| ミナマタ | |
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| 水俣病申請関係の行政の発信 | ||||
| 20120416 |
水俣病被害者の救済及び水俣病問題の解決に関する特別措置法 (平成二十一年七月十五日法律第八十一号) http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H21/H21HO081.html 環境省 http://www.env.go.jp/chemi/minamata/shinsei/index.html 熊本県 http://www.pref.kumamoto.jp/site/548/ 鹿児島県 http://www.pref.kagoshima.jp/kurashi-kankyo/kankyo/minamata/index.html 新潟県 http://www.pref.niigata.lg.jp/seikatueisei/1199377205536.html |
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| 横光環境副大臣が水俣病患者会に謝罪 検診「迷惑」発言 | ||||
| 20120416 |
横光環境副大臣が水俣病患者会に謝罪 検診「迷惑」発言朝日新聞2012年4月16日「水俣病不知火患者会」などが実施している集団検診について、横光克彦環境副大臣が「(救済策の申請締め切り後は)慎んでもらいたい」「他の団体に迷惑」などと発言したことを巡り、同会の大石利生会長らが16日、抗議のために環境省を訪問した。面会した横光副大臣は「誤解を与え、迷惑をかけた」と謝罪した。 横光副大臣は、別の団体から「迷惑」という発言があり、それを受けたやりとりで生じた発言だとして、「本意ではない」と釈明した。しかし大石会長は「そういった趣旨の発言があれば、『違う』と否定する立場ではないのか」と批判。水俣を訪れて関係者に改めて謝罪することを求めた。 水俣病患者掘り起こし「迷惑」発言 患者団体ら横光副大臣辞職を要望産経新聞 4月16日(月)14時39分配信 |
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| <水俣病>横光発言で環境相釈明 | ||||
| 20120410 |
横光副大臣「迷惑」発言問題視せず 細野環境相 水俣病被害者掘り起こし産経新聞2012.4.10 11:55
環境省の横光克彦副大臣が、水俣病特別措置法による救済策の申請期限後の被害者掘り起こしを「迷惑」と発言したことについて、細野豪志環境相は10日、閣議後の記者会見で「(期限の)7月末までに、あたう限りの救済をしたいという趣旨と受け止めている」と述べ、問題視しない考えを明らかにした。
横光氏は7〜8日に熊本県と鹿児島県を訪問。被害者団体との面会の中で「期限以降に掘り起こしをしてはいつまでも解決せず、他の団体にも迷惑」という内容の発言をしていた。 細野環境相は「団体によってさまざまな考え方がある。(横光氏は)やりとりの中で、そういう団体がいると受け止めた」と話した。被害者の掘り起こしについては「申請数が増えることは前向きに受け止めている。期限を広報していることで、一定の効果が出ている」とした。 <水俣病>横光発言で環境相釈明毎日新聞2012年4月10日(火)18:00
今年7月に申請が締め切られる水俣病被害者救済特別措置法を巡り、横光克彦副環境相が患者団体が進める患者掘り起こしについて、「(締め切り以降は)慎んでもらわなくてはいけない」などと発言した問題で、細野豪志環境相は10日の記者会見で「7月末までにあたう限り(可能な限り)の救済をするため、最大限の力を貸してほしいという趣旨での発言」と釈明した。 |
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| <水俣病>患者の掘り起こし、副環境相「期限後慎め」 | ||||
| 20120410 |
「検診慎んで」環境副大臣発言に抗議 水俣病被害者団体朝日新聞2012年4月10日(火)01:08
水俣病の潜在化した被害を明らかにする集団検診について、「期限が来た後は慎んでもらいたい」などと述べた横光克彦環境副大臣の発言に対し、最大の被害者団体「水俣病不知火患者会」(約5400人)が怒りを隠さない。9日、「被害者切り捨ての歴史の過ちを繰り返す予兆だ」との抗議文を細野豪志環境相に送った。細野環境相の責任を問い、横光氏の辞任も求めている。 横光氏は8日、熊本県津奈木町で別の被害者団体と意見交換した席上、被害者の救済策の申請が7月末で締め切られるまでは「不知火患者会が(潜在被害を)掘り起こすのは多くの方に手を挙げていただく機会」とふれたが、「期限が来た後は慎んで」「いつまでもやっていたのでは他の団体にも迷惑」とも述べた。 抗議文は「被害者救済に逆行した横光副大臣の『迷惑』発言に断固抗議する」と題し、発言は「環境省の本音が表れている。発言を万一、環境省が容認するなら水俣病の救済は全く期待できない」と批判している。救済策が法律で、被害者を「あたう限り(できる限り)すべて救済」するとうたっていることにふれ、「法の趣旨を自ら破る言動」と厳しく指摘した。その上で、「被害者の立場に立とうとしない横光副大臣は辞してしかるべきだ」と主張している。 水俣病、期限後の掘り起こしは迷惑…環境副大臣読売新聞2012年4月8日(日)15:10
水俣病被害者救済法による救済措置を巡り、水俣病不知火患者会(熊本県水俣市)などが集団検診で被害者の掘り起こしを続けていることについて、地元11団体との意見交換のため熊本県などを訪れていた横光克彦環境副大臣は8日、「(7月末の)救済法の申請期限が来た後は慎んでもらいたい。ほかの団体が迷惑」と発言した。 期限延長や撤回を求めている同会は「被害者ときちんと向き合おうとしない発言だ」と批判している。 横光副大臣は、熊本県津奈木町で行った別の団体との面会で、「このままでは7月末で申請を締め切れないのでは」という質問に対し、「期限後には、こういった動きは慎んでもらわないといけない」と指摘。「いつまでも掘り起こしが続くと、(地域振興などに力を注げず)ほかの団体に迷惑がかかる。(不知火患者会などに)理解を求めていきたい」と述べた。 その後の記者会見で真意を問われた横光副大臣は、「申請を目的にした掘り起こしを続けても、窓口がなくなった後では意味がないという趣旨」と釈明した。 水俣病不知火患者会の林田直樹事務局長は「環境省の素顔が見えた。我々は申請期限に関、被害者の掘り起こしを続けていく」と批判した。同会などは、6月に1500人規模の検診を予定している。 <水俣病>患者の掘り起こし、副環境相「期限後慎め」毎日新聞2012年4月9日(月)18:00
横光克彦副環境相は8日、水俣病問題で訪れた熊本県津奈木町で、患者団体「水俣病不知火(しらぬい)患者会」(同県水俣市)が進めている患者掘り起こしについて、水俣病被害者救済特別措置法(特措法)申請期限の今年7月末以降は「慎んでもらわなくてはいけない」「他の団体にも迷惑がかかる」と発言した。 不知火患者会は「7月で救済問題の幕引きを図る国の本音が出た」と反発している。 既に会員の救済が終了した「水俣病被害者芦北の会」と地元公民館で行った面談で述べた。不知火患者会を名指しして「掘り起こしは期限までなら多くの方に手を挙げていただく機会なのでいいが(期限後は)ちょっと慎んでもらわなきゃいけない」「いつまでもこういうことをやっていては(期限を受け入れた)他の団体にも迷惑がかかる」と述べた。 視察後の会見で、横光副環境相は「掘り起こしをされるんなら申請期限までにやっていただきたいという趣旨だった」と説明した。不知火患者会は11年3月、会員2993人が国や熊本県、原因企業チッソ(東京)と和解したが、その後も患者掘り起こしに向けた集団検診を実施している。 林田直樹事務局長は「なにがなんでも7月で幕引きを図ろうというのが環境省の本音で許し難い。7月末以降も掘り起こしを続ける」と話している。 特措法は09年に成立し、今年2月末時点で熊本、鹿児島、新潟3県で5万1511人が救済を申請している。【西貴晴】 水俣病患者掘り起こし「期限後は慎んで」 環境副大臣朝日新聞2012年4月8日(日)18:24
症状がありながら国の基準では水俣病と認められない人の救済策の申請が7月末で締め切られる問題で、横光克彦環境副大臣は8日、最大の未認定患者団体「水俣病不知火患者会」(約5400人)などが潜在被害解明のために実施している集団検診について、「(7月末以降は)慎んでもらいたい」と発言した。 熊本県津奈木町で、既に会員の救済を終えた別の未認定患者団体との意見交換の席で述べた。 横光氏は、「(潜在被害の)掘り起こしは(7月末の)期限までなら多くの方に手を挙げていただく機会。(7月末以降は)慎んでもらいたい」と述べた。不知火患者会などが期限の撤回を求めていることに対しては「永久にこの問題で皆さんが気持ちに区切りをつけることができなくなる」と否定した。 「締め切り後は謹んで」=水俣病の患者掘り起こしで―環境副大臣時事通信2012年4月8日(日)18:03
水俣病被害者救済特別措置法による救済措置をめぐり、横光克彦環境副大臣が、一部の被害者団体などが潜在患者の掘り起こしを続けていることについて、「(7月末で)申請を締め切った後は、ちょっと謹んでもらわないといけない」と発言していたことが、8日分かった。同日熊本県内で行われた被害者団体との意見交換会の中で語った。 特措法は、救済対象者を確定させるため、7月末で申請が締め切られる。これに対し、「水俣病不知火患者会」(熊本県水俣市)などは「被害者の切り捨てだ」と反発し、集団検診による潜在患者の掘り起こしを進めている。 |
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| 水俣病訴訟、遺族が逆転勝訴/環境大臣 見直さない | ||||
| 20120228 |
