(01/01/18更新)

●川崎市庁用車に軽質軽油を導入(01/01/18)
●動き出す都ディーゼル対策、2001年度予算(01/01/16)
●都の低公害車転換、6年間1万台は超スロー(00/11/23)
●東京都、道路整備優先は終焉と認識(00/6/21)
●オンライン大気汚染情報、首都圏に拡大(00/6/17)
●都が大気公害患者医療費制度を改悪(00/4/7)
●東京都がディーゼル車にDPF義務づけへ(00/2/20)
●東京都の「ディーゼル車NO作戦」おおむね好評(99/10/1)
●低公害車の製造、販売を義務づけへ(99/5/31)
●河川の下に地下道路、建設省方針(99/3/30)
●大気汚染健康影響情報システム、東京都が作成(99/3/28)
●東京都が低公害車の自動車税を減税(99/2/02)
●EU、新車の燃費と大気汚染量をラベルで表示
●環七(東京)のNO2汚染深刻(98/12/28)
●ディーゼル車排気ガスの規制強化へ(98/12/16)
●カリフォルニアで排ガス規制を厳格化(98/11)
●米ディーゼルエンジンメーカー、米政府と和解(98/10/28)
●ぜん息と大気汚染の関係に関する全国調査発表(環境庁)(98/10/28)
●首都圏の大気汚染さらに悪化、97年度測定結果
●名古屋の大気汚染深刻
●川崎市庁用車に軽質軽油を導入
川崎市は2001年1月15日までに、ディーゼル排ガスに含まれるPM(粒子状物質)を、通常の軽油より約3分の2に抑えられる「軽質軽油」を市バスなどの燃料として使用を開始した。
民間製油業者に開発させた軽質軽油は、全国の自治体に先だって今月から市バスとごみ収集車計144台に導入している。
川崎市は今後、この軽質軽油使用車を使って実験を重ね、結果を公表して、民間運輸業者に使用を呼びかけることにしている。その際、通常の軽油との差額は東京都と同様、補助することも検討している。
●動き出す都ディーゼル対策、2001年度予算
東京都のディーゼル対策は21世紀の初年度となる2001年度の予算編成のなかで、具体的な姿を現した。
まず、DPF(ディーゼル微粒子除去装置)対策だが、当初、石原知事が運輸業者の自主努力を強調し補助は行わないと表明していところ、最終的に取付け経費の2分の1を都が2年間に限り補助するかたちで誘導策をとることを決め、4300台分の総額15億円を計上した。DPFの取付必要台数をどう把握するか、またDPFの単価を70万円程度としているが、現実的な価格かどうか議論がのこるものの、この制度をスタートさせた意義は大きい。
あわせて重要なのは軽油の硫黄分を削減しPMのなるべくでない燃料対策として「低硫黄軽油」をディーゼル車の燃料として普及させる対策だが、都はこれについても2001年度から2年間、軽油との差額分(リットルあたり10円程度)の補助を決め、8億円を計上している。
低公害車への転換で資金力のない中小業者への対策をどうするかといって問題についても、都は低公害車への買替融資を行うことを決め、1万台分の360億円を用意した。
こうした個々の対策のうえにたって都は、ディーゼル対策のソフト面の制度として「自動車Gメン」こと自動車公害監察員制度を設け、不正軽油使用の摘発や、低公害車への買替えの指導などを行う。自動車Gメンは40人程度で、事業所への立入検査などを通じてきめ細かな指導をするとしているものの、陣容がこの程度で効果が発揮できるのかといった指摘もある。
●都の低公害車転換、6年間1万台は超スロー
東京都は2000年から6年間かけて問題とされているディーゼル車にかわる低公害車を1万台程度導入すると11月20日に発表した。これは都が進めている「ディーゼル車NO作戦」の一環だが、都が民間輸送業界などに対し低公害車への転換要請に196の民間企業や団体がようやく応じたかっこうになっている。
低公害車に転換する1万台計画のうちCNG車が4575台、LPG車が5074台とこの2種類のタイプがほとんどを占めている。
またCNGスタンドの増設(18カ所)などインフラ整備の促進や、CNG車価格の引き下げ計画の推進も決めている。
しかしこの転換計画には問題がある。現在、都内で登録しているディーゼル車はおよそ46万台(都白書)だから、これが6年後には45万台に減少するということにすぎないからだ。
