
1月29日午後4時から、公害・地球懇とCOP15 JNEP代表団は、小沢鋭仁環境大臣に対し、地球温暖化対策について、緊急要請を行ない、環境省地球環境局総務課の清水課長補佐が応対した。
要請には、JNEP運営委員の大嶋、池田幹事、尾崎会計監査、COP15代表団から団長の橋本(JNEP運営委員)、副団長の中山(全労連)、高橋(新婦人)、満川(農民連)、中村尚(全教)が参加した。
以下、要請文
小沢鋭仁環境大臣 殿
2010年1月29日
25%削減目標と途上国支援、国内政策制定で先進国の責任をはたすことを求めます
公害・地球環境問題懇談会、COP15代表団
温暖化対策はまったなしです。しかし、COP15では京都議定書の次期目標・枠組みの合意ができませんでした。COP16で必ず合意できるよう、日本は先進国の責任を果たす提案・行動を行い、それを裏付ける国内政策制定を急ぐ必要があります。
「25%削減」を発表し国際的に評価された日本政府ですが、COP15では、新興国の目標がないままの先進国目標の強化に反対した、などとして途上国やNGOから批判されました。気候変動問題を、途上国の貧しい人々を人質にとったような形で国際交渉の駆け引きの道具にするやり方はやめ、先進国の責任を果たすことを表明して交渉を進めるべきです。
日本政府は国連に「25%削減」目標を再度提出したものの、またしても「全ての主要国の参加」等の条件をつけています。海外では日本の「やる気」に疑問を生じさせ他国の目標強化の機運にマイナスになる懸念、国内では、新興国が数値目標をもたなければ日本の目標を下げる余地があるなどと時代錯誤の反対キャンペーンを助長させてしまう懸念もあります。
また、日本は削減目標の裏づけとなる実効性ある国内対策を進めなければなりません。2050年に80%以上の削減を展望し、早期に「25%削減」を実現するため、この目標の法制化と大口排出源の削減義務化をはじめとする政策強化を進めることが不可欠です。京都議定書の改正・強化で、科学の要請に応えるために先進国の責任を果たし、かつ国内で抜本的対策強化を確実に行うための政策を実現するため、以下を項目を要請します。
1)日本は先進国の責任を果たすため、温室効果ガス排出量を2020年までに1990年比で25%以上削減する目標について、全て国内排出削減で達成することを明確にすること。また、国際交渉を前に進めるためにも、障害となる前提条件は削除すること。
2)従来型のODAや円借款でない、途上国の現場に届く制度として支援の制度を打ち出すこと。
3)条約会議での目標提案の裏付けとして、「25%削減」を裏付ける国内対策、とりわけ大口排出源の対策を抜本的に強化する政策を法制度としてただちに導入する。法律には、本文に目標や数値を書き込むこと。
・中期目標(2020年目標)を法定目標とし、温室効果ガス排出量を、国内削減で、1990年にくらべて25%以上を削減すること。
・大口排出源の削減義務化制度は、CO2排出量は「直接排出」(発電のときの排出量は国際的ガイドラインにならって発電所の排出とする)とし、大口排出源全体の国内削減分が、25%削減を上回るようにすること。
・大口排出源を含め炭素税を導入するとともに、エネルギー諸税や自動車諸税を下げないこと。
・経済産業省が導入した太陽光限定の部分的買取制度は、ダム式水力を除く全再生可能エネルギー電力を対象にした全量買い取りの固定価格買い取り制度に変更すること。
4)CO2排出が多くエネルギー効率の悪い石炭火力発電所や石炭消費工場をこれまで放置してきた。環境影響評価法を抜本強化し、戦略的環境アセスメント、および事業段階アセスでは代替案と事後評価を義務づけ、「利用可能な最良の」燃料、技術選択を求める制度とすること。
5)運転時の安全性や廃棄物処理技術が未解決である原子力発電増設を温暖化対策に入れず、省エネ、再生可能エネルギー普及、脱石炭で実現すること。1990年以降、「原発が増えれば」排出が減るから大丈夫とした結果、石炭火発を大増設し、省エネや再生可能エネルギーを先送りしてきた過ちを、今後ぜったいに繰り返さないこと。
以 上