(2006/03/01更新)
よりよい
|
![]() |
●アスベスト対策、戦略アセスでJNEPが意見06/03/01
●公共事業への住民参加のありかたでJNEPが意見03/06/06
●環境省の発足に際して01/01/05
●中環審へ環境基本計画で意見(JNEP)00/10/17
●東京都自然保護条例改正でJNEPが意見書00/06/12
●東京都の環境基本計画の取り組みでJNEPが意見00/5/15
●情報公開法施行令でJNEPが意見99/12/20
●都民の手で都公害防止条例を改正しよう00/07/30
都公害防止条例改正への市民意見00/12/05>
環境ウォッチTOKYOが都の環境確保条例案で声明00/11/27
市民が提案する東京都の環境保全・公害防止条例案00/07/30
改正都公害条例へのJNEPの意見99/11/30
●アスベスト対策、戦略アセスでJNEPが意見
中央環境審議会総合政策部会事務局
環境省総合環境政策局環境計画課 御中
2006年2月28日
公害・地球環境問題懇談会
第三次環境基本計画(案)に対する意見
(以上)
国土交通省が検討中の「構想段階住民参加ガイドライン」について、JNEPは5月31日、公共事業への住民参加のありかたについて政府がようやく目をむけたことを評価しつつ、この制度が、真に住民参加を保障できる内容のものとするため、基本問題についてまとめ、国土交通省に提出した。
2003年5月31日
公害・地球懇(JNEP)
国土交通省の「構想段階住民参加ガイドライン」(案)に対する意見
●環境省の発足に際して(2001/01/05)
2001年1月6日、環境庁は省に格上げされて、新たに環境省としてスタ−トを切る。日本政府の環境問題をあつかうセクションが、他の省と同格になって、20世紀から引き継いだ環境に関わる諸問題の解決にあたることについて、異議を唱えるものはいないだろう。
従来、環境庁は各省からの寄り合い所帯であり、環境庁としての政策提起がいつもつぶされてきたという悲しい現実があった。省への格上げで、こうした国民の懸念は払拭できるのか。
オランダ・ハーグで行われたCOP6は、日本やアメリカの温暖化防止対策の「抜け穴」ばかりが主張されて、着実な対策を作り上げようとするEC諸国や島嶼諸国などの期待を裏切り、国際会議を失敗させてしまった。COP3議長国であった環境庁長官に代表される日本の環境庁の国際責任は重大だと言わねばならない。
東京都はディーゼル排ガス対策で、都独自の基準を策定して、東京にきれいな空を取り戻す努力をしている。都公害条例の改正では都民の要求がすべてもりこまれたわけではないが、こと排ガス対策に関しては、ここ数年の都民の運動が、都の新たな排ガス規制の実現というかたちをとって実りつつあるといえる。これにたいし、環境庁は同じテーマの問題を環境審で議論しながら、ヨーロッパのディーゼル車が日本で売れなくなるという貿易障壁がらみの問題で、排ガス基準を緩めようとしている。都の新規制はよしとしても、これでは、各県が都なみの規制条例を作らなければ、排ガス対策はできないこととなってしまう。
省への格上げのなかで環境省があらたにプロパーとして、厚生省から引き継ぐ廃棄物対策にも重大な問題がある。日本は循環型社会をめざすことを基本法を制定・宣言したものの、従来から厚生省が行ってきた廃棄物行政は、大量生産・大量消費・大量廃棄という20世紀型の大枠のなかで、ゴミを広域的に「安全」に焼却しようというものである。問題は省資源・ゴミ減量をはかるために政府がどのようなリーダーシップを取るかにかかっているのだが、通産行政を越えて企業を規制するには、大きな課題が横たわっているといえる。
環境省の発足に際し、いま国民が求めているこうした課題について、環境大臣はどのような姿勢と態度を示してくれるのだろうか。
東京都知事 石原慎太郎殿
2000年11月、東京都環境局は、東京都公害防止条例の全面改正の全条文案を公表しました。環境市民団体である私たち「環境ウォッチTOKYO」は、昨年10月に都環境審議会が公表した「中間のまとめ」と、今年に同審議会が公表した「最終答申」について、詳細かつ具体的な政策提言を行い、その一部は都の政策立案に大きな影響を及ぼしてきました。
私たちは、都環境局が同条例改正案の12月議会への上程・採択をめざし、最終的な条文として完成した努力に敬意を表するとともに、市民として東京都に政策提言してきた立場から、今回の条例案について意見を表明します。主な内容は以下の通りです。
@条例の名称について=私たちは「中間まとめ」「最終答申」への意見以来、条例名称を「東京都環境保全・公害防止条例」とするよう提言してきた。都提案の「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」は、分かりにくく不完全な名称であり、改正を要望する。
A自動車公害対策について、単体規制が入って前進しているが、事業者の義務規定が弱い部分がある。また、国の規制値が問題としながら、規制方法までは変えていない。
B 燃料規制について不正重油(軽油)は入っていると考えられるが、軽油の硫黄分を都で独自に規制することが明記されず不明。また、乗り入れ規制や道路課税などは一切入っておらず、共同輸送の推進も事実上ない。
C「環境への負荷の低減の取組」について、大規模事業所に計画策定義務、報告を入れたことは前進だが、その内容は指針に委ねられていて弱い。
D フルオロカーボンの管理に関して、排出禁止及び回収・破壊規定を入れたことは前進だが、実効性を罰則でも、指定事業者の許可要件でも担保できていない。また、廃家電を適用除外としているのは問題である。
E建築物に係る環境配慮の措置について、対策の遅れていた建築物の規定を入れたこと自体前進だが、建築基準などと組み合わせてさらに強い措置を入れたり、新築だけでなく既存の建築物を含めて経済的手法や環境ラベルで誘導することも可能。
F 騒音については一般的責務のみで、実質的規制はない。
G化学物質の適正管理について、PRTR法にない使用量、製造量、出荷量の把握、使用量等の報告を明記した点は評価できるが、多くが指針に委ねられた。
H土壌及び地下水の汚染の防止について、土壌汚染対策指針や、汚染土壌の処理に関する命令規定をつくること自体前進。
このほかにも、条例案には評価できる点と、不十分な点が見られます。詳細は別途提出いたしますので、市民からの意見として積極的にお取り上げいただき、条例改正にご活用いただきますようよろしくお願いします。
第二章 「環境への負荷の低減の取組」について
○第一節 事業活動における環境への負荷の低減
1.全体の内容
・
大規模事業所に計画策定義務、報告を入れたことは前進だが、その内容は指針に委ねられていて弱い。
・
自動車と異なり、新たに管理者を定めることにはなっていない。
・
各種規制、経済的手法、環境ラベルなどの諸規定が(建築物を除き)ない。
2.条文に関して
・
第6条(地球温暖化対策計画書の作成等)…【規則について】=計画の実効性については知事が定める「指針」に委ねられる。ここに排出量全体(総量、原単位)の数値目標と達成期限、それを担保する対策とそれによる削減量が入るかが鍵で、要件は規模(エネルギー消費量と従業員数など)のみとし、特定業種をエネルギー消費量がどんなに大きくても除いてしまうようなことがあれば問題。
・
第7条(地球温暖化対策計画の公表等)…公表規定は評価できる。企業だけではなく、都もとりまとめて公表することとなっていることは望ましいが、市民が全部の企業にいちいち問い合わせないと全体がつかめないのは不便である。また、結果の報告が毎年行われるかどうか条文では読みとれない。
・
第8条(勧告)…義務規定を怠った事業者に対し「勧告」だけでは甘いのではないか。
○第2節フルオロカーボンの管理
1.全体の内容
・