たしかに低公害車への転換は必要だが、これではあまりにもテンポがのろすぎはしないか。
JNEPは最近(2000年10月)に、首都圏を拠点に営業を行っているバス企業45事業所にたいし、低公害車の導入計画の有無などについてアンケートを実施した。
これに回答をよせたのはほとんど中小企業(回答率26%)で、民営大手バスからの回答はなかった。このこと自体、すくなくともバス事業にとって経営問題などの要因から低公害車転換が容易でないことを示している。現状のままでコスト的に高く付くCNG車の導入などできないというわけだ。
このアンケートでは回答を寄せたバス事業所のうち、低公害車への転換の必要性を認めているのは92%と比較的高い割合だが、実際の低公害車への転換計画については33%で、計画策定自体もやはり33%という実状だった。
またDPFの取り付けに関しては実施又は計画中の事業所は42%であった。
しかし、これらの転換も都営バスなど公営が中心で、民間では試行程度にすぎない。
これは、日本バス協会の調べで首都圏のバスのCNG車への転換はわずか151台しかない(2000年3月)ことでも明らかである。また事業者の協力も必要だが、既存車を含むDPFなどの装着を義務化、欧州並みの改質燃料の販売義務化、低公害車環境ラベル、ディーゼル車警告ラベル表示義務化などの強制も必要である。
都が低公害車への転換を強く望むのであれば、すくなくともバス事業者にたいしてはなんらかの支援策も盛り込まないと大きく転換を成功させることは出来ない。
JNEPは低公害車への転換を促進させる経済的手法として、自動車税や自動車重量税、自動車取得税について東京都が低公害車の減免を大きくするといった自動車税不均等課税をおこなうよう提案している。
●東京都、道路整備優先は終焉と認識
東京都は「環境白書2000」で全体の約半分のページをさいて自動車排ガス対策など自動車公害問題を特集として取り上げ、東京都としての決意を表明している。
「自動車と都市環境の危機」とのタイトルのもとに展開された特集の結語では「交通需要の増大に、道路の整備だけで対応する時代は、世界的にみても終わりつつある」との認識を示し、自動車公害問題解決のために排ガス規制強化と交通需要マネジメント(TDM)の強力な推進をあげているのが注目される。
白書は、東京都が99年から行っている「ディーゼル車NO作戦」をさらに徹底して展開するために、欧米との国際比較を行い、日本の排ガス規制の立ち後れを分析的に指摘し、TDM関連では都内交通の実態を詳細に分析している。また、ディーゼル排ガスを規制するために排ガス除去装置(DPF)取り付けの規定方針の強調のほか、中小型ディーゼル車の低公害車への転換策として新たにLPG車への転換についても現実をふまえた新たな位置づけを与えているのが特徴である。
日本の排ガス規制の立ち後れについては、(1)決定的に立ち後れた粒子状物質規制、(2)欧米より甘い日本の規制値、(3)走行実態とかけ離れた排ガス試験基準、(4)短い耐久走行距離基準と登録車排ガス検査問題の4点にわたって政府の環境・運輸行政を具体的に批判している。
TDMでは、東京圏への自動車交通の集中の背景について、社会経済的分析とともに都内区部における交通実態を分析し、流入交通の抑制をはかる課徴金制度…ロードプライシング制度の導入に根拠を与えている。
この分析の中で注目すべきは区部の交通量の95%は区部に用事のある車両だと分析し、残りの5%が区部に用事のない、いわゆる通過交通であると分析している点である。これに関しては従来から区部を通過する車両が多いことを強調して、計画推進中の3環状道路建設推進の根拠にしてきた経過がある。例えば99年の「TDM東京行動プラン(案)」などでも、区部の道路整備が不十分であるとして道路率の向上や環状幹線道路網の整備を強調してきた。この点に関しては結語でもふれられたように、道路整備の時代は終わったという認識に変わっている。
これについて、さらに白書ではイギリスのケースを引き合いに、環状道路建設とその供用で、予想交通量をはるかに上回る誘発交通(induced
traffic)の発生を紹介し、「まさしく道路の建設が交通量を増加させている」とのイギリス政府の報告書(幹線道路と交通の創出 94年5月)の引用まで行っている。
