発電所3号機(佐賀県玄海町、加圧水型軽水炉)の発電を停止し、定期検査を始めたと発表した。今月下旬の当初予定を前倒し実施した。
 検査では、3号機で行ってきたプルサーマル運転用のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料16体を含む燃料集合体193体すべてを取り出し、漏えいの有無や原因を調査する。
 発電停止期間は約4カ月。九電は、問題がなければ来年3月に第2陣の新しいMOX燃料を装荷し、同4月に発電を再開する方針。

玄海原発プルサーマル停止へ、ヨウ素濃度上昇で
(2010年12月11日  読売新聞)
 佐賀県玄海町の九州電力玄海原子力発電所3号機で1次冷却水の放射性ヨウ素濃度が上昇した問題で、九電は10日、今月下旬から始める予定だった定期検査を約2週間前倒しして手動で原子炉を停止し、11日にも原因調査に入ると発表した。
 九電によると、10日のヨウ素濃度は平常時の約4倍に上昇した。運転停止の基準値の約10万分の1で「安全性に影響はない」が、燃料棒に微小な穴が開いて放射性物質が漏れ出た可能性があることから、約4か月間の定検中に全燃料集合体193体を調べる。10日夕から3号機の出力を下げ始めており、11日午前にも停止する。
 3号機では昨年11月から、使用済み燃料を再利用する国内初のプルサーマル発電を行っており、193体のうち16体をウラン・プルトニウム混合(MOX)燃料が占める。九電はヨウ素濃度上昇の原因が「MOX燃料かどうかは分からない」としている。

玄海原発3号機、定期検査開始
2010/12/11 20:25日本経済新聞
 九州電力は11日、国内で初めてウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を使ったプルサーマル発電の営業運転を始めた玄海原発3号機(佐賀県玄海町)について、同日午前1時に発電を停止し定期検査を前倒しして開始したと発表した。1次冷却水のヨウ素濃度が通常値を超えたための措置。検査では燃料体を全て調べ、原因特定をめざす。 
  敦賀原発:1号機、溶接検査漏れ 
20101216
 
    
溶接部検査漏れ再発防止策報告/原電・関電
2010年12月16日 朝日新聞
 原発の溶接部の検査漏れが見つかった日本原子力発電と関西電力は15日、再発防止策などをまとめた報告書を、原子力安全・保安院に提出した。両社とも、今年度内に再発防止策を実施するとしている。
 原子力安全・保安院は7月、原電の敦賀原発1号機(敦賀市)で、原子炉格納容器内のポンプ溶接部が40年間検査から漏れていたことを受け、各電力会社に調査を指示。その結果、7電力会社の21原発で検査漏れが見つかった。
これを受け保安院が11月15日、原因究明と再発防止策を報告するよう求めていた。
 敦賀1号機は、ポンプ3台と弁9個の計41カ所で検査漏れが見つかった。
関電では、美浜2号機(美浜町)と、大飯1、2号機(おおい町)、高浜2号機で、計13カ所の溶接部が検査対象から漏れていた。
 両社は、メーカーからの図面提出の徹底や、検査計画の手順改定などの再発防止策を定めた。(高橋孝二)

敦賀原発:1号機、溶接検査漏れ41カ所 全国7事業者で最多 /福井
毎日新聞 2010年12月16日 地方版
 国内最長運転の敦賀原発1号機で今年7月、主要なポンプと弁12機器で検査対象から漏れていた溶接箇所が見つかった問題で、日本原子力原電は15日、1号機の検査漏れの溶接箇所は41カ所に上ると発表した。全国7事業者では最多となった。
 敦賀1号機の問題発覚を契機に、経済産業省原子力安全・保安院が全国の事業者に対し同日までの報告を指示していた。その結果、全国7事業者の21基、計139カ所の溶接箇所が検査対象から漏れ、電気事業法に基づく定期的な探傷検査をしていなかったことが分かった。
 原電は、7月の時点で敦賀1号機の検査漏れの溶接箇所が41カ所あることは把握しており、保安院にも報告していたが、7月の会見では公表しなかった。「説明不足だった」としている。
 県内では他に関西電力の美浜、大飯、高浜原発計4基の計13カ所で発覚している。原電、関電とも15日、再発防止対策を保安院に報告した。【酒造唯】

溶接箇所把握漏れ/1号機、中電再発防止策
2010年12月16日 朝日新聞
◆情報交換不足原因◆
 中国電力は15日、島根原発1号機(松江市鹿島町)の原子炉格納容器内の圧力容器につながる配管と循環ポンプ計16カ所の溶接箇所を把握していなかった問題について、経済産業省原子力安全・保安院に社内調査の結果を報告した。主な原因として、機器の納入時に製造業者との情報交換が不十分だったとした。
 把握していなかったのは、原子炉圧力容器からタービンに蒸気を送る配管12カ所、原子炉内の水を循環させるポンプ4カ所で、安全上の重要度ランクは最高のクラス1。
 中電は再発防止対策として、業者に対して溶接箇所の情報を求めることや、検査ごとに実施箇所に印を打つことなどを実行するという。
 また中電は、昨年4月に実施した2号機の定期検査で、記録用紙に記した放射線量などの許容範囲値の数字に誤記載があったと発表した。測定機器の設定値は正常で、検査に影響はなかったという。(大野正智) 
  増設頼み限界 長期的戦略を 東海村村長
朝日新聞2010年11月23日 
20101123
 
