(更新99/7/9)
このページにある資料
●環境影響評価法の運用強化を…いのちとくらし、自然を守る環境アセスの会(99/7/8)
リンク先にある資料
●環境アセスメント法について以上の基本的な資料のほか、環境影響評価情報支援ネットワークには、アセスメント関連文献、過去のアセスメントデータが整備されつつあります。
環境影響評価法案に対する附帯決議
環境影響評価制度総合研究会委員名簿
(◎会長、○小委員会座長)
浅野直人(福岡大学法学部教授/私法)
阿部孝夫(高崎経済大学地域政策学部教授/公法)
安橋隆雄(農林水産省農業総合研究所長/農業経済)
井手久登(東京大学大学院農学生命科学研究科教授/自然環境)
◎加藤一郎(成城学園名誉学園長/私法)
○小高 剛(名城大学法学部教授/公法)
猿田勝美(神奈川大学外国語学部教授/地方行政)
千秋信一((財)電力中央研究所名誉特別顧問/土木工学)
田中和夫((社)日本鉄道技術協会理事/鉄道工学)
田中信寿(北海道大学工学部教授/廃棄物処理)
田渕俊雄(前・東京大学農学部教授/農業工学)
中西 弘(大阪工業大学工学部教授/水質工学)
西谷 剛(横浜国立大学大学院国際経済法学研究科教授/公法)
春田尚徳(前・名古屋大学工学部教授/都市工学)
堀口孝男(東京都立大学名誉教授/港湾工学)
森地 茂(東京大学大学院工学系研究科教授/交通工学)
若杉隆平(横浜国立大学経済学部教授/経済学)
環境影響評価総合研究会技術専門部会名簿(◎部会長)
飯島 尚(前・建設省土木研究所所長/土木工学)
池田有光(大阪府立大学工学部教授/大気汚染制御)
稲村 肇(東北大学大学院情報科学研究科教授/計画工学)
大山忠夫(前鉄道総合研究所高速低騒音新幹線開発部長/機械工学 平成7年3月まで)
亀山 章(東京農工大学農学部教授/生態学)
河村祐治(広島大学名誉教授/安全防災)
熊谷洋一(東京大学農学部教授 /自然景観)
合田良実(横浜国立大学工学部教授/海岸工学)
佐藤泰生((財)鉄道総合研究所理事/機械工学 平成7年4月より)
椎貝博美(筑波大学構造工学系教授/河川工学)
清水 誠(前・東京大学農学部教授/水産資源)
千秋信一((財)電力中央研究所名誉特別顧問/土木工学)
高橋洋二(東京商船大学商船学部教授/都市工学)
田中 勝(国立公衆衛生院廃棄物工学部長 /廃棄物処理)
内藤正明(京都大学工学部教授/環境工学)
◎中西 弘(大阪工業大学工学部教授/水質工学)
長谷川高士(京都大学農学部教授/農業工学)
水野建樹(資源環境技術総合研究所環境影響予測部長/大気)
山下充康((財)小林理学研究所理事長/騒音・振動)
渡邊定元(三重大学生物資源学部教授/森林生態学)
注)調査小委員会は、総合研究会委員のうち加藤会長を除く16名から構成されている。
「環境影響評価制度の現状と課題について」の概要
(環境影響評価制度総合研究会報告書)
1.環境影響評価制度に関する内外の動向
・
閣議アセス制定以来、10余年を経過し、その実績は着実に積み重ねられてきており、個別法に基づくアセス手続、通商産業省省議決定による発電所アセス手続、運輸大臣通達による整備五新幹線アセス手続も行われている。
・ 地方公共団体における制度化が全国的に広がっており、都道府県政令市59団体中、条例制定団体6、要綱等制定団体44となっている。
・ 諸外国では、OECD加盟国27カ国中、日本を除く26カ国のすべてが環境影響評価の一般的な手続を規定する何らかの法制度を有している。
・ 国際条約、国際機構の宣言等においても、環境影響評価の考え方が1980年代以降定着してきている。我が国が関与したものについては、対応を求められている。
2.環境影響評価制度の現状と課題
(1) 早期段階での環境配慮と環境影響評価の実施時期
・ 我が国では事業の概略が固まった段階で環境影響評価手続が開始されているが、この段階では事業内容の変更等に反映されにくい等の指摘がある。内外の制度では、事前手続を導入することが広まりつつあり、これは論点を絞った予測評価や関係者の理解の促進、作業の手戻りの防止等の効果や事業計画の早期段階での環境配慮に資することが期待される。一方、事前手続において、時間や事務量のいたずらな増大を懸念する指摘や用地の取得を困難とするなど狭隘な我が国では事業の遂行を困難とするという意見などもある。