ディーゼル排ガス対策については軽油の低硫黄化対策の先進例の紹介を行いつつ、DPF対策についても、そのコスト負担について自動車税還元方式で普及をテコ入れしているイギリスの例などを取り上げ、推進をはかりたいとしている。
また、低公害車への転換促進に関して燃料電池開発も展望つつ、従来の転換車種を列挙しているが、より現実的な転換を促進するために、生協で全国的な転換が進んでいるLPGトラックへの転換について行政として初めて低公害車としての位置づけを行っている。
消費者団体…NGOが自らの組織で使用するトラックの環境対策で、ディーゼル車のLPG化を全国的に推進し、成功を収めつつあることを東京都が評価したことにもなるが、都内でも、もっとも台数が多い2トン車ディーゼルのLPG化促進など、その意義は大きいだろう。
●オンライン大気汚染情報、首都圏に拡大(00/6/17)
東京都は、都内の大気汚染状況をオンラインで提供する「大気汚染地図情報」を99年9月から提供している。
NOX、SPMなどの大気汚染物質のオンラインでの提供は、公害被害者を含む都民から要望されていたもので、東京都は「ディーゼル車NO」キャンペーンのなかで、公開にこぎつけた。
都の大気汚染地図情報(速報値)は、NOXなどの汚染状況がリアルタイムでカラーで表示されるので、23区と多摩地域の汚染状況を確認するうえで、大きな役割をはたすものと思われる。例えば、出かける予定地域の汚染状況を事前にチェックして、出かけるかどうかを判断する天気予報的利用方法も可能となった。今後、こうした情報が少なくとも政令都市にまで広がることが期待される。
環境庁及び国立環境研究所は東京都を中心に茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、神奈川、山梨の広域圏の大気汚染測定情報(一般環境測定局/自動車排ガス測定局)321カ所をオンラインで結び1時間毎のリアルタイムで地図に表示するなどのかたちで2000年6月15日から公開(AEROS試験運用)している。
「そらまめ君」の名称でオキシダント(Ox)、二酸化窒素(NO2)、一酸化窒素(NO)、非メタン炭化水素(NMHC)、浮遊粒子状物質(SPM)、二酸化硫黄(SO2)、一酸化炭素(CO)、風向・風速の1時間ごとの測定値が示されるほか、過去の測定データを指定して表示させることもできる。表示は広域図によるほか、県毎の測定数値や測定局毎の時系列の測定グラフも表示できる。また光化学スモッグの注意報や警報も示される。
この広域大気汚染情報のリアルタイム提供は、東京都の方式にならったものだが、1都7県のデータが地図上にプロットされて広域図として一覧できるほか、オンライン化が期待されていた地域のデータが見られるようになった意義は大きい。今後、等高線表示のようなさらに見やすい表示方法に改善されることを期待したい。
●都が大気公害患者医療費制度を改悪(00/4/7)
都内の大気汚染公害関係団体(「東京公害患者と家族の会/西順司会長など5団体)が、都内の大気汚染公害患者のうち18歳未満の医療費について公的負担とし本人負担を無償にしている制度を廃止するのは認められないとして運動を進めていた問題で、都議会はこの条例改悪案を2000年3月30日に可決した。
東京都が財政危機打開を理由とする福祉・教育制度などの見直し策の一環としてねらったものだが、都内の大気汚染状況がいっこうに改善されないもとで、18歳未満の児童の喘息など大気汚染公害患者はむしろ急増している(都の医療費助成条例にもとづく患者数の推移、1989年3月16900人→1998年3月49093人)状況下での制度廃止は絶対認めらないと関係団体は反対した。
石原都知事がディーゼル車への排ガス除去装置の取り付け義務化など排ガスをなくし、被害者を救済するという政策目的とも大きく矛盾する改悪であり、年齢制限の撤廃などの拡充こそ図るべきと、昨年11月以降反対運動が続づけられてきた。
こうした運動もあって最終的には、制度の廃止という基本問題は断念され、入院患者の食事代の自己負担化のみという「改正」にとどめさせることができた。東京公害患者と家族の会など関係団体は改悪条例の可決に際して「入退院を繰り返すもっとも深刻な(大気汚染の)被害者に負担を課し受療機会を奪う」との談話を出している。
●東京都がディーゼル車にDPF義務づけへ
東京都の石原知事は、2月18日、都内を走行するすべてのディーゼルのSPMを規制する目的で、除去フィルター(DPF)の装着を義務づけることを打ち出した。
