(99/11/29更新)

 

都公害防止条例改正 市民案骨子

第一部 策定手続きについて
 策定手続きに都民代表を参加させること。
 臨時委員などの立場で、今回意見書を提出した環境NGOの中から(あるいは互選で)委員を選び、取りまとめの討議にも参加させること。

第二部 名称について
 大気汚染等深刻な公害問題が残ることに鑑み、「環境の保全及び公害防止に関する条例」などとすべき。

第三部 内容について
 ・前文について
 改正前の条例のように、前文をつけ、原則を提起すること
 前文には以下の事項を盛り込むこと
 ・環境権を有することについて
 ・将来世代との公平性について
 ・地球環境、化学物質問題への取組の必要性
 ・第一原則として「すべて都民は、健康で安全な生活を営む権利を有するのであって、この権利は、公共の利益の名によってみだりに侵されてはならない」こと
 ・第二原則として「すべて都民は、他人が健康で安全な生活を営む権利を尊重する義務を負うのであって、その権利を侵す自然環境及び自然資源の破壊行為を行ってはならない」こと
 ・第三原則として「東京都民の自治組織体である東京都は、都民の健康で安全な生活を営む権利を保証する最大限の義務を負い、率先して生活環境の保全のために行動しなければならない」こと
 ・都が積極的に情報を市民に開示すること
 ・調査、意見について市民、専門家の案を取り入れること
 ・環境保全のための諸原則(拡大製造者責任の明確化、世代間の公平の原則、将来の環境悪化に対する予防原則、汚染者負担の原則など)。
 
 1. 総則
 (工場等の設置の許可及び諸手続等)
 工場の設置の許可等の規定を残す(第17条〜20条、27条、29〜31条など)

 (都の責務及び共通政策手法)
 都の責務として、以下を明記する。
 ・東京都民に対し、健康な生活を営むに足る良好な環境を提供しなければならない。
 ・知事は事業者等に各種規制基準を確実に遵守させるだけでなく、環境基準、都や国の各種環境目標、指標、計画等が全て達成されるよう、あらゆる手段を尽して環境施策を充実強化し、絶えず見直しを図っていかなければならない。

 (他の条例、政策との関係)
 行動計画等を策定する場合には、知事が定めた既存の環境関係の計画、政策について行動計画の遂行に支障がないかを点検、評価し、支障のある政策について、代替等を検討し、支障を除去しなければならない
 新たな政策を立案、あるいは計画を策定する場合には、環境基本計画及び環境関係の行動計画等の遂行に支障がないかを点検、評価しなければならない

 (都の環境対策の各種手法)
 経済的手法について明記する。具体的には、
 ・環境負荷の排出の原因となる資源あるいはエネルギーの消費に規則で定める額を課税できる
 ・環境負荷を著しく高めている商品のうち規則で定めるものの購入及び利用につき課徴金・税の徴収、基金への拠出等を定める。
 ・環境負荷を削減し、しかも他の著しい環境負荷をもたらさない商品に対し、規則で定める期間を上限に補助金を支出する
 デポジット制度を取り入れる。
 環境ラベルを取り入れる。
 ネガティブラベルを取り入れる。

2.地球環境対策

 2.1 地球温暖化対策

 (原則、適用範囲など)
 未然防止の原則、製造者責任の原則を取り入れる
 適用範囲を定め、温室効果ガス排出に関する経済活動などを包括的に定める
 東京都内で規則で定める要件以上にエネルギーを使用する者は、知事の許可を得なければならない

 (都の責務)
 都の全政策について地球温暖化防止を踏まえたものとするとともに、実効性ある地球温暖化防止のための施策を遂行する責務を有する、知事は以下の責務を有する
 ・都内の各主体に対し、経済活動等において国若しくは都の定めた規制基準等を確実に遵守させる。また、達成に向け、排出規制、経済的手法等のあらゆる措置を取る
 ・都内の各主体に対し、気候系への悪影響の未然防止と対策を取らしめる。またそのために必要な支援を行う
 ・都内及び都内の経済活動に起因する都外での温室効果ガス排出の削減のための対策を取らしめる。またそのために必要な支援を行う
 ・都内におけるエネルギー自給率を引き上げ、その中で自然エネルギー普及を最大限に引き上げるため、必要な対策を取る
 ・都内の温室効果ガス排出が国際取り決めの遵守や気候変動等に影響を及さないレベルに留めるために必要な事項
 都のあらゆる施策は、地球温暖化防止のための施策と矛盾したり、地球温暖化を促進してはならない。
 地球温暖化防止のための施策は、東京都または他の地域に対し、他の環境負荷を与えるものであってはならない。

(事業者の計画策定)
 一定規模以上の事業者は、省エネルギー対策、自然エネルギーもしくは高効率エネルギーシステムの導入を行わなければならない。「温室効果ガス排出削減計画」、行動計画の下位の各分野個別計画(グリーン購入、自動車利用など、製造業者・販売業者は商品の省エネの度合いなど、運輸業者は低公害車導入割合など)を個別にもしくは共同して策定し、削減目標を定め、その目標達成に資する各種対策とそれにより削減される効果予測を予め定め、進捗状況を点検して知事に報告し、公表しなければならない。
 知事は、事業者に対し、計画に関する指針を策定するとともに、省エネルギー対策、自然エネルギーもしくは高効率エネルギーシステムの導入を要請することができる。
 知事は、計画における削減水準が知事の策定した行動計画及び個別計画、知事の示した指針等と比較し著しく低い場合、対策が計画に定められた削減水準を担保できるか疑問がある場合、その他計画が不十分と判断する合理的な理由を有する場合、進捗状況が十分でない場合、計画の変更等を求めることができる。

(工場等における地球温暖化対策)
 一定規模以上の工場は、省エネルギー対策、自然エネルギーもしくは高効率エネルギーシステムの導入を行わなければならない。知事は、これらの対策を要請することができる。
 知事はボイラー等に対し、トップランナー方式により省エネ基準を定める。

(自動車単体における地球温暖化対策)
 知事は、規則で定める自動車についてそのエネルギー消費量等を調査し、「認定省エネ自動車」を認定しなければならない。
 知事は、旧型自動車の買換に関し、使用者がエネルギー消費量を比較できうよう情報提供を行う。
 一定規模以上の自動車使用者は、認定省エネ自動車等、エネルギー消費量の少ないものを選択するとともに、その経過を記帳し、知事へ報告しなければならない。
 自動車製造業者、販売業車、賃貸借業者は商品及びカタログに燃費や環境負荷の表示を行わなければならない。
 知事は事業者に対し、エネルギー消費量の少ないものの提供、燃費等の表示を行うよう要請し、要請内容とその実施状況等を公表することができる。

 (建設、建築物における地球温暖化対策)
 業務用建築物を新たに建設する者は、断熱、自然エネルギー導入、高効率エネルギー供給システム導入基準などを満たさなければならない。
 特に大規模な工事において施工や建設材料、運輸の選択基準を設けることができる。
 一建設材料や汎用建設機器について、「認定省エネ建設機器・資材」を認定して公表する。

(業務関係の地球温暖化防止対策)
 事務所等賃貸業者は、断熱効率及び自然エネルギー導入等の度合いを表示し、契約の際に示さなければならない。知事は、基準を超える自然エネルギーもしくは高効率エネルギーシステムの導入、断熱強化の導入を要請し、要請内容とその実施状況等を公表することができる。
 特に規模の大きい業務事業者は、機器購入に当たって認定省エネ機器等、エネルギー消費量の少ないものを選択、定期的な省エネルギー診断を受診し、その経過を記帳し、知事へ報告しなければならない。
 特に規模の大きい業務用施設を新たに設置する事業者の設置する機器は知事が定める省エネ基準を満たさなければならない。知事はトップランナー方式により、前項の基準を定めなければならない。
 業務機器販売業者、賃貸業者は、購入者がエネルギー消費量の少ないものを選択できるよう電力消費量等の表示を行わなければならない。
 知事は事業者に対し、エネルギー消費量の少ないものの提供、電力消費量等の表示を行うよう要請し、要請内容とその実施状況等を公表することができる。

(住宅関係の対策等)
 事業者は賃貸住宅における断熱効率の効果的表示を行い、契約の際等に表記しなければならない

(事業者、都民の自主的取組、能力向上の支援)
 省エネルギー診断の支援、自然エネルギーの導入可能性等の診断を実施し、その導入について必要な助言を行う。
 事業者のうち規則で定める者は、規則で定める期間毎に省エネルギー診断を受けなければならない。

2.2 オゾン層保護及び地球温暖化防止のためのフロン並びに代替フロン対策

(対象物質(フロンガス類))
 オゾン層保護及び地球温暖化防止のため当条例で規制するオゾン層破壊物質並びに類似の化学物質を、モントリオール議定書で規制されたオゾン層破壊物質(CFC類、HCFC類、四塩化炭素、1,1,1,-トリクロロエタン、ハロン、HBFC類、臭化メチル)、京都議定書で規制された温室効果ガスのうち、HFC類、PFC類、SF6とする。