環境相“水俣 基準見直す考えない” 2月28日 12時55分NHK 水俣病の認定を巡る裁判で27日、福岡高等裁判所が「国の認定基準だけで認定するのは不十分だ」とする判断を示したことについて、細野環境大臣は「国の基準そのものが否定をされたとは考えていない」と述べ、今の段階で認定基準を見直す考えのないことを明らかにしました。 この裁判は、昭和49年に水俣病の認定を申請し、その後死亡した熊本県水俣市の女性を巡るもので、27日、福岡高等裁判所は「国の認定基準だけで、水俣病かどうかを認定するのは不十分だ」と指摘したうえで、女性の手足に感覚障害があったことなどに加え、生活状況なども検討して、「水俣病と認められる」と判断し、熊本県に患者としての認定を命じました。 これについて、細野環境大臣は、会見で「判決では『国の判断条件が水俣病かどうかの判断において、意義を有することは否定できない』という内容になっていて、基準そのものが否定されたとは考えていない」と述べ、今の段階で国の認定基準を見直す考えのないことを明らかにしました。 一方、細野大臣は国の基準では水俣病と認められない人たちの救済策の申請が7月末に締め切られることについて、徹底した広報活動を行う考えを強調しました。 27日の判決について、原告側は「国の認定基準を実質的に否定している」として、近く環境省に基準の見直しを検討するよう申し入れることにしています。 細野大臣の発言について、原告側の「溝口訴訟を支える会」の高倉史朗さんは「今回の判決は、現行の認定基準を変えて、適切に運用するよう求めているものだ。それを無視して認定基準そのものを見直すつもりはないということばで片付けてしまうのは、あまりにひどい」と話していました。 水俣病「基準否定されていない」 高裁判決受け環境相 朝日新聞2012年2月28日11時24分 水俣病患者の認定基準を「不十分だ」と批判した27日の福岡高裁判決について、細野豪志環境相は28日、「基準そのものが否定されたと受け止めていない」と閣議後の会見で述べ、見直す考えがないことを明らかにした。 判決は、1977年に示した国の基準について、認定されるべき人が除外されている可能性を指摘。複数の症状の組み合わせを必要とする今の認定基準の運用を不適切と断じ、感覚障害だけで水俣病と認めるように熊本県に命じた。しかし細野環境相は、判決が認定基準について「一定の意義を有する」とも言及した点を挙げ、見直しを「今の時点で考えていない」と明言した。 環境省は、水俣病被害者救済法により、「患者」と認められない人を「被害者」として救済する対応を進めている。この救済策は7月末が締め切りで、水俣病の「最終解決」を目指すとしている。 細野環境相:基準変更の考えなし 水俣溝口訴訟控訴審判決 毎日新聞 2012年2月28日 11時22分(最終更新 2月28日 11時28分) 福岡高裁で27日にあった「水俣病溝口訴訟」の控訴審判決で、水俣病をめぐる国の認定制度の妥当性が明確に否定されたことについて、細野豪志環境相は28日、閣議後の記者会見で、「国の認定基準そのものが否定されたと受け止めていない」と述べ、基準を変更する考えはないとの見解を示した。 国の認定基準(77年判断条件)は、感覚障害、視野狭さくなど複数の症状の組み合わせを求めている。判決では、現行の水俣病認定基準は唯一の基準とするには十分でなく運用も適切と言い難いとし、本来認定されるべき申請者が除外されている可能性は否定できないとした。 これに対し、細野環境相は「判決では『52年判断条件(77年判断条件)が、水俣病にかかっているか否かの判断において意義を有することは否定することはできず』となっている」と説明し、認定基準は否定されていないとの見方を強調した。 水俣溝口訴訟は、熊本県水俣市の農業、溝口秋生さん(80)が、母親(故人)の水俣病認定申請を熊本県が放置し21年後に棄却したのは違法として、同県を相手に棄却処分の取り消しと認定義務づけを求めた。08年の1審・熊本地裁では、病状に関する客観的資料が乏しいとして原告側の請求を退けた。【藤野基文】 水俣病訴訟、遺族が逆転勝訴 認定命じる高裁判決は初 朝日新聞 2012年2月27日13時44分 感覚障害があるのに水俣病と認定せず、認定申請を21年後に棄却したのは違法として、熊本県水俣市の女性の遺族が県を相手に、棄却決定の取り消しと認定義務づけを求めた訴訟の控訴審判決が27日、福岡高裁であった。西謙二裁判長は遺族側の請求を退けた一審・熊本地裁判決を取り消し、棄却決定を取り消して水俣病と認定するよう命じた。 判決は「国の認定基準が、唯一の基準として運用されたことは適切であったとは言い難い」と述べ、水俣病と認定するよう命じた。認定基準の見直しを避けてきた国に再検討を迫るもので、政府が「最終解決」を掲げる水俣病被害者救済法に基づく救済策にも影響が出る可能性がある。 水俣病と認定するよう命じる判決は2010年の大阪地裁判決があるが、高裁段階では初めて。 水俣病:溝口訴訟 原告側が逆転勝訴 認定義務付け命令−−福岡高裁判決 毎日新聞 2012年2月27日 東京夕刊 母親(故人)の水俣病認定申請を熊本県が放置し21年後に棄却したのは違法として、次男で熊本県水俣市の農業、溝口秋生さん(80)が県を相手に、棄却処分の取り消しと県に水俣病認定義務付けを求めた「水俣病溝口訴訟」の控訴審判決が27日、福岡高裁であった。西謙二裁判長は、いずれの請求も退けた1審・熊本地裁判決を取り消し、溝口さんの請求を全面的に認めた。 確定すれば現行の認定基準や、09年の水俣病被害者救済特別措置法に基づく被害者救済など国の水俣病対策は抜本的な見直しを迫られることになる。 原告側によると、原告を水俣病患者と認定するよう義務付ける判決は10年の大阪地裁に続き2例目。 国の認定基準は感覚障害の他、運動失調や視野狭さくなど複数の症状の組み合わせを求めている。 判決によると、溝口さんの母は水俣市で1899年に生まれ、市内の水俣病多発地域の農家に嫁いだ。魚介類を多食し、体調を崩して74年に水俣病認定を申請したが、認定に必要な検診が完了しないまま77年に死亡した。 県は94年に生前のカルテなどを探す作業を始め、95年に判断資料がないとして申請を棄却した。 溝口さんは01年、棄却取り消しを求めて提訴。05年には県に対し認定を命じるよう求める「義務付け訴訟」を追加提訴した。 溝口さん側は生前の母の診断書に「四肢末端に知覚鈍磨を認める」との記述があることなどから「04年の水俣病関西訴訟最高裁判決に従えば水俣病」と主張。県側は「腎臓病による尿毒症が原因」と反論した。1審・熊本地裁は08年、病状に関する客観的な資料が乏しいとして、溝口さん側の請求を退けていた。【岸達也】 感覚障害だけで水俣病認定、福岡高裁が国基準否定 (2012年2月27日 読売新聞) 水俣病の認定申請を放置し、21年後に棄却したのは違法として、申請後に死亡した熊本県水俣市の女性の遺族が同県を相手取り、棄却処分の取り消しと認定の義務付けを求めた訴訟の控訴審判決が27日、福岡高裁であった。西謙二裁判長は原告敗訴の1審・熊本地裁判決を取り消し、県の棄却処分を取り消して水俣病と認めるよう義務付けを命じた。 国の認定基準では、手足の感覚障害と視野狭窄など複数の症状の組み合わせが必要だが、女性は感覚障害としか診断されていない。今判決を受けて未認定患者が新たな訴訟に踏み切ることも予想され、現在進んでいる水俣病被害者救済法(2009年成立)に基づく救済の動きに影響を与える可能性が出てきた。 今回の控訴審で西裁判長は「国の認定基準が十分であるとは言い難い。本来認定されるべき申請者が除外されていた可能性を否定できず、認定作業の運用が適切であったとは言えない。今回の女性は生活環境などから水俣病と認定でき、申請を棄却したのは違法」と指摘した。原告側の代理人弁護士によると、国の認定基準よりも水俣病を幅広くとらえた関西水俣病訴訟の最高裁判決(04年)後、認定義務付けを命じた判決は2例目。高裁では初めて。 原告は溝口チエさんの次男、秋生さん(80)(水俣市)。1審判決などによると、チエさんは1974年、「四肢末端に知覚鈍麻を認める」などと記載した主治医の診断書を添付して県に認定を申請。検診を十分に受けないまま、77年に77歳で死亡した。 「素直に謝罪ないのか」水俣病逆転認定遺族ら憤り (2012年2月28日 読売新聞) 「21年も放置し、なぜ素直に謝罪できないのか」――。水俣市の溝口チエさん(故人)を水俣病と認定するよう命じた27日の福岡高裁判決。全面勝訴を受けて村田信一副知事らと面会した溝口さんの次男で原告の秋生さん(80)や支援者らは、「検討したい」などと事務的な言葉を繰り返す県側に憤った。 秋生さんは判決言い渡しを終えた足で弁護団長の山口紀洋弁護士、被害者団体のメンバーたちと県庁を訪問。同日午後4時半から、副知事や担当職員らと面会した。 原告側は、認定申請からこの日の判決まで37年6か月が経過したことも踏まえて謝罪や上告断念などを求めたが、副知事からは明確な回答は得られず、約2時間半にわたって紛糾。「協議したい」「検討したい」などと、同じ言葉を繰り返す県側に対し、原告側からは、「1人で闘い続けてきた苦しみがわかるのか。なぜ、素直に謝罪できないのか」「上告は時間稼ぎだ」と厳しく詰め寄る発言が相次いだ。 副知事は面会開始から1時間近くたってようやく、「(チエさんのカルテについて)病院の調査に17年もかかったことを反省し申し訳なく思っている」と述べた。しかし、これに対しても、秋生さんは「最後まで謝罪はなかった。こんな対応だから、水俣病問題は終わらない」と語気を強めた。 |
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| 水俣病発生地域で無料健診実施へ…環境省 | ||||
| 20120203 |
水俣病発生地域で無料健診実施へ…環境省 (2012年2月2日 読売新聞) 環境省は、水俣病の発生地域で、希望者を対象にした無料の健康診査を、今年度から継続的に行う方針を固めた。 水俣病被害者救済法で救済を申請したが、症状が基準に満たないため対象外となった人々の健康不安解消に努める。水俣病の被害者団体が求めていた。 対象は、1974年以前に水俣湾周辺水域(熊本、鹿児島県)、71年以前に阿賀野川流域(新潟県)で、いずれも1年以上魚介類を食べた人。 自己申告で県に登録し、年1回、医師が日常の生活動作や神経症状をチェックするほか、保健師による健康相談を受けられる。希望すれば、脳内で生じる磁気を精密に測定する検査など、国立水俣病総合研究センター(熊本県水俣市)でより高度な検査も受診できる。 また、同省は来年度、メチル水銀が人間の健康に与える影響の調査を始め、治療法の研究につなげる。 |
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| 患者団体が水俣病検診 受診の9割「水俣病」 | ||||
| 20120203 |