東京都は「ディーゼル車NO作戦」を展開し、都民を中心にキャンペーンを行ってきたが、具体策の展開が注目されていた。
今回のSPM除去フィルター(DPF)義務化は、さきの尼崎公害判決(2000年1月)で、SPM環境基準の1.5倍を越える排出について規制せよとの差し止め判決がだされ、これについて石原都知事も記者会見(2月4日)で「尼崎の判決は非常に大きくサジェスティブで…間違いなく行政の責任はある」と建設省とは大きく異なる見解を表明していたことから、東京都の東京大気公害裁判への対応とともに、都としての排ガス対策の具体策の打ち出しが注目されていた。西順司東京大気裁判原告団長ら公害患者らは歓迎の談話をだしている。
規制対象となるのは、65万台の都内登録のディーゼル車と、1日24万台の都内流入ディーゼル車で、公害防止条例改正により2003年度から段階的に実施し、2006年には完全実施する。
東京都の決断は、神奈川、兵庫などのSPM公害激甚地をかかえる自治体にも影響を与えるだけでなく、ディーゼル車の規制問題を扱う運輸行政にも影響を及ぼすものと見られる。
都は従来からDPFの研究開発を行ってきたが、全ディーゼル車にこのフィルターを取り付けるには、取り付け費用の問題や、取り締まり技術の問題などクリアしなければならない問題も横たわっている。
しかし、DPFそのものは実用段階に入ったとされ、関連メーカーは規制の厳しいヨーロッパ市場への売り込みを考えているとの情報もある。
<DPF(Diesel Particulate Filter)とは> DPFは、ディーゼルエンジンの排出ガスに含まれる微粒子や黒煙をセラミックス製のフィルタで捕集し、排出ガスをクリーンにする装置でセラミックフィルタにより、黒煙はほぼ100%、微粒子は80%以上低減できる。一部公営バスで導入例がある。課題としては耐久性、汎用性等の技術開発と価格の低廉化で、東京都環境科学研究所とDPF開発メーカー(株)いすゞセラミックス研究所とが共同して、PM除去性能や装置等の耐久性、安全性、汎用性の向上に必要な技術開発を行う。(この項は環境庁HPよりの抜粋)
●「ディーゼル車NO作戦」おおむね好評(99/10/1)
99年8月末から始まった東京都の「ディーゼル車NO作戦」キャンペーンはおおむね好評で、多くの都民から支持されている。9月20日から始まった、インターネット上でのディーゼル車をめぐる討論でも、多くの人たちが石原知事の提案を支持している。トラック協会などが、ディーゼル車をやり玉に上げるなと守りの姿勢をみせたことにも、都民は批判の目を向けたし、200を越える書き込み(9月30日現在)でほぼ議論が出尽くした感がある。
専門家を含む議論では、有害排ガス除去装置(DPF)は完成の域に達しており、メーカーはそれを規制の厳しいECで普及しているといった実態も浮かびあがり、運輸省など政府の姿勢が浮き彫りになりつつある。
また一部マスコミの影響による「環境にやさしいディーゼル車」論も、ECの実態の紹介など議論を通じて克服されつつある。軽油税制でも小型ディーゼル車を抱える中小企業の切実な声が反映された。
●低公害車の製造、販売を義務づけへ(99/5/31)
環境庁の低公害車大量普及方策検討会(座長/猿田勝美神奈川大名誉教授)は5月28日、窒素酸化物など大気汚染を防止するため、運送事業者への低公害車導入、自動車メーカーの製造義務付けを提言。また低公害車の道路通行料の割引き、電気自動車の充電を無料で行う駐車場の設置、低公害車以外の道路への乗り入れ規制なども求めた。
これをうけ環境庁は、年内にも導入目標や時期をまとめ運輸省などと連携して実行に移す。
低公害車の導入促進策はこれまで、購入費用の補助や自動車取得税の軽減程度にとどまり、一般車両に比べて高額の車両価格や、燃料供給施設などのインフラ整備が遅れていることから普及は足踏みで、全国の自動車保有台数約74,000万台のうち、低公害車は3万台程度にとどまっている。
●河川の下に地下道路、建設省方針(99/3/30)
建設省は、河川の下に道路を通したり、公共駐車場の建設を認めるなど、河川区域の空間利用規制を大幅に緩和する方針を打ち出し、3月末にも決定する予定。