排出禁止を入れ、回収・破壊規定を入れたことは前進だが、実効性を罰則でも、指定事業者の許可要件でも担保できていない。また、廃家電を適用除外としているのは問題。
・ 自動車と異なり管理者を置いていない点も不完全。
・
デポジット、税などの経済的手法、環境ラベルなどで脱フロンに誘導する政策がない。
2.条文に関して
・ 第10条(特定機器の所有者等による特定物質の排出禁止)…【規則について】=対象物質の範囲について都の説明資料にはHFCを含んでいるが、冷媒に限定することが書かれている。断熱材も(施行期日を遅らせたとしても)含めるのが望ましい。また、PFCとSF6も含めるのが望ましい。都内に変電等の設備は沢山あり、これは東京電力だけではないので、仮に単独の事業者と協定を結んで済まそうとしているのであれば、それでは実効性に欠けるし、フリーライダーを防止できない。
・ 第11条(特定機器の整備等における特定物質の排出禁止)/第12条(特定機器の廃棄における特定物質の排出禁止)…いずれも勧告だけなので実効性が危ぶまれる。事業者の取扱に関する規定であるので、取扱事業者の要件を定め、また基準を設けるべきでは。
・ 第13条(回収事業者への委託及び義務)…処理事業者の要件を定めていないが、最低でも規則で定めてもらいたい。営業について許可要件とし、不正や基準違反があったときに厳しい行政処分が適用できる規定が望ましい。そのため条文で規定することが必要。
・ 第14条(処理事業者への委託及び義務)…処理事業者の要件を定めていないが、最低でも規則で定めてもらいたい。営業について許可要件とし、不正や基準違反があったときに悪質な場合違反者の営業停止まで取れる厳しい行政処分規定、その根拠になる営業許可要件を定める条文が期待される。
・ 第15条(適用除外)…廃家電を適用除外にするのは問題ではないか。
・ 第16条(指導及び助言)…17条を含め、要件と行政処分を明確に規定した方が望ましい。この部分を強制的措置ととらず、促進的措置ととるならば、(その旨表記し、強制的措置の可能性を排除する必要はないが)第17条だけでは弱い。
・ 第17条(勧告)…勧告では弱いのではないか。悪質な場合違反者の営業停止まで取れる厳しい行政処分規定、その根拠になる営業許可要件を定める条文が期待される。
○第三節 建築物に係る環境配慮の措置
1.全体の内容
・
対策の遅れていた建築物の規定を入れたこと自体が前進である。
・
ただし、建築基準などと組み合わせてさらに強い措置を入れたり、新築だけでなく既存の建築物を含めて経済的手法や環境ラベルで誘導することも可能ではないか。
・
自動車と異なり管理者を置くことにはなっていない点が不十分。
2.条文に関して
・ 第18条(建築主の責務)…一般的努力義務である。
・ 第19条(配慮指針の作成)…【条文について】住宅や小規模業務ビルの新築、既存建築が除外になっている。 【規則について】実効性については知事が定める「指針」に委ねられる。
・ 第21条(建築物環境計画書の作成等)…【条文について】=建築確認とセットにしたことは評価できる。住宅や小規模業務ビルの新築、既存建築が除外になっている。 【規則について】=実効性については知事が定める「指針」に委ねられる。とりわけ第4号の「エネルギーの使用の合理化、資源の適正利用及び自然環境の保全に係る環境への配慮のための措置」の内容が、単に「○○の対策をとった」という項目の羅列で許されるのでは実効性がない。定量的に評価され、断熱効率がどれだけで、「××の措置により○○%改善」などとされなければならない。再生可能エネルギーなども同様である。
・ 第25条(勧告)…義務規定について勧告では弱いのではないか。
第三章 「自動車公害対策」について
1.全体の内容
・
以前より踏み込んで、今回の改正の目玉としているのは評価したいが、但しもっと踏み込めたはずでありその点は残念である。
・
単体規制がそれなりに入っているが、事業者の義務規定が弱い。罰則ではなく行政処分で強い処分を行うには運輸事業者をはじめ、自動車を大量に販売したり賃貸借したり保有したりする者に対して工場と同様営業許可を要するものとすべき。
・
国の規制値が問題としながら、規制方法まで変えることはしなかった。ただし上乗せは行っている。
・
燃料規制については、不正重油(軽油)は入っていると考えられるが、軽油の硫黄分を都で独自に規制するかどうかは読みとれない(第57−62条)。なお、建設機械(ブルドーザーなどであって、現場設置型ディーゼル発電器ではない)を含めたのは評価できるし、建設機械と自動車(運輸業者)には使用禁止命令、建設機械向け燃料業者(自動車にはない)には販売禁止命令も出せることになったのは前進点で評価できる。
・
単体の経済的手法たとえば自動車税(都税)は、都で既に行っている課税方法の変更なども含め一切規定を行わなかった。
・ 事業者の計画策定と実績提出が入った(第28−32条)。内容は全て規則(「指針」)に委ねられたので、具体的な計画になるか、数値目標と達成期限が客観的に判断できるかが不明。
・ 公害防止管理者と類似の自動車環境管理者が入った(第33条)が、その権限や達成責任などが不明。まず工場と同様当該事業が許可制になること、基準などを満たせない場合には知事が管理者を知事が罷免すること、代理の者が選任されるまで営業停止になること、などが規定されることが望ましい。
・
乗り入れ規制や道路課税などは一切入らず、共同輸送の推進も事実上入らなかった。
・ 騒音については一般的責務のみで、実質的規制はない(第63−67条)。とくに学校周辺など特定施設周辺の道路管理者の責任が何も入っていない。騒音防止法で定められた知事の権限について条例での規定が一切なく行政裁量に任せるのは問題。
2.条文に関して
○事業者の計画策定について
・ 第28条(自動車環境管理計画書の作成等)…【条文の問題】=「指針」の中身がないが、積載率向上や輸送回数削減のための数値目標、社用車削減、業務・営業用車の削減と運行削減、低公害車導入、ディーゼル車削減、およびその具体的対策などが例示されると明確になる。「自動車環境管理計画書」の規模要件で二輪車を除外したのはやや問題か。四輪に比べて優れていて渋滞の原因にもならないにしても計画くらいは出させるべき。【規則について】=第28条の「自動車環境管理計画書」の規模要件と内容、指針に注目している。特に積載率向上や輸送回数削減のための数値目標や、具体的対策としての共同輸送に踏み込むかどうか。指針にこれら数値が記載されると、29条での「実績報告」に効いてくるので重要。
・ 第29条(実績の報告)…問題点は第28条に記載の通りで、「指針」に左右される。
・ 第30条(指導及び助言)…【条文の問題】「指導および助言」の可否や内容が行政裁量なのは問題か。
・ 第31条(自動車環境管理計画書及び実績報告書の公表)…【条文の問題】=計画や実績報告書の公表が裁量なのは問題か。事実上公表されるにしても、本庁の限定された箇所でしか閲覧できないなどの支障が生じるおそれがある。
・ 第32条(勧告)…【条文の問題】=「勧告」は、第28条に基づく計画書の提出、第29条に基づく報告書の提出が義務なのに弱すぎないか。
○環境管理者について
・ 第33条(自動車環境管理者の選任)…【条文の問題】=自動車環境管理者の権限と、権限を行使せず環境負荷拡大を放置した場合の措置の規定がない。管理者を選任しない場合の罰則がここにも第7章にもない。前者については、まず工場と同様当該事業が許可制になること、基準などを満たせない場合には知事が管理者を知事が罷免すること、代理の者が選任されるまで営業停止になること、後者については管理者を選任しない場合営業許可がおりないことなどが規定されることが望ましい。
○低公害車普及について