未認定患者団体が水俣病検診「344人に症状」 (2012年1月23日 読売新聞) 水俣病の未認定患者でつくる「水俣病不知火患者会」(熊本県水俣市)は22日、被害者の掘り起こしを目的にした集団検診を、熊本、鹿児島、岡山、大阪の4府県で実施した。手足のしびれなど自覚症状がある人を中心に計396人が受診し、同日中に集計できた377人のうち91%の344人に、全身の感覚障害など水俣病にもみられる症状を確認したという。同会は水俣病被害者救済法に基づく救済申請を行うよう促した。 環境省は近く、救済申請の締め切り時期を決める見通しだが、同会の大石利生会長(71)はこの日の記者会見で、偏見などを恐れて名乗りでていない「潜在的被害者」の存在を指摘した上で、「まだ救済を締め切ってはいけない、と国に訴えたい」と語った。 数百人規模の大規模な集団検診は救済申請の受け付けが始まった2010年5月以降では初めてで、水俣市のほか、救済法が大部分を救済対象地域外としている熊本県天草市、鹿児島県出水市、大阪市、岡山市の6会場で行われた。 受診の9割「水俣病」 不知火患者会 2012年1月23日 00:13 西日本新聞 水俣病不知火患者会(熊本県水俣市)は22日、熊本、鹿児島県や岡山、大阪市の医療機関など計6カ所で検診を行い、396人が受診した。 検診は、水俣病被害者救済法に基づく救済策の申請期限を国が近く判断するとみられる中、会として潜在被害者の実態を明らかにするのが狙い。医師計38人が対応し、両手足の感覚障害、視野狭窄(きょうさく)など水俣病特有の症状5項目について有無を確かめた。 終了後、水俣市で会見した医師団は受診者の9割近くに感覚障害を確認し、水俣病と診断したと発表。「まだ申請を締め切るべきではない」と訴えた。 救済法は2010年5月の申請受け付け開始から3年以内をめどに救済対象者を確定するよう規定している。国は今春にも申請を締め切るとみられ、環境省が最終的な検討をしている。 ただ、熊本県では昨年12月の1カ月間で前月より200人以上多い511人が申請した。患者会は24、25両日上京し、環境省などに申請を締め切らないよう要望する。 91%に水俣病の症状 不知火患者会が一斉検診 熊本日日新聞2012年01月23日 水俣病不知火患者会(大石利生会長)は22日、天草市や水俣市など県内外6会場で、396人を対象に水俣病20+ 件の一斉検診を実施した。受診者のうち、この日集計した377人の91%に手足の先や全身性の感覚障害が認められ、水俣病特別措置法に基づく未認定患者救済の症状の要件を満たしていると診断された。 今回の一斉検診は、同会などでつくる実行委が約千人に実施した2009年9月以来の規模。環境省による救済申請の締め切り時期の検討が大詰めを迎える中、いまだに多くの被害者が潜在する実態を訴える狙いがある。 検診は、医師団38人が天草市内2カ所と水俣市、鹿児島県出水市、岡山市、大阪市の病院や公民館で実施。手足のふるえや耳鳴りといった自覚症状を問診した後、筆や針を使い、手足や口周囲の感覚障害、視野狭窄[きょうさく]など5項目を検診した。同会によると、受診者は40〜90代で、ほとんどが初受診だった。 検診後に水俣市で会見した医師団は「被害者の潜在があらためて明らかになった。申請を早期に締め切るべきではない」と強調。同市の協立クリニックの高岡滋院長は「受診者の9割に水俣病の症状があり、過去の一斉検診と同じ高い割合だったという事実は被害の実情を示している。救済申請方法も十分周知されているとは言えない」と語った。 不知火患者会は24、25の両日上京。天草や水俣の会員ら65人が国会議員や環境省などに実情を訴え、早期の申請締め切りに踏み切らないよう要請する。 同会は天草市や大阪市、川崎市などで2〜3月にも一斉検診をする。(辻尚宏) 「9割に水俣病症状」 出水などで集団検診 (2012 01/23 00:07)南日本新聞 水俣病不知火患者会は22日、潜在的な被害者を掘り起こす集団検診を出水市と熊本県水俣、天草市、大阪、岡山の4府県計6会場で実施した。鹿児島県在住の約60人を含め、40〜90代の396人が受診。終了後の会見で医師団は、「集計が終わった受診者377人の9割に当たる344人に、手足の感覚障害など水俣病特有の症状が確認できた」と明らかにした。 検診は、特別措置法に基づく救済の申請期限を決定しようとする国をけん制する狙いもある。事前に申し込んだ約500人のうち100人余りが受診しなかったことについて、医師団は「差別、偏見が根強いからだろう」と説明。「多くの被害者がまだ埋もれている。救済窓口を閉めるべきではない」と指摘した。 水俣病訴訟支援の医師団が調査――多数の潜在患者見つかる 2012 年 1 月 13 日 5:28 PM週刊金曜日 水俣病特別措置法によって「幕引き」されようとしている水俣病問題だが、一二月五日、水俣病訴訟支援・公害をなくする県民会議医師団(藤野糺団長)が、熊本県芦北郡の山間部に住む住民の集団検診結果を発表した。特措法は二〇〇九年、自公民の賛成多数により国会で成立していた。 医師団がこの地域で検診したのは、四二世帯七六人(高校生を除く四二〜八八歳)のうち三九人。このうち、二人を除く三七人(九五%)を、水俣病特有の症状があると診断した。 医師団が集団検診に踏み切ったのは、今年七月頃よりこの地域の複数の住民が、特措法に申請するため来院していたからだ。 この地は標高五一四メートルの位置にあり、水俣病多発時期には道路が整備されていなかった。そのため、行商はてんびん棒などでかついで魚を売りにきており、住民の多くはそこで買った魚を食べていた。 水俣病の症状があると診断された住民の一人、橋本明さん(六一歳)は、四〇代後半から手足のしびれを感じはじめ、夜中に目が覚めるようになった。鉄筋工として長年働いてきたが、重い鉄筋をかついでいる最中に足がつったりするようになったため、危険を感じ昨年末に退職。当時は「年だなあ、と思っていた」が、知人の薦めで検診を受けることにした。橋本さんも他の住民と同様、幼い頃から毎日のように魚を食していた。 この地区は、特措法が規定している救済地域「対象外」。また、特措法は一一年末までの申請状況をみて、受付期限を決定すると定めている。 医師団団長の藤野氏は検診結果について「山間部の流通ルートによる初めての集団検診だが、診察したほとんどの住民に水俣病の症状が出現していることに驚いた」とし、「この実態から、他の山間部や町なかにも多数の潜在患者がいることが予想される。被害の実態調査をしないままで、特措法の受付を締めきることは絶対にあってはならない」と、今後も集団検診を続ける意向を示している。(野中大樹・編集部、12月16日号) 水俣病:津田教授ら、「食中毒事件」で届け出 被害実態の調査促す /熊本 毎日新聞 2012年1月8日 地方版 水俣病被害の実態調査を県に促そうと、医師で岡山大大学院教授の津田敏秀さん(環境疫学)らが6日、上天草市内で症状を確認した患者2人について「食中毒事件」として天草保健所に届け出た。 食品衛生法は食中毒を確認した医師の保健所への届け出と、保健所の調査を義務づけている。津田教授は「水俣病は水銀汚染魚を食べて起きた食中毒事件だ。当初から食品衛生法に基づき汚染魚の漁獲禁止などの手を打てば被害拡大は防げたはず。いまだ調査すら行われていないのは違法だ」と話している。 津田教授らは01年にも水俣保健所に同様の届け出を提出したが、調査は実施されていない。今回は水俣病被害者救済特別措置法に基づく患者救済が進む中で、上天草市の一部など県が定めた救済対象地域以外にも患者がいることを訴え、調査を促そうと改めて届け出た。 県は1957年、水俣湾での漁獲禁止の可否を厚生省(当時)に照会したが「水俣湾の魚介類すべてが有毒化している明らかな根拠が認められない」との回答を受けて禁止措置を見送った。【西貴晴】 |
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| 水俣申請期限7月末決定/「切り捨ての歴史また」と患者4団体が国を批判 | ||||
| 20120203 |
■環境大臣、打ち切り表明 水俣病救済法の申請期限「7月31日まで」 環境相発表 2012年2月3日19時50分朝日新聞 水俣病の症状があっても国の基準では患者と認められない被害者の救済策を巡り、細野豪志環境相は3日、7月31日に申請受け付けを締め切る方針を表明した。細野環境相は「(残された)半年間で広報を徹底し、すべての被害者を救済する」と強調した。 水俣病被害者救済法は「あたう限り(可能な限り)の救済」を目指し、「水俣病の最終解決」をうたう。申請開始日から「3年以内をめど」、来年4月末に救済対象者を確定させる、と定める。環境省は当初、今年度末の締め切りを検討した。だが被害者・患者の「潜在被害者の切り捨てになる」という反発を受けて、4カ月間、先に延ばした。 7月末にした理由について、細野環境相は「(申請者の)審査にかかる時間を考えれば、ぎりぎりだ」と説明。申請が間に合わず、救済策から取り残される人がでないよう「私自身が先頭に立つ覚悟。(加害企業である)チッソ経営者を呼び、周知徹底への協力を強く要請する」と述べた。東京や大阪で説明会を開いたり、全国各地の病院にポスターを掲示したりするなど、広報に力を入れるという。 昨年末までに、熊本、鹿児島、新潟の3県で、想定を超す約5万人が救済を申請した。国の患者認定基準より対象とする症状の幅が広がり、これまで声をあげなかった潜在被害者が数多く申請したことなどが理由とみられる。昨年12月も800人以上が申請し、なお増加が続いている。(岩井建樹) 〈水俣病被害者救済法〉 2009年成立。手足の先や全身性の感覚障害などの症状がある被害者に、一時金210万円や医療費などが支給される。一時金は原因企業であるチッソが負担するが、原資は国や県が貸し付ける。国が決めた認定基準による患者は約3千人にとどまり、未認定患者による裁判闘争が長く続いた。95年、政府は患者と認めないままで被害者約1万1千人に一時金を支払い、解決を図った(第1の政治決着)。その後、04年の最高裁判決が国の基準より幅広い救済を認めた。これを契機に再び認定申請を求める人が急増。これを受け、「第2の政治決着」として、自民、公明、民主の超党派の合意で救済法が成立した。 水俣病:救済申請「7月末まで」 正式に表明 毎日新聞 2012年2月3日 20時59分(最終更新 2月3日 21時17分) 細野豪志環境相は3日、国の基準で水俣病と認められない被害者を対象にした水俣病被害者救済特別措置法(特措法)に基づく救済措置の申請期限を今年7月31日までと正式に表明した。患者団体などには期限の設定に反対する意見もあるが、特措法が定めた「3年以内(13年4月末)をめどに救済対象者を確定する」との規定を重視し、審査に9カ月程度かかることを考慮した。細野環境相は記者会見で「皆さんにしっかりと申請していただくには今後、半年程度は必要と判断した。期限を知らなかったという人が出ないよう、省を挙げて周知活動を徹底したい」と述べた。 申請期限までの対応として環境省は、全国の医療機関にポスターを配布したり、駅前などでチラシ配布を行って広報活動をする。また、有効な周知広報の手段を探るため、既に手続きを済ませた新潟県の申請者を対象に、救済手続きの申請を知った経緯についてアンケートを実施する。 さらに原因企業チッソや昭和電工への遠慮で申請をしない人がいることを考慮し、社内報で呼びかけるよう両社に要請する。 