(フロンガス類の大気中への排出禁止)
 何人もフロンガス類を大気中にみだりに排出してはならない。
 何人も脱フロン製品を使用するようにつとめなければならない。

(フロンガス類排出防止措置の一般的遵守)
 フロンガス類を製造する事業者及びフロンガス類を含んでいる製品・設備を製造、取得、取扱(運搬を業として行う場合を含む。)、保管を行う事業者、及びフロンガス類を含んでいる廃棄物の収集(製造業者、輸入業者、販売業者が廃家電等を引き取る場合を含む。)、運搬、再生、処理その他の処理を行う事業者は、フロンガス類の大気中への排出を防止するための適切な措置を取らなければならない。また、使用過程、修理の際の漏洩を防止しなければならない。
 何人もフロンガス類を特定製品の使用過程において通常の場合を超える量の排出を故意に行ってはならない。

(特定廃棄物からのフロンガス類回収時等の規制)
 何人も、フロンガス類を含む製品を廃棄する際には製造業者、輸入業者、販売業者、第3項に定める回収事業者、もしくはフロンガス類の破壊処理等の事業を行う市区町村に、フロンを漏洩させることなく引き渡さなければならない。
 フロンガス類を含む廃棄物に関して取るべき措置として
 
 自らフロンガス類を回収し破壊処理もしくは再生利用する方法。
 フロンガス類の回収措置を講ずる旨を表示する事業者(以下、「回収事業者」という。)に委託する方法。
 市区町村が行うフロンガス類の破壊処理等の事業に協力する方法。
のいずれかを行わなければならない。
 フロンガス類を回収する際、回収時に認められる最高の回収能力を持つ回収機器を使用し、都知事が規則で定める資格を有する者によって、規則で定める基準以上の率を回収させなければならない。

(報告義務)
 フロンガス類を扱う事業者のうち規模の大きな者は、フロンガス類の生産及び取得、取扱、保管、回収、破壊の量を記録し、知事に報告しなければならない。また、フロンガス類の各種量を基礎づける資料を提出しなければならない。

(フロンガス類の回収等に係る指導、改善命令)
 知事は、規模の大きい事業者に対し、フロンガス類の大気中への排出の防止に必要な指導、助言を行うことができる。
 知事は、違反事業者に対して、フロンガス類の大気中への排出防止に必要な措置を講ずるよう命じ、命令に従わない事業者の氏名公表、事業認可の取り消し、操業停止その他必要な措置を講ずることができる。
 知事は、フロンガス類に関する虚偽報告の疑いがある事業者に、報告及びデータの訂正及び再提出を求めるものとする。
 知事は、報告等をしない事業者及び虚偽報告が疑われる事業者の事業について、フロンガス類の保有量等を推定できる。

(フロンガス対策に関する都の責務)
 知事は、フロンガス類の大気中への排出防止、脱フロン等に向けた技術の開発、その成果の普及を行い、適切な排出防止システムの構築に努める。
 知事はフロンガス類の種類及び量の推計方法について調査し公表しなければならない。
 知事は、小規模の事業者がフロンガス類の排出の防止に係る施設の整備等に必要な金銭上の助成措置を構ずるように努める。
 知事は、事業者から報告を受けたフロンガス類の生産、取得、取扱、保管、廃棄、及び回収、破壊処理の量について、広く都民に公表する。

(フロン税・基金の創設)
 フロンガス類の適正な回収、破壊処理に資するため、「東京都フロンガス類回収促進税・基金」を新設する。同税・基金は、フロンガス類を製造する事業者及びフロンガス類使用機器を製造、販売を行う事業者ならびにフロンガス類使用機器を使用する者から、年間に保有した量、保有形態、及び、回収困難性を考慮して徴収する。
 知事は、フロン回収促進特別会計を設け、徴収した税・基金を毎年度納入し、フロンガス類の適正な回収、破壊処理のための支出を行う。
 回収事業者および破壊処理事業者は、回収量または破壊量に応じて特別会計から報奨金を受けるものとする。

3. 循環型社会の構築

 3.1 総則
 循環型自治体の構築、汚染者負担の原則、拡大製造者責任の原則、発生抑制優先の原則を定める。
 廃棄物の再利用、再資源化、エネルギー利用、その他の処理について、都民及び事業者は規則で定めるところによりこれを知事の定める資格のある第三者に委託して行うことができる。委託を受けることのできる第三者の範囲、資格等については、別途定める。
 本条例の規定の適用範囲を上流まで含めて広範に定める。ここで、廃棄物とは固体、液体の他、気体を含む。
 知事は、都の全政策について循環型自治体構築の理念を踏まえ、廃棄物の発生を抑制し、再利用を促進する等により廃棄物の減量を推進するとともに、廃棄物の適正な処理を図りつつ実施しなくてはならない。
 都の全政策は、循環を基調とした廃棄物処理に関する政策と矛盾したり、不適正な処理を促進してはならない。
 知事は、廃棄物の減量及び適正な処理に関する都民及び事業者の意識の啓発を図るよう努めなければならない。
 知事は、廃棄物の適正な処理を確保するため、都民及び事業者に対し必要な指導又は助言を行うことができる。

(廃棄物の処理と運搬)
 知事は、都民が排出する廃棄物を、生活環境の保全上支障が生じないよう、可及的すみやかにこれを収集し、運搬し、処理しなければならない。
 事業者は、事業活動に伴ない発生した廃棄物を、生活環境の保全上支障が生じないうちに自ら運搬し、若しくは処理し、又は廃棄物の収集若しくは運搬若しくは処理を業として行うことのできる者に運搬させ、若しくは処理させなければならない。
 知事は、廃棄物の再利用、再資源化、処理及び処理施設の運営状況等の情報を、常に都民に明らかにしなければならない。
 実効性ある廃棄物の発生抑制、再利用、再資源化等の政策を、他の政策に優先して遂行しなければならない。
 循環を基調とした廃棄物の再生・処理に関する施策は、環境容量の概念に基づき、都の内外または国内外のあらゆる地域及び自然環境に対し、環境容量を超えて環境負荷を与えてはならず、さらに環境負荷を出来る限り低減するよう努めなければならない。
 都内で発生した廃棄物の最終処理は、原則として都内で行わなくてはならない。やむを得ず他の自治体等に移動する場合は、それに先立ち関係住民及び別途規定する第三者機関の意見を聴き、必要な措置を講じなくてはならない。
 知事は、前項の委託等により、都外に運搬、処理した廃棄物により環境に影響を与えた場合は、可及的すみやかに原状回復しなければならない。この規定は条例の改正以前の作為にも適用する。
 知事は、区市町村が実施する再利用等の取り組みに必要な支援を行わなくてはならない。
 知事は、区市町村に対し、廃棄物の再利用、再資源化等適正な処理に必要な技術的及び財政的援助をしなければならない。

 (他の地方公共団体との協力等)
 知事は、都又は区市町村の廃棄物の減量及び処理に関する事業の実施にあたり、他の地方公共団体との協力を図り、又は他の地方公共団体相互間の調整を図らなければならない。

 3.2 都民の責務
 都民は、自らが排出した、または占有する廃棄物について適正な処理を行わなければならない。
 都民は、廃棄物の発生回避に努めなければならない。
 都民は、廃棄物の再利用、再資源化、エネルギー利用、その他の処理に関して、製造事業者その他の事業者ならびに都が行う回収、引き取り、収集運搬等の過程にできる限り協力しなければならない。
 都民は、都内で発生した廃棄物について、その質、量の如何にかかわらず、これを都外に持ち出してはならない。
 都民は、再利用、再資源化を容易にするため廃棄物の分別を行うとともに、集団回収等の再利用を促進するための都民の自主的な活動に参加、協力し、廃棄物の減量及び資源の有効利用に努めなければならない。
 都民は、製品の選択に際しては、当該商品の内容、包装、容器等を吟味勘案し、廃棄物発生抑制ならびに環境保全に十分配慮した商品を選択するよう努めなければならない。
 都に営業その他の事業活動、運送、調査、研究、観光その他の目的で一時的に来訪する者は、原則として、いかなる廃棄物も持ちこんではならない。都内において製品が廃棄物となった場合、排出者または占有者は、退去時にその廃棄物を放棄してはならない。
 3.3 事業者の責務
 (製造事業者の責務)
 製品を設計・開発、製造する全ての事業者は、当該製品の開発から廃棄に至るあらゆる過程において、廃棄物の発生を最小とし、再利用または再資源化が容易に行えるようにしなければならない。
 製造事業者は、以下の措置を講じなければならない。
 1)製品の設計・開発にあたっては、環境と調和して長寿命に使用できるものにし、かつ使用後に無害かつ適正に処理できるようにすること。
 2)製品の製造にあたっては、修理が容易で、繰り返し利用可能な材質、機構を優先的に用いるとともに、可能な限り再資源化原料を用いること。
 3)やむを得ず有害な成分を含んだ原材料や部品を用いる際には、部品表面への刻印等でその旨を表示すること。
 4)使用後の製品の返還や再利用等の方法、義務については、環境ラベル等を用いて製品にその旨表示すること。
 5)廃棄物となった製品及びその使用後に残った廃棄物は、これを引き取り、あらかじめ決められた方法で適正に再利用または処理すること。
 廃棄物となった製品については、排出者が都知事の定める指定場所に持参し、製造事業者は回収しなければならない。回収にかかる費用は、製造事業者がこれを負担する。
 (業務、運輸その他の事業者の責務)
 都内において製品を使用、加工、販売、施工、運搬する全ての事業者は、そのあらゆる過程において、廃棄物の発生を最小とし、再利用または再資源化しやすくするよう取り扱わなければならない。