・ 第34条(低公害車等の使用の努力義務)…【条文の問題】=努力規定だが、、努力の対象である低公害車の内容や、努力の程度(買い換え義務や、最低限買い換えの際には低公害車を使うことなど)などが規則に委ねられた(か一般的努力規定)のは問題。
・ 第35条(低公害車の導入義務)…【条文の問題】=導入を義務化したのは評価できる。第28条の特定事業者との関係は?(規模要件がこちらの方が大きいと考えられる)買い換えの際などには低公害車を原則として(特別の事由がない限り)購入することにすることが望ましい。
・ 第36条(勧告)…【条文の問題】=第35条による低公害車導入は義務なので、怠った場合に勧告ですむのは弱すぎないか。悪質な場合違反者の営業停止まで取れる厳しい行政処分規定、その根拠になる営業許可要件を定める条文が期待される。
・ 第46条(低公害車販売実績の報告)…【条文の問題】=販売店からの報告の聴取はそれなりに効果があるが、販売義務とくに一定割合を販売に供することくらいは定めることが望ましい。
・ 第47条(自動車販売者による環境情報の説明義務)…【条文の問題】=「環境情報」がラベルになると威力を発揮するので、それが明確になるものが望ましい。【規則について】=「環境情報」がラベルになると威力を発揮するので、規定することが望ましい。
・ 第48条(勧告)…【条文の問題】=第47条による「環境情報」提供は義務なので、怠った場合に勧告ですむのは弱すぎないか。悪質な場合違反者の営業停止まで取れる厳しい行政処分規定、その根拠になる営業許可要件を定める条文が期待される。
○ディーゼル規制について
・ 第37条(粒子状物質排出基準の遵守等)…【条文の問題】=適用除外について、ワゴン車や特殊用途車を除いたのは問題。
・ 第38条(猶予期間)…【条文の問題】=猶予期間が運輸省登録から7年というのは長すぎるし、DPFをつければ第3項により適合車になるのであるから、まるごと適用除外にしてしまうようなこの条項自体がそもそも必要ないのではないか。また、別表の散水車、霊柩車などについてさらに長い猶予期間と読める規定があるのは問題。
・ 第39条(荷主等の義務)…【条文の問題】=規定が入ったことは評価できる。ただし、知事が指針を示して計画策定や定期的な報告義務をつくって対処しないとなかなか努力をしないし効果も出ないのではないか。
・ 第42条(運行禁止命令等)…【条文の問題】=規定が入ったことは評価できるが、当該車だけでないもっと強い措置が望ましい。
・ 第44条(建設作業機械等を使用する者等の義務)…【条文の問題】=規定が入ったことは評価できるが、これらの使用者は意思さえあれば対策がとれる事業者であるので、努力義務でないもっと強い措置が望ましい。
○大気汚染地域について
・ 第51条(大気汚染地域の指定等)…【規則について】=「大気汚染地域」の指定に関しては、従前より条文は変わらないものの(以前は72条)規則で定められるその基準や内容に注目している。以前は当該「大気汚染地域」や、「緊急時」の判断の対象ガスはSOxやCOだけだったが、NOxやSPMが加わると理解している。2回の裁判で、SPMについては環境基準の1.5−1.59倍で「差し止め」が認められていること、「大気汚染地域」の指定は「差し止め」よりは相当緩いレベルであると考えられることから、指定の要件が環境基準レベルになるのかどうか注目される。
○アイドリングストップについて
・ 第55条(外部電源設備の設置努力義務)…【条文の問題】=努力義務にせよ入れたこと自体は評価できる。
○第3節 燃料規制について
・ 第57条(粒子状物質等を増大させる燃料の使用禁止)…【条文について】=硫黄分の高い軽油が含まれるかどうか不明である。(未だに排ガス規制のない)建設作業機械を含めたことは評価できる。一方で、SPMを増加させる燃料の内容が全て規則に委ねられた。不正軽油と、硫黄分の高い軽油などと例示を行うことが望ましい(硫黄分についての規制を都が独自に実施することを期待したい)。
・ 第58条(使用禁止命令)…【条文について】=使用禁止をより実効的なものにするためには違反者の営業停止、その根拠になる営業許可要件の条文が期待される。
・ 第59条(粒子状物質等を増大させる燃料の販売禁止)…【条文について】=自動車用の事業者が販売禁止にならないのは問題。
・ 第60条(販売禁止命令)…【条文について】=自動車用の事業者が販売禁止にならないのは問題。使用禁止をより実効的なものにするためには悪質な場合違反者の営業停止まで取れる厳しい行政処分規定、その根拠になる営業許可要件を定める条文が期待される。
○第4節 自動車の騒音及び振動対策について
・ 第64条…【条文について】=第28条に規定する特定事業者に対してはより強い規定が可能なはず。
第四章 工場公害対策等について
○第一節 工場及び指定作業場の規制
1.全体の内容
・
一部の有害物質を加えてやや強化した以外は大きな変更はない。
・
別表の一部で規制物質を削除したり、規制値を緩めているところがあるのは不可解。
2.条文に関して
・ 第69条(燃料の基準の遵守等)…工場と指定作業場をまとめただけで改正はない。 硫黄酸化物のみに着目して燃料基準を定めるのではなくSPM規制を視野に入れ、建設用を含む設置型ディーゼル機器の燃料規制を含めるよう改正が望ましい。
・ 第76条(地下水の揚水施設の構造基準及び揚水量の制限)…新たに加えた部分で法律との棲み分けを明記し適用除外事業を明記しているが、都として上乗せが可能なはずで、一律に適用除外をするのは問題ではないか。(第134条も同じ)
・ 第78条(位置の制限)…条文の改正はない。学校、病院の周囲に特定工場の設置をしてはならないとする規定で、幼稚園など行政の許認可の都合で別に分類されている施設を除くのは合理性に欠ける。
・ 第79条(自動車の出入口の制限)…規模要件については要検討。
・ 第94条(ばい煙濃度の測定等)/第95条(水質の測定等)…いずれも記録義務だけで報告義務がないのは問題。事業者が都に報告し報告を受けた都が公表することにすべき。
・ 旧第25条/第49条(排水量の測定等)…削除する理由がないのではないか。
・ 第100条(改善勧告)…第102条の改善命令との関係についてが不明。第102条は排出基準を超えている場合で「命令」を出し従わない時は103条で設置許可取消ができるとしている。一方第100条は排出基準を超えてしかも周辺生活環境に影響を及ぼしている場合であって第102条より重大な事態であるのに勧告にとどまっている。あるいは差し止め勧告などの強いものであるのかどうか。
○第二節 化学物質の適正管理
1.全体の内容
・ 規定を入れたこと自体が前進。
・
PRTR法にない使用量、製造量、出荷量の把握、使用量等の報告を明記しているのも評価できるが、多くが指針に委ねられた。
・ 自動車と異なり新たに管理者を置くことにはなっていない。
2.条文に関して
・ 第108条(化学物質の適正管理)…PRTR法にない使用量、製造量、出荷量の把握を明記していることや、規模要件を入れていない点は大いに評価できる。ただし、細部は知事が策定するとされる「指針」に委ねられているので、注意が必要である。
・ 第109条(化学物質に関する情報提供等)…一般的努力義務。
・ 第110条(適正管理化学物質の使用量等の報告)…PRTR法に加えて使用量が加わることが明記されているのは前進であり評価できる。第108条で把握が義務づけられている製造量、出荷量も報告義務に入るか不明。対象事業所の規模要件やPRTR法にある適用除外事業種乱発の防止、対象物質の拡大などは規則に委ねられている。
・ 第111条(化学物質管理方法書の作成等)…これも国の法律への上乗せであり、前進である。ただし細部は知事が策定するとされる「指針」に委ねられている。
○第三節 土壌及び地下水の汚染の防止
1.全体の内容