      
 「原子の火に生きる」と村民憲章に明記する原子力発祥の地・茨城県東海村。
昨年9月の村長選で「エネルギー産業としての原子力からの脱却」を掲げ、4選を果たした村上達也村長(66)に、廃炉の作業が進む中でのまちづくりを聞いた。
 ――少子化の時代に、村の人口が増え続けています。
 昭和40年代に、原発1号目の稼働、2号目の建設、燃料加工会社ができ、2千~3千人規模で増えた。最近は、子育てがしやすい町のイメージが定着し、若い人が住み着き、出生率は県内一だ。
 ――子育て支援や福祉予算の財源は主に原発関連ですか。
 もちろん原発もあるが、03年12月に火力発電所1号機が稼働し、建設中の2号機が3年後に動く。そのおかげで財政力指数は極めて高い。
 ――原発の増設は財源を増やします。村長選で「エネルギー産業としての原子力から、学術研究中心の原子力科学へ」と訴えたのはなぜ?
 短期的な利益を追求し、原発建設に頼るのには限界がある。電源交付金はあっても、原発の償却年数は15年で、税収は5年で半分になる。償却資産税に頼るから原発建設を続ける宿命を背負う。新潟県柏崎市では7号機まで造ったが行き詰まり、約10年前は約120億円あった固定資産税が約30億円に落ちたと聞く。
 ――今後、どのようなまちづくりをお考えですか。
 村には、研究施設が整っており、現在、村自体を研究都市「原子力センター」にする構想を策定中。01年には21世紀型の先端粒子線科学の「J―PARC(大強度陽子加速器施設)」ができた。社会的・文化的価値をもっと充実させ、結果的に経済性に結びつくようなまちづくりにしていく必要がある。J―PARCはアジアの拠点として世界に貢献できるだろう。
 ――短期的には税収は減少するのではないですか。
 地域の持続的な発展を考えた場合、国策だから、ではなく、地域主権の考えに立ち、一人ひとりが考え、本物のまちづくりをしなければならない。今後、全国各地で原発が40、50年たつ中、原発によるカネがあるうちに、それを将来にどうつなげ、何を生み出せるか、長期的な「種まき」をすることが大事だ。 
  原電:敦賀市に8億円寄付 駅舎改修や道路整備に 市「要請していない」/ 福井 毎日新聞 2010年11月23日 地方版より
20101123
 
     
 敦賀原発3、4号機の増設を計画している日本原子力発電が、JR敦賀駅舎改修や道路整備で8億150万円を敦賀市に寄付する。市は12月議会に提案する補正予算案に寄付金を計上しており、22日の会見で原電からと認めた。【酒造唯】

 同駅舎改修への寄付が明らかになるのは初めてで、5億円を基金に積む。市の試算によると市の負担は21億~28億円に上るが、基金は約15億円しかなく、市議会で財源不足が指摘されていた。 残りの3億150万円は3、4号機が立地する敦賀半島の市道バイパス整備に充てる。同整備は建設費数十億円の全額を原電の寄付で賄うことを既に公表しており、今年度当初予算でも約7000万円の寄付を受けた。 嶽勤治・市企画政策部長は「原電が自主的に寄付をしたいということで、市から要請した事実はない」としている。しかし複数の関係者によると、原電は3、4号機増設同意に伴い総額60億円の寄付を市に約束しており、05~06年度には市立敦賀病院の増築工事に20億円を寄付した。 原発関連の寄付に批判的な今大地晴美市議は「市民の身の丈に合った駅舎を作るのが筋。苦労せず寄付金をもらうのでは愛着もわかなくなる」と批判している。 
  柏崎刈羽原発5号機が運転再開 中越沖地震被災後4基目 
20101119
 
     
 2007年の中越沖地震で被災した東京電力柏崎刈羽原子力発電所(全7基)の5号機が18日、試運転を始め、運転を再開した。同原発の被災後の運転再開は7、6、1号機に続き4基目。
 5号機は同日午後1時半、制御棒を引き抜く操作が始められ、同日夜、核分裂の連鎖反応が続く臨界に達した。順調なら1週間程度で首都圏への送電が始まる見通し。
 東電は試運転を30~50日間実施し、原子炉設備の安全性が保たれているかどうか確かめる。点検項目や手順は、先行して運転を再開した3基と変わらないという。試運転にかかった日数は7号機は43日、6号機は35日、1号機は46日だった。(清水康志)
 
  鹿児島・川内原発:3号機増設 知事が同意
薩摩川内市長は歓迎、反対団体「予想できた、残念」 
20101119
 
   
川内原発増設知事賛同意見 地元では賛否交錯
2010年11月20日 01:10 西日本新聞
 鹿児島県薩摩川内市の九州電力川内原子力発電所3号機増設に19日、同県の伊藤祐一郎知事が賛同意見を表明したことに対し、地元では地域振興などに期待する「歓迎」の声と環境への影響などを懸念する「批判」の声が交錯した。
 同市の岩切秀雄市長は「知事は熟慮に熟慮を重ねた上での判断だろう」と述べた。今後は原発増設による交付金を活用し、企業誘致を進める考えを示した上で「県には工業団地の整備をお願いしたい」としている。
 地元の商工業者や建設業者でつくる川内原子力発電所3号機建設促進期成会はこれまで、県や県議会、市議会に建設促進の要望や陳情を重ねてきた。田中憲夫会長は「地域振興にこれほど喜ばしいことはない」と歓迎。「今後は建設工事や交付金などで、地元に多くのお金が落ちる」と期待を寄せた。
 一方、建設に反対する川内原発建設反対連絡協議会の鳥原良子会長は「最初から原発推進ありき。行くと決めたら行くという官僚的発想だ」と知事を批判した。「まだ建設はされていない。少しでも建設が遅れるよう、法廷闘争も視野に運動を進めたい」と語った。
 環境影響評価やり直しの義務確認を求め、九電を提訴している反原発・かごしまネットの向原祥隆事務局長も「あれだけ海の異変などを伝えたのに。知事は鹿児島を売った。さらに反対運動を強化する」と憤った。
 県議会で増設に反対してきた二牟礼正博県議は「将来、電力需要が増加するという九電の見通しは疑問。高レベル放射性廃棄物の処分場も未完成の中での決断に、知事も九電も責任を持ち、徹底した安全対策を進めてほしい」とくぎを刺した。
   河北新報社説
福島第1原発/危ういミスが続きすぎる
 