この河川の下に道路を建設する場合、トンネル工事費など巨額の開発費が必要で、地下道路へのインタチェンジなどにも莫大な経費がかかり、採算性が問われるほか、地下道路からの排ガス処理など新たな道路公害問題も浮上しそうだ。
建設省の新方針では、このほか、川の上部も自治体がデッキ式の遊歩道など公共施設を建設できるようにするとともに、河川敷の利用などの占用許可の権限を、国や都道府県から市町村に大幅に移譲するとしている。
●大気汚染健康影響情報システム、東京都が作成(99/3/28)
東京都は3月23日、大気汚染から都民の健康影響を防止することを目的に、「大気汚染健康影響情報システム」を作成したと発表した。このシステムは学童と幹線道路沿道住民の健康影響調査データと大気汚染データを突き合わせる形でデータベースを構築し、大気汚染と沿道住民の相関関係をパソコン画面上でビジュアルに見ることができるとしている。
計画では、4月からの新年度で試行を行い、2000年からインターネットからも接続できるようにするなど、公開する予定で、実現すれば地方自治体での初の事業となる。
●東京都が低公害車の自動車税を減税99/02/02
東京都は、大気汚染を緩和するため電気自動車など低公害車の自動車税を3年間にわたり半額とする都税条例改正案に踏みだす。
減税対象は1999年度から2001年度にかけて新規登録された都内に駐車場を持つ低公害車で、車種は電気、天然ガス、メタノールを燃料の全部または一部に用いる車で、減税率は自動車税の50%。また、ガソリン車やディーゼルエンジン車のうち窒素酸化物や二酸化炭素の排出量が少ないと知事が認定した車種は30%を、それぞれ初登録の翌年度から3年間減額するもの。
自動車税は自動車の保有に対する都道府県の税金で、公益上の必要がある自治体にたいし国が定めた標準税額と異なる課税を認めているが、このような減税は他に例がないといわれている。2月の定例都議会で審議される予定。
●EU、新車の燃費と大気汚染量をラベルで表示
EU環境大臣は、EU諸国内で全ての新車の購買者が燃費と大気汚染量を明確に示すラベル表示をすべきと発表。この法律が施行されるには、欧州議会で承認されなければならないが、EU諸国は、欧州議会がインターネットで15カ国の車の情報を流す一方で、各国は、国内で販売している全てのモデルに毎年燃費を示さなければならなくなる。
車の利用者に最も環境にやさしい車を選択するオプションを与えることによって、業界に更なる努力を促すのがねらいで、これによって欧州自動車工業会自身が確実に大幅な削減に取り組むことだけでなく、EU全体としてのCO2削減への努力がヨーロッパの自動車市場に真の影響を与えることができるかどうか評価されることになる。(ロイター通信
98/12/23)

●ディーゼル車排気ガスの規制強化へ(98/12/15)
環境庁の諮問機関、中央環境審議会大気部会は、2002年をメドにディーゼル車の排ガスの窒素酸化物を現行の25〜30%削減、浮遊粒子状物質(PM)を28〜35%削減し、さらに2007年には排出量を2002年段階の半分に削減する答申を決めた。あわせて軽油の硫黄分についても、精製段階で大幅に低減する。
| 排ガス規制の 強化目標 |
規制 対象 |
現行 規制値 |
短期 目標値 |
削減率 (%) |
目標年 | |
| 乗用車 | ||||||
| 1.25t以下 | ||||||
| NOx | 0.4 | 0.28 | 30 | 2002年 | ||
| PM | 0.08 | 0.052 | 35 | |||
| 1.25t超 | ||||||
| NOx | 0.4 | 0.3 | 25 | |||
| PM | 0.08 | 0.056 | 30 | |||
| トラック バ ス |
||||||
| 1.7t以下 | ||||||
| NOx | 0.4 | 0.28 | 30 | 2002年 | ||
| PM | 0.08 | 0.052 | 35 | |||
| 1.7t超 〜2.5t |
||||||
| NOx | 0.7 | 0.49 | 30 | 2003年 | ||
| PM | 0.09 | 0.06 | 33 | |||
| 2.5t超 〜12t |
||||||
| NOx | 4.5 | 3.38 | 25 | |||
| PM | 0.025 | 0.18 | 28 | |||
| 12t超 | ||||||