・ 規定を入れたこと自体が前進だが、多くが指針に委ねられた。
・ 自動車と異なり管理者を新たに置くことにはなっていない。
2.条文に関して
・ 第113条(土壌汚染対策指針の作成等)…指針をつくること自体が前進である。ただし、内容は全て指針に委ねられることになる。
・ 第114条(汚染土壌の処理に関する命令)…規定が入ったこと自体が前進である。ただし、内容は全て規則に委ねられることになる。汚染の事実だけでなく「現に人の健康に係る被害が生じ、又は生じるおそれがあると認めるとき」などと要件を定めるのは要件が厳しすぎるのではないか。115条は地下水汚染の事実だけを要件としている。
・ 第115条(地下水汚染地域における土壌汚染の調査要請等)…第二項の規定が入ったこと自体が前進である。ただし、内容は全て規則にゆだねられ、担保されるか不明。
・ 第116条(工場又は指定作業場の廃止又は建物除却時の義務)…規定が入ったこと自体が前進である。ただし、内容は全て規則に委ねられることになる。担保されるか不明。
・ 第117条(土地の改変時における改変者の義務)…規定が入ったこと自体が前進である。 ただし、内容は全て規則に委ねられることになる。知事が改めて調査を命ずるのではなく、汚染のないことの証明を改変者に義務づける方が望ましい。担保がされるか不明。
・ 第118条(記録の保管及び承継)…規定が入ったこと自体が前進である。この節には公開に関する規定がない。公開規定を置くのが望ましい。
・ 第122条(適用除外)…廃棄物処理施設の用地を適用除外にするのは問題である。農用地の適用除外は問題である。農家が負担できないということが理由ならば、汚染除去の費用負担の別の方法を規定して対象にすべき。
○第四節 建設工事に係る規制
1.全体の内容
・従来は有害物質は粉じんのみを対象にしていたが、汚水を加えたのは前進した点。
2.条文に関して(上記変更のみ)
○第五節 特定行為の制限
1.全体の内容
・
小型焼却炉規制について、ダイオキシン対策として上流対策を何も規定しないのは大きな問題である。
・
ダイオキシン対策法の適用除外になっている小型焼却炉を規制しているのは前進には違いないが、それだけでは問題の解決にならない。
・ 小規模燃焼機器のNOx規制について、努力義務で実効性が不明である。
・ 小型船舶の排水規制について、規定を設けたのは前進である。
・
深夜営業の禁止規定を制限に緩和している。その際の騒音レベルは他と共通の深夜騒音規制値を設けている。
2. 条文に関して
・ 第126条(廃棄物等の焼却行為の制限)…ダイオキシン対策として上流対策を何も規定しないのは大きな問題。ダイオキシン対策法の適用除外になっている小型焼却炉を規制しているのは前進には違いないがそれだけでは問題の解決にならない。
・ 第127条(小規模燃焼機器の設置)…規定化は前進だが、努力義務だけで実効性は不明。
・ 第128条(小型の船舶から排出されるし尿の適正処理)…規定を設けたのは前進だが、規則にすべて委ねられ、担保措置が規定されていない。
・ 第134条(地下水の揚水施設の構造基準及び揚水量の制限)…新たに加えた部分で法律との棲み分けを明記し適用除外事業を明記しているが、都として上乗せが可能なはずで、一律に適用除外をするのは問題ではないか。(第76条も同じ)
・ 第137条(勧告)/第138条(勧告)…規制基準を守らない者に対し勧告では弱いのではないか。
・ 第139条(停止命令等)…第二項に深夜営業の騒音についてのみ違反者の営業停止が規定された。深夜営業を新たに法的に認めるのであるから当然の規定である。他の規制違反についてもこの規定を入れるべき。
○第六節 地下水の保全
1.全体の内容
・地下水涵養や保全地域指定などを設けるのは前進。
2.条文に関して
・ 第140条(地下水の水位の測定)/第141条(雨水の地下への浸透の促進)/第143条(地下水保全地域の指定等)/第144条(地下水保全計画)…規定が入ったこと自体が前進だが、詳細は規則や指針に委ねられている。
・ 第145条(地下水の揚水量の減少勧告)…「すべき」を「する」として強い表現にしたのはやや前進だが、担保措置が不明である。
第五章 緊急時の措置
1.全体の内容
・
「すべき」を「する」として強い表現にしたのはやや前進である。また、条文に大きな変化はないが、大気の対象にNOxとSPMが入ったと判断すれば強化とみなせる。
2.条文に関して
○第一節 大気汚染緊急時の措置
・ 第146条(大気汚染予報)/第147条(大気汚染注意報)/第148条(大気汚染警報)…【規則について】=「大気汚染地域」の指定に関しては、従前より条文は変わらないものの(以前は72条)規則で定められるその基準や内容に注目している。以前は当該「大気汚染地域」や、「緊急時」の判断の対象ガスはSOxやCOだけだったが、NOxやSPMが加わると理解できる。2回の裁判で、SPMについては環境基準の1.5−1.59倍で「差し止め」が認められていること、警報はともかく注意報は「差し止め」よりは相当緩いレベルであると考えられることから、発動の要件が環境基準レベルになるのかどうか注目しているところである。(第51条に関連事項)
公害・地球懇(JNEP)は10月16日、中央環境審議会にたいし、環境基本計画の改訂に関わって、目標設定のありかた、基本スタンス、分野ごとの計画の基本問題などについて次の意見を述べた。
中央環境審議会企画政策部会御中
2000年10月16日
公害・地球環境問題懇談会
環境基本計画改定への意見
1. はじめに
地球温暖化対策の項に、以下のような記載があるのに驚いています。
「日本が京都議定書に基づき負う義務に照らして、経済的・社会的に過度のコストをもたらさず、自由主義経済の原則を尊重しつつ合理的に行われるよう十分配慮を行うとともに、経済状況に応じた臨機応変な対応が可能となるよう柔軟性を持たせながら義務の遵守を図ることが必要である」これを読んだ時には本当に驚きましたが、他の所を読み進めると、ここまで露骨でないまでも、やはり環境政策をまじめに強化しようとするとブレーキになっても推進にはならないような文章が次々に出てきます。
環境基本計画は環境政策の最高位の計画のはずです。少なくとも環境基本法にはそういう規定がありますし、環境基本計画にも第4部にそういう規定があります。しかし、これは本当に環境政策を進めるための計画でしょうか。地球温暖化対策チームが出した報告にはこのような記述はありません。誰がどこで、どういう目的で入れたのか理解できません。私たちは、当然のことですが環境基本計画は環境政策を進め、しかも期限内に目標を達成するための計画でなければならないと考えています。全ての国の計画はこの目的でたてられ、実施されるはずですが、環境基本計画を含む環境政策の計画だけが、冒頭の記述に象徴的に示されるように別の目的で、すなわち環境政策を十分に進めないことを目的につくられているのではないでしょうか。
この懸念が杞憂であることを願いながら、私たちは、環境基本計画を、環境政策を進める計画とするための提案を行います。
2.目標値の設定について
環境基本法ができる時にも、環境基本計画ができる時にも、私たちはいつまでにどれだけ環境負荷を削減するのかの目標値を環境基本法あるいは環境基本計画できちんと定めない限り環境政策は理念だけで意味のない制度になると警告し、目標値を入れることを要求してきました。しかし、環境基本法の制定時には「基本法にはなじまない」などとして、環境基本計画の制定時には「5年後に検討する」などとして、いずれも退けました。その結果、環境の状態はどうなったでしょうか。また環境政策は進んだのでしょうか。
環境基本計画は毎年進捗状況を点検するきまりです。これは大半の計画が作りっぱなしに終わっているのに比べると大変な進歩ではあります。しかし、その点検では残念ながら目標値が示されていないので、実質的にどの政策が進んだのかという本質的な点検がされず、不足だから強化するということも行われませんでした。