 (事業者の廃棄物削減計画の策定)
 規模の大きい事業者は廃棄物の削減等に関する計画を策定し、知事に届け出なければならない。

 (禁止事項、制限事項)
 知事は、第三者機関の意見を聴いた上で、廃棄物の不法投棄等の不適正処理及び散乱を防ぐため、以下の事項を定める。
 知事は容器包装等の製造に関しては、環境ホルモン等の有害化学物質を含まず、再利用・再資源化が容易であるなど、別途定める一定の基準を満たした性状、用途のものに限ってのみこれを許可する。
 
 容器包装以外で、多数または複雑な部品・構造を有する製品及び大型かつ重量のある製品の製造、販売、流通等に関しては、その材質等が適正処理できるもので、かつ別途定める一定の基準を満たした性状、用途のものに限ってのみこれを許可する。
 前項の要件を満たし、許可を受けた製品については、事業者はその旨を表示する。

 (デポジット制度)
 知事は、本章に定める要求事項を実現するため、第三者機関の意見を聴いた上で、以下の事項を定める。
 
 製品の製造者及び販売者は、規則で定める製品について、使用後の引き取り体制を確保するとともに、デポジット等の引き取りシステムを実施しなければならない。
 
 容器包装など一定の製品について、製造者及び販売者は、排出者または占有者が返却できる場合として規則で定める場合以外は、これを販売または流通させることができない。
 
 製造者及び販売者は、廃棄物の排出者または占有者が不明で、都がかわって引き渡しを行う場合として規則で定める場合、これを受け取らなくてはならない。
 前項で規定するデポジットが可能な製品については、製品上に表示しなければならない。引き取り等を行う事業者は、その旨を表示しなければならない。

 3.5 廃棄物処理手法、計画及び管理体制

 (再利用、再資源化、エネルギー利用)
 廃棄物の再利用は、あらゆる環境基準、条例、国際条約等の基準を満たし、かつ再利用後に環境への悪影響が認められない場合にのみこれを行うことができる。
 廃棄物の再利用の過程、再利用された製品の使用により環境に悪影響が生じた場合は、再利用された製品の製造者が汚染の除去ならびに原状回復を行わなければならない。使用者または占有者の故意又は過失により汚染が生じた場合は、使用者または占有者は製造者と連帯してその責を負う。
 廃棄物の再資源化は、規則で定める方法以外でこれを行ってはならない。サーマルリサイクルはこれを除く。
 廃棄物のエネルギーとしての利用は、規則で定める方法以外でこれを行ってはならない。エネルギーの回収は、規則で定める熱量及び発電量等を満たす場合にこれを認め、それ以下の場合は焼却またはそれに準ずる処理としてみなす。
 都自らの事業から発生する廃棄物を、都が保有する施設・設備での再利用、再資源化ができない場合、都内に住所を置く必要な許可を受けた事業者に対し、当該廃棄物の再利用、再資源化を委託することができる。
 (中間処理)
 廃棄物の分別、選別、圧縮、破砕、脱水、乾燥などの中間処理を行う者は、事業所の開設及び稼動について、都知事の許可を受けなくてはならない。また、施設及び設備の運営・稼動にあたっては、周辺住民の健康及び自然環境などの周辺環境への影響に、最大限に配慮しなくてはならない。
 知事は、中間処理施設の周辺で住民への健康被害が発生し、または大気・地下水汚染、騒音・振動等の公害による被害報告があった場合、当該施設及び設備に立ち入り、調査しなければならない。知事は、調査の結果、被害と施設との間に因果関係が認められる場合、または、他に原因となる事象が存在しないと認められるときは、当該施設及び設備の操業停止を命じることができる。

 (焼却の段階的放棄と計画策定)
 廃棄物の焼却処理は、ダイオキシン類及び環境ホルモン等の主要発生源である事実に鑑み、段階的にこれを削減し、将来的には放棄する。知事はこれを実現するために、「東京都焼却処理削減計画」を策定し、実行する。
 (最終処分)
 都内で発生した廃棄物の最終処分は、原則として都内で行う。
 23区内の各区内で発生した廃棄物は、各区が責任をもってこれを処理することとし、再利用または再資源化できない廃棄物についてのみ最終処分する。
 処理場を保有せず、かつ立地が不可能な区についてのみ、都内の他の区または地域に最終処分を委託することができる。
 知事は、処分場の残余容量が逼迫し、都内での最終処分が不可能であると判断された場合、都内での製品の製造、使用、流通及び都外からの製品の流入を制限することができる。
 知事は、都内で発生する廃棄物を最終処分するために最低限必要な最終処分場について、現有処分場の容量、残余年数等を鑑み、設置及び操業を許可することができる。都内における最終処分場の設置にあたっては、考えられる最高の技術を投入しなくてはならない。知事は、最終処分施設が原因で環境汚染・破壊が起きたと認められる場合は、当該施設の管理者または事業者に改善計画書を提出させ、その内容に基づき、可及的速やかに原状回復等の必要な措置を講じるものとする。

 (廃棄物処理計画)
 知事は、廃棄物を可能な限り再利用・再資源化し、エネルギー回収のみを目的とする処理及び最終処分量を最小とするため「東京都廃棄物処理計画」を策定し、実行する。
 知事は、政策評価及び進捗状況等を総合的に点検・評価するため、別途定める第三者機関の下位組織として、廃棄物処理計画の進捗状況点検評価委員会を設置する。
 知事は、前期計画を達成するため、数値目標による指標を導入する。

 (廃棄物処理管理体制)
 知事は、廃棄物の処理が環境保全上適正に行われているか管理するため、都下各区及び三多摩地区の首長ならびに代表者に対して、以下の事項を含む廃棄物処理管理計画策定を命じることができる。
 1)廃棄物の発生抑制と再利用、再資源化の数値目標
 2)自区内処理に必要な施設・設備等の整備計画
 3)現有焼却施設の放棄に向けた焼却率の削減目標
 4)廃棄物処理管理者の配置計画

 3.6 監視体制及び報告義務

 (マニフェスト交付の義務付け)
 廃棄物の再利用、再資源化他全ての処理を他人に委託する場合、種類、量、含有物の種類、再利用、再資源化、処理の方法などを証明する廃棄物管理票(マニフェスト)を交付させる。
 管理票交付者は、当該管理票に関する報告書を作成し、知事に提出しなければならない。
 知事は、事業者から提出された管理票の内容、及びその管理票をもとにして作成した廃棄物排出推計量等のデータ等の関連資料について、遅滞無くこれを公開しなくてはならない。
 知事は、マニフェストの書式について、適正な運用上必要であると判断した場合、業種別にこれを認定することができる。

 (家庭用廃棄物排出添付表)
 知事は、都民に対し、家庭から排出される廃棄物について、可燃・不燃の別に加え内容物に関する情報を記すシールの購入を義務付け、排出時には記載済みのシール貼付をもって占有の意思を放棄したものとみなして回収する。
 知事は、廃棄物にシール無き場合、記載無き場合または明かに虚偽の記載がある場合は、当該廃棄物が排出された地区の町内会等の組織に対して、改善の指導を行うことができる。

 (特別管理・要監視廃棄物)
 知事は、事業活動等に伴ない発生する廃棄物のうち、種類、含有物、性状、量等に照らして、環境に著しい汚染を与え健康に悪影響を与える危険のあるものについては、必要に応じて特別な管理及び監視体制を設けなくてはならない。
 事業者は、特別な管理及び監視が必要であると判断された廃棄物の再利用、再資源化その他の処理にあたっては、要求の有無に関わらずその処理の方法、過程等を知事に報告しなければならない。

 4. 公害対策

 4.1 総則
 公害の未然防止の原則、汚染者負担の原則、拡大製造者責任の原則を規定。
 適用範囲を定める。
 規制対象物質、関係商品を広範囲に指定する。大気汚染に関しては、NOx、SPM、PM2.5を必ず対象に加える。
 規制対象物質関係施設、規制対象事業者を広範囲に指定する。4.2
 事業者が共通に行うべき対策
 規制対象事業者は知事に対し、汚染物質排出削減対策の計画を策定し、計画の内容その他の規則で定める事項を届出なければならない。知事は、前項の届出を集計し(区市町村毎排出量等)、公表(事業所毎の排出量を含む)しなければならない。
 知事は公害を未然に防止し、また既に生じた環境破壊を回復するため、以下の措置を講じなければならない。。
 都内の各主体に対し、経済活動等において国若しくは都の定めた排出基準等を確実に遵守させること
 都内の各主体に対し、事故等の未然防止と対策を取らしめること。またそのために必要な支援を行うこと
 都内の全地域において国若しくは都の定めた環境基準が達成されること。また、達成に向け、排出規制、原因物質等の規制、汚染地域の原状回復等のあらゆる措置を取ること
 都内の全地域において国若しくは都の定めた環境基準が達成される場合であっても、他の環境負荷との相乗効果等とあいまって都民の健康に影響が懸念される場合には、前項に準じた対策をとること
 公害に関する情報、排出等の状況に関する情報の提供
 その他、都内の公害が都民の健康(将来世代への影響を含む。)に影響を及さないレベルに留めるために必要な事項