水俣病への偏見を気にして医療機関を受診することに抵抗がある人には、公民館で集団検診するなどの対応をとる。 一方、救済は認められなかったが健康に不安を感じている人には、年に1回、医師による健康診査などが無料で受けられるようにする。メチル水銀の健康影響を把握するための研究や水俣病の治療方法の開発も進める。しかし患者団体が求めていた、被害の実態を明らかにするための大規模な健康調査については今後の施策に盛り込まれなかった。 今後、申請者が増えると来年4月末までに救済対象者を確定する作業が終わらない可能性もあるが、細野環境相は7月末までの申請者については「不利益を被らないようにする」と述べた。 特措法は09年7月に成立。10年5月から熊本、鹿児島、新潟各県で申請受け付けが始まった。3県の判定検討会が一時金(210万円)や療養手当(月1万2900〜1万7700円)などの給付対象者▽医療費のみ給付対象者▽非該当者−−を判定し、対象者には水俣病被害者手帳が交付される。 環境省は当初、救済申請者を約3万人と見込んでいた。これに対し、昨年末までの救済申請者は3県で4万9636人に上った。【藤野基文、西貴晴】 水俣病救済7月締め切り、環境相「半年で周知徹底」 (2012年2月4日 読売新聞) 国の基準では水俣病と認定されていない被害者に一時金などを支給する水俣病被害者救済法について、細野環境相は3日、環境省で記者会見し、今年7月31日で申請を締め切ると発表した。「(期限までの)半年を使って周知活動を徹底することで、すべての被害者を救済するという目的を達成したい」とした。ただ、熊本県水俣市や新潟市の一部の被害者団体からは「被害者の切り捨てにつながる」と反発の声も上がった。 救済法は、2010年5月の申請受け付け開始から3年(13年5月)以内をめどに救済対象者を確定すると規定しており、環境省は申請後の検診や判定の期間も考慮し、申請期限を検討していた。 細野氏は会見で、1月29日に水俣市や新潟市で被害者団体と意見交換した際、早期締め切りへの反対が相次いだことにも触れ、「(7月末の期限は)ギリギリここまでということで設定した」と説明した。その上で、「(7月末までの)半年は十分な期間と考えている。期限を延ばすことが救済ではない。期限までにしっかり告知することこそが、本当の救済につながる」と語った。 水俣病の救済申請、7月末で締め切り 医師による検診も導入 2012/2/3 19:29 (2012/2/3 21:51更新)日本経済新聞 環境省は3日、国の基準で水俣病に認定されない患者を救済する水俣病特別措置法の申請を7月31日で締め切ると発表した。記者会見した細野豪志環境相は「可能な限り多くの人に申請してもらうべく、周知広報を徹底したい」と述べた。差別や偏見から申請をためらう人向けに、新たに検診事業を始めることも明らかにした。 新たな被害者の掘り起こしなどを続ける団体からは「(被害者)切り捨ての歴史を繰り返すことになり、許せない」との批判が相次いだ。 同法は救済措置が始まった2010年5月から3年以内をめどに対象者を確定すると規定。審査に約9カ月必要なため、同省は7月末を期限とした。被害者団体などは「潜在的患者の切り捨てにつながる」と期限設定に反発しているが、細野環境相は「3年間の期限で申請してもらうのが法の趣旨。すべての被害者を救済すべく、力を貸していただきたい」と理解を求めた。 差別や偏見から申請や受診に抵抗を感じる人がいるとの指摘を受け、同省は公民館などで医師による検診を受けられる支援事業も導入。周知広報のため全国の医療機関にポスターを掲示したり、各地で説明会を開いたりする。また申請したが救済対象外となった人向けに年1回の無償健康診査を提供し、不安解消を図る。 同省によると、昨年12月までに新潟、熊本、鹿児島3県で想定を超える計4万9636人が救済措置を申請。救済制度では210万円の一時金のほか医療費が無償になる手帳が交付される。 水俣病の未認定患者を巡っては、1995年に「政治的救済」が図られたものの一部訴訟が継続。04年に国の基準より幅広く被害を認定する最高裁判決が確定し、2度目の救済策として10年に特措法が施行された。 救済策の申請期限の撤廃を求める被害者4団体が同日、水俣市内で記者会見を開き、未認定患者らで作る水俣病不知火患者会(同市)の大石利生会長は「(水俣病問題の)幕引きではなく、全ての被害者を救済するのが政府のすべきことではないのか」と政府の対応を批判した。 水俣病救済策 検診体制など拡充へ 2月4日 7時0分 NHK 国の基準では水俣病と認められない人たちを対象とする救済策について、環境省は、申請を締め切る期限を、ことし7月31日とすることを正式に決めました。これに対し、被害者団体などからは反発の声も出ており、環境省は1人でも多くの人が申請できるよう、検診を行う体制の拡充などについて自治体と調整を進める方針です。 国の基準では水俣病と認められない未認定患者に原因企業のチッソや昭和電工が210万円の一時金を支払うなどとする救済策は、来年4月末をめどに対象者を確定することが法律で定められていて、環境省は申請を締め切る期限を、ことしの7月31日とすることを3日、正式に決めました。これについて、細野環境大臣は、会見で、「期限を延ばすことが被害者の救済ではなく、半年間で告知を徹底すれば、本当の意味での救済につながると判断した」と申請期限を設けた理由を述べました。これに対し、3日、記者会見した熊本県や新潟県の被害者団体などからは、期限の撤廃を求める声やすべての被害者が救済されないのではないかという反発や不安の声も多く出されています。環境省は、今後、これまで症状を訴えてこなかった潜在的な被害者が、1人でも多く申請できるよう、症状を確認するための検診を行う体制の拡充や、申請方法を広く周知するための説明会の開催などについて、自治体と調整を進める方針ですが、問題の解決に向けて被害者などの福祉の充実も含めた柔軟な対応が求められます。 国の認定基準では水俣病と認められない未認定患者の救済策は、平成16年に最高裁判所が、国の基準より広い範囲の健康被害を賠償の対象としたのをきっかけに、3年前に成立した特別措置法に基づくものです。原因企業のチッソや昭和電工が、1人当たり210万円の一時金を支払うことなどを柱とするもので、申請に当たっては、県が指定する公的な医療機関で診断を受ける必要があり、県が設ける検討会が、救済の対象に当たるかどうか個別に判定します。法律では、来年の4月末をめどに対象者を確定するとされていて、熊本、鹿児島、新潟の3つの県で、去年12月までにおよそ5万人が申請を済ませましたが、いまだに毎月数百人以上が申請を続けています。その背景としては、被害の地域的な広がりと水俣病に対する差別意識の変化があるとみられています。体に不調があっても、水俣病の症状とは考えてこなかった山間部に住む住民などが申請を始めたことや、以前は差別の対象だった水俣病患者であると自ら主張することをためらっていた人が、ようやく申請を決心したケースも少なくないといいます。このため、被害者団体などは、いまだに多くの潜在的な被害者がいるとして、救済策の申請期限を設けることに反対していました。 ■7月締め切りを批判する被害者、自治体、医師など 患者・知事、強く批判 水俣病申請期限 2012年02月03日 朝日新聞 水俣病被害者救済法の新救済策で、環境省が申請期限を最大7月末までとすることを視野に検討に入った。期限を設けぬよう求めていた県内の患者団体や泉田裕彦知事からは「切り捨てにつながる」などと強い批判の声が上がった。 「7月末」の情報を聞いた新潟水俣病共闘会議議長の中村洋二郎弁護士は「切り捨てられたという思い」。今も毎月30〜40人の申請者がいることを挙げ「期限を切れば取り残される人が出てくる。この人たちはもう裁判という道しか残されていない」とも語った。 新潟水俣病阿賀野患者会の山崎昭正会長も「到底、納得できない」。同会は、1月29日に細野豪志環境相に、申請者がどのように救済策を知ったかをアンケートしたり、住民検診をしたりすることを求めた。「7月末締め切りでは、この求めに応じて対策をしても間に合わない」と話した。 泉田知事には2日午後3時半ごろ、細野環境相から直接電話があった。知事は電話会談後、「意見の一致はみませんでした。十分声が届いたという感覚はない」と話した。水俣病被害者救済法について「新潟に来た調査団が帰るか帰らないかのうちに政治決着した。現場の声を受け止めてつくった法律なのか違和感を覚えたのを、鮮烈に覚えている」と指摘した。(富田洸平、藤井裕介) 水俣申請期限7月末決定/「切り捨ての歴史また」と患者4団体が国を批判 毎日新聞2012年2月4日 「被害者切り捨ての歴史を繰り返すのか」−−。特措法の申請期限を決めることに反対していた患者4団体は3日、熊本県水俣市で記者会見し、国の対応を批判した。 会見には各団体の代表ら6人が出席。国、県、チッソとの訴訟で和解した水俣病不知火患者会の大石利生会長(71)は「期限のみ先行し行政が真剣でないのがよく分かる」と反発。係争中の水俣病被害者互助会の佐藤英樹会長(57)は「国はこれまで何もせず、全て裁判で勝ち取った。あくまで闘っていく」と話した。 また、チッソ水俣病患者連盟の高倉史朗事務局長(60)は「チッソ消滅後、誰が責任を担うのか明らかにしないまま加害者救済だけ進めている」。水俣病被害者の会全国連絡会の中山裕二事務局長(58)は「症状を知り初めて申請につながる」と行政による大規模な健康調査の実施を求めた。【結城かほる】 水俣病:救済申請、7月で締め切り 患者団体の批判噴出 出水の会は評価「福祉に全力を」 /熊本 毎日新聞 2012年2月4日 地方版 細野豪志環境相が3日、水俣病被害者救済特別措置法(特措法)の救済申請を7月末で締め切ると発表した。1月29日の水俣訪問では多くの患者団体が、潜在患者の多さを直接訴えたばかり。記者会見した患者団体からは、特措法がうたう「あたう限りの救済」を求め「水俣訪問は形ばかりの出来レース」との批判が噴出した。一方、特措法による救済を求めてきた団体は、約半年間の周知期間を設けた期限決定を評価した。【結城かほる、澤本麻里子】 水俣市で記者会見した4団体は、水俣病不知火患者会▽水俣病被害者互助会▽チッソ水俣病患者連盟▽水俣病被害者の会全国連絡会。いずれも国の対応に不満をぶちまけた。不知火患者会の大石利生会長(71)は「すべての被害者の救済の観点から、引き続き大検診を実施していく」と、被害者の掘り起こしを続ける考えを示した。 特措法に反対し、熊本地裁で訴訟を続けている互助会。佐藤英樹会長(57)は「公害の原点といいながら何もしてこなかった国とはあくまで裁判で闘う」と話した。 患者連盟の高倉史朗事務局長(60)は、95年の政治決着時には未認定患者団体の支援をしていた。「当時も力を尽くし終わったと思っていたが、終わっていなかった。