 20101118
 
   
  福島第1原子力発電所(大熊町、双葉町)で最近、東京電力の安全管理体制に不安を抱かせるミスが相次いでいる。今月2日には、5号機の冷却水の水位が短時間で激しく上下し、原子炉が緊急停止するトラブルが起きた。
 第1原発での原子炉緊急停止は、6月の2号機に続いて今年に入ってから2度目。半年足らずで2度も緊急停止を引き起こすのはお粗末であり、設備の保守管理や運転状況を厳しくチェックし直すべきだ。
 2日の緊急停止までの経過をたどると、かなり「綱渡り」の運転だったことがうかがえる。東電はこの日の夜、5号機で複数の制御棒を移動させる「パターン調整」と呼ばれる作業を始めようとしていた。原子炉内の核燃料は場所によって燃え具合にばらつきがあり、そのままでは燃焼効率が悪くなる。一定の出力を維持するために制御棒を操作するわけだ。
 制御棒を動かすためにはまず、いったん出力を下げなければならないので、運転員は再循環ポンプの回転数を下げて冷却水の流量を落とそうとした。
 ところが、連動して回転数が下がるはずの給水ポンプ(2系統)のうちの1系統がなぜか下がらず、水位が通常レベルより上昇して警報が鳴った。中央制御室の運転員はこの給水ポンプを手動操作に切り替え、回転数を下げたが、今度は水位が下がりすぎて、また警報が鳴ったという。
 その後、別系統の給水ポンプも手動にして回転数を上げた。すると水位が急に上がり、3度目の警報後、137本の全制御棒が原子炉に自動挿入されて緊急停止してしまった。緊急停止までの10分間で、原子炉内の水位を「高」→「低」→「高」と約50センチも急激に変化させる結果になった。
 なぜ緊急停止してしまったのか、東電は調査中だが、運転操作の問題もあったのではないか。給水ポンプの不具合がきっかけだったにせよ、運転が適切だったのかどうかは、しっかり検証されなければならない。とっさの時にどう状況判断し、どんな操作を行ったのかは、原子炉の安全管理に直結する重大な問題だ。
 第1原発では9月、定期検査中の6号機の制御ケーブルを取り外すべきだったのに、間違って運転中の5号機のケーブルを外してしまうという、信じがたい人為ミスを起こしていたことも発覚している。
 このケーブルは、何らかの原因で原子炉の水位が下がった場合、強制的に水を送り込む「原子炉隔離時冷却系」の動力源の制御に使われる。
 間違えたために運転中の5号機で約半月、非常時の大切な安全システムが作動しない状態になっていた。6号機ではなく5号機の図面を使って、定検の作業を指示したのがそもそもの原因だという。作業内容を審査した数人の東電社員もそろって見逃していた。
 原子炉を間違えてもなお、そのまま通ってしまう事態には空恐ろしささえ覚える。
   耐震安全性「支障なし」 5号機、焦点は構造WGの審議へ
 20101117
 
   
 経済産業省原子力安全・保安院は16日、昨年8月から運転を止めている中部電力浜岡原発5号機(御前崎市)の再稼働の可否を検討する審議会を開いた。審議会は、将来発生が想定される東海地震に対する5号機の耐震性について「設計上、機能の維持に支障はない」と指摘。運転の早期再開を目指す中電の主張に理解を示した。
 この審議会は、地震や地質学などの専門家がメンバーの「地震・津波、地質・地盤合同ワーキンググループ(WG)」。
 5号機は昨年8月11日、最大震度6弱を県内で観測した地震で自動停止した。その後、中電の調べで、地震波を増幅する特殊な地層が5号機の地下にあることが新たに判明した。これを受けてWGは昨年11月から、地下構造が及ぼす原発への影響を検証してきた。
 16日の会合では、これまでの中電からの報告や審議状況をまとめたうえで、保安院が意見を述べた。
 保安院は「昨年8月の5号機の揺れを、想定される東海地震の揺れに反映させても耐震設計上、支障がない」と説明。「強い地震波を出す区域を原発直下にあると仮想したモデルで、5号機の揺れの増幅を考慮しても耐震性に余裕がある」との見解を示した。
 中電がこれまで行った検証報告を支持する内容で、委員から異論は出ず、WGは5号機の運転再開を容認した。
 保安院によると、今後、建物の耐震構造を専門に検討する「構造ワーキンググループ」に検討結果を報告し、5号機の運転再開を認められるかどうか、再度検討するという。 
  ベトナムの原発 ロシアも受注 
20101031
 
  
 
原発の市場規模が書かれています。2025年までアジアだけで100兆円とあります。世界の中でも新設はほとんどアジアで、2025年までなので15で割ると7兆円くらいになり、再生可能エネ市場(2009年。世界)の半分くらいです。

東南アジアで初めてとなるベトナムの原子力発電所の建設について、31日に日本が2基を受注することが決まった一方、別の2基についてはロシアが建設することになり、新興国の原発建設をめぐって各国の受注競争が激しさを増しています。
ベトナム政府は、急激な経済成長に伴って高まる電力需要に対応するため、日本円にして1兆円余りをかけて、東南アジアでは初めてとなる原子力発電所を、ベトナム南部のニントゥアン省の2か所に2基ずつ建設することを計画しています。このうちの1か所をロシアの国営企業が建設することでベトナムとロシアが合意し、31日にハノイで、ベトナムのチェット国家主席とロシアのメドベージェフ大統領が出席して政府間協定が結ばれました。残る1か所については、フランスや韓国との受注競争の末、日本企業の受注が31日に決まっています。新興国では、経済成長の速さに発電所の建設が追いつかず、電力不足が深刻化していることから、温暖化対策にもなる原発の需要が増えており、アジア地域だけでも、2025年までの市場規模は100兆円に達するとみられています。日本は成長戦略の一つとして原発の売り込みを図っていますが、フランスやアメリカ、韓国なども積極的で、新興国市場をめぐる各国の受注競争が激しさを増しています。 
  特別会計仕分け84項目決定=社会資本、雇用が柱-対象48事業・行刷会議 
20101019
 