・ 主要諸国では、政府機関の上位計画・政策段階での戦略的環境アセスメントへの取組が進みつつあり、我が国でも、このような段階での環境配慮方策を検討することが必要である。
(2) 対象事業
・ 我が国の制度は環境影響評価が必要な事業を限定列記する方式を概ね採用しているが、主要諸国では、詳細な環境影響評価を実施する対象とするかどうかを個別の事業ごとに判断する手続(スクリーニング)が取り入れられつつある。
・ 閣議アセスでは国関与要件と環境影響要件の二つの視点で対象事業を選んでいるが、事業実施自体が法的な許認可等の対象にならない事業の取扱について検討する必要がある。
・ 国外での事業の扱いについて、アメリカでは他の主権国の領土内での自国の制度の手続の適用は極めて難しいとの解釈が通説となりつつある。
(3) 評価対象
・ 各案件ごとに評価対象を絞り込んでいく手続(スコーピング)が、主要諸国において広く取り入れられているが、これにより論点が絞られた効率的なアセスメントができることが期待される。一方、スコーピングにおいていたずらに時間を要したり、際限のない調査要求が出る等かえって非効率となることを懸念する意見もある。
・ 生物の多様性の確保、地球環境保全など、環境基本法の制定等に伴う新たな環境保全ニーズに適切に対応できるように、評価対象とする環境要素について検討することが課題である。
(4) 評価の実施
・ 内外の制度では、アメリカを除き事業者が評価書を作成することが一般的であり、この場合、作成主体以外の者による評価の審査等により、国民等からの信頼性を確保することが重要である。
・ 国内の制度では、事業者があらかじめ設定した環境保全目標に照らして事業者の見解を明らかにすることが評価の基本となっている。主要諸国の制度では、事業者がとり得る実行可能な範囲内で環境影響を最小化するものか否かという点に評価の力点が置かれており、これを判断する手法として、実行可能な代替案の比較検討を取り入れている場合が多い。
・ 代替案の検討については、環境以外の利害関係を含んだ議論の誘発や地域間の対立を生じ混乱を発生させるおそれがある等から実際問題として難しいという意見がある一方、複数の案が環境面を含めて検討されることが必要であり検討された案の内容等を準備書等に記載することが重要との指摘もある。
・ バックグラウンドの状況に係る国あるいは地方公共団体による情報提供の一層の充実や、予測結果の不確実性の程度や内容を明らかにすることが重要である。
・ 環境保全対策では回避や最小化を優先すべきであり、損なわれる環境を他の場所や方策で埋め合わせを行うという代償的措置を検討する場合には、その内容を適切に評価することが求められる。
(5) 住民の関与
・ 主要諸国においても、環境影響評価は主に環境を配慮した合理的な意思決定のための情報の交流を促進する手段としてとらえられており、個別の事業等に係る政府の意思決定そのものへの住民の参画は環境影響評価制度とは別の制度で取り扱われている。
・ 準備書作成前の段階での意見の提出機会を設けることは、作業の手戻りを防止し、効率的な予測評価を行うことが可能となる。ただし、際限のない調査等の要求によりかえって非効率になることを懸念する意見もある。
・ 意見の提出を求める者の範囲は、主要諸国では区域を明確に限定しない例がほとんどである。
(6) 評価の審査
・ 閣議アセスでは、環境庁長官が審査プロセスに参画しない場合があり、また、国の機関の審査は、評価書の内容の改善には反映せず、許認可等へ反映することとなっている。
・ 環境部局における意見形成に際して、第三者機関や専門家の関与を求めることは、手続の信頼性の確保に寄与するものと考えられる。
(7) 許認可等への反映方法
・ 現行の閣議アセスは、行政指導によって実施された環境影響評価の結果を、許認可等に反映させる形となっているが、許認可等を定める法令に環境保全の観点が含まれていない場合等には、許認可等への反映に限界があり、このことは行政手続法の制定により明確にされている。
(8) 評価後の手続