法律が終われば04年最高裁判決のようなショックが起きても、国に対応の方法はなく申請窓口は閉めてはならない」と批判した。 全国連の中山裕二事務局長(58)は「感覚障害は数十年生きて本人は普通のことになっている。他からの働きかけが重要で、健康調査なくしてあたう限りの救済にはならない」と、行政側が検診で被害者の掘り起こしをするよう求めた。 一方、水俣病出水の会(鹿児島県出水市)の尾上利夫会長(73)は「既に幅広く救済されており、7月の締め切りは遅いくらいだと感じた。国は申請者を早急に救済し福祉に全力を尽くしてほしい」。 水俣病被害者芦北の会(津奈木町)の村上喜治会長(62)は「大事な水俣病犠牲者慰霊式でもめごとが起こるような事態は避けられたのでほっとしている」と納得した様子。水俣病被害者獅子島の会(鹿児島県長島町)の滝下秀喜会長(51)は「どこかで線を引くしかないのは理解できるが、ギリギリまで広報周知してできるだけ多くの人が申請できるようにしてほしい」と要望した。 ◇知事「周知期間最大限生かす」 7月末と決まった申請期限について蒲島郁夫知事は3日、報道陣の質問に答え「熟慮に熟慮を重ねて決断されたと思う。『3月末なら早すぎる』とお願いしていたので、喜んでいる。6カ月間の周知期間を最大限生かし『知らなかった』という人がいないようにしていく」と述べた。期限終了後に健康被害を訴える人が出る可能性があることについては「公健法があるし、その段階で国が考えるべきこと」と述べた。 水俣市の宮本勝彬市長は「今後は被害に遭われたすべての方が救済されるよう、また、救済制度を知らなかったということがないよう、広報周知を徹底していきたい」とのコメントを発表した。 一方、チッソ総務部は「水俣病被害者救済特別措置法に基づいて、私どもの責任を引き続き果たしてまいります」とコメントした。 ============== ■水俣病救済を巡る主な動き■ 1956年 5月 水俣病公式確認 65年 5月 新潟水俣病公式確認 95年10月 与党3党が未認定患者の救済策(政治決着) 2004年10月 水俣病関西訴訟最高裁判決。国の認定基準より幅広い基準を採用。認定申請者が急増 09年 7月 水俣病被害者救済特別措置法(特措法)成立 10年 5月 特措法の救済受け付け開始 11年 4月 チッソが子会社に事業譲渡、分社化 12年 7月末 救済申請締め切り 13年 5月ごろ 救済対象者確定 水俣病:特措法申請締め切りへ 「潜在患者切り捨て」 県内団体批判、検診支援も懐疑的 /新潟 毎日新聞 2012年2月4日 地方版 水俣病被害者救済特別措置法(特措法)の申請期限を細野豪志環境相が7月31日までとしたことについて、県内の新潟水俣病患者団体は「多くの潜在患者を切り捨てる」と批判。差別や偏見を恐れ医療機関の受診をためらう人に配慮し、県などと協力して検診態勢の支援を行うとした点についても、懐疑的な声が多かった。 新潟市内で記者会見した未認定患者らでつくる「阿賀野患者会」の山崎昭正会長(70)は「(締め切りは「あたう限りの救済」を掲げていた)特措法の趣旨に反する暴挙で、多くの被害者を切り捨てるもの。撤回を求める」と怒りをあらわにした。 特措法は、救済措置開始3年後の13年4月末までに対象者を「確定する」としている。環境省は、申請後、支給内容の確定まで時間がかかることを見越した上、周知に必要な時間も考慮し、約半年後の7月31日で締め切ることとした模様だ。 未認定患者らが国などに損害賠償を求めた新潟水俣病3次訴訟で原告代理人を務める高島章弁護士は、毎日新聞の取材に「潜在患者がいる状態で、そもそも締め切り自体を設けるべきではない」と批判した。 一方、同省は、県などと相談し、申請時に提出する「民間診断書」作成のための検診態勢の支援も行うと発表。地元の公民館に医師が出向く方法などを想定しているとみられ、患者会側が求めていた、潜在患者掘り起こしのための住民健康調査(検診)に対する同省の「回答」ともとれる。 患者会の酢山省三事務局長は「環境省も我々の意見を受けて、こうした回答を示したのだろうが、具体的な策も出てきていないので、今後注目する必要がある」と述べるにとどめ、山崎会長も「とても全ての潜在患者を救い上げるのは無理だろう」と懐疑的だった。 また同省は、患者会が求めていた、特措法申請者へのアンケート調査も行うと発表。特措法の救済対象にならなかったものの、阿賀野川の魚を食べたことがあり健康に不安を感じる人が、年1回、医師による健康検査や保健師による指導が受けられるようにする事業を進めていくことも明らかにした。【畠山哲郎、塚本恒】 ◇県内では申請1169人 特措法は、国の基準で水俣病と認められない未認定患者救済のため09年7月に成立。10年4月には同法に基づく「救済措置の方針」が閣議決定され、同5月から申請受け付けが始まり、県内では昨年末までに1169人が申請した。 申請者は指定医療機関で検診を受け、専門医でつくる県の検討会で(1)一時金210万円、月1万2900〜1万7700円の療養手当、被害者手帳交付による医療費支給(2)医療費支給のみ(3)非対象者−−に分けられる。 水俣病を巡っては、長らく国の認定制度が補償の根幹を担ってきたが、厳格な基準のため、申請を棄却される人が増加。04年にこの基準を事実上否定する最高裁判決が出たこともあり、全国各地で訴訟が相次いだ。 特措法は、こうした流れの中で打ち立てられたもの。同法に反対し裁判を続けていた団体の中で原告数最多の「不知火患者会」(熊本県水俣市)が国の呼びかけに応じ、10年3月、和解案に基本合意。この内容が救済策に反映された。ただ、特措法は「救済措置の開始後3年以内をめどに救済対象者を確定する」とも規定。差別や偏見を恐れて名乗り出るのをためらう「潜在患者」が存在する中、申請期限を設けることを懸念する声が上がっていた。 救済7月締め切りに知事理解、被害者団体から反発も (2012年2月4日 読売新聞) 水俣病被害者救済法に基づく救済申請について、細野環境相が受け付けを7月末で締め切る方針を発表した3日、蒲島知事や地元・水俣市の宮本勝彬市長は「熟慮の上の決断」などと国の対応に理解を示した上で、今後、申請期限の周知徹底に全力を挙げる考えを強調した。 ◆県・水俣市 蒲島知事は午後5時半から県庁で記者団の取材に応じた。知事は7月末の申請締め切りについて「細野環境相は現地を訪れ、(被害者団体の)意見を集約された。環境相の判断を重く受け止めたい」と評価。締め切り後に救済から漏れる人が出た場合の対応を問われると、「公害健康被害補償法による患者認定もあり、その段階が来たときに考えていくべきだ。今は6か月の周知期間を生かすことが行政に求められており、質問として時期尚早ではないか」と述べた。 宮本市長は環境相の記者会見終了後、読売新聞の取材に応じ、「環境相は1月に水俣を訪れた際、被害者団体の意見によく耳を傾けられた。さまざまな意見をしっかり受け止め、熟慮の上、決断されたと思う。今後はすべての方が救済されるよう、申請期限の周知に努めたい」と話した。 ◆被害者団体 国と県、原因企業チッソを相手に損害賠償請求訴訟を起こしている水俣病被害者互助会(水俣市、約170人)の佐藤英樹会長は「多くの申請者が出ている中で打ち切るのは間違っている。私たちはあくまで裁判で闘っていく」と述べた。 一方、申請期限の設定に賛成する水俣病被害者芦北の会(津奈木町、約300人)の村上喜治会長は「5月1日の水俣病犠牲者慰霊式以降ならいつでもいいと思っていたので、7月末に異論はない。国は締め切り後に名乗り出るかも知れない新たな被害者への対策や、今後の福祉を考えてほしい」と話した。 水俣病:救済申請締め切りへ 期限先行に憤り 偏見・差別、潜在患者多く 毎日新聞 2012年2月4日 東京朝刊 環境省は3日、水俣病被害者救済特別措置法(特措法)に基づく救済の申請受け付けを今年7月末で締め切ることを明らかにした。記者会見で細野豪志環境相は「半年間は周知に十分な期間だ」と説明した。しかし、申請者は昨年12月は800人を超え、さらに差別や偏見を恐れて救済に手を挙げていない潜在患者が多くいるとされる。特措法が掲げる「あたう限り(可能な限り)の救済」が実現するか疑問の声も出ている。【西貴晴、江口一】 人口約2万7000人の熊本県水俣市。街を突き抜ける国道3号沿いに「水俣とチッソは運命協働体」と書かれた大きな看板が立つ。水俣が今も原因企業チッソの城下町であることを示す風景だ。 水俣で生まれ、関西に住む女性(53)は自身が救済に申請した後、チッソ関連会社に勤める弟にも申請を促したが「会社にばれたら困る」と言われた。父親は漁師で、ともに水銀汚染魚を多く食べた可能性は高い。「申請締め切り後に弟に症状が出たらどうすればいいのか」と女性は不安を募らせる。 細野環境相は締め切りまでに「環境省を挙げて制度周知に努め、救済につなげる」と述べ、職員らが街頭でチラシを配り、原因企業チッソや昭和電工に社内報で申請を呼びかけてもらうと説明した。 しかし、申請のもう一つの壁が救済エリアの問題だ。熊本、鹿児島県は水俣市など両県で9市町の全部または一部を「救済対象地域」に定めている。この地域以外からの申請も可能だが、水銀汚染魚の多食を申請者が証明しなくてはならない。「地域外」を理由に申請をあきらめている人が多いのが実態だ。 水俣市の医師、藤野糺さん(69)は昨年10月、対象地域外となる芦北町の山間部で住民39人を対象に水俣病の集団検診をした。その結果、37人に水俣病に代表的な症状の感覚障害を確認したという。「山間部でも行商によって汚染魚を食べていた」というのが藤野さんの見方だ。 環境省はこうした汚染の広がりを解明するための調査には消極的だ。今年1月に水俣市で患者団体と意見を交わした横光克彦副環境相は記者会見で、救済に手を挙げられない被害者について「それは個人の判断。我々がなんだかんだいう余地はない」と述べた。 水俣病問題に詳しい丸山定巳熊本学園大教授(環境社会論)は「広報や周知で済む話ではない。被害の広がりを調査で明らかにしてから申請期限を決めるべきだ」と指摘する。 ◇患者4団体「切り捨ての歴史繰り返すのか」 水俣病被害者救済特別措置法の救済申請期限を決めることに反対していた患者4団体は3日、熊本県水俣市で記者会見し「被害者切り捨ての歴史を繰り返すのか」と国の対応を批判した。 会見には各団体の代表ら6人が出席。国、県、チッソとの訴訟で和解した水俣病不知火患者会の大石利生会長(71)は「期限のみ先行し、行政が真剣でないのがよく分かる」と反発。 水俣病被害者の会全国連絡会の中山裕二事務局長(58)は「症状を知り初めて申請につながる」と行政による大規模な健康調査の実施を求めた。 一方、新潟水俣病の患者団体「阿賀野患者会」の山崎昭正会長(70)も記者会見し、「(締め切りは)特措法の趣旨に反する暴挙で多くの被害者を切り捨てるもの。撤回を求める」と訴えた。 