      
 政府の行政刷新会議(議長・菅直人首相)は20日夕、首相官邸で会合を開き、全18特別会計(特会)を対象とした事業仕分け第3弾で取り上げる個別事業として、社会資本整備事業特会や労働保険特会など8特会の計48事業を選定した。事業を伴わない特会や勘定も含めると18特会の84項目を対象に決めた。27日から30日まで実施する仕分け本番では、非効率な業務や一般会計との重複など、事業の「無駄」を厳しく精査する。
 首相は会合の冒頭、「長年の特別会計の議論に終止符を打つ覚悟で臨んでほしい」と強調。特会改革には法改正が必要となる場合もあるが、蓮舫行政刷新担当相は終了後の記者会見で「特会制度を大きく変える転換点だ」と語り、3年以内に仕分け結果の具体化に着手する考えを示した。 
 社会資本特会では、港湾・空港整備や洪水に対し安全性が高い「スーパー堤防」などの事業について、費用対効果を適正に判断しているかを見極める。労働保険特会では、若年層の就労を支援する「ジョブカード」などの雇用促進事業が成果を上げているかが焦点となりそうだ。
 また、エネルギー対策特会では、住宅用太陽光発電導入支援対策費補助金や温泉エネルギー活用加速化事業などが対象となった。エネルギー特会の歳入は歳出を上回り、一部は一般会計の財源となるなど「金余り」の状況で、仕分け関係者は「不要不急の事業が紛れ込みやすい」と指摘。発電施設がある地域に補助金を出す「電源立地地域対策交付金」の効果も検証する。
 「埋蔵金」の発掘では、国債整理基金と外国為替の両特会が焦点。両特会の積立金は合計で30兆円を上回っており、不要な部分については取り崩すなど制度見直しの可能性を検討する。
 一方、同会議では仕分け第3弾に参加する民間有識者として、稲葉延雄リコー経済社会研究所長(元日銀理事)、土井丈朗慶大教授、川本裕子早大大学院教授ら29人を決定した。

 政府の行政刷新会議が27日から特別会計に対して行う「事業仕分け」第3弾で、原子力施設を抱える自治体に配られる電源立地地域対策交付金が昨年11月の初回の仕分けに続いて議論の対象となり、青森県の自治体関係者がやきもきしている。初回は廃止や大幅減額などの判断にはならなかったが、新たな判断が示されれば立地地域への影響は大きく、関係者が懸念している。
 初回の事業仕分けで、同交付金は「見直しを行う」とされたものの、内容は「地方自治体の自由な判断で使える形にする」などとされ、地方にとっては歓迎できる評価となっていた。
 それだけに原子力施設が立地する下北半島の自治体幹部は「昨年の仕分けで国のエネルギー政策に対する立地自治体の貢献度が認められ、交付金の使い勝手が良くなった。いまさら議論を蒸し返すのか」と繰り返される仕分け作業に憤る。
 県も「重大な事態だ」と危機感を強め、情報収集を急いでいる。
 交付金から2009年度に県と県内市町村に配分されたのは約124億円に上る。使い道は病院や教育文化施設の整備、道路改良、保育サービス提供など幅広い。資源エネルギー庁によると、全国では09年度に1117億円が交付された。
 仕分けへの不安は他の自治体にも広がっている。原発を抱える市町村でつくる全国原子力発電所所在市町村協議会(事務局・福井県敦賀市)は18日、行政刷新会議のワーキンググループ委員を務める国会議員に対し、電源3法交付金の見直しにつながる事業仕分けに反対する要望書を提出している。

[電源立地地域対策交付金]原発の建設や運転を円滑に進める目的の電源3法交付金制度に基づく交付金の中で、この交付金が大部分を占める。本年度予算額で約6938億円(経済産業省所管分)のエネルギー対策特別会計を通して支給される。 
  原発中止求め文化人ら声明 
20101019
 
     
もとは以下にあります
http://www.kinyobi.co.jp/news/?p=1182

 山口県上関町の上関原発建設計画で中国電力が海面埋め立て工事の再開を試みているのを受け、国内外のジャーナリストや文化人たち68人が18日までに建設中止を求める緊急声明を発表した。
 呼び掛け人はフォトジャーナリストで写真月刊誌「DAYS JAPAN」の広河隆一編集長と週刊金曜日の平井康嗣編集長。声明は「原発が建設されようとする田ノ浦は希少生物の宝庫。失おうとしている自然はかけがえのないもの」と主張し、中電に工事中止、国に原発推進政策の転換を求めている。

 山口県の上関(かみのせき)や沖縄県の辺野古(へのこ)など国内の貴重な生物の「宝庫」が開発計画に脅かされている――。18日に国連地球生きもの会議(生物多様性条約第10回締約国会議)の本会合が開幕したのを機に、地元の住民やNGOらが国内外に向けて発信を始める。議長国を務める日本が抱える生物多様性の危機を世界に伝えて注目を集めることで、政府にプレッシャーをかけるのが狙いだ。
 会議には193カ国・地域から政府やNGO関係者ら約1万2千人が参加登録をする。世界に訴える格好の場だ。
 主会場の名古屋国際会議場に隣接する生物多様性交流フェア会場。NGOや企業、政府などの展示テント約200が並ぶ中、山口県上関町長島の生物や漁業者の暮らしぶりを伝えるパネルが並んだ。
 瀬戸内海の周防灘に浮かぶ長島は手つかずの自然が多く残る。高度成長期の開発を免れ、自然海岸の割合がきわめて高い。小さな巻き貝や海草、魚類のほか、国の天然記念物の海鳥カンムリウミスズメ、クジラの一種スナメリなどが生息する。
 ここに中国電力の原子力発電所建設計画が進む。2008年に県が約14ヘクタールの埋め立てを許可した。昨年10月に中国電は工事に着手。中国電側と、30年近く反対を貫く対岸の祝島(いわいしま)の漁民らが、断続的に海上でにらみ合いを続ける。18日も祝島の漁船が作業船を見張っている。
 「瀬戸内海最後の楽園」とも言われ、日本生態学会が3回にわたって、一帯の詳細な環境調査を求める要望書を決議した。「長島の自然を守る会」の高島美登里(たかしま・みどり)代表は「生物多様性が豊かで自然との共生を実現でき、保全モデルとして世界に誇れる地域」と世界の仲間に理解を求める考えだ。
 18日にはNGOが連帯してイベント会場で長島を舞台にした映画を上映する。英語の字幕を付け、豊かな自然や漁民らの暮らしを紹介する。
 日本生態学会もテントに研究者が交代で詰め、英文パンフレットを配る。世話人の安渓遊地(あんけい・ゆうじ)山口県立大教授は「原子力や軍事は一筋縄ではいかないが学会で取り組む」。また別のグループは18日付英字紙に意見広告を出した。呼びかけ人の湯浅正恵(ゆあさ・まさえ)広島市立大教授は「埋め立てられたら取り返しがつかない。声をあげるのは今しかない」と話す。
 米軍基地の移設が計画される沖縄県・辺野古も同じだ。
 辺野古はジュゴンが訪れる藻場やサンゴ礁など沖縄でも特に豊かな生態系を持つ。昨年7月、平和や人権のNGOが沖縄・生物多様性市民ネットワークを結成。沖縄の自然と基地開発の歴史を紹介する冊子を英訳、1万部作った。24日にはフォーラム「沖縄の生物多様性の危機・COP10議長国で何が起きているか」を開き、政府の姿勢を問う。外交が絡む沖縄特有の問題を、国際会議の場にさらすのが狙いだ。
 世界自然保護基金(WWF)ジャパンも「琉球列島の生物多様性に対する脅威」と題したフォーラムを開く。
 長良川河口堰(かこうぜき)(三重)や諫早湾干拓(長崎)、道路計画がある高尾山(東京)、渡河橋計画の吉野川(徳島)など他にも生態系が脅かされている現状も訴える予定だ。
 実は、世界への発信が保護に結びついた例がある。世界遺産に登録されている豪州の国立公園内にウラン鉱山計画が持ち上がった。
98年に世界遺産委員会が工事中止を勧告したが、直前にNGOがユネスコの国際会議で保護を訴え、議長が現地査察を急きょ提案して実現したことが背景にあった。
 NGOは共同で、「COP10開催地・日本の開発に対するNGO共同宣言」を出す。沖縄のネットワークに参加するフリーカメラマンの牧志治(まきし・おさむ)さん(60)は「議長としてリーダーシップをとるべき日本の矛盾を訴えたい」と話している。 
  日越原子力協定で実質合意 外相表明 
20101022
 