 4.3 固定発生源等の対策

 (工場を有する者の責務)
 工場を設置している者は、当該工場から、規制基準(規制基準を定めていないものについては、人の健康又は生活環境に影響を及ぼすおそれがなく、工場周辺の住民同意が得られる程度)を超えるばい煙、粉じん、有害ガス、汚水(地下への浸透を含む)、騒音、振動又は悪臭の発生をさせてはならない。
 知事は、科学的知見の進展、疫学調査の結果などより規制対象物質以外の物質による環境影響、健康影響が懸念される場合には、規制対象に加えると共に規制基準を定めなければならない。
 規制対象物質による環境影響、健康影響が規制基準策定時以上に懸念される場合、当該物質について規制基準を強化しなければならない。

 (総量規制)
 知事は、当該物質の環境基準を達成できない場合、その改善のため総量規制等の対策強化地域のの措置を講じなければならない

 (工場の大気汚染対策)
 燃料の基準に石炭の有害物質、石油及び石油製品の硫黄以外の有害物質を規定する。
 煤塵除去装置、粉じん発生施設の排出基準についてトップランナー方式を適用しなければならない。
 特に公害発生の大きい工場、特定業務施設は、学校、児童施設、病院、老人保養施設等のうち規則で定める施設の敷地の周囲100メートルの区域内に設置してはならない。

 (工場等の水質汚濁対策)
 排出基準についてトップランナー方式を適用しなければならない。
 河川、湖沼等において環境基準を上回る汚染が生じた場合、知事は汚染の原因者に調査・防止措置及び浄化を命ずることができる。
 地下水において環境基準を上回る汚染が生じた場合、知事は汚染の原因者に調査・防止措置及び浄化を命ずることができる。汚染者が移転・廃業等の理由で不明の場合は、環境汚染未然防止・修復保全の必要性から、知事が当該汚染発生場所の土地所有者に汚染状況の調査及び浄化を命ずることができる。
 汚染の拡散が見られる場合は、都が近隣県と協力して浄化を行うものとする。

 (工場等の土壌汚染対策)
 何人も東京都内の一定規模以上の土地の売買及び賃貸借に際し、土壌汚染について調査を行い、購入者若しくは賃借者に対しその情報を開示し、知事に報告しなければならない。なお、一定期間内の隣接した土地の取引は同一取引とみなす。
 大規模土地所有者、使用者は、土壌汚染について調査を行い、その情報を知事に報告しなければならない。都有地及び都の借地については、規模に関わらずこの規定を適用し、都内の国有地、区市町村用地、その他の公的組織の所有地、使用地は都有地に準じるよう管理者に求める。
 知事は汚染のおそれがある土地に対し、土地所有者若しくは使用者に対し、土壌汚染について調査を行い、その情報を知事に報告するよう求めることができる。
 環境基準もしくは知事が定めた水準以上の汚染が認められた際には、知事は期限を定めて土地所有者に原状回復を命じなければならない。土地所有者は原因者を特定し、原状回復を求めることができる。都は必要な限度で費用負担をする。
 何人も、東京都内の土地の汚染状況について、地区を指定して知事に対し公表を求めることができる。知事は求めに応じて調査結果、現在の状況を公表しなければならない。また、知事は規則で定める期間ごとに、東京都内の全ての土地の汚染状況について集計し、公表しなければならない。

 (工場の騒音・振動対策)
 知事は、騒音規制法第3条において知事が定める指定地域について、東京都全域(島嶼部を除く)を指定しなければならない。知事は、学校、病院、養護施設その他規則で定める施設及び知事が特に定める施設の周囲1kmについては、騒音に係る環境基準においてあてはめる地域の類型をAAとしなければならない。

 (工場の地盤沈下対策)
 地下水の揚水施設の構造基準(旧第8条、第38条から但し書きを削除)

 (悪臭公害の防止)
 知事は、悪臭防止法第3条において知事が定める指定地域について、東京都全域(島嶼部については除くことができる)を指定しなければならない。

 (建築工事)
 知事は、建設工事等の原因による水質汚濁に対する規制基準を設ける。
 知事は、水質汚濁の原因者を特定し、原状回復を命ずることができる。原因者が知事の命令に従わない場合の措置を規定する。
 石綿含有建築物解体等工事に係る届出等に塩化ビニルなどの有機塩素材料、フロン含有断熱材使用建築物解体等工事を追加する。

 (改善命令)
 改善命令(旧第32条、第50条、第59条)、設置許可取り消し等(旧第33条)、工業用水等の供給停止の要請(旧第34条)、地下水の揚水量の減少勧告等(旧第35条)を残す
 地盤沈下の著しい地域に対し、知事が流量規制を強化するための地域指定を行う。
 国により工場、業務施設に対して行われている流量規制に加え、知事が総量規制を実施するための地域指定を行うことができる。

 4.4 移動発生源対策(旧第2章の一部)

 (自動車関係事業者、利用者の対策)
 自動車関係事業者は、都が定める規制基準を遵守しなければならない。ディーゼル車の規制基準はガソリン車との間に格差を設けてはならない。
 自動車の使用の多い者は、低公害車、低燃費車の全保有台数に占める割合を規則で定める率を下回らないようにしなければならず、購入、保有と運行状況を記録し、知事に届出なければならない。

 (高公害車の所有者及び使用者の責務)
 高公害車を使用する者は、その使用を極力抑制し、その使用等により生ずる環境負荷を軽減するよう努めるとともに、新たに車を購入するに当たっては低公害車など、高公害車に比較して著しく大気汚染物質が少ない車を選択しなければならない。
 ディーゼル車など高公害車の使用の多い者は、使用を極力抑制し環境負荷を軽減するとともに、新たに車を購入するに当たっては低公害車など、高公害車に比較して著しく大気汚染物質が少ない車を選択しなければならない。
 高公害車の所有者は、毎月各車両について、走行距離、汚染物質の排出量、その他を届出なければならない。
 新たに高公害車を購入しようとする者は、知事に対し、高公害車を使用しなければならない理由を示し、許可を得なければならない。
 高公害車を使用する者は、毎月の都内における走行距離を規則で定める距離以下に留めなければならない。

 (自動車製造業者の対策)
 自動車製造業者は、車種毎の大気汚染物質排出量、燃費等を表示しなければならない。
 知事が自動車等を製造する者に対し、低燃費車、低公害車の製造を要請、依頼、または協定を結ぶことができ、要請や依頼の内容とその実施状況等を公表する。

 (自動車販売業車、整備業者の対策)
 自動車販売業車、整備業者は低公害車、低燃費車を提供するよう努めるとともに、購入者が低公害車、低燃費車を選択できるよう必要な情報を提供しなければならない。
 自動車販売業者は、大気汚染物質の排出量、カーエアコンの冷媒物質名と充填量についてラベル表示を行わなければならない。また、低公害車、低燃費車のうち、トップランナー(及び規則で定める範囲の車)にラベルを貼ることができる。
 自動車販売業者は、低公害車、低燃費車の販売割合を増加させる計画を策定し、実施状況を把握し、記帳し、規則で定める事項を知事へ届出なければならない。
 知事は、計画の実施状況について達成度が著しく悪いと認める際には、その改善について勧告する、勧告内容とその実施状況等を公表することができる。
 自動車販売業車は、高公害車にラベルを貼り、当該車の販売に際しては公害防止等に関し十分な説明を行わなければならない。

 (都による環境負荷などの調査と公表)
 燃費、排ガス中の大気汚染物質(規則で定めるもの)の排出量、カーエアコンの冷媒物質名と充填量について車種毎に求め、公表する。
 自動車製造に関する技術について調査し、公表する。

 (低公害車、低燃費車や燃料供給施設の購入支援)
 知事は、低公害車、低燃費車の購入者に対し、租税特別措置法等の優遇措置以上の補助をすることができる。
 知事は事業者に対し、低公害車、低燃費車購入を要請し、要請内容とその実施状況等を公表することができる。
 知事は、自動車税の不均質課税を弾力的に運用すること等を通じ、低公害車、低燃費車の普及に努めなければならない。
 知事は、天然ガス、メタノール、その他低公害車用燃料供給施設の設置に対し補助を行うことができる。
 知事は自動車用燃料供給事業者に対し、低公害車用燃料供給施設の設置を要請し、要請内容とその実施状況等を公表することができる。

 (事業者等の自主的取組の促進)
 知事は、低公害車、低燃費車の導入割合や使用実績の高い者を定期的に確認し、「低公害・低燃費車普及認定事業者」を認定し公表する。認定事業者は、認定ラベルを自ら保有する車両や事業所等に貼ることができる。

 (公害の増加につながる行為の防止)
 運輸事業者は貨物車の過積載、長時間にわたる荷下ろし、納入先の門の前での長時間の待機等、公害の増加につながる自動車の運用を行ってはならない。
 何人も駐車違反等、公害の増加につながる行為を行ってはならない。
 何人も公害の増加につながる改造等を行ってはならない。知事は、公害の増加につながる改造等を行った車を没収し、また改造を実施した事業者の事業許可を取り消すことができる。