・ 閣議アセスでは事業着手後の手続について具体的に定められていないが、予測の不確実性に鑑み、予期し得なかった影響を検出し、必要に応じて対策を講ずるため、工事中や供用後の環境の状態、環境への負荷、事業やその環境保全対策の実施状況を調査する事後調査が、内外で広く行われている。事後調査は、評価書の内容について、事後的に検証できる、予測手法の改善等につながる等の効果が期待できる。一方、事後調査の目的、手法、期間の考え方等を明確にする必要がある。
(9) 国と地方との関係
・ 国の制度が行政指導で行われているため、地方の制度との調整に統一的なルールがなく、また、案件により複数の手続が重複して行われる場合もあり、国の制度と地方の制度の分担・調整のあり方について検討することが課題となっている。
・ この場合、地方分権推進法に示されている考え方や地方公共団体において独自の制度化がほぼ行き渡ったという状況の変化等を踏まえて検討することが必要となる。
(10) 環境影響評価を支える基盤の整備
・ 情報源情報、環境影響評価事例情報、事後調査結果、生物分布や生態の情報、予測に必要な原単位や排出量等の情報等の情報を国が中心となって組織的に収集、整備及び提供することが必要である。
・ 環境影響評価において、科学的かつ合理的な調査が的確に行われるとともに、その結果が国民等から信頼性されることも重要であり、調査等従事者の育成・確保、人材情報の提供、研修等の推進、環境影響評価の調査等に従事する者や組織に関する資格制度、調査等に従事した者の名前等を評価書に記載すること等の方策がある。
・ 調査・予測等の技術手法、環境保全対策の技術手法など、環境影響評価を支える技術手法のレビュー作業を継続的に行い、技術手法や知見の進展を環境影響評価制度
の中に迅速に取り入れていくとともに、新しい関連技術手法の開発を図っていくことが必要である。
3 今後の検討の方向
・ 我が国において環境影響評価は、すでに多くの実績が積み重ねられる中で環境配慮が促進されるなど相応の機能を果たしており、環境の保全を図る上で重要な施策となっている。しかしながら、我が国の制度には、内外の制度をめぐる課題について分析整理を行った本調査研究において明らかにしたように、今後検討することが必要な課題が数多く存する状況にある
このような状況を踏まえ、本研究会の成果を活用しつつ、法制化も含め、今後の環境影響評価制度のあり方について、具体的な検討が進められることを期待する。
今後の我が国の環境影響評価を検討する上で特に重要と考えられるものは以下のとおり
1.対象とする要素/影響の範囲及び選択方法
・ 環境影響評価制度が調査予測評価の対象としている環境要素や環境影響の範囲、及び、それらの設定方法を、内外の制度ごとに整理した。
・ 大気、水、土壌等の自然的構成要素の良好な状態の保持、生物多様性の確保、多様な自然環境の体系的保全、自然との触れ合い、要素間の相互関係の考慮など、環境基本法等にみられる環境保全上の新しい要請がある。
・ これらのニーズに対応する方法として、日照、土壌、生態系、水象等の幅広い要素の設定、気圏、水圏等環境圏毎の対象設定、スコーピング手続きによる重要要素の絞り込み、自然環境の場や機能に着目した絞り込みなどの方法がある。
2.技術手法等の発展の反映及び開発
・ 環境保全上のニーズ等により、技術手法が近年発展してきていることを踏まえ、技術手法情報の収集、評価・検証、提供、適切な技術の普及等が重要である。
・ 近年の新しい環境保全行政の取り組みの拡充について、今後、技術指針等での扱いを検討することが必要である。また、今後も、技術手法の研究開発が必要である。
3.自然環境の影響評価の充実
・ 従来の技術指針では、学術上重要な動植物や既存法令等で保全されている景観等、特定の保全対象を重視してきた。一方、生物多様性の確保、多様な自然環境の体系的保全、自然との触れ合いなど近年の自然環境保全のニーズに対応するためには、自然環境を一体的にとらえて予測評価すること、特定の保全対象のみに注目するのではなく、広域的見地から体系的にとらえること、自然環境と人との関わりを視野に入れることなどが必要である。