     
 前原誠司外相は22日の記者会見で、ベトナムと原子力協定を締結することで実質合意したと明らかにした。ベトナムが計画している原子力発電所の日本企業による受注につなげる狙いがある。
菅直人首相が月末に東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議など一連の国際会議に出席するためにハノイを訪問した際に妥結し、年内にも署名する見通しだ。
 原子力協定は原子力発電の協力や核不拡散のための措置を盛った取り決め。協定を結んでいない国には原則として、日本から原発関連の機器や技術を輸出できない。日本は米英仏など6カ国・1機関と発効済み。新興国と結ぶのは初めて。
 政府は22日、首相官邸でインフラの海外輸出を官民合同で拡大する「第3回パッケージ型インフラ海外展開関係大臣会合」を開いた。仙谷由人官房長官は「いよいよ諸条件が整った」と述べ、ベトナムでの原発プロジェクトの受注に強い意欲を示した。 
  通常運転は12月下旬 島根原発2号機運転再開決定 
20101022
 
    
通常運転は12月下旬 島根原発2号機運転再開決定
日本海新聞2010年10月22日
 多数の点検漏れが見つかり運転停止中の島根原発2号機(島根県松江市鹿島町)について、中国電力は21日、運転を再開する方針を発表した。11月下旬に原子炉を再起動し、12月下旬には通常運転に移行する予定。
 中電は同日、国に運転計画の変更を届け出。夕方から運転再開の準備作業に入った。計画では27日ごろから燃料装荷を始め、12月1日に発電を開始。同月下旬には国による総合負荷性能検査を完了する。
 中電の山下隆社長は松江市と島根県に運転再開の判断と日程を報告。「経営層の責任と強い関与の下、社員一人一人が使命感を持って再発防止の取り組みを継続し、積極的に情報公開を行う」と決意を述べた。
 面会した松浦正敬松江市長は「運転が始まるがしっかり監視していきたい。中電には経験をしっかり生かしてもらいたい」と話した。
 島根県庁での会見で山下社長は「分かりやすい言葉で答えることが信頼を得るチャンス」と、既に取り組んでいる機器や保守管理の不具合情報と改善活動の公開を通じて地元理解を深めていく考えを示した。
 一方、原発の運転停止が約7カ月に及び、今月末発表の本年度上期収支の悪化が予想されることについて「電力料金に跳ね返ることはない」と強調した。 
  政府と連携し原発輸出推進=新会社「国際原子力開発」発足 
20101023
 
   
東京電力をはじめとする電力9社や東芝を含む原子力発電機器メーカー3社などが出資する「国際原子力開発」(東京)が22日、発足した。電力・重電業界は、日本で原発を運営してきた知識・経験を生かして海外への原発輸出を推進する考えで、新会社は対外調整などの窓口となる。アジア諸国へのインフラ(産業基盤)輸出を重視する政府と連携し、第1弾としてベトナムでの受注に全力を挙げる。
 国際原子力開発はその一環として、28日からハノイで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)の一連の会議に菅直人首相が出席するのに合わせ、武黒一郎社長がベトナム訪問する方向で調整している。直嶋正行経済産業相(当時)と東電、東芝など8社の首脳による8月下旬の訪問に続き、日本の原発技術や運転・保守体制の利点を同国政府に改めて強調する構えだ。
国際原子力開発:原発輸出狙う新会社発足 「安全供与」は不可欠
 日本の原子力発電技術を新興国に売り込む新会社「国際原子力開発」(社長=武黒一郎・東京電力フェロー)が22日、電力9社などによって設立された。政府と一体で原発建設や運転のノウハウを提案し「日の丸原発」受注を目指すが、核管理に不慣れな新興国だけに、事故や核テロ防止まで含めた技術供与が欠かせない。
 同社は当面、原発を初導入するベトナムで2基の受注を狙う。だが業界関係者は「ベトナムは原発輸出の象徴としては意味があるが、ビジネスとしては米国が主戦場だ」と口をそろえる。
 OECD(経済協力開発機構)などは、世界の原発の発電量が2030年には現在の約2倍になると予測する。増加分の大半を占める中国、ロシア、韓国は国産技術を使うため日本の参入は期待薄だが、米国は低炭素社会化の一環として30基以上の新設を計画。79年のスリーマイル島原発事故以来、新規建設を凍結したため、国産技術が未成熟なうえ「制度面も整い、参入リスクが少ない」(メーカー関係者)。
 米国の原子力プラント会社と日本企業との関係が深いことも利点だ。米テキサス州の原発増設計画では、東芝が「日の丸原発」第1号となる2基を受注した実績もある。日本エネルギー経済研究所の松尾雄司主任研究員は「経済状況やコスト面で計画中の新設がすべて実現するかは不透明だが、米国が大きなターゲットであることは間違いない」と話す。
 一方、新興国への売り込みは、軍事利用や核テロのリスクがつきまとう。経済産業省原子力安全・保安院幹部は「新興国に原発が広がるのはいいが、売り込みを狙うライバル国との間で安全のダンピング競争になってはいけない」と指摘する。
 安全な運営は導入国の責任だ。同幹部は「日本はこれまで安全規制を海外に学んできたが、耐震設計や高経年化(老朽化)対策では世界に発信できる」と述べ、導入国での人材育成や安全規制でも主導的役割を果たすべきだと注文を付ける。 
  インフラ輸出推進で初会合=政府 
20101023
 