| NOx | 4.5 | 3.38 | 25 | 2004年 | ||
| PM | 0.025 | 0.18 | 28 | |||
答申案では、短期(2002年)と長期(2007年)の目標ごとに、カリフォルニア並みに窒素酸化物と浮遊粒子状物質の規制強化をはかるもので、まず2002年には、排出量の25〜30%を削減し、最終的に現行の30〜40%まで抑制する。同時に、光化学スモッグの原因となる炭化水素や、有毒ガスの一酸化炭素も2002年までに約70%削減を目指す。さらに、軽油の硫黄分低減は、500ppmの許容限度を将来的に50ppmに抑えるとしている。
従来の姿勢からすれば、思い切った削減案だが、背景には深刻な大気汚染の悪化があり、環境基準をクリアする展望が持てないことへの抜本策を打ち出したものだが、自動車製造業と石油精製業界からの巻き返しが予測され、実現の見通しは必ずしも明るくない。
また、適用されるのは新車のみであり、登録台数が増加すれば相殺され、この削減効果も帳消しになる恐れもある。都心部への乗り入れ規制強化など、総合政策の導入が一層必要となっている。
なお、現在、東京地裁で東京大気汚染公害裁判をたたかっている弁護団は「深刻な大気汚染の現状を無視した不十分・不徹底な内容で、ディーゼル車の生き残りを容認するもの」との弁護団見解を14日に発表した。
●カリフォルニアで排ガス規制を厳格化 米、カリフォルニア州大気資源委員会は、小型トラックの排気ガス規制を乗用車と同じレベルに抑制する新規制を採用した。この規制は、2004年型モデルから徐々に適用される。規制内容は、カリフォルニアで販売される自動車の排ガスを平均75%削減するという思い切った内容で、現在、乗用車の2〜2倍半の排ガスが認められている小型トラックにも乗用車同様の規制が課せられることになる。NGOは、同規制の採用を歓迎している。(98/11)
●米ディーゼルエンジンメーカー、米政府と和解(10月28日)
アメリカのディーゼル・エンジン・メーカーは10月22日、米司法省と環境保護局が、国内外のディーゼル・エンジン・メーカー7社と、数年間に渡ってディーゼル・エンジンの公害をめぐって争ってきた大気汚染訴訟で、8300万ドルの罰金支払いに応じた。環境汚染に関する訴訟としては最大の和解額。また、メーカー側はさらに大気汚染改善のために10億ドルを支払う。
これはメーカー側が、政府の排ガス試験をクリアするためNO2の発生量をコンピューターを使って規制値内に設定したもので、これにたいし政府が、これらのエンジン搭載車が高速道の走行時に性能や燃費向上のため、規制値以上のNO2を排出させていたと訴えていたもの。[ワシントン・ポスト]
●首都圏の大気汚染さらに悪化、97年度測定結果
神奈川
NO2の環境基準達成率は一般環境大気測定局の72.7%、自動車排出ガス測定局で36.7%となり、前年度より1.4ポイント悪化。環境基準に適合しない汚染悪化を示している地域は、横浜市、川崎市の臨海部や県東部の国道1号、16号、129号、246号などの主要幹線道路添いの地域。2年連続のワーストワンは川崎区池上新田公園で測定値が前年の0.08ppmを越えている。SPMの適合率は一般局38.1%、自排局16.7%で、自排局では6.1ポイント悪化。ワーストワンは厚木市金田。
千葉県
NO2の環境基準達成率は一般環境大気測定局の97.4%、自動車排出ガス測定局で53.8%となり、前年度より4.5ポイント悪化し6年間で最悪。SPMの適合率は一般局35.6%、自排局は22カ所のうち1カ所のみで、適合率は4.6%。前年より6.1ポイント悪化した。
東京都
NO2の環境基準達成率は一般環境大気測定局の52.3%、自動車排出ガス測定局では8.8%にとどまり過去6年間の最低を記録。SPMの適合率は一般局で10.6%しかなく、自排局はゼロだ。

3年前と比べ非常に悪化
97年11月13日から14日にかけて行ったNo2(二酸化窒素)簡易測定の結果がまとまりました。下の表のように、名古屋市の環境目標値(0.04ppm)を上回る地域が3年前に比べて極端に広がり、全市を覆っています。汚染の一層の悪化で、いつ、誰が公害病を煩ってもおかしくない状態です。名古屋市が95年1月、市内全医療機関に対して行った「ぜん息受診者調査」結果のぜん息患者が激増している原因を裏付けるものです。