5年たって、目標値がないと計画が進まないことがいっそうはっきりしてきました。今回の見直しの初期の頃には目標値をどのように入れるのかの検討が行われたようですが、今回の報告を見ると何一つ入っていません。
また5年間を棒にふるのはごめんです。見直しの時期が少々遅くなるのを覚悟で、全部の分野に目標値を入れて、5年後には目標が達成できたのかできなかったのか、どこを見直せばいいのか、がはっきりわかる計画にすべきだと考えます。
3.進捗状況点検のしくみについて
先に述べたように、この計画は毎年進捗状況を点検することになっています。ところが、目標値がないために、実効性ある点検になっていません。また、中央環境審議会だけで点検するのには限界があります。そこで、実効性を増すために、点検のしくみ自体に市民参加を大胆に図ってはどうでしょうか。審議会に市民・NGOの代表が多数入るのは当然ですが、市民参加はそれだけではありません。
たとえば、審議会の下に個別分野点検機関をつくって、政策当局に対し市民が質問し、この1年間に具体的に何が進んだのかをただします。十分に時間をとって、質疑の時間、場合によっては現地調査の時間を確保します。審議会では役所からも進捗について聞きますが、ここでは、「どれだけ進んだのか」という問いに対し、「今年は何をやりました」という答弁が延々と続くのが普通です。言うまでもなく、点検ですべきなのは、役所が「今年何をやったか」ではなくて「今年色々やったことによって環境の状態がどれだけ改善されたか、改善の度合いは目標値(最終年でなければ中間目標)に比べてどうであるか、です。審議会では時間がないので業務報告を聞いて終わることが残念ながら多いのですが、市民の参加する個別分野点検機関で自由に質問の機会が得られれば、環境がなぜ改善されないのか、どの政策に問題があるのか、環境部局はなぜ政策を強化せず、開発省庁はなぜ関連する政策を変えないのか、などの問題が明らかになり、次の年度の政策をどうすべきかも明らかになってくるはずです。
4.環境負荷の原因、事実認識について
最近の環境問題の原因は通常の産業活動や生活だと強調されて書かれています。とくに地球環境問題はそうだと書いてあります。本当にそうでしょうか。また、責任の大半は果たして私たち国民一人一人にあるのでしょうか。
大気汚染を考えてみます。窒素酸化物汚染やディーゼル微粒子は大半がディーゼル自動車から排出されます。ディーゼル車にはたしかに乗用車もあります、しかし排ガスの大半はトラックなどの産業用に使われる車からでてきます。それらの荷主の一部は私たち国民かもしれませんが、私たちは低公害車で配達するよう要請しています。ディーゼルを使い続けるのはもっぱら事業者の事情なのです。
地球環境問題の中から温暖化を考えてみます。二酸化炭素排出量のうち、家庭が出しているのは13%、しかも半分は家庭で使う電力の分です。自家用車を入れてもせいぜい20%です。
環境問題は誰でも加害者、誰でも被害者というあらっぽい分析は、どうもあまり根拠がないようです。こうした乱暴な分析で産業の影響を見落とすと、対策を考える際に大きな問題になります。
5.不用意、不純な環境対策の制約について
冒頭にあげたような、まるで対策をしてはいけないような限定の他にも「適切に」「必要に応じて」などのことばが随所にちりばめられていて、今後環境政策を実施するときに妨げになったり、とくに開発官庁が実施する政策については官庁の裁量で環境政策が限定されてしまうことが懸念されます。これらの不用意不必要な限定は問題で削除すべきです。
6.各分野の対策の基本的問題点について
(1)温暖化対策について
温暖化対策は、脱化石燃料、大量生産・大量消費・大量廃棄からの脱却を中心とし、省エネ、自然エネルギー普及、さらには無駄な公共事業や開発をおさえていくことが必要です。
原発は大量生産・大量消費・大量廃棄からの脱却に役立たず、また放射性廃棄物などの問題があるため、対策に加えるのは非常識です。
(2)廃棄物対策
廃棄物対策も、大量生産・大量消費・大量廃棄からの脱却を中心とし、そのために拡大生産者責任に基づき、廃棄物は製造事業者に処理の責任を負わせるべきです。廃棄物処分場をつくることは環境政策とは言えません。逆に廃棄物処分場からの汚染物質の漏洩、あるいは捨ててはいけない物質を捨てるなどの違反を徹底的に防止し、汚染が生じた場合には汚染者、製造者などに責任を負わせることが必要です。
日の出処分場で象徴的に示されているように、処分場建設や運営に際して数々の違反が行われたり、住民と対立して処分を強行することのないよう、計画に定める必要があります。
(3)交通対策
ディーゼル対策を徹底すること、既存車も含めて規制の強化を行うことが必要です。従来ディーゼルをかえって優遇してきた燃料税の格差、排ガス規制の格差、甘い燃料基準などは全て撤廃しなければなりません。
交通対策の基本は、自動車交通需要の削減と、モーダルシフトの徹底、公共交通機関への転換が必要です。道路建設は、こうした政策の基本に反し、また自動車をいっそう優遇してその交通量を増やしてしまうので、対策に含めるのは非常識です。むしろ年間14兆円の道路建設をいかにやめていくか、6兆円に及ぶ道路特定財源制度をいかにやめていくかが環境政策の基本となるべきです。
7.共通の対策について
(1)環境基準を守れない時の緊急対策について
6に述べた自動車交通対策に加え、大気環境基準が守れなかった際にはただちに周辺の交通に制限を加え、ディーゼル車の通行を禁止し、大口の工場、発電所の操業に制限を加える緊急対策を制度化すべきです。
騒音基準についても達成のために道路なら最高速度を半分に落としたり通行量を制限する、飛行場なら発着を制限するなどの措置を緊急にとるべきです。
環境基準についていつまでも「守れる見込みがない」などという無責任な政策はもうやめるべきです。
(2)環境アセスメントについて
環境アセスメント制度は、代替案の義務づけ、第三者機関での徹底審議、事後評価の実施の義務づけ、事後評価で事前の予測以上の公害や環境破壊が認められた時には、ただちにその施設を使用停止にし、対策が十分に行われたことを検証してはじめて使用再開を認める制度とすべきです。
また、戦略アセスメントを早期に法制化すべきです。これによって環境政策以外の政策を立案段階で厳しくチェックし、環境基本計画に矛盾する政策は中止や変更をさせていく制度とすべきです。
(3)自主的取組について
経団連が環境自主行動計画を実行しています。やらないよりはましかもしれませんが、温暖化対策でも原発に依存したり、全体の目標が低い、達成できる保証が何もないなどの問題があります。
これを政策と位置づけているのは大変問題です。経団連が達成を怠ったら国の責任になるのでしょうか。そうした責任のとれないような取組を安易に国の政策だとして、しかも内容や実施は財界に白紙委任というのはおかしいのではないでしょうか。
公害・地球懇(JNEP)は6月3日、東京都立川合同庁舎で行われた「東京における自然の保護と回復に関する条例の改正について(中間のまとめ)」に関する「都民の意見を聴く会」で要旨次の意見を述べた。
東京都(環境局自然環境部計画課) 御中
2000年5月20日
公害・地球環境問題懇談会(JNEP)
幹事長 小池信太郎
「東京都における自然の保護と環境回復条例改正 (中間報告)」についての意見
意見の要旨
1.知事の責務の強化
・条例第4条に知事の基本的責務の規定があるが、単なる配慮ではなく、都民が健康で文化的な環境を享受する権利を守り、東京に残された自然環境を確実に守り乱開発を事前に防止するための対策をとることを入れるべき。
2.自然公園、野生生物生息地等の開発規制の強化