・ 地域の自然環境及びその利用状況等の特性を踏まえて、学術上の重要性や希少性のみならず、親近性、地域代表性、生態学的重要性等の様々な価値軸により、例えば、干潟など多様な生態系の構成要素として重要な場所、自然の触れ合いの場として重要な都市近郊の雑木林など保全すべき自然環境を抽出して一体の場として予測評価・環境配慮する方法も有効である。しかし、このような具体的な抽出・影響評価の方法についての情報は現在必ずしも十分ではない。
・ 諸外国で行われている方法が参考となるが、今後、基礎的情報の整備、具体的手法の検討が必要である。
4.環境保全対策の検討
・ 環境への負荷の低減、影響の未然防止が重要であるとの観点からは、回避、最小化、修正、軽減、代償という環境保全対策のうち、回避、最小化を優先すべきである。代償は他の対策がとれない場合の措置として考えるべきものである。
・ とりわけ、自然環境については、早期段階で調査を行い、保全すべき自然環境の改変の回避、改変量の最小化の検討が特に重要である。
・ 代償的措置を適切に評価するためには、他の優先すべき対策が困難であることを明らかにすること、失われる環境と創造される環境を総合的に比較評価すること、実効性の確認
・担保方策が重要である。そのための手法が導入されている場合もある。
5.地方公共団体、民間等の情報
・ 地方公共団体は、適切な環境影響評価の実施において重要な役割を果たす地域の環境情報を豊富に有している。
・ 地域の教育・研究者、民間団体、農林水産従事者等が有している有益な情報も効率的調査や早期の環境配慮に活用が可能である。
6.評価の考え方及び手法
・ 我が国では環境保全目標の設定に基づく評価方法、調査対象国では、環境保全目標によらない評価方法がとられている。我が国においては、環境基準等を環境保全目標とすることは環境保全上の行政目標の達成に重要な役割を果たしてきた。
・ 近年の環境保全上のニーズへの対応については普遍的な環境保全目標が設定しがたいものも多いことに対して、地域の特性に応じた目標・計画に照らした評価、幅広い意見の基での判断、実現可能な代替案の比較検討などの評価方法がある。
・ 地球環境、廃棄物、リスクについては、算定手法の明確な指標を用いて、より環境負荷を少なくする観点での予測評価方法、環境保全対策の検討による予測評価方法がある。
7.予測の不確実性の扱い
・ 予測に伴う不確実性は、調査対象国等と異なり、国内の環境影響評価では、その内容や程度が明らかにされることは少ない。予測結果の正しい理解、影響の重大性、事後調査の必要性の判断等のため、不確実性の程度・内容の評価が重要である。そのための方法として、情報や技術的困難点の記載、不確実性の要因分析、感度解析等の方法がある。
8.事後調査について
・ 事後調査は内外で広く実施されている。事後調査が環境影響評価において一体的に計画されれば、事後調査を考慮した調査、対策の内容等の決定が可能となる。
・ 事後調査結果の収集、解析、提供をすることで、影響や対策効果の知見の充実、予測手法の検証・精度の向上、社会全体の環境配慮能力の向上に資することが可能である。
9.環境影響評価を支える基盤
9.1 情報面の支援
:情報面の支援の重要性、現状の問題点などを踏まえ、国が中心
となって組織的に情報の収集、整備、提供を行うことが必要である。
9.2 環境影響評価の成果等や経験の社会的還元 : 環境影響評価で得られた環境情報や対処方策などの知見や経験を社会に還元することで、社会の環境保全能力の向上に資することが可能である。
9.3 人材の育成等
: 調査者等人材の能力確保の方策としては、研修等がある。
総合判断を行う人材の育成が重要である。人材活用の仕組みが重要との指摘がある。
9.4 信頼性確保方策
: 調査等が国民から信頼されるための方策として、資格制
度、調査従事者の評価書への記名、関連情報へのアクセスの提供などがある。
10.継続的レビューの必要性
・ 環境影響評価の技術の進展に対応するため、技術手法についてレビュー作業を不断に行い、技術向上を図り、環境影響評価に技術手法や知見の進展を迅速に取り入れる必要がある。
特に今回明らかにされた、最新のあるいは調査研究中の技術手法等については、その精度や適用可能性等について別途さらにレビューし、評価することが必要である。