   
 外務省は22日、原発や高速鉄道、水道事業などの輸出を推進する新設の「インフラ海外展開推進本部」の初会合を開いた。菅直人首相のベトナム訪問を今月末に控え、前原誠司外相は、同国への原発や高速鉄道の輸出推進のほか、インフラ輸出全般に民間の資金・ノウハウを活用する新しい官民連携手法(PPP)の検討を指示した。
 一方、政府全体としても同日、首相官邸で「インフラ海外展開関係閣僚会合」を開催。ベトナムへのインフラ輸出推進のほか、中国からの輸入が滞っているレアアース(希土類)の日越共同開発を目指し、引き続き官民一体で取り組む方針を確認した。 
  核燃サイクル 見直し含め検証が必要 
20101023
 
  
北海道新聞社説
 原子力発電所の使用済み核燃料を再処理し、再び原発27件で利用する「核燃料サイクル」をこのまま進めてもいいのだろうか。
 使用済み核燃料の再処理工場(青森県六ケ所村)と高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)。サイクルの要とも言えるこの二大施設でトラブルが相次ぎ、一向に展望が開けないからだ。
 日本原燃は試運転中の六ケ所村再処理工場について、今年10月としていた完成時期を2年延期した。
 通算18回目の延期で、操業開始は当初予定だった1997年から15年遅れることになる。放射性廃液をガラスに混ぜて固める工程で失敗が続いているという。
 再処理工場に投じられた2兆2千億円は電気料金で支えられている。日本原燃は、問題の原因と解決の見通しを丁寧に説明しなければ、国民の理解は得られない。
 今年5月、14年5カ月ぶりに運転を再開したもんじゅも早々とつまずいた。最初の試験運転終了後の8月、原子炉容器内に燃料交換用装置が誤って落下した。
 高速増殖炉は、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムを燃料に発電する際、消費した以上のプルトニウムを生み出す。
 「夢の原子炉」とも呼ばれたが、制御技術の確立は難しく、一時、世界的に開発熱は下火になった。最近、見直しの機運が生まれ、中国、インドなどが開発に熱心ではある。
 しかし、日本政府も商業化目標は2050年としており、依然と
して「夢」に近いのが現状だ。
 もたつく間にたまった猛毒のプルトニウムは核兵器にも転用可能だ。窮余の策として、昨年から既存の原発27件でプルトニウムを混ぜた燃料を使うプルサーマル発電が始まった。
 今後、北電泊原発3号機を含む各地の原発で順次プルサーマルが導入される予定だが、安全性への不安は消えず、計画は遅れている。
 最大の問題は、核燃料を循環させる輪が寸断されているのに、国内の原発から毎年千トンの使用済み燃料が排出され続けていることだ。
 使用済み燃料は原発27件敷地内に貯蔵されており、総容量約2万トンのうち既に7割近くが埋まった。
 再処理するまで保管する中間貯蔵施設が青森県むつ市に建設されるが、急場しのぎと言うほかない。
 現状を直視すれば、政府には、使用済み燃料を再処理せず直接処分する方法も含めた幅広い選択肢を検討する柔軟性が求められる。
 今年は原子力政策の方向を示す原子力政策大綱の見直し時期だ。
安全、コストなど多方面から核燃料サイクル路線を検証する必要がある。 
  六ケ所・MOX工場28日着工 国認可、16年完成予定 
20101022
 
 
 経済産業省原子力安全・保安院は22日、日本原燃が青森県六ケ所村に計画中のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料加工工場について、設計と工事方法を認可した。これを受け原燃は同日、今月28日に着工すると発表した。
 商業用としては国内初で、国策の核燃料サイクル計画に不可欠の施設。2016年3月の完成を目指す。
 加工工場は、隣接する使用済み核燃料再処理工場で抽出されたMOX粉末を原発用の燃料ペレットに焼き固め、燃料集合体に組み上げる施設。年間で約130トンの燃料を加工でき、建設費は約1900億円。
 MOX燃料を一般の原発で燃やすプルサーマル計画は、再処理を海外に委託してできたMOX燃料を使って既に九州電力玄海原発(佐賀県)、四国電力伊方原発(愛媛県)、東京電力福島第1原発(福島県)で実施中。電気事業連合会は15年度までに原発を持つすべての電力会社が実施するとしている。 
  原電、敦賀3、4号機の着工を延期=国の安全審査遅れで 
20101021
 