【自然公園内の開発規制の強化】
・現状の条例では「自然公園」といえどもその「普通地域」を中心に規制の甘い届出だけで開発できる地域が多いものの、保全地域への指定ができずに開発が進んでいる。中間まとめにあるように自然公園内も保全地域の指定を行えるよう改正すべきと言う意見には賛成である。さらに進めて、ここまで開発が進んだ東京では、自然公園内は原則として開発ができないように規制を大幅に強化すべき。この規制には公共事業などを適用除外にしてはならない。
【野生生物生息地や生態系保全区域の開発規制強化】
・中間まとめにある「保護を必要とする野生生物の生息地や生態系の保全を必要とする区域について、自然環境保全審議会の意見を聴いて保護区を指定することができる旨を条例に規定」するのは当然であり、官民を問わず開発行為を大幅に規制すべき。また、この区域については生態系を広く考え、希少生物の生息域周辺に限定せずに、広く指定する原則を条例に盛り込むべき。
【谷戸の乱開発への規制強化】
・中間まとめにある、谷戸などへの廃棄物、建設残土などによる乱開発規制の強化を図ることには賛成。この規制も公共事業などを適用除外にしてはならない。
【複数の開発行為を一体として捉えること】
・中間のまとめ検討項目にある「複数の開発行為を一体としてとらえる」ことは、規制のがれの乱開発を防止する上で有効なので、厳格な要件を検討するあまり規制強化を先送りせずに導入すべき。
【適用除外の抜本的見直し】
・条例には開発規制対象行為の適用除外に、比較的小規模な公共事業などが含まれており、自然保護の抜け穴となっていると考えられる。中間のまとめの検討項目にある「開発規制対象行為の適用除外の見直し」は、厳格な要件を検討するあまり規制強化を先送りせずに導入すべき。
3.農業や林業の位置づけ
・中間のまとめにこれらに触れた箇所があるのは評価できる。東京の自然環境を保全していくには農林業の位置づけ強化も重要な要素。
・農林業を重視するために必要な支援を行うことや、農林地を安易に公共事業や民間開発で転用できないよう規制の強化を図ることが必要。
JNEPは2000年5月15日付けで東京都の環境基本計画の取り組みに関して次の意見を提出しました。
東京都環境局総務部企画課 御中
2000年5月15日
公害・地球環境問題懇談会(JNEP)
「 環境基本計画の進捗状況の点検・中間のまとめ」についての意見
今回まとめられた中間のまとめは、環境基本計画がなぜ都の全体政策に活かされず、また環境対策がなぜ進まないのか、その分析まで踏み込んだ示唆に富むものだと考えます。以下に私達の意見を述べますので最終答申に盛り込まれますと共に、環境基本計画の改正にも反映いただきますよう宜しくお願い申し上げます。
1.重点的分野について
今回、重点的分野として、有害物質、自動車公害、地球環境(地球温暖化・オゾン層破壊)、自然保護、水循環、の5つを選ばれていますので、これに沿って意見を述べます。
(1)有害物質対策
中間のまとめでは、ダイオキシン対策で排出率だけを見て総量や蓄積量をみない対策の限界を指摘し、また基本計画から抜けている環境ホルモン対策の追加要求、リスク対策や都独自のPRTR制度など、重要な指摘をしています。
これらがさらに実効性を持ち、都の環境行政ひいては都政全体にすみやかに反映されるため以下を環境基本計画に盛り込むべきだと考えます。
・大原則たとえばダイオキシンの総量規制、PRTRは危険性が高いものに絞らず幅広く物質を取り上げることなど
・いつまでにどういう対策をとってどういう環境改善を実現するかという環境目標とそれを実現するための対策。可能ならば取られる対策を網羅的に。
・有害物質を使わない生産・消費体系の実現のための政策
・環境目標が改善されない場合には追加の対策をとること。可能ならばそこで追加される対策
有害物質対策では、都の関連施設、具体的には、各地の清掃工場、東京湾と日の出町の廃棄物最終処分場、杉並区の中間処理施設が発生源になっています。これらは一般の事業者の施設よりも厳しい基準で運用されてしかるべきです。ところが、例えば日の出の処分場では事故隠しと言われても仕方のない対応を処分組合はとってきましたし、その反省もなしに隣に同様の施設を建設しようとしています。各地の清掃工場や杉並の中間処理施設でも問題が発生しています。こうした都の関連施設には厳しい基準と、事故があった場合の厳しい対応を、環境政策としての点検で厳しく指摘し、また環境基本計画にも盛り込まれるよう求めます。
(2)自動車公害対策
実現の方策として、中間のまとめでは指標の明確化、代替案の提示など重要な指摘を行っています。また、具体的な対策では、ロードプライシングや乗り入れ規制、都心部での駐車場規制などをあげており、これまでより前進しています。
また、中間まとめでは自動車対策として都市計画や、大規模建設などについても触れており、大変重要な視点です。こうした対策と、中間まとめではあまり触れていないディーゼル単体対策や燃料規制、公共交通整備などによるモーダルシフトなどの諸対策を組み合わせ、環境目標を一刻も早く達成すること、達成できない場合には大規模な乗り入れ規制やディーゼル規制を含めて追加対策をとって環境最優先の対策をとることなどを求めます。 これらが実効性を持ち、都の環境行政ひいては都政全体にすみやかに反映されるため以下を環境基本計画に盛り込むべきだと考えます。
・大原則たとえば自動車走行量の総量規制など
・いつまでにどういう対策をとってどういう環境改善を実現するかという環境目標とそれを実現するための対策。可能ならば取られる対策を網羅的に。
・自動車を使わない生産・消費体系の実現のための政策
・都市計画や大規模民間開発への環境アセスメント実施あるいは強化
・環境目標が改善されない場合には追加の対策をとること。可能ならばそこで追加される対策
(3)地球環境対策
地球温暖化対策では、様々な施策の強化が取り上げられています。この中で、自主的取り組みについて私達はそれに任せているだけでは対策は進まないと考えています。自主的取り組みを活用するにしても、なんらかの対策を義務付けたり結果を公表させる、あるいは結果の不十分な事業者からは課徴金を取るなどの仕組みをあわせて導入すべきと考えます。
フロン対策(代替フロンを含む)では、明確に脱フロンを基本政策にすえ、対策を整備るべきと考えます。費用負担については、製造事業者に課徴金を課して回収費用を出させ、回収を進めるべきです。
(4)自然環境・緑の保全対策
都の自然環境の喪失は、国や都の開発政策の影響が大きいのが実情です。環境アセスメント条例の強化とともに、後にも触れるように、戦略アセスメントを強化し、全ての開発政策について環境アセスメントを実施するよう、基本計画でも求めるべきです。
(5)水環境の保全・回復
水質汚染については総量規制を進めると共に、これまで対象になっていなかったものについても中間まとめにあるように監視を強め、規制に加えていくべきです。また、下流などで汚染物質が高濃度見つかった場合には、ただちに原因調査、発生源調査を行い、発生源には操業停止と排出禁止措置を取る体制・しくみとすることを盛り込むべきです。
2.東京都の環境行政の仕組みや制度の点検
中間のまとめでは、これまで調整がされていると言われてきた「計画策定時の調整」や「配慮の指針」などが形骸化し、都政全般には環境政策も環境基本計画も効力が及んでいないことが非常によくわかりました。このためには、全ての政策について代替案を出させて環境影響を評価し、負荷の大きな政策を事前にやめさせる戦略アセスメントを都政全体に対し制度化することが必要です。また、その際の環境政策と他の開発政策などとの関係については、環境政策を上位に位置付け、開発はその枠内で行うことを明確にすべきです。基本計画にもこのことを盛り込み、また早急に条例化するよう最終答申にも盛り込まれるよう求めます。