・ 事業に起因する様々な影響の種類及び程度の把握、実施された対策の効果の把握も併せて行うことが重要である。
自治体のアセス条例
●アセス条例を持つ自治体
<都道府県>
北海道、埼玉県、東京都、神奈川県、岐阜県
<政令市> 川崎市横浜市
●要綱などによりアセス手続きを規定する都道府県・政令市
<都道府県> 宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、福岡県、長崎県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
<政令市> 千葉市、横浜市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市、広島市、北九州市
●アセス条例、要綱を持たない県
青森県、岩手県、奈良県、佐賀県、熊本県、大分県
環境庁長官真鍋賢二殿
6月12日より環境影響評価法が本格施行されましたが、各地ではかけ込み申請が相い次いでいると聞きます。また、各地で大規模な開発計画が実行に移されようとしています。
私たちは、日本が公害を激化させ、また生物の多様性をここまで失ってしまった大きな原因に、他ならぬ国の公共事業があると考えています。開発省庁の度重なる妨害の後にスタートした閣議アセスも、問題ある多くの公共事業を止めるには至らず、多くの問題事業が継続されてきました。
環境影響評価法は、これまでの閣議アセスより数段強力で、乱開発を止めたり変更を迫るものでなければなりません。私たちは環境庁に対し、環境影響評価法の運用の強化と、将来の制度改正の検討を求めるものです。
●JNEP(公害・地球懇)の中環審へのアセス制度に関する意見書
1996.9.10に中央環境委員会企画政策部会(森嶋昭夫部会長)に提出したアセス法制度についての公害地球懇の意見書の骨子(全文は約800行)は次の通りです。
1.早期段階での環境配慮と環境影響評価の実施時期はどうあるべきか
(提案1)事業の計画段階でアセスメントを行う
(提案2)政策や法律、予算に対するアセスメントも必要
2.対象事業はどうあるべきか
(提案3)評価対象事業はケースバイケースとする
(提案4)ODAなど海外事業も国内並みのアセスを行う
3.評価対象はどうあるべきか
(提案5)アセス評価項目は事業毎に個別に絞り込み標準化しない
(提案6)こまぎれアセスの弊害克服のため累積的影響をとりいれる
4.評価はどのように実施すべきか
(提案7)復数の代替案により環境負荷を最小化する
(提案8)事業者が提案する環境保全対策が有効である旨の立証責任を課す
(提案9)評価を行う第三者機関を新設し、評価項目、代替案等を評価
5.住民の関与はどうあるべきか
(提案10)アセスの各段階・過程で住民及び関心ある市民・NGOが参加する制度
(提案11)公聴会に裁判形式を導入し実効性あるアセスをめざす
(提案12)住民や関心ある市民・NGOに効果的な情報提供システムをつくる
6.評価の審査はどうあるべきか
(提案13)裁判形式の審査機関を設け事業者の立証責任を制度化
(提案14)審査機関への住民参加を制度化
7.許認可等へはどのように反映させていくべきか
(提案15)事業内容に環境部局の意見書など行政指導、勧告ができる制度とする
(提案16)アセスに問題がある場合、差し止め訴訟ができるようにする
8.評価後の手続はどうあるべきか
(提案17)事後評価によって原状復帰や供用中止ができるようにする
9.国と地方の関係はどうあるべきか
10.環境影響評価を支える基盤はどのように整備すべきか
(提案18)情報公開制度を充実して住民参加で活用できるようにする
(提案19)住民の自主アセスに事業者側が財政負担を行うなどのシステム導入
(提案20)実質的に住民が関与でき、信頼感を醸成する制度めざす
−以上−
1997年6月9日のアセス法の成立で、実効性のある法制度を要求して運動をすすめてきた
全国の環境NGOはそれぞれの組織を代表する88氏の連名で「環境影響評価法の成
立に当たっての声明」を発表しました。声明全文は次の通りです。