 
 日本原子力発電は21日、敦賀原発3、4号機(福井県敦賀市)の増設に関し、今月に予定していた本体工事着工を延期すると発表した。国による安全審査の遅れが理由で、延期は2度目。工程の見直しについては、今後の審査状況を踏まえて検討するという。
 1号機を廃炉にし3、4号機を増設する計画を2004年に申請したが、着工の延期は07年5月に続き2度目。国の耐震審査が長引いているためで、着工は12年以降にずれ込む可能性が高い。
 県庁を訪れた日本原電の森本浩志社長は「審査が長引き、着工を延期せざるを得ない。審査状況を踏まえ今後の工程をできるだけ早く示したい」と報告。旭信昭副知事は「増設の申請から既に6年以上がたった。事業者として計画、工程を厳しく認識してほしい」と不満をあらわにした。
 河瀬一治敦賀市長は1号機の運転延長を促した。
 06年の新指針で耐震審査が厳格化されたが、経済産業省原子力安全・保安院による1次審査で6年以上かかるのは異例。内閣府原子力安全委員会の2次審査もあり、着工は大きくずれ込む見通し。 
   大飯原発2号機 きょう再起動
 20101020
 
   関西電力は20日、定期検査中の大飯原発2号機(おおい町大島)の原子炉を21日に再起動すると発表した。営業運転は11月中旬に開始する予定。今回の定検では耐震性向上のため、配管やタ ンクなど288か所をボルトや支持部材で補強した。また、過去の点検で減肉がみられるなどした123か所の2次系配管は、より耐食性に優れたステンレスなどの素材に交換した。
  電力9社など「国際原子力開発」設立 海外受注窓口に 
20101015
 
 東京電力をはじめとする電力9社と東芝など原子力機器メーカー3社、産業革新機構は15日、海外での原発受注活動を手掛ける新会社「国際原子力開発」を22日に設立すると発表した。
同社が窓口となってベトナムでの原発2期工事の受注を目指す。
 資本金2億円で出資比率は電力9社で計75%。東芝、日立製作所、三菱重工業が各5%。政府系の産業革新機構が10%。原発を新規に導入する国の要望を取りまとめたうえ、その国にあった原発プロジェクトを包括的に提案する機能を担う。
 アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国、ベトナム1期工事で相次ぎ受注に失敗したことを受け、官民一体の受注体制の構築が課題となっていた。
 大畠章宏経済産業相は「原発を新規導入国に展開するうえで大きな原動力になる」と述べた。電気事業連合会の清水正孝会長(東電社長)は「新興国に寄与すると同時に日本の原発産業の基盤強化につなげたい」としている。 
  増設 民意問えぬまま/川内原発条例否決 
20101014
 
 川内原発3号機増設賛否問う住民投票条例案否決 薩摩川内市議会
2010年10月14日 19:48 西日本新聞
 鹿児島県薩摩川内市議会は14日、九州電力川内原子力発電所3号機増設の賛否を問う住民投票条例案を賛成少数で否決した。条例案は、増設に反対する市民団体が地方自治法に基づき、有権者の50分の1(1634人)を超える5333人分の署名を集め、市に直接請求していた。
 請求を受けた岩切秀雄市長は、増設に同意を表明している立場から「制定の必要性は見いだせない」との否定的意見を付けて条例案を提出。採決前の討論で反対議員は「議会でも十分議論し、増設に同意している」と主張し、賛成議員は「署名した市民の願いは重い」と訴えた。採決結果は反対23、賛成9だった。
 3号機増設をめぐっては、県議会も賛成する陳情を採択している。
 九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の3号機増設をめぐり、九電が実施した環境影響評価(アセスメント)が実態とは異なり違法だとして、増設に反対する市民ら65人が6日、九電に手続きのやり直しを求め、鹿児島地裁に提訴した。
 訴状では、九電は川内1、2号機から海に放出される温排水の拡散範囲を2キロ以内とした上で3号機増設のアセスをしたが、実際は2キロを超えた地点でも排水による温度上昇がみられ、前提とする事実が虚偽であると主張している。
 原告団は、温排水が取水口から再び入って冷却材として使われているため、排水の温度がさらに高まって拡散していると分析。九電のアセスはこうした排水の再循環を無視しているため、再調査が必要とした。 
  プルサーマル計画2件
20101013
 
中部電力浜岡原発 4号機、MOX燃料装荷へ きょうから定期検査

 中部電力は13日、浜岡原発4号機(御前崎市佐倉)が14日から定期検査に入ると発表した。期間中にウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を装荷する予定。国の検査などを経て、来年初めには国内の原発で4基目となるプルサーマルの開始を目指す。
 中電によると、順調に作業が進めば、MOX燃料の装荷は12月末ごろという。定検では184体程度を新燃料に交換する計画で、MOX燃料はこのうちの28体となる。原子炉の起動は1月下旬の見通し。国の最終検査に合格すれば、営業運転へ移行する。
 ただ、4号機は原発の新耐震設計審査指針に基づいた耐震安全性評価について、国の確認作業が終了していない。このため、中電は「MOX燃料装荷前に、県や地元市などに評価の審議状況を説明する」としている。
 28体のMOX燃料はフランスで製造され、昨年5月に同原発へ搬入されていた。中電は今後の定検ごとにMOX燃料の使用割合を高め、将来的には4号機の全燃料764体のうち、約3分の1をMOX燃料にする方針。
 原発の使用済み核燃料から取り出したプルトニウムを再利用するプルサーマルは、国の核燃料サイクルの柱に位置付けられている。

中部電力:プルサーマル発電へ 浜岡4号機で来年1月 /静岡

 中部電力は13日、浜岡原発4号機(御前崎市)の定期検査を14日から始めると発表した。今回の約4カ月の検査期間中にMOX(ウラン・プルトニウム混合酸化物)燃料を原子炉に装荷(取り付け)する予定で、来年1月にも浜岡原発では初めてのプルサーマル発電を開始するとの見通しを明らかにした。
 定期点検では、点検漏れが明らかになった4号機にある計11基の弁についても分解点検を行う。一方、稼働から23年間、一度も点検していない機器が見つかった3号機(同市)の点検時期については未定だという。
 中電はMOX燃料の装荷について「装荷の前に、県と地元4市に丁寧な説明を行い、耐震安全性の面で理解を得ることを最優先したい」と話した。説明を終え次第、装荷に着手する方針で、1月中旬ごろから調整運転を始め、本格的な運転は2月中旬ごろになる予定だという。 
  原発用弁の強度成績書を捏造 経産省、業者を厳重注意 
20101012
 