また、都市づくりとの連携についても中間のまとめで触れられています。ここには一部「戦略アセスメント」が導入されていますが、十分でないと中間のまとめで述べています。都市計画を住民参加で行い、代替案を必ず出して環境アセスメントを行うことを制度化すべきで、そのことを基本計画にも盛り込むべきだと考えます。
また、NPOなどとのパートナーシップの推進として、情報提供や、研究者との協働など
が述べられています。それも重要ではありますが、住民との共同、意思決定への住民参加、全ての環境に関する情報の公開が必要で、このことも最終答申で触れていただくとともに、基本計画に明記すべきと考えます。
JNEPは99年12月20日付けで情報公開法施行に関して総務庁に対し次の意見を提案しました。
総務庁行政管理局
情報公開法施行準備室 御中
1999年12月20日
公害・地球環境問題懇談会
(公害・地球懇 JNEP)
情報公開法施行令の骨子案への意見
行政機関の保有する情報の公開に関する法律施行令の骨子案に対し、NGOの立場から意見を述べます。
・手数料について
手数料は、請求に対し一律に決めるべきものではなく、営利目的なのか、それとも公益目的なのかで異なった額が定められるべきです。
請求が営利目的の場合は、開示請求手数料、開示実施手数料ともに、事務コストを全て上乗せするのが適当です。事業者が営利目的で行う情報収集に税金で支援を行うのは許されないことです。
一方、公益目的の場合、開示請求手数料をとるのは避け、開示実施手数料も、コピー代などに限定したものにすべきです。何が公益目的かは色々意見があると思いますが、当面、市民の非営利の活動を公益活動とし、国が手数料などを限定して支援することとすべきです。
これらの区別はむつかしいという理屈もありますが、自治体の公民館の使用料では既にこうした区別がなされており、また、営利団体の請求と市民・NGOの請求とは異なる場合が多いと予想されることから、特に問題がないと考えます。
・文書の保存期間について
行政文書は、現在の政策の施行において参照するだけでなく、過去に行政が下した政策決定の評価の妥当性を検証、評価する際にも必要なものです。例えば東海村臨界事故が発生した場合には、過去に担当部局がJCOからどのような書類を受け取り、どのように審査し、処理していたのかを後から点検し、将来の教訓にしなければなりません。行政文書を有効期間が過ぎてすぐ廃棄するなど、短期間で廃棄していては、今後の行政の改善にも活かせず、将来に禍根を残すことになります。
行政文書の保存期間は、最低でも20年とし、認可などの期間が5年を超えるものは25年、それ以上のものは、文書の有効期間の5倍は最低でも保存することとすべきです。
建設省がすすめている都市計画制度の見直しに関し、JNEPは次の意見を11月10日建設省に対し提出しました。
1999年11月10日
公害・地球懇(JNEP)
建設省都市局(都市計画課法制担当)御中
「都市計画制度の見直しに当たって」についての意見
都市計画は、私たちの生活環境をまもるのに極めて重要な制度です。しかし、従来の都市計画は、都市内の乱開発が抑えられず、強引に思える国や自治体のインフラ整備計画が簡単に通ってしまい、それらに住民の意見がほとんど反映されない欠陥を持っています。日本の都市の街並みがどうしてこのように品がなく均衡がとれておらず、住宅地と幹線道路と工場・公害発生施設が隣接しているのか、そうした街並みを許してしまったこれまでの制度と運用について総括を行い、住民のくらしと健康の基礎となる生活環境、景観、街並みをまもっていける制度に改めなくてはなりません。また、都市農業の環境保全に果たしている役割を正確に都市計画に位置づけ、従来のように都市農業を乱開発から守れないどころか非農地化を安易に推進する計画制度を転換、積極的に保全する計画制度しなければなりません。
今回の案がわかりにくいのは、都市計画について私たちが日頃考えている疑問点が問題点として捉えられておらず、目指す方向がしっくりこないからです。
私たちは、乱開発から住民のくらしと健康の基礎となる生活環境、景観、街並みをまもっていける制度に改めることを第一の目標とし、今後の開発には環境などに相当厳しい制約を課すべきだと考えています。また、住民が知らない内に根回しが進んでいく現状を改め、まちづくりは基本的に地域住民が進めることを明記し、地権者を含む住民合意を前提条件とすることを求めます。
1.都道府県の都市計画に関するマスタープランの創設
都道府県マスタープランの目的がどのようなものになり、実際の運営がどうなるかが重要です。マスタープランが五全総のように大規模プロジェクトの展覧会のようになったり、市町村の独自の街づくりをしばって都道府県の大規模プロジェクトを押しつけたり、また広域的乱開発を抑えるどころか一層促進するようでは、都道府県が市町村をこえて整合性のある計画をつくる意味がありません。
また、「都道府県マスタープランの決定・変更に当たっては、住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずる」だけでは不十分で、当該地域の住民の合意を前提とすべきです。
また、策定手続きとして戦略アセスメントの考え方を導入し、複数案の生活環境アセスを行って負荷が最小のプランを選択し、実際の事業で予想以上の環境負荷が認められた場合にはマスタープランと当該地域の計画の双方を環境保全ができるように見直すことを制度化すべきです。
2.都市計画区域外における開発行為及び建築行為についての考え方
区域外の乱開発、大規模開発を抑えるための制度提案のようです。都市計画地域と、無法地帯というべき周辺との中間段階を設けることについて異議はありません。
しかし、計画地域を広げることで、周辺部の大規模開発への運用の強化で対応できること、むしろ生活環境保全のための運用を行うべく、一定規模以上の大規模開発について都市計画地域周辺の場合にはいったん区域を広げて規制対象とし、5章で提案するように環境アセスを義務づけて生活環境を悪化させない保障がない限りは計画として認めない強い方針が必要ではないでしょうか。また、都市計画地域から遥かに離れた地域で大規模開発が行われる場合には、当該地域を新たに地域指定(今回提案されている指定方法でも可)し、同様に環境アセスを前提とすべきです。
3.線引き制度及び開発許可制度の見直し
欧州の均衡のとれた静かな街並みと、日本の無秩序で生活の場と工場と幹線道路とが混在した街並みとの違いはこの線引きの甘さにあるのではないでしょうか。
住民のくらしと健康をまもる生活環境を維持していくためには線引きは柔軟化でなく厳格化し、しかもその範囲を広げて無法地帯のような非線引地域は狭くしていくべきではないでしょうか。
4.既成市街地再整備のための新たな制度
この章は「再整備」、特に高層化が目的なだけに、規制緩和で開発を進めようという強い意思が感じられ、生活環境をなおざりにした大規模開発が繰り返されるのではないかとの危惧を覚えます。都市の大規模開発が地域の自動車公害をはじめとする生活環境破壊をもたらすだけでなく、都市(とりわけ東京)全体の集中を一層進め、水も電気もガスも不足し、そのことが東京周辺での大規模開発をさらに進めるという悪循環を産んでいます。
こうした開発には、むやみに規制緩和を進めるのではなく、次章で提案するように、厳格な環境アセスを前提に、その要件をクリアーできない限りそもそも都市計画に盛り込めない仕組みとすべきです。
5.環境問題等への対応のための制度の強化