● 主要国の環境影響評価制度
<< 国別アセスメント法令 >>
<北米・中米>
アメリカ国家環境政策法*1969
カナダカナダ環境影響評価法1992
メキシコ環境影響評価に関する規則1988
<西欧>
オーストリア環境影響評価法1993
ベルギー環境ライセンス令(北部フランダース地域)1985
ワロニア地域の環境影響の評価に係る組織令(南部ワロニア地域))1985
環境影響評価に関する政令(ブリュッセル地域)1992
デンマーク環境保護法改正法1989
フィンランド環境影響評価手続法1994
フランス自然保護に関する法律1976
ドイツ環境影響評価法1989
ギリシャ省令69269/5387及び省令75308/55121990
アイスランド環境影響評価法1994
アイルランドEC環境影響評価規則1989
イタリア環境適合性認可規則1988
ルクセンブルク危険な、汚い、有害な施設の管理に係る法律1990
オランダ環境管理法1986
ノルウェー環境影響評価に係る規則1990
ポルトガルEC指令を履行するための政令法1990
スイス環境影響評価に関する政令1988
スペイン環境影響評価に関する法1986
スウェーデン環境保護法改正法1991
イギリス都市・農村計画規制**1988
<東欧>
チェコ環境影響評価法1992
ハンガリー環境影響評価の対象活動及び関連行政手続きの詳細規定に関する政令1995
<アジア>
韓国環境政策基本法(法)1990
中国中華人民共和国環境保護法(法)1989
フィリピン大統領令1586号(行政)1978
タイ国家環境質向上保全法(法)1992
マレーシア環境質法(法)1987
インドネシア環境管理基本法(法)1982
日本環境影響評価法(法)1999(施行)
トルコ環境影響評価令1993
<オセアニア>
オーストラリア環境保護(計画影響)法1974
ニュージーランド資源評価法1991
<国際機関>
ヨーロッパ共同体(EC) 一定の公的及び私的な事業計画の環境への影響の評価に関する理事会指令***1985
世界銀行作業指示書4.011991
経済協力開発機構(OECD)開発援助プロジェクト及びプログラムに係わる環境アセスメントに関する理事会勧告1985
*以下(国際機関は除く)では、(法)は法律、(行政)は行政命令や政令の形式によることを
示す。但し、法律の形式でも、手続きの詳細は、それに基づく行政命令、政令によるものが多い。なお、各国の詳細は、環境庁企画調整局編「日本の環境アセスメント〜平成5年版」(ぎょうせい、1993年)53ページ以下、及び国立国会図書館編「外国の立法」31巻6号(93年)50ページ以下を参照。
**都市田園法の計画手続きの一環で、一般的な環境アセス法ではない。
***同指令で、EC加盟各国は1988年までの立法化を義務付けられた。
●今年更新される公共事業計画
★道路整備計画(所管:建設省道路局、期間5年)
前期の予算76兆円(5年間の予算総額)
今期の予算78兆円を予定(大蔵省を通過)
★急傾斜地崩壊対策計画(所管:建設省、期間5年)
前期の予算1.15兆円(5年間の予算総額)
今期の予算
前回五ヶ年計画はいずれも5月末に閣議決定
● 公共事業長期計画とその根拠法一覧
・土地改良法(1949)
土地改良長期計画(農水省、期間10年、予算41兆円)
・漁港法(1950)
漁港整備計画(水産庁、期間5年、予算3兆円)
・森林法(1951)
森林整備事業計画(林野庁、期間5年、予算3.9兆円)
・道路整備緊急措置法(1958)
道路整備計画(建設省、期間5年、予算76兆円)【98年から新計画】
・治山治水緊急措置法(1960)
治山事業計画(建設省、期間5年、予算2.76兆円)
治水事業計画(建設省、期間5年、予算17.5兆円)
・港湾整備緊急措置法(1961)
港湾整備計画(運輸省、期間5年、予算7.49兆円)
・交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法(1966)
特定交通安全施設等整備事業計画(警察庁・建設省、期間5年、予算2.69兆円)
・住宅建設計画法(1966)
住宅建設計画(建設省、期間5年、730万戸)注2