また、新潟県の泉田裕彦知事は「地域の偏見・差別の解消のためのさまざまな取り組みにより、ようやく声をあげられるような状況ができてきている中で、締め切るべきではないとの考えに変わりはない。丁寧な対応を国に望む」とのコメントを発表した。【結城かほる、塚本恒、小林多美子】 水俣病救済法 申請期限7月末 被害者団体「撤回を」「法の本旨に反する暴挙」 (2012年2月4日 読売新聞) 細野環境相が、水俣病被害者救済法に基づく救済措置の申請期限を7月末とすると発表したことを受け、被害者団体は3日、「被害者の切り捨てで断固反対」と一斉に反発、撤回を求めていくことを明らかにした。泉田知事や篠田昭・新潟市長も国に再考を求めるコメントを出した。 新潟水俣病阿賀野患者会などは、新潟市内で記者会見を開き、山崎昭正会長は「締め切りには断固反対。『あたう限り救済』という救済法の本旨に反する暴挙で、明らかに多くの被害者を切り捨て見捨てるものだ」とする声明を読み上げた。 山崎会長は「誰も手を挙げなくなるまで申請窓口を開けておいてほしい。(細野環境相が1月29日に来県したのは)完全にアリバイ作りだったと思っている」と憤り、締め切り撤回を求めていくことを表明した。 支援団体「新潟水俣病共闘会議」議長の中村洋二郎弁護士は「加害者側の国が一方的に締め切るのはおかしい。被害者側と相談して決めるべきだ。(4次訴訟では)今度こそ全被害者の救済をしようと和解したつもりだった」と語気を強めた。 ただ、国が潜在被害者掘り起こしのために行うと発表した広報の徹底や住民検診の支援については、「効果的な実施方法を国に提案していく」とした。 国などを相手取って集団訴訟を続ける3次訴訟の高島章弁護団長は「被害者の切り捨てで不当だ。許されない。潜在的な被害者がまだいることを分かっていて見殺しにしようとしている。撤回を求めて環境省に抗議する」などと述べた。 一方、泉田知事は「締め切りを設けないよう繰り返し要望してきただけに残念。締め切るべきではないとの考えに変わりない。国には救済法の趣旨にのっとって丁寧な対応を望む」とのコメントを発表した。 篠田市長も「まだ申請者がかなりの数にのぼっており、期限を切るのは性急と言わざるを得ない。今後の申請者数をしっかりと把握した上で再検討していただきたい」とコメントした。 ■新聞の社説 水俣病救済申請 期限の設定は禍根を残す 2012年2月4日 西日本新聞社説 水俣病救済特別措置法に基づく未認定患者救済の申請期限について、環境省は「7月31日」までとする方針を決めた。きのう、細野豪志環境相が発表した。 懸念されていた本年度末の申請打ち切りは、とりあえず回避された。しかし、申請期間を7月末まで延長しても、特措法が目指す水俣病問題の「最終解決」が図られるとは思えない。 特措法の趣旨は、救済されるべき水俣病被害者の早期救済と同時に、被害者を可能な限り漏れなく救済することにある。それが、水俣病被害を拡大させた国の加害者としての責務でもある。 救済申請に期限を設けることは、潜在する水俣病被害者を結果的に切り捨てることになる。そうしないためにも、国には申請に期限を設けず、すべての水俣病被害者の救済につながる恒久的な制度への見直しを求めたい。 特措法は、救済措置の開始から「3年以内をめどに対象者を確定する」と定めている。救済措置(申請受け付け)が始まったのは2010年5月である。 「3年以内」の来年4月末までに救済対象者を確定するためには、検診や判定の期間を考慮すれば今年7月に申請を締め切る必要があるというのが、国の言い分なのだろう。 しかし、そこまで「めど」にこだわって、申請期限を設定しなければならない特段の理由でもあるのだろうか。 特措法でうたわれている不知火海沿岸の住民健康調査は、いまだ手が付けられておらず、水俣病被害の全容は把握されていないのが現実だ。 にもかかわらず、7月末で申請を締め切るというのは「救済打ち切り」に等しい。そこには「水俣病」を早く終わらせたいという国の本音が透けて見える。 救済申請者は昨年末までに熊本、鹿児島、新潟3県で約5万人に上る。昨年秋以降も毎月数百人単位の申請が続く。まだまだ埋もれた多くの水俣病被害者がいるとみるべきだろう。 被害者団体が1月に熊本、鹿児島、大阪など6カ所で行った検診では、受診者の約9割に水俣病特有の症状があったという。救済対象地域外の居住者や救済対象年齢未満の世代にも、水俣病の疑いがある人たちがいるという報告もある。 水俣病の症状に苦しみ、救済を受けるべき人々がいる限り、「水俣病は終わっていない」と捉えるべきである。 症状があるのに水俣病と自覚していない人や、差別や偏見を恐れて申請をためらっている被害者が、救済から漏れるようなことがあってはならない。 そう考えるなら、救済に期限を設けるという発想は出てこないはずだ。 救済すべき潜在被害者がいないかどうか、沿岸住民健康調査などで確認もせずに救済申請を締め切れば、目指した「全面解決」に至らず、かえって水俣病問題をこじれさせた17年前の「政治決着」と同じ轍(てつ)を踏むことになるだろう。 水俣病申請期限 恒久的な救済の枠組みを 2012年02月04日 熊本日日新聞 細野豪志環境相は3日、水俣病特別措置法に基づく未認定患者救済の申請受け付けを、7月末で締め切ると表明した。水俣病の歴史は、救いを求める被害者の手を振り払い、声を上げられない潜在患者には知らぬふりをする原因企業チッソと行政の姿勢が顕著だったように思われる。今回もその繰り返しで、大きな禍根を残すのではないか。早期の締め切りに、強く異議を唱えたい。 7月を期限とするのは、「申請開始から3年以内」をめどに対象者の確定を求めた特措法に沿う措置というのが、環境省側の言い分だ。蒲島郁夫知事も同調している。しかし、特措法はあくまで「めど」としているにすぎず、絶対的な期限を定めているわけではない。 救済実態はどうか。2010年5月の救済開始以来、申請者は5万人を超えた。最近も申請者は毎月500人超のペース。今年1月、水俣病不知火患者会が県内外で実施した検診では、9割を超える高率で水俣病特有の症状がある人たちが見つかった。申請締め切りを強行すれば、救済漏れが生じる可能性が大きい。 1995年、1万人余りを救済した政府解決策で決着したとされた水俣病問題は終わっていなかった。同じ轍[てつ]を踏んではならない。国や県は依然被害者が埋もれている実態に、謙虚に向き合ってもらいたい。 締め切りを急ぐ背景には、特措法がチッソの分社化を定めていることがあるのではないか。分社化が水俣病問題の“幕引き”を意味するとの懸念は被害者団体や地元で根強い。 環境省がまずやるべきは、多くの疑問点が指摘されている救済の運用状況を透明化することだろう。救済範囲の対象外にも水俣病特有の症状を有する人がいる。これまで対象外の人がどれだけ救済されたのか。どのようなケースが認められたのか。ボーダーラインが見えれば、申請をためらう人の救済につながる。 さらに、特措法で実施をうたっている不知火海沿岸の健康調査に速やかに着手すべきだ。実態と真摯[しんし]に向き合えば、申請締め切りがいかに拙速であるかが浮かび上がろう。 その上で、環境省は救済の道を閉ざしてしまうのではなく、恒久的な救済に向けた枠組みづくりに着手すべきだ。この方針は被害拡大について国や県の責任を断罪した2004年の最高裁判決を受け、当時の環境相自らが設けた懇談会の結論でもある。埋もれたままの被害者の声に耳を澄ませてほしい。 水俣病救済期限 これで幕引きなどできぬ 新潟日報社説2012年2月4日 水俣病救済特別措置法に基づく救済申請の期限を7月末とすることを細野豪志環境相が発表した。 当初は3月末も視野に検討していたが、本県などの被害者団体は「被害者の切り捨てに当たる」として期限を設けないよう求めていた。 1月に本県で被害者らと面会した細野環境相は「3月末に締め切るような早急な対応はできない」と早期打ち切りを否定した。 何のことはない、4カ月先延ばしするだけのことだったのか。この時口にした「歴史的な判断をするという自覚」には程遠い。被害者団体との面会は、パフォーマンスだったと受け取られても仕方がない。 細野環境相は「期限を設けた上で、できる限りの救済をするのが政府の取るべき立場だ」と述べた。 だが、期限をどうするかは、被害者の掘り起こしを十分に行った上で判断すべきことだろう。 国が制度の周知に力を入れるのは当然のことだ。だが、示されたのは関係する県内外での説明会の開催や政府広報、関係自治体によるチラシ配布などにとどまる。 期限までの半年間で、対象者を十分掘り起こせるのかは不透明だ。 救済申請の受け付けは2010年5月から始まった。昨年12月末までに本県では1169人が申請している。 本県だけでも毎月数十人が新たに名乗り出ている。申請はまだ続いているのである。 こうした実態を踏まえなければ、特措法の趣旨である「あたう限りの救済」はできない。 特措法は、救済開始から3年以内をめどに対象者を確定するとしている。来年4月末で制度開始から3年となる。7月末の期限は、判定に一定の期間が掛かることなどを踏まえたものだ。 だが、「3年のめど」とは、原因企業や国の免責、時効を定めたものでは決してないのである。 水俣病問題は複雑な経緯をたどってきた。被害者救済策は、継ぎはぎだらけだった。 国の認定基準は厳しく、未認定患者の提訴が相次いだ。1995年の政治解決では約1万1千人が救済対象となったが、申請期間はわずか約5カ月にすぎなかった。 04年の関西訴訟の最高裁判決を受けた今回の救済制度は「第2の政治解決」とされる。 これ以上、被害者を置き去りにしてはならない。 責任から逃げることはできない。最終解決につなげるには、被害者と誠実に向き合い、柔軟に対応していくことが欠かせない。 水俣病の救済 締め切りをなぜ急ぐ 信濃毎日新聞社説02月03日(金) 水俣病特別措置法に基づく救済制度について、環境省が7月末にも申請の受け付けを締め切ることを検討している。当初は3月末で期限を切ろうとし、被害者団体などから反発が出た。 被害者の切り捨てにつながりかねない問題である。政府は締め切りを急ぐべきではない。 特別措置法は、国の基準では水俣病と認定されない「未認定患者」に対し、訴訟などの取り下げを条件に一時金や療養手当を支給するもの。申請者は昨年11月末の時点で5万人近くに上る。 環境省の言い分はこうだ。 特措法では、救済が始まった2010年5月から3年以内、つまり13年4月末をめどに、対象者を確定するとある。判定に半年から1年近くかかるケースもありそうなので、逆算して申請の締め切りを設ける必要がある―。 肝心の被害救済よりも、行政の都合を優先しているようにみえる。お役所仕事と言われても仕方ない。そもそも申請が遅れる原因の一端は、国が負っている。 未認定患者の大規模救済を図る特措法が成立したのは、09年夏。水俣病の公式確認から半世紀以上が過ぎていた。被害救済に時間がかかったのは、国の患者認定の基準が厳格すぎたためだ。 未認定患者による裁判が相次ぎ、司法は一貫して国に救済の拡大を促してきた。にもかかわらず、国は場当たり的な救済策で幕引きを図り、問題をこじらせた。 水俣病は発生当初、原因不明の「奇病」とされ、患者や家族は偏見や差別を受けた。加えて未認定患者は「詐病」と中傷された。 いまも差別を恐れ、水俣病であることを周囲に明かせない人がいる。申請窓口の継続を求める声はもっともだ。 もう一つ、大事なことがある。特措法には、政府による汚染地域の速やかな健康調査と、その結果の公表が盛り込まれている。これが一向に進まない。 水俣病被害の全容がつかめないうちに、救済を打ち切るのは順番が逆である―。私たちはそう主張してきた。胎児や幼いころに汚染被害を受けた胎児性、小児性患者の症状についても、詳細な解明が待たれる。 政府は締め切りを無理押しせず、健康調査や住民検診によって、まずは潜在的な患者の掘り起こしに力を注いでほしい。 13年春をめどに最大限の救済を図る。とともに、将来にわたり被害を救済できる仕組みを整えておくことが欠かせない。 |
