先進国の温室効果ガス排出削減時期が2020年より10年遅れると、地球の平均気温が2度以上高くなる確率が15ポイント増の42%になることが、 国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」報告書執筆者らの試算 でわかった。2度以上の気温上昇は、地球規模で温暖化の影響が深刻化する目安。先進国で最大排出国の米国は早期の大幅削減を先送りする姿勢だが、対応 の遅れが環境悪化のリスクを大きく高めることが浮き彫りにされた。
IPCCは「2度以内」で収める確率を最も高めるには、20年の先進国の 排出量を90年比で25?40%削減する必要があると分析。欧州連合(E U)は90年比30%の削減を掲げた。一方、米国は大幅削減の実施時期は先 送りする立場だ。
研究チームは、先進国の排出量について、
(1)EUの主張を採択し20年に大幅削減が始まった場合
(2)米国の主張が尊重され大幅削減が10年遅れの30年になった場合‐‐で、2度上昇が起きる確率を計算した。その結果、 (1)に比べて(2)の排出量は35%増えた。それに伴い気温上昇が2度以 上になる確率は27%から42%に上昇した。