 (不要なアイドリングの禁止)
 何人も、車庫内の長時間のアイドリング等、不要なアイドリングを行ってはならない。

 (自動車利用等の削減計画の策定)
 大規模運輸業者は、自動車使用の効率化及び走行量の削減、燃費、排ガスの大気汚染物質の排出量削減等に関する計画を策定し、計画と実施状況を知事へ届出なければならない。
 自動車通勤利用の特に多い者、自動車貨物輸送の特に多い者は、自動車使用の効率化及び走行量の削減、燃費、排ガスの大気汚染物質の排出量削減等に関する計画を策定し、計画と実施状況を知事へ届出なければならない。
 知事は、計画の実施状況について達成度が著しく悪いと認める際には、その改善について勧告し、勧告内容とその実施状況等を公表することができる。

 (自動車の効率的使用の支援)
 知事は、多人数乗車を推進するため、専用レーンの新設など必要な措置を講ずる。
 知事は、共同輸送の推進のため、必要な措置を講ずる。
 知事は運輸事業者及び、自動車による旅客輸送、貨物輸送が多いと認める者に対し、公共交通機関の利用や多人数乗車、共同輸送等、自動車の効率的使用について要請し、要請内容とその実施状況等を公表することができる。
 知事は、自動車の効率的利用を行っている者を定期的に確認し、「自動車の効率的利用認定事業者」を認定し、公表する。認定事業者は、認定ラベルを自ら保有する車両や事業所等に貼ることができる。
 知事は、区市町村には前項の率先実行を要請する。

 (自動車走行総量削減計画の制定)
 知事は、総量目標と各種数値目標、それを裏付ける政策と措置及び各政策と措置による数量効果を盛り込んだ自動車走行総量削減計画を制定、公表し、毎年レビューを行い不十分な対策の強化等を行わなければならない。

 (自動車総量規制の実施)
 特定地域に自動車が集中的に走行すると予想される場合には、知事は自動車総量規制を実施することができる。区市町村長は、特定地域に自動車が集中的に走行すると予想される場合には、自動車総量規制の実施を知事に要請することができる。

 (自動車使用抑制区域)
 知事は、広域的に自動車の使用が制限される「自動車使用抑制区域」を指定することができる。自動車使用抑制区域へは、自動車の乗入れを段階的に制限、乗り入れ車両から課徴金を徴収することができる。自動車使用抑制区域における貨物運輸事業は共同輸送を基本としなければならない。

 (業務施設等建設時の自動車交通評価)
 規則で定める地域に新たな施設を建設する者は、知事の許可を得、自動車交通評価を知事に提出するとともに、事後評価を行い、知事に提出して承認を受けなければならない。
 知事は当該建設及びその供用が自動車交通の著しい増加につながると判断した場合には当該計画を許可してはならず、事後評価で交通量が増加している際には、知事はその改善について勧告し、勧告内容とその実施状況等を公表することができる。

 (駐車場の抑制)
 規則で定める地域に駐車場を設置する者は、知事の許可を得、自動車交通評価を知事に提出するとともに、事後評価を行い、知事に提出して承認を受けなければならない。
 知事は当該建設及びその供用が自動車交通の著しい増加につながると判断した場合には当該計画を許可してはならない。また、事後評価で交通量が増加している際には、知事はその改善について勧告し、内容と実施状況等を公表する。
 知事は規則で定める地域に駐車場を設置する者に対し、法定外普通税として駐車場税を徴収することができる。但し、パークアンドライド用駐車場や低公害車専用駐車場等、自動車走行量や排ガスの削減に資すると特に認められる場合、前項の税を減免できる。

 (自動車の使用制限区域)
 知事は、環境の状況や当該地域の利用状況(学校、病院、健康弱者利用施設等)等を勘案し、「自動車特別使用制限区域」、「自動車使用制限区域」、「自動車利用自粛区域」を指定し、区域の幹線道路以外については住民以外で低公害車(貨物にあっては共同輸送車など)以外の車の乗り入れを厳しく制限する他、乗り入れ制限を行う。

 (大気汚染等防止のための経済的手法の導入)
 東京都内において販売される軽油に対し、ガソリン税と軽油引取税の差額を上回る額の税を課する。
 東京都内において保有されるディーゼル車に対し、通常の自動車税に加え、規則に定める額の税を課する。
 東京都内において取得されるディーゼル車に対し、規則に定める額の税を課する。
 東京都内において保有される高燃費車に対し、通常の自動車税に加え、規則に定める額の税を課する。
 上記の税及び一般会計から自動車公害対策特別会計に繰り入れ、ディーゼル車にかえて低公害車、ガソリン車、天然ガス車等の普及(燃料供給施設の整備を含む。)に関すること、自動車の効率的使用の促進(但し道路建設及びディーゼル車を除く)に関すること、公共交通機関の普及に関すること、に支出する。

 (道路騒音対策)
 知事は、騒音規制法第3条において知事が定める指定地域について、東京都全域(島嶼部を除く)を指定しなければならない。
 知事は、学校、病院、養護施設の周囲1kmについては、騒音に係る環境基準においてあてはめる地域の類型をAAとしなければならない。
 知事及び東京都公安委員長は、学校、病院、養護施設の周囲1kmについては、騒音に係る環境基準においてAA地域が満たすべき騒音レベルを基準値とし、施設の周囲5kmについては、騒音に係る環境基準においてA地域が満たすべき騒音レベルを基準値としなければならない。

 (道路網の見直し)
 知事は、既設・計画中の道路網について、大気環境保全や騒音防止等の公害防止、及び地球温暖化防止等の地球環境保全の観点から、車両走行台数の減少をはかる見直しを行わなければならない。

 (生活道路整備計画)
 知事は、各種指定区域内において自動車乗入れがしにくくなるための歩道整備や車道の工事、自転車道の整備等、生活道路整備計画を定め、実施の進捗状況を毎年審査、達成度が目標に満たない場合には施策の追加、改善もしくは全面的な修正を行い、目標の期間内の確実な達成に努めなければならない。

 (交通流対策整備計画)
 知事はバスや多乗車車両等の優先レーンや優先信号等の整備等交通流対策整備計画を定め、実施の進捗状況を毎年審査、達成度が目標に満たない場合には施策の追加、改善もしくは全面的な修正を行い、目標の期間内の確実な達成に努めなければならない。

 (公共交通整備計画)
 知事は公共交通を整備する計画を定め、実施の進捗状況を毎年審査、達成度が目標に満たない場合には施策の追加、改善もしくは全面的な修正を行い、目標の期間内の確実な達成に努めなければならない。

 (自動車による大気汚染の広報)
 知事は、報道局の協力を得て、自動車による大気汚染状況や高公害車の実態等につき、テレビ等を通じて広報を行い、電子情報媒体や公報を通じて公表しなければならない。
 知事は、報道局の協力を得て、毎日毎時の都内各地の大気汚染状況につき、テレビ等を通じて報道を行い、電子情報媒体や公報を通じて公表しなければならない。
 自動車の環境負荷低減に関する企業の計画及び進捗状況、努力内容につき、公表する。何人も事業所毎の結果の公表を求めることができる。

 4.5 業務施設及び生活公害対策(大気汚染対策)

 燃焼不適物等の燃焼禁止(第62条)から但し書きを削除

 (水質汚濁対策)
 生活排水の汚濁負荷を鑑み、下水道未普及地域における監視体制を強化しなければならない。
 河川及び湖沼が環境基準を達成できない場合、知事は合併処理浄化槽の設置に関する地域指定・計画策定を行う。
 船舶、不法投棄、その他規則で定める原因による水質汚濁に対する規制基準を設ける。
 知事は原因者を特定し、原状回復を命ずることができる。命令に従わない場合の措置を定める

 4.6 緊急時の対策(旧第3章の改正)
 
 大気汚染、水質汚濁に加え、土壌汚染、騒音、振動、悪臭、地盤沈下について緊急時の対策を規定する。緊急時であるか否かの要件は環境基準を上回らない範囲で定めなければならない。知事は汚染物質の濃度が基準を超えたことをただちに広報しなければならない。

 (緊急時の対策計画の策定)
 各種汚染注意報を発する場合に備え、予め指定地域や緊急にとるべき対策の計画、協力を得るべき関係行政機関の指定を行う。また、当該対策をとっても規則で定める期間内に注意報が解除される事態に至らない場合に備え、緊急にとるべき対策の計画を予め規定しなければならない。
 各種汚染警報を発する場合に備え、緊急にとるべき対策の計画を予め規定しなければならない。

 (各種汚染地域の指定等)
 測定局及びその他の調査において、各種汚染の環境中濃度が環境基準等を上回らない範囲で規則で定める水準を上回る場合、大気環境にあっては測定箇所の周囲5kmを含む地域を汚染地域として指定しなければならない。

 (各種汚染注意報)
 知事は、汚染物質濃度が、環境基準を上回らない範囲で定める基準を超えた場合、各種汚染注意報を発し、緊急時の対策計画を実施する。当該対策をとっても規則で定める期間内に注意報が解除される事態に至らない場合、予め定めた追加の対策計画を実施しなければならない。