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| 水俣病:不知火会訴訟 大阪地裁で和解、終結 毎日新聞 2011年3月29日 東京朝刊 |
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| 20110329 | 水俣病:不知火会訴訟 大阪地裁で和解、終結 毎日新聞 2011年3月29日 東京朝刊 水俣病の未認定患者でつくる水俣病不知火(しらぬい)患者会(大石利生会長)の会員306人が、国や熊本県、原因企業チッソ(東京)に賠償を求めた訴訟は28日、大阪地裁(村岡寛裁判長)で和解が成立した。一連の訴訟では東京、熊本両地裁でも和解が成立しており、同患者会の訴訟は終結した。 和解内容は被告側が、1人210万円の一時金▽1人当たり月額1万2900〜1万7700円の療養手当▽患者会への加算金3億円−−を支払うことが柱。原告、被告双方が選出した医師で作る第三者委員会が、症状などに基づき支払い対象者の判定作業を進め、282人が一時金や療養手当の支払い対象となった。療養費支給のみが認められた原告が1人。この原告を含め、一時金の対象から漏れた計24人に対し、患者会が加算金から一時金と同額を支給する。【村松洋】 水俣病:未認定患者団体と国など 和解が成立 集団訴訟 毎日新聞 2011年3月25日 13時41分 水俣病の未認定患者団体「水俣病不知火(しらぬい)患者会」(熊本県水俣市)が、国と同県、原因企業チッソ(東京)に損害賠償を求めた集団訴訟は25日午後、熊本地裁(原克也裁判長)で原告2492人の和解が成立した。24日には東京地裁で原告194人が和解。28日には大阪地裁でも307人の和解が成立する見通しで、2993人の原告を抱える同患者会の訴訟は終結する。 訴訟派以外の「水俣病出水の会」(鹿児島県出水市)など患者3団体も23日、チッソと救済に向けた解決協定を結んでおり、水俣病の未認定患者救済問題は大きな節目を迎える。 不知火患者会は05年に第1陣50人が1人あたり850万円の損害賠償を求めて熊本地裁に提訴し、東京、大阪地裁を含めて追加提訴を繰り返してきた。 一方、政府は09年に水俣病被害者救済特別措置法(特措法)を成立させ、一時金(1人210万円)▽療養手当(月額1万2900〜1万7700円)▽医療費の全額支給を柱とする救済措置を決定。訴訟と合わせ二本柱の決着を図ってきた。 こうした流れを受けて患者会は昨年3月、熊本地裁で国などと和解に向けて基本合意。原告側と被告側双方が選んだ専門家でつくる第三者委員会が救済対象者の判定作業を続けてきた。 その結果、原告の約93%にあたる2795人が一時金や療養手当または医療費全額支給の対象となり、患者会は今月21日の原告団総会で正式な和解受け入れを決めた。 残る訴訟派団体「水俣病被害者互助会」(水俣市)は水俣病認定基準の見直しなどを求めて、熊本地裁での訴訟を続ける。 一方、新潟水俣病の未認定患者らが国と原因企業の昭和電工に賠償を求めた訴訟も今月3日に新潟地裁で和解が成立した。【西貴晴】 水俣病不知火会訴訟 終結、全原告と和解成立 (2011年3月28日 読売新聞) 国の基準で水俣病と認められていない被害者でつくる「水俣病不知火患者会」(熊本県水俣市)近畿支部の306人が、国と熊本県、原因企業のチッソ(東京)に損害賠償を求めた訴訟は28日午前、大阪地裁(村岡寛裁判長)で和解が成立した。 これで同患者会の原告2992人による集団訴訟は、提訴先の3地裁(熊本、東京、大阪)ですべて和解した。 原告側によると、和解の条件は被告3者が原告に謝罪するほか、〈1〉一定の症状などの要件を満たす原告に対しチッソが1人あたり一時金210万円を支給する〈2〉同様の原告に国と熊本県などが毎月の療養手当(1万7700〜1万2900円)と医療費の自己負担分を支払う〈3〉チッソが同支部に加算金3億円を支出する――などの内容。 一時金が支払われる原告は、原告、被告双方が選んだ医師らで構成する第三者委員会が判定済みで、同支部では282人。該当しないとされた24人については、同支部が受け取った加算金の中から一時金と同額の210万円ずつを支給するという。 この日、法廷で村岡裁判長が和解成立を告げた後、原告の西川成代さん(67)(大阪市平野区)が意見陳述に立ち、「手足のしびれとは一生付き合っていくしかないが、和解で原因が国やチッソにあったと認めてもらったことは本当に良かった」と述べた。 非訴訟3団体とチッソ、水俣病解決協定締結 (2011年3月23日 読売新聞) 水俣病被害者救済法に基づく救済策を受け入れた水俣病出水の会(鹿児島県出水市、約3800人)など未認定患者3団体が23日、原因企業チッソ(東京)との間で紛争解決の協定を締結した。裁判による解決を求めた水俣病不知火患者会(熊本県水俣市、原告2993人)の集団訴訟も24〜28日に東京、熊本、大阪3地裁で正式に和解する。 国の基準より幅広い症状を水俣病と認めた2004年の関西訴訟最高裁判決を機に再燃した未認定患者の救済問題は、解決に向けて大きな節目を迎えた。 協定を締結したのは、出水の会のほか、水俣病被害者獅子島の会(鹿児島県長島町、約90人)、水俣病被害者芦北の会(熊本県津奈木町、約300人)。協定の調印式は、出水の会は出水市、他の2団体は水俣市で行われた。 法による救済策には、一定の症状が認められた被害者に対する一時金210万円の支給などのほか、活動経費などとして3団体にチッソが計31億5000万円の加算金を支払うことが盛り込まれたが、加算金の支払いは紛争解決の合意が条件とされていた。 協定書では、3団体の会員は今後、チッソに賠償請求などの紛争を起こさないことや、患者認定申請をしないことも規定された。 協定調印に先立ち、出水の会の尾上利夫会長は「多くの被害者の救済に貢献できたと思う」と語った。チッソの後藤舜吉会長は「被害について改めておわび申し上げる。互いに協力し、地元の再建に手を取り合って進みたい」とした。 水俣病:不知火会訴訟 患者会、和解成立 水銀汚染の全体像把握を=丸山教授 /熊本 毎日新聞 2011年3月26日 地方版 ◇丸山定巳・熊本学園大教授(環境社会学) 特措法に基づく救済制度への申請は熊本、鹿児島、新潟の3県で計約4万人に達し、95年水俣病政治決着の3倍以上になった。しかし今回の救済策は行政側が主導したわけではなく、被害者側が裁判や交渉で求めた結果、実現したことだ。行政はいまだに被害実態の全容解明の努力をしておらず、救済は不十分だ。 チッソから患者団体に支払われる多額の団体加算金は、行政が大きな団体との争いを解決するには都合が良かったのだろうが、団体に入っている人は結果的に一時金が積み増しされるなどしており、個人で申請をしている人たちとの間で不公平感を作り出している面もある。 行政は認定のために複数症状の組み合わせを求めてきたが、昨年7月には大阪地裁で感覚障害だけでも認定することができるという判決が出た。今後判決が確定すれば、今回の救済策に手を挙げた人と同じ症状を持つ人たちが認定され、新たな認定申請が急増する可能性もある。 水俣病では発生させた責任、拡大させた責任のほかに、補償が遅れた責任がある。公式確認から半世紀以上たった今でも救済問題が続いている。しかもこれで終わりになる見通しも立っていない。今からでも住民の健康調査などをして水銀汚染の全体像を把握する必要がある。 |
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| チッソ、31日に分社化 4月から水俣病補償に特化 2011年3月31日18時37分朝日新聞 |
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| 20110329 | 水俣病の原因企業チッソ(本社・東京)は31日、子会社JNCに液晶生産などすべての営利事業を譲渡した。分社化で4月1日からは水俣病被害者への補償や公的債務返済の業務に特化した会社として存続する。 チッソ分社化は2009年に成立した水俣病被害者救済法に基づく。未認定患者の新救済策の費用をチッソに賄わせるため、将来のJNCの株式上場と売却益を織り込んで国が認めた。 水俣病の発生拡大と被害補償をめぐり、チッソは国と結びついてきた。 戦後の高度成長を化学品生産で支えたチッソは、1956年の水俣病確認後も十数年は水銀を海に排出し続け、数万人の被害者を出した。国も半ば黙認した。 被害補償で経営難に陥ると国は金融支援し、270億円の融資返済も免除したが、直接補償は避けた。一方で水俣病患者の認定基準を厳しくし、被害を抑え込んだ。差別も相まって多くの被害者が潜在し、今も全容は把握できていない。 国策を担った企業による大きな環境汚染。チッソ分社化に詳しい除本理史・東京経済大教授は、東日本大震災による原発事故の補償が水俣病と似た道をたどることを懸念する。「水俣病問題で『汚染者負担の原則』は、国がチッソだけに責任を負わせる口実に使われてきた」と指摘。「環境政策の責任は政府にある。企業が甚大な被害を起こした際、政府は全容を明らかにして補償の枠組みをつくる責務がある」と説く。 分社化でチッソは将来の清算が視野に入る。潜在被害者にとっては補償責任の消滅を意味する。チッソ水俣病患者連盟の高倉史朗事務局長は「国も企業も被害を過小評価せず、必要な補償をする。それが『公害の原点』が伝える教訓だ」と話す。(奥村智司) 水俣病:チッソ分社化 子会社へ事業譲渡、取締役会で決議 /熊本 毎日新聞 2011年3月11日 地方版 チッソ(東京)は10日、水俣病被害者救済特別措置法(特措法)に盛り込まれた分社化に向け、子会社JNC(同)への事業譲渡を取締役会で決議した。譲渡は3月31日付。総務、経理部などを除くチッソ社内の組織を4月1日付でJNCに移管する。後藤舜吉会長や岡田俊一社長がそのままJNCの会長、社長に就く。 特措法に基づき松本龍環境相が昨年12月、チッソの補償部門と事業部門を切り離す再編計画を認可し、チッソは1月12日に事業会社JNCを設立した。大阪地裁が2月8日、今回の事業譲渡を許可していた。 チッソは「事業計画を確実に実施する予定で、これまで同様、認定患者への補償を継続する」などとしている。【西貴晴】 |