・下水道整備緊急措置法(1967)
下水道整備計画(建設省、期間5年、予算23.7兆円)
・都市公園等整備緊急措置法(1972)
都市公園等整備計画(建設省、期間5年、予算7.2兆円)
・廃棄物処理施設整備緊急措置法(1972)
廃棄物処理施設整備計画(厚生省、期間5年、予算5.05兆円)
・沿岸漁場整備開発法(1974)
沿岸漁場整備開発計画(水産庁、期間5年、予算0.6兆円)
・以下は根拠法がない
空港整備計画(運輸省、期間5年、予算3.6兆円)
海岸事業計画(農水省(構造改善局・水産庁)、運輸省、建設省、期間5年、予算1.77兆円)
急傾斜地崩壊対策計画(建設省、期間5年、予算1.15兆円)
注1 予算は現在進行中の計画で示されている金額で、計画全期間の額を指す。
注2 唯一予算額でなく戸数で示される
●第12次道路整備五ヵ年計画を閣議決定
第12次道路整備五ヵ年計画は、2兆円増の78兆円
政府は1/30に新しい道路整備五ヵ年計画を閣議決定した。5年間で78兆円を投資するこ
ととし、財政構造改革にも関わらず前期より2兆円増やし、道路が財政構造改革の「聖域」であることを示した。
ちなみに、治山事業(農水省)、治水事業(建設省)などは計画途中で、投資総額を変えずに計画期間を7年間に延長、住宅整備(建設省)は公的部門の建設戸数を減らすことで予算を圧縮する措置がとられている。
●五全総閣議決定
政府は3/30に新しい全国総合開発計画を閣議決定した。大規模プロジェクトの見本市のような内容で、1日交通圏や半日交通圏として高速交通網の全国的整備や、6つの海峡横断プロジェクトなど新たな巨大プロジェクトも打ち出し、破綻が明らかな「苫小牧東部」「むつ小川原」なども継続することとなっている。環境配慮は総論で触れられているが、地球温暖化などは道路建設の箇所に登場し、渋滞緩和で温暖化防止に資するという建設省の主張がそのまま記載されている。
●5全総の骨子 東京湾口道路など6大プロジェクト盛り込む。 全国を10地域に分け、開発方針を明示。特別自由貿易地域の新設を打ち出した。 北海道、東北両地域について「新たな交通体系について長期的視点で検討」。関東では東京国際空港(羽田)の沖合展開の早期完成や、新拠点空港の整備方針を示した。 中・四国では「広島、松山の中枢拠点機能の広域活用のための交通体系を長期的視点で検討」。九州では「九州北部から中央部を経て南部に至る九州を縦貫する地域の連携強化の交通体系について検討する」。
●5全総地域別整備方針
【北海道・東北】青函地域の新たな交通体系について交流圏構想などの動向を見つつ長期的視点で検討 ▽極東ロシアの開発プロジェクト、特にサハリンのエネルギー開発の後方支援拠点形成 ▽北上川、岩木川などの流域の交流連携の取り組みを支援
【関東】東京国際空港の沖合展開の早期完成を図るとともに、新たな拠点空港整備について調査検討
【北陸】北陸東部から南部に広がる北陸山ろく地域等で、地域内および地形的条件から制約されている隣接する中信地域、飛騨地域等の他地域との連携を進めるため、広域的な交通基盤の充実を図る ▽立山地域や白山・奥越高原地域で豊かな自然を生かした広域観光開発等を目指した取り組みを支援 ▽能登地域で、能登空港の新設等の交通基盤の充実や新産業の導入等、地域の活性化に向けた施策を推進
【中部】名古屋圏で大規模低未利用地を活用した既成市街地の土地利用転換や基盤整備
【近畿】廃棄物の広域処理場の整備
【中国・四国】日本海沿岸では下関、益田、浜田、松江、米子、鳥取など環日本海交流の一翼を担う国際交流拠点が連なる地域連携軸の形成 ▽広島、松山の中枢拠点都市圏の連携強化と機能の広域的活用のための交通体系について、西瀬戸地域での交流圏構想などの動向を見ながら長期的視点に立って検討
【九州】九州北部から中央部を経て九州を縦貫する地域の交流、連携の強化のための交通体系について既存ストックの利活用を含め検討
【沖縄】さんご礁の研究をはじめとする亜熱帯特性に関する国際的学術研究などの促進 ▽特別自由貿易地域の新設 ▽米軍施設・区域については沖縄に関する特別行動委員会(SACO)の最終報告に盛り込まれた普天間飛行場の返還などの整理・統合・縮小に向けた措置を着実に実施