 (各種汚染警報)
 知事は、汚染物質濃度が別に定める基準を超えた場合、各種汚染警報を発し、緊急時の対策計画を実施しなければならない。

 4.7 公害健康被害補償制度

 都内における公害健康被害者に対し、必要な補償を行わなければならない。

 5. 有害化学物質対策

 5.1 有害化学物質対策

 (原則、適用範囲)
 クローズドシステムの原則、汚染者負担の原則、拡大製造者責任の原則を定める
 適用範囲を広く規定する
 特定有害化学物質、特定有害廃棄物、特定有害化学物質関係商品を広範囲に指定する
 特定有害化学物質取扱事業者を指定、知事の許可を得なければならない
 特定有害廃棄物業者を指定、知事の許可を得なければならない。施設の建設に当たっては、環境影響評価を実施し、住民同意を得なければならない。

 (都の責務)
 有害化学物質対策のための都の責務を規定する。
 ・都内の各主体に対し、経済活動等において国若しくは都の定めた排出基準等を確実に遵守させること
 ・都内の各主体に対し、事故等の未然防止と対策を取らしめること。またそのために必要な支援を行うこと。
 ・都内の全地域において国若しくは都の定めた環境基準が達成されること。また、達成に向け、排出規制、原因物質等の規制、汚染地域の原状回復等のあらゆる措置を取ること。
 ・都内の全地域において国若しくは都の定めた環境基準が達成される場合であっても、他の環境負荷との相乗効果等とあいまって都民の健康に影響が懸念される場合には、前項に準じた対策をとること。
 ・有害化学物質の性状に関する情報、取扱や排出等の状況に関する情報を提供すること。
 ・都内の有害化学物質における環境負荷が都民の健康(将来世代への影響を含む。)に影響を及さないレベルに留めるために必要な事項。
 都の全政策について有害化学物質の使用削減を徹底するため、より無害な代替品への転換を促進する等により有害化学物質の環境への放出の削減、有害廃棄物の発生の削減を推進し、都の全政策は、前項の政策と矛盾したり、不適正な処理を促進してはならない。
 有害化学物質の減量及び適正な処理に関する都民及び事業者の意識の啓発を図り、都民及び事業者に対し必要な指導又は助言を行うことができる。
 知事は、有害化学物質の利用状況、有害廃棄物の処理及び処理施設の運営状況等の情報を、常に都民に明らかにしなければならない。
 都が実効性ある有害廃棄物の発生抑制、有害化学物質の使用削減等の政策を、他の政策に優先して遂行しなければならない。
 有害廃棄物の適正処理に関する施策は、環境容量の概念に基づき、都の内外または国内外のあらゆる地域及び自然環境に対し、環境容量を超えて環境負荷を与えてはならず、さらに環境負荷をできる限り低減するよう努めなければならない。
 区市町村が実施する有害化学物質の使用削減、有害廃棄物の適正処理の取り組みに必要な支援を行わなくてはならない。

 (各主体の責務)
 事業者は、事業活動において使用する有害化学物質を環境中に放出してはならず、有害廃棄物を、生活環境の保全上支障が生じないうちに運搬、処理し、又は廃棄物処理業者に運搬、処理させなければならない。
 製品を設計・開発、製造する事業者は、製品の開発から廃棄に至るあらゆる過程において、有害化学物質の使用、有害廃棄物の発生を最小とし、環境中への有害化学物質の排出を防止しなければならない。
 製造事業者は、製品の設計・開発にあたっては、有害化学物質の使用を最小限にし、かつ使用後に無害かつ適正に処理できるようにし、製造にあたっては、入手できる最良の技術をもっても代替が困難な場合を除き、有害化学物質以外の原料を用い、やむを得ず有害な成分を含んだ原材料や部品を用いる際には、使用後に確実に回収して適正処理を行うと共に、部品表面への刻印等でその旨を表示し、使用後の製品の返還や再利用等の方法、義務については、環境ラベル等を用いて製品にその旨表示しなければならない。廃棄物となった製品及びその使用後に残った廃棄物を引き取り、あらかじめ決められた方法で適正に再利用または処理する。回収にかかる費用は、事業者が負担する。
 都内において製品を使用、加工、販売、施工、運搬する全ての事業者は、そのあらゆる過程において、有害化学物質の使用、有害廃棄物の発生を最小とし、有害化学物質の環境への放出を防止し、適切に処理しなければならない。
 都民は、自らが排出した、または占有する有害廃棄物についてその適正処理を行い、都外に持ち出してはならない。

 (特定有害化学物質取扱事業者の対策)
 取扱事業者は、規制基準を遵守しなければならない。
 取扱事業者は、特定有害化学物質毎に排出者、取扱量、排出量、移動量、排出先(使用した処理施設もしくは処理を行った最終処分場)、処理内容及び技術などを、知事に届け出なければならない。
 知事は、届出情報を集計し公表しなければならない。
 廃棄物処理業者、廃棄物運搬事業者は、排出者、排出物の種類及び量、排出先(使用した処理施設もしくは処分を行った最終処分場)、その他規則で定める事項を記帳し、施設ごとに排出者情報を施設前に掲示し、公表しなければならない。
 取扱事業者は、産業廃棄物及び特定有害化学物質について、排出量等削減計画を策定し、知事に届け出なければならない。
 知事は、届出情報(事業者ごとの情報を含む。)を公表するものとする。

 (一般廃棄物に関係する有害廃棄物対策)
 都民は特定有害化学物質を東京都、区市町村その他指定業者以外に引き渡さず、投棄してはならない。
 製造事業者等及び販売業者は、消費者等に対し、特定有害化学物質による環境破壊につながる商品の取扱及び廃棄方法その他の情報の提供等、特定有害化学物質による環境破壊の防止に効果的な措置を講じなければならない。
 特定有害化学物質による環境破壊の防止に寄与する商品、特定有害化学物質による環境破壊を増加させるおそれがある商品、特定有害化学物質による環境破壊の防止に寄与する使用方法等の情報を提供する
 特定有害化学物質関係商品について、販売と使用の双方もしくは一方を禁止すること、製造業者(輸入業者、販売業者を含む)に対し、当該商品の廃棄物の引き取りを命ずること、リサイクル制度又は当該商品の製造事業者への全量引き取りを命ずることができる。
 特定の商品が特定有害化学物質の排出を著しく増加させ、東京都及び区市町村の廃棄物処理費用を著しく増加させていると認められる場合、製造業者(輸入業者、販売業者を含む)に対し、当該商品の廃棄物により増加した廃棄物処理費用の全部又は一部を請求することができる。

 (特定有害化学物質の排出削減のための施策)
 有害廃棄廃棄物の排出の抑制もしくは特定有害化学物質の取扱量の減少に寄与していると認められる事業者を「有害化学物質取扱減量事業者」として認定し、公表する。
 有害廃棄物の排出を著しく増加させると認められる事業者を認定し、公表する。

 5.2 ダイオキシン対策

 ダイオキシン類、ダイオキシン類取扱商品を指定する。
 知事は、ダイオキシン類の許容1日摂取量及び環境基準(大気、水質、土壌、底質)を定める。
 ダイオキシン類取扱事業者を指定、当該事業者は、営業の際には知事に届け出、規則で定める期間ごとにその許可を得なければならない。
 ダイオキシン類取扱事業者は、ダイオキシン類の取扱量、排出量、移動量及び排出者並びに排出先について、規則で定めるところにより記帳して知事に届出、また掲示する。知事は、届出情報(ダイオキシン類取扱事業者ごと、排出者ごと、排出先ごとの情報を含む。)を公表する。
 ダイオキシン類取扱事業者は、排出量等削減計画を策定し、知事に届出、知事は届出情報(ダイオキシン類取扱事業者ごと、排出者ごと、排出先ごとの情報を含む。)を公表する。
 事業者に対し「トップランナー方式」によりダイオキシン類の排出原単位及び排出総量の規制値を定め、これを毎年改定する。
 事業者(地方公共団体及び事業組合を含む)が規制値を遵守しない場合、知事は当該事業者に対し、操業停止を命じるとともに、営業許可を取り消すものとする。

 (廃棄物処理業者のダイオキシン対策)
 廃棄物処理業者(地方公共団体及び事業組合を含む)は、入手可能な最高の技術、最高の機器等の運用により廃棄物処理を行い、知事の定めたダイオキシン等規制基準を遵守しなければならない。
 廃棄物処理業者(地方公共団体及び事業組合を含む)は、塩化ビニル類を燃焼させてはならない。塩化ビニル類が排出物に含まれていた場合、当該物質を排出者、製品の製造者等(輸入業者を含む)材料の製造者等(輸入業者を含む)のいずれかに対し、引き取りを求めることができる。

 (建築物のダイオキシン対策)
 塩化ビニル類を使用しない建築物、住宅に対し「ダイオキシンフリー建築」、「ダイオキシンフリー住宅」の認定を行い、塩化ビニル類を使用する建築物、住宅に対し、「ダイオキシン要注意建築」、「ダイオキシン要注意住宅」の認定を行う。
 「ダイオキシン要注意建築」、「ダイオキシン要注意住宅」は、建築物・住宅の全ての出入口に規則で定めるところにより当該認定表示を掲示し、解体の際は、塩化ビニル類よりなる部材を適正処理し、知事より適正処理の認定を受けなければならない。解体により、当該建築物が塩化ビニル類よりなる部材を一切使用しなくなった場合、建築物の所有者は知事に届出を行い、知事の認定を経て「ダイオキシン要注意建築」の認定の解除を受けなければならない。