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| チッソ分社化計画、環境相が認可へ | ||||
| 20101215 | チッソ分社化計画、環境相が認可へ 熊本日日新聞2010年12月15日 水俣病特別措置法に基づき、原因企業チッソが認可申請していた同社の事業再編(分社化)計画を、松本龍環境相が認可することが15日、分かった。同日午後、同社に伝える。環境相は計画が補償協定の履行や債務返済に支障がないと判断したとみられる。 特措法は、(1)認定患者への補償や債務返済に支障がない(2)水俣市で事業を継続し、地域振興や雇用を確保する(3)事業会社への事業譲渡によって債務履行に必要な原資が減少しない(4)債権者の一般の利益に反しない−の4項目を計画が満たしている場合、環境相が認可すると定めている。 チッソは11月に環境相に計画を提出した。計画は、認可後に設立する事業会社に現チッソの全事業の営業権や資産を譲渡し、債務と分離することによって事業価値を高め、患者補償や債務返済を確実に行うと明記。事業譲渡時期の目標を2011年3月としている。 事業会社は水俣製造所を最重要拠点と位置付け、5年間に280億円を投資、従業員も50人増員する。(楠本佳奈子、潮崎知博) チッソ分社化へ事業再編計画を認可…環境相 (2010年12月15日 読売新聞) 水俣病被害者救済法に基づく原因企業チッソ(東京)の分社化を巡り、松本環境相は15日、被害者への補償業務を担う親会社と事業を行う子会社に分社する事業再編計画を認可した。 チッソは今後、分社予定の子会社に液晶製造などの事業を譲渡。親会社はその持ち株会社となって配当を受けるほか、救済法で法人税を軽減する特例措置も認められ、それらから捻出される資金を被害者補償などに充てる。 チッソの後藤舜吉会長は、「1月早々に子会社を設立し、事業譲渡を3月に行う予定で、新年度からは新会社として営業したい」と述べた。 |
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| 「水銀に関する条約の制定に向けた政府間交渉委員会第1回会合」の結果 | ||||
| 20100703 |
環境省の報道発表よりも化学物質問題市民研究会のホームページに 詳しく出ています。 http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/mercury/INC1_NGO/100607-11_INC1_Report.html 共同通信の記事には、水銀が石炭火力発電所から(大量に)排出さ れることも出ています。インベントリの一例は以下 http://www.airies.or.jp/publication/earth/pdf/13_2-03.pdf にあり、アメリカの排出の3分の1が(石炭)火力発電所のようで す。日経オンラインの石弘之さんの記事 http://eco.nikkeibp.co.jp/article/column/20100514/103826/ にはこの件などを理由にブッシュ政権が水銀条約自体に反対したと書かれています。 水銀に関する条約の制定に向けた政府間交渉委員会 第1回会合 結果を公表 EICネット http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=23318&oversea=0 環境省は、平成22年6月7日から11日まで、スウェーデンのストックホルムにおいて開催された「水銀に関する条約の制定に向けた政府間交渉委員会第1回会合」の結果について取りまとめ公表した。 この会合は、2009年2月にナイロビ(ケニア)で開催された第25回UNEP管理理事会では、水銀によるリスク削減のための法的拘束力のある文書(条約)を制定すること、及びそのための政府間交渉委員会を設置して2010年に交渉を開始 し、2013年までのとりまとめを目指すことが決定されていたことを受けて開催されたもの。 会合では、条約の目的や条約に盛り込むべき内容等について参加各国から意見が述べられ、次回の会合に向けてUNEP事務局が条約に盛り込まれるべき要素を提示することや議論に必要な様々な情報を整理すること、次回の会合を日本において開催すること等が決定されました。【環境省】 水銀の排出削減で規制強化へ 政府間会議、合意目指す 2010/06/10 17:39 【共同通信】 人の健康に深刻な被害をもたらす水銀の排出削減を国際的に進めようと、国連環境計画(UNEP)などが策定を進めている条約の交渉で、水銀の国際貿易規制や、新規の水銀関連施設の建設禁止など、厳しい規制を含めて検討することになった。ストックホルムでの第1回の政府間交渉委員会会合で、事務局が10日までに検討課題として各国に示した。 日本は毎年、大量の水銀を発展途上国などに輸出。環境保護団体は、一部は最終的に使われる国や使用目的が不明で、健康被害などを引き起こしている恐れもあると指摘、輸出規制を求めている。2013年までに法的拘束力のある条約制定を目指しており、条約が、どの程度厳しい規定になるかは今後の交渉次第だ。 水銀は火山からの放出のほか、石炭火力発電所からも排出され、途上国で金の採掘作業に使われることもある。人の健康被害のほか、クジラやアザラシ、一部の魚類などで高濃度の蓄積が確認されている。 条約名に「水俣」承認 初の政府間交渉委閉幕 熊本日日新聞2010年06月13日 【ストックホルム熊日=井芹道一】国連環境計画(UNEP)の主導で7日からスウェーデンで開かれていた「2013年の水銀規制条約制定」に向けた第1回政府間交渉委員会は最終日の11日(日本時間12日)、議事録調整に入り、条約名に「水俣条約」を盛り込むことを承認、閉幕した。 議事録には日本からの提案として(1)水俣病の悲劇を繰り返さないよう貢献する一環として、第2回政府間交渉委と13年の外交会議を日本で開催(2)条約名を『水俣条約』としたい−と記載された。 第2回交渉委を来年1月、日本(千葉市、幕張メッセ)で開く決定をしたのに続き、第3回のブルキナファソ(西アフリカ)、第4回のウルグアイ(南米)開催を内定。第5回をブラジルか、スイスで開くことを検討するとした。 第1回政府間交渉には日本など約140の加盟国代表、約30カ国のNGOら約400人参加した。第1回交渉委は5日間の日程を終え、閉幕した。 水銀含む医療機器は段階的廃止を WHOが見解 熊本日日新聞2010年06月18日 スウェーデンで開かれた水銀規制条約をめぐる国連の第1回政府間交渉委員会に、世界保健機関(WHO)が各国で使われている水銀を含む医療機器などに関し、段階的な廃止が望ましいとする見解を文書で示していたことが、17日分かった。 対象は歯科用アマルガム、水銀体温計、同血圧計など。このうちアマルガムは水銀(45〜55%)と銀、銅、スズなどの合金。各国NGO(非政府組織)は「有害」として、政府間交渉委では条約化で即時禁止を求めた。 WHOは「アマルガムは耐久性に優れ、価格も安く、一般的に患者には金属への拒絶反応がある人を除き、安全と考える」と報告。 半面「取り扱いをめぐり十分な労働環境がなければ、医療従事者の健康には悪影響を及ぼす」とし、「狭い空間での不適正な扱いや未処理の廃棄・排出を避け、適切なリサイクルが必要」とした。 各国が使い続ければ火葬の際に大気中に排出され、大気を汚染し続けると指摘。「ただ、裕福な国では代替物質が使えるが、途上国では使わざるを得ない」とし、使用終息を求めている。 WHOは代替物質の影響評価を09年からスイスで開始。年内には評価結果を公表する。 一方、水銀体温計は破損などで患者や医療従事者に有害として使用の禁止、血圧計も段階的に廃止。太陽電池製品や電子機器に切り替え、適正廃棄・回収が不可欠とした。 環境省環境安全課では「日本ではアマルガムの使用は少なくなっている。水銀体温計や血圧計を今後どうすべきか厚労省とも相談したい」と言っている。(井芹道一) アジア太平洋地域、「水俣条約」支持 水銀規制 熊本日日新聞2010年06月09日 【ストックホルム熊日=井芹道一】ストックホルムで開かれている「2013年の水銀規制条約制定」に向けた第1回政府間交渉委員会で、日本政府は8日、初日に日本が提案した条約名を「水俣」とすることに、国連五地域のうち、アジア太平洋地域から支持を得たことを明らかにした。 交渉役として参加している外務、環境、経済産業の三省のうち、環境省が二日目の全体会議で報告した。 アジア太平洋地域は中国、韓国、インド、タイなど多くの国で構成。国連の水銀削減対応で日本がまとめ役を務めている。この日午前、本交渉委への対応をめぐって地域会合を開き、合意を得た。 報告をした環境省の早水[はやみず]輝好環境安全課長は条約名に加え、(1)来年1月の第2回政府間交渉委の日本開催(2)13年に加盟各国が水銀条約を採択・批准する外交会議の日本開催−についても「支持が得られた」と述べた。 日本政府の三つの提案が約140カ国の加盟国に認められるかどうかは、政府間交渉委の最終日・11日(日本時間12日)の全体会議で一定の結論が出る見通し。 日本から唯一参加しているNGO(非政府組織)、化学物質問題市民研究会(東京)の安間武さんは「水俣病を教訓として、いま国際社会で進む水銀削減の動きが、日本では周知されていない。水銀輸出をやめるなど本気で政策を示し、啓発をしなければ、条約名だけが一人歩きしかねない」と話していた。 日本、国連に「水俣条約」提案 水銀規制訴え2010/6/16 10:47日本経済新聞 【ジュネーブ=藤田剛】国連環境計画(UNEP)は15日、水銀の排出を規制する新しい条約の名称を「水俣条約」とするよう日本から提案を受けたと発表した。日本は深刻な健康被害をもたらした水俣病の教訓を世界に発信して規制の必要性を訴える構えで、条約を採択する国際会議も日本国内で開催するよう提案した。 各国の同意が得られれば、UNEPは条約の名称に「水俣」を採用する方針。 採択のための国際会議は2013年後半に開かれる予定で、水俣市が会場となる可能性がある。 |
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