 経済産業省原子力安全・保安院は12日、大阪市の弁の製造会社、首藤バルブ製作所が、加圧水型原発の弁の材料試験で成績書を捏造していたと発表した。
 弁の強度を調べた結果、安全性に問題はなかったが、経産省は同社を厳重注意。保安院は、沸騰水型原発や核燃料サイクル施設を持つ事業者にも調査を指示した。
 保安院への匿名の告発で発覚した。納入先は北海道、関西、四国、九州、日本原子力発電の各電力会社の加圧水型原発で、計2411台。安全上重要な部位には使われていないという。各社は弁を交換し、同社との取引停止も検討する。
 保安院によると、弁は一定数を製造するごとに試験片を使って化学成分や強度などを調べるよう求められているが、首藤バルブは試験片を作らず、基準値を満たしているように成績書を捏造していた。保安院に「不合格になると無駄が多くなる」と説明、コスト削減が動機だったとみられる。
 同社の捏造は船舶用の弁を製造していた1989年から始まり、原発には97年から納入していたという。 
  東通原発1号機:検査間隔延長へ…初の申請 東北電力 
20101015 
 東北電力は15日、東通原発1号機(青森県東通村、110万キロワット)の定期検査間隔を延長する計画を発表した。第4回定期検査(11年2~6月予定)終了後、これまで13カ月以内だった運転期間を16カ月以内に延ばす。新検査制度(09年1月施行)に基づく運転期間延長は国内初で、来月上旬に国に申請し審査を受ける。
 ◇13カ月以内→16カ月以内
 新制度では、検査間隔を最大で24カ月以内まで延長できる。原発の稼働率を上げたい電力業界の要望などを受け省令改正された。ただし、施行5年間は18カ月以内に限定した。
 同社は前回の定期検査(09年9月~10年1月)の技術審査で、検査間隔が26カ月でも問題ないと判断したという。ただ(1)燃料交換のタイミング(2)初の延長--であることを考慮し16カ月以内とした。3カ月延長で稼働率は80.8%から約3ポイント上昇、年間約20万トンの二酸化炭素削減につながるという。
 同原発1号機は98年12月に着工、05年12月から営業運転をしている。
国内の商業用原発54基のうち3番目に新しい。
 ◇解説 稼働率上昇狙う…温暖化対策で政府が推進
 原発の定期検査(定検)は自動車の車検に相当する。09年1月に始まった新検査制度では、定検の間隔(運転期間)が13カ月以内から最長24カ月に延長された。今回、東通原発が初の延長申請に踏み切ることで他の電力各社も追随する可能性が高い。
 新制度の背景には、運転時に温室効果ガスを排出しない原子力発電を、地球温暖化対策として推進する政府の姿勢がある。原発を増設することは容易でないため、「対症療法」として稼働率(設備利用率)や電気出力の向上が浮上。原発を一定期間止める定検は、稼働率低下の一因とみなされた。
 経済産業省原子力安全・保安院によると、国内の商業用原発54基の稼働率は09年度で65.7%と、原発を持つ他の先進国に比べて目立って低い。東北電も、東通原発の定検間隔を最長の24カ月に延ばせば稼働率が約8%上がると試算する。停止中の「穴埋め」として使う火力発電はコストがかかるため、原発の長期運転は収益向上につながるという期待もある。
 しかし、日本の原発稼働率が低い理由は、定検間隔の長さだけではない。東京電力柏崎刈羽原発は、07年の新潟県中越沖地震で被災し、今も7基中4基が停止中だ。最終的に延長の可否を決めるのは保安院だが、人災を含めたトラブルを抱える原発や、事故のリスクが高まる老朽化原発にまで定検間隔延長を適用することには、一層の慎重さが求められる。
 定期検査は配管と配管をつなぐ弁や、ポンプなどの設備の分解点検などがあり、人件費もかかる。燃料は継続して燃やし続ける方が劣化しないという指摘もある。
 国内の原発設備の設備利用率が1ポイント上昇するとCO2排出量は約300万トン減る。東北電によると18カ月運転によって利用率は5ポイント、24カ月運転で7.5ポイント上昇するという。運転期間の延長などで国際標準(約80%)並みに利用率が向上すれば、電力業界のCO2排出量は09年度実績に比べて12%削減可能だ。
 電力業界は温暖化ガスを排出しない「ゼロエミッション電源」比率を20年度に50%以上、30年度に70%以上の達成を求められており、原発運転延長への期待は大きい。15日に記者会見した清水正孝・電気事業連合会会長(東電社長)は「運転延長は電力業界の懸案だった。東電も検討を進めたい」としており、今後各社が運転延長を計画する見通しだ。 
 山口県上関町が、原発寄附「振興券」総額7600万円
20100702
 
  中国電力が原子力発電所の新設を進める山口県上関町で1日、中電の寄付金を実質的な財源にした「地域振興券」の配布が始まった。
 1人2万円で、約3600人の全町民が対象。実施する町は経済振興と低所得者層の支援などを目的に挙げるが、原発に反対する住民からは批判の声が出ている。
 中国電力の原発建設計画が進む町には昨年度までに中電の寄付金約18億円と国の交付金約41億円が入った。費用約7600万円は一般財源の剰余金を積み立てた基金で賄う。
「地域振興券」は1000円券の20枚つづり。町内の109店舗で12月末まで使用できる。町への申請期限は11月1日。この日はすでに申請した210人分を町役場で手渡し、82世帯分を送付した。
町は1日限定の出張交付所を8日までに町内13カ所で順次開設。今週末と来週末は役場本庁舎に臨時窓口も設ける。

多くが「助かる」と歓迎したが、原発反対派からは反発も。
 町内の男性商店主(67)は「この不景気だから助かる。振興券で町内がにぎわえば」と喜んだ。

原発反対派が多い同町祝島の農業、氏本長一さん(60)は「町民の間接買収だ。受け取るつもりはない」と批判している。
上関原発計画に反対している「長島の自然を守る会」代表の高島美登里さん(58)も
「町と考え方が違う。原発財源に頼った振興券を受け取る気はない」という。