 (農業ビニルハウスのダイオキシン対策)
 農業用ビニルハウス用フィルムのうち塩化ビニル類を使用しないものに対し「ダイオキシンフリー商品」の認定を行い、塩化ビニル類を使用するものに対し、「ダイオキシン要注意商品」の認定を行う。
 「ダイオキシン要注意商品」の認定を受けた商品の製造業者等は、当該認定表示を表示しなければならない。
 「ダイオキシン要注意商品」の廃棄の際は適正処理を行い、知事より適正処理の認定を受けなければならない。廃棄の際は製造業者等に対し、廃品の引き取りを求めることができる。
 知事は農協等に対し、「ダイオキシンフリー商品」の使用の推進と「ダイオキシン要注意商品」の使用の自粛について協力を求めることが出来る。

 (農薬のダイオキシン対策)
 農薬のうちダイオキシン類を含まないものに対し「ダイオキシンフリー農薬」の認定を行い、ダイオキシン類を基準値を超えて含むものに対し「ダイオキシン含有農薬」の認定を行う。
 「ダイオキシン含有農薬」の認定を受けた商品の製造業者等は、当該認定表示を表示しなければならない。
 「ダイオキシン含有農薬」は都内で使用してはならない。廃棄の際は適正処理を行い、知事より適正処理の認定を受けなければならない。廃棄の際は製造業者等に対し、廃品の引き取りを求めることができる。
 農薬に対し、「トップランナー方式」により排出原単位及び排出総量の規制値を定め、これを毎年改定する。

 (製造業のダイオキシン対策)
 ダイオキシン発生の可能性のある設備を有する製造事業者を「有害化学物質排出特定施設使用事業者」に指定し、「トップランナー方式」により排出原単位及び排出総量の規制値を定め、毎年改定する。
 当該事業者が規制値を遵守していないと認められる場合、特定または全ての施設の使用停止を命ずることができる。
 (ディーゼル車のダイオキシン対策)
 ディーゼル車のダイオキシン排出について「トップランナー方式」により排出原単位及び排出総量の規制値を定め、毎年改定する。
 ディーゼル車を保有する者及び都内においてディーゼル車を使用する者が規制値を遵守していないと認められる場合、特定または全てのディーゼル車の使用停止を命ずることができる。

 (業務用・家庭用製品の使用及び適正処理に係る対策)
 ラップ類を含む食品包装、消しゴム・下敷き等の文房具、玩具その他規則で定めるものについて塩素含有商品の都内での販売及び使用を禁止する
 商品及びその包装物のうち塩化ビニル類を使用しないものに対し、「ダイオキシンフリー商品」の認定を行い、商品及びその包装物のうち塩化ビニル類を使用するものに対し、「ダイオキシン要注意商品」の認定を行う。
 洗剤・薬剤のうちダイオキシン類を含まないものに対し「ダイオキシンフリー洗剤・薬剤」の認定を行い、ダイオキシン類を基準値を超えて含むものに対し「ダイオキシン含有洗剤・薬剤」の認定を行う。
 「ダイオキシン要注意商品」、「ダイオキシン含有洗剤・薬剤」の認定を受けた商品の製造業者等は、当該認定表示を表示しなければならない。
 「ダイオキシン要注意商品」、「ダイオキシン含有洗剤・薬剤」は、都内で当該洗剤・薬剤を使用してはならない。廃棄の際は適正処理を行い、知事より適正処理の認定を受けなければならない。廃棄の際は製造業者等に対し、廃品の引き取りを求めることができる。
 塩素を含む薬剤等に対し、「トップランナー方式」により排出原単位及び排出総量の規制値を定め、これを毎年改定する。

 5.3 環境ホルモン対策

 (対象物質等)
 環境ホルモンとして特に取扱に注意すべき物質を指定する。
 環境ホルモン取扱商品を指定する。
 環境ホルモン取扱事業者を指定し、営業の際には知事に届け出、その許可を得なければならない。
 (環境ホルモン関係商品に係る対策)
 商品及びその包装物のうち環境ホルモンを使用するものに対し、「環境ホルモン要注意商品」の認定を行い、認定商品の製造業者等(輸入業者を含む)は、全ての商品等(広告や景品等譲渡されるものを含む)に当該認定表示を表示し、過去に販売した商品のうちどの商品が認定商品であるか都民に周知徹底する。
 「環境ホルモン要注意商品」の廃棄に当たっては、製造業者等に対し、廃品の引き取りを求めることができる。
 食品包装、文房具、玩具その他規則で定めるものについて環境ホルモン含有商品の都内での販売及び使用を禁止する。

 5.4 化学物質対策

 知事は、国のPRTR制度で規定された物質よりも広範に物質指定を行い、とりわけ、国の規制基準、届出義務などのある物質を全て指定する。
 知事は、上記化学物質を含んだり発生させるおそれのある商品を指定する
 知事は、上記物質を取り扱う事業者を特定化学物質取扱事業者に指定する。当該事業者は、知事の許可を得なければならない。当該事業者は、物質の取扱量、排出量、移動量及び排出者並びに排出先について、規則で定めるところにより記帳し、知事に届け出なければならない。
 知事は、第一種特定化学物質取扱事業者の届け出た排出量等削減計画について集計すると共に、情報(事業者、排出者、排出先ごとの情報を含む。)を公表する。

 5.5 有害化学物質に係る調査

 (汚染のおそれのある施設周辺地域の調査等)
 知事は、関連施設及び周辺の土壌並びに周辺水域の河川、湖沼、地下水等について、環境調査及び健康調査を行い、結果を公表し、必要な措置をとる。
 知事は、野焼き等の現場及び周辺の土壌並びに周辺水域の河川、湖沼、地下水等について、知事が認めた場合に環境調査及び健康調査を行うとともに結果をすみやかに公表し、必要な措置をとるものとする。
 都民は知事に対し、理由を付して有害化学物質の環境、健康影響に関し実態調査を求めることができる。
 知事は大気、水質、土壌及び規則に定める事項について有害化学物質の調査を行わなければならない。
 知事は規則に定める食料等について有害化学物質の調査を行わなければならない。

 (環境ホルモンの流域調査)
 大気、水質、土壌及び規則に定める事項について環境ホルモンの調査を行わなければならない。
 河川または湖沼において環境ホルモンが検出された場合には、流域調査を実施しなければならない。

 (調査結果の公表)
 調査結果について速やかに公表しなければならない。

 5.6 緊急時の調査及び対策

 (緊急時の対策計画の策定)
 有害化学物質汚染注意報を発する場合に備え、予め指定地域や緊急にとるべき対策の計画、協力を得るべき関係行政機関の指定を行う。また、当該対策をとっても規則で定める期間内に注意報が解除される事態に至らない場合に備え、緊急にとるべき対策の計画を予め規定しなければならない。
 有害化学物質汚染警報を発する場合に備え、緊急にとるべき対策の計画を予め規定しなければならない。

 (有害化学物質汚染地域の指定等)
 測定局及びその他の調査において、有害化学物質汚染の環境中濃度が環境基準等を上回らない範囲で規則で定める水準を上回る場合、大気環境にあっては測定箇所の周囲10kmを含む地域、水質環境にあっては測定箇所の下流全域、土壌にあっては測定箇所の周囲5kmを含む地域を有害化学物質汚染地域として指定しなければならない。

 (有害化学物質汚染注意報)
 知事は有害化学物質汚染が環境基準を上回らない範囲で定める基準を超えた場合、有害化学物質汚染注意報を発し、緊急時の対策計画を実施する。当該対策をとっても規則で定める期間内に注意報が解除される事態に至らない場合、予め定めた追加の対策計画を実施しなければならない。

 (有害化学物質汚染警報)
 知事は有害化学物質汚染が別に定める基準を超えた場合、有害化学物質汚染警報を発し、緊急時の対策計画を実施するしなければならない。

 (緊急時の対策)
 有害化学物質の汚染により、居住や各種施設の使用に適さないと認める場合には、当該地域およびその周辺への立入、通行を禁止する。
 有害化学物質の汚染により、工場、業務施設及び作業場等が使用に適さず、労働者の安全・健康が確保されないと認める場合には、当該施設の操業を停止させるとともに、当該施設およびその周辺への立入を禁止する。

 (災害復旧対策)
 有害化学物質の汚染が認められた場合、都又は原因者が当該地域の土壌等について収集、入れ替え等の作業を行い、汚染土壌について適正処理を行う。都が実施した場合には発生費用等について、原因者に支払いを求めなければならない。

 (被害農作物等の買い取りと費用負担)
 農作物等に環境基準等に鑑み問題があると認められる場合、当該地域の農産物を買い取ることができる。買い取り等に要する金額について、原因者又は製造者等に支払いを求めなければならない。

 6. 環境管理の強化

 一定の要件を満たす事業所は、公害防止管理者、エネルギー管理者、廃棄物処理管理者制度を置かなければならない。
 省エネ診断士資格、自然エネルギー診断士資格を認定し、試験、研修、国の資格の適用その他必要な規定をおく。