環境や緑地は「できる限り」ではなく確実に保全していく必要があります。従来も様々な制度があると報告には記載されていますが、実際には地域環境は失われ、都市部では公害の激化、里山では乱開発が進んできました。これを防止するため、地域環境の評価を決定の前提条件とすることを明記してはどうでしょうか。具体的には、開発計画に当たっては環境アセスを優先し、将来にわたって環境保全の保障が得られるまでは都市計画に組み入れさせないこと、工事や供用後の事後評価で事前の評価を上回る環境負荷が認められた際には直ちに当該地域と周辺の計画を白紙に戻して行政と住民が討議すること、などを盛り込むべきです。
廃棄物処理施設の記載については、住民の健康をまもる生活環境保全を目的とした制度でなく、大量生産・大量消費の後始末のための施設整備を進めるための制度改正ではないかと危惧を持たざるをえません。廃棄物処理施設については環境影響評価法または廃棄物処理法に(生活)環境アセスの手続きがありますのでこれを優先し、将来にわたって環境保全の保障が得られるまでは都市計画に組み入れさせないこと、工事や供用後の事後評価で事前の評価を上回る環境負荷が認められた際には、環境保全を図るのに十分な見直しを当該地域と周辺の計画について行うこと、などを盛り込むべきです。
6.都市計画の決定システムの合理化
都市計画決定では、従来より非公開の審議会で密室審議が繰返され、百万通の意見書が無視されたり、出てきた結果に住民が驚くことの連続と言っていいでしょう。そして、いったん決定されると地域住民の大半が反対だろうが、環境上重大な懸念があろうが、そのまま通されてきました。今回の案にこうした基本的な事項の改善がなんら触れられていないことは大変残念です。都市計画審議会の全面公開をまず制度化することを強く求めます。
ついで、審議会の公開を手始めに、地権者はもちろん地域住民の同意を前提にするなど、住民参加を実質的に強化していく必要があります。今回の案が住民の意思決定への関与を強化するならば歓迎ですが、市町村の事務を円滑化するために、国や都道府県からマニュアルが降りてきて、住民意見には硬直的な対応をするようでは困ります。
また。都市計画が決まってから後付けで環境アセスを行うようでは、住民本意のまちづくりの制度とは言えません。
−−以上−−
都民のための公害防止条例改正運動に取り組んできた「環境ウォッチTOKYO」(JNEPも加盟)は、都の環境確保条例案骨子の内容に関して次の声明を表した。
都民の手で都公害防止条例を改正しよう
環 境 ウ ォ ッ チ T O K Y O 東京都公害防止条例改正で都に市民意見を提言
JNEPを含む環境NGO・NPOなど24団体が参加・賛同する環境ウォッチTOKYO(旧・東京都公害防止条例改正市民案をつくる会/1999年10月16日発足)、代表=牛島 聡美・弁護士)は7月26日、東京都知事及び都環境局に対して、東京都公害防止条例の改正についての市民意見「市民が提案する東京都の環境保全・公害防止条例案」を提出した。
市民条例案は都環境審議会が3月に公表した最終答申に沿う形で、評価できる部分の確実な条文化を求めつつ、市民の目から見て不足していると思われる条項を強く求めている。
総論部分では、条例名称に「公害」の2文字を残し「東京都環境保全・公害防止条例」とすることや、環境権を盛り込んだ「前文」の採用、拡大生産者責任などの一般原則の導入などを求めている。
また、個別の政策については、温暖化対策をヒートアイランド対策として見直し強化すること、自動車公害対策として単体規制だけでなくロードプライシングや乗り入れ制限などを条文化すること、廃棄物処理・リサイクル関連規制の充実、土壌・地下水汚染対策やフロン対策の強化などを強く要望。加えて、都庁がISO14001を取得した際の環境方針や目的を条文化して、都全体としての環境目標の達成をめざすことも盛り込んでいる。
環境ウォッチTOKYOは昨年以来、都条例改正への提言、市民案提示をはじめ、環境基本計画の点検や自然保護、ディーゼル、フロンなど都の環境・公害政策に具体的な政策提言を行い、最終答申には3月末の公表と同時に意見書を提出。今回の提言は、都議会での条例改正の本格審議を前に、より個別政策に踏み込んだ具体的な内容を条例改正案として示したもの。
今後も、参加・賛同団体の協力を得て、都議会での条例改正の本格的な審議に、可能な限り多くの市民、団体の意見を反映させて行くとしている。
市民が提案する東京都の環境保全・公害防止条例案(項目)
○新しい条例の名称について、前文の明記。
○都の環境政策の原則(拡大生産者責任の原則=EPR)や手法の明示。
○ディーゼル車単体排ガス対策の大幅強化。
○関東地方の県・政令指定都市と施策の共同導入、実施。
○有害化学物質対策についての事業者対策強化。
○都独自のPRTR制度創設。「東京PRTR条例」(仮称)の制定。
○特に有害な化学物質・廃棄物の対策を強化。
○PCB対策の充実。用途や場所、濃度別廃絶年限を明記。
○環境ホルモン対策の強化。
○フロン類の放出禁止と罰則による担保、回収・破壊システム構築。
○土壌汚染発生時の事業者の対策と原状回復規定。
○ヒートアイランド防止・温暖化防止で都、事業者、都民の責務強化。
○自然エネルギーの積極的な導入。
○コジェネレーションや燃料電池の積極的な導入。
○廃棄物処理・リサイクル規定をおき、EPR)等を積極的に取り入れる。
○都は、リユース・リターナブル製品の促進。
○デポジット制度等の経済的手法の積極的な導入。
○ダイオキシン許容1日摂取量は人の体重1kg当たり1ピコグラム以下。
○ISO14001取得自治体として、環境方針・目的・目標実現規定の条文化。
○関係機関やNPO等との協力による環境教育の普及・促進。
○エネルギー管理者、廃棄物処理管理者等新たな環境管理者制度の創設。
○騒音・振動・悪臭対策の強化、特に道路騒音基準の強化。
○低周波音の規制基準設定。
市民が提案する東京都の環境保全・公害防止条例案
都条例市民案要綱
同骨子
参考→都公害防止条例改正関連比較表
「東京都公害防止条例の改正について」に対し公害・地球環境問題懇談会(JNEP)幹事長小池信太郎は11月25日、次の意見を東京都環境保全局(環境管理部指導相談課)にたいし行いました。
■意見の要旨
1.都の責務
・都民が良好な環境の下に健康で安全かつ快適な生活を営む権利、都がそうした環境を保証する責務を明示し、前文に復活させること。
・都の責務、とりわけ対策を徹底して行い、条例や計画で決められた生活環境を保証すること、達成のためには経済・開発に関する政策を含め見直すことを明確にすること。・都の環境政策は経済・開発行政の上位に位置づけ、経済・開発行政を総点検して環境政策の範囲内とするとともに新規の政策は「戦略アセス」を実施すること。
2.公害対策行政の継承・発展
・大量生産、大量消費、大量廃棄社会を抜本的に転換することを基本方針とすること。
・従来の対策は全て継承し、後退させないこと。
・公害被害者の救済を前進させること。
・ディーゼルNO!作戦を条例改正に活かし、ディーゼル車に乗らない、使わない、売らない、買わない、住宅地に入れさせないなどの原則から、規制やディーゼル課徴金など 抜本的な対策強化を行い、早期に大気環境基準を達成できる制度とすること。
・廃棄物・ダイオキシン対策は小型焼却炉対策だけでなく都清掃局の焼却施設や中間処理施設、民間の産廃処理施設などへ厳格な排出基準を設けること。また、それのみならず、廃棄物を極力もやさない政策、塩ビを燃やさない、使わないなどの原則から、抜 本的な発生源対策と生産者責任を盛り込むこと。
・土壌汚染対策は、アメリカのスーパーファンド法などのように、確実に原状回復をし、 しかも汚染者に徹底して責任を負わせる制度とすること。
3.都民参加
意思形成過程に都民代表や専門家が参加し、意思形成に必要な環境情報は全て公開する制度とすること。
4.条例の名称
都内ではNOxなどの環境基準すら達成できない深刻な事態が続き、公害被害者は国の認定分だけで2万人を超える。改正後の条例も「公害防止」を残し「公害防止及び環境 保全に関する条例」などとすること。