3_《市民の活動》 > 1_人口、農林漁業、食糧主権、生物の多様性、水 > 途上国が貧困化する食糧生産・輸出の構造
▼No.3-1-6
TITLE
途上国が貧困化する食糧生産・輸出の構造

 グァテマラでは、50万人のインディオたちが、コーヒーの収穫時、いわゆる出稼ぎとして働くことで、かろうじて露命をつないでいる。グァテマラは、一部のものの利益となる工業化と軍事化のために、外国から借金をし、その返済に追われる債務国である。
債務の返済のために輸出によって外貨を稼ぐことは至上命令である。そして年間総輸出額の4分の1が、コーヒーによってである。だから毎年、20億袋以上のコーヒーが、食糧生産にとって最上の土地で生産されなければならない。このうち3億5000万袋分が西ドイツ(当時)へ送られる。
エルサルバドルでは、輸出総額のうちコーヒーの占める割合が57%にのぼる。
西ドイツのスーパーマーケットで売られているグァテマラ産のコーヒー500グラム1袋の売り上げは次のように分配される。
スーパーの業者へ14%
包装及び輸送業者へ6%
機械・自動車産業に12%
化学工業へ5%
輸入業者へ1%
西ドイツ国庫へ30%以上(コーヒー税および付加価値税)
グァテマラの大地主へ3%
グァテマラのコーヒー労働者へ4%
輸出税として7.5%
この最後の分だけがグァテマラの国庫へ入る。しかも、こうして獲得された外貨が全部、国庫の返済に当てられるわけではなく、武器や食糧を輸入する費用にもなるのだが、それらの輸入品には高い国際市場価格が付いている。

(以上、トーマス・エバートン、ライナー・トランベルト著田村光彰ほか訳『ラディカル・エコロジー
―ドイツ緑の党原理派の主張』社会評論社、1994年、072~073㌻)

それならば、最初から、自国の食料のために、自国の最良の土地を使えばよいと思うのだが、土地所有と軍事政権のゆえにそれが出来ないでいるところに、現在のグローバリゼーションの根本的問題点があるのだ。