 7. 都の自主的取組の推進

 (都の公共事業における率先実行)
 都の公共事業において、以下について率先実行しなければならない。
 ・エネルギー利用の合理化
 ・グリーン購入
 ・フロンガス類を用いないこと
 ・自然エネルギーの導入
 ・廃棄物の再利用、再資源化、エネルギー利用等
 ・解体廃棄物等の処理について、現場での選別及び分別を徹底すること
 ・塩化ビニル類よりなる部材を使用しないこと

 (都の建築物の新築、改築における率先実行)
 知事は、新築庁舎その他の建築物の新築、改築について、率先導入しなければならない。
 ・省エネ法に基づく基準を大幅に上回る断熱効率等を実現すること
 ・グリーン購入
 ・断熱材、冷凍空調設備についてフロンガス類を用いないこと
 ・自然エネルギーの導入
 ・廃棄物の再利用、再資源化、エネルギー利用等
 ・解体廃棄物等の処理について、現場での選別及び分別を徹底すること
 ・塩化ビニル類よりなる部材を使用しないこと

 (都の事務・事業における率先実行)
 都の行う事務・事業に関し、率先導入しなければならない。
 ・エネルギー利用の合理化
 ・フロンガス類使用の削減
 ・自然エネルギーの導入
 ・廃棄物の再利用、再資源化、エネルギー利用等

 (都が事務事業等の各種購入、賃貸借等において率先して実行すべき環境保全対策)
 都の行う事務・事業(都の行う各種事業及び事業者への委託を含む。)、知事の発注する営繕及び公共事業等に関し、グリーン購入を進める。具体的には、
 ・環境ラベル指定商品
 ・省エネ自動車、建設機器・資材、機器
 ・塩化ビニルを含まないなどのダイオキシンフリー商品
 ・ダイオキシンを含まない洗剤・薬剤
 ・塩化ビニルを含まないなどの建築、住宅
 ・自動車の効率的利用認定事業者、低公害・低燃費車普及認定事業者の利用
 
 都の行う事務・事業(都の行う各種事業及び事業者への委託を含む。)、知事の発注する営繕及び公共事業等に関し、有害商品を購入、賃貸借してはならない。具体的には、
 ・ネガティブラベル指定商品
 ・フロンガス類を含む商品の購入又は賃貸借
 ・低公害車でない自動車
 ・ダイオキシンを含んだり発生させるおそれのある商品、洗剤・薬剤
 ・ダイオキシンを含んだり発生させるおそれのある建築、住宅
 ・環境ホルモンを含んだり発生させるおそれのある商品
 
 区市町村に上記率先実行を要請する。

 (グリーン調達)
 都が調達する全ての調度品、消耗品、資材等の調達に関して、指名参加登録などの納入事業者登録に際して、民間事業者等が以下について確実に行っていることを前提とし、契約更新の際に点検する。
 ・エネルギー利用の合理化、再生可能エネルギー利用等
 ・フロンガス類の使用の削減等
 ・廃棄物の再利用、再資源化、エネルギー利用等
 ・大気汚染物質、水質汚濁物質等の排出抑制
 ・自動車使用の合理化
 ・化学物質使用の合理化

 (東京都公害防止・環境保全率先実行計画)
 東京都公害防止・環境保全率先実行計画を策定し、第三者機関に進捗状況の点検を受ける。
 率先実行計画の策定に当たっては規則で定める機関の意見を聞くほか、広く都民の意見を聞いてその意見を反映する。

 8. 都の施策の推進

 8.1 計画の策定及び点検等

 (各分野の環境保全行動計画の策定)
 知事が環境基本計画及び規制基準、都民が健康で快適な生活を送ることのできる良好な生活環境を提供するにたりる環境各分野の環境保全行動計画を策定しなければならない。最低限下記の分野について環境保全行動計画を策定しなければならない。
 ・地球温暖化防止行動計画
 ・フロンガス類防止行動計画
 ・循環型廃棄物処理行動計画
 ・大気汚染防止行動計画
 ・自動車大気汚染防止行動計画
 ・水質汚濁防止行動計画
 ・土壌汚染防止行動計画
 ・騒音・振動防止行動計画
 ・悪臭防止行動計画
 ・化学物質対策行動計画
 ・有害化学物質対策行動計画
 ・その他知事が必要と認める計画
 環境各分野の行動計画を達成するため、下位の各分野個別計画を策定し、それぞれ削減目標を定め、その目標達成に資する各種施策とそれにより削減される効果予測を予め定めなければならない。
 各分野の計画には、以下を盛り込まなければならない。
 ・数値目標と達成期限
 ・政策と措置及びその効果
 ・実施体制
 ・進捗状況審査体制と方法
 ・達成できない場合の追加措置の例
 ・調整を要する他の政策の例

 (点検作業と実施体制)
 毎年、各分野の計画の進捗状況を点検し、進捗状況が予定以下にとどまっている場合には施策の追加等を行い、計画の達成に最大限の努力を払わなければならない。
 計画の制定及び改正、計画の進捗状況の点検の際に、都民の意見を聴かなければならない。
 行動計画、下位の個別計画及びルールに関する進捗状況点検評価委員会を設置し、委員は、市民・環境NGO、学識経験者、関係区市町村から選任し、都議会の承認を得なければならない。
 評価委員会は、都の保有する行政情報のうち一般に非公開とされているものについて、請求・閲覧できる。
 評価委員会は、行動計画及び個別計画、ル−ルの達成が不十分と判断した場合、計画期間中であっても、都知事に対し、政策の追加もしくは変更等の勧告を行う。
 政策効果のための指標を導入する。
 各種計画や政策決定に当たって、政策・措置等の選択においては必ず複数の代替案を示すとともに、前条の指標に基づく政策評価、予想される削減効果、その根拠となる資料を公表する。

 (戦略アセスメント)
 新たな政策を立案、あるいは計画を策定する場合には、基本計画の立案段階で環境への影響などを調べる総合環境影響評価(アセスメント)を実施しなくてはならない。
 行動計画等を策定する場合には、知事が定めた既存の計画、政策について行動計画の遂行に支障がないかを点検、評価し、支障のある政策について、代替等を検討し、支障を除去するための措置を講じなければならない。

 8.2 第三者機関の設置

 (規制等の実施に係る委員会)
 ダイオキシン、環境ホルモン対策における規制等の実施に係る委員会を設置し、学識経験者、当該分野に知見を持つNGO、消費者団体、その他の市民団体より構成する。
 知事は、規制に際しての各種基準の判定等必要な決定に際し、当該委員会の意見を尊重しなければならない。

 (政策検討委員会の設置)
 知事の設置する検討委員会は、課題を分析し、必要な分科会を設置する。
 委員会は、学識経験者、当該分野に知見を持つNGO、消費者団体、その他の市民団体より構成される。
 
 以下の分野について専門家による検討委員会を設置する
 ・自然エネルギー・省エネ技術利用の促進
 ・自動車の環境対策の促進
 ・ダイオキシン、環境ホルモン対策における科学的知見の向上と迅速な対応能力の向上
 
 以下の分野について市民団体、事業者、行政の三者からなるパートナーシップの推進に係る委員会を設置する
 ・フロン回収の推進

 8.3 情報公開について

 (環境情報開示の原則)
 ・環境情報は開示されなければならない。・都民等及び事業者は、都民の健康や生活環境等に関連のある情報は無条件に開示しなければならない。

 (東京都環境公害情報センター)
 ・東京都環境公害情報センターを設置し、環境保全、公害防止に係る産業活動や生活行動等の幅広い情報を収集し、都民に提供する。
 ・都民は情報センターに対し、環境保全、公害防止に係る問い合わせ、情報の提供を求めることができる。
 ・情報センターは、知事や事業者等に対し、情報の提供を求めることができ、知事や事業者等は、特別な理由のない限り、当該情報を提供しなければならない。
 ・情報センターは、NPOその他の専門家に対し、調査を委任し、又は自主的な研究の結果を買い取ることができる。
 ・情報センター内に運営組織を置き、運営委員は都民各界各層より選出する。

 (東京都地球温暖化防止活動推進センター)
 ・東京都地球温暖化防止活動推進センターを設置し、地球温暖化防止やエネルギー、温室効果ガスの発生、使用に係る産業活動や生活行動等の幅広い情報を収集し、都民に提供する。
 ・都民は推進センターに対し、地球温暖化防止に関する問い合わせ、情報の提供を求めることができる。
 ・推進センターは、知事や事業者等に対し、情報の提供を求めることができ、知事や事業者等は、特別な理由がない限り、当該情報を提供しなければならない。
 ・推進センターは、NPOその他の専門家に対し、調査を委任し、又は自主的な研究の結果を買い取ることができる。
 ・推進センター内に運営組織を置き、運営委員は都民各界各層より選出する。

 9. 雑則について

 新たに加える分野についても公害規制同様、立入検査、報告の徴取、悪質な違反者の公表を規定する。

 10.罰則等について

 新たに加える分野についても公害規制同様、各種対策や各種届出の義務違反に対する罰則を規定し、両罰規定とする。
 条例に違反した機器及びそれによって得られた対価を没収できる。
 

−−以上−−

 

「都民の手で都公害防止条例を改正しよう」へもどる



utiwa_tp.gif